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【人】 移り気 ジェイド>>10 キネイ 「お前も吸血鬼になれば、その態のままで吸血鬼になるんだろうに」 "ファファファ"でも無ければ貴族でも無いだろと嘆息する。 聡いけれど狭い世界に生きる幼い子供。 そんな彼を、"なってみないとわからない"という程度の認識のまま僕の同族にさせられる訳が無い。 「────変化を望まない気持ちは、理解できる」 なんでだろう。 腕を掴まれても、数日前に頭に触れられた時のように驚きもしなければ拒否感も沸いてこない。 「でも、吸血鬼になることは、賛同できない」 「────ねえ。ひとりぼっちになって生き続けたいわけでは、無いんでしょう?」 どこか雰囲気が似ているコトネとキネイ。 そう感じるのは、多分、背の高さや身体の細さが近しいから。 この年頃の子供は、どこか妖精じみている。 ぽすんと彼の頭に怪我のない方の手を乗せれば、猫の毛のようなさらさらした髪が指を滑っていった。 (17) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 19:47:21 |
【人】 移り気 ジェイド「他の願いを探すんだ、キネイ」 "吸血鬼になりたい"じゃなく。 お前が幸福になれて、 コトネを不幸にはしない願い。 ────それなら僕は応援してやらない事もない。 最後の言葉は口にはしないまま。* (18) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 19:47:40 |
【人】 移り気 ジェイド「────そうかな。もう、判らないんだ」 何かにつけ思い出すのはあの人の声。あの人の言葉。 でも、そろそろ記憶の中の顔は朧気なんだ。 彼女をかつて好きだったとして。 その顔を忘れてしまうなんて、僕は薄情すぎやしないだろうか。 「…………僕、は」 もう誰も好きにはならないよ、と言いかけたところで、両頬をぶにょりと押された。 何をと瞬く僕に、"結構好きよ"と、喜んで良いのか何なのか判らない事を告げられて。 そんな"好き"は欲しくない。 君が本当に好きなのは、明らか、あの少年だろ。 八百屋に並ぶトマトに対するみたいな そんな"好き"なんて、僕は要らないんだ。 「うん。──────それで良いよ」 君は君の信ずるもののために戦えば良い。 思い悩んでいるよりも余程に君らしいよと、僕は僅かに目を細めた。* (20) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 20:20:16 |
【人】 移り気 ジェイド■キネイへの返事 >>19 「…………多分ね。お前の記憶にあるのなら、きっと僕らは会っている」 見た目が変わらぬゆえ、一つところに長く留まれない自分。 それでもこの国には折に触れ訪ねてきていた。 あの人が生まれ育ち、そして骨が埋まっているこの国。 あの人の面影を、血縁を求めて街を彷徨い歩いたのは数え切れない程。 「"もじゃもじゃ"になっても、僕は、人で在れる方を選ぶよ」 いつかしわしわになっても。腰が曲がっても。 だから僕は本当には、彼が恐怖するものを理解できては居ない。 彼と話していると心底それを思い知らされる。 「────僕もね、お前が羨ましいんだよ」 ────だって、お前は。 僕の持てぬ全てを持っているじゃない。 僕のその感情もまた、キネイが理解できるものでは無いのだろうし。* (23) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 20:45:31 |
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