100 【身内RP】待宵館で月を待つ2【R18G】
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| チャンドラは、部屋に紙飛行機と、赤と緑の宝石を1つずつ飾っている。 (a0) 2021/10/19(Tue) 21:54:16 |
/*
ハローハロー、あなたのベル記(思い込み)、当方です。
当方、引き続き『
透明な描写
』を続けますが、本窓が見えている方は特筆がなくとも、任意の箇所を『半透明な描写』として認識していただいてOKです。
何かあれば都度聞いていただければ〜〜! とりあえずLoveを振り撒いておきます、キャッキャッ ٩(ˊᗜˋ*)و
「
え? 来たは来たけどすごい素直に席に着きたくないな??
」
| (a3) 2021/10/20(Wed) 1:13:46 |
| (a4) 2021/10/20(Wed) 1:14:26 |
| チャンドラは、こびりつくような 寒さ を、その身に感じていた。 (a5) 2021/10/20(Wed) 1:15:28 |
| (a7) 2021/10/20(Wed) 1:33:19 |
| チャンドラは、食べるものを探しに、パーティ会場へ向かう。 (a8) 2021/10/20(Wed) 1:35:00 |
| 覚束無い足取りで、わたしはパーティ会場を訪れる。 「クロノ、いるかしら」 外套を羽織り、小刻みに震えながら。 それでもわたしは、その震えを必死に隠そうとしていた。 「あたたかいものを、探しているの」 そうでないものは、今は喉を通りそうにない。 やることは、たくさんあるの。 だからみんなに心配をかける前に、この震えをどうにかしなくては。 (12) 2021/10/20(Wed) 1:40:33 |
| (a11) 2021/10/20(Wed) 1:47:40 |
| チャンドラは、後で、思い出すのでしょう。客人が、部屋に来るはずだったことを。 (a12) 2021/10/20(Wed) 1:48:35 |
| わたしの声は、パーティ会場の喧騒に掻き消える。
常時なら頼ることも出来たお友達──彼女が手配してくれた、携帯食料すら喉が通らない今は、その姿を探すのも気が引けた。
ふと、一際騒ぐ3人組に視線を向ける。 そうだ、彼にノートも返さないと。 もしかしたら彼なら、あたたかいものを作ってくれるかもしれないけど、団欒の邪魔はしたくない。
そうこうする間、寒さとともに目が回るような空腹が襲う。 わたしはクロノを探すのをやめて、近くの椅子に座り込んだ。
冷たい料理が目の前に並ぶ。 それでもやっぱり、食べる気が起きなかった。
(15) 2021/10/20(Wed) 2:09:48 |
| >>20 ポルクス 声をかけられ、自分でも驚くくらいに情けない声が出た。 飢餓感と寒さ。そうだ、あなたとも約束をしていた。 「大丈夫……ただ、あたたかいものを食べたくて。 会場にはさすがに並んでいないから、使用人を探していたのだけど」 少し疲れちゃって、と笑うわたしは、自分の笑顔がとても力ないものになったことに気付かない。 (21) 2021/10/20(Wed) 8:11:51 |
………
……
…
キエはミズガネの悲痛な叫びを満足気に聞いていた。此れならば良い対価をせしめる事ができそうだ。
しかし見えないし聴こえない振りをする。此れ以上館の主に目を付けられるのは少々面倒だから。
「リーパー君、吉報だよ。リソースの確保ができたから館を利用しなくても良くなった。
そしてなんだが僕ァどうやら館の主に目をつけられてしまったようでね…今からでも行おうかと思っているよ。もし都合が良ければ裏庭の木陰に来ておくれ。折角だから女の姿にでもなっておこうか?」
これは、ミズガネを殺害した後のこと。
地の底に堕ちたミズガネの慟哭はゲイザーの耳に入った。
悦に入った声色で、あなたに通信が入る。
リーパーに割り振られた役割には、
”神隠し”された人間の声が届く。
だって、殺した後の怨嗟の声が聞こえなきゃ損だろう!
