71 【R18】歪んだ愛の形【身内】
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視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
本日の生存者:榊原 皇仁、井達 海、大御門 清玄、葛葉 桜子、汐見 海斗、宮内 理子以上6名。
[ 高校生活はたくさんの習い事で
とても忙しいものでした。
勉強もありますから、
過酷、と言われればそうなのかもしれません。
ですが、大御門家にいさせてもらっているのです。
そう思えば、人から見たら過酷でも
辛いとは思いませんでした。
素質があったのかは……
書道やピアノなんかはよく褒められていましたが、
華道はよく活け方をを直されていましたので
難しい…といつも思っていました。 ]
…清玄さんが分かったのならいいのです。
何色、ですか……?
清玄さんはどんな色が好きですか?
[ 清玄さんはいつも褒めてくれるので
彼が喜ぶ色がいい、なんて思うのです。
何色でもいいと言われてしまうのなら、
青とか紫とか寒色系の色をあげていくことでしょう。
モダンな柄も興味がありますが、
正統派のものを選んだほうが
もし成人式以外で着る機会があるのなら
役に立つのではないか、なんて思うのです。 ]
[ メイドさんに深く頭を下げられると
少し今でも困ってしまいます。
お嬢様としてふるまうのなら
気にしなくていいのでしょうけれど、
清玄さんはともかく、私は普通の生まれなのです。
それでもありがとう、とお嬢様らしく
振舞おうと努力したことでしょう。 ]
ふふ、仲良しですよね、直哉さんと。
わぁ…凄いです…!
私は会話には自信がなくて……
海外旅行で困ってしまいますね……
[ 清玄さんのご友人は何度かお見かけした気がします。
仲がよさそうなのを見ると
にこにこしてしまうのです。
何故でしょう、嬉しくなってくるのです!
海外旅行を、と言われたら
断りはしませんが、少し不安なそぶりは
隠せないでしょう。文化も違いますし
言葉が違うのは心配なのです。 ]
わかりました!
卒業式の日が楽しみですー!
[ 中学までは見に来る人がいませんでした。
だから、卒業式に見に来てくれる人がいるのは
とっても嬉しいのです!
何か言いかけたようで首をかしげますが、
特に大事なことでないのなら
深くは追及しなかったでしょうね。 ]*
うん、そうして?
お昼も別に、
どっかで買ったっていいわけだしさ。
[ 実際自分なら昼はどこかで適当に買って
食べる気がする。お弁当を毎日作るって
すごい大変だと思うし。
まりんの料理を食べれると思うと
今から期待してしまうけど。
荷物については、料理をしてもらうのだから
それくらい持たせて、と譲るつもりはない。
てか一応力はある方だから苦じゃないし。 ]
え、でも折半……
その、両親に相談しますね。
[ ベッドとかを見に行こう、
なんて話になりつつ、美味しく
夕食を食べていた。
家賃の話は……俺の一存で決められることじゃない。
両親に相談すると言っておいた。
多分俺が出せない分を親が出すことになった…
んじゃないかなと思うけど、
親同士の話し合いだからそれを聞くのは後の話。 ]
―――――
だーかーらー!
2つ要るって言ってるだろ?
なんでそんなこと言うんだよ……
[ 休みの日。
認識のずれが明らかになって、
滅多にしない喧嘩をしそうになっていた。
二部屋ある場所、っていう条件からして
一緒に寝るのをまりんのご両親が
想定してるわけもないし、
何より俺が寝れないから嫌だ。
……まりんがどこまで思ってるのか知らないけど
俺はそんなすぐ手を出すような奴になりたくないし。
まさかまりんが譲らないとは思わなくて
ほとほと困り果てていた。
とりあえず一緒に寝るかはさておいて
二つ買おう、じゃないと困る
なんて宥めようとして…それでもだめなら
ちょっと子供っぽいことを口にしただろう。
俺たち以外にも少し大人っぽいカップルがいるし、
あんまり口論したくないんだけど…。 ]*
| ・あの日の回想・ あ、あの…お隣、いいですか? [ まりんは、ある日1人で講義を受けに行きました。 海斗くんがアルバイトに行くということで フリーで受けていいものが興味を惹かれて 珍しく、1人で…そうです。 まりんにしては珍しく1人で行動を… でも、人気だったのか、 座席がそんなに見当たらなくて、 まりんは女の人の隣に一席見つけ、 勇気を出して声をかけました。 その女の人はすぐに返事をしてくれなくて 少ししてから、まりんに気づいたみたいで どうぞって言ってくれました。 ]
(0) 2021/05/04(Tue) 0:52:04 |
| またお会いできるかなぁ… [ 講義が終わって、ありがとうございましたって 声をかけましたが、やっぱりお返事がなくて 何かあったのかなぁって 1人とぼとぼとおうちに帰りながら ぼんやりと思うのでした。 これは、まりんとあの女の人の出会いの日。 ]*
(1) 2021/05/04(Tue) 0:53:07 |
僕自身は……紫とか、好きだよ。
でも、理子が好きな色が1番。
[ 彼女が悩んでいるのなら、
沢山見繕うことにしたことだろう。
4年の間に、彼女が振袖を着ることは
ないだろうけれど、もしかしたら
着せてどこかに連れて行きたがる
彼の母親が舞い戻るかもしれない。 ]
まぁあれは……腐れ縁のような感じ。
僕と一緒にいるなら大丈夫だよ。
[ 不安そうな彼女の顔を見れば、
彼は安心して、と髪を撫でてあげた。
卒業式の日は二手で別れていくか、と
考えながらのんびりとその日を過ごして。 ]
────────
………卒業した。卒業証書貰った。
[ 卒業式途中、彼は隣にいる友人に確認をとった。
晴れて彼女は高校から卒業した。
待ちきれない気持ちを抑えて、
彼女がこちらを見つけて駆け寄ってくるのを
彼女の教室前の廊下で待っていた。
彼女には、チェーンを渡しているから
エンゲージリングは今制服の下にあるはず。
彼の薬指には、それがあるけれど。 ]*
……名前というか名字、かな。
ぐずな葛葉…って。
[
ひどい、なんて言われれば苦笑いして。
まあ許さないとは思っているけれど
過去の事ですから。
引きずっているわけでもないのです。
連絡先はそのまま登録されたようです。
デートをしようなんて囁かれて
ドキッとしてしまいました。
……遊びでってこと、ですよね?
真意がよくわからなくて
わからないまま、頷いてしまうのです。
―――断れないのが私の悪いところです。
ジュースとサンドイッチを渡されて
私がそれを食べる間に
彼はシャワーを浴びに行ったようです。
食べ終わったら入れ替わりに
シャワーを浴びることになるでしょう。
]
*
……わかり、ました。
[
いつも軽い口調の彼が
真面目に言うものだから、思わず敬語に。
結果から言えば、お金を渡されてしまったので
産婦人科に行って薬をもらうことになります。
そのおかげか、運がよかったのか
妊娠はしなかったのです。
……責任感があるのかないのか
よくわからない対応で、混乱してしまいます。
彼は何を思っているのでしょうか……。
]
おうじくん。
私……恋人に愛されてなかったんですね。
気づかせてくれて、ありがとう。
[
部屋を出る前にお礼を言うのです。
ええ、お礼を言うどころか
文句を言っても多分、一般的には許されることを
彼にはされましたけれど。
それでも……私にとって
ひと時の救いになったのは
ごまかしようのない事実なのです。
―――あの優しさまで嘘だと思いたくないのです。
両手を頬に添えて唇を軽く重ねて
私なりに感謝を伝えたのでした。
]
……また、ね?
[
またたくさんしようなんて言われて
返答に詰まってしまいましたが
にこにこと手を振られて
手を振り返すのでした。
]
[
誕生日の出来事としては散々、でしたが。
でも、怪我の功名といえばいいのか。
元恋人への未練はすっかり断ち切れていました。
彼のおかげ、かもしれません。
……別に連絡先を交換したからといって
会う義務なんてないですし、こちらから消せば
それでおしまいのはずです。
それなのに、私は……
]
『来週の土曜日、空いてますか?』
[
なんて電話をしてしまうのです。
理由は……もう一度だけ、なんて
思ってしまったから。
それが一度になるわけがないと
薄々思ってはいても、そういい聞かせて
連絡を取ってしまうのでした。
案の定、一度きりで済まなくなるのですが。 ]*
| ― 可愛らしい女の子との話 ― ……あ、どうぞ。 [ ちょっと薄めの髪色の 女の子に声をかけられたのは >>0 ほぼ上の空で大学の講義を 受けていたあの日。振られた直後のこと。 たぶん目に見えて私は落ち込んでいたでしょうし 眠れていないのが顔にも出ていたでしょう。 それを気づかれたかは定かではありませんが。 講義が終わって声をかけられても 返事をせずにいたので 失礼な人と思われた可能性もあります。 余裕のなかった私は、 そんな出会いをすっかり忘れてしまっていました。 再び、席が隣になるまでは。 ]* (2) 2021/05/04(Tue) 1:31:11 |
うん、わかった!
お昼も、一緒に食べてくれる…?
[ お休みの日にアルバイトがあるなら、
全く問題ないけれど、大学では
出来るだけお昼も一緒に食べたいな、なんて。
海斗くんがおうちに帰った後、
まりんのお父さんは誰かに電話をかけて
お金のお話をしていました。
結局、家賃が8万円のお部屋を
借りることになりました! ]
──────────
海斗くんと一緒に住むのに1人嫌!
[ 意固地になって、まだ声のトーンは
抑えていますが限界ギリギリです。
まりんは海斗くんと一緒に住むのに
一緒に眠れないの嫌です。
むうぅっっとしかめた表情でいると
近くを通った緑の髪のお兄さんが
『とりあえずふたつ買って、
寂しくなったらひとつでええやん』
と、呟いて過ぎていきました。 ]
……ダブルベッド、ふたつ…
買っても、いいかな?
[ まりんは海斗くんにごめんなさいをして
そう提案するのです。
海斗くんにお兄さんの呟きが聞こえていたか
分からないのですが、聞こえてなければ
それで全然よくって。 ]*
そういうこと言う人間ぼく嫌い。
……人の名前とかで遊ぶやつは、最悪。
[
ムッとした表情を見られただろうか。
しかし彼はすぐに表情を戻して、
デートに了承の頷きを見れば
楽しみ、なんて単語を口にしたり。
シャワーを上がれば、
彼女は少し動けるようになったみたいで
ゆっくりしておいで、なんて
声をかけて入れ替わりに
彼女がシャワーを浴びるのを見守った。
]
*
ん………そんなやつのこと、忘れるんだ。
ワンコちゃんの時間の無駄になるから。
[
言われなくても忘れたかもしれないけれど
気になって仕方がなくて。
彼女が背伸びをして唇を重ねれば
優しく頭を撫でて、よくできました、と
褒めてあげた。
またね、と言われればにこにこ笑顔で。
]
[
彼から連絡を入れる前に、
彼女から土曜日に会えないかと電話が来た。
勿論、即OKを出して。
その時は彼女に似合いそうな布製の首輪が
セットになっている下着を渡して着てもらったり
また5回戦まで楽しませてもらったり。
でも、その前にいっしょに食事もしたり。
]
今日は、何か気になるものでもある?
[
また別の日のこと。
今日は昼から彼女とデート。
指を絡めて恋人繋ぎをしても
彼女が怒らないのでさせてもらっている。
甘いものでもなんでも、
彼女が気になるなら付き合う彼はまず
彼女が行きたいところがあるのかどうか
確認をとりながらぶらつくのが楽しくなっていた。
運命のその時はもう近づいているのだけれど。
]*
もちろん、一緒に食べよう。
[ 大学内で彼女をできるだけ一人にはしたくない。
そもそも講義が全部同じだから
別々に食べるほうが面倒なことだと思うけど。
どうやらうちの親と話し合ったみたいで
8万円を折半して、さらにその半分の2万円を
俺が出すことになった…みたいだ。
話し合いの内容までは教えてくれなかったから
よくわかんないけど。 ]
―――――
俺は1人がいいんだけど……
[ あ、だめっぽい。お互い意地になってるから
これこのままじゃ決まんないな、って思っていたら。
大人っぽいカップルのお兄さんの方が
『とりあえずふたつ買って、
寂しくなったらひとつでええやん』
なんて呟いてどこかに。
会話、聞かれてた……なんて思ってたら、
まりんはそれを聞いて考え直したらしい。
……救世主だなあの人、と
お兄さんが行った方をふと見ると
目があったのはこげ茶色の髪の女の人。
不思議そうにこちらを見てから
『何してたの?……何でもない?
