94 【身内】青き果実の毒房【R18G】
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| (48) 2021/09/18(Sat) 17:05:09 |
| >>a29 南波 「……俺に聞くな。暁のことだ、暁に聞くといい」 いつも通り真面目な顔でそう答えた。 (49) 2021/09/18(Sat) 17:06:34 |
指定の時間、鳴る靴音。
紙切れに記された場所へ訪れ、立ち止まり。
煌々と照らされた部屋、滔々と語る姿を暫し眺める。
ああ、ここがお前たちの言う“壇上”か。
そう理解するに事足りた。
少年の声に耳を傾け、眉間に皺を寄せる。
片手で顔を覆い、長い長い溜息を吐き出した。
廊下で迷彩に声を掛け、メモを手渡した。大喜びする迷彩に対して、普川は特に目立った感動もない。
その後、手近な倉庫の中へ行き、古いスチールの机の上で並んで座り、一緒にメモを眺めて話をしていた。
明かりのもとへ足を踏み入れる。
躊躇いなく歩み寄る。一人照らされる彼のもとへ。
こつ、こつ、こつ。足を進める度、小気味よく靴音が鳴った。
“壇上”へ誘われた男は口を開く。
「くだらない見世物だ」 ──真。
「体を重ねれば俺にも何かが得られると期待したんだろうな。
今のところ、実りはないが」 ──真。
「……ただ、俺を唆すあいつに興味が湧いた。
他人の幸せを望むことができるらしい、お前にも」 ──偽。
「ただしい人間になりたいんだ。
お前たちのことを好きになれるような」 ── ▓。
「他人を愛することのできる」 ── ▓。
「ただしい人間に」 ── ▓。
側へ立ち、瞳を見下ろす。
腕を伸ばす。頬にひたりと手を添える。
かさついた指の腹が薄い唇をなぞる。男の体温は低い。
最後にひと撫で。
手を離す。
そのまま自身の口元へ運ぶ。
唇を一度、親指で拭った。
「なあ、お前。靖史」
「お前が、俺を変えてくれるのか」
──偽。
| 貴戸 高志は、暁から食べ物を貰ったので代わりにドーナツをいくつかあげた。交換こだ。 (a32) 2021/09/18(Sat) 20:16:03 |
| >>50 南波 「合意は取れ」 ぴしゃりと言い放つ。 「何故俺には聞いて、暁本人には聞かない? 合意のない性交渉など最低だぞ。南波、お前はそんな奴だったのか? …………あまり、暁を困らせるな」 (62) 2021/09/18(Sat) 22:24:45 |
| >>58 南波 闇谷 また、南波が闇谷に近づき何か囁いた一連の動作に関しては。 「…………」 一瞬ちらと二人の方を見やり──というよりは怪訝そうに南波を見ていたほうが主であったが──また黙って食事を始め視線を手元に落としたのだった。 (63) 2021/09/18(Sat) 22:25:23 |
「おや、既に誰かと身体を?想像よりは穏やかですが、想定よりは多くの睦言が存在していたようだ」
「当方、▓▓もまだ一人。しかも狼と言う役の上のものですから、これでは失望させているでしょうか?」
「ですがもう少々お待ち下さい、観客の皆様方。
仕込みは既に済ませてあります。後は幾つ芽吹いてくれるか、退屈はさせないと思いますよ」
舞台の上で仰々しく誰もいないレンズ越しの先にそう告げて、寛美な一礼を済ませてから、
改めて側に来た新たな役者を見上げて微笑む。
「まるで、産まれたてだった頃の──
▓▓と同じような事を言うのですね、貴方も」
真偽はこの男の目に映る事はない。
貴方の言葉のどれが事実か、今回もわからない。けれど前の去り際と違い、今浮かぶ表情は共感と僅かな『じあい』。
証明のように頬に重ねられた手の上に己の手も重ね、その冷たさを味わい、もっと触れてほしいとばかりに力を込めた。
「それを望むなら、一つ確認と参りましょう」
「変わりたいと願うには、
まず『今の己の在り方』を理解しなければならない」
手を離して、貴方が最後に唇を拭った動作を見て目を細め、唇は弧を描く。
彼の言う事の真偽はわからない。
ただ、▓▓は▓▓である以上、これは問える。
気付いているから。
「例え人を愛せても、
ただしい人間とは言えませんよ」
「何故って?