「ギャハハハハハハ、あっは、ああ笑えた。
あァ? 何だかよく分からねえが、
ゲイザーの野郎をブッ飛ばせるなら何でもいい」
提案には肯定。冗談には、こう付け足される。
「ハッ! 要らねェよ。
オレは女は好きだが、オマエは女だろうと絶対勃たねェ。
可愛げもねェし、何より気色悪ィからな!」
そうして、暫しの後。
リーパーは裏庭へと向かうのだろう。
⏤⏤⏤⏤裏庭でキエと
ゲイザー
リーパーは言葉を交わした。
其れは在る殺人の計画。
しかし其の殺人は血も出なければ死体も出やしない。犯行の証明など誰にもできぬ謂わば完全犯罪である。
本来キエにとって夢その物を喰らう事は山を荒らす事に等しい。
山を荒らせば
実りが減ってしまうからだ。其れは善意ではなく自身の恒久的な利益を考えての事だった。
しかし、
伐採がその山の利益に繋がるなら
話は別だ。
「
人格を喰らう
のは僕も初めてでねェ。咀嚼に時間がかかってしまうだろうがそこは許してほしいな」
少女の身体を一度抱きしめると耳を塞ぐ様に少女の頭を抱えた。
ふたりは夢を見た。
ゲイザーは郊外の出身である。
ある時、都会的な少女がひとり越してきた。
彼女は閉鎖的な環境ながらも見事に馴染み、
その洗練された風体から皆の憧れとなった。
ゲイザーも憧れるその一人だった。
彼女を喜ばせたくて、誕生日パーティに手作りのパイを贈った。
ゲイザーはべつに彼女の友達ではなかったけど、
彼女と仲良しのみんなで食べてくれたらうれしいと贈った。
けれどグズでノロマなゲイザーの手作りパイなどダサいので、
翌朝捨てられていた。
ゲイザーは泣くばかりだ。
だから代わりにもう一人のお友達が怒っていた。
『ひっく。ぐすん。あたし、かなしい。かなしいよ』
『なんだそいつ! お高く留まりやがって。
オレがブッ殺してやる!』 ⇒
ゲイザーはそれから暫く、パイが焼けなくなった。
ゲイザーはパイを焼くのが好きだったので、ママに相談した。
「かわいそうに。ひどいわね。
でも、叱ってはいいけど怒ってはだめ。
それはきっとあなたの為にならないわ」
「辛いなら、誰もが目を見張るほど
おいしいパイを焼けるようになりなさい。
誰もが憧れるほど素敵な、心優しいひとになりなさい」
「あなたは頑張り屋さんだから。
きっといつか、あなたの努力を認めてくれる人がいる」
ゲイザーはそのように生きることにした。
こうして、今のゲイザーは生まれた。
「…………」
「終わりだよ」
耳をふさがれているから何も聞こえない。
「ほら、早く殺せよ、そいつ」
「オレの居場所作ってくれよ」
| >>24 ポルクス 「………」 無意識に、羽織った外套の合わせを強く握る。 元気がないと見抜かれてしまったのがなんだか申し訳なく思えた。 差し伸べられた手を見つめ、わたしはためらっていた。 でも、立っているのもやっとなくらい、寒くてお腹が空いていて。 (25) 2021/10/20(Wed) 12:45:53 |
| (a18) 2021/10/20(Wed) 12:46:42 |
| >>24 >>25 ポルクス 「……ありがとう、ポルクス」 その手を支えにわたしは立ち上がる。 目が回るような心地がまたしたけれど、導き手がいるならきっと大丈夫。 また力なく微笑みかけると、行きましょう、とわたしは言った。 (26) 2021/10/20(Wed) 12:51:44 |
「
有難いお話だけど、今──が聞いたのはそうじゃなくて……と
言うか、自分自身の存在など誰も証明ができないって言っても、
さぁ?まずキエちゃん達はそこに居る事がわかっているじゃな
い。明かりに照らされているじゃない。ああして心配するくら
いの仲間だっているじゃない。──の目に映っているじゃない
」
「………」
キエは
夢を何処から食べようかと迷っていた。其れは子供がショートケーキの苺を何時食べるか思案する様な和やかな間だった。
「…………嗚呼、今君を悪夢から醒ましてあげるとも。
辛かっただろう、
唯一の友達に忘れられて。
苦しかっただろう、
誰にも気付かれなくて。
君は沢山の苦痛と孤独を味わった。
だから、そう⏤⏤⏤⏤
」
キエは心に疎いが、リーパーがゲイザーを心の底から憎んでいる訳では無いのだと薄々気づいている。只寂しいだけなのではないかと予想している。
身勝手で愚かな此のリーパーが、かつて
他者の為に怒っていた程なのだから。
尤も其れは“そう産まれたから”かもしれないが。
しかしそんな事は、キエにとってどうでも良い事だ。
リーパーは目を瞑った。
これで、あの忌々しい呪縛から解き放たれるのだ!
