100 【身内RP】待宵館で月を待つ2【R18G】
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
「おいゲイザー聞こえているか!リーパーはどうなっている!?
話せるなら返事しろ!話せなくても返事しろっ!俺を無視するのは許さないぞ!」
きいきいきい。ぎゃんぎゃんぎゃん。
神経質そうな男が喚き散らしている。大変に喧しい。
貴方は何の問題もなく無視できるだろう。暫くの間男は喚いているが、無視し続ければそれもきっと止む筈だ。
「わ、わぁわぁわぁわぁ!」
ゲイザーは思わず声を
あの、頭がわななくような不思議な感覚。
共鳴による力。──久々だった。ミズガネの声だ。
「……ミズガネさん……っ!
ごめんなさい、あたし、あなたを──」
首を振る。まずは質問に答えよう。
「あ、あたしですっ。ゲイザーもリーパーも、ここにいますっ。
あたしたち、ひとつになったんです!」
「ひとつに……?」
首を傾げる。原理などはよく分からないけれど、貴方が無事ならばそれでいい。
「そうか。……お前は大丈夫なんだな?喧嘩とかしてな……ああ、いや。喧嘩の一つや二つくらいはするか。ともかく問題がないのなら構わない」
続いて、貴方が口にしようとした言葉を拾い上げる。
「……それで、ゲイザー。謝ることはない。お前がやった訳じゃないんだろう。死ぬほど痛くて辛くて苦しくてたまらなく怖かったからリーパーに恨み言は言ってやりたいがな」
苦しかった事を我慢せず言ってしまうあたり、男はやっぱりだめだめなのかも。
「…………それでも、もし申し訳ないと思うのなら。お前とリーパーの事を教えてくれ。二人はどういう人物なのか知りたいんだ」
| (a2) 2021/10/25(Mon) 21:59:04 |
「ハッ! オマエのはらわた、
死人みたいに冷たくて……もごごご」
「す、すみませんっ!! まだうまく、
お互いの人格が馴染んでいないみたいです」
喧嘩はしているようだけれど。
なんとかうまくやっていけてるのは、きっと伝わるだろう。
これで大団円のハッピーエンドという程、
話は簡単では無いのだけれど。
何せ、元・殺人鬼だ。 ⇒
「それじゃあ。
あ、……改めて、自己紹介をしますね」
「気弱で、すぐにいじめられちゃってたあたし、ゲイザーと。
何も言い返せないあたしに代わって、
怒ってくれた──話を聞いてくれていた『リーパー様!』」
「それが、あたし達です」 ⇒
「今までは、あたし、
リーパーの存在が認識できなかった」
『ひひひ、こいつ全然気づかねえんだぜ!
夜な夜な人間を殺して回ってたのにさあ……。
もごごご。もうしない、もうしないって!』
「──でも。こんなふうに、
お互い意思疎通できるようになったんです」 ⇒
「こうなったのは、べつに大した理由じゃない。
過去に特別なトラウマがあった訳でも無くて。
……ただ、いじめられっ子のあたしは、
お友達が欲しかったから」
『でもさァこいつ、オレが世話焼いてやったのに
年取ったらオレの存在忘れやがった!』
『だから、ムカついて仕方なくって、
オレは殺人鬼になったんだ。
人間の腹を裂いて、ウサ晴らしてた!』
『オレ、まだ許して無ェかんな!』
『……ま、ちょっとはマシになったけどな、アイツも。
何か、ずっと”怒る”役目だったけど。
役目なんかなくても、居て良いって、あのノロマが』 ⇒
長い長い話を滔々と語り、少女はこう締めくくる。
「……あたし達については、これで良いでしょうか。
えへへ、あたし達。少しだけ、大人になったんですよっ」
⇒
「──ね、あたし知ってます。
あなたが、ゲイザーを助けてようとしてくれたこと。
リーパーに、為さなければならない報いを与えようとしたこと」
「ずっと、……あなたと話したかった」
「ありがとう」
『え、これオレも言った方がいいやつ?』
『ぜってー言わねー!』 ⇒
「……何か、あなたにお礼がしたいんです。
あなた、ずっとあたしのこと心配してくれたから」
「…………」
「ば、『晩酌』……。
お付き合いしたほうが良いですか……っ?」
結局純潔のままだった少女は、
声を上ずらせて尋ねて来る。
けれどきっと、もうそれはあなたには必要ないことだ。
長い長い話を、しっかりと受け止めて。
「……リーパー、お前も寂しかったんだな。
お前の痛み、ちょっとだけ分かるかもしれない」
ぽつり、呟く。
「ああでも、意思疎通ができて、大人になれて、本当によかったと思う。リーパーも寂しくなくなるだろうし、ゲイザーも親身に寄り添ってくれる奴と再会できた。安心したよ」
ありがとうと言われると、照れくさいのかちょっとだけ帽子を直すふりをした。
「どういたしまして。放っておけるはずがなかったからな。ゲイザーはドジでおっちょこちょいだが、人一倍一生懸命だ。悲しい目に遭うなんて俺が許さない。許したくない」
男はどこか、重ねていたのだ。
失敗ばかりの少女と自分を。
でも、決定的に違う部分がある。頑張り屋さんな部分だ。
だから重ねていたけれど、決して同じではない貴方に憧れてもいた。
そんな貴方の断末魔を、いったいどうして無視できるというのだろう?