他人を愛せる当方、▓▓が。
「ああ、それを問う気持ちはわかりますよ。
私もよく行います。貴方もよくご存知でしょう」
「でも貴方きっと、素質が圧倒的に欠けてます」
「沢山『ただしい』を教えて貰いましたよね?
それをなぞりはしている。でもそれだけ。
『理解』は何一つしていない。出来ていない」
くるり、ターンを描く。
何処か犬の回転のように。後ろ手を組みながら無邪気に笑い、あなたの目の前でまた止まる。
「貴方、」
「仲間ですよ。ただしくない、▓▓達の」
「狭い大人達にとって都合の良い『ただしい人』を望む。
まるで進んで操り人形になりに行くようだ」
「それでもなお貴方は──
ただしい人間を望むのですか?」
「まだ変わりたいと願いますか?」
『その先に得られるものなんて大した物ですらない、こんな歪んだ現実で?
わざわざ糸を付けられたいのかな?──本当に、変な人』
| 貴戸 高志は、遅すぎる朝食を済ませると、静かに席を立った。 (a38) 2021/09/19(Sun) 5:25:48 |
| 貴戸 高志は、ふらりと食堂を出る。そのまま、普段通りの足取りで姿を消していった。 (a39) 2021/09/19(Sun) 5:28:03 |
どこか別の生き物のように、澱みなく動く少年の唇。
流麗に紡がれる言葉を浴び続ける。
素質が欠けている、そう告げられた瞬間。眉間に皺が寄った。
無邪気に笑う彼、向かい合い沈黙する男。
今この瞬間も数多の視線に晒されている。
観察している。値踏みしている。
塀の外、清くただしい人間どもが。
「なりたいよ」
冷たいレンズの前、答えはその一言だけだった。
「ただしくあれば、このくだらない舞台から降りられるんだろう?」
鍵をかけた某所に貴戸と普川がいる映像が流れている……。
| 夜。これは夜の時間帯である。 何も口にしなかった昨日の晩とは違い、今日は普通に夕食を食べにきた。通常メニューでもよかったが、好きな時に好きなものを食べられる今しかやれないことがある。
「カレーうどんを一つ」
堂々と食堂を闊歩し、堂々と注文。一連の動作に迷いなど一切ない。
出された料理を持って席に着く。 カレーの香りが鼻をくすぐる。その中に沈むうどんはきっと喉を気持ちよく滑り落ちることだろう。 お腹がくうと鳴る音を、<big☆>パァン!!!</☆big>と元気に合わせた手の音でかき消した。
「いただきます」
使うのは箸だ。日本人たるものやはり箸を使わなくては。
いざ、実食。
結果は…… 完璧だな……綺麗に食せた。 (114) 2021/09/19(Sun) 20:01:05 |
| >>114「!!!」 完璧だ。 白の上着も紫のシャツも、それどころか机も無事だ。 見えるぞ、「高志様はカレーうどんビチャビチャにするのでどうか外で召し上がるのもご当主様先代様がいる時に頼むのもやめてください!!!」と泣いて止めてきたハウスキーパーの山田さんが泣きながら喜ぶ姿を。山田さん、見ているか。俺は遂にカレーうどんを完璧に食べることができた。偉業を達成してしまったな。 そんなこんなで、貴戸は夕食を終えたのだった……。 (115) 2021/09/19(Sun) 20:14:34 |
| (a49) 2021/09/19(Sun) 20:15:05 |
の少し後、普川から軽いキスをした。それから、二人ともシャツだけの格好に。迷彩が机の上に並べたゴムやローションを確認している。遠足の前日の、荷物の確認くらいに和やかな雰囲気だ。
部屋に一人でいる時に、南波が部屋に訪れた。少しやり取りすれば、すぐに共同スペースから離れた空き部屋に移動する。適当な、ベッドのある部屋だ。
ベッドに座ってしばらくの間は、腰に抱きついてくる南波の頭を雑に撫でていた。
背後に回った南波に手錠を掛けられた。驚いている内に目隠しまでされた。めちゃくちゃキレてる。でもすぐに不安と焦燥の色が濃くなっていた。
| 貴戸 高志は、闇谷から水を受け取って大人しく飲んでいる……すん……。 (a56) 2021/09/20(Mon) 2:02:05 |