ゲイザーの隙を見て顔を出すのはもうおしまい。
隠れて自らの欲求を満たすのはもうおしまい!
これからは自らがゲイザーに取って代わる!
殺人鬼『リーパー』として!!
ミズガネの声が聞こえる。
これはきっと神の慈悲か。
「ミズガネ、さん……?
あたし、あなたを殺したのに、なんで──」
か細い断末魔が響いて、消えた。
──さて。極上のパイのお味はいかが?
| >>27 >>28 ポルクス 抱き上げられたわたしは、小さく悲鳴をあげる。 抵抗する力なんて残っていなかったし、ふらつくわたしの足で歩くよりずっとマシだと思ったものだから、大人しくはしていたけれど。 冷え切った体に触れると隠していた震えがきっと手に取るようにわかる。 ポルクスの部屋に運ばれて、布団に寝かしつけられたわたしはきっと少し困ったような顔をしている。 シトゥラに合わす顔がないわ。本当に。 「ええ、大丈夫。……ごめんなさい。 あまり心配は、かけたくなかったのに」 せめて身体くらいは起こしておきたいものだけど、そろそろ限界が近いのか1度寝そべった身体はそう簡単に動いてくれなかった。 2人きりの部屋の中、小さな溜め息が零れる。 (34) 2021/10/20(Wed) 18:06:05 |
なんにも起こりませんでした。
触る気がなかったので。
「ギャーーーーーハハハッハ!!
あーーウケる! 最高! この躰! なあ!
オマエには感謝するぜ、キエ!」
「礼と言っちゃなんだが、次回の”神隠し”を
オマエにやらせてやるよ。
誰かいねェの? 世界から消し去りたいヤツ」
「
……すっごくわざとやった動作だったけど、そう見えるん だぁ……?
笑ったか吃驚したかなら、そうなんだね
」
「
あと抱きついたとか言い辛くって適当にそれっぽいこと言って
たら見事に誘導できてしまって困惑しているよ。ごめんってミ
ズガネちゃん。言ってくれてすごいうれしかったんだって〜〜
ってここで言ってもなんにもならないけどとりあえず言うわ?
」
| >>36 ゲイザー 広間を探しても、中庭を探しても、わたしの姿はどこにもない。 寒く凍えたわたしは今は、ポルクスの部屋に連れられていた。 きっと広間にいるなんて、あなたには嘘をついてしまったわね。 使用人の誰に聞いても、わたしの行き先を知る人はいない。 あんなに毎日広間でいろんな食事をしていたわたしがいなくなったことを、使用人のみんなも不思議がっていたかもしれなかった。 (41) 2021/10/20(Wed) 19:50:20 |
| >>43 ポルクス 「……それが、分からないの。 ハロウィンパーティが終わって、部屋に帰って」 布団の中は、そうすぐにあたたかくなりはしなかった。 その中にいるわたしが冷たく冷えきってしまっていたからかもしれない。 そんな布団の中でわたしは体を震わせている。 あの時のことを思い出したからか、冷たい体がそうさせるのか、わたしにはやっぱり分からなかった。 「 部屋に、誰かがいたの。 姿が見えない誰かが。 そうしたら、体が動かなくなって。 ……ものすごく、寒くなって」 用意をしていた食事をとれなかったのが、さらに悪かった。 けれどあたたかいものを探しに外に出た結果、こうしてポルクスに拾われているのだから悪いことばかりでもなかったのかもしれない。 結果として約束をいくつか、反故にしてしまったことになるだろうけど。 「──そうよ、わたし。 待ち合わせをしていたの。部屋で。 彼、わたしを探しているかもしれないわ……!」 落ち着いたからか、漸くそのことを思い出す。 体を起こそうとすると、目眩がした。 こっちは寒さのせいじゃなく、空腹のせい。 (44) 2021/10/20(Wed) 20:45:33 |
「消し去りたい相手はいないけれど、そうだなァ。世界の真相を見せてあげたい子は幾らかいるね。