本当はそんな理由もあったけれど、照れくさかったので心の奥にしまっておいた。
▽
『晩酌』の話になると、男はくすりと小さく笑みをこぼす。
「……それなんだがな、ゲイザー。『晩酌』はしないことにした。色んな酒と女に溺れて逃げる事はやめたよ。
そうしなくてもいい、互いに支え合える大事な人と出会えたから」
穏やかな声でそう紡いで、「でも」とさらに言葉を重ねる。
「お前と、そしてリーパーとまたお茶会はしたいな。純粋にお菓子とお茶を楽しんで、とりとめもない話をしたい。
お前が焼いてくれたドライフルーツ入りのパイ、とても美味かったんだ」
| テラは、この腕の中の君だけが自分の太陽。テラだけの君。 (a3) 2021/10/27(Wed) 14:53:15 |
| テラは、月のすぐ隣。距離だけは太陽じゃないのがいい。 (a4) 2021/10/27(Wed) 14:53:33 |
| テラは、笑った。 結局なみだは零れました 。それはもう、うれしかったので。 (a5) 2021/10/27(Wed) 14:55:19 |
その声色にゲイザーは、”まるで憑き物が落ちたみたい”と思った。
同時に、”今のあたしたちの関係のほうが、きっといい”という、
曖昧な印象も。
「あなたってひとは」
「年頃の女の子の、純潔を奪おうとして置いて」
その癖、幾らでも代わりのいる筈の下女を心底心配してしまう。
照れ隠しのような仕草に、ゲイザーはくすりと笑った。
ねえ、あたし。
あなたになら、初めてをあげてもいいと思っていたんですよ。
「ほんとう、憎み切れない、ろくでなし」 ⇒
「良いですよっ。あたし、暫くこの館にいますし。
そう、あたしっ。
お手伝いじゃなくて、正式に雇用されたんですっ」
だからこそ、何度でも次はあるのだ。
ゲイザーは贖罪をする必要が有る。
しばらくこの夢から覚めることはできない。
……けれど、どうやら退屈はしなさそうだ。 ⇒
「だから『お誘い』は、いつでも。
あたしももっと、あなたのこと知りたいから。
どうでもいいことをお話しましょう」
「……茶飲み友達して、ね?」
ゲイザーは大人になって、少しだけ悪戯ができるようになった。
『えっ!? オレこいつと茶飲むのなんかゼッタイイヤだぜ。
あとジュースがいい!』
あまのじゃくの騒々しい一声と共に、ゲイザーは通信を切る。
きっと、この通信を使うのは最後になるという予感があった。
だって、普通に顔を合わせればいいのだから。 ⇒
日の光が降り注ぐ、中庭に隣接した通路で、
ゲイザーとリーパーは”そのあと”の話をしていた。
『あっっっっりえねえ!!