「そうですか」
端的な返答。視線の先。
画面の向こう、何人の『ただしい人』が、自分達の
「才能が無くとも努力を忘れない。
解らなくとも聞いて目指し続ける」
こんな陳腐なパフォーマンスに慰められているのか。
「実にいい。ナイスな判断。
『ただしい』皆さんもきっと喜ばれますね!」
貴方の答えがそれならば。
真偽を問わず、この『小さな世界』ではそう在るのなら。
「では、お手伝いしましょう。
当方、▓▓は『ただしい人』ではありませんが、
それを望む『お人形』の助けとなりましょう」
糸の付け方はご存知ですか、人形さん。
操られるコツは簡単ですよ。どうせ何をしても楽しむ事。
「それこそが、我が使命。
生まれた意味。我が悲願。存在する理由。」
【 ▓▓▓▓ の 庇護者】は、
「貴方を、少しでも幸せにしたいんです。」
例え、レンズの向こうが、目の前の貴方が、
幸せなどという曖昧なオブラートに包んだ
狂言回しと捉えようとも。
【 ▓▓▓▓ の 庇護者】は、ただただ、本気で、
混じり気のない純粋な好意と善意と決意を述べている。
例え、誰にも気付かれなくとも。
それしか知らないのだから。
向けられる好意、善意、決意。
全てまとめて一緒くた、他人という箱に投げ込む。
吟味もせず、かといって信ずる心も持たず、
ただただ無関心ばかりを由として。
「『幸せに』、か」
黒塚彰人
人でなしの幸福は、そこには無い。
そうと知りながら、幸せを願う少年へと手を伸ばす。
(この姿は、さぞや愚かしく映ることだろう。)
「どう、助けてくれるんだ?」
指を絡める。冷たい金属の感触は、そこにあったろうか。
差し伸べるは、縋るは果たしてどちらだったのか。
ここらで一度暗転、コマーシャル。
ただしいクソども
視聴者の皆さん、続きをどうぞ楽しみに。
またのご視聴、どうぞよろしく。
| 食堂。
「これは……ケーキはケーキだが……。 …………ウェディングケーキ?」
既に何人もの少年たちによって食べ進められており、すっかり元の形が分からなくなってしまっていたが。 それでも、ルームメイトが大作を生み出していた事はなんとなく理解できた。
やはり完成した直後の姿を見るべきだった。料理の才能があることは迷彩少年との料理バトルで知っている。見た目も綺麗に仕上げる腕を持っているのだから、さぞや華やかなケーキだったに違いない。
残りのケーキを切り分ける。部屋に持っていく分を確保して、それは一旦冷蔵庫へ。 (139) 2021/09/20(Mon) 19:32:17 |
| 珈琲のほうが好みだが、たまには紅茶もいいだろう。
厨房からすっきりとした味わいのハーブティーを淹れて持ってくると、そのままケーキの近くの席を陣取った。
「いただきます」
丁寧に両手を合わせて、そのまま黙々と切り分けては食べを繰り返した。 黙々と、ひたすらに黙々と。
真顔でけろりとした様子で、食べ続ける。 誰にも止められなければ、そのまま最後まで食べようとするのだった。 (140) 2021/09/20(Mon) 19:35:02 |
| 貴戸 高志は、普川 >>141を見ると、ぺこりとお辞儀をした。ケーキを頬張っていたので喋れない。もっもっ…… (a66) 2021/09/20(Mon) 20:12:55 |
【回想】
女のなく声がする。
あれは何歳のころだっただろうか。まだ中学生にも上がっていない頃だったと思う。
父にも祖父にも「兄と接してはならない」と言い含められていた。
けれど生まれてからずっとまともに言葉を交わしたことのない兄弟で、そんな彼が呼びつけたとあっては興味が湧かない筈がなかった。
離れに向かい、歳の離れた兄のいる部屋へ。
襖を開けた瞬間嗅いだことのないような臭いが鼻を刺し、たまらず外へと顔を向けた。
一糸纏わぬ男と女が絡み合っている。
女はおかしな声でひっきりなしにないていた。獣のようだと思った。
女に覆い被さっていた兄は自分がやって来たことに気付くと、口元を笑みの形に歪めながら手招きしてきた。
足がすくむ。体が動かない。
あの二人は何をしているのだろう?
