人狼物語 三日月国


238 【身内】幽谷廊へようこそ

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看護婦 清水 花枝が参加しました。

【人】 看護婦 清水 花枝

 
まだナースキャップとスカート姿の看護
の制服が採用され続けているような田舎の診療所が私の職場。
両親を早くに亡くした私は帰る家も無くて、年末年始も職場の近くのアパートで一人気ままに過ごす筈だった。

クリスマスも、特にイベントはない。
ハロウィンが終わった頃にそれらしい飾りを診療所で準備して、クリスマスが終わればそれを片付けて大掃除と年賀の準備をして。
今はそれがどれだけ終わった頃だったかしら。
しんしんと降り積もる雪。
昼間はそれなりにご老人たちが集まる場になっているけれど、早い時間にそれも終わる。
 
 
──見なれない無数の朱色を白銀の世界の中に見たのは、そんな年の瀬のこと。
 
(2) 2023/12/19(Tue) 20:25:37

【人】 看護婦 清水 花枝

 
上着を軽く羽織って、患者さんの置き忘れたハンカチを届けに行こうとした時だった。
サンダルに足を突っ込んでただ出てきたから、さく、さく、と雪を踏み締めるだけでストッキングの足先が濡れて冷たい。
まだ出たばかりのはずの患者さんの姿が見えなくて、私は白い息を吐き出しながらその名前を呼んだ。
 
 
「斎藤さん。斎藤さーん?…きゃっ!」


途端、吹き付ける雪と風。
私は目を瞑り咄嗟に顔を片腕で覆って、目を開けるとそこには──。
今までなかったはずの朱色が無数に見えて。
 
(3) 2023/12/19(Tue) 20:26:19

【人】 看護婦 清水 花枝

 
「…?」
 
 
私は狐につままれたような気持ちになりながら、首を傾げる。
不可思議な状態に。不可思議な状況に。
そして、サク…と、誘われるように雪を踏みしめながら鳥居の奥へと歩いていく。
 
 
こんな場所、村にあったかしら?と。**
 
(4) 2023/12/19(Tue) 20:26:46
看護婦 清水 花枝は、メモを貼った。
(a0) 2023/12/19(Tue) 20:27:51

【人】 看護婦 清水 花枝

 
鳥居に足を踏み入れる。
けれど、──その先に行っても斎藤さんはいるかどうかわからない。
そもそもこんな場所なかったはずだと元の道を戻ろうとして。


「…え?」
 
 
振り返ると、もうそこに知った道はなかった。
前も後ろも鳥居が無数に並ぶ。他は雪に包まれて、木々や建物の気配すら覆い隠す白、白、白。
辺りはますます雪が酷くなって、薄い上着を羽織っただけの私はたちまち凍え始めてしまう。
脚先も酷く凍えて、このままでは凍傷になってしまいそうだった。
それでも頭が回らない。
この不可解な出来事に暫し立ち尽くしてしまって。
 
(8) 2023/12/19(Tue) 23:02:40

【人】 看護婦 清水 花枝

 
「え、なに、…どう言うこと?」
 
 
問いかけは風雪の合間に消える。
振り返って無数の鳥居の間を進んでいるのか戻っているのかも定かではなかった。
でも立ち尽くしていたら凍えてしまう。
歩いていたとしても不可解な状況が打破できるとは限らないけれど。
けど、足が冷たくて体も芯から冷えて…もうダメ、と諦めかけた時だった。
遠くに灯りが見える。建物の姿も見えてきた。
私は必死に雪の中を進んで何とかその建物に辿り着き──。
 
(9) 2023/12/19(Tue) 23:03:00

【人】 看護婦 清水 花枝

 
「ユウコクロウ──?」
 
 
>>1出迎えてくれた女性。
凍えていた私の雪を払い、温かなお茶を出してくれたのを有り難くいただきながら聞きなれない単語に首を傾げた。
ただ、お客と言われてもこちらも仕事中。
雪さえ止んだら帰らなければならないし、お代は構わないなんて言われてもそんなわけにもいかない。
 
