人狼物語 三日月国


148 霧の夜、惑え酒場のタランテラ

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視点:



[どの話題の合間だったか
どぶろくの話題を出したのよりは後だったと思う

褐色の肌、ターバンの男性の言葉を小耳に挟んだ

 
『戦争で村が焼かれた時』
 ……そわっとした感覚が一瞬項を駆け上る。


アタシは村を焼く大きな“仕事”は請け負ったことはない。
その結果が齎すであろう哀しみに目を瞑り
そう、あえて“仕事”と言おう。

ギョクトの部隊は……もしかしたら…あるのかもしれない。

ギョクトは“陽忍”。
派手で、大きな“仕事”もこなし、各地に名を遺す。
対して“影忍”は名を記さない。

怖れられることも厭わない。
『ギョクト』の部隊が来る
──むしろ、それを聞いて逃げてくれればいい。


しかし、シノビの部隊は国の駒である。
個人の感情は許されない。
“無我”、といえば聞こえはいいが
心を殺すことが是とされる。

母国にとってはギョクトは『英雄』(功績)
敵国にとっては、ギョクトは『大罪人』(悪行)

 
けれどもアタシは知らなかった。
歴史の中に埋もれた
『メルヴェイユの大罪人』の真実を。
まさか自国の中で、そんな汚名を自ら被る、
勇気ある哀しい人がいることを]**


[世の中は広くて大きくて  
 
楽しくて
哀しい
]
  


 [ わるいゆめを みた ]

 



             [ そう信じていたかった。 ]

 


 [ これは 公に知られている

             美しい王女の話である。 ]
 

 
[ ───王様と妃様の間には、
  三人の子どもがおりました。

  二人の王子と、一人の王女。
  
  皆、御二方に似て容姿端麗でありましたが
  王女様は、その中でも特段美しく。

  金糸のような色に絹のように滑らかな髪
  コバルトブルーの海より鮮やかな瞳
  噂伝いではありましたが
  国中が彼女の美しさを知っておりました。 ]
 

 
[ ようやく両手を使い歳を数えるようになったころ
  王女様は剣を選びます。
  自分のことを守る大切な剣。

  選ばれたのは水色の髪が特徴的な
少年
でした。 ]
 

 
[ 夢を捨て、王女様に仕えることになった少年。

  王女様と少年の仲が深まるのには、
  かなりの長い、長い時間がかかりました。

  少年が青年へと成長し
  王女ではなく、一人の少女として
  王女のことを見続けようと決めてから


  時が経ち、指を折り返し数えて、
  王女様12の誕生日を迎えた後のことです。─── ]
 

 
[ ────いつものように、
  青年に甘い笑顔を向けて町へと向かい
  喧騒の中でも美しい花を咲かせていたお忍びの王女様。

  "貴女が振り向く場所へ私がいよう"

  そんな騎士の誓いはあっけなく、
  破り落とされてしまうのです。 ]
 

 
[ どれほど御本人が
  忍びたいと言っていても、一国の王女。
  まさか本当に忍んでいたわけもなく、
  護衛は近衛騎士以外にもおりました。

  安全な環境にいた。
  間違いのない時間だったのです。

  ですが。 ]

 


[ 彼女は騎士たちの前から姿を消しました。 ]

 


[ 王女様の美しさに目が眩んだ賊が、
  禁じられた魔法を使って
  王女様を攫ってしまったのです。

  手がかりはほんのわずか。
  辿れるような魔法に長けた者を
  探すにも時間がかかります。

  悠長にしていたら
  王女様は二度と帰ってこないのではないか?
  そんな不安が、王室中を襲いました。

  突如として消えた王女様。
  王様へ報告に駆けつけたのは、
  彼女の近衛騎士─────では、ありませんでした。

  彼女の近衛騎士も、居なくなっていたのです。
  「 必ず見つけてくる 」

  そう伝えて貰うよう、言い残して。 ]
 


[ ───そうして二人が消え、
  1週間ほど経った頃。
  
  水髪の近衛騎士は、王女様を背負って現れました。

  騎士は確かに、誓いを守ったのです。

  幸い、王女様はずっと気を失っていたのか
  以前とお変わりのない様子で
  また国民達の光となりました。

  王女様を助け出した騎士は、
  その功績を持って罪を免れることにもなったのです ]
 


                  [ 幻想:終 ]**

 ― ■年前 ―

 「じゃあさようなら」



[人生最後に聞いた言葉がそんななんて
 あんまりじゃないか──── ]

 

 
 ……ぁ?


[気づいたら崖の下。
 一体どれ程気を失っていたのか。日が、眩しい気がした。
 ゆっくり体を起こす。]


 生きて……る、のか?


[信じられない、といった風に周りを見渡す。
 胸に受けた筈の傷がない。
 血だまりが己のいる場所に見える。

 体は、おそらく動物に持っていかれたのだろう。この場で見つかる事はなかった。
 もしかしたらその後、人の味を覚えてしまった狼の討伐依頼がギルドに入ったかもしれない。]


 
 ……! 
 アイシャ!



