77 【ペアRP】花嫁サクリファイス 弐【R18/R18G】
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視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
元気かの。
今日も妾は嫌々ながら
恵みの水を村へ送る任を果たしておるよ。
まったく面倒じゃ。
斯様な務めは、妾が終わりにする。
早う其方に帰りたいものじゃ。
今度の婿は手強くしぶといが、
必ずや追い返して見せようぞ。
先ほどは森へ独りで行かせたのじゃ。
今回こそ、音を上げるやも知れぬな。
騒がしい声がいくつも聞こえた。
けれど、少しすればその音はなくなった
一体なにが起こっているのだろうと
不安げにしていれば、やがて
慌てたように村人が駆け込んでくる
緊張を走らせる村人たちの中、ああ、やっぱり、と。
そう思った私は一歩、長いスカートを揺らし前に出る。
耳に届く、どこか恐怖を感じさせるような、
重々しい声は、聞き覚えのあるものだ
あの時と変わらず凪いだような水の瞳に
懐かしい想いと、悲しさを感じながら。
私はそっと彼の元へ歩くと、差し出された手に
レースの手袋を嵌めた手を重ねた。*
『 大蛇 』が直接村に迎えに訪れるなど
前代未聞であろう。
いままでの贄達は村の外へ連れ出されるか
突如として現れる蛇の尻尾に連れ去られるのみ。
『 大蛇 』にとっての贄など
たとえ平穏の犠牲たる者たちであろうと
所詮はその程度の存在だ。
村人達は『赤髪の青年』に何を思うだろうか。
しかしながら『ラサルハグ』の目は
『ソフィア』を永遠に捉え、離しはしない。
『 大蛇 』が礼節を持って接する人間は
今ではこの世でたった一人の『生贄』であるのだから。
それは全てを知る覚悟か、怪物に嫁ぐ覚悟か。
その意味は如何様にも姿を変えるだろう。
ソフィアの返答はどうだったか。
聞けば『花嫁』を王国の姫の如く軽々と抱き上げ
村人達を余所に村の外へと歩き出す。
村人達が余計な気を起こさぬよう。
威圧を続けていた『 大蛇 』の穏やかな心は
『ラサルハグ』を見る『花嫁』にしか伝わるまい。
己の目的と心情を伝えた後、
村の外に出れば『ラサルハグ』は空を飛ぶ
当然『花嫁』を抱えたまま。
しかし『 大蛇 』は空など飛べぬ故、
森の木々の頭を借りて往くことになるだろう。
目指すは森をぬけた先にある別の村だ。
たどり着けば見晴らしのいい木の上で
『ソフィア』を降ろそう。*
そういえば、布団は一組だが
我はあまり寝相が良くないからは
万一、蹴り飛ばしても怒るなよ?
[そいやそいや。
頭の中は祭りである。衣を緩めれば白い陶器のような肌がよく見えた。ごくりと唾を飲みこむのは、恋するゆえ。恋と性欲を切り離そうとえんやこらせ。無理だった。だって、もっとさすってと婿殿がいう。そうなのか、と恋を知らぬ唇で求める。
手は震えた。目の前で肌が露わになる。
胸だけでない、一糸まとわぬ姿]
……婿殿が望むのなら
いくらでもさすろうぞ。
[邪な自分にパンチ。
裸に思わず顔面を殴っていた。ふんぬ]
ははっ、裸は楽ではある。
あるが、婿殿の肌だと怪我をしそうだな。
[後、貞操の危機だ。
その白い肌を野山で晒したら、いけない事になりそうだ。具体的にはこう妖しい男に襲われるとか。その妖しい男の筆頭は、ぺたぺたと自らの身体に手を当てていく姿を凝視している。
童に対してそんな目はしないぞ。
兄者犯罪者、犯罪者になる。
頭の中で弟が止めてくれる。
おのれ最近休んでいたと思ったら急に静止役になりおって]