頭の中でぐるぐると言葉を巡らせているうちに、色々なもので濡れた兄が己の手を掴んで部屋へと引き摺り込んできた。
大きな手が体を這い回る。理解が追いつかない自分の足首を、未知の恐怖が掴んで離さない。
たまらず周りを見る。先程まで獣のようにないていた女が寝そべりながら頬杖をついて心底冷たい目でこちらを見ていた。
声を荒げてはならない。
そう教わってきたこともかなぐり捨てて、必死に叫んだ。
今思えば様々な言いつけを破った日だと思った。
それでも、離れの襖を開けるまで胸が高鳴っていたことは事実だ。
父や祖父の言いつけに従うのではなく、自分の意思で行動したのだから。
【回想】
兄の強姦は未遂に終わった。
屋敷から姿を消した自分を心配して探しにきたハウスキーパーがやって来たからだ。
兄は更に厳重に幽閉されることとなった。
己は殊更厳しく躾けられるようになった。
不出来で恥さらしの兄のこともあり、父と自分は何かあれば親族から言い募られる。揚げ足を取り当主である父を引き摺り下ろし、己の息子を跡継ぎにしたいであろう親族はいつも自分たちを舐めるように注視していた。
貴戸家の、そして会社を継ぐ者として完璧な人間を求められた。
常に堂々と振る舞うこと。人を上手く使うこと。文武両道は勿論のこと人の上に立ち常に導く者であれ。失態は許されない。隙を見せてはならない。
眠る時さえも気が休まらなかった。むしろ、眠る時が一番恐ろしかった。自分の意識の外にある時間。眠りに落ちて制御が出来ない己が何をしでかすか分からない。万が一の可能性さえも生み出してはならないのだ。夜が来るのが怖かった。
【回想】
時が流れて高校生になった。
己は恵まれた家に生まれた。生まれいづる先を自由に選択することなど誰にもできやしない。
それならば、恵まれた環境にいる自分は恵まれない人間の分まで相応の責と矜持を持って生きなければならない。そう結論づけて貴戸家の人間として生き続けた。親族も未だ父や自分を堕とすことに成功していない。
血が紡ぐ完璧な筋書きを辿っていたのに、それが崩れたのはとある夏の日だった。原因は貴戸家最大の汚点とさえも言われた実の兄。
どうやって連れ込んだのか知らないが、昔兄と交わった女が再び離れにやって来ていた。
父も祖父も不在の日を狙っていたのだろう。普段よりも厳かな雰囲気が和らいだ屋敷で過ごしていると、遠くで兄の怒鳴り声が聞こえた。
「何があっても離れに近づいてはならない」。
何よりもきつく言われていたことだった。
それでも、足を運んだのはいったい何故だったのだろう。
昔のような好奇心からだろうか。
それとも。
"俺"が呼吸できない世界に耐えかねて、逃げ出したかったからだろうか。
【回想】
大きな屋敷同様、古い歴史を持つ離れ。
職人の手によって丁寧に作り上げられた調度品。
貴戸家の資産が、人だったものをぶちまけられて価値を汚されている。
清潔ない草の匂いはむせかえるような血の臭いによってかき消されていた。赤色が家紋の入った畳を侵食している。
女の残骸が浮かぶ血の海の中で、兄は呆けたように佇んでいた。
ああ、なんて愚かな兄だろう。
もうこの人は貴戸家にはいられない。
家を追い出されるのならまだ良い。最悪、"不慮の事故で死んでしまうかもしれない"。
冷め切った頭で淡々と未来を予測した。
予測した……その次の瞬間には。
血の海に、足を踏み入れていた。
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