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【人】 姫華――――― 生まれてから今まで、ちやほやされるのは当たり前。 私が欲しいといったものはすぐ与えられた。 私は妹だったけど、お下がりなんて論外。 一か月間毎日違う服を着ても着きれないほど 洋服を与えられてたし 流行りのアクセサリーが欲しいと強請れば すぐに手にすることが出来た。 元々家が裕福な家庭の部類だったから、というのと 姉にかけるべきお金が極限まで削られていたのと。 おかげで、私は甘い蜜を吸って吸って吸い尽くして、 甘やかされて、 「お姫様のように」 生きてきた。 (15) 2021/11/15(Mon) 16:50:32 |
【人】 姫華当たり前が歪んでいるとどこかで知りつつ 蔑ろにされているのは私ではないから 知らないふりをしていた。 愛らしくふるまっていれば、 私は 私だけは、 幸せでいられるのだから。* (17) 2021/11/15(Mon) 16:51:36 |
【人】 姫華─ある日のこと 私は愛されているから。 姉が家を追い出されて働く羽目になっていても 大学生として生活していた。 姉が追い出された理由? 「金を父親の財布から抜き取った」から。 まあ、抜き取ったのは私で 姉は私に濡れ衣を着せられた、それだけ。 姉はいい金づるだったのは確かだけど でも、いい加減顔も見たくないって思ってたし 何より両親も追い出す口実を探してたみたいで ――――― 丁度いいって思った。 (52) 2021/11/17(Wed) 0:53:02 |
【人】 姫華そんなわけで、一人分生活費が浮いたからか。 私には一般的な大学生ではもらえない額の お小遣いを与えられていた。 そのお金でブランド物を漁っては 遊び歩いていた。 今日だってそう。いつも通りのはずだったけど。 突然声をかけられて、怪訝そうな目で相手を見る。 「 ……なんですか、ナンパ? 」 いきなり声かけられて怪しいと思わない方が変。 だから、名刺は受け取らず、 じろっと睨んだ。 相手の顔は結構、いいみたいだけど。* (53) 2021/11/17(Wed) 0:53:56 |
【人】 姫華成人済みだと思われて、ならアタリ。 親と一緒に行動は…元々あまりしてないけど でも、20歳超えているのは事実。 相手の顔はいい男の人はスカウト、とか言ってた。 名刺をちらりと見ると制作会社、の文字。 社長という肩書はまあ、 惹かれるものがなくはない。 お金持ってそうだし? 「 ふーん。聞いたこと、ない会社ですけど。 」 有名かどうかって言うのは大事じゃない? こういうスカウトなら、特に。 だから、怪訝そうな顔は崩さなかったし 諦めた様子をみればそれ以上は興味をなくして。 一通り気になるものを買って 店員からの過剰な接客をうけて帰った。 常連だから、他の人と態度が露骨に違う。 悪い気はしないから、別にいいけど。 よく来る店だけど、 仮にスカウトの人にまた会って しつこく声をかけられようものなら、 行く時間を変えるなりしただろう。* (87) 2021/11/18(Thu) 18:48:06 |
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