恋、…いや
婿殿のそれはもしや。
[隣に寝るように。と促す婿殿にされるがまま。
己は柱であると暗示する。己は柱柱。寝室にあるあれ、みたいなもの。ゆえにすり寄られても反応はしない。ぎゅっと密着するのも、気のせい。キノセイ。キノセイ]
婿殿っ
[気づけば抱きしめていた。
押し倒さなかったのは理性の最後。ただ、もう青龍偃月刀はすさまじい事になっていて、抱きしめる体を閉じ込めるように強く引き寄せれば、その唇を再び奪っていた。今度は強く吸うようにして]
口を開けられよ――
[もはや我慢が効かぬ。と
舌先が口の中に侵入する。唇の中、歯列をなぞり。舌は彼の舌を絡めて吸い。気づけば掌は彼の両頬を包んでいた。唇をはなすのは婿殿の息が苦しくなるころ。
其れまで溜まらぬとその咥内を
愛おしさを紡ぐ口を味わったであろう*]
その程度で怒りはせぬよ。
蹴り飛ばせぬ体勢で寝るのも良いが。
それではお主に負担がかかりそうだからな。
嗚呼――
お漏らしは布団が一組しかないなら止めてくれ。
ちゃんと予を起こすのだぞ。
するまで付き添ってやろう。
事前に恐ろしい人間が来たことは
伝え聞いていても
妙に威圧感のあるその人本人を見なければ
一体なにが起こったのか、把握することなんて
出来ないだろう。
報告に来た者は、大勢のものが彼にやられたことを
伝えてくれるだろうか。
小さな悲鳴のようなものが友人の口から出た。
私はぴくりと眉を動かせば、一歩前に踏み出し
神様に話しかける。
向けられるのは先程までとは違う、柔らかな笑み。
立派になった、なんて成長を喜ぶ言葉は
普段掛けられればくすぐったい気持ちになっただろう。
けれど、現状も、現実も、忘れてはいない。
私は笑みを浮かべることなく、彼の手に手を重ね
覚悟は決まっている。
ならば、後はただ運命の輪を回すのみ。
「 きゃっ!? 」
どこから力が出ているというのか
消して軽い訳では無い私を軽々と抱きあげれば
村の外へと向かう彼。
私が『神様』と呼んだからもあるだろうか、
村人たちは未だ驚きに満ちた顔でその様子を見守り
ただ神の起こすことを受け入れるしかない。
落ちないように、慌てて彼の首に腕を回す。
見上げたその顔はどんな表情だったろう
子供の頃に見たものとはまた違う色に見え、
私はぱちぱちと目を瞬く。
そうか、我の肌は少々やわいでの。
かんぅ殿は丈夫なのだな。
[裸族の先輩かんぅの言い方に、素直にうなずいて話しを聞いていながら、何かはわからない心のざわつくような気持ちを、かんぅにしがみつくことで昇華して。
そう、ヤオディの場合、形にならないもやもやなので、その程度で終わらせられるものではあったのだけれど、色々と大人の経験をしているかんぅはそうではなかったようで]
「 感謝?
あの、えっと、説明を、 !? 」
一体何に対する感謝なのか。
幼き私との約束とはなんなのか。
いくら記憶を留めておきたいと思っていても
私は『ただの子供』でしかなかったから、
記憶は忘却の彼方へといってしまっていて。
思い出せないものに眉を下げながら
白いドレスを着た姿で彼に運ばれる。
木々の枝を渡ることなんてしたこともなければ
想像さえもしていない。
もしかして、こういう覚悟が必要だったのだろうか。
ようやっと止まったかと思えば木の上に降ろされる。
バランスの取り方がわからない私は
みっともなく彼の腕を借りるしかない
「 あの、ここは? 」
視界に映るのは自分の村とは違う、別の村。
一体なにが目的でこんな所へ来たのだろう。
伺うように、前よりも距離の縮まった
彼の顔を見上げた。*
……っ!??
