人狼物語 三日月国


52 【ペアソロRP】<UN>SELFISH【R18G】

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【人】 帝王学部3年 ヴィルヘルム



 [ 己はこれから学友をも殺す。
   教師を手に掛ける事だって有り得る。
   報復の為に死ぬと解っている闘いへと赴き、
   英雄となり────そして死ぬのだ。 ]



( 近い未来に起こりうる事実を話したのは一人だけ。
  己が戦を巻き起こした事もいずれは耳に届くだろう。

  だからお前達は「今は」何も知らなくていい。
  初めから遥けき星屑に過ぎなかったのだと、
  嘆息の儘に────老いて逝け。

      其処に悲哀を背負い続ける様なことだけは
      あってはならんのだ。 )



[ 悪役になるからには、飽くまでも解り合えぬ存在として
  使命に生き、生涯を捧げ、必ず最期には滅びよう。 ]


 [     “だからどうか誰も引き止めないで”
   正門を去る背はそう語っている様に見えただろう。 ]


 
(30) 2020/11/28(Sat) 23:09:36

【人】 『赤い霧』 ヴィルヘルム

 

[ ────花など受け取った所で副葬品になる様なものだ。

   解っている筈なのに、同級生にも在校生にも
   さんざ揉みくちゃにされて贈り物に埋もれた。

   静かに過ぎ行く充実した日々に
   何もかも忘れて閉じ篭っていたいと思ったのは、
   二年生の頃までの話。 ]

           [ 砂時計は逆さには昇らない。 ]


 [ 既に自分の闘いに身を投じているであろう者に、
   腑抜けた姿は見せられんと、一年振りの花道を踏む。

   門を過ぎれば立っているのは暴虐の王だ。
   そう念じながら
愛した
学び舎を後にした。 
   振り返ることはもうない。 ]*

 
(31) 2020/11/28(Sat) 23:10:11

【人】 『赤い霧』 ヴィルヘルム

 

 [ ────アーレンベルクもその例外でなく。

   血の禁術に悪魔との契約、
   生まれ落ちた時より背負った使命に
   死後の振る舞いでさえ異邦の存在に委ね……

   生殺与奪を投げ打って尚、
   故国に戻って初めに果たすべき役目は決まっていた。 ]


[ 即ち、父帝の
害。

      帝国の命運を握る皇子は玉座に上がる時機を
      意のままにする事さえ出来た。
      命を刈り取り、力を得ることで戦支度は整う。

    帰国して直ぐ行うと決めていたのは、
    還御の報せが冷めぬ内に民を焚き付け
    士気を保ったまま火蓋を切り落としたかったから。 ]


 
(39) 2020/11/29(Sun) 2:26:38

【人】 『赤い霧』 ヴィルヘルム



( 人殺しも初めての経験ではない。
  剣で兵を殺す方法なら十の頃、罪人を練習台に教わった。
  大将であり、最も強力な駒で在るべき『王』は
  血を見ることを誰より早く知っておかねばならなかった。


   王とは象徴だ。そして同時に兵器でもある。


  国の治め方をありとあらゆる視点で習ったが、
  どれも空虚な教典の様に記憶からすり抜けた。
  父と己とではまるで本質が違うと知っていながら、
  殺して奪う事には……一抹の不安が存在した。 )


(41) 2020/11/29(Sun) 2:27:41

【人】 『赤い霧』 ヴィルヘルム




[ 少年は剣を取る。
  新たな王に相応しい佇まいで陽の光に其れを翳す。
  抱いたあらゆる雑念を振り払おうとする様には、
  まだ僅かに幼さと未熟さが混ざっていた。

  咎人でも、魔女でも、平民でもなく。
  誰より神聖な存在である実の父は、
  同時に運命に呪われた子を生み出した張本人で。 ]


 ( ……この路を恨んだ事は無いが、
     選択肢などあってなかったようなもの。
     “自身で選んだ”などと宣えたのは
     俺の見栄か、或いは恐れからだったのか。 

       今となってはもう分からないが、
       この瞬間、確かなのは──── )



            ──────── 父上、

 
(42) 2020/11/29(Sun) 2:28:10

【人】 『赤い霧』 ヴィルヘルム





     栄光を掴み取ったその後────
     再び相見えるは地獄にて。


 ( 我々はどうしようもなく、
   業火に灼かれるべき人殺しだと云うこと。 )


 
(43) 2020/11/29(Sun) 2:28:41

【人】 『赤い霧』 ヴィルヘルム

 
 

 [ 
空を裂いた真一文字、

     音もなく一陣の風が通り過ぎれば

       一つの肉体が統率を失って膝を突いた。 ]


 
(44) 2020/11/29(Sun) 2:29:02

【人】 仇討王 ヴィルヘルム

 