ならいいけど…。……ってベッド一つ?!
二つじゃないの?!』
なんてお兄さんのほうに話しかけているようだ。
……ああ、救世主のお兄さん、まりん側かよ
と思ったけど感謝はしておこう。
まりんが謝ってきて、俺もごめんな?
なんて言って。とりあえずその場は収まった。 ]*
うん、そうだね。
そういうこと言う人は最低。
[
彼は一瞬ムッとした表情をしました。
……人の名前で遊ぶ、ね。
されたことはあるのかもしれません。
私が名前をバカにする人が嫌いなのは
勿論自分が笑われたのもあるのですが。
都恋(みやこ)ちゃんという友達が
名前でいじめられているのを見たから、でも
あったりします。名前は読んでもらえなくて
その当てつけか何かのように
色々と言われていたのを、身近で見ていました。
勿論、止められる範囲で止めようとは
していたのですが。
]
ふふ、心配してくれてる…?
ありがとう、もう大丈夫。
[
優しいな、と思ってしまいました。
どうしてそんな言葉をかけるのは
やっぱりわからなかったけれど。
唇を重ねると、頭をなでられて
よくできました、なんて褒められるのです。
……胸がざわつくのはきっと、気の所為。
]
*
[
連絡にはすぐに了承の返事が返ってきました。
……この人暇なんでしょうか、なんて少し。
まさか、彼が布製の首輪付きの下着を用意してる
などとは思わず、びっくりしながらも
押し負けて着てしまって、肌を重ねて。
その前の食事でいくつか質問したりしましたが、
彼のことを知ることは出来たでしょうか?
恋人はつくらないの?とか
仕事は何してるの、とか。
そんな質問を、したと思います。
]
気になるもの……
ケーキ、食べたい気分かも。
[
結局誕生日にケーキを食べ損ねてしまったので
その原因の一つの彼に奢ってもらうくらいは
許されるかもしれない、と思ったのです。
恋人つなぎをして歩くのは……
断れずそうしていましたが、
……それはダメと言うべきだったかも。
何故なら―――
]
『桜子、お前もう彼氏作ったのかよ?
案外軽い女だったんだな??』
[
―――元恋人に、遭遇してしまったから。
気づかなかったんです、彼のほうを見ていたから
元恋人がいることにも、こっちに来ていることにも。
彼との時間が楽しかったから
周りなんて、見てなかったんです。
声をかけられて、固まってしまいました。
ぎゅうっと反射的に彼の手を
握って俯いて。何も言えなくなったのです。
]*
[
名前をきちんと読んでもらえないことは
彼の中で許容範囲のことだった。
でも、そこから派生して
名前をつけた両親を揶揄したり、
全く違う呼び方を悪意を持ってしたり、
そういうことをする奴らがいて
彼は自分の名前が嫌いだった。
セフレをセフレで止めてるのは、
彼女たちもまた笑ったから。
本名だよっていうと笑った彼女たち。
だから、穴として使うだけ。
そこに優しさなんてものはなくて。
]
失恋した女の子だから、心配。
その様子なら、大丈夫みたいだね。
[
勿論、一夜を楽しんだけれど
それ以上に彼女の涙を見たから
そっちのほうが心配になっていた。
だから、彼女が泣いていないのを
しっかり確認してから、彼女とは分かれた。
]
*
フリーランスでシステムエンジニア。
だから、お願いされたら
忙し過ぎなければ会えるよ。
……恋人は、いらないなぁ。
[
恋人の段階は要らないけれど、
結婚願望はある。
そこまで彼女には言ったかな。
もしかしたら言わなかったかもしれないが
そんな大事なピースではなかったはず。
勿論、彼にとっては、の話。
]
ケーキ?いいよ、何か買っていこう。
[
ふふっと笑いながら、
恋人のように最近の出来事を話していると
男の声が聞こえ、彼女の手の力が強くなった。
彼女が立ち止まれば、
彼もその場に立ち止まって、
声の主の方を見たけれど、ふと思う。
『別れて正解』
どう考えてもチャラそうで、
頭が悪そうで、恋人を不幸せにするタイプ。
]
この子に恋人がいて、
なんで自分には恋人がいないんだって
僻んでるの?小さい男だね。
桜ちゃんにはそれだけの魅力があって
君にはそれがないってことでしょ。
[
ケラケラと彼女の前ではやらないような
相手を蔑むような笑い方をした彼。
恋人が出来ることに気持ちが軽い重いは
全くもって関係性がないだろうと
彼は全面的に攻める姿勢をやめなかった。
]*
なんだか、新婚さんみたいだねぇ。
[ だって一緒に住んで、一緒に家具を選んで。
こんなことって普通はしないでしょう?
関西弁のお兄さんも、
お姉さんといっしょだったみたいで
楽しそうだなぁって思いました!
家具は直接お引越し先に届くようにして
お引っ越しの日はまりんの両親も
海斗くんの両親もお手伝いしてくださって
2人での生活が始まりました! ]
紫、ですか?
私も好きです!青とか紫が好きなんです!
[ あげていこうかと思っていた色を
清玄さんも好きだと知れば
とっても嬉しくなるのです。
たくさんある中から選ぶのは大変ですけれど
清玄さんと一緒に選ぶのなら
きっと楽しいのです! ]
清玄さんから離れなければ
旅行の時も大丈夫でしょうか…?
もしそうなら離れません!
[ 髪をなでられて少しホッとするのです。
もちろん話せるようになれば
それが一番よいのですが、
勉強と実践は別物なのです。
私には難しく感じてしまいます。 ]
────────
海斗くん、……やっぱり、
一緒におやすみしちゃ…ダメ?
[ ある日の夜のことです。
少し寂しくなって、電気を落とした
海斗くんのお部屋に
枕を持ってお邪魔します。
お引っ越ししてからは、
1人で頑張って眠っていたのです。
でも、やっぱり広いせいか寂しくて。
それに、海斗くんにおやすみって
言ったから別々の部屋に行くのも
なんだか…モヤモヤしてしまって。 ]
あ、でも…海斗くん、ひとりが…
よかったんだった、ごめん……
寝てるときに、ごめんね?
*
―――――
[ 今日は高校を卒業する日です!
学校なので髪は結っています。
エンゲージリングは、チェーンに通して
服の下に隠れています。
学校を出たら指につけ直すつもりなのです!
教室前の廊下に清玄さんの姿を認めれば
笑顔で駆け寄っていくのです。 ]*
卒業しましたー!
システムエンジニア……
プログラミングとか……?
……そっか、なんか………
ううん、やっぱりなんでもない。
[
プログラミング?なんて聞いたのは
大学の講義でそんな内容のものをとって
いたからでした。あんまりきちんと理解できなくて
単位をあきらめようかなと思っていたので
一瞬教えてもらおうか、なんて考えましたが
……ちょっと虫のいい話ですよね。
おうじくんは恋人はいらないみたいです。
……勿体ないと言おうとしてやめました。
私が勝手に思っただけの事ですし、ね。
胸がチクリと痛むのです。
……恋人がいらないのなら私もきっと、
遊び相手の一人なのでしょう、ね。
少し考えてしまったせいで、
彼が結婚願望を持っている話は
たとえしていたとしても
聞きそびれてしまうのです。
私にとっては、大事な話だったのに。
]
[
ケーキを買おう、なんて和やかに
話していたのに。
楽しい時間は簡単に壊されました。
元恋人はそれなりに顔はいい方でしたが
成績はそんなに良くなかった気がします。
……頭は良くなかったかもしれませんが
でも、私に“恋人”だと思い込ませるだけの
口のうまさと、人を丸め込むための観察力は
持っていたようです。
それは立ち直ってから、気づいたことでしたが。
ともかく、私が何も返せずに黙ってしまったのを
あの人はきちんと見ていました。
―――何かを、察したような顔をしました。
何か言われる前に無視して通り過ぎなければ
と思って彼のほうを見ましたが
彼は何故か反論していて。
蔑むような笑い方をしているのです。
]
『僻む?そいつに?
まさか。なんか勘違いされてるみたいだけど
そいつはハナから本命じゃねーし、
今、本命のコとは付き合えてるし?
そいつは性欲満たすためだけに付き合ってたけど
思ったより何倍もめんどくさい女だったわ。
そいつの魅力?
体だけだろ、そんなの。
たかだか学生の付き合いで
将来まで考えようとするとか重すぎて
誰も付き合いたくねーよ。』
[
馬鹿にされたのに苛立ったのか
なおも彼は何か言い募っているようでしたけれど
正直聞くだけ無駄です。
彼の手を少し引っ張って、もう行こう
と促そうとしましたが……
彼は動いてくれたでしょうか。
]*
……そう、だな。
[ 今はまだ、みたい、で合ってる。
そのうち本当に新婚になるつもりでいるけど。
あのカップルはもしかしたら
新婚だったのかもな、なんて
少し思ったりして。
引っ越しは両親の手伝いもあって
難なく終わった。
二人暮らしは俺から見たら
特に何も問題なさそうだったんだけど…? ]
―――――
……それさ、前から思ってたんだけど。
男と一緒に寝ることの意味、
わかってて言ってる?
わかってないなら、嫌だ。
意味を教えてもいいけど……
傷つけそうで、やっぱり嫌、かも。
[ せっかくベッドは二つで
部屋も分けたのに。
自分の部屋にまりんが入ってきて
俺は多分困った顔をしていたと思う。
ベッドに座って、彼女のほうを見ながら言った。
手を出したくない、
二人で暮らしていてすごく近い距離で
二人とも大学生だから……
そういうことしてもいいのかもしれないけど
……まだ学生だから。
悪影響が出たら、と思うとそれも嫌で。
―――自分がすごく臆病なだけなんだけど。 ]*
プログラミングもやるよ、勿論。
あとはそういう開発の取りまとめとか。
興味があるならいつかそんな時間取ろうか?
建築系だから関係ないかもだけど。
[
偶に、頼まれて小学生向けの講座もやるから
人に教えるのは下手ではないはず。
大学生をダメにするほどのクズではない。
彼女が、彼の答えに顔を少しだけ歪ませた。
でも何にひっかかったのか
彼には到底予想ができない。
だって、話すことは話した筈だったから。
]
まぁ別にさぁ、学生の若気の至りもいいけど
桜ちゃんが将来見据えるって
結構女の子としては当たり前だと思うよ。
だって、大学生で出会った人が
そのまま奥さんとか旦那さんになる確率知ってる?
脅威の38%だよ?
分かる?この可能性の高さ。
小中高それぞれからの付き合いで
結婚する確率を足してそれに満たないよ?
残念だなぁ……
[
完全なるはったり。
でも、人間は自分の知らないことを
理路整然と話されると、
そうなのだと思い込んでしまう。
だから彼は、目の前の相手を
そういう感じに追い込んで、
疲れたからと彼女の手を引いて
その横を通り過ぎるだろう。
もし、止められたなら、
彼はこういうはず。
『僕みたいに年収1000万になってから
また話しかけてね。』
]*
……単位がその…
そういう科目があって……
[
ちょっと目をそらしつつそんなことを言って
もし時間があるのなら教えて欲しいと
頼んでみたことでしょう。
思ったことをそのままいえば
もしかしたら何か違ったのかもしれません。
でも、言えなかった。
聞けなかった意気地なしの私は
こう思ったんです。
“恋人がいらないのなら好きになったら嫌われる”
]
*
[
おうじくんは何か理路整然と話しています。
……なんでそこまでかばってくれるのか
わかりませんけれど。
きっと優しいから、ですよね…?
はったりだとは分からず聞いていましたが
元恋人の方はといえば
めんどくさいと思ったのか。
私たちが動くのとほぼ同時に
通り過ぎようとしました。
……私の横を通ったあの人は
私にだけ聞こえるような小声で
最後にこんなことを言い残して。
]
[
思わず元恋人のほうを見ました。
何も、言えなくて動揺してしまって。
私の反応を見たあの人はふぅん、と
それはそれは嫌な笑みを浮かべました。
]
『馬鹿な女だな、ほんと』
[
どちらにも聞こえるように言って
今度こそ去っていきました。
……そう、私がいくら意気地なしでも
ここまで何も言い返さなかったのは
私を知っているあの人にとっては
私たちの関係性を推しはかるには十分な情報で。
その一言が、何より私には辛かったのです。
何を言われたのか聞かれても
おうじくんに教えるつもりはありません。
先ほどかばってくれたお礼を言いましょう。
]
あの、ありがとう……
ごめん、ね、巻き込んで……
*
紫の振り袖か……似合いそう。
入っていてほしいモチーフはある?