んぅうっ
[思いがけず力強く抱きしめられる。そして激しく唇を、彼の分厚く大きな唇で奪われていて。
息ができなくてじたばたし、そしてしばらくしては酸欠でくたっとしそうになる。
彼に言われたことを聞いたというより、言われた内容を理解することができず、え?と聞き返そうとしたら彼の舌がいそいそと入ってきて。
唇の中を舐めまわされ、歯まで1つ1つ丁寧に清められるように触れられて。
気付けば頬をがっちりと押さえこまれて思う存分彼に舌を吸われていた]
んふ……っ
[ようやく唇を離してもらった時には、彼の青龍偃月刀には相当劣るが、しかしヤオディの美しい刀も恥ずかしい事になっていた。
過去にそういうのは自らを慰めるというより、深く眠った拍子に精がこぼれることがあるのみで、そういう形状になった自分を見たことがなかった。
どちらかというと、そういう状態の人や牛馬を見ることがあるのみで]
ひえっ
[自分がそういう状態にあることが、生々しくも恥ずかしくて。
慌てて傍にあった布をとり、慌てて自分の体を隠そうとしながらも、かんぅの立派な青龍偃月刀には、しげしげと視線を送ってしまうのだった*]
[肌の強さ一つとっても
己と婿殿は異なる。
しがみつく姿は庇護欲をそそるもの。
だが、其処に欲を芽生えさせたのは、それだけで済まぬからこそ、柔らかな唇は甘い菓子のよう。ふわふわのぷにぷにの其れに触れるだけで昇天しそうだった。味わう程に、夢中になり、唇は驚く彼を味わった。じたばたとする身がくったりとするまで存分に触れた唇は、感嘆の息を吐く。]
…婿殿。
[子どもではないという証拠が
婿殿の身体に宿っている。神聖さの中に妖艶を感じて唇は震えた。何処か羞恥を見せる彼は初心。だが、初心さだけではない。―――婿殿は、いけない方だ。]
気になるのなら
[触れては。と身体を隠そうとする手を取り
彼の視線の先、此方の青龍偃月刀にと触れさせよう。ドクドクと脈を打つそれはそびえたつ巨頭。まさにバベルの塔。天へと伸びて穿とうとする人の欲である。其れに婿殿の綺麗な手が触れる。美しい指先が触れた瞬間、びくんっとなったのは自然現象。あまりの美しさに滾るもの。
其れを意識しながら
此方の手は彼の下肢へと向かい]
婿殿は此処も綺麗なのだな。
[美しいとその形の良い耳に声をかけ。
優しい指先で隠さぬようにと先端をなぞろう。自慰すらも知らぬとはさすがに憶測も出来ぬが、初心は肌にこそ浮かぶもの。形の良さを確かめるように裏筋を辿っては]
愛らしい…
……経験は?
[ここで気持ちよくなる経験はあるのか。
そう問うように、強く扱きあげ
反応を見た。婿殿が良い声を上げるのなら大きな手で美しい刀を包みこみ、上下に動かして快感を引き出し、喘がせようと心みただろう。その際、少し強めに握ってしまうのはかんぅはっするのせい*]
え……っ
[かんぅの手に導かれて、その青龍偃月刀に指先が触れる。
まるで生き物のように熱く、固く、思わず手を引っ込めてしまう。
蛇のような、しかし蛇とは違い、まっすぐで柱のように硬くて。
触れた瞬間にそれが揺れて動くのにも驚く。
自分は人の形が取れる上位の魔物のはず。
しかし、かんぅとどこもかしこも同じようには見えない。
そんなことを考えて、つん、とかんぅ殿の雄を突いていたら、いつのまにか彼の手が自分の方に触れていた]
あっ
[かんぅの囁き声が耳に落とされる。
そして、自分でも触れることのなかった箇所に彼の大きな熱い手が触れてくる。
形や色の美しさはあっても、かんぅほどの迫力も雄々しさにも負けるその刀を、かんぅが優しく先端を指先でなぞってくる]
け、経験とは……?
ひぁやんっ……♡
[知ったかぶりとか、そういう余裕はなく、そのまま頭に感じた疑問を問い直してしまった。
それでその経験の浅さを露呈していたのだけれど、
しかしすぐに、彼が強くしごきあげたために、体を大きく戦慄かせて、声をあげてしまった。
彼が意図的に喘がせようとしているとかはわからず、ただ、自分の知らない間隔に、素直にとぷりと先端から液を染み出させて彼の手を汚し、もっとしてほしいとばかりに彼の手を汚す]
あ、あ、あ……っ うぅぁん♡
こんなの、余、あぁん♡
かんぅどのぉっ ……っ♡
[腰を揺らして、かんぅに抱き着いて、悶え苦しむ。
そして両の腕は彼の首を抱きしめながら、彼の手に腰を擦りつけるようにしながら]
あぁん、あん、かんぅどのぉっ♡
なんか、すごく……っ
きもちぃ……っ あ、かん……ぅっ!!♡
[白い肌に頬を上気させて、ひと際高く彼の名を呼びあげると、覚えたばかりの口づけをかんぅにねだり、強引にその唇に吸い付いて。
それと同時に薄く透明に近いけれど、白いものをぷしゃぁっとかんぅの手の中にぶちまける。
ひくん、ひくん、と腰が揺れたかと思うと、次の瞬間には、くてぇっと彼の腕の中に倒れ込んだ*]
ちょっとまて
蹴り飛ばせぬ姿勢は善いが
我に負担がかかるとは……
──まさか、敷いて寝る気か?