[どうして助かったとか気にするのは後にした。それよりも、何よりも愛娘が危ない。
 あの女は彼女を、娘をどう扱うかなんて
 わかったものじゃない。

 体がやけに軽いのに気づかず。
 その場を飛び出した。]

 

 
[そうだ、薬草を持って帰らなくては。
 急いで崖の上に、
何でもないよう登れたのに疑問をもてなかった。それだけ余裕がなかった。


 先日取った場所になくて、奥深くにもぐって
 木々は冒険者時代の身のこなしでかわした
 魔物が一体も自分の元に来なかったのには僅かに違和感があったが、時間が惜しかった。

 探して、探して探して探して

 時間の経過で起こる筈の空腹も、眠気も
 何も感じないのに気づかない。


 やっとで見つけた時、空がどれだけ色を変えていたとか分からなくて
 
 上手く手に掴めないのにイラついて
 魔法で草を刈り取って、手にした
 その手からすり抜けたのに気づかない。]

 

 
[ どんだけ余裕がなかったのか。
  己の手から全て、すり抜けていたのに
  全く気付かなった馬鹿野郎だった。 ]

 

[それから走った。
 不思議と息は切れなかった。


 走って走って走って走って……]


 おじさん! おばさん!
 悪い! 今帰った!
 アイシャは! アイシャは無事か!?

 変な女剣士は来なかったか?


[いつも通り宿屋に入って
 落ち込むようなおばさんを
 旦那さんが背をさすっていたのを見た。

 彼らは、こっちを見なかった。]


 おい、遅かったの怒ってるのか?
 悪かったよ、ちょっと色々あって

 なあってば!


 


  [ その手は、すり抜けた。 ]

 

 
   ────── あ?



[己の手をまじまじ見る。
 何の変哲もないように、見える
だけの
手。
 もう一度、目の前の夫婦を見る。

 自分の存在に欠片も気付いてない
 彼らは優しいから、無視などする筈がない

 彼らは、通常通りに宿の営業を行っている

 客であろうか。
 誰か、知らない人が通り過ぎた。
 自分の体をすり抜けて。]



 ……待ってくれ


[目の前の世界に、分厚いガラスが張られたかのようだった。
 寒くなんて感じないのに、体が震えた。]

 

 
 
 ────なん、だ、よ……これ


[ふらり、と体がふらついて。
 その場にあった壁すら通り抜けた。]


 ……俺、は 
俺は────



[はた、と気付いて大急ぎで二人で使っていた部屋に走っていった。
 あれからどれだけ日が過ぎていたのだろう
 娘はどうなったのだろう。

 頼むからいて欲しい。
 そんな願いは簡単に打ち砕かれる。]



 アイシャ!!



[宿代を少しでも浮かすために、空いた時は従業員もしていた。アイシャも働いていたのもあって使わせて貰っていた従業員用の日当たりの悪い部屋。]

 

 
[そこで二人で生きていた。
 寒い日は二人で寄り添って眠ったり
 一緒に美味しいレシピを考えたり
 家を買ったら何をしようかって
 そう、最近あげたリボンも喜んでくれて……

 この扉を潜れば
 娘がいつも通りに「お帰りなさい」と
 笑ってくれると信じ
たく
て───── ]

  



[ 声は、返ってこない ]


        [ 二人がいた生活の証すら
             何一つ残っていなかった。  ]

 

 

 ……あ、あ、あ、…………

 ああああああああああああああああああ
 ああああああああああああああああああ




[その慟哭は、誰にも届かない。]


[その日から、一人の亡霊は彷徨い続けた。
 アイシャ、アイシャ、と愛娘の名を呼びながら。
 呼び続けながら

 街中を彷徨い、気付けば外に出て
 居る筈もない場所を彷徨い迷い

 彼女の名をただただ呼んだ
 どこを探せばいいのかもわからず
 人間らしい感覚を失った彼は
 人間らしさをどんどん失くして

 ただ妄執一つがその存在の足を進め続けた。]

 

― 半年前 ―

[その日も、小さく
 彼女の名を呼びながら歩いていた

 気力はとうにすり減っていた
 限界なんてとうに超え、それすらも気づけない
 そのままだったらおそらく
 最後に残った己の記憶すらも零した事だろう

 そうして、本当にただ彷徨う亡霊……
 下手をしたら悪霊に堕ちたのだろうか?


 気付いたら、その場にいた。


   霧の夜にだけ開く酒場  ]


 ……酒場、か

 
[その扉は死者を拒まない。
 娘はいないか。それだけを求めて扉を潜った。

     そうして、彼はこの場に辿り着いた。]
 
 

  
[それは、間違いなく幸運だったと思える。
 そうでなければ娘の前に立てるような
 自分でいられなかった。そう思うから。

 ここで飲んで、食って
 知り合いに再会してさ

 人間の感覚を思い出して
 久しぶりに笑えて

 本当に、本当に感謝している。]**  

 