[ 蝶や花。色んなものがあるだろうから
彼はひとつひとつ彼女がいうことに
耳を傾けてメモを残していく。
反物を選ぶのは、まだ少し先だが
もしかしたら、彼女はそれを使って
大学の卒業式に出るかもしれない。
そう考えると、尚更。
彼は真剣に話を聞いたことだろう。 ]
僕としては、いつか自分で話せるように
なるところを見てみたいけれど、
無理強いはしないでおこうかな。
[ 成績が悪いわけではないけれど、
彼女にはそれを使う環境がない。
だから、実際に使う環境に一緒に出向いて
練習するお手伝いでもしてみたいもの。
クスッと笑ってほっとしている彼女を
優しく包み込んで。 ]
────────────
おめでとう理子。
チェーンを外してごらん。
直哉に写真撮らせるから。
[ 彼女に渡そうとしたバラの花束を
彼の友人に任せて、彼は廊下で指輪を
彼女の薬指につけようとした。
それは多分、欲にまみれた考えで
花束を抱え指輪をはめた彼女と
写真を撮りたいだけ。
しかも、外ではなくこの廊下で。 ]
『きぃよぉ……眩しいんだけど』
[ 一眼レフを肩にかけていた友人は
花束を使って、隣に並ぶ彼らを
視界に入れないようにしていたかも。 ]*
え、?……一緒に、寝たいだけじゃ…
ダメなの?ねぇ、海斗くん?
まりんは、…海斗くん好き、だよ?
[ 大人しくお部屋の扉のところで、
枕を抱っこしたまま海斗くんの話を聞きます。
分からないことばっかり海斗くんは言います。
まりんは何かおかしなことを言っているのですか?
誰が正解で、何が正解なのか。
さっぱりわかりません。
夜で、2人で暮らしてるのに寂しいから
まりんはまた泣き出しそうです。
海斗くんはまりんが泣くと困った顔をしますが
もう既に、困った顔をしていました。 ]*
そうですか?嬉しいです!
モチーフ……
紫なら藤の花が好きです!
動物ならうさぎさんの柄も可愛いと思います!
[ ちょっと紫というには色が薄いかもしれませんが
すぐ思い浮かんだお花を言ってみるのです。
あと浮かんだのは兎、でしょうか。
七宝文も派手さはないけどいいかなあとか
思ったりするのです。
うさぎの柄には子孫繫栄だとかツキを呼ぶ意味が
あるらしい、なんて知るのはモチーフの意味を
調べようとしたときになるのですけれど。 ]
やはり話せた方がいいです、よね…?
清玄さんが一緒にいるなら頑張れる気がします!
[ 優しく包み込まれると
何でもできる気がしてきます。
清玄さんのためならなんだって
頑張ろうって思うのですよ! ]
―――――
ありがとうございます!嬉しいですー!
お写真ですか?
はい、わかりましたっ!
[ 制服の下に隠れていたチェーンをはずして
清玄さんに指輪を付けてもらえば
清玄さんのご友人の直哉さんに
お写真を撮ってもらうことになるのです。
バラの花束を抱えて
清玄さんとぴったりくっついて。
撮ってもらった後は
直哉さんにお礼を言うのです! ]*
単位かぁ。おっけー、あんまり難しいのは
いらなさそうな気がするね。
[
彼女が単位と口にすると、
彼は納得した感じで頷く。
大学でプログラミングをとるとは
面白い子だな、と感じつつ
仕事の詰まり具合を確認して
彼女の考査前に週一でも教える時間を作った。
]
*
気分が悪い……
ホテル行こうかと思ったけど、
うちに来てくれる?
[
ケーキはまた今度にして、
お礼と謝罪をする彼女の手を
ぐっと引っ張ってしまったなら、
彼女は体勢を崩さなかっただろうか。
彼の家は偶然にもここから近くて、
徒歩5分くらいのところにある。
地上何階建てだろうかという
タワーマンションにたどり着けば
彼女とずっと繋いでいた手を離しただろう。
凄くイライラした表情を、
彼女の前では見せないようにしたけれど
果たして出来ていただろうか。
]*
……ダメかなあ、
小学生くらいまでなら別によかったけど。
まりんはさ、なんで二部屋あるとこ
選ばなきゃいけないのか、わかってないんだろ?
……まりんの親御さんはさ、
たぶん、俺とまりんが一緒に寝るの
すっごい嫌がると思う。
まりんがいいと思ってるからいいとか
そういう問題じゃない。
[ まりんのご両親の意図を
まりん自身は理解していないようだから
とりあえずその話をしつつ……
たぶんこんなのじゃ
ピンときたりしてくれないだろう。
どこまでも真っ白で純粋な子だから。
立ち上がって、彼女に近づいて。
髪をそっとなでた。 ]*
花で紫を入れるのか…そっちは考えてなかった。
藤の花、たしかに綺麗だ。
…うさぎ?可愛い柄を考えるね、理子は。
[ 彼女の発言をメモしているうちに
色んな色の色んな柄を用意する必要があると
多分2人で納得していたのではないか。 ]
話せるに越したことはないし、
いつか海外のお客さんが来た時に
いつも僕がそばにいるとは限らないから。
大学4年間で、しっかり話せるように
頑張っていこうね?
[ 彼の婚約者、ひいては妻になるということは
会食へ一緒に参加することも
大いにあるわけで。だからその為にも
多少の無理を彼女に強いることになるかもしれない。 ]
────────
『はーいカメラ見て、……清玄顔ゆるい』
うるさい。……さ、挨拶する人いる?
いないようなら、直哉のリムジンで
移動を開始しようか。
[ 花束を抱えた彼女は最高に可愛かったらしく
彼は背中を向けて少しため息を漏らした。
でも、すぐに切り替えて、
彼女の背中に手を添えれば
まだまだ歓談の続く学校を去ろうと促す。
友人はというと、可愛い自分の恋人に
メロメロになっていて
腕を組んで離そうとはせず、
彼女にもそろそろ関係が知られてしまうか。 ]*
そりゃおうじくんにとっては
簡単でしょう……
[
少しだけ拗ねてしまいました。
私の理解力がないのかもしれませんが
余裕そうなおうじくんをみると
少し悔しくなってしまったのです。
プログラミングを取った理由は
時間割表と相談して空いてたからっていうのと……
出来たらかっこいいなって思ったんです。
だから、教えてもらった時は
ちょっとおうじくんがかっこよく見えました。
……わかりやすかったです、悔しいことに。
]
*
気分…私の、せいで……
ごめんね……。
うちって、おうじくんの?
[
ぐっと引っ張られて
ぐらりとよろめいてしまいます。
転びはしなかったけれど、
おうじくんに抱きついてしまいました。
タワーマンションにたどり着くと
ここ……?と思わず彼のほうを見てしまいます。
普通のアパートに住んでいた私にとって
びっくりしてしまうのは仕方のないことだと
そう思うのです。
……おうじくんはどこか
機嫌が悪そうな気がします。
いつもにこにこしているけれど…
どこか表情がいつもと少しだけ違うような…。
]
……おうじくん、その、
私、だいじょうぶ、だから……。
[
覗き込むようにしてそういったら
彼はどんな反応を見せたでしょうか。
部屋に招き入れられるのなら
少しだけ躊躇してから、
お邪魔することになるのです。]*
わかって、ない…です………
……なんで?
なんで、まりんの両親は、
海斗くんとまりんが一緒に寝るの
嫌がるの?こんなに海斗くん優しいのに。
やだ、まりん海斗くんとおやすみしたい。
[ 髪そっと撫でられますが、
まりんはベッドを決めた時のように
段々と拗ね始めまして、
意固地になり始めていました。
海斗くんと一緒に眠っちゃいけないなら
最初からダメっていうはずなのに。
海斗くんが優しくしてくれても、
暫く不貞腐れて、まりんはその場から動かずに
彼を更に困らせてしまうのでした。 ]*
勿論紫色の布地も素敵だと思います!
茶道で使っていた袱紗ばさみが
うさぎさんで可愛かったから…
[ うさぎ柄を思いついた理由を言いつつ
色々な色や柄を用意しようと話すのは
とても楽しかったのです! ]
お客さん…そうですね。
大学生のうちに少しずつ頑張ります!
[ 大学では第二外国語を学ぶと聞いています。
清玄さんがフランス語を話せるのなら
私もフランス語を、なんて思うのです。
清玄さんにふさわしい女性であれるように
常に努力しなければいけませんね! ]
―――――
今日は予定があるからと言ってあるので
挨拶はもう済ませました!
行きましょうー!
[ 清玄さんが嬉しそうだと
嬉しさがさらに増すのです!
今日の予定は前々からわかっていましたので
親しい人には挨拶を済ませてあります。
なので、特に思い残すことも無く
お世話になった学校に感謝しつつ
去ることになるのでした。
直哉さんは、私のお世話をしている
メイドさんと腕を組んでいます。
……知りませんでした。
でもでも、直哉さんはとっても明るい方ですし
メイドさんも幸せそうなのです!
いいことなのです!! ]*
女の子はさー、力が弱いから
……男に襲われると大抵、
抵抗できなくて―――
怖い目に遭うの、わかる?
俺だって男だから、例外じゃない。
俺、別に優しいわけじゃないし。
[ ……言わないと分からないかと思ったけど
言ったところでだめな気がしてきた。
頬を撫でながら、小さい子に言うように
諭してみるけど……。
その場から動く気配がないのなら
少しため息をついて、ベッドに戻った。 ]
…………どうしてもって言うなら
来てもいいけど、
でも―――
ここら辺は初歩的なものだよ?
わんこちゃんさては、こう言うの苦手?
[
教えてる時も呼び方はそんなに変わらず。
でも彼の仕事までの領域は教えなくても
彼女の単位には支障がなさそうなので
彼女が慣れてきて教えてほしいって
お願いしてくるまでは何度も反復練習の
繰り返しだったような。
]
*
あ、ごめん。大丈夫?
[
彼女の重みが体に伝われば、
冷静さを少しだけ取り戻すものの
いつもなら彼女の柔らかさに
ニヤついてもおかしくない彼が
反応を示さず、家を目指した。
マンションの前に着けば、
彼女から驚きの声が聞こえたような。
気にせず、部屋に向かえば
リビングにあるソファでも座るよう促した。
]
あぁいう男は、地獄を見るから。
………わんこちゃんが初めてだよ。
今まで誰も入れたことない。
[
大丈夫という彼女に顔を向けた。
セフレたちとは絶対ホテル。
例外なく、どこかしらのホテルで会っていた。
だから必要以上の会話をしたことも
一緒に食事をすることもなく。
イライラしている時に
ホテルに行ってしまえば、
彼は必ず彼女を傷つけると思って
タバコの匂いが染みつきかけの家に
舞い戻ることを選択した。
]
ごめんちょっとタバコ吸ってくる。
……甘いもの、冷蔵庫にあるから
よければ食べて。
[
そう言って、彼はリビングから離れ
扉をパタンと閉めてしまった。
別に彼女が甘いものを食べたいと
彼が知っていたわけではなく、
彼がただ仕事の合間に食べようかと
買っていただけだが、
彼女が冷蔵庫を開けることはあったか。
]*
…怖い目って、なに……?
海斗くんも、まりんに怖いことするの…?
脅かすのは、ダメだよ?
[ 頬を撫でられながら、すりすりと
その手を押さえて頬擦りをしました。
怖いことって、脅かすこと、でしょう?
たしかに、まりんは怖がりですが、
海斗くんがそんな、ことしませんよね……
じっと見つめていると、
海斗くんは頬を撫でるのをやめて
またベッドに戻って行きました。
]
……海斗くんは──────
まりんのこと、知ってるから…
優しい、よね?