……と、いうか。だ
漏らさし、起こしもする
だが付き添いは厠の前までで良いからな
もし中までついてきたら
夕餉を米だけにしてやる
[もう一度、言う。
婿殿がやばい。戸惑い、手を引っ込めたと思えば、好奇心をくすぐられたのか再び触れてきた。無垢なのだと自らに言い聞かせたのは彼の中に秘められた淫の色を感じとったせいか。指が触れる箇所への反応で、無知だと知るのに。
指腹が触れる箇所への快感に喘ぐ姿は
――いやらしいものだった]
…婿殿は素直なのだな。
[淫靡だ。と、破廉恥だ。と
いうのは簡単だ。だが、婿殿はその意味すら知らないかもしれない。ならば、褒めた方がいい。褒めて伸ばそう。と喘ぐ彼の逸物を手で可愛がりつつ、唇は彼を褒めた。
手につく液体はまさに清水。
穢れなき身は快感に弱く此方を何度と呼ぶ]
……婿殿、もっと。
[すごく、きもちいいと素直な声に
もっと気持ちよくしようぞ。とかんぅのやるきはました。はっするはっする。此方に抱き着き、腰をすりつける彼の熱を強く扱いた。気持ちよさを問う声は、やがて彼の唇に吸い付かれ、音をなくした。しかし、かんぅの目(アイ)は達する瞬間を逃さなかった。全身全霊で彼の精が吐き出されるときを見つめた。そうそのとき確かに時は止まったのだ]
……すばらしい。
[気づけば自分の吐く息も随分と熱い]
たくさん、命の精を出したな。
[腕の中に倒れ込む彼の額に優しく口づけを落とし。
濡れた手を彼の目の前にともってくれば、これが命の精だと告げ、そのまま口に含んだ。広がるのは青い味、無垢の味。其れをペロリと平らげて、深く息を吐きだせば]
…婿殿は、これも美しい。
[美味であると囁きて]
……かんぅも出してよいか?
命の精を。
[彼の姿を見て興奮を抑えれそうにもないと
告げる声は余裕を保とうと淡々としていたが、婿殿の許しを得る前に躰を起こし、押し倒すような形を取れば、彼の脚を閉じて間に雄を入れる。
いわゆる素股という態勢を取っただろう。ここで我を忘れ、野生に帰らなかったのは一重に婿殿への愛ゆえ。びんびんに勃起した熱はただ、暴れん坊将軍であり、彼の股に間ですっごく存在を主張しており]
……っ 婿殿。
[もはや耐えらねぬ。と
股をいったりきたり、腰を揺すり始めた。
性行為の一歩手前、まだだ、まだ(せーふ)。いやどう見ても(あうと)*]
いいや、予に跨って寝てもらうだけだな。
そうすれば蹴る余地はどこにもない。
挟み込まれるだけだがリンが寝にくかろう。
ふっ――そうか、前までか。
米だけでも美味なるものだが一菜くらいは欲しいものだ。
だが……そうさな。
羞恥やらがあるのは良いものだ。
どうも神話の者たちは大らかでありすぎるし。
お主くらいの貞操概念の方が予は好ましい。
――あ、予は別に中まででも構わぬぞ。
風呂も一緒に入るのだ。
入る、のだろう?
夫婦であるしな?