[ 僅かに横に『ずれた』果実は、
  重力に従って滑り落ちようとする。

  重い剣を庭園の床へと放り捨てて、
  代わりに蜜を零す赤い実を胸に受け止めた。
  新皇帝の足許には切り倒された木が横たわり、
  その洞から同じものを垂れ流していた。 ]


     ( 何を言い立てた所で
       我々が殺人者なのは明白だとしても、

       この
は神にさえ裁かせはしない。 )


 
(45) 2020/11/29(Sun) 2:30:32

【人】 仇討王 ヴィルヘルム

 


   進軍準備をせよ。
   アルビ砦にて中央軍の再編成を行う。
   我々は今日より、簒奪者の歴史に終止符を打つ!


 
(47) 2020/11/29(Sun) 2:31:43

【人】 仇討王 ヴィルヘルム

 

[ 刀身を伝う雫を振り払う。
  平原は赤く染まり、立ち開かる者は全て斬り殺してきた。

  かつての学友。見知った顔。
  家を継ぐ為に生家に戻り、戦に駆り出された者達。
  打ち拉がれるものも、心悩ますことも最早存在せず。 ]

      [ 見えない痛みばかりが降り積もっていく。 ]


[ 未熟な若者を殺した。肉盾紛いの老兵を殺した。
  奴等が戦支度など出来ていなかったのは明白だった。
  その上で、退かぬならば討ち滅ぼすのだ。

    汚泥と化した大地に屍を積み上げ、
    必要とあらば
いた。

    表面上の平穏を長年貫いて来たこの大陸に、
    これ以上ない程の巨大な篝火を上げる。 ]

 
(67) 2020/11/29(Sun) 17:14:14

【人】 仇討王 ヴィルヘルム

 
           
我が民よ

          
Brabant!


    篤と視よ。之こそがお前達の拝する力。
   幼帝に始まる暗黒の時代の幕を引く者の姿だ。

     お前達は再びの栄光の先駆者となる。
   我が祖先を屠りし雨を晴らさんとする者達よ、
   其の御旗を、武器を、天に掲げるが良い!


   
 『 我々は必ず借りを返す! 』



 
(70) 2020/11/29(Sun) 17:15:54

【人】 仇討王 ヴィルヘルム

 

[ 血のような瞳に映り込んだのは、
  城壁を焦がしてゆく無数の焔。
  誰もが天を仰ぎ其れを見詰めた。
  斯くも怨みとは激烈であるか、と。

  対岸から黒煙が上がるのと同時、
  眼前の橋は遂に降ろされた。

    然れど望むのは交渉ではなく。
    裏切り者の
を以て代価とする未来のみ!


   雄叫びを上げ、軍勢の先頭から境内へ流れ込む。
   退路を切り開く為に現れた敵兵とぶつかり合い、
   全ては燃え盛る戦場と赤い霧の中に消え行く──── ]

 
(72) 2020/11/29(Sun) 17:17:05

【人】 仇討王 ヴィルヘルム



[ 其れから幾許かして出された手紙。
  小さく丸められた羊皮紙を渡鴉の鉤爪に括り付け、
  小瓶に残された微かな魔力を道標に、空へ送り出す。

     
“Arryn”

 『   白き鯉は獅子の懐にて灰へと変じ、
   アズールの流れに揺蕩う薔薇の一欠片が
    今は遠き故郷への路を報せるだろう  』

  初陣から快進撃を重ね、兵を引き上げれば
  次に攻め込むのは山脈に掛かる雪が融けた後。
  暫しの休息であると示す様に。 ]


 ( ……何も変わりない。地図が少し塗り返されるだけだ。
     其れを真っ先に伝えたかったのは待つ民でなく、
     一足先に戦いへ身を投じた誰かだった。 

     返事は期待しておらなんだ。 
     故に復路の為の筆と紙を運ばせる事もせず。 )*


(73) 2020/11/29(Sun) 17:17:33
仇討王 ヴィルヘルムは、メモを貼った。
(a1) 2020/11/29(Sun) 17:21:01

【人】 燎原の獅子 ヴィルヘルム

 


    ──── だとしたら何だと言うのだ?


 
(99) 2020/11/30(Mon) 9:21:40

【人】 燎原の獅子 ヴィルヘルム

 

        
[ しろかねの翳りがその頸を
つ。 ]



 [ 父帝に剣を振りかざしたその時とは異なり、
   唾棄すべき謀反人の頭は石畳に転がり落ちた。
   その髪を掴み上げ、戒めの様に掲げる。

   断罪とは呼べぬ二百年越しの報復だったが、
   獅子がその爪と牙で一つの貴族の全てを奪い
   歴史から消し去ったのは確かだった。 ]

 

       ……生まれ落ちた其の日から、
         欠かさず貴様の死を望み歌い続けたが
         聴こえていなかったのか?