(10) 2023/12/19(Tue) 23:03:38

【人】 看護婦 清水 花枝

 
「いえ、申し出はありがたいのですけれど
 私も診療所の仕事の最中迷ってしまいまして…。
 雪が止んだら戻らなければなりませんし
 お代も必ずお支払いしますから。
 
 …ここは、華名村かなむらからは近いのですか?」
 
 
診療所のある村の名前を出して問いかける。
そんなに距離を歩いてはいないと思うけれど、小さな村だ。あんなに鳥居が並んでいるところがあったら知っていると思うのに、いつの間にか道を失っていたから雪に惑わされて思うより移動してしまっていたのかもしれない。
そんな事を思いながら、女性に問いかける。
もし誰かいたのなら、何の気無しに軽く頭を下げたりはするつもりだった。**
 
(11) 2023/12/19(Tue) 23:05:52

【人】 看護婦 清水 花枝


「あ、はい、よろしくお願いします…?」


>>14同じ客同士…とはすぐに頷けるものではなかったけれど、自分と同じか少し下くらいの青年と少年の合間くらいの彼に疑問符付きで頭を下げた。
歳若く見える割に、とても落ち着いてるようにも見える。
>>15そうすると少し従業員の女性の雰囲気が変わった気がした。
そして語られる言葉に目を白黒させる。
…偉い方。神様?どう言う事?
ここはどこかの宗教施設だとでも言うの?
不可思議な現象で迷い込んだ身だけれど、そんな事を言われても直ぐに納得できるほど超常現象になれているわけでもなかった。
だって、目の前の彼女も先ほどの青年も普通の人間に見えるのだから。
>>13支払いは金銀で、と言うのも不可思議ではあったけれども…あとで支払えないなら、とならなければ良いけれど。
 
(17) 2023/12/20(Wed) 8:10:33

【人】 看護婦 清水 花枝

 
「はあ…。」
 
 
>>16お願い事。そう言われて胡散臭さが増すけれど。
辺りには人ならざる姿の誰かもいたのかな。そういう誰かがいたのなら、少しは話の真実味が増すけれど…。
スリ、と足先を擦り合わせる。濡れそぼったストッキングの爪先が冷え切って感覚が薄い。
 
 
「…その、申し訳ありません。あのう…。」
 
 
数日お世話になるかもしれないなら。
私はさまざまな懸念を抱きながらも申し出る。
そうして先に着替えと、お湯に浸かる事を許可してもらった。
濡れてしまったストッキングを脱ぎ、制服も畳んでカゴに入れて湯殿に向かう。
かけ湯をして体を軽く洗ってから湯船へ。
熱い湯に足先を入れるとジンと痺れて血流が回復するのがわかった。
 
(18) 2023/12/20(Wed) 8:10:57

【人】 看護婦 清水 花枝

 
「ふう…。」
 
 
胸元まで浸かり、思わず吐息を溢す。
外ではまだ雪がかなり降っている。
それを見ながら、電話をあとで借りなきゃ…なんて考えていた。
 
…あ、電話番号スマホの中だ。
スマホ、流石に持って来て無いな…どうしよう。**
 
(19) 2023/12/20(Wed) 8:11:25

【人】 看護婦 清水 花枝

 
>>21のんびりとお湯に浸かっていると、引き戸が開く音がした。
宿泊施設。湯治場。そんな場所だから誰か来るのは自然だと思いチラリと視線を向けただけだったけれど──。
 
 
「きゃっ!?」
 
 
まさかのさっきの青年が来ると思わなくて、思わず小さく悲鳴を上げた。
胸元を隠しながら背中を向ける。ちら…と肩越しに振り返って確認したけど、性別を間違えたわけでは無さそうだった。骨格的に男性だと思えたし、肉のつきかたも女性のそれとは違う…と思う。
下半身をまじまじ見たわけじゃないし見た事だってあるけれど、看護の仕事や勉強以外で見るのは憚られた。見られるのはもっとだ。
 