[ 脅かされてもいいから、
まりんは海斗くんと一緒に眠りたかったのです。
ちょっとだけ、海斗くんの表情が
怖いなって思ってしまったけれど、
部屋の中に入って扉を閉めると、
海斗くんのベッドに近付いて、
彼が中にいるなら枕を置いて
まりんも入れてもらうのでした。
まだお座りしてるだけなら、
枕を持ったまま海斗くんの横に座って。
]*
……にがて、かも
[
あんまり要領がいいわけではないので
繰り返しやって、少しずつ理解していくことに。
慣れてくると、少し面白いな、
と感じるようになったのと
……一緒にいる口実にちょうど良くて
単位に関わらない部分まで教えて欲しい、
なんてお願いをするようになったのでした。
]
*
[
抱きついてしまって、いつもなら
嬉しそうというか、そんな反応をする彼が
今日は反応しませんでした。様子が少し変です。
煙草の匂いがする部屋に通されて
促されるまま、ソファに座ります。
……誰も入れたことがない、などと言われては
私は特別なのか、なんて期待してしまいます。
頬がほんのり染まったような。
]
はじ、めて……
あ、いってらっしゃい…?
[
煙草を吸ってくると言われて
引き止めることも出来ず、そのまま見送るのです。
冷蔵庫に甘いものがある、と言われても
私は立ち上がりませんでした。
……冷蔵庫って、その人の生活がよく見える気がして
見ていいのか、迷ってしまったんです。
恋人じゃないから
、遠慮が先に出てしまって。
]
[
おうじくんが出ていってから、
先ほど言われた言葉を反芻していました。
……本当に付き合っているわけではなくて
だったら、彼にとっての私は
何なのでしょうか。
―――特別な何かを期待したいのに。
恋人はいらないならそれは違うんだろうな
と思ってしまいます。
……好意を伝えることだって
きっと迷惑なんだろうって思うのです。
あぁ、私は確かに―――
]
馬鹿、だよね……
[
体だけの関係というには一緒にいすぎたんです。
愛されているって錯覚が
錯覚じゃないような気がしてきてしまって
錯覚じゃないと、思いたくて。
一人になるとそんなことが頭をよぎってばかりです。
一人だからこんなことを考えてしまうんです。
……泣きたくなってしまいます。
きっとおうじくんがいれば忘れられる…
全部忘れさせてくれる……
そう思って、リビングの扉を開けて
どこにいるのか、探そうと歩き始めたのです。
]*
色々と、想像力豊かなことはいいこと。
絶対に理子が気にいるものを見つけようね。
[ 色の話から彼は反物の色しか考えていなかった。
だから、柄で色を入れることを話されると
ハッとするのだった。
2人しかいないから、いつもこんな風に
どこか兄妹のような会話ができている。 ]
いい子だね。もし、分からないことがあれば
わかる範囲で教えてあげられると思うし、
無理だけはいけないからね?
[ 大学の講義を選ぶ時に、
フランス語を選ぶのがわかれば
彼は率先して彼女を手伝うと決め。
たまには講師を呼ぶのもありかな、と
彼女が決めた第二言語の講師を
彼は多分見繕うのだろう。 ]
────────
あんまり浮かれすぎて
うちに返すの忘れるなよ。
[ リムジンの中で彼は友人に釘を刺す。
3泊4日の間はいいけれど、
その後はきちんと返してもらわなければ
支障が出かねない。
友人はわかってる、といいながら
恋人に膝枕をしてもらっているので
彼からは疎まれたような視線が注がれて。 ]
このまま、中に入る?
[ 世の中では制服で楽しむことが
トレンドらしいと言うのを彼は見ていた。
リムジンから降りて、
それを見送れば彼女の手を握って。
今の彼女は高校の制服で、
今の彼は群青のスーツ。
既に荷物はホテルに届いているはずなので
着替えることも可能ではある。
特に着替えを必要としないなら、
ゲートに向かって閉園まで1日目を楽しもうか。 ]*
脅かす、ね…………。
[ ここまでわかってないと
なんかもう……困る。
頬擦りしているのは可愛いけどさ…。
ベッドに戻って、寝ころぶと
まりんは無警戒でやってきた。 ]
……知ってるよ。
まりんが思ってる以上に、知ってる。
だからこそ、優しくないんだよ、俺。
[ 横にいる彼女に馬乗りになるような体勢。
手首をぐっと握ってベッドに押し付けてたけど
まりんは痛がったりしたかな。
怖がるのなら力を緩めて
逃げられるようにしてあげるつもりだけど。
じっと見つめて、反応を伺うことにした。 ]*
はいっ!清玄さんとお写真も撮りたいですー!
[ 成人式といえば写真を撮るのも定番なのです。
ちゃーんと二人で写りたいのです!
欲を言えば、清玄さんのお父様とお母様も
ご一緒したいです。
家族写真みたいでとっても素敵だと思うのです。
でも、お二人はご多忙ですから、
私はわがままを言わないのです! ]
清玄さんに教えてもらえるのなら
とっても心強いです!
[ 教えてもらえるなんてわかれば
フランス語以外の選択肢はありません!
大学の科目になかったら諦めざるを得ませんが
あるのなら絶対に
フランス語を履修することでしょう。 ]
[ 清玄さんがご友人に注意しているのを見て
私はといえばメイドさんに笑顔を向けるのです。
おやすみを楽しんでくださいね、
なんて声をかけたら
お返事してもらえるでしょうか? ]
……もう制服とはお別れですよね
なら、このまま入りますー!
[ 三年間お世話になったこの制服には
とっても愛着があります。
可愛いなあ…と中学生の頃憧れていたので
合格が分かった時は跳ね上がって喜びました。
そういうわけで、着替えはせずに
ゲートをくぐるのです。
まずはお揃いのカチューシャを
入手するところからです! ]*
ひぁっ…!
だからこそ、優しくない……?
[ 彼のベッドに入り込むと
まりんの上に海斗くんがいます。
何故、でしょう…?
まりんのことをよく知ってるから
優しくできないってなんでしょう… ]
海斗くん、あの…
おやすみするんじゃないの?
[ 動けないことはあまりなんとも思わなくて
でも、彼が眠るはずなのに
こうやってまりんに馬乗りになっているのが
少しふしきだったのでつい…
彼の手は大きくて、まりんの腕は
簡単に押さえ込まれてしまいました…
やっぱり彼はまりんと違うのですね。 ]*
写真か…前撮りしよう。
お父さんとお母さんもそれちらつかせたら
多分帰ってくるよ。
[ 反物を探して、作ってもらうから
両親にも報告をしなければいけない。
報告をしたら成人式はいつだの
色々と聞いてくるだろうから、
その時に前撮りの日取りを決めることに
なると彼は読んでいた。 ]
僕もわからないことあるかもしれないから
過信はいけないからね?
[ 彼女の輝いた瞳が見えただろうか。
彼女の前では失態を見せたくないけれど
言語となればまた話は別で。
彼も長年話しているけれど
自信がない部分が多々ある。
色んなことが、これから起こると考えると
彼としても生きる糧になっていくのだった。 ]
[ 彼女がメイドに声をかけているのを見ると、
メイドの方はありがとうございます、と
膝を貸している友人の髪を優しく撫でていた。
その顔はどこか朗らかで、
これから先、どこまで人間としての尊厳を
持てるようになるのか、なんてことを考えた。 ]
ふふ、それじゃぁ…何から買おうか。
[ 彼女の制服は本当に可愛い。
彼女が高校を選ぶ時に制服も要素として
えらぶように言ったか、彼女が選んだか。
とりあえず毎日毎日彼がその制服を
汚してしまわないかと心配だった。
ゲートを一緒に潜れば、
近くにあったショップで
カチューシャを買うことになった。
勿論、お揃いにして写真も撮った。
アトラクションへ行くか
ショーへ行くか、彼女に聞きつつ
ひとつひとつフードを通りで買ったはず。 ]*
そ、優しくない。
……男はこの状況で
普通おやすみしないの、
まりんは知らないんだろうけどさ。
[ 寝たいのかもしれないけど、
全くと言っていいほどわかってないみたいだし
全然怖がられてないのがちょっと……
なんだろう、男として見てくれてるのかって
心配になってしまった。
ゆっくりと顔を近づけていって
軽く触れるだけのキスを落とす。
勿論それだけで済むわけもなくて
何度もついばむようにしながら
深くキスを…息が苦しくなるまで。
片手でつぅっと白い首筋をなぞったら
くすぐったがるかな、
やめるつもりはないけど。 ]*
[
そもそも、プログラミングを教えるのは
タダでやっていないんだから、
対価を払ってもらわなければいけない。
彼の知識もタダではないから。
彼女に対価を払ってもらっているとしたら、
それは体なのか、やさしさなのか。
彼にとっても徐々に分からなくなった。
]
[
ほんのり染まった頬が視界に入れば
彼女がその待遇を受けて嬉しいんだと
彼は簡単に理解することができた。
でも、それをするに値する人だから
彼はそれ以上考えることをやめた。
薬物のような扱いをしているタバコを
リビング隣の部屋で吸うために
離れれば、すぐに火をつけて
ふぅっと長めの息を吐き出して。
]
…………──────────
[
1本を長く吸うわけではないので、
1/3くらい吸って灰皿に。
それを3本くらい繰り返すのが彼。
ひどく勿体無いけれど、
長くひとつを吸うのが得意ではない。
気持ちを落ち着かせて、
頭の中を冷静にしたあたりで
扉の音が立った気がして
そちらを確認すると見える彼女の姿。
]
あれ、ケーキ食べなかった?
……頼りないもんね、ぼく。
[
そんなことを言いながら彼女を抱きしめ
ゆらゆらと、ゆりかごのように
体を横に動かして。
いつもよりトーンはすごく落ち着いて
何もしないかのような無害さが
その時だけは伺えただろうか。
]*
それって、どうい、っ…!
[ こと?と聞こうとしたら、
海斗くんの唇がまりんの唇を塞ぐのです。
突然のことで、目を見開いたしまいましたが
何度も繰り返されていくと、
まりんは呼吸が上手くできなくなって
解放された片手でトントンと
彼の肩を叩くのでした。
離れた彼の手は、首筋をなぞって
くすぐったさもあり少し悶えてしまうのです。 ]
は、っ……海斗、くん………?
[ この日のまりんは、程よい暖かさだったので
ショートパンツとパーカーのパジャマセットで
海斗くんのお部屋にお邪魔していたので、
彼の吐息とかが凄く伝わりやすかったような。
呼吸が上手くできなかったのもあり
涙目で彼を見つめ、何をするの?と
聞いたような気がします。 ]*
[
プログラミングを教える講座を
していたという話を聞く機会はあったでしょうか。
聞けていなかったとしても、対価まで
私は考えていませんでした。
……体で対価になるのなら喜んで払うけれど
抱かれたいと思っているのに、果たしてそれは
対価になりうるのでしょうか。
教えて欲しいと頼んだのは私ですが、
何故教えてくれるのか、
私にはわかりませんでした。
]
[
部屋を出ていったおうじくんを
探そうときょろきょろしていると
彼はは隣の部屋から出てきました。
何か言う前に抱きしめられるのです。
ゆらゆらと体を揺らされて、
私は身体を預けて返事をします。
]
……一人で食べても、寂しいから。
どうして、そんな……
頼りないことと私がケーキを食べないの、
関係あるの……?
[
冷蔵庫を開けてすらいませんが、
開けたとしても、きっと私は食べなかったでしょう。
ただ甘いものが食べたかったんじゃないんです。
“おうじくんと”食べることに意味があったから。
彼の声はいつもよりずっと落ち着いていて
年相応、というと変かもしれませんが
私よりずっと大人に聞こえました。
とても、落ち着く声で
もっと、聞いていたい声。
……その声で名前を呼んでくれるのなら
それだけで幸せになれそうな、声。
]
おうじくんは頼りなくなんてない。
さっきだって私の事、守ってくれた…
そうじゃない、の……?
*
……!
お父様とお母様もですか!?
ぜひ撮りたいですー!
[ 私が考えていることを
見透かされたのでしょうか?
帰ってくるよと言われて笑みがこぼれます。
たくさん可愛がって貰っているので
少しでもお二人にも喜んでもらえたら
嬉しいなあ、と思うのです。 ]
その時は2人で一緒に考えたいです!
……だめ、でしょうか?
[ 清玄さんがそういうのなら
あまり期待をしすぎてもご迷惑でしょうか。
でも、分からないことがあったとしても
清玄さんに教えてもらえることがあるというだけで
モチベーションに繋がるのです。 ]
カチューシャは買ったから……
ショーを見たいです!
