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【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地────探し物はなんですか? 見つけにくいものですか? カバンの中も、机の中も、 探したけれど見つからないのに……… [昔のヒットソングを口ずさむ。 俺たちが生まれるより前の歌。 大空の下俺は、 屋上に大の字になっていた。 時刻は始業後。 午前中の授業はぶっ飛ばしました。 独りの屋上は、なんだかとっても広かった。] (129) 2022/10/22(Sat) 9:41:40 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地────まだまだ探す気ですか? それより僕と踊りませんか? 夢の中へ、夢の中へ 行ってみたいと思いませんか……… [探し物は、見つからなかった。 どうしても、願いを叶える幽霊のことが、 気になってしまった。 仮に代償がいらないとしたならば。 その対価を払っているのは、彼女自身だ。 なんらかの力を持っているとして、 それを使い切ってしまったら、彼女は…きっと。 そう思ったら、願い事などかけられなかった。 それはそれとして、大切な友人らを、 助けて欲しいと願ってしまった。] (130) 2022/10/22(Sat) 9:41:55 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地 わがままだなー、俺。 [大空に、手を伸ばす。 掌を太陽に透かしてみれば、 真っ赤に流れる僕の血潮。 みんなみんな、生きている。 生きている。 ……生きている。] ……生きてくれよ。 寂しいよ。 [赤い髪の君を想って、 ごろん、と体を丸め、呟いた。] (131) 2022/10/22(Sat) 9:42:21 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地[君は壮真と共に赴くか? ────50% 幽霊は君にも同じ伝言を伝えるか? ────50% またも雑な計算の25%。 君にも、俺の想いが伝わりますように。**] (132) 2022/10/22(Sat) 9:42:38 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地—— 三日目 —— [そのメッセージを受け取ったのは、 きっと早朝のことだった。>>-1056 気づいたのは、旧校舎に向かう前。 唐突すぎる? 君はそう思っていたかもしれないけれど、 俺はこの三日間、いつだって 割とずっと臨戦態勢だったよ、なんてね。 俺はいつだって、 『助けて』って声に弱いんだ。 君が求めてくれるなら、いつだって。 俺はふっと笑って、メッセージを返した。] (688) 2022/10/24(Mon) 20:31:17 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地[勢いで送ってしまってから、 なんだこの迷惑メールみたいなメッセージ…… となったのは秘密だ。] そもそも、運って何だろうね? [俺にとっては、ジンクスみたいなものだけど。 『25%の賭けにおいて、俺は負けない』 っていう、絶対的な自信。 そういう、強がりみたいな気持ちを携えて、 俺はきっとこれからも生きていく。] (689) 2022/10/24(Mon) 20:31:48 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地[俺は、君へ俺の運が伝染するようにと、祈った。 そして…… 同じ祈りを抱いてくれるよう、幽霊さんに頼んだ。] (690) 2022/10/24(Mon) 20:32:01 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地[旧校舎を後にした俺は、屋上に転がっていた。 どれだけの時間が過ぎたことか。 多分始業の時間はとっくに過ぎてた。] ……やっぱダメかも――…… [格好つける相手もいない今だから言おう。 ぶっちゃけめちゃめちゃ胃が痛い。 のっそり起き上がり、屋上を後にする。 誰もいない廊下は、 少し遠くから扉越しに聞こえる授業中の先生の声を 微かに運んでくるけれど。 それどころではない。] (691) 2022/10/24(Mon) 20:32:17 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地—— 保健室 —— せんせー ベッド貸してぇ [その時保健室には先客がいたか。 俺は特別気にもせずに、先生に声をかける。 ベッド貸して、と言いながら、 座るのは先生の前の丸椅子だ。 先生と顔見知りのようになっているのは、 別に病弱だからじゃない。 委員会のおかげだ。] (692) 2022/10/24(Mon) 20:32:41 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地[先生は俺を、小鳥遊弟、と呼ぶ。 兄ちゃんがこの学校に通っていたのは 12年も前のことだけど、 この先生は、異動に異動を重ねて この学校に帰ってきた先生。 初めて会った時、名乗る前から小鳥遊って、 呼ばれて、びっくりしたことがある。 12年前、兄ちゃんは保健室常連だった。 主に、やんちゃによる怪我で ] (693) 2022/10/24(Mon) 20:32:54 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地 主訴、吐き気でーす 多分熱はないです。 [俺自身は、そこまで保健室常連でもなく、 サボりも殆ど経験がなかったから、 先生はとりあえず受け入れてくれる。 何かデスクワークをして入れる先生を、 間近でぼーっと眺めていても、 先生は放っておいてくれた。] ねぇ、先生。 [ふと、口を開く。] (694) 2022/10/24(Mon) 20:33:09 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地 先生、幽霊って信じる? [尋ねたら、ペンを走らせていた、 先生の手が止まった。 しばらくの間の後、先生がこちらを見る。 本当に、そっくりだね、 …って、何とも言えない顔で言われた。] (695) 2022/10/24(Mon) 20:33:20 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地[寝てくか、と先生に尋ねられるも、 結局落ち着きどころを見失った俺は、 早々に保健室を後にした。 それから……どうしたんだったか。 よくわからない。*] (696) 2022/10/24(Mon) 20:34:12 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地[どうにかして慎ちゃんと合流し、 俺は早々にしゃがみ込む。] 慎ちゃぁん、俺、胃が痛い。 [いつもより低い位置から見上げて、 はは、と笑う。] 慎ちゃん、結局願い事どうしたん? 俺はね…… [手持無沙汰に、俺の話を語ろうか。 君はやっぱり苦笑するのかな。>>136 俺、君のその反応好きだよ。 なんだか、安心するんだ。] (697) 2022/10/24(Mon) 20:34:37 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地[君は知らない、25%の意味 知るわけがない、語っていないのだから 俺の『運』とかそういうヤツは、 『25%』の上に成り立っているもの ……つまりね、 増えても減ってもいけないんだ まぁ、裏を返せば そうそう増えたり減ったりするもんでもないので 君の気持ちだけは、喜んで受け取るよ ところで昆布って定番じゃないの?うっそーん。 (699) 2022/10/24(Mon) 20:35:07 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地[降り注ぐ光に、手を伸ばした。 君のくれた『幸運』は、当たり前だけど、 君の姿をしていたよ。 それから、君の返してくれた答えも。 『ありがとう、また明日』 ぐわっと胸の内から膨れた何かが、 そのまま熱いしずくになって、眦からあふれ出す。] 慎ちゃぁん、 そーまたち、帰ってくるってぇ、 [低い位置から傍らの慎ちゃんを、 泣きべそかいたまんま見上げて、 その袖を引いた。 声をあげて泣くことはもうないけれど、 この涙を飛べる術を、俺はまだ知らないんだ。*] (700) 2022/10/24(Mon) 20:35:23 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地── 夜 ── ただいま、兄ちゃん。 [帰宅して俺は、仏壇に手を合わせる。 深夜に帰宅しても、両親は何も言わない。 俺が帰ったのを確認したら、就寝する。 交わす言葉は最小限。 ただいま。おかえり。 それだけ。] (701) 2022/10/24(Mon) 20:35:36 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地[誰に話すことでもない、秘密がある。 両親は俺に対して、寛容なんじゃない。 興味がないってコト。 別に、問題はない。 ただ……例えば、もうしばらく、 母さんから名前呼ばれてないなぁ、とか、 そんなこと。 最後に聞いたのは、中学生の時。 間違えて、大空って呼ばれて俺、 一瞬ポカンとしてしまった。 俺が反応するより先に、 ショックを受けた顔したのは、母さん。 反射的に、そんなに似てる?って、笑ったら。 母さんが泣いた。 父さんは俺を責める顔したけどさ。 じゃあ俺、どうしたらよかった?って。 聞く相手なんか、どこにもいない。] (702) 2022/10/24(Mon) 20:35:51 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地 やっぱりさ。 幽霊に、叶えられる願いなんて、 ないよね。 [誰もいない仏間で、俺はポツリ。 最初の結論に辿り着く。>>0:64 結局俺は、『願い事』を口にしなかった。 理由は簡単。 本当の願いは、俺自身わからなかったから。 中途半端な願いを口にするくらいなら…… 選んだのは、俺自身。] (703) 2022/10/24(Mon) 20:36:09 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地 兄ちゃん。 [仏壇の中の四角いフレームの縁を、指先で撫でる。 遺影の中の君は、 俺とおんなじ顔で笑っている。] 三日間はさ。短いよ。 短かったよ。何にもできないくらい。 [俺は、きっと彼らなら、 俺が何もしなくても、正しい未来を選べたこと、 知っていた。 俺の手助けなんか、きっといらなかった。 違う。 ]選んだ道が何であれ、それが正解だった。 他人が口挟むことじゃない。 (704) 2022/10/24(Mon) 20:36:25 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地[自分の幸せが見つからないなら、 せめて大切な人には幸せであって欲しい。 