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【人】 魔法使いの弟子 オペラ[隠していたのは傷痕じゃないの。 本物の、魔眼の方だった。 ……リアントは花に集中していて 気が付かなかったかしら。 ふいにこちらを見上げても、 仮面越しじゃよく見えなかったかもね。 だけど、気付かれたとしても隠さない。 今は目を逸らしたりしない。 …もしもそんなそぶりが見えたなら、 そうね、人差し指を口元に当てて。 秘密、って笑ってみせようか。 実際口に出す言葉は 「集中して!」になると思うけど。 よそ見しちゃ危ないでしょ?] (32) 2022/04/13(Wed) 22:34:16 |
【人】 魔法使いの弟子 オペラ[そうやって。 じっと見守っていたつもりだったんだけど。 久々に使う力に、反応が鈍ってしまったのかな。 あれ、何だか…と思った時には、すでに遅くて>>12] リアント、危ない!! [落ちかけた体へ、咄嗟に手を伸ばした。 届かなかったなら、そのままロープを掴んで 支えようとしただろう。 命綱はしっかり繋がっている。 そんなに慌てる必要はなかったのかもしれない―― 地面との間に何も無ければ。 消えた足場のその向こう。 毒を持つ触手で獲物を待ち受ける魔生物が、 私には 視えて いた。] (33) 2022/04/13(Wed) 22:34:19 |
【人】 魔法使いの弟子 オペラあ、あぶな、かっ…… [リアントが何とか戻って来たら>>13 私も気が抜けて、しばらく立ち上がれなかった。 仮面の下の眼も、元の色に戻っている。] だ…大丈夫? 怪我はない? 足元に、おかしな感触はなかった? 罠かしら、下にあんなのがいたなんて… ごめんなさい。私がもっと早く気付いていれば… [少し呼吸が整えば、 まずはリアントの安否を確認して。 それからやっぱり、落ち込んだ顔をしてしまう。 ちゃんと見ているって言ったのに……] (34) 2022/04/13(Wed) 22:34:26 |
【人】 魔法使いの弟子 オペラ[もし、あの触手が少しでも リアントに触れていたのなら、 念のために足を見せてもらって 解毒と治癒の魔法をかけただろう。 でも、盾の魔法を使っていたから大丈夫かな。>>10 何事もないようなら安堵して。 それでようやく、彼の採ってきた ジュエルの花に目が向いた。] これが…ジュエル。幻の花。 てこずらせてくれたわね、もう… [肝を冷やした後では、 美しく咲く花も憎らしく見える。 けれど、光と闇の両方を内包した>>1:53 不思議な花の色を見ていると、 ――花だって生きるのに必死なのよね。 自分で身を守ろうとした、強い花なんだ。 そんな考えが浮かんできて、強張った顔も少し緩み。 決して萎れさせないようにと、 土の付いた根元を、袋で丁寧に包み込んで 水の魔法で湿り気を与えておいた。] (35) 2022/04/13(Wed) 22:34:29 |
【人】 魔法使いの弟子 オペラ[戻りは、リアントの魔道具で一瞬だった。>>14 正直に言ってへとへとだったから、 提案には一も二もなく頷いて、腕を差し出したわ。 酔うと言われた通り、軽い眩暈にふらついて、 紐を巻いた方の腕や肩がぶつかってしまう。 あ、ごめんなさい、と軽く謝罪しつつ] うん、お疲れさまでした。 私も一人じゃ無理だったわ…… 自慢できるかは…どうかな? 一から十まで話したら、 不用意だ、って叱られるかもしれないわよ。 でも、無事に戻って来られて良かった。 今日はありがとう。 [得意気な顔につられて、私も笑顔を返した。>>15 でもやっぱり、自信のなさは すぐにどうこう出来ないわね。] (36) 2022/04/13(Wed) 22:34:32 |
