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【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ[ わぁ、すごい喋る。 >>196急に語りだした様子に 思わずぽかんとしてしまって けど隣を見ても、前も見ても 何だか二人とも真剣で。 ちょっと『面白く』なってしまった。 きっと真面目な場面なのに。 吐く息が喉の奥で勝手に踊り出す。 これが『面白い』であってるのかわからない。 笑い返そうとしたことは何度もあったけど 同じ微笑を返したい気分の時はあったけど こんなの初めてだからあってるかわからないけれど 今の二人に返す反応としては間違ってるのは解って でも止め方がわからなくて 笑い方もわからな過ぎて噎せるし 口元を抑えて顔を逸らした。 ] (300) 2022/12/24(Sat) 23:50:44 |
【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ[ こんな時間、ヒナギクとも過ごした事が無いのに 何故だか『懐かしい』って思うのは >>196『星』の心があるなんて 素っ頓狂な事を言い出したきみが ぼくにみせたまぼろしなのかもしれないけれど。 そんなに悪い幻想でもなかったから そんなに悪い気分でも無くって。 だからかな、話してみろと促すその言葉に 従ってもいい気がしていた。 ] (301) 2022/12/24(Sat) 23:54:21 |
【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ[ >>281なにか覚悟を決めた様な顔で名前を呼ばれる。 ぼくの名を呼ぶきみの顔を今度こそしっかりと 真っ直ぐ見つめ返してみたら 射抜くようなその視線が眩しくて目を細めた。 そうだね、きみは何時だって強かった。 ぼくが守る必要なんて無いくらいに。 ひとりで立ち直って、ひとりで世界を広げて、 ぼくはなんにも手伝えなかった。 何時だって救われたのはぼくのほうで だからこそ今度くらい、って思ったけど。 そんなのきみにはもしかしたら 今度だって、この先だって これっぽっちも必要ないのかもしれない。 ] (302) 2022/12/24(Sat) 23:56:52 |
【人】 ]Y『 塔 』 プロセラヒナギク…、きみが今回の事で 辛い目に遭うのが嫌だなって、考えてたんだ。 [ ぼくは無知だけど、そこまで馬鹿でも無いから 自分がそんなに賢くはない、って事を知っている。 押し付けの善意はいつだって空回るから それならいっそきみになにが必要か 聞いてしまえばいいのかもしれない。 なんでそんな風に思ったのか ぼくにはわからない。 これで正解なのかどうかも。 わからないけど、わからないから 間違ったら教えて貰えば良いかって思えた。 今更そのくらいのことできみは 呆れたり面倒になったりしないでしょう? ] (303) 2022/12/24(Sat) 23:58:53 |
【人】 ]Y『 塔 』 プロセラぼくにできること、なにかないかな。 きみのたすけになりたいんだ。 きみがずっと、ぼくをたすけてくれたみたいに。 [ だいそれたことを誓ってみても どうせ今のぼくはそよ風よりも役立たずだから。 できることなんか探してみてもないかもしれない。 なら、なにができるようになればいい? 今よりきみの役に立つために。 自分の事は後回しで他人の為に駆け回ってしまうきみに 直接求めてみても、あんまりいい答えは出なそうだから もうひとりに、視線を向ける。 ] (304) 2022/12/24(Sat) 23:59:45 |
【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ[ 『塔』の最期を見送った『星』の痣をもつきみ 死んだみたいに生きてたぼくをみつけだしたきみ。 きみならば、ぼくにも彼女にもみえないなにかを 気付いて、見付けてくれる気がした。 根拠なんかまるでないのに、 何故だか、わからないけれど。 これが彼の言う『塔』の心ってやつなんだろうか? そんな筈無いって思いながらも まぁそれならそれでもいっか、って思えた。 ] ともだちになる方法はぼくもしらないけど。 きみといっしょにかんがえてみるから。 きみもいっしょに考えてくれないかな。 ぼくがヒナギクのためにできること。 たのむよ、……エト。 [ 名前はそんなに悩まなかった。 他のだれかと違って彼は、常に名乗って喋るから。 それでも一応、あってる?って 意味を込めて小首を傾げてみる。 ] (305) 2022/12/25(Sun) 0:03:20 |