これが、命の精……
[かんぅ殿が優しくキスしてくれたのが嬉しくて、ふわりとほほ笑む。
そして、彼はそのまま手を舐めて清めてる]
え、どうすれば……
[かんぅも出していいかと問われ、自分も先ほどのかんぅ殿のようにしなければならないのかと思いきや、唐突に彼に押し倒される。
足を閉じさせられたかと思うを、その間に彼のあの大きな暴れん棒差し込まれる。
ぬっぬっと彼が蠢く度に、先端が見え隠れする。
ああ、この動きは知ってる。たしか……]
かんぅ殿、これ、ふーふのいとなみ、とかいうことでは
[確か、動物の雄と雌がまぐわい、こうしていると、子ができるはず。
でも、かんぅ殿も自分も雄だから、こうしていても、子供は為されないはずでは、とも思うが。
一生懸命、彼の雄を押さえようと膝を閉じ、腿を締めるが、何かの拍子に彼の青龍偃月刀がずれて、自分のナニを擦れさせる時があって、そうすると自分の方もなぜか気持ち良くなってしまう]
かんぅ殿ぉ……っ
あ、ダメぇっ♡ 余、女の子じゃないのにぃっ
気持ちよくて、何も考えられなくなるっ♡
[気持ちよさに腿で締める力が弱まり、これではいけないと両手で膝を抱くようにするが、どうしてもそれでも、手が滑り]
かんぅ殿、気持ちよくなって……っ♡
[自分の手で直接触れてはどうか、かんぅ殿がしてくれたように、と両手でその大きすぎるナニを包み、一生懸命上下に擦りだした*]<del></del>
「でもわたし、どれだけ辛くてもいいの。自由になりたい
何の苦しみもない世界には、喜びだって存在しないでしょう?」
[ さとは見目も仕草も淑やかな令嬢であったが、
どこか飄々とした部分があり、その奥に苦しみを抱えていた。
だが、いつかそう言った時の姿は
村の外、国すら越えた遥かな世界を夢見ていた彼女は
ただただ眩しく、強い生き物と映った。
──鬼には見ることが出来ない夢だったから、なのかもしれないが。
それでも、その夢を掲げるのが田舎育ちの若い娘では
空想家で現実が見えていないと人間は思うだろう。
そこを支え、さとの知らぬ世界へ手を引いてくれる筈の男は
鬼が手引きし駆け落ちの手助けをする予定だった恋人らの片割れは
あの花が咲く頃に迎えに来ると約束し、結局帰っては来なかった。 ]
[ 鬼は二十年近く村人に嘘をつかれていた。
再び子が山に通い詰め人外と心を通わすことを避けたかったのか、
はたまた、本当に鬼の子である可能性も見ていたのか。
訪ねて来なくなったさとを心配し、どうしているのか聞いた時
さとはあの約束の男──異人の商人の子を孕み、
結局はどちらも助からなかったのだと、教えられた。
真実を知ったのは数年前、輿入れの季節。
想い人がいたらしい花嫁が、
私ではなく「鬼の子」が選ばれれば良かったのにと泣き出した時。
花嫁の様子とその普通ではない呼び名が気に掛かり、
一体誰のことなのか問い詰めれば、
鬼を恐れる村人は正直に答えるしかなかった。 ]
[ そういえば、最後にさとに問われた時
何も返すことが出来なかった────
遠い記憶が蘇るのは、再びの別れがやって来たからか。 ]
─ 鬼子が生まれるまで ─
[鬼子には産まれた時から親がいなかった。母は出産に耐え切れず、父はその腹が膨らむ前に外套と首巻きだけを縁に残して消えたらしい。
その異人は家が決めた許嫁がいた妹を誑かしたのだと、忌々しげに伯父が吐き捨てた。
鬼子の家族は伯父と祖母しかいない。
伯父の妻子はお前の家族ではないと、だから近寄るなと教えられたからだ。
綺麗な着物を着て温かく充分な食事を取り、不釣り合いな程教育を受けられたのは、かつて幕府の膝下で呉服問屋を営んでいた裕福な家に生まれたからでしかない。
もし貧しくあれば、真っ先に捨てられたことだろう。]
[祖母は優しくあったがいつも悲しそうな顔をしていて、事あるごとに伯父に孫に謝っていた。
家族の世話をする時も、何処か顔色をうかがい行動しているように感じた。
鬼子にはそれがどうしようもなく嫌だった。本当にこちらを想っているようには感じず、なのに何故自分を構おうとするのか分からない。
彼女と話すより暗い部屋で一人で書物を読むほうが好きだった。村に移る時に持ち込んだものもあるのか、幸いなことに知識欲を満たすだけの量が家に存在していた。]
[港は開かれ、異国人に対する差別意識は薄れた時代。
しかし田舎の、それも特別な事情を抱えた山間の農村には未だ遠い価値観。血は問題の一つでしかなければ、一層に。
汚い生まれであると、混血であると囁き合う大人たちの話を聞いたことがない村の子供はいなかった。
しかし誰も鬼子を虐めることは出来なかった。
正確には、虐めようとしたがそれは叶わなかったのだが。]
こんなことをしていいの?
おまえの家は、そんなにえらかった?