チャンドラ君にはきっと良い刺激になると思うし、ユピテル君は自然の摂理が気になる質であるようだから。
しかしユピテル君の方には折角だし僕らの手を取らずに“館の自然現象としての神隠し”を体験して欲しくもあるんだよねェ」
キエが特定の存在に対して好悪を抱く事は無い。好悪を示すのは感情に対して程度だろう。相手の抱く感情に興味はあっても愛情と呼べるものは持ち合わせていなかった。
「チャンドラにユピテルぅう?」
それはゲイザーにとって大切なひとだったが。
リーパーにとっては、『ゲイザーにとっての大切なひと』だった。
「オマエに任せるぜ。オレぁドッチでもいい。
オマエの感じる『面白そうなほう』に賭けろ。
……てか、“館の自然現象としての神隠し”なんざ
そうそう自発的に起こせるモンじゃねェだろ」
「問題は其処だよ。しかし願わねば始まらない事でもある。其方に関してはあくまで運が良ければって感じだなァ。
だから先ずはチャンドラ君にヒントをあげに行こうと思うよ。
…しかし僕ァ目を付けられている様だから、君も成功を願っていてくれないかな」
/*
キエが再びランダムで吊られた場合に備えて、リーパーさんもチャンドラさんに襲撃セットをお願いします。
| >>46 ポルクス 目眩に頭を抱えたわたしは、制されると大人しくなる。 そうするしかない。体は限界に近いのだもの。 「……ええ。 ハロウィンパーティの後、部屋に来るって言っていたわ。 だからわたしは、急いで帰ったの」 目を伏せて頷いた。 あんなことを言ったのに、これじゃあ逃げてしまったみたい。 そうやって失望されでもしたら、わたしは彼になんと言えばいいのでしょう。 「……ええ。そうね」 ごめんなさい、と謝罪の言葉がこぼれ落ちた。 今目の前のあなたに心配をかけているのも分かっている。 あなたとの約束も反故にしてしまって、わたしはこんな有様だもの。 「いただきます」 いきなり粒のあるリゾットに口をつける気が起きなくて、まずはスープを戴いた。 ハロウィンパーティであなたとクッキーを食べてから数時間。 いくらなんでもここまで弱るのはおかしいとあなたに訝しがられてもおかしくない。 でもこれも仕方がないこと。 だってわたしたちは、夜にしか生きることはできないの。 (47) 2021/10/20(Wed) 22:53:28 |
「オマエ……。ま、そうか。
何やらこの場所の願いは、力を生むらしい」
/*セットしました。
「……なあ、オマエなんでこんなことしてんだ?
ヒントを与えて、何になる。
人間を引っ掻き回して……愉しいから、それでおわり?
オマエ、そんな単純な動機で動いてんのか?」
「オレはそれでおわりだけど!」
| >>51 ポルクス 「大事な用事。ええ。 わたしが勝負に勝ったから、そのご褒美を貰うはずだったの」 こびりついていた寒さが、スープを飲むと少し緩和する。 体の芯から冷えていた分、そして空腹で体力が減った分。 そのふたつを同時に、暖かいスープが満たしていく。 「持病、じゃないわ。……あなたには迷惑をかけたもの。 わたしは本当は、夜じゃない時間には活動が出来ないの。 夜に愛されているから、夜が嫉妬をするのね。 何かを食べないと、すぐにお腹がすいてしまう。 使用人には、伝えていたんだけど……あまり心配をかけたくなくて」 他にはほとんど伝えていなかった。 広間にいる間は、ずっと食事を行えていたからよかったのだけど。 スープで少し回復して、わたしはリゾットにも手を伸ばす。 (52) 2021/10/21(Thu) 0:58:58 |
「其れを説明するには先ず僕の在り方から説明する必要があるね。
知っての通り僕ァ夢を食うが、普段は夢其の物を食べる訳じゃない。夢から滲み出る感情を⏤⏤負の感情だけを食う。
夢を丸ごと食べれば記憶も失ってしまうのは説明したね?