【人】 ユスターシュ

 
[小声で紡いだ疑問に強く返答を求めた訳じゃない。
 答えないのを選ぶのならそれを尊重する。>>28



 ……そうだよ。
 ああ、いいぜ。客をもてなすのは店員の仕事だしな


[その言葉、此方を見る視線。
 さっきからどうも、気にくわない。

 だがそれに対してまだ、口にしない。

 己が良い人か、悪い人かだったら後者だと言う
 ゴーストで言うのなら、まぁ悪くはない方……なのだろうか。少なくとも引きずりこむ気がないのだから。


 都合が悪かろうと何だろうと
 己をそこで曲げる気はなかった。]
  
(49) 2022/05/25(Wed) 20:31:30

【人】 ユスターシュ

 

 え、言い回しがそれっぽかったからだけど当たりなのか?
 あー、でもお前ももうしてておかしくない年か

 そっかそっかぁ……
 の割にしんきくせーな。


[普通に誤解して>>29ノアが結婚すると思った。

 だがその誤解は解かれる事となり>>30
 お仕えしているのが姫様とかそんな事を
 聞いた事になった。
 流石にへぇ、とはなった。
 大層なご身分すぎる相手だったことに。]


 まぁな。
 現実って奴はいつでもきっついな。 

 
[死んだからこそ余計に身にしみる。

 その憂いは何に対してなのだろうか。
 未だ、自分は彼の底に触れていない。]

 
(50) 2022/05/25(Wed) 20:31:47

【人】 ユスターシュ

 
[その飛んできた質問に>>31、目を丸くした。

 向けられる視線はどこか危うい。
 己から何か言って欲しい言葉があると言うのか


 一度目を閉じた。そして ]


 まずはそのどんな事のどんな、
 の内容によってくるよな。


[一度当たり障りない返答をしておいた。
 わざとだ。はぐらかした訳じゃない。


 その返答の反応次第では頼み事を言う機会を失いそうだったから、というのがあった。]


 ……そっか、有難うな。


[話してほしい。>>33そう言われれば素直に礼を言う。
 断らないの言葉に苦笑いした。
 そんな生き方は息苦しそうだと感じたから。

 そんな瞳で>>34見られるのに
 何とも言えない気持ちが沸き上がる。

 順番に、返答を返す為に口を開く。]
 
(51) 2022/05/25(Wed) 20:32:08

【人】 ユスターシュ

 
 まず、俺の頼み事はこの町の小さめの通りにある梟亭って宿屋知ってるか?
 知らなきゃ後で地図を書く。

 そこの人に聞いて欲しい事がある。
 『アイシャは今、どこにいるのか』って

 アイシャって言うのは
俺の娘だ。


 実の親子かどうかは……怪しいな。
 8年前にな、ちっちゃなその子連れた
 過去の冒険者仲間がやってきてな
 「この子、貴方の子どもなの」って押し付けられたんだよ。>>0:237 事実だぜ?

 そこから俺の人生は変わった。
 その子を育てて、家族として生きてきた。


[特別声をひそめちゃいない。
 だから周りに聞こえるかもしれない。
 それでもまぁ仕方ないか、と言葉を続ける。
 同情とかそういうのが苦手なんだが
 そうも言ってられない。]
 
(52) 2022/05/25(Wed) 20:32:25

【人】 ユスターシュ

 

 その子はな、3年前流行り病に罹った。>>0:242
 俺は薬の為に薬草を取りに行った。

 ……俺はそのまま死んだ。

 元々依頼帰りで少し怪我してたのもあるけど
 その捨てた母親がな、
ご丁寧に俺を消しに来たもんでね。


 ───── 力不足だったよ。
 娘が元気か、その母親の元にいるのか、幸せでいるのかどうか。帰れなかった俺を待ってないか
 それが今でも心配で、強い未練で、
 俺は死んでも存在しているんだ。


 頼む。俺はアイシャの無事を知るまで未練を果たせない。
 あそこのご夫婦なら絶対に何か知っている。
 死者は生者から話を聞けない。だから、
頼む。


 そうだな、もし居場所がわかったら……
 手紙を書くからその子に渡すまで出来れば頼みたい。
 けどま、それは無理しなくていい。
 判明しなかったり、渡すのが難しいならその宿の夫婦にでも渡してくれ。


[そう言って頭を深く、深く下げた。]
 
(53) 2022/05/25(Wed) 20:32:37

【人】 ユスターシュ

 

 とまぁ、俺の願いはそれだけど
 返答は今すぐじゃなくていい。
 この夜が明けるまで考えてくれ

 だってさ、お前さん
 そんな目、してるんだもんなぁ?



[意地の悪い顔をして相手を見た。]
 
(54) 2022/05/25(Wed) 20:33:12

【人】 ユスターシュ

 

 さっきの質問の答えだけどな
 お前、俺がどう答えれば満足する?

 間違ってないと言えば安心するか?
 それは正解だと言えば吹っ切れるのか?
 俺は俺の答えしかない。
 お前にはお前の答えしかない。


[少々突き放し気味だろうが正直に、
 思ったままを言葉にする。]


 俺は、娘が幸せになる為なら危険も苦労も沢山したよ。
 それは、俺も、彼女も不幸にしない範囲の事だ
 死なないラインは守った

 何でも、するさ。俺なら
 俺の幸せが害されない範囲で、な



[相手の目をじっと見る。
 どんな色を今は向けてるだろうな。]
 
(55) 2022/05/25(Wed) 20:33:29

【人】 ユスターシュ

 
 例えば自分が不幸になるので相手を幸せにするのだったら、
俺は御免だね。
そんな聖人君子じゃねぇ
 それが俺の答えだ。

 お前はどうだ?
 ノア。お前が本心から望んでいる事はなんだ?


