綴 千翠は、メモを貼った。 (a8) 2022/08/03(Wed) 22:55:02 |
【人】 綴 千翠― 夜の海 ― [見通しの良い砂浜を、私はゆっくり歩く。 白い泡を携えた小さな波は波打ち際で寄せては 返すを繰り返し、夜風が渚の潮騒とともに胸の中を 吹き抜けていくようだった。 遠くからでは見えなかった夜光虫が、まるで星屑の ように水面にキラキラひかっている。] …どんなに手を伸ばしても届かない。でも 願うことは止められないことってありませんか? [私は足を止め、じっと夜の海を見つめる。] (56) 2022/08/04(Thu) 4:28:45 |
【人】 綴 千翠…あの時、貴方が私に言ったこと 父や母が私にこの名前をつけたのは 私を無二の存在にしたかったからだって聞いて そうだったらいいなって思いました そうだったらいいのにって思いました [話すだけでこんなにも。どうしようもなく 愛されたいと思う気持ちが溢れて、声が震える。] 産まれたときはそうだったのかなって [そう思えば思うほど、突き付けられる彼らとの別れ。 苦しみに浴びせられた言葉と涙が胸を刺す。] (58) 2022/08/04(Thu) 4:28:54 |
【人】 綴 千翠ドラマとかだとよく、家族が病気になったのを機に 団結する、みたいなのあるじゃないですか ああいうのって、現実には奇跡だから物語に なるのかな─── [あんな風に思われたかった。 病気が治るようお守りを買ったりして。 ただ、生きていて欲しいって言われたかった。] 父や母を思うと、どうしても考えてしまうんです こんな病気にならなければ、私が生まれて来なければ 彼らを苦しめることも、私自身傷つくことも なかったのにって [あんなに泣いたのに、 それでもまだ枯れない雫が、頬を伝う。 それほどに、] (59) 2022/08/04(Thu) 4:29:00 |
【人】 綴 千翠…どんなにひどい事を言われて 最後には私から逃げて行っても。 愛されたいと願うことを止められない… だから── [顔を見られないよう背を向けたまま 私は告げて、悲しみに肩を震わせた。]** (60) 2022/08/04(Thu) 4:29:05 |
【人】 綴 千翠[一般的に相談事の対応として、女性は相手に 共感し慰めるけれど、男性は合理的解決策を 提示すると言われる。 だからおそらく、彼の行動は多くの男の人が取る それなのだろう。 けれど、私は彼に話を聞いて欲しいと相談した わけじゃない。 どうしても知りたいと請われ 意を決して話していた。] (76) 2022/08/04(Thu) 13:54:12 |
【人】 綴 千翠一番の選択、貴方のいうように もう忘れるって そんな風に出来たらどんなに─── [私は大きく息を吸って、固く目を閉じる。 毎日、そのことばかりを考えている訳じゃない。 私なりに前向きに生きようとして、この哀しみも 普段は心の奥に仕舞い、今日のようなことがなければ、 他人に見せないようにしているのに、それでは足りない? 鹿賀さんとは今日会ったばかり。 やはり不用意に話さないほうが良かったのかな。]** (77) 2022/08/04(Thu) 13:55:41 |
綴 千翠は、メモを貼った。 (a13) 2022/08/04(Thu) 14:20:13 |
【人】 綴 千翠…まだお付き合いもしていないのに… [目を伏せ、そのように応えながらも心が震えていた。 数時間前にあったばかりの人なのに、伝えられる想いに 胸が熱くなって涙が零れそうになる。 知らないことのほうが多いのに、こんなに惹かれるなんて ことがあるのだろうか。] 笑うのも泣くのも怒るのも… 悲しむ のも… [そっと顔を上げて、私を見つめる彼を見る。 彼以外の人だったら、私は今と同じ気持ちになって いただろうか。] (88) 2022/08/04(Thu) 19:12:54 |
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