           其れは遺憾だ。

 
(100) 2020/11/30(Mon) 9:22:04

【人】 燎原の獅子 ヴィルヘルム

 

[ 騎士団長に渡された毛皮で懐剣を拭う。
  刀身には焼き焦がされた血が硬化してこびり付いている。
  切り伏せた刹那に命まで燃やそうとしたかの様だ。]



     加え、俺の様な男はこの俺だけだ。
         
( 俺で最期にすべきだ )


[ その眼が、主君の死を見届けた敵兵をなぞる。
  恐怖に竦み上がり、思わず声を上げる者までいる始末。
  だが、而して屠った無抵抗の羔などに価値は無く。 ]



[ 出生から将来に至る生涯の全てを火に焚べた心には、
  仇敵の言葉など最早何一つ届かない。 ]



 
(101) 2020/11/30(Mon) 9:22:53

【人】 燎原の獅子 ヴィルヘルム

 

  施しがあれば受け取るのは構わん。
  だが、此方から要求する事は許さない。
  奪い取るなど言語道断だ。

      ────彼等は“今も昔も”余の民であるが故に。


 ( 恐怖による支配を望んだ訳ではなかった。
   とは言え、歴史書が其れを記す事はないだろう。

    ……後の世など知った事ではないが。 )


 
(103) 2020/11/30(Mon) 9:24:01

【人】 燎原の獅子 ヴィルヘルム



[ 添い遂げられないと知っていて選ぶのは、
  他国からの協力を得られる可能性があったから。
  政略結婚など幾らでも目にして来たが、
  いざ当事者となっては誰の眼も直視出来ず……

   家柄も、容姿も、振舞いも考慮はせず
   唯一人悲しむでもなく、一度たりとも俯かなかった
   凛々しい横顔の彼女を選んだのだ。 ]


  ( 選ばれた者が幸運なのか不幸なのか、
    其れすら確かめるには時間が足りない。)


(105) 2020/11/30(Mon) 9:25:06

【人】 燎原の獅子 ヴィルヘルム




 ( 選ぶ立場でありながら、誰と向き合っていても
  『何かが違う』と過去に思いを馳せるなど────
   図々しいにも程があるとは解っている。

    其れでも、夫婦の務めは果たさねばなるまい。 )



 
(106) 2020/11/30(Mon) 9:25:43


 七年に及ぶ研究の甲斐あって、
 遂に帝に献上が叶う出来栄えの秘薬が生まれた。
 芥子、麻……その他様々な原料を混ぜ合わせたこの品を
『夜の翳り』と呼ぶ事にする。

 凱旋されてからというもの、
 陛下は不調続きであらせられる。
 戦により経済が活性化したのは良い兆候だが……

 既に冬が訪れたが、城下では流行病の報せが出ている。
 万が一にも陛下が罹患でもなされたら大変な事だ。
 よく眠られる様に我々が手を尽くさねばならない。

 赤子の頃から陛下を密かに見守って来たが、
 少年にして既に不眠症を患われていた。
 あれは恐らく……根本的な解決まで至るには
 国中の解呪師を掻き集めても不可能なのだろう。
 そういった類のものだ。





 我らが王は真実を見抜く力に長けておられる。

 先日も仰せつかった通りに議員を問い詰めた所、
 やはり公国に金を握らされた工作員だった。
 これで投獄された政治犯は三桁に及ぶ。

 陛下曰く、解っていて泳がせたとの事だが
 そう顔を合わせる訳でもない議会の連中を
 如何にして見極めているのだろうか。

 旧い付き合いであるあの学匠であれば、
 何か秘密を知っているのかも知れないが。

 下手に探れば次に飛ぶのは私の首かも知れない。
 私は粛々と裏切り者を裁くだけだ。





 先日毛布をお届けに寝室へ向かった所、
 夕餉がまだですが既にお休みになられている様でした。
 しかし微動だにされなかったので不審に思い、
 近付くとどうやら呼吸をしていないのです。

 まるで毒を含んだかの様に……息を詰まらせて。

 わたくしは慌てて揺り起こしてしまいましたが、
 陛下はお気付きになると感謝を述べられました。
 曰く、ここの所ずっと眠りの質が悪いのだとか……

 前の廊下を通る際にも、何やら呻くような声が
 部屋の中から聞こえた気もします。
 やはり戦争が陛下を変えてしまったのでしょうか?