オマエ、けっこうアイツのこと”イイ!”って思ってたんだろ。
知らんやつに取られて、それで良いわけ!?』
「良いわ。……だからこそ、良いの。
あたしは、あのひとに光を掴んでほしい。
いつも酒に溺れて、誰でもいいから女のひとに助けを求めて。
そんなあのひとが、あんなに穏やかな声色で言ったんだもの。
あのひとを”悲しい目”から引き揚げてくれるのは、
きっとそのひとだわ」
「相手が誰だって、あたしは祝福する」
「ああ、でも。──優しい人が良いわ!」
ゲイザーは日の光を眺めて、笑っていた。
『はーぁ。オマエ、マジで救いようのないバカだよな』
『ちょっとは分かるけどさ』
これはきっと、二人だけにしか聞こえない内緒話。
さあ、今日はどんなパイを焼こうか。
リーパーは、館の協力者の役目を終えた。
誰かを襲う画策をすることもない。
館の魔力によるこの声も、もう届くことはない。
それにリーパーはべつに、キエのことを
特別だともなんとも思っちゃいない。
これは、刹那の繋がりだ。
だから、別れを告げなければ。 ⇒
「ようキエ! まだこれ、聞こえてるか?
いやあ、オマエには世話になったな。
オマエが居なければ、あんな謎は作れなかった」
⇒
「それに何より、オマエには恩が有る。
あの時は、オレが”下”だったんだ。
オレは副人格だった。
棄てられて、なかったことにされて。
認識すらされなくて」
「……だからひとときでも
あいつの躰を奪ってやれたのはスカっとしたぜ!
それに、あのお陰で今みたいに対等になったんだし。
何より、ゲイザーのあの顔! あの悲鳴!
」
「でもオマエやっぱムカつくわ」
「いつだって人を食ったようなツラしてさ。
オレは誰のいいなりにだってなりたくない!」
「そういやオマエ、最初は探偵だって名乗ってたよな。笑える!」
「……じゃあ、待宵館殺人事件はこれでおしまい。
オチは探偵と犯人の結託による完全犯罪だ。
陳腐で、趣味の悪い、最高のミステリー!」
「でも、それは今回だけのこと」
「次回は敵になるな?」
「捕まえてみろよ、インチキ探偵!」
さよならなんて素直な言葉、言ってやらない。
リーパーはリーパーらしく。
最後に行ってやるのは捨て台詞。
もう殺人なんてする気はないのだけれど。
統べる者に歯向かうのが愚かな殺人鬼の最後の矜持だ。
……さて、気に入ってくれただろうか、あなたは。
さあ、ご感想は?
キエは人を夢で判断する。どんな夢が実るか、実りそうな場所か。その尺度しか持っていない。
……矢張りキエも、リーパーの事を何ら特別視していない。尤も其れは貴方に限った事ではなく、人間全てに対してだが。
「君達の刻も動き出した様で何よりさ。其れを僕のお陰だと気付けたのも有難いねェ。
此れで君達を食えていれば、文句無しのハッピーエンドだったんだけどなァ?」
乾いた笑みがありありと思い浮かぶ様な声色が届く。
キエの言葉が真意である事は、刹那といえど共犯者と成った貴方なら判る筈だ。
「しかし、だが────次回は敵にも味方にもなってやらないさ。僕ァ舞台をスポットライトの上から見下ろすのが好きなんでね。
もし君が再び舞台に立つ事があれば、僕は何処まででも照らし続けてあげよう」
さよならなんて人間じみた言葉は、考えもしていない。
死が夢を別つまで、キエは人の中に在り続ける。
人が夢に向かって歩き続ける限り、“キエ”で在り続ける事ができる。
「其の時は、きっと
また
」
「陳腐で、趣味の悪い、最高の
ミステリーを見せておくれよ」
「
そう思っていることに、変わりはないんだよな
」
テラは今此処に存在しているつもりでも、
それは“つもり”なだけで、テラの実在は不確定だった。
不透明な君達は、疑いようもなく当然存在しているもので。
影響を及ぼそうと思えば及ぼせるけど、
及ぼそうと思わなかったら及ぼせない。
「
テラは本当に存在しているの?、なんて思うのはおかしくないだろ?
」
こんなに、テラにとって都合の良い、夢みたいなことなんて
何かの奇跡だとかそういったものの類で。
今のこの、見てもらえた聞いてもらえたっていうのが
夜が明けた後もずっと続くだなんて保障はなくって。
この待宵館に、月がこうしてのぼるから。
それは、テラなんかよりもずっと強大な力を持っているものだから。
だからテラも、夢じゃないけど夢を見られていたのさ。
そう思った方が、望む通りにいかなった時の落胆は少なくて済むだろう?
「
テラはそう言うから、テラにとってはそれが事実さ
」
| (a20) 2021/10/28(Thu) 20:59:56 |
| (142) 2021/10/28(Thu) 20:59:59 |
[1] [2] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新
視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
トップページに戻る