 かつて話してくれた夢を>>0:174叶える事か?
 そのお姫さんとやらを守る事か?
 誰かを幸せにすることなのか?
 お前の本心をはき違えるな。

 
 いいか、死んだ人間として一言だけ言ってやる
 未練を残した死なんてくそったれだ。
>>0:90
 そんな
は楽になるなんて思うなよ?
 
 死んでも彷徨う俺が、そんな目をするお前に
 そう言ってやる。
 
 
(56) 2022/05/25(Wed) 20:34:02

【人】 ユスターシュ

 
[勿論ここに辿り着いてからの幸せを否定はしない。
 だが、その前はどうだ。
 あの時間に戻りたいなんて欠片も思わない。
 死してなお存在するのが幸か不幸かは
 人によるだろうが。]



 ……さ、て。
 おじさんの話はこんなもんだ。

 長々悪いな。
 他の奴とも話してみたらどうだ?
 癖ある連中だけどきっと楽しいぜ。


[空気をわざと変えた。
 引き止められなければその場を離れるだろう。]*
 
(57) 2022/05/25(Wed) 20:34:13
ユスターシュは、メモを貼った。
(a5) 2022/05/25(Wed) 20:37:26

― ここまでのこと ―

戦争が終わり、育ての故郷へ戻るとそこは瓦礫の山だった。
人は誰もおらず、既に捨てられてから大分経っていたのか、辺り一面の草原の若草が村を覆い始めていた。

とはいえ、近くの中都市で、あの辺りの村はほぼ全て壊滅状態で打ち捨てられていると聞いていたので、そこまでの驚きもなかった。
また、自分もほかの国でそんな村々を見ていたので、こんな風になっているかなあ、という想像のぎりぎり範囲内に収まっていた。
その日は、誰も居なくなった村で、一晩を過ごし、村で亡くなったであろう皆の冥福を祈るつもりだった。

そしてその夜。
自分は彼らの姿を見たのだ。
恐らく亡くなったその時の姿のまま、その場所に佇む彼らの姿を。

ぼんやりと光る彼らは、何とも酷い姿をしていた。
しかし、彼らのことは近くの街では話題にすらなっていなかった。
そもそも崩壊した後にまでわざわざ訪れる者はほぼ居ないような僻地の村だったし、怖いもの見たさの肝試しにしても、戦後の今、こんなところに来なくても人がたくさん死んだ場所は腐るほどあった。

そして、慌てて村に残るぼんやりとした影を見て周っていた中に、彼女の姿があった。
彼女は誰かに乱暴された後に死んだらしい。
酷いあざの残る顔に顔を近づけると、見開いたままの目で呟く声は、「石…」だった。

心当たりがあった。
旅の行商人から買って、彼女にあげた、緑色の輝く石。
彼女の瞼だけでも閉じようとしたが、手は空を切って彼女の顔には触れる事ができなかった。



   
「貴方は明日外出しない方がいいでしょう。

    
何故なら、命を落としてしまうからです。」


  

   

   
「貴方が住んでいる国は三日後に
びるでしょう。」


  

その後も足繁く村に通った。

わかったのは、まず、彼らは昼間も地味に見えていること。
ただ、光らない分夜よりぼんやりとし、さらに侵食してくる草に紛れて大分見えにくい。

そして、放っておいただけで姿を消す者もいること。
例えば村の大婆さん。
婆さんも足が悪く、家の中で、ほぼ焼けこげて死んでしまったようだが、自分が村に来てから半年くらいの後、ふと姿を見せなくなった。

あとは、恐らく亡くなった者全員がゴーストになっているわけではないこと。
皆の様相を見るに、恐らく自分が死ぬと悟ってから、実際に死ぬまでが長かった者がゴーストになっているように見受けられた。

そんな風に村を訪れ続けながら、自分は「石」を探していた。
恐らく村を破壊した敵兵に持ち去られた、輝く石。
全く、砂浜から特定の砂粒1つを探すような話だ。
しかし、そんなことも、たまには実現することがあるものだ。

ある港町の小さな質屋で、まさにあの石を自分は見つけた。
値段は、自分が行商人から買ったときの10倍近くにもなっており、持ち合わせは全く足りなかった。
さらに、じっとその石を見て居た自分に店主の老人が言う事には、その石は既に質流れしており、早ければ翌日にも海の向こうに運ぶ予定だということだった。

どうですか、今ならその値札の値段でもお売りしますよ、という老人の頭を咄嗟に棚に並んでいた青銅の像で殴った。
老人は無言で床に倒れ、そのまま動くことはなかった。
自分は石を掴み、店から出ると、そのまま足早に町を去った。
今に至るまであの港町の近くにすら戻ったことはない。