 
「あ、そうなんですか、混浴…。」
 
 
てっきり男女別かと思い込んでいたけれど、ほとんどが混浴なら仕方がない…よね。
脱ぐ場所は別れていたはず…なんて思いながら、困っていることはないかと聞かれるとまあ今この状況が問題ですなんて言えず。
 
(22) 2023/12/20(Wed) 20:43:43

【人】 看護婦 清水 花枝

 
「…いえ、その。
 こんな状況なので職場には連絡しないと、とか、
 着替えもお借りしないとなあとか
 やっぱり滞在費どうしましょうとか…。
 考えることはいろいろあるんですけれど…。」
 
 
先ほど言っていた、偉い方、神様の来る場所。
現実的な問題を口にしながら、ふとその事が頭を過ぎる。
本当にそんな事は起こるのだろうか。
もし本当なら私はすごく場違いでは?とも思うけれど。
 
(23) 2023/12/20(Wed) 20:44:19

【人】 看護婦 清水 花枝

 
「…私、清水花枝。
 君も、私と同じように迷い込んだ人?
 それとも、…かみさま?」
 
 
少し砕けた言葉遣いになったのは、同い年か年下に見えていたから。
それでもかみさまかと問いかけたのは──別に叶えて欲しい願い事があったからじゃない。
あの従業員の子は幸運だと言っていたけれどね。
 
 
「もし神様なら、何か不思議なこと起こして
 それを、見せていただけたらなあ…なんて。」
 
 
男の子と二人、お湯に浸かってる状況に慣れない。
頬も耳も赤くしたまま、私は静かな部屋で彼に届くくらいだけの声を出した。
 
お互い人間ならそれでよし。
でももし神様だと証明されたなら、私は彼への態度を改めないといけないものね?**
(24) 2023/12/20(Wed) 20:44:40

【人】 看護婦 清水 花枝

 
「霞さん…霞くん? よろしくね。」
 
 
やっぱり気安く話しかけてしまっていたけれど。
>>27人の子。その言葉に一瞬言葉を詰まらせた。
だってそれはまるで…厨二病なのか威厳のあるそれなのか判断に困ったから。
そんな風に迷ってしまうのは、私がもう大人で彼が年下に見えて、かつ従業員さんの言葉を信じきれていなかったからだ。
不可思議な現象なんて。神様なんて、と。
でも、ちょっとぞくりたしたのは本当だ。
──その理由まではわからないけれど、咄嗟に謝りたくなるような、そんな違和感?みたいなもの。
 
(30) 2023/12/20(Wed) 22:40:38

【人】 看護婦 清水 花枝

 
「…ごめんなさい。でも、ほら。
 もし霞くんが神様だったなら
 私態度を改めないと…と思って…。」
 
 
だから素直にそれを口にする。
神様と人とが同じ湯を共にして、言葉遣いや態度も人同士の其れのままで良いとは思えないから。
でも、彼は一度湯から出てカゴを持ってきた。
それに手を翳すと藤の花。
パチパチ目を瞬かせてしまう。どうやったら花が咲く?そこには何もなかったし、ここまで裸なのだ。何かを隠し持つこともできないだろうし、籠は何の変哲もないものに見えた。何か仕込まれてるようには思えない。
だから私は胸元を片手で隠しつつ。
 
(31) 2023/12/20(Wed) 22:40:56

【人】 看護婦 清水 花枝

 
「…咲いた? それとも、生えた…?」
 
 
不可思議な状況に目を瞬かせる。
霞くんが、神様?
手を伸ばして触れる藤は本物に思えた。もっと言うなら、生きてるように。
片手を伸ばして触れた藤はどんな感触だっただろう。生花のしっとりとしてただろうか。
 