かわいそうだね。おまえのおやはかわいそう
これからきっと、つらい目にあうぞ
[自分を突き飛ばした少年を、地に倒れたままの黒眼が凝視する。
鬼子はその頃から異様な程に、偏った方面に向けて賢かった。]
[何を言えば己を虐げようとする子供らを怯えさせられるのか、手に取るように理解出来た。
狭い社会の中で築かれた大人たちの上下関係も、生きていく為に口に出来ない暗い感情も。
それだけ周りを見ていたというだけのことだが、他の子供らにはただただ不気味に感じただろう。
いや、大人にとってもそうだったのかもしれない。自分達の知らないことを学んだ子供というだけでも、ただでさえ扱い難いのだ。]
……ひひ
[「気持ち悪い」
そんな捨て台詞を置いて去っていく子供らを見送り、不気味に笑い声を上げる鬼子
一人で外遊びをする頃には既に、黒髪に白が混じっていた。]
[何事も吸収し自我にする年頃、悪癖は容易に根付くこととなる。
黙らせる為に無造作に与えられた玩具には関心が無かった。
自分を見ているようで他の何かが常に心にある祖母の言葉は素直に受け取れなかった。
言葉で誰かの感情を揺らがすことが何よりも楽しかった。
怒りであれ怯えであれ、はたまた嫌悪でも構わない。表層を剥ぎ表れた顔に浮かぶそれを見ることだけが生き甲斐だった。]
[だから何度でも繰り返した。
成長する毎に、理解出来ることは増えていき、より有害になっていった。
ある時は若い男の不貞を指摘し、その妻が包丁を持ち出す騒ぎになった。
次に、不作に村が喘ぐ中自分の家で食糧を貯め込んでいた家族を言い当てた。
何度も何度も、何度も────そしていつしか、ただ陰口を耳打たれる忌み子ではなく鬼子と呼ばれるようになっていた。]
ちがうよ、それは買った物じゃない
あの商人さんが売れないって断って、持って山に行ったじゃないか
どうしてここにあるの?
ねえ、どうして目をそらすの?
[最後にその標的は実の伯父となった。
今まで鬼子が野放しだった理由である男は、無給で使われる名誉職の村長よりずっと力があったその者は自分の番では黙ってなどいなかった。
小さな頬を打ち、手を引っ張り陽の当たらない部屋へ連れて行く。
念入りに窓を板打ちしそのまま十年、甥を許すことは無かった。
自分のことばかりを考えていたのではない。
何しろ鬼子は、村の要たる部分へとついに手を伸ばしてしまったのだから。]
[牢の中少年は青年へと変化していく
黒髪は完全に色を失い、対象的に目元の隈は濃くなっていく。
せめてもと祖母が時折持って来る書物を除けば、娯楽など無い暗い世界。
それなのに鬼子は殆ど、限界が来るまで眠りたがらなかった。
思考するだけで充分に愉しく、昂ぶったからだ。
伯父に取らせた行動は今までで一番の成果であり、自己の成長を感じさせるものだった。
これから更に愉しめるのだと、あれこれ村の者について考えれば時間を忘れた。
その部屋に足を踏み入れる者は、ただ一人以外皆言葉で嫐られる。
そうすることで酷く打たれても罵声を浴びせられても、変わることは無かった。]
[故に自分は被害者などではないし、悪癖を今更改めるつもりもなく、
他のことに愉しみを感じる筈はない。
そう当人は、本気で思っていた。
他人の奥底ばかり覗き込む者が、自分の根源に気づけはしない。*]
[まだ己は理性を保てるとかんぅは思っていた。
だが、唇にふわりと微笑む婿殿がまたいやらしく変わる。あれほどの無垢の中にこれほどの淫靡を隠していたとは、かんぅびっくり。いやびっくりどころではない。よく他に踏み荒らされずにいたものだ。あの生贄の娘ですら気づけば開発していたのでは、そう思ってしまう。押し倒した婿殿は美麗であった。
その身を穢す事への興奮があった。
いっそ貫きたがる熱を抑え
身を焦がし]
……っ。
[彼の言葉に息を飲んだ。
ふーふのいとなみ。交尾を知っていたか。いや、これを勘違いするのなら、知らぬも同然。ふっと笑い。]
否―――、これはまだよ
[まだ。]
……婿殿っ、何も考えずともいい。
ただ気持ちよくなればっ
くっ
[気持ちよくなっているのが分かる。
形のよい彼の熱に触れるたびに、此方の熱も育っていく。ぐちゅぐちゅと卑猥な音が溢れる閨は確かに交尾をしているようだった。腰が揺れる、腰の動きが激しくなる。膝を抱く姿は必死に締め付けているよう。だが、それだけではない。
手を滑らせる彼が選んだものは
いやらしい手淫だ]
っ、婿殿、婿殿!!!!