 

[ 透明な薬をワインに一滴落とし込み、呷る。
  真夜中に目覚めたのは悪夢の所為。
  野営中の軍幕では見る事がまるでなかった故に、
  煉獄に墜ちる夢はやけに生々しく、耐え難かった。


      身を灼く痛みに目を見開いた時、夢は醒める。
      荊に抱かれ、氷海に沈められ、雷に打たれ、
      刺客に刺され、謀反人の弩に貫かれ……
      舞台と場面を変え、死の瞬間を繰り返す。 ]



( そんな夜が続き、ふと思い立って手を伸ばしたのが
  遣い鴉の鉤爪に括られていた髪紐だったのは……

  あの報せが、直筆で示した俺の存命が、
  確りと届いている安心感に浸りたかったからなのか。 )


 

 

[ 眠る度果てしない苦痛に苛まれるか、
  夢も見ないほどの深い眠りへ無防備に落ちるかの繰り返し。

  悪夢が仇を滅ぼせと戦火に追い立てる中、
  名も知らぬ感情が日に日に募っていった。 ]



  ( 何故、逢いたいと思うのか。
    何故、顔を合わせて言葉を交わしたいと思うのか。
    戦の経過を聞き、話す訳でもあるまいに。

    どう表すべきかも見当が付かぬ苛立ちばかり。
    より長いと感じる様になった夜を如何にせん…… )



 


[ 淡く酔いが廻ると共に、瞼が降りてゆく。
  呼吸は深く長く、次第に規則性を得て
  月が傾けば同じ様に意識も揺らいでいった。

  効用の強すぎる薬に頼り続ける訳にもいかず、
  健康上の問題で使用を控える夜もあった。
  そんな日な伸びた襟足を留めていた金の髪飾りを外し、
  代わりに薄い色の髪紐を緩く結んで眠る。


  彼が得たことも無ければ、口に出したことも無く
  蓋をされた儘、言葉に出せないその願いの形は、 ]


 

 



    Ich habe Angst, allein zu sein,
    also schaue ich zum
Nachthimmel
und suche dich


 [ 此処へ来て、────どうか息を吹き込んで欲しい。 ]*


 



[最初からそうするべきだと自分から決めていた癖に、実行すればするほどに愛したかったものたちが指の隙間から滑り落ちていく。
他の誰かの手に渡るのを良しとはせずに、奪って、壊して、捨ておいて。
この手は見えない血に染まり、酷く汚れているような錯覚さえ覚える。

  
あの愚か者たちも、自分も、命を狩っている。

  
それ自体に最早何の感情も湧かず仕舞いだ。

  
ならば同類同士なのではないか。

  
既に自分も人の皮を被った化け物になっていないか。


日に日に下がっていく自身の体温と、満月が来るたびにやってくる飢えは年月を経るごとに平凡だった筈の精神をすり減らす。現実逃避をするように、対獣化薬の摂取量も増えた。
苦い良薬を飲み干しても尚追い詰められる焦燥感に、とうとう注射器にまで手を伸ばす様はまるで麻薬中毒者のようだった。]


[肉体全体に広がる倦怠感と、酷い頭痛。思わずシーツを掴めば、思い出したくも無い殺戮の感触が蘇って嘔吐した。
確かに理性はある筈なのに、自分ではないものに支配されている感覚に思わず何もかも投げ出して狂ってしまいたくなる。

衝動的な感情を引き留める枷のように握りしめるのは、いつかに貰った約束の短剣。]


 



[傷だらけに咲く
の散り際を喰らって手折り、]
   [優しく吹く校舎の
に背を向けて、]
         [溶けかけの
を浄化し、踏みにじる。]


[最早何も残っていないと思い込んでいた、穢れた掌に寄す処の如く残っていたもの。
終焉の果てに消え去る筈だった化け物を繋ぎとめたのは───今も昔も変わらない、奥深くで燃える
のように。]



[縋りつくように胸の中に抱え込めば、温度などしない筈なのに胸の中にほのかな熱を感じた気がして自然と瞼が落ちていく。
泥のような、深い闇の中にたった一人で落ちていく感覚は恐怖しか湧き出てこなかったのに、この時だけは何故だか酷く安息感を覚えていたのは何故だろう。…………分からない。]

 



[重みを増していく痛みの中に引っかかるように、芽生えていくのは不安感。
甘味を採りすぎる傾向にあった誰かを気にして小言を言うのと似たようなものだ。いつの日か受け取った無事の報せは随分と昔のことのように思えていた。

  傷を負ってはいないだろうか。病に伏してはいないだろうか。
  他のだれかに首を狩られてはいないだろうか。
  ……煉獄のような世界で、息苦しくしていないだろうか。

どこか大袈裟にも捉えられる心配性は、母親のそれと酷似している。
彼女に残った微かな情が、夜空に願うように疼いていた。
届く筈もない癖に、遥か向こうへ───言葉にならない思いが唇から零れ落ちる。]

 

 




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