[ ショーの場所までいく道すがら、
ポップコーンを買って食べることにしました!
抹茶ホワイトチョコ味だそうで、
とっても美味しいです!
あーん、なんてお互いに食べさせたり…
したかもしれませんね。
ショーを見られる場所にたどり着けば
目を大きく見開いて見入っていたでしょう。
水上の船でキャラクターたちが
ご挨拶をしています…!
テレビの画面越しに見ていたものが
目の前で見られるのです!
興奮せずにはいられませんよね! ]*
[ 解放したほうの手で肩を叩かれて
ようやく唇を離した。
自分だって息が苦しくなってるから
少し呼吸は荒い。
悶えているまりんも可愛い。
もっと、もっと…と思ってしまうけど。
あんまり求めるのも…壊してしまいそうで。
首筋をなぞっていた手はゆっくりと降りていく。
鎖骨を通って胸元まで。
パーカー越しでも女の子らしい柔らかさが
伝わってきて、少しずつ体が熱くなる。 ]
……気持ち良くて、
たぶんまりんにとっては痛いこと。
逃げたいなら逃げてもいいけど…
どうする?
[ 上手い人なら初めてでも痛くないように
出来たりする……かどうかは知らないけど
自分には無理だから。
まりんが動かないのなら、
服越しに触っていた手は服の中へと。
やわやわと双丘を触っていたと思う。 ]*
[
多分の話、彼にとってのこの時間の対価は
彼女という存在そのもの。
だから、彼女に教えている時間は
すでに対価も払ってもらっているようなもの。
でもまぁ、その後に楽しいベッドタイムがあれば
それはオプション代として楽しんでいる節有り。
]
んー…さみしいかぁ…ごめんごめん。
ぼくがきちんとしてたら、
ワンコちゃん寂しい思いしなかったでしょ。
だから、関係あるんだよ。
[
あの時、彼女の横にいたのが
きちんと彼女に告白をして
付き合っていた人物なら、こんなことにはならず。
彼との関係は真っ当なものではなくて
本当なら何を言われてもぐうの音もでないもの。
]
女の子が泣いてる姿とか見たくないし。
………ケーキ、食べる?
ぼくも甘いもの欲しくなっちゃった。
[
優しく語りかける彼は、毒牙を抜かれた毒蛇のよう。
彼女の頬に口付けを落とせば、
軽めに彼女のお尻を撫でるけれど
盛んな猿のような彼にはならなくって。
冷蔵庫の中にはガトーショコラなどの
ケーキが数種類あるから、
彼女の希望があればそれを渡そうと
まずは冷蔵庫に移動したことだろう。
]*
― とある日の事 ―
……いた、い…………。
[
人より生理が重い体質で痛みに苦しんでいた日。
周期より早く来てしまったせいで、
彼との約束に被ってしまった時の事です。
]
ごめんね……体調良くないから行けない……。
[
一度電話をかけてみて出てくれるようなら
直接、だめならメッセージを送って
布団に潜り込みます。
高校の時は鎮痛剤とかを飲んで誤魔化しては
いたものの、あまり効きがよくなくて。
飲まない選択をしたらしたで
動けなくなってしまうのです。
……こんな時、恋人なら
傍にいてくれたりするのでしょうか。
それをねだることが許されるのでしょうか。
私にはきっと、許されないだろうけれど
つい、今日会うはずだったおうじくんのことが
頭によぎるのでした。
]
*
……傍にいてくれるんでしょう?
それなら、寂しくない、よ。
[
嘘です。本当はこの関係のままでずっといるのは
寂しくて苦しい。
でも、恋人がいらない彼に告白することなんて
出来るはずないじゃないですか。
だから、作り笑いを浮かべて嘘をつくんです。
……恋人になりたい、のに。
恋人になれたなら、その先だってきっと考えるのに。
]
――――――……。
[
名前を呼んでほしいとすら、言えないのです。
ほら今だって。彼は優しいから、
“女の子が”泣いてる姿なら
きっと私じゃなくたって守ってたんです。
とくべつには、なれないんです。
それでもその優しさに縋ってしまう私は
馬鹿だと、思います。
]
一緒に食べよう?
コーヒーか紅茶があるなら一緒に。
[
柔く微笑んで、ケーキを食べようと
誘えば、冷蔵庫の方へと移動することに。
数種類の中から、ミルクレープのほうを
じっと見てしまったけれど
そもそもこれはおうじくんが食べる予定だったもの。
希望を言う前に、おうじくん自身が食べたいものを
聞くことにするのです。
]*
だって愛娘の晴れ姿だよ?
見たがるに決まってるさ。
[ 彼の両親は、彼女のことを認識した後
本当の娘のように大切に扱って
彼女といつか夫婦になると宣言していたので
母親の方は更に大切にしている。
だからこそ、彼女に何かあったといえば
どちらかは飛んで帰ってくる。
息子よりも娘がいいとはこういうことかと
感じた時もあった気がする。 ]
理子がそう望むなら、勿論。
一緒に答えを導こうね。
[ まだまだ始まったわけでもないけれど
こうやって彼女が少しでも願うなら
叶えてあげたくなるのが惚れた弱み。
彼女のモチベーションになるなら、
彼はどれだけでも彼女に時間を割くことになる。 ]
ショーは…あっちのほうだね。
[ 道すがらに買ったポップコーンは
抹茶ホワイトチョコ。
変わったポップコーンだな、と思いながら
彼女に何度か食べさせてもらった彼。
広げたマップを見ながら、
ショースペースを2人で目指し、
出来るだけ見やすいところを探して
彼女と一緒にショーを楽しんだ。
というより、彼は楽しんでいる彼女を
眺めて、その場を楽しんでいたのだが。
その間、彼はポップコーンをもぐもぐと。 ]
*
ずっと食べて動いたな……
[ 閉園になるまで、楽しむことができただろうか。
彼女を連れてホテルに行けば
ラウンジでチェックインをすることに。
スイートだからというわけではないだろうが
コンシェルジュが色々と気を利かせてくれる。
部屋に入れば寝室に行くまでに
いくつ扉を開けただろうか。
楽しかった気持ちを忘れないうちに
彼女をベッドに押し倒し、
彼は優しく唇を重ねたことだろう。 ]*
[ 彼にくすぐられると、声が我慢できなくて
息の乱れも落ち着かないまま、
なんだか彼のおもちゃになった気分です。
でも、嫌な気分にはならないので
体のラインをなぞられれば好き?なんて聞いて。 ]
気持ちいいけど、痛い、の?
……海斗くんとなら、いいよ?
[ 海斗くんの言っていることが
しっかりとわかったわけでもないのですが、
海斗くんとなら何でもやれると思って
まりんは逃げるという選択肢を見ませんでした。
だって、いつかは乗り越えなければいけないこと、
なのかもしれないのでしょう?
そう言っていると、海斗くんの手が服の中に。
少し暖かい手が、入ってくると
更にくすぐったそうに軽く悶えて。
優しく触ってくれる海斗くんの手は
とても気持ちの良いものでした。 ]*
……ふふ、清玄さんと一緒だから
楽しいですねっ!
[
にこにことショーの合間に
清玄さんの方を見てそんなことを言います。
私はショーを見ている間表情が
ころころと変わっていたことでしょう。
清玄さんがショーを見ていたのか
私を見ていたのかは……
夢中でショーを見ていた私には
わからなかったのです。 ]
すごく楽しかったですー!
いっぱい食べましたっ!
ショーも見られて、アトラクションも…!
[ 閉園までめいっぱい楽しむことが出来ました!
これも計画していたおかげなのです!
ホテルにチェックインをして
部屋へと向かいます。
扉を開ければ、とても豪華な部屋。
清玄さんに色々な場所へ
連れて行ってもらっているので
人よりその豪華さに驚きはしないのですが、
ところどころにキャラクターモチーフの物もあり
可愛い!とはしゃいでしまいます。
そんなことをしているといつの間にか
押し倒されていました。 ]
ん……清玄さん……
愛してます……
[ 清玄さんのほうをじっと見つめて
キスを受け入れるのです。
今日は……“最後”までするのでしょうか。 ]*
──ある日の彼
…家行こうか?何か作るよ。
[ ある日、彼女と約束をしていた時のこと。
ドタキャンされてしまった。
ドタキャン自体は慣れているけれど、
彼女がそんなことをするのは
珍しいことだから、
電話越しに聞いてしまった。
彼女に住所をもらえたのなら
財布と鍵だけ持ってとりあえず
彼女の家を目指したのだが、
家に行った時の彼女は血色が悪かっただろう。
そして、そんな彼女を見たなら、
彼は不安に駆られて大丈夫?から入ったはず。
]
*
嘘はダメだよ。
……うん、そばにいてあげられる。
それは、…ぼくも望むこと。
[
何を言いたいのか、よく分からなくて。
でも彼女のことをぎゅっと抱きしめたまま
逃げさせるつもりもないから
優しく彼女にこえをかけるのだけれど。
もっと良い人にもらわれたほうが
彼女の今後の人生も薔薇色になると考え、
彼は偶に虚無を覚える。
]
さくらちゃんとうちで何か食べるのって
久しぶりだね。あ、ほらワンコちゃんの家
行った時あったじゃん?
[
彼はガトーショコラを冷蔵庫から
取り出して、選んで良いよと促す。
チョコはよく糖分摂取で選ぶ癖があり
それで今日もガトーショコラを選んだ。
コーヒーはアイスでよければ
ペットボトルのものもあったので
彼女に聞いてOKならグラスを用意して
ダイニングテーブルに持っていった。
]*
大学生になったら、
少しは遊びやすくなるかな。
本場に行ってもいいな……
[ 百面相をしているのかと思うほど
彼女の表情は沢山変わり、
彼女を見ている彼も飽きることはなく。
今回の1回だけでは終わることがないだろうから
また、予定を合わせて遊びにくるはず。
だから、心の中のシャッターと
携帯カメラのシャッターは押し忘れない。
抹茶チョコのポップコーンは
食べ過ぎて彼女に怒られなかっただろうか。 ]
──────────
理子が怖いもの知らずということが
今日よく分かったよ。
でも、楽しんでるのもよく伝わった。
[ 彼女の髪をそっと撫でながら、
アトラクションでたくさん叫ぶ彼女や
終わった後に満面の笑みの彼女を
思い出しながら1日が終わる。
部屋の中を散策するように
彼女と奥へ進んで
部屋の中を楽しむ彼女を楽しんだ。 ]
僕も、心の底から…愛しているよ。
箱庭の中に収めていたいほどに。
[ 頬を撫でながら、何度か唇を重ねると
彼はブレザーのボタンを外し、
ベスト、ブラウスとボタンを
ひとつひとつ丁寧に外していった。
それを開くと見えるのは
汚れを知らない艶やかな白い肌。
彼は腹部に優しく口づけをすると
徐々に上の方へとずれていき、
下着のホックを外せば
躊躇うことなく頂に吸い付いた。 ]*
| ────ちいさいころのおはなし [ 昔は、好きな名前だった。 だっておうじさまだから。 キラキラした夢の舞台に立つ人。 それが、幼い彼が知っているおうじさま。 でも現実では、そう簡単にはいかず。 小学生というのは良くも悪くも純粋で、 素直に物事を言ってしまう。 ]
(3) 2021/05/07(Fri) 14:17:07 |
| 『おうじって、なんか変な名前ー』 「お前の親、変なやつー」 “にあってねー” [ 流石に、彼もまだ幼くて。 両親のことを悪くいう言葉も 彼の名前を悪くいう言葉も 全てが耳に入って、脳まで届いていた。 だから、彼は恰好のイジメの対象だった。 多分、顔が良かったことも相まって。 ]
(4) 2021/05/07(Fri) 14:17:41 |
| 母さん、ぼく…… 高校通信制にするから。 [ 高校の進路を決める時、 彼は引きこもることを決めた。 最初は反対されたけど、 通信制の良さと大学は対面に行くことを きちんと話して、OKを貰った。 ]
(5) 2021/05/07(Fri) 14:18:20 |
| ……女の人って、どういう感じなんだろ。 [ あの場所を使い始めるきっかけは、 まさにそんな感じだった。 大学生になってあの場所を見つけて、 彼は足を踏み込んだ。 でも誰とも心の底から仲良くなるなんてことは 一切なくて、あの時もまた そうなるんだろうと彼の中では思っていた。 ]
(6) 2021/05/07(Fri) 14:18:48 |
| (7) 2021/05/07(Fri) 14:19:51 |
[ 体のラインをなぞっていると
好き?なんて問いかけが。
嫌いなわけがない。
まりんの全てが好き、と耳元で囁いて、
ついでにふぅっと息を吹きかける。 ]
……もう、まりんはほんとに……
可愛いけど、だめだろそんなこと言ったら…
[ なんで煽るようなことを平気で言うのか…
知らないって敵なしだな、とか思うわけで。
まりんのご両親にはちょっと申し訳ないけど
……彼女が悪いと思う、これは。
膨らみをさわさわと撫でて柔らかさを感じていた。
気持ち良さそうにしているのを見れば
さらに気持ち良くしてあげたい、と思う。
下着の隙間から先端をきゅっとつまんだりしつつ
再び唇を重ねていって。 ]*
― 自室にて ―
食欲ない からそれは……
…………○○大学の近くの―――
[
来て、とは言わなかったですし、
来るなんて思ってはいませんでしたが
住所を教えたのは、心のどこかで
会いたいと思っていたからでしょう。
……本当に来た時は驚いたけれど。
]
……だいじょうぶ、だよ
[
あんまり心配をかけたくないというか
病院に行く、なんて言われたくなかったので
ついそうやって強がってしまいました。
あがって、と小さく言って招き入れれば
グラスに麦茶を入れて差し出しました。
白とピンクを基調としたワンルームには
ミニテーブルと座布団、勉強机と椅子が
それぞれ置いてあり、座れる場所はどちらかなので
適当に座って、なんて言えば再びベッドへと。
布団の中で丸くなって、彼にあまり
顔を見られないように背を向けていたことでしょう。
]
*
……うそじゃないよ。
そばに、いてほしい。
いまだけで、いいから……。
[
彼も望んでくれるのは…
やっぱり体が目的でしょうか?