【人】 魔法使いの弟子 オペラ[…私の視界の話だから。何も言わなければ リアントにはわからなかったかもしれないし。 そもそも、考えないようにしていただけで 宝石魔術師の色彩について知っていれば ある程度予測もできたこと。 それでもね。 私が力を使ったのは、 目を逸らさない覚悟を決めたから。 あなたと同じにはなれないけれど―― 今もまだ、仮面をつけたままだし 声に出して秘密を教えたわけでもない。 そもそも、私という人間は 誇りから遠すぎる。 それでも。 あなたが、信じたいと言ったから。] (38) 2022/04/13(Wed) 22:34:41 |
【人】 魔法使いの弟子 オペラ[…言ってて、なんだか気恥ずかしい。 何を言っているのだか 自分でもよくわからないんだから、 リアントにわかるわけないじゃないって。 少し頬が紅潮してしまう。] ……えっと。それだけ。 さあ、早く花を届けなくちゃね… [そう言って足早に扉へ向かえば、 リアントを追い抜くことになったかしら。 先生と師匠も、私たちが帰ってきたことに そろそろ気付いたかな。]** (39) 2022/04/13(Wed) 22:34:50 |
【人】 魔法使いの弟子 オペラ[リアントは 思った以上に しっかり考えていたので>>53 私もその話に納得して、拾ったものは しっかり持ち帰ってきた。 それを置いてから、師匠たちに ただいま戻りました、と挨拶の言葉をかける。 リアントの心配をするルービナ先生を>>44 横目で見ていたら、こちらにも手が伸びてきたので] わぁ。 だ、大丈夫です。 [と、少し慌てながら無事の報告をした。 やっぱりこういうの、慣れないから照れくさくて… (69) 2022/04/14(Thu) 21:52:04 |
【人】 魔法使いの弟子 オペラ[ちょっぴりよそ見はしてしまったけど。 先生のお話はしっかり聞いていたから。 浄化が大切だということ。 それから、失敗すれば、 真逆の毒になってしまうこと。 >>47それを聞いて少し青ざめ。 …ふと視線を感じてそちらを見れば、師匠がまた、 こちらの様子を窺っているのに気付いて。 少しの間、そちらを見返してから 大丈夫、と今度も頷きで返した。 …そう、昨日よりも。私は大丈夫なはず。 湖での禊が必要と聞いて>>49 また少し怯んでしまったけど。 リアントが声をかけてくれた時には>>62 そちらにも大丈夫、と言える余裕があった。] (70) 2022/04/14(Thu) 21:52:07 |
【人】 魔法使いの弟子 オペラ[禊の時間。一人で、湖に入るのは やっぱり怖かったけれど。 今はそれよりも――] ………… [私は、外した仮面と向き合っていた。] (74) 2022/04/14(Thu) 22:45:39 |
【人】 魔法使いの弟子 オペラ[呪いといっても防犯の一種みたいなもの。 もちろん、仮面の下の魔眼を守るために つけているのであって、ルービナ先生の言う 邪≠ノは当たらないのかもしれない。 私が自分で外す時は問題ないし、 万一間違いが起こっても 解呪の方法だってちゃんとある。 だけど、解呪するかどうかは私次第。 ――私は もしも の時、解呪してやるつもりなんかこれっぽっちも無かった。 いつかこれが、復讐の道具になるんじゃないかって。 そんな思いで被り続けていた仮面は。] …やっぱり、浄化の場には相応しくない…よね。 [仮面の向こう、いつも自分の眼≠ェあった その位置を、じっと見つめて。] (75) 2022/04/14(Thu) 22:45:48 |
【人】 魔法使いの弟子 オペラ[湖から戻る時。 私の顔に、仮面はなかった。 剥き出しの頬を撫でる風の感触に、肩が震える。 …ここに、私を害する人はいない。 そんなことを疑っているわけじゃない。 それでも、どうしても心許ない気分になって。 だけど、人前で素顔を出すのは何年ぶりだろう。 そう思って、どこか清々しい気持ちになる 自分がいるのも不思議だった。 足取りは、まっすぐに。 私はこのまま、儀式に臨むと決めた。]* (76) 2022/04/14(Thu) 22:45:50 |
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