何も考えずに、ひたすら歩いて、馬車に乗って、また歩き続けて、故郷の村へと向かった。
まるで戦争の時のような気分だった。
けれども、もう戦後だということも分かっていた。
もう、戦時のルールは失われた場所で、自分がしてしまったことも自覚していた。

そして村に着いたその日の夜、「石」を彼女に捧げた。
彼女の投げ出された腕のある空間に、掌に置くように石を持ち上げた。

次の瞬間、ぼんやりと光る彼女の周りに穏やかな風が吹き、次の時には生きていた頃そのままの彼女がそこに立っていた。
顔の痣も、破れた衣服もきれいに治っている。
彼女は自分に鮮やかに微笑んだ。
そして一瞬のうちにその姿は掻き消えた。
後には崩れた壁だけが残り、少しの後石が崩れた煉瓦の床に落ちた。

石はその近くに埋めた。
石はもう、彼女との美しい思い出だけを思い出すものではなくなってしまっていたからだ。
埋めた後、振り返って村を見回した。
まだいくつもの、ぼんやりと光る影が、点々と散っていた。

あれから村に残る彼らの話を聞き出して、いろんな場所を巡って、また村に戻ってを繰り返して、もう何年が経っているだろうか。

今となっては自分の村は近場で売られる地図にすら載っていない。
しかし、最初に訪れた時と比べれば大分暗くなった夜の故郷の村を訪れるとき、自分には一抹の寂しさと共に満足感も生まれるのだった。**

 
 
  外出すると命を落とすなら、
  外出を避ければいい。
  命と天秤にかけても避けられない外出なら、
  もう腹を括るしかないですね……。

  占いが外れて、外出しなくても死んでしまったら、
  それはもうどうしようもない事でしょう。
  占い師に文句を言うのは筋違いです。
 
 

 
 
  住んでいる国があと三日で滅びるなら……。
  その三日で安全な場所に
  避難することが出来るかもしれませんし、
  出来なかったとしても、
  人生最後の三日間を大切にできる。
  占いが外れて滅びなかったら、ラッキーじゃないですか。
 
 

 
 
 
  でも、僕は船と共に溺死したわけではないんです。

       船が沈んだその後に、―――病死しました。

 
 
 

 
 
  船が沈んだ後に、
  「貴方はこれから死にますよ」って占われていたら、
  僕はほっとして、
  命を運命に委ねることができたと思います。
  少しは苦しみも、和らいだのではないかと。

  あの時、命を落としたのは、
  運命がくれたなけなしの慈悲だと思っていますから……。

 
 

 
[高熱によって生じた悪寒に体を震わせ、
 口内は血痰で鉄の味がした。
 病魔に侵された肺では、まともな呼吸もままならず、
 永遠に止まらないのではないかと思う程に、咳が出た。

                  


           海で
まれ、
               海で
ち、
                   海で
んだ。


 けれど僕が最期に乗った船は、夢と愛を乗せた船ではなく、
 絶望だけを積み込んだ船だった。]

 

【人】 ユスターシュ

 
[ノアとの会話後。ユスターシュは改めて酒場を見渡した。

 以前見た覚えがある騎士がいた。>>0:234
 女性二人を侍らしてなかなかやるな、と感想を抱く。

 黒い髪の褐色の子は見覚えはない。
 窓ガラスに石を投げた子も見つけた。
 ガキなのに酒場とはませてんな、と失礼な事を考える。

 自分と年代が近そうな男の恰好は
 確か東の方の服装だったかな、と。]
 
(160) 2022/05/26(Thu) 8:43:09

【人】 ユスターシュ

 
[色々な客がいるな、とつい笑みが。

 まずは話中じゃないタイミングを見て、
 カイルに近づき声をかける。]


 おい、さっきの客
 具合悪いの年単位前だって言われたぞ>>1:226
 今は平気って言っていたな。


[ま、体はそうなんだろうけどな。

 そんな言葉は言わなかった。]


 ま、そんな感じだから
 悪いな、ずっと喋ってて

 
(161) 2022/05/26(Thu) 8:43:12

【人】 ユスターシュ

 
[そう言って笑って、頭を撫でようと しかけて
 通り抜けたら、と思うと何となく
……寂しくて

 やめて手を引っ込めて笑った。
 どこまで己の話が耳に入ったかと思うと少し気まずいが、相手から言われない限りそれを気にしない事にした。


 そうして、店員が必要な客はいないか
 話し相手が欲しい奴がいないか
 探して周りを見渡した。]**
 
(162) 2022/05/26(Thu) 8:43:34
ユスターシュは、メモを貼った。
(a21) 2022/05/26(Thu) 8:48:42


[ あの話の真実は1つ。
  姫は賊に攫われたこと。


            嘘が1つ。
            騎士が姫を救い出したこと。 ]
 


[ ほんの僅かに、手が届かず。
  耳障りな嗤い声と共に
  私の目の前で彼女は攫われた。


  …追わなければ。
  首を飛ばされるだけでは済まないなんて
  罪と罰の行く末など今はどうだっていい
 
  守ると誓った
  己の意思で、その日まで命を全うすると

  嫌いだった
  嫌いになんてなりきれなかった
  一番近くで6年もの間、見てきたんだ

  失いたくない
  守らなければ
  助けなければ
  駆られる衝動の正体を僕は知らない まま。 ]