……傍にいて欲しいけれど
もしそうであるなら、束縛は出来ません。
だから、今だけなんて言うのです。
―――嘘ばっかり、なんて心のどこかで
泣いている私がいるのは見ないふり―――
]
あった、ね。
本当に来るとは思ってなかったけど……
[
おうじくんはガトーショコラを選ぶようです。
特に気を遣っている様子もなかったので
私も遠慮なくミルクレープを選ぶことに。
コーヒーもあると言われて欲しいと頷きました。
ダイニングテーブルに持っていくのを手伝えば
二人でケーキを食べ始めることになるのです。
……来年の春、同じことが出来たらいいなと
夢見るくらいは、許されるでしょうか。
彼にはもちろん、言わないのだけれど。
]*
でも、清玄さんは忙しいのでは…
本場……!
[ 予定が合うのなら、また是非遊びたいのです!
季節限定のフードやお土産もありますし
またこれたらいいなと思っています。
時々撮られていても、ショーに夢中の私は
最後のほうまで気づかなかったのですが
気づいた時は、後で見せて欲しいです!
なんてお願いしていました。
ポップコーンはいつの間にかすごく減っていて
びっくりしましたが、なくなるということは
お口に合わなかったということではないはずなので
怒ったりはしないのですよ!
残った分はもらいます!なんて子供っぽいことは
言ってしまいましたけれど。 ]
だって、高いところから落ちる前の景色
とってもきれいでしたから!
楽しかったです!
[ 所謂、絶叫系のアトラクションで
思いっきり叫んでいた私ですが
とっても楽しんでいました。
全てが新鮮で、
終始にこにことしていたことでしょう。 ]
嬉しいです…!
今日は……今日こそは、
清玄さんと一緒になりたい、です…
[ 慈しむように頬を撫でられて
幸せでいっぱいになります。
私も同じように清玄さんの頬に
手を伸ばして撫でるのです。
ひとつひとつボタンをはずされて
傷一つない白い肌を晒すと
直接空気を感じるからか、少し寒く感じて
ぴくりと動いてしまいます。
優しい口づけが上の方へずれていって
頂に吸い付かれると
少し大きめの嬌声をあげてしまうのです。
声は我慢しないように教えられているので
教えられた通り、ですね。 ]*
| ― ひとりだった時のこと ― かぞくがほしかった [ 幼い頃から施設で育った私は ずっとひとりだった。 友達はいても家族はいない。 学校に行くようになってから 家族がいないという事実はより強く 突きつけられていた。 例えば、運動会の親子競技では、先生か 善意で組んでくれる他の子の親と 組むことばかりで。 親子で楽しそうにしている同級生が たまらなく羨ましかった。 そこには私がもらえなかった 愛情があったから。 ずっと家族は出来ないと思っていたから――― ] (8) 2021/05/07(Fri) 16:36:08 |
| (9) 2021/05/07(Fri) 16:37:07 |
| ― ぐずな女の子のお話 ―
[ 私はとてもぐずな子でした。 かけっこはいつもびりで、 ハンバーグとオムライスどっちがいい? なんてちょっとした選択に 延々と悩んでしまうような、ぐずだったんです。 だから、でしょうか。
ぐずな葛葉、なんて言われたことは 数知れずありました。 ] (10) 2021/05/07(Fri) 17:03:27 |
|
……お母さん、名字って変えられないの?
『どうして?……何か言われた?』
ぐずなのはくずは、だからだろうって
『……あのね、桜子。そんな言葉は気にしなくて いいのよ、それを言った子達は失礼なことを 言っていて、あなたが気に病むことはないの。 変えたいなんて思う必要もないのよ?』
……私は、悪くない?
『そう、悪くないの。 名前にはね、誰かが込めた思いがある。 それをバカにすることは許されないこと。 だから、桜子がもし自分と同じ目に遭っている そんな子を見つけたら…… 味方でいてあげるといいわ。 きっと、その子も救われるから。』
(11) 2021/05/07(Fri) 17:04:17 |
| [ 都恋(みやこ)ちゃんに出会ったのは そんなことをお母さんに言われてからでした。 その子は名前を読んで貰えないことを 寂しがっていて…いじめられていました。 変な名前、とか言われたり、 話しかけても無視されたり。 直接的ではないけれど、そんな悪口の積み重ね。 見える範囲で、止めようとしたけれど―― 彼女は結局、心を病んで 転校していってしまったのです。 ] ……守れなかった [ ぐずな私は、見えてないことが多すぎて 彼女に寄り添えてなかったんだと思います。 次なんて、あって欲しくはないけれど もしあるのならその時は絶対に その人に寄り添いたいと、思っていました。 ] (12) 2021/05/07(Fri) 17:05:26 |
| 素敵な名前だよ [ あの時の言葉は、心からのものです。 彼の容姿は本当に王子様みたいですし ……あの時のキスは、あまりに優しくて おうじさまみたい、って思ったんです。 彼にとても似合っている名前だと思います。 だからこそ、あなたの言葉が、苦しかった。 名前が嫌いなんだろうと推しはかれる あなたの言動が、くるしくて。 もう一度、と思ったのは そんなあなたに寄り添いたいって、 思ってしまったのもきっとあって……。 ]* (13) 2021/05/07(Fri) 17:06:25 |
| (14) 2021/05/07(Fri) 17:08:07 |
ひぁっ、か、海斗くんっ……!
[ 全部が好きって、彼が…!
耳に息を吹きかけられると
少し目を閉じて、
きゅっと体が縮まってしまいます。
でも、嫌だっていうわけではなくて
また目を開けると、
じっと海斗くんを見つめてその先があるのか
まだ訴えかけたかもしれません。 ]
ダメ、なの?どーして?
[ 彼が服の中で優しく包むように
まりんの柔らかいお胸を触ってくるのが
とっても気持ちよくて、
は、っと吐息が漏れてしまいます。 ]
ん、っぁ……
[ まりんは何が起きているのかわからないまま
きゅっと彼の手が摘んでくると
もっと声が漏れて、その声を抑えるように
海斗くんの唇が重なりました。
今度は、頑張って呼吸をしようとしましたが
うまく出来ていたのか心配です。
段々と、むずむずしてきて彼の服を握ったかも。 ]*
[ じっと見つめられて
目を合わせてふ、と微笑んだ。反応が可愛い。
耳たぶを食んでみたりすれば
まりんはどう反応したかな、
どんな反応であれ、それを楽しんだことだろう。 ]
……止められなくなるから。
言っとくけど、俺は止めたから。
[ たぶん明日は休むことになるだろうな
と頭の片隅で考えながら。
どうやら彼女は気持ち良くなってくれている
みたいで、それにどこか安堵しつつ。
唇を重ねるとまりんの声を閉じ込めたようで
優越感からつい深く求め過ぎてしまう。
さっきよりはまりんも上手く呼吸出来ていた
ようだけど、俺のせいでまた呼吸は
荒くなっていたかも。 ]
ん、どうした?
[ 服を握られて、胸を触っていた手を止めて
まりんの方を見た。
すぅっと服から手を抜いて、
ショートパンツへ手を伸ばす。
白い太ももを撫でつつ
脱がせていい?と聞いてから膝あたりまで下げれば、
下着越しに柔らかい秘裂をなぞっていく。 ]*
なら…会いに行くね。
[
彼女から住所を聞けば
急いで準備をすると出来るだけ早く
その場所に向かおうとした。
ちょっと離れていたから
すぐには着かなかったけれど
彼女に迎え入れられると
様子を彼の中で確認した。
]
………さくらちゃん?
病院行こう?
ぼくがお金全部出すから、
産婦人科に行こうか?
[
麦茶を一口飲んで勉強机に置くと、
ベッドで丸くなる彼女に掛け布団越しに
跨って、優しく言い聞かせた。
生理が重いのは一種の病気だと
誰かに教えてもらったから、
彼は彼女がうんというまで
ずっと、いこう、いこうと耳元で囁いた。
]
*
……いつか、綺麗なウェディングドレスを
君が着ているところをこっそり見たいな。
[
抱きしめた彼女の顔を見ると、
ふと頭に浮かんでしまったそんなこと。
彼女にはもっといい人がいるはずだから
そう、こっそりでいい。
出席もしないし、日時も教えなくていい。
ただ、人伝に聞けたらそれでいい。
でもそんな話は長くは続かなかったかな。
]
んー…美味しい。
だって心配だったから。
少しでも僕が助けられることあれば
なんだってやりたかったし。
[
ガトーショコラを口にしながら、
アイスコーヒーにも口をつけ。
過去の話は、あまりしない気がするけど
彼女との思い出の話なら
話はまた違うらしくて。
さっきまで何にイライラしていたのか
飛んでしまったような気さえするので、
段々といつもの彼に戻っていったような。
]*
理子のためなら予定くらい変更できるよ。
だから、勉強頑張るんだよ?
[ 結局のところ、彼女の成績が良くなければ
長期の休みは彼の家で追加授業をするだろうから
彼女のなら大丈夫と思いつつ、
つい口走った一言。息抜きついでに
ある程度の頻度で遊びたいな、なんて思った。
彼女の写真を撮っていたことに気づかれると
彼ははい、と携帯を渡して写真をみせた。
横顔だけなのに、表情がたくさんで
いい写真は何枚くらいになったか
後で数えようと考えていた。
ショーが終われば、あと1/3くらいの
ポップコーンが入ったボックスを
彼女に渡して、次の味でも、と
次の場所を目指す流れで
新たな挑戦へと打って出たことだろう。 ]
いつも、飛行機とかで高いところの景色は
目にしているはずなのにね。
やっぱり、ここだからまた違うのかな。
[ 彼としては、怖すぎて泣いている彼女も
見てみたかったのだが、それは叶わず。
その代わりのように、
ずっと笑顔で中を楽しんでいる彼女を
夜まで見られたのでそれはそれで
よしとしようと決めたのだった。 ]
────────
随分と待たせてしまったかな。
3年間、よく頑張ったね。
さ、今からは本当の時間。
[ 今日こそは、と言われてしまうと
彼女が手つきになってからのことを思い出す。
彼女が彼に愛されるための準備と
言い聞かせて、彼女の体を開発した。
だから、彼女が感じると声を出すことも
そう言い聞かせていたからに他なく。
スイート系の広い部屋にしか
泊まる予定もないから、彼女が感じているのを
聞き取れるように声を我慢しないようにと
声を押し殺していた最初らへんに
教え込んでいたのだ。 ]
すぐに反応してしまう体に
なっているなんて、本当にいい子だ。
可愛い声をもっと聞かせてごらん?