 
「…えっと。
 …霞様とお呼びした方が?」
 
 
だからつい問いかけてしまう。
──神様だったのなら、人の子は態度を改めないといけないのかと不安に駆られながら。**
 
(32) 2023/12/20(Wed) 22:41:13

【人】 看護婦 清水 花枝


一応下半身はまだお湯に浸かっているから、私の中ではギリギリ許容範囲ではあった。
そもそも、いきなり混浴だった!──と言うところで一つ壁は乗り越えてしまっている。
どうやら手品のようにタネがあるわけでもなし、彼は何かしら不可思議な力を持つ存在ではあるみたい。
けど、じゃあ神様か?と言われるとまだ納得はしきれなかった。
少なくとも、神様と言っても神道のそれなのだろう。八百万の神々、その一柱。草木に関する神様が近いのかしら?
でも。
 
 
「戯れ…。」
 
 
>>35その単語には少しだけ警戒を強めてしまう。
目の前の彼がそう言う事をするタイプには見えなかったけれど。
肌を晒す温泉。そして夜を明かす宿場。
そこから連想する
戯れ
は、どうしても性的なものを連想させたから。
それならお代が要らないのも納得がいく。
神様が人を同行するのだろうかとも思うけど、日本神話の神々は人間臭い性格が多いし、ギリシャ神話ならゼウスが娘たちどころか美少年と…なんて話もあった気がする。
私は視線を彷徨わせながら伸ばしていた腕を胸元に戻してまた深くまで湯に浸かった。
 
(37) 2023/12/21(Thu) 6:46:49

【人】 看護婦 清水 花枝


経験ないし、もし本当にそう言う意味なら避妊は?なんてすぐ考えてしまうのは自分が医療関係者だからかもしれない。
神の子を孕むのは流石に遠慮したいところだった。私の勘違いでなければ、だけど。
 
 
「お話でしたら、喜んで。
 でもそのう、…霞くんの他の人?かみさま?を
 まだ見ていないけれど
 他の方が来たら皆さんとも…?

 それはちょっと、自信ない…ですね。」
 
 
話し方に迷うけれど、砕けた物言いはやめて。
ごにょ、と言い淀みながら伏せていた視線を彼に向ける。
眉尻を下げた困り顔になりながら。
 
(38) 2023/12/21(Thu) 6:47:14

【人】 看護婦 清水 花枝

 
「…霞くんが親切なかみさま、と思って
 お願いしたいんですが。
 ──基本的に霞くんの傍にいることとかは
 できるんでしょうか?」
 
 
ほら、流石に不特定多数と関係を持ちたくないし。
彼なら良いってわけでもないけれど。
ここでのルールを把握しきれていない私は、こちらの了承がなければお客様であっても──とは思い至っていない。
何せこの身で払わなければならないのかもと思い至ったのだから。
それならできれば優しそうな相手が良いとか。
せめて不特定多数とはお断りしたいとか。
そんな打算的な事を考えても仕方がないと思う。だって私は、打算的な人間だもの。**
 
(39) 2023/12/21(Thu) 6:47:42
看護婦 清水 花枝は、メモを貼った。
(a3) 2023/12/21(Thu) 6:48:49

【人】 看護婦 清水 花枝

ていない。ただ警戒心が強いだけだ。
その割には寒さに負けて肌を晒し湯に浸かってしまったけれど。
>>41それにしても──やっぱり彼はかみさまなのだ。若しくは、人とは違う力を持った存在。
目の前で起こり得ないはずの変化を目にして驚きに息を呑んだ。
私の髪に飾られる硬質な藤の花。
無機質だと言うのに、艶やかなそれは確かな花の香りを纏わせている。
 
 
「あ、ありがとう…うん、これで
 とても安心できる。」
 
 
少し強張っていた気持ちが解れて笑みが浮かんでくる。
指先で髪飾りの先に触れた。
花をかたどる細かな石がふれあいしゃらりと音を立てる。
ほう…と感嘆の息を漏らして。
 