其れは林檎の木を根から引っこ抜く様なものさ。林檎の実だけ食べれば其の木はまたいつか素敵な果実を実らせるのだから、木を抜く必要なんて無いじゃないか」
キエの物言いは誰かに苦言を呈するかのような言い方だが決してリーパーに向けたものではない。
「賢者というのは視野が広すぎて中々絶望してくれない。
しかし皇族、一族の長……彼ら賢者はその他大勢の愚者を動かす事ができる存在だ。
。
僕ァね、チャンドラ君には人災を振り撒く側になって欲しいんだ。だから賢者に至る手助けをしようと思う」
「賢者は肥料、愚者は土壌と喩えれば判り易いかな?
良い肥料と良い土壌、此の2つが揃えば上質な
果実が実る可能性が高まる。実際には天候も関わるから絶対に上手くいく訳じゃあないが可能性は限りなく高くしたいだろう?」
| >>53 ポルクス 「……彼について、教えてもらうはずだったの。 でも、そんなこと言って後悔するって言われたわ。 わたしが部屋にいなかったら、怖気付いて逃げたみたいじゃない」 食べ進めるうち、リゾットの味も分かるようになる。 染み渡るように、美味しかった。 「そうね、案外嫉妬深くて……。 ……ポルクス?」 頬はまだ冷たいけど、少なくともさっきまでほどじゃない。 わたしは少し考えたあと、さっきまでよりしっかりと笑った。 「ごめんなさい、本当に。心配をかけたわ」 (54) 2021/10/21(Thu) 9:10:12 |
「オマエ……やっぱムカつくぜ。
自分が賢者──自分がそれ以上の存在だと信じて疑っていない。
まるでマリオネットを動かす人形師だ!」
感情喰らいと称すべきだろうか。
そんなヒトならざるものであるあなたにとって、
ニンゲンの負の感情を肥やすことは、
正しく林檎を育てるような行為に他ならない。
けれども一際怒りっぽいリーパーは、
それがまるで、自分を下に見ているようで腹立たしかった。
自分は林檎でも愚者でもない。
「ま、オマエがこれから何をしたいのかは分かった。
どうして暗躍しているのかも……。
オマエ、探偵からそろそろ脚本家に
仕事変えた方が良いんじゃねーの?
……しかし、チャンドラか。チャンドラ……ふん!」
ゲイザーとチャンドラは友人だ。
「好きにすれば!」
「
人間の“形”は保っていると思ってるんですよ、これでいて
」
「
ばいば〜い 悪くなかったよ、言ってもおくね
」
「僕ァ人が滅びれば消えてしまう儚い存在だよ? 僕らは君達知的生命体によって創られたから、君達の中に巣食わないと存在を保てないんだ。
そして折角の言葉を否定して申し訳ないが…僕は賢者などでは無いよ。禍を撒くのは神と人のやる事であって僕らのやる事じゃあない。
しかし見下した様に見えたのならすまないね」
少しも申し訳なさなど見られない口調だった。
「其れに脚本なんてものは無い方が良い。筋書き通りの悲劇なんてつまらないじゃないか。物語は予想外の事が起きてこそさ」
「……ではそろそろ好きにさせてもらおうかな。
もし神隠しに遭ってもきちんと手伝うし助言もするから、安心しておくれ?」
普段より僅かに上がった調子で告げた後、声は途絶えた。
…
……
………
リーパーは終始この調子だった。
あなたと協力関係でこそあるけれど、心を許す気は一切ない。
例え彼が恩人であろうとも。
心を許した瞬間喰らわれると。
餌のひとつにされると、生存本能が敬称を鳴らしている。
だけれどどこかのグズのように、下手に出る気も毛頭ない。
この二人は、目的が一致している。
それだけの理由で、行動を共にしている。
けれどもあなたにとって、それくらいのほうが丁度いいだろう。
扱いやすいし。
ぎゃあぎゃあ騒ぎつつも、リーパーはもしもの時に備えて、
ナイフを研いでおいた。
今日のいけにえは、きっとあいつだ。
| >>57 ポルクス 「……?」 一瞬あなたの言った意味がわからなかったわたしは、きっと不思議そうな顔であなたを見つめていた。 「……そうね。もう、大丈夫。 少なくともさっきよりずっといいわ。 あまりあなたのベッドを独占する訳にもいかないものね」 わたしはそうポルクスに笑いかけると、残るリゾットに手をつける。 あたたかくて、おいしくて。 それでもまだ、寒さがこびりついていることを、わたしは告げずにいた。 (64) 2021/10/21(Thu) 19:46:40 |
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