【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ[ 呼びたくても呼べない知らない名前とは きっとまるで違う音なのに 何故だろう、 多分殆ど初めて呼ぶその名前は、 随分と久しぶりに呼んだみたいに、 なんだか、ひどく懐かしい心地がした。* ] (306) 2022/12/25(Sun) 0:04:03 |
【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ[ あれ?これぼくが泣かせたんだろうか。 ふたりを見比べるようにして、視線で意見を求めてみる。 ひとが泣いている姿なんて、 駆け回って転んだアリスくらいしか見た事が無いから そのアリスに教わった慰め方しか知らなくて。 空いてる手で抱き寄せて、 寝てるぼくに時々きみがするみたいに ぐちゃぐちゃの呼吸に震える背中を ぽんぽん、と不器用な手が優しく叩いた。 困ったな、返事を聞かせて欲しかったのに。 これじゃ暫く喋れそうにないことは何となくわかった。 まぁいいか、もうちょっとくらいのんびりしても。 世界はきっとまだ混乱の真っ只中で これ以上何も起きないと知らずに 怯えながら次に備えている最中だろう。 ぼくらを滅びの象徴と呼ぶであろうその他大勢は きっと今頃大忙しで、 まだぼくらに構う余裕はない筈だから。 ] (504) 2022/12/25(Sun) 22:48:56 |
【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ[ はなしたいことはたくさんあったけれど 普段よりも随分と喋り過ぎたぼくの咽喉はもう限界だし 沢山泣いたヒナギクの顔はぐしゃぐしゃだったから 顔を洗って来ると良いよって、つもりで見送った。 言葉にしてないからつうじてたかはわからないけど。 またあとでね、って普段は口にしない約束を 紡ごうとした声は上手く音にならなくて 激しく噎せただけだった。 ほんとは手を離したくなかった。 傍に置いておきたかった。 ここに来てぼくにべったりだった彼女が すこしずつ離れて行ったときにも感じた気持ちを 今改めて感じて、漸く理解して、 いま漸く受け入れられた気がした。 ] (505) 2022/12/25(Sun) 22:51:14 |
【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ[ けれど最初にきみを引き留めなかったから きみの世界はここだけじゃなくて 今話したい相手もぼくだけではないだろう。 それを寂しく思う。 けれど それでよかったと思う。 ぼくひとりじゃ涙の拭い方すらわからないから きみのまわりに、きみを大切におもうひとが いてくれることこそが 役立たずのぼくよりずっと きみを守ってくれる気がしたから。 ] (506) 2022/12/25(Sun) 22:51:48 |
【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ[ 普段よりもずっと『騒がしい』あたりを見渡してみる。 けれどぼくが必要な場面なんかきっとどこにもないから。 不要なら自由にしていようと 今日は外へと促す付添いの職員もいないけれど ふらりとひとり、外へ出た。 いつもどおりの、いつもの場所へと向かって。 ] (507) 2022/12/25(Sun) 22:52:27 |
【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ[ いつもの場所からぼんやり見上げる空の色。 いつもと然程変わらない風の匂い。 こうしているとなんにも変らない様に思えるけど きっとこれから忙しくなるだろう。 望みを見つけ、悩みも出来た。 けれど、なにもかもいまのぼくには叶えられず なにをするにも無力だった。 ただ息をしてきた日々を悔いる。 今日の為に積み重ねられたはずの時間を。 ここは平和で、ぼくは無知のままでよくて けれど、そうじゃなくなったから。 今からでも抗えるだろうか やりたい事は幾らでも思い付いて 忙しくなりそうな日々を目の前に きのうまでとすこしだけちがうぼくが居た。* ] (508) 2022/12/25(Sun) 22:55:15 |
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