[吠えた。
彼の手で擦られた其処が一気に昂ぶり。
彼の手を太腿を、体を穢していく。白い肌に白いものが飛ぶ、それが美しいのだと初めて知った。はぁはぁと肩で息をするものの未だ興奮は冷めやらず]
[息を整えてより]
……婿殿は、気持ちいいのが好きな
おのこなのだな。
[ずるっと太腿から熱を抜けば
白濁が糸ひくすがたにごくりと息を飲んだ。そしてそのまま抱き寄せるように腕の中へ。啄むように唇を重ね、手は彼の肉体に触れる。最初は頬に、次に、肩に。臍に、胸に。]
かんぅも、好きである。
[婿殿が好きだ。]
……夫婦の営みを今よりしても
[無理やりに奪わなんでよかった。
これほどの宝を、無理やりとして傷をつけたら取返しのつかないところであった。大事、大事と触れる手は武人のもの。無骨な其れが胸の中心、粒を撫でて、愛で。雄と雌ではないが、獣のように、いや、人としてまぐあいを求め。
許可を求めるのは――聞きたいがため
獲物を狙う目は野生的ではないか*]
あ、すごい………
[肌の上に注がれたかんぅのものは、先ほどの自分のものとは違う。
色も濃く、匂いも濃厚で、量もすごい。
人と魔物の違いなのだろうか、それともかんぅ殿が特別なのだろうか。
息を乱しているかんぅを他所に、こうして、こうするのよな? と体に浴びせられたものを、指先でぬぐい、ちゅぱ、と口に入れる。
作法はかんぅ殿が教えてくれた、とばかりに肌の上のものを手に取ると、舐めていく。
生臭く、美味しくなくて眉をしかめてしまったが]
気持ちいいの……?
確かに、好きよの
嫌う者などおるのか?
[こんな感情が爆発するような気持ちいいことの存在を知らなかった。
思い出してはうっとりとしてしまう。
自慰を覚えた猿はそればかりするようになるというが、それに近い強烈な体験を覚えてしまったようだ。
彼が口づけをしながら、あちこち肌をまさぐるものだから、またどんどんいやらしい気持ちになってきて、腹の奥がきゅんきゅんするような感覚がたまっていって。
覚えたばかりの、手によって放たれる心地よさを思い出して、ぎゅっと反応しだした己の雄芯を握りしめる]
む、先ほどのものとは違うのか?
ふーふのいとなみは、気持ちよくないのか?
[もう一度、さっきのをしてほしいなぁと思いつつも。
気持ちいいことなら、よいぞ、と]
余は、気持ちいい、が好きだ。
かんぅ殿、余にもっと教えてくれ。
もっと気持ちよくなりたい。
[無知ゆえの、言ってる内容の危うさに気づかずに野獣を野に解き放ったかもしれない*]
[幾度となく綴ってきた便り。
早う人の世を離れたいW寂しいWが
故郷への恋しさからのW寂しいWが
別の意味を持って胸に響いた。]
[近づくことすら許さなければ
寄せる心もないまま居られるだろう。
そうしたいのに。
少しも好きになりたくないのに。
かくも思い通りには行かぬものらしい。]
お前の話はどこまで本気で
どこまでが嘘かわからんな
下敷きにされぬならかまわんが
跨いで寝たらお前が苦しいだろうに
あぁ、それとな風呂を共にと
厠の中まで入るのはだいぶ違うぞ
緋扇とですら厠は別だ
もっと小さい頃ならな
支えてもらったこともあるが
[ それともこの嫁は
世話を焼きたい性分なのだろうか
少し考え、風呂の問いにはこくりと頷き ]
風呂はもちろん
別だと、待つ間が暇だ
[ 暇は寂しい、心の中がシンとする
そこは一緒が良いとぽつり* ]
運命とは
最も相応しい場所へその者を連れていく。
巡る環の行く先はウロボロスがごとく
運命はその終わりを見ることなど無い。
だからこそ人間という生き物は
終わらぬ運命の中から自身の道を定め選ぶことを
「決断」と、そう呼ぶのだ。
『ラサルハグ』はソフィアの問いに答えない。
子どもが幼き記憶を無くすことは珍しくはない。
しかしながら
ソフィアが過去の犠牲を忘れるなどと
そんなことは無いだろう。
故に、覚悟であるのだから。
無垢なドレスが木々に触れて破けぬように
細心の注意を払う。
ソフィアが木々の上に降り立つ時には