[ 初夜とは思えないほどに、
彼は彼女の体を一気に弄って
はやる気持ちが彼女にも伝わりそうなほど。
頂の硬さに上々と心の中で呟けば
からだを下の方にずらして
スカートを捲り、ショーツを眺める。
彼女の感度を高校3年間であげたせいか
可愛いショーツにはシミがくっきりと。
何より、割れ目に食い込んでしまっている。 ]
こんなに食い込ませて、
理子の体は我慢が効かないね。
まぁ、そう育てたのは僕なんだけど。
[ ぺろりと下唇を舐めた彼は、
ネクタイを解いて彼女の視界を遮り
ズボンのベルトを解いて
彼女の手首に巻きつけ頭上に両手を追いやった。
ふぅ、っと深呼吸をすると
彼はショーツをずらし、舌を這わせ
溜まっている甘酸っぱい彼女の愛液を
一滴残さず吸い付いていくのだった。 ]*
んんッ…くすぐ、った…!
[ 視線が交わると自然と頬が緩んで、
耳たぶに吐息と彼の舌の感触が感じられると
ぴく、っと眉間が動いたり、
肩が自然と動いたりしたことでしょう。
それを彼が楽しんでいるとは
まりんには分からなかったけれど、
嫌がられていないのだけは
なんとなく分かるのでした。 ]
止められなく、ても…いいんじゃ……?
[ これから先何があるのか分からないのですが
止めて悪いことはないと思うのです。
海斗くんの唇が重なると、
最初は良かったのですが途中から
さっきよりも深く求められて
また呼吸がしにくくなってしまいました。
唇が離れると胸が上下してしまうほどに
息が荒くなってしまいました。 ]
な、んだか…むずっと……!
ん、んんっ……
[ 服から彼の手が抜けて、
ショートパンツに移ると脱がせていい?と
聞かれてしまいました。
まりんは何も考えずに首を縦に振るのです。
すると、下着に彼の指が這って。
自然と脚が開いて行きましたが
海斗くんとまりんの距離は近くなりましたか? ]*
| *またあるとき* あ、あの! この間は、ありがとうございました…! [ この間隣の席に座っていらっしゃった人を 海斗くんと一緒にいる時に見つけたので 勇気を振り絞って声をかけました。 あの時は、空返事のようでしたが 今回はどうだったのでしょう… もし、聞けたのなら何かありましたか?なんて その方に聞いたかもしれません。 ]*
(15) 2021/05/08(Sat) 12:41:41 |
…病院はいや……。
[
行きたくない、と首を振っていたのに
おうじくんは全然引いてくれません。
耳元に囁かれる声はとても優しいもので
恋人に宥められているかのように
錯覚してしまいます。
ずっと囁かれて、根負けした私は……
]
行く、から…
おうじくん、キス、いっぱいして…?
[
病院に行く代わりに
おうじくんにそんなことをねだってみるのです。
体が弱っていると心まで弱くなってしまうのか
甘えたくなってしまったのです。
満足するまでキスしてもらえるなら
私は渋々パジャマから着替えて病院へ
おうじくんと行くことにするのです。
]
*
ウェディング…?!
……近くだとだめなの?
[
ドレス姿を見たいなんて言われて
顔が熱くなってしまいます。
でも……こっそり、なんて。
相手になっている可能性どころか
招待すらされないような言い方に
きゅうっと心が締め付けられるような
気分になるのです。
あなたの隣で着たい、とは言えずとも
近くで、なんて言ったらどう思うのでしょうか。
彼を困らせてしまうのなら、
その話は切り上げたことでしょう。
]
美味しい、ね。
おうじくん、甘いの好きなんだ。
……私が何してても
おうじくんには、関係ないと思うけど。
[
ガトーショコラを美味しそうに食べている姿を
見ていると、この人はバレンタインにはチョコを
沢山もらえていそうだな、と想像してしまいます。
心配してくれているような言葉なのに、
その優しさの意図がわかっていない私は
冷たい響きを持つ言葉を言ってしまうのです。
……ただのやさしさであそこまでするとは
思えないけれど、だとしたらその意図は
何なのか、なんてわからないのです。
少し微妙な顔をする私とは対照的に
彼は機嫌が戻ってきたようです。
]*
まりんはずる休み、好き?
それなら止められなくてもいいけど
[ まあ、一日くらいならいいってなるのかな。
ずる休みとは違うかもだけど
こんなことしなきゃ休むことも無いし
似たようなものだろう。
まりんは休むことに躊躇しそうかなとも思うから
そんなことを聞いてみたりする。
胸が上下しているのをじっと見つつ。 ]
そう?……痛かったら言って?
[ 脱がせても特に恥ずかしかったりはしない、のか?
脚を開かれたらそこに体を割り込ませていく。
下着越しに這わせていた指を
いったん離して、下着をずらして今度は直接
ゆっくりと傷つけないように触れる。
そこが潤っていくまで何度も指を
往復させて、もし痛がっていたらわかるように
まりんの方を見ていた。 ]*
む、無理がないなら行きたいです!
清玄さんと遊べるように
お勉強頑張ります!
[ 大学はまた高校までとは勝手が違うでしょうから
気を抜かずに頑張らなければいけないのです。
清玄さんに携帯を渡されて確認してみると
沢山写真を撮ってもらっていたみたいです。
私はてっきりショーの写真もあるのかと
思っていたので目を丸くしていたでしょうね。
ポップコーンのボックスを受け取って
残りは頂くことにするのです。
甘くてとっても美味しいので
残っている分もすぐなくなってしまい
次の味を楽しむことになるのです!
ブラックペッパーだったりカレーだったり
甘くないのもあるので今度はそういう
ものになりそうな気がします! ]
アトラクションから見る景色は
ここだけのものです!
飛行機の景色も好きですよ?
[ 飛行機に乗り慣れていなかった頃は
少し怖いなと思ったこともありましたが
今は全然怖くないのです。
そうやって慣れていたことが関係あったのか
アトラクションも思ったほど怖くなかったのです! ]
―――――
ずっと、待っていました……
[ 3年間ずっと体に色々な事を教えられて
気持ち良くなれるようにしてきました。
やっと、この日が来たのです。
最初の頃は声を押し殺していました。
はしたないかな?と思ってしまったのです。
でも清玄さんが声を我慢しないようにと
言うのでそれからは声を我慢していません。 ]
んぅ…気持ちいい、からです…
[ 私の体を触る手つきは
どこか急いているようにも感じられて
求められているようでうれしいのです。
清玄さんに触られてまだ下の方には触れられて
いないのに、ショーツは割れ目に食い込むほど
濡れてしまって、清玄さんにも
それを指摘されてしまいます。 ]
清玄さんだから、です……
そ、それに今日はもらえるからっ…!
[ 別に咎められているわけではないのですが
言い訳のように聞こえる言葉を言ってしまうのです。
清玄さんがネクタイを解く姿に見入っていると
それで視界が遮られてしまいます。
ベルトを外す音が聞こえたかと思うと
それは手首に巻き付けられてしまって
両手が頭上に追いやられます。
閉ざされた視界は、感覚を過敏にしてしまうのです。
ぐっしょりと濡らしている場所に吸い付かれて
たまらず声をあげ続けることしか
できませんでした。 ]*
んーーーーっ!っふぁ……はあっ
き、よはるさんっ……
ずる、やすみ…?
海斗くんと一緒なら、…いい……かな?
[ 本当は嫌だけれど、
海斗くんも一緒におやすみなら
あんまり考えません。
息はまだ落ち着かないけれど、
へにゃっと彼に笑顔を向けてみるのです。 ]
わ、わかった…!
んんっ…か、いとくっ……
ほわ、っと、するよ…ぉ……
[ 脱がされたこと自体は恥ずかしいのですが
海斗くんになら、いいのかなって。
ただただ力が入りにくくなって
脚を開いたのですが、彼のと距離は
少し近くなりまして、
海斗くんの体温が伝わり始めた気がします。
指が直接まりんの分からない場所を
触り始めるとさっきよりももっと
びくっと反応しながら、
じっとまりんを見つめる海斗くんのほうを
まりんも見つめ返して、
痛いなんて気持ちはないことを示すのです。 ]*
無理なんかじゃないよ。
理子のためなら、大丈夫。
そうだね、理子は頑張り屋さんだから
大丈夫だと信じているよ。
[ 大学での友人選びも大切。
出来るだけ彼女を毎日送り迎えをしたいけれど
できない可能性もあるから、
そういうときにどうしようかと
考えなければいけないことに気づいた。
目を丸くして自分が写っている写真を
見ている彼女は、とても可愛らしい。
他の人間の目に晒すのが惜しくて堪らない。
1日だけで、ポップコーンを何種類も食べるなんて
初めての経験だったから、
彼の友人にも報告してしまった。
彼女は誰かに遊びに来ていることを
伝えたりしたのか、少し気になった。 ]
確かに。……また見に行こうね。
[ 彼女を引き取ってからほぼ毎週、
飛行機に乗せてどこかに遊びに行った。
旅行に行くことで彼女のことを知り
彼のこと教えていたつもり。
だから、飛行機からの景色も好き、と
言ってもらえるのなら、
彼にとっても幸いだった。 ]
────────
これからは、うちでも、旅行でも
たくさん深く愛していくから。
[ 衝動を抑えていた3年間。
それはとても長くて、大変なもの。
彼女の表情を見ればその抑えていたものは
徐々に枷が外れていく気がした。
可愛い声が彼の枷を外していく。
ひとつひとつを聞き入れると
彼の熱が一点に集中していくのが
彼自身よくわかっているのだった。 ]
っ、…は……理子、いい子だ……
[ 可愛い言い訳のような返事を聞きながら
彼は秘裂に隠れる秘芽に吸い付き、
準備を整えるために指を挿れ
濡れ具合を改めて確認する。
本当は彼女の口で濡らそうかと思った彼だが
しっかり濡れているので指を抜いてから
ズボンのチャックから生身を取り出し
秘裂にその熱を擦り合わせたことだろう。 ]*
そんなにしんどそうなサクラちゃん
ぼく見てられない。
[
頑なに嫌だと言う彼女に
ずっと、いこうと言い続けていると
彼女は条件を提示した。
彼女が満足するまでのキス。
そんなもので行ってくれるのなら、
彼は喜んで口づけをするのだった。
]
っ、ふ…は………
[
彼女のよしの声は暫く出ず、
跨ったまま唇を重ねた後は
舌を絡め、指を絡めながら、
くちゅ、っと水音が立ち小さな部屋には
口づけをかわす2人の声だけが響くのだった。
漸くOKが出ると、彼女は着替えて。
その間に近くの産婦人科を見つけた彼は
彼女と一緒にそこまで行くのだった。
幸い、低容量ピルの使用を勧められて
彼女の両親に内緒にするために
彼が薬代まで全部現在に至るまで
毎月払ってあげているような状態。
]
*
近くで見られるほどの人間なら
喜んで、近くで見るよ。
[
なんて彼は言って、
彼女の頬を軽く指で撫でた。
隣で見ること以外は近くない。
だから、それは叶わないことと
彼の中では完結してしまっている。
彼女に新しい人が見つからないように
彼女のことを汚しているのは
見付かればと願っているはずの彼なのだが。
]
…ワンコちゃん?
あーんとごっくん。
[
────関係ないこと。
そう言われると戻っていた機嫌が
徐々に悪くなって、彼は何かを取り出して
彼女の口を開かせ、
半ば無理矢理に彼女に飲み込ませる。
彼女に何、と聞かれたら彼の口は
にやりと開いてこういうのだ。
]
んー……オクスリ。
もうちょっとしたらワンコちゃんは
ぼくに犯されたくなるの。
ぐしょぐしょに濡れてさぁ、
いっつも我慢できる声も我慢できなくなって
自分から腰振ってねぇ。
早くクスリがキマったさくらちゃんが
見てみたいなぁ。
[
勿論、嘘。プラシーボ効果を期待しただけ。
彼女はそういうものを信じやすいから
キメてしまうかもしれないと思うと
彼はソワソワして彼女を寝室へと連れていく。
抵抗されるならベッドの上に押し倒し
彼女に跨ってその時を待つだけ。
服を脱がすかどうか悩みつつ、
ひとまず彼女に更に追い討ちをかけようか。
]
ワンコちゃんがさぁ、
ぼくのこと蚊帳の外にするの
すっげー不愉快なんだよね。
何、ワンコちゃんぼくに隠れて…
誰かと寝てんの?