 


[ 薄い魔力の痕跡
  途中、途中、途切れ
  迷いながらも、追いきった。

  暗雲立ち込める趣味の悪い敵のアジト
  まさかダンジョンの中層部から
  通じているだなんて。


  一歩を踏み出す度に
  ざり、と土の軋む音がする。 ]



                 …けて、



[ 遠く
  微かに耳が拾いあげたのは、
  か細い女の子の声。

  ぷつり、と 慎重の糸が切れて落ちる。

  うだうだとしている暇はない
  考えを纏めるより先に、
  声の聞こえた方へ駆け出した。

                  愚かだった。 ]


[ 辿り着いた部屋に居たのは
  賊のリーダーらしき男
  縛られて床に転がされている主

    姫様と幾分も歳の違わないだろう
    二人の少女 2人とも違う国の姫だ


  認識するまでの数瞬の間に
  
一人の少女の首が持ち上げられる
 ]
 


[ 目が合った。
  にぃ、とリーダーらしき男が 嗤う。

  石より冷たい、非道へ堕ちた者の眼。

  ───動けない
  逸らすことも 閉じることも出来ない


  悲鳴が 耳をつんざいた。 ]

 


[ ─────赤。赤。赤。赤。
赤。


  少女の
い服を穢し 
  床に滴り落ちて広がっていく

  視界の全てを埋めつくした。


  僕の顔を見た瞬間に、刺したのだ。

  けたけたと厭らしい嗤いが、響き渡る。 ]


  「 ────お勤めご苦労!
    よくやったね、君が一番乗りだ!


    ほら、そっちの子だよ
    返してやんな、わりと優秀な騎士さんにさ 」


[ …何を言っているのか
  分からなかった。  一番乗り?
  
  困惑の収まらないうちに、
  下っ端らしき男が姫を…ヴィオラを、
  連れて 返してきた。

  酷く怯え 震える身体を抱き締めて
  欠けてしまいそうなほどギリ、と
  歯を食いしばって未だ嗤う男を見る。 ]

 



    ………一体、何が目的なんだ


  
[ 犠牲となった一人の少女の
亡骸
を前に
  呟けたのはそんな一言だけ。
  

            遊んでいたのだという。

  三国の王女を攫って、
  誰が一番に助けに来るか、と。


  もう帰っていいと言う男に、
  逃がすかと食いかかりたい気はあった

  …訓練された騎士を欺くほどの魔法の使い手
  ヴィオラを守りながら
  この数を相手にするのは、…無理だ。
  逃がしてもらうしか、選択肢は無い。 ]

 



   ……その子は、どうするつもりだ



[ ──それでも、生きているもう一人を
  見捨てて帰るだなんて そんなことは出来ないと


  男を睨みつけた。

  男は変わらず、嗤っていた。 ]

 



 「  殺すよ?

    当たり前だよね
    騎士くんが無能なのがいけないんだからさ
    この子の騎士は来てないんだ。

    …なぁに、その目。文句でもあるの?
    なら、君のお姫様

  この子の為に  犠牲にする? 」


 


[ 絶望の二択
  主に奪われた生存。

  …事の顛末だけを記す。
  少女は二人共生き残ったが、
  騎士の活躍によるものではない。


  一人の少女が
  その身を差し出すことによって、見逃された。


  私はまた、何も出来なかった。 ]

 


[ その日から 王女は毎夜 
  悪夢に魘されるようになった

  魘されても大丈夫だという彼女を
  見ていられなかった。


  私は王に全てを話した。
  年若い少女が 身体を犠牲にすることを止められなかった
  自分の力ではどう足掻いても 誰かが死んでいた

  それでも
  命を持っても償いきれないことをしたのだ、と。

  王は言った。 ]
 


  「 ──…忘れさせなさい。

    増える罪は 私も共に背負おう 」



[ 人の記憶を操る禁術。

  王女を蝕む破瓜の記憶を奪った。
  彼女の数年の記憶までも、犠牲にして。

  …それより現在に至るまで
  僕は 奪った記憶による悪夢を 見続けている。 ]

 


[ 吐くような痛み 胸を突き刺す下卑た視線


  許して  


      ゆるして


    赦して



           
ころして。
 


  声が頭の中を木霊する

  返してしまえば きっとこの
痛み
は消える
  返せるはずがない 
  それが
で 彼女の幸せになるのなら ]

 


         [ 自由になりたい

  
         
幸せでいて欲しい


  なら もう
  抱えて死ぬしか、ないじゃないか ]


 [  開かない扉に縋り着いた昼
    誰にも話すことの出来ない記憶

    相反する悩みの答えは
    未だ 見つかっていない。  ]**

 

【人】 ユスターシュ

 