ドレスは解れ一つもありはしないだろう。
バランスを取るのに難航するソフィアの手を支え
こちらを見上げる彼女の視線を村の方へ誘導する。
その先にはかつて花嫁として村を出ていった者達が
別の村で穏やかに生活している姿がある
ソフィアには、見えていただろうか。
「過去に私の元に送られた者は
今は皆あのように暮らしている。
私に関する記憶を無くさせた上で
村を追い出されたという記憶を持って
あの村の人間達と生を共にしているのだ。」
[無知は恐ろしい。
すごいといった唇に白が飲まれる様に声を失った。こうするものではない。と告げるはずだったのに、眉をしかめるものの、嫌悪を口にしないのに気を取られ、好きだと告げる声は、羞恥を知らぬもの。これが恥ずかしい事だと婿殿は知らぬのだ。]
……婿殿、他のものとするでないぞ。
[険しい顔をして、そう告げ
それから少し間を置き]
…かんぅが生きている限りは
[感情を隠してそう告げた。
他の誰にも触れてほしくない。其れはかんぅの我儘だ。執着の意味すらきっと彼は知らないだろう。生きるときがあまりにも違うのだ。かんぅなら千年いきそうとか、どっちが魔物かわからないとか言ってはいけない。ただ、よいぞという彼に微笑み。]
少し痛いかもしれんな。
だがすぐに気持ちよくかんぅがさせよう。
……だから
[気持ちよくなるために。
と婿殿の指に自らの指を絡めて、唇を降らせ。それから」
望むなら、かんぅを愛していると
[夫婦の営みの中で告げてほしい。
其れはあまりにも傲慢な願いだとわかっていても、気持ちいい事を望む彼の唇を舐めて、指を結ぶ手を再び離せば褥の上。見下ろす肉体を優しく撫でながら、ゆっくりと下肢を開き。
固い花へ、何も知らぬ其処へと自らの精を掬い
塗り付けた]
……婿殿、
[失礼。と告げる口は
彼の胸に触れる。小さな尖りを唇で濡らし、舐めて片手は陰花の縁を何度となぞりふにふにと入り口を柔らかくと揉んだ。此処の中にごつい指を入れるのだ。そう思えば、何度と柔くするのに余念がなく、彼の緊張を解こうともう一方の手で扱いて]
[指先が緩む花にと入るとき
婿殿、力を抜かれよ。と胸粒を転がしながらかんぅは囁いた。彼の中にと入るその瞬間、待ちに待ったその瞬間を指は味わおうと花を開き。―――、太い一本を体内に埋め込み]
……よいか?
[そう聞いて、彼の様子を伺った*]
良く言われることだな。
予の真実は音と詩の中にありけり。
あとお主に跨れたくらいでは重くもないとも。
もっと重みを感じるくらいに育つと良いぞ。
そうか、それもそうだな。
お主も立派な女子なのだから。
見られたり聞かれたりするのは億劫であるか。
[さて、とどうしてか少しばかり陰の気配を纏ったリンを抱き寄せてやる]
良い、良い。
予はお主からは離れぬさ。
厠以外では共に過ごそう。
[最早暇にさせることはないだろう。
食事が終われば音と奏でよう。
詩を謳いて世の景色を伝えよう。
それが終われば風呂に入り、初夜を――初夜というのだろうかはさておいて迎えるのだ*]
ん、そうなのか?
相わかった。他のものとはせぬ。
もっとも余にはそのような者は存在せぬがの……、あ、なぜか目から汁が(
……、そうか?
[かんぅがそういうのなら、と言われるままに頷いて。
目の前の男の独占欲とか、切ない気持ちなどは魔物にはわからない]
少し痛いけれど、気持ちよくなるのか。
それなら我慢する。
愛してる、と?
まったく……色々と注文が多いのだな。
なかなか難しそうだな。
[くすっとおかしそうに笑えば、胸の粒を唇で抓まれ、甘い声が出る。
そして今まで誰にも触れさせたことのない不浄の場を男の指にいじられる]
あ、あ、なに……っ
あ、それ、好きっ……♡
[そして、先ほど触れられて気持ちよかった場所を、再度男の大きな手で握られて扱かれて、嬉しそうに足を開き、貪欲に心地よさを味わおうとした]
余にはよくわからんが、かんぅ殿はずっと余の嫁と言っておったよな。
じゃあ、それなら余が婿で