181 忘却の前奏曲、消失の1ページ
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…………ごめんね。
ボクがいなければ……ハツナさんは……
幸せだったよね…。
[ 意識を手放した後。
久々に、幸せな夢を見た。 ]
[ ハツナ、って呼んでくれる君の夢。 ]
[ 君が先に歩いていく。
待って、待ってよ、って。
追いかけて、手をつないで。
ただ、それだけのことが
たまらなく、幸せで。 ]
[ 幸せな夢。ずっと、ここにいたい。
そう思う私の耳に、
微かな悲鳴が聞こえる。
それは誰の悲鳴だったんだろう。
ただ、わかるのは……。
放っておいちゃいけないってこと。 ]
[ 自分のせいで生まれた悪意が
自分じゃない誰かに向く。
それが続けばその誰かが悲鳴をあげて
その心を崩壊させてしまう。
あぁ、吐き気がする。
一番そんな目に合わせたくない誰かが
もう既に、限界に近いなんて。]
[ 彼女に背を向けるボクの表情が
もう人のそれでは無いことは誰も知らない。
消えてしまいたいという衝動の裏で
消してしまいたいという悪意が渦巻く
そんなボクのことなんて、誰も……………。]
[ 窓から見える空に向かって、手をのばした。
差し込む太陽の光を遮るように。
太陽から、逃げるように。 ]
太陽も休んでいいんだよ
って
そう言ってくれた君が
私の傍からいなくなってしまったら
私は、今よりずっとずっと苦しいんだ。
君は偽物じゃないよ。
君は、君のままだよ。
ねぇ、元親くん……。
大丈夫だよ、記憶が戻らなくたって。
[ 大丈夫、なんかじゃないけれど…。 ]
それでも私は君の傍にいたいんだ。
[ それでも君を一人にしたくない。
私が独りになりたくない。 ]
だから……
私のために、傍にいて欲しいんだ。
[ ごめんね……、狡い言い方して。 ]
[ 分かっているはずだ。
そこに答えがあると。
分かっているはずだ。
自分が何をすべきなのか。]
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