109 毒房のその先で
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| >>0目が覚める。部屋を見渡す。 悪夢を見たが、それ以上に帰って来れたという安堵が大きかった。 珍しく身体の上に乗っていた毛布から出る。素足で静かな廊下を歩きながらも、何か違和感があった。 浴室の方からやってくる貴方へ、小さく声をかける。 「……おはよ」 同時に違和感の正体に気付き、満足気な笑みが溢れてしまった。 普段ならとっくに朝食が作られている時間帯だ。 洗濯機は低く唸り、台所からは美味しそうな匂いがして、朝のニュースを映したテレビの音が聞こえる筈だ。家が静まり返っているのだから、企みは成功したのだろう。 (1) 2021/11/27(Sat) 8:05:24 |
| >>2「うん、ちゃんと寝れた。いつもより寝相良かったっぽいし。 ……どういたしまして?」 奇跡的に寝相が良かった為、客人も無事である。もう一人について聞けば、寝室の方をちら、と見て微笑んだ。 「……ふふ、珍しいね。わかった、テレビつけないでおく。 そうだなあ、うーん……あ。 昨日スーパーで、炒飯みたいなやつ試食したんだけどね。 なのに炒飯みたいな味しなくてさ、でも美味しかったからまた食べたいな〜って。名前はわかんないんだけど」 (3) 2021/11/27(Sat) 21:03:50 |
| (a3) 2021/11/27(Sat) 21:04:06 |
安堵。
これでもしリョウに寂しい思いをさせていたなら
猛省するところだった。
(……難しいな。)
高志も、リョウも。
どちらも大切にしたいのに
恋愛と家族愛での差が出てしまう。
(三人でも寝たいし、
せ、せっ、せ………セ、も、人並みには、したい。
どうにか両方叶えられないだろうか。)
そのうち、ふたりに相談してみよう。
自分たちは、家族なのだから。
| 実を言うと。 ケチャップの香りがしてきた時点で違う気がしたし、伝わらなかったことに気付いてしまった。 「オレが食べたやつは赤くなかったよ。何だろう、見た目は本当に炒飯みたいだったけど……。 あ! そういやソレにはグリンピース入ってた。炒飯には入ってないのに!」 重要な情報が増えた。他の具材はよく覚えていないが、グリンピースだけは我慢して飲み込んだ記憶がふと蘇る。 ちなみに漂ってくる良い匂いを嗅いでいたお陰もあり、もうケチャップライスの気分になってしまっていた。 「いただきま〜す。 ……んむ!こっちも美味しい。オムライスの中身みたい。 コジコジは……ツッキーが起こしに行った方が良くない?」 (6) 2021/11/28(Sun) 16:48:52 |
| 「おはよ〜。いいんじゃない?たまにはさ」 丁度食べ終えた早食いの少年は、シンクへ皿を下げていた。 最後にやって来た家族へお茶を注いだコップを置く。 勿論自分で淹れたものではないが、いつかは淹れるところからできるようになりたいと思っている。 「あ、オレ昨日のこと忘れない内に手紙書いてくる。 何かあったら呼んで〜」 階段を上がり、自室へ帰っていく。 手紙は少年の日課である。 頻繁に書いたものを、おおよそ月に一度の頻度で投函していた。遠出をした時は文量が多い為その限りではない。 (10) 2021/11/29(Mon) 16:47:50 |
闇谷暁は、あなたたちに寄り添う共鳴者。
平和な日常に瞳を細め、
幸せそうに穏やかに微笑むのだ。
「いただきます」
変わらぬ日常に、少しのスパイスをも楽しんで
今日も明日も、自分たちは、箱庭の外で生きていく。
| (a10) 2021/11/29(Mon) 16:51:47 |
| 迷彩 リョウは、いつか二人の頭を撫でられるくらい、頼れる大人になろうと思う。 (a12) 2021/11/29(Mon) 16:53:19 |
暫く前のことだ。夢を見ていた。
自分は実家の離れにいた。実兄が女性を殺し、紛い物の自由を得るために己が偽装工作に手を貸した犯行現場だ。
けれど夢の中のそこには荒れた形跡一つ無い。
兄もいなければ殺された女性もおらず、まるで何も起きなかったかのように何もかもが綺麗なままだった。
ここで時間を過ごしていても何の益もないと判断し、襖に手をかける。
隔たり一枚を滑らせてどかした先。
離れの向こう側は何もなかった。文字通り、天も地も、世界を形成するもの全てが存在していないのだ。
ただただ、全てを飲み込む闇が広がっているだけ。
意を決してその虚無に身を躍らせても何も変化がない。気付けばまた離れの客間に立っている。まるで己の行動に意味などないと嘲笑うように。
時間の流れが把握できない場所で思考することすら馬鹿馬鹿しいと思えるくらい立ち尽くし、或いは座り込み。自分もまた物言わぬ風景の一部と化した頃に視界がぼやけて意識が遠のく。
そこで夢が終わる。その繰り返し。
連日それが続いていた。
愛する者たちが傷つく内容の夢であれば嫌悪を催していただろうが、ただただ自分がもう縁のない過去の場所に佇むだけの意味などない内容だ。
家族には黙っていた。
貴戸本人は意味のない、価値すら見出せない夢だと切り捨てていたが。
水面下で、本人に知覚できないところで、夢は静かに少年を蝕んでいたのかもしれない。
或いは、意識していない不安の芽がそのまま夢として表出してしまったのかもしれない。
生きやすいようにと邪魔なものは一切捨ててきた少年。
その中には一般的な家庭で育った者であれば当たり前のように手にしていた温もりなども含まれる。
多くの者にとっての当たり前を、少年はそれこそ当たり前のように投げ捨てた。
敷かれたレールを歩くには不要なものだったから。
そのツケが今、こうして当たり前の温もりを感じ取れる世界に歩き出した際にやってきたのだろう。
自分は闇谷暁に同じくらい気持ちを返せているだろうか?
自分は迷彩リョウを温かな世界に導けているだろうか?
分からない。今まで積み上げてきたもの全てを手繰り寄せて思い返しても、参考にできそうなものなどろくに無かった。
家族とは血と責務と系譜でしか繋がりが無かったから。
ああ、それでも。
紫色の瞳が脳裏によぎる。
無邪気な家族の声が木霊する。
己と共に歩いてくれる大切な人が出来た。
上に立つのではなく、隣に並んで。
| 迷彩 リョウは、家族と共に暮らせることが“当たり前”ではないと知っている。 (a16) 2021/11/29(Mon) 20:21:09 |
| (a17) 2021/11/29(Mon) 20:21:21 |
| (a18) 2021/11/29(Mon) 20:21:43 |
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