 そっか。
 カイルは優しいな。


[そんな前の事を覚えて心配したのを>>163
 素直に褒めた。

 自分は優しくなんてない。
 自分を優先する利己的な男だ。

 だからこそ、その優しさを尊く思う。

 小言位は言われると思ったのだが。>>164
 皆もまぁあれこれ話している様子だし
 この酒場ではこういうものなんだろうな、と
 納得してそっか、と笑った。

 霧と共に、何もかも晴れたら 
 本当にいいんだろうな。]

  
(180) 2022/05/26(Thu) 20:23:36

【人】 ユスターシュ

 
[引っ込めてしまった手は
 何も掴まないままじゃなかった。
 相手に掴まれた。>>165


 ……ん、そうか。

 撫でてほしかったのか? なーんてな


[ゴースト同士、通り抜けも出来る手を、受け入れた。
 そしてカイルの気が済むまでそのままに。

 まだ未練が晴れると決まった訳じゃない。
 ノアが受けてくれるかどうかを抜きにしても
 娘が見つからない可能性だってある。

 ただ、何となく予感がしていた。
 自分は結果どうなったとしても
 きっとここを出ていくのだろう、と。]

 
(181) 2022/05/26(Thu) 20:23:59

【人】 ユスターシュ

 
[カイルがターバンの人に向かっていくのなら
 ただ見送った。>>166

 あの子も、何かをきっと抱えている。
 ゴーストでいるだけの、何かを。


 霧が晴れる時、この優しい少年の霧も 
 晴れてくれればいいのに       

 
 柄にもなく、願ってしまった。]*
 
(183) 2022/05/26(Thu) 20:26:12

【人】 ユスターシュ

 
[カイルを見送る前に、自分が彼に先に呼ばれた模様だ。>>182
 其方ににこやか〜に向かう。]


 はいは〜いっ! ご注文ですね。

 甘いもの、ですか。
 そうですね……
 私はクレープがご用意出来ますよ。
 其方で宜しければ。

 お酒はご希望は?
 甘いものに合せますか?
 それともこれが良い、というのがあれば
 其方をお持ちします。


[大人ですから。

 気分を切り替えにこり、と接客モードである。]*
 
(187) 2022/05/26(Thu) 20:40:26
ユスターシュは、メモを貼った。
(a23) 2022/05/26(Thu) 20:43:38



  命と天秤にかけても避けられない外出。

   
そう、セシリーだってわかっていたはずだ。

   
予想なんて、いくらでもつけられたはずだ。


          
覚悟の上だった、というの?
    

  


  続く彼の身の上話を、私は聞いていた。
  確かに、事前に船が沈むと伝えられていたら
  そもそも乗らないって選択だってあったかもしれない。
  

  でも、同時に思ってしまう。
  それは先延ばしに過ぎないかもしれない。とか。

  運命を覆した結果
  更に大きな災厄が待っているのかもしれない、とか。

  知らない方が幸せだった可能性とか。
  どこまでも考えすぎてしまう。

  変えた結果もたらされるものと
  変えない結果を天秤にかけようとしてしまう。
 

【人】 ユスターシュ

 

 どうも、有難うございます。


[にこにこ、とおっさんの接客スマイルは多少胡散臭いかもしれない。]



 はは、男じゃなかなか機会ないですよね。
 私の場合は以前働いていた宿屋で
 作る機会がありましてね。


[つまり味は店のだから安心してほしい。
 お酒の希望を聞けば、此方に視線が来た。>>199

 そういえば、このお土産どうこう、とかは
 聞こえていた。
 誰かにゴーストの酒を飲ませてやりたい、か。
 そう言われると少し考えた。]
 

 ……わかりました。
 ではお待ちくださいませ。


[そう言って、一旦厨房の方に入った。]
 
(211) 2022/05/26(Thu) 21:36:17

【人】 ユスターシュ

 

 うっし、まずはクレープ作るか


[材料をきっちり量る。こういうのはレシピをしっかり守るのが大事だ。
 粉類はきっちりふるう。細かいところで手を抜かない。
 薄力粉と砂糖を確り混ぜて、牛乳を加えて……

 手順の通りに作れば甘くて、ふわっとしたクレープ生地が出来上がる。
 久しぶりに作った出来栄えに満足げに笑えば
 次にそれを皿に盛りつけ、チョコソースをかける。
 皿全体にソースで植物模様を描けば見栄えもばっちりだ。

 魔法で冷やして作業時間を短縮つつ、ホイップを泡立てて付け加えた。
 ブルーベリーとラズベリーを飾って完成。

 酒は、自分が一番と思うのはこれだろうな
 と心のままに選んで、作ってフラスコにつめた。]
 
(212) 2022/05/26(Thu) 21:36:32

【人】 ユスターシュ

 

 お待たせしました。
 こちらクレープとなります。

 そして、此方が私が好む酒、という事で
 果実酒を使ったお酒となります。
 果実酒は
思い出の味
、なのですよ。

 思い出補正があるのですがね、一番美味しいと言ったら
 私が選ぶのはそれになります。


[そう、それはこの酒場に入って初めて貰ったお酒。>>0:170
 それを思い出してブランデーと合せてみた。
 ヴィムの方をちょっと見て。
 あの時の酒は、他に変えられない物があるよな
 そう、思った。]