(44) 2023/12/21(Thu) 21:32:16

【人】 看護婦 清水 花枝

 
「…あ、では、私はそろそろ…。」
 
 
湯からあがろう。そう思い目配せする。
伝わらなければ、少し彼方を向いていて欲しいとお願いしてから湯から体を出すつもり。
やっぱりいきなり裸身を晒すのは嫌だもの。
手早く脱衣所に戻ったなら、従業員の方が用意してくれていた浴衣に袖を通す。
着慣れない為に胸元や足元が多少心許ないけれど仕方がない。
 
濡れた衣服をどこかで整えられないか尋ね、もしできれば霞くんの部屋の近くに部屋をとれないかを尋ねてみる。
勿論、客とはいえ無理は言えないからできればとだけ言い添えて。
 
(45) 2023/12/21(Thu) 21:32:37

【人】 看護婦 清水 花枝

 
「…ああ。」
 
 
そして移動しながら気付く。
人ならざる姿をした存在が、密やかに通り過ぎたり、話をしていたりしていたから。
やっぱりここは自分の知る世界と違う。
 
 
──きゅ、と自分の荷物を抱きしめながら、部屋へと向かった。**
 
(46) 2023/12/21(Thu) 21:33:04

【人】 看護婦 清水 花枝


「ええ、ありがとうございます。」
 
 
何かを気取られたか、察されたような空気を感じたけれど…気のせいかしら?
まあでも仕方がないかもしれない。
優しく年若い"かみさま"のそばにいたいと申し出たのだから、予想通りの場所ならそのような予想を立てられても仕方がないとも思う。
まあ、──彼がそう言う事をするか?と問われたらわからない。若気の至りもあるだろうし、年齢と見た目が違うならそれはそれで経験を積んでいるかもしれない。その上でここにいるのかも。
そんな事を考えても仕方がない事だけれど…。
 
 
「ありがとうございます。」
 
 
こちらの申し出を快く受けてくれた従業員の方にお礼を言って一人佇む。
火鉢のそばに行き弾を撮りながら辺りを見渡しても普通の和室に見えた。それもそうか。奇抜な部屋は必要無いし、人間が使うなら何かしらの工夫も必要ない。
ただ、電気機器も無かったのだろうか。
昔ながらの作りに見えたけれどあかりくらいはあったのか。
自然とコンセントの存在を探してみたり、窓の外を眺めて見慣れぬ街並みを眺めてみたり。
 
(51) 2023/12/22(Fri) 21:56:48

【人】 看護婦 清水 花枝

 
「…霞くん、か。」
 
 
思い出したのは彼の姿。
>>48彼の申し出には少し驚いたけれど。
 
 
『よいんですか?嬉しいです。』
 
 
笑顔でそう答えた気持ちは偽りじゃ無い。
ただ、そう言う場であると思うと、何となくその誘いも──そこに繋がるのかもしれないと勘繰ってしまったり、しなくも無いのだ。
けど、この土地のことを少しは知りたくもある。何も知らないまま終わるのは勿体無いから。
ただ、それだけ。
きっとそれだけ──。
 
 
その後は一人で食事をいただき、疲れから直ぐに眠りに落ちる。
翌朝は見慣れない天井に驚いて、浴衣に羽織を着ての至れり尽くせりに恐縮したりなんかして──。
(52) 2023/12/22(Fri) 21:57:08

【人】 看護婦 清水 花枝

 
「…迷惑じゃ無いならよいけど。」
 
 
ぽつりとそんなことを呟いた。
まだこの場所のことをほとんど知らない私は部屋の中から動けずにいる。
ただ大切に、藤の髪飾りはふわりとした私の髪に飾られていた。
 
窓辺から外を眺める。
>>0──いまさら、古書店の噂を思い出していた。
もしかしてこの季節に行方知らずになった人たちは。
そして中には戻らなくなった人たちがいると言うのは、どうした理由だったんだろう?**
 
(53) 2023/12/22(Fri) 21:57:25
 




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