そこに、自分が存在していなくても…… それってそんなに、おかしなことだろうか?] (705) 2022/10/24(Mon) 20:36:41 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地── 数日後、病院 ── [人伝に、噂を聞いて。 行くのが少し遅くなってしまったのは、 なんとなく、 他のお見舞いと、鉢合わせないように。>>679] や。 迎えにきたよ。なんてね。 [俺は、いつもの顔して笑う。 笑いながら、君に飴を差し出した。 もう退院するって君に、 大仰なお見舞い持ってきても、仕方ない。 渡すなら、日常への片道切符を。] (706) 2022/10/24(Mon) 20:36:55 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地[君は記憶喪失。 それも、『あの』三日間だけ。 それはつまり…… 君は誰かの願いか、その代償に、 記憶を手放した、と考えるのが容易い。 ……存在ごと消えるよりは、随分平和だ。 君の語る顛末と照らし合わせれば、 ますますその事実は浮き彫りになる。>>681] ま……大変なやつも、いたかな。 [君が他人事みたいに言う、 いや、今の君にとっては他人事なのだから、 それが当たり前とばかりに、 俺もさらっと返した。 三日間。 長かった?と、君が問う。>>682] (707) 2022/10/24(Mon) 20:37:09 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地[何かを決めるには、あまりにも。 何かを変えるにも、あまりにも。 短くて、短い三日間だった。 必死に足掻いた三日間。 きっと、君もそうだった。 君は俺に、魂を投げ出すなと言ったね。 投げ出さなかったよ。 投げ出すつもりもなかったけど。 俺も、言えばよかったかな。 君を一つも投げ出すなって? 無理だよ、エスパーじゃないもん。 予測なんかできるわけないだろ。 君の手放したあの三日間の、ほんの数分を、 俺はなんだかひどく惜しく感じて。 いつもの笑みを、ほんの少しだけ歪めたんだ。**] (710) 2022/10/24(Mon) 20:38:19 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地―― 4d朝 ―― [いつも通りの朝。 いつも通り、仏壇に手を合わせる。 両手の親指で、口角を揉む。 “正しい”角度を描いた唇を、 己の指でつっと撫で。よし。] 行ってきます! [いつも通り、家を出た。] (819) 2022/10/24(Mon) 23:08:39 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地[朝早くの学校は、人気もまばら。 運動部も朝練を始める前の時間だ。 俺は、独り屋上で、大空の下、 深呼吸をした。 程なくして、壮真は、それからきっと、健人も、 やって来るだろう。 やって来たら俺は———— おかえり!!! って、二人を迎えるんだ。 ダブルラリアットで。 * ] (820) 2022/10/24(Mon) 23:08:47 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地―― 昼休み ―― いいよ! [昼に誘う慎ちゃんの下心(あったかどうか)は もちろん知らないが、 誘われて断るような大地君ではない。 俺の弁当は、コンビニ飯。 おにぎりとか、パンとか。 そういえば、この4人で集まってたことなかったね、 なんて、 今更ながらに笑うんだ。*] (884) 2022/10/24(Mon) 23:52:25 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地[“あの”三日間を超えて ほんの少しだけ変わった何か。 でもそれって、 別段事件って言うほどのものじゃない。 大事なものは、何一つ変わっちゃいないんだ。 良くも……悪くも。] (886) 2022/10/24(Mon) 23:52:34 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地[変化をつかみ取れたのは、 勇気をもって一歩を踏み出せた人たちだけ。 その一歩をもってしても、 本当に欲しいものが掴みとれたかどうかは、 運次第……だったんじゃないかな。] (887) 2022/10/24(Mon) 23:52:42 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地 でも、まぁ。 いいんじゃない? 願い事なんかに、頼らなくってもさ。 幽霊に叶えてもらえるような願いがあって、 幽霊に出会えたならラッキーだけど。 願い事をして、叶わないことだって、 あって当たり前なんだよ。 そもそも、叶う方が、おかしいんだから。 [そう言って笑った相手は————] (888) 2022/10/24(Mon) 23:52:50 |
【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地 願い事を前にして、一生懸命悩んでさ。 その結果として、今がある。 結論が出たかどうかも、 それが正しかったかどうかも。 どんな結果になったかさえ、 多分どうでも良くってさ。 でも…… ……悩んだことに、意味があったんだよ。 きっと。 [叶わぬ願いに絶望したくなくて、 願いをかけることをしなかった俺。 君は少なくとも、俺とは違ったはずだ。 君は、どんな顔をしたろうね?] (889) 2022/10/24(Mon) 23:52:59 |
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