 
(213) 2022/05/26(Thu) 21:36:43

【人】 ユスターシュ


 こういった手土産もいいですけど 
 相手との思い出があるものや、好きなもの。

 そういったものも喜ばれると、
 私は思いますよ。


[事情は分かっていなかったけれど
 わざわざゴーストの酒を求めるあたり
 普通じゃない用途だろうとあたりをつけた
 だから一言付け加えてどうぞ、と差し出した。]*
 
(214) 2022/05/26(Thu) 21:36:53

【人】 ユスターシュ

 
[フルーツやら具が入ったクレープは想定してなかった。>>219
 酒場ならさっと出せてつまみになる物がいいだろうと。

 差し出せばわりと、いい反応が。
 口元が自然と緩む。]


 普通で大丈夫ですよ。


[大事に、と言われて軽く笑う。>>220
 なにせ作り手がおっさんだ。
 有難がるには……どうだろうか。

 酒は酸味が少なく飲みやすいタイプだ。]
 
(222) 2022/05/26(Thu) 22:19:14

【人】 ユスターシュ

 

 まぁ、多少聞こえてはいましたし。
 わざわざ詰めるのならそうだろうと思いました。
 
 ……そうですか。
 喜んで頂けたら、私も嬉しいです。


[クレープの感想を知りたくて、少しだけ様子をみた。
 見られたら食べにくいだろうし
 その後は邪魔にならないよう立ち去るつもりで。]**
 
(223) 2022/05/26(Thu) 22:19:19
 
── 続・あの日の話   ──


[崖から足を滑らせ落ちた行商人一行の一人を
 救助しようと現場に向かった俺は、
 無事に目当ての人物を見つけた。
 それは女性のように見えた。

 長いブロンドの髪。
 遠くから見てもわかりそうな濃い目のメイク。
 大き目のネックレス、腕輪に指輪などの装飾品。

 酒場の女性が着るような深紅のドレス。
 
胸元が大胆に開いたそれからは

 
逞しい胸板が見える。

 
肩を出したそのスタイルは、

 
よく見ると結構な幅があるように思う。

 
首元に目を移す。

 
なかなかの太さに喉仏が見えるような。


 
いや、これは────…… 

 

 
(…………男性か?)

 

 
「ああ騎士様っ!助けにきてくれたのね!
 あたし、すっごく怖かったの……。」



[口を開く。低音が響く。
あ、これ男性だな。

 アリアから降り立ち、近くに駆け寄る。]


  もう大丈夫ですよ。
  怪我は無いですか?
  ……いえ、足を負傷しているようですね。
  痛みはどうでしょうか。とりあえずは応急処置を。

  仲間の皆さんは無事なので安心して下さい。
  さぁ、ここから上がりましょう。
  天馬に乗って一緒に───……
 

 
[少し、考えた。
 目の前の人物は男性だと思われるが、
 服装や口調はどちらかというと女性寄りである。

 ならば女性対応をするべきなのか?
 そして相手は足を怪我している。
 踏み台化ではなく担ぎ上げるべきだろう。
 触って、持ち上げ良いものかと伺いを立てる。]


 
「えっえっ……それじゃあ、あたし……
 
お姫様抱っこして貰うのが夢だったの!

 

 
[俺は夢を叶えた。
 重くない?との問いかけに
 
羽のように軽いですよ
、と答えながら
 岩のような重さを体験した。
 寒くはないですか、と外套をかけて渡した。
 落ちてしまわないように、彼女(?)を俺の体に
 しっかりと紐で縛り付けた。
 対応は何も間違えていなかった筈だ。

 
間違えては、いなかったのだが。



  念のため、後ろからもしっかりと
  私に掴まっていて下さい。

  …………っ!?
  いえ、あの、そこまで強く抱きつかれると
  鎧が割れてしまうので、もう少しソフトに……。
 

 
「あたしの名前はロザリンド。
 ねぇ白馬の騎士様、貴方の名前を教えてくれる?」

 

 
[ロザリンドは情報通だった。
 次の日には家に御礼の手紙が届いた。
 それに返事をして、そこで終わる縁の筈だったのに。]


「エアハート様って、
 お父様が騎士でお母様が商人なんですって?
 まるであたし達の関係みたいですね♡
 馴れ初めってどうだったんですか?
 もしかしてあたし達みたいな運命的な出会いだったかも。」


(何故、親の事を知っている)



「エアハート様がアリアちゃんと一緒に食べられるように
 人参のスコーンを作りました♡
 あたしの事をもっと好きになってくれるようにって
 おまじないをかけたので是非食べて下さいね。」



      
("もっと"とは??食べ物は粗末にしませんが

             
呪文の効果は無かったようです)

 

 
[じわじわと、攻め込んでくる。
 ついに家にまでやってくるようになった。
 "俺は恩人なだけ"そう言い聞かせて対応していたが、
 同時に何か身の危険を感じていた。

 ────そしてついに来た。]


「エアハート様、あたし……
 そろそろちゃんとした関係を持ちたいんです。
 本当はエアハート様の方から
 切り出して欲しかったのだけど
 
どうか、あたしとお付き合いして下さい。

 

 




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