[
彼女には言ってない。
彼はもうセフレが誰もいなくて
彼女だけが今関係を持っていること。
でも、彼女が他の男と寝ているなんて言ったら
自分だけにしときなって、彼は言うだろう。
]*
……なるほどな。
それが毎日続いてもいいんだ?
[ へにゃっとした笑みを浮かべる彼女は
当たり前に休まなければならなくなる意味には
気づけていないんだろう。
こんなことした以上、
男女が一緒に寝ることの意味くらいは
知ってもらって同じところで寝たいと
言わないようにしたいから……
一緒なら、と言われるのであれば
敢えて自分だけ出席するのもありかもな。
大学で男がまりんのこと見てるの、
実はだいぶ嫌だし。
笑顔には笑顔で…と思ったけど
考えてることのせいで
上手く笑えてなかったかもな。 ]
……気持ちいい?
[ 流石にずっと想い続けていた相手だから
体温は高くなっていて、まりんにも
その熱が伝わっていたかも。
びくっと反応はしているものの見つめ返すまりんは
痛いというわけではなさそう。大丈夫だと判断して
蜜を絡めながら、中に指を一本沈めていく。
緩やかに中を擦るような動きをして
誰も受け入れたことがないそこをほぐしていく。
彼女が気持ち良さそうにし始めるなら
中に入れる指を増やそうかと思いつつ。 ]*
嬉しいです!
清玄さんのためなら何でも頑張りますから!
[ 大学ではお友達は出来るでしょうか。
送り迎えは出来ないと言われるなら
一人でも平気なのですよ!
でも大御門家に住んでいるわけですから
もしかしたら一人は危ないのでしょうか…
ちょっと困ってしまいますね。
清玄さんは私と違ってずっとお屋敷で
質の高い生活をしていますから、
少しだけポップコーンだったり
パークのフードが口に合わなかったらどうしようと
内心思っていたのですが
私と一緒に楽しんでいる風に見えたので一安心です!
ちなみに用事があるといっただけで
遊びに来ていることは誰にも言っていないのです。
お泊りまでセットですもの、他の人には
少し言いにくいのです……。 ]
はいっ!また見たいですー!
[ 旅行といえば修学旅行くらいだった私に
色々なものを見せてくれたのも清玄さんでした。
神社やお寺を見るのも好きで色々回りましたが
年の割にはちょっと渋い好みだったかもしれません。 ]
―――――
ほんと、ですか…?
たくさんしたいです……!
[ 3年間はとても長かったのです。
気持ちいいところを刺激されて
ずっとお預けをされていたような形でしたから。
もう我慢しなくてよいのなら、
毎夜のように求めてしまう気がします… ]
ひぁっ…きよはるさ…
そこ……んんっ!
[ 特に敏感な秘芽を吸われるとひとたまりもなくて
自由な脚をばたつかせてしまいます。
指が中に入るとびくり、としてしまいますが
気持ちいいですし、もちろん痛くもないのです。
清玄さんの熱を擦り合わせられて
ついつい、秘芽に当たるように動いてしまって
怒られないか心配になってきました…。 ]*
ん、ま、まいに、ち?
それはっ、おかあさんに…おこられちゃう、よ?
[ なぜ彼は毎日と言うのでしょう。
最悪、1日くらいはお休みしてしまっても
いいかなと思うけれど、
毎日ズル休みをする理由が
今この時間にはあるのでしょうか?
海斗くんの笑みを見つめて、
まりんは小さく首を傾げるのです。
彼があえて1人だけ行こうかなんて
考えていると知ったなら、
頬を膨らませたでしょうが
全くわからないので
びくっとただただ感じているのでした。 ]
き、もちぃ……
かい、とくっん……
まりん、だいじょ、ぶなの…?
[ 気持ちよくなっています。
今まで感じたことのないことなので
まりんは、少しだけ不安になりますが、
海斗くんが大丈夫って言ってくれるなら
指が入ったとしても気持ちよさだけが
まりんには感じられるのです。
勿論、指が中で増えるなら
きゅぅっと締め付けるでしょうが
痛いと言うわけではないので
大丈夫、と彼に伝えるのです。 ]*
ん……でも…お金払ってもらうのは…
[
しんどそうなのは確かに一目瞭然でしょう。
汚れたシーツだったり生理用品を
目に付くところに置きっぱなしだったりして
余裕がないのがわかるでしょうし。
キスしてほしいというお願いは答えてくれるようです。
]
ふ、ぅ……
[
恋人みたいに指を絡めた状態でのキス。
煙草の味が少しだけするような、
それでも甘いキス。
頑なにしてた心が溶けていく。
もっともっと、と求めてしまって
暫くは水音だけが耳に届いていたのです。
それからようやく一緒に産婦人科に行って
低用量ピルを勧められて
それを服用することになるのでした。
彼が毎月、薬代まで払ってくれているのは
申し訳なく思うけれど、
両親に言えないから強く拒否も出来なくて。
]
*
……な、何…?
[
突然の事で素直に口を開けてしまって
そこに何かを入れられてしまいました。
こくり、と飲み込んでしまったものが何か
と聞くと、彼はにやりと笑うのです。
]
クスリ……?
な、なんでそんな…!
いや、離して!
[
クスリを飲まされた、などと言われて
焦り始めたのが彼にも伝わるでしょうか。
そんな状態でするなんて嫌です。
でも抵抗しても寝室まで連れていかれて
組敷かれてしまうのです。
……なんで、急に。
そう思っていると理由は教えてくれました。
]
蚊帳の外……
…………だったら何だって言うの?
別に他の男の人に抱かれてたって
あなたには関係ないでしょう?!
[
きちんと否定すればいいのにしなかったのは
きっと怒りと苛立ちからです。
あの時の言葉
に上手く返せなかったけれど
自分がいい人じゃないと貶めているようで
苦しくて、私が隣にいてはいけないと
言われたような気すらしてきて。
それなのに、干渉するようなことを言われたって
怒りが増すだけです。
………頬に赤みがさしていって
下のほうが疼くのは気のせいです…
脚をもぞもぞと動かしてしまったのは
見られてしまったでしょうか……
]*
僕のため、って考えすぎないように。
大学では自分の好きなようにしていいんだよ。
[ 彼が無理なら友人に行かせればいいかと、
彼はすぐに考えついたので
いつかのタイミングで話をしようと思った。
大御門の家に帰るには車が1番よくて
それには信頼のおける人物にしか頼めない。
映画に行くこともあったので、
ポップコーンなどを食べることに
抵抗自体はなかったけれど
他のものは友人のおかげでなんとか。
友人と一緒に庶民的なものを
高校の時に食べていたから、
彼女とシェアして食べることができた。 ]
[ 多くは神社仏閣で、
彼女の年齢を少し考えてしまったけれど
彼女が楽しそうに1ヶ所1ヶ所
歩き回っているのを見ていたら、
やっぱり年相応だと感じたことを
今でも彼は覚えている。 ]
────────
本当だよ。
予定が入っていなければ
いつでも、愛し合おう?
[ 大学4年にあがる彼。
就職先はもう決まっているから、
殆ど学業自体は終わりを迎える。
予定が入っていなければと言うことは
彼女が大学に入るまでなら
彼女が求めるだけ相手をできるはず。
彼女がそれに気づくかどうか分からないけれど
また後で聞かれたなら優しく答えようと
思いながら、唇を重ねるのだった。 ]
ここは、理子が特別反応する場所だね?
[ バタつく脚が可愛らしく感じたのか
唇を離すと、ちゅっちゅっと
何度かつま先や内腿に口づけを落とす。
聞こえる音はとでも良くて、
彼女が自分で体を動かしていると
感じ取ればいい子だ、と
先端を彼のほうから秘芽に当ててみる。 ]
そろそろ挿れてあげないといけないね。
[ 彼女の同意さえあれば、
本当の初めては何も壁を作らずに
彼女とひとつになっただろう。
いとも容易く奥まで到達するなら、
暫く動かずに、その中を感じてみて。 ]*
そう、だよな。
……まりんが俺と寝たいって毎日言ったら
毎日休むことになるな。
[ やっぱりそうなると嫌がるよな。
まりんはいい子だからそういうのは
知ってて聞いたけど。
首をかしげるまりんの頬にキスをして
からそんなことを言ってみたり。 ]
だいじょうぶ、
気持ち良くなってるのはいいこと。
[ 指を入れてもまりんは痛くないみたいで。
不安げな彼女をなだめながら
抜き差しを繰り返していく。
指を増やしても、痛いわけじゃないと
伝えてくれたから、止めずに続けていたけれど… ]
……ちょっと待っててな。
[ そろそろ自分も限界だった。
いったん離れて、避妊具を取ってくる。
スウェットのズボンと下着を脱いで
付けてから再びまりんの方へと向きなおった。
秘部に熱を擦り付けていって
先端を入り口に当てて一言言ってから
中に少しずつ入れていこうかと。 ]*
まりん、多分痛いと思うけど…
ごめんな?
……?
でも、清玄さんがいなければ
大学にもいけなかったんです。
だから大丈夫ですよ…?
[ 清玄さんのご友人に、と話をされたら
少し目を丸くしたでしょう。
ご厚意に甘えていいのかと聞いてしまうかも
しれませんが、いいと言われれば素直に
お迎えしてもらうのです。 ]
[ 神社やお寺の建物の装飾であったり
四季折々の景色だったり。
そういった落ち着いた風景が好きで
私は目を輝かせていたのでした。
勿論、その土地縁のものを食べるのも
楽しみにしていましたよ! ]
学生なんだから、甘えていいよ。
将来返してくれればそれでおあいこでしょ?
[
彼女だって将来働くだろうから、
その時にいくらか返してくれればそれでいい。
別に返さなくてもいいから、
何か彼女のためになることにつかってほしくて
彼はあまりお金のことになると
彼女との会話をやめたがるところがあっただろう。
]
―――――
な、なら毎日、したいです…!
[ 大学四年生だと学業があまりないということを
まだ知らないので、夜だけでしょうか、
とこの時は考えていました。
ともかく、優しく唇を重ねられると
あまり深くは考え事をできず
気持ち良さに溺れていくのです。 ]
少しは行きたくない気持ち溶けた?
[
気持ちよさそうな声と舌の絡み合う音、
それが彼の耳にも入って
こんなのもありか、なんて思ってしまった。
最初はやっぱりお金を出されることに
抵抗を示していたけれど、
軽く彼女の両親の話を出すと
大人しく払われてくれている。
彼女がピルを服用してくれているおかげで
彼としても生理の時期も分かったり、
避妊になっているという安易な理由で
生でするようになったりと
すでに見返りはもらっているのだった。
]
*
なんでそんな、ねぇ…
[
焦り出した彼女は最高に可愛い。
まぁ、彼も別に本物のヤクを
手に入れていたわけでもなくて
タバコの匂い消しとして
タブレットを持ち歩いていたので
それを食べさせただけ。
]
は、い…すき、そこすき、です…!
[ つま先や内腿にまで口づけが落ちると
それにも反応して足が動いてしまいます。
濡らしすぎて、くちゅくちゅと音が
よく鳴ってしまっていますが
気持ち良いのでいいのです。
先端を秘芽に当てられると
気持ち良さからさらに蜜が溢れていきます。 ]
ん……清玄さん…
ね、くたい……
[ 一つになるときは彼のほうを見たい、
というつもりでそれだけ言えば伝わったでしょうか。
特に私の中は抵抗もなく清玄さんをうけいれて
ひくひくと締め付けているのです。 ]*
………まー関係ないといえば
関係ないんだけどさぁ。
ぼくワンコちゃん共有とか無理。
今日はもう帰さないから。
明日講義あるとか言われても
返すつもりないから。
[
関係ないとか言われたけれど、
彼の本音と欲が出る。
頬が赤くなって、
彼の背中側でもぞとぞと
彼女の足が動いたのが感じ取れたら
にやりと口角を上にあげ、
体をずらし、ワンピースのスカート部分を
めくってしまえば、前戯もなしに
ショーツをずらし、すでに熱持った
彼の精塊を錯覚している彼女の体に
埋め込んでいった。
]