100 【身内RP】待宵館で月を待つ2【R18G】
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
全て表示
日の光が降り注ぐ、中庭に隣接した通路で、
ゲイザーとリーパーは”そのあと”の話をしていた。
『あっっっっりえねえ!!
オマエ、けっこうアイツのこと”イイ!”って思ってたんだろ。
知らんやつに取られて、それで良いわけ!?』
「良いわ。……だからこそ、良いの。
あたしは、あのひとに光を掴んでほしい。
いつも酒に溺れて、誰でもいいから女のひとに助けを求めて。
そんなあのひとが、あんなに穏やかな声色で言ったんだもの。
あのひとを”悲しい目”から引き揚げてくれるのは、
きっとそのひとだわ」
「相手が誰だって、あたしは祝福する」
「ああ、でも。──優しい人が良いわ!」
ゲイザーは日の光を眺めて、笑っていた。
『はーぁ。オマエ、マジで救いようのないバカだよな』
『ちょっとは分かるけどさ』
これはきっと、二人だけにしか聞こえない内緒話。
さあ、今日はどんなパイを焼こうか。
リーパーは、館の協力者の役目を終えた。
誰かを襲う画策をすることもない。
館の魔力によるこの声も、もう届くことはない。
それにリーパーはべつに、キエのことを
特別だともなんとも思っちゃいない。
これは、刹那の繋がりだ。
だから、別れを告げなければ。 ⇒
「ようキエ! まだこれ、聞こえてるか?
いやあ、オマエには世話になったな。
オマエが居なければ、あんな謎は作れなかった」
⇒
「それに何より、オマエには恩が有る。
あの時は、オレが”下”だったんだ。
オレは副人格だった。
棄てられて、なかったことにされて。
認識すらされなくて」
「……だからひとときでも
あいつの躰を奪ってやれたのはスカっとしたぜ!
それに、あのお陰で今みたいに対等になったんだし。
何より、ゲイザーのあの顔! あの悲鳴!
」
「でもオマエやっぱムカつくわ」
「いつだって人を食ったようなツラしてさ。
オレは誰のいいなりにだってなりたくない!」
「そういやオマエ、最初は探偵だって名乗ってたよな。笑える!」
「……じゃあ、待宵館殺人事件はこれでおしまい。
オチは探偵と犯人の結託による完全犯罪だ。
陳腐で、趣味の悪い、最高のミステリー!」
「でも、それは今回だけのこと」
「次回は敵になるな?」
「捕まえてみろよ、インチキ探偵!」
さよならなんて素直な言葉、言ってやらない。
リーパーはリーパーらしく。
最後に行ってやるのは捨て台詞。
もう殺人なんてする気はないのだけれど。
統べる者に歯向かうのが愚かな殺人鬼の最後の矜持だ。
……さて、気に入ってくれただろうか、あなたは。
さあ、ご感想は?
キエは人を夢で判断する。どんな夢が実るか、実りそうな場所か。その尺度しか持っていない。
……矢張りキエも、リーパーの事を何ら特別視していない。尤も其れは貴方に限った事ではなく、人間全てに対してだが。
「君達の刻も動き出した様で何よりさ。其れを僕のお陰だと気付けたのも有難いねェ。
此れで君達を食えていれば、文句無しのハッピーエンドだったんだけどなァ?」
乾いた笑みがありありと思い浮かぶ様な声色が届く。
キエの言葉が真意である事は、刹那といえど共犯者と成った貴方なら判る筈だ。
「しかし、だが────次回は敵にも味方にもなってやらないさ。僕ァ舞台をスポットライトの上から見下ろすのが好きなんでね。
もし君が再び舞台に立つ事があれば、僕は何処まででも照らし続けてあげよう」
さよならなんて人間じみた言葉は、考えもしていない。
死が夢を別つまで、キエは人の中に在り続ける。
人が夢に向かって歩き続ける限り、“キエ”で在り続ける事ができる。
「其の時は、きっと
また
」
「陳腐で、趣味の悪い、最高の
ミステリーを見せておくれよ」
「
そう思っていることに、変わりはないんだよな
」
テラは今此処に存在しているつもりでも、
それは“つもり”なだけで、テラの実在は不確定だった。
不透明な君達は、疑いようもなく当然存在しているもので。
影響を及ぼそうと思えば及ぼせるけど、
及ぼそうと思わなかったら及ぼせない。
「
テラは本当に存在しているの?、なんて思うのはおかしくないだろ?
」
こんなに、テラにとって都合の良い、夢みたいなことなんて
何かの奇跡だとかそういったものの類で。
今のこの、見てもらえた聞いてもらえたっていうのが
夜が明けた後もずっと続くだなんて保障はなくって。
この待宵館に、月がこうしてのぼるから。
それは、テラなんかよりもずっと強大な力を持っているものだから。
だからテラも、夢じゃないけど夢を見られていたのさ。
そう思った方が、望む通りにいかなった時の落胆は少なくて済むだろう?
「
テラはそう言うから、テラにとってはそれが事実さ
」
| (a20) 2021/10/28(Thu) 20:59:56 |
| (142) 2021/10/28(Thu) 20:59:59 |
[1] [2] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新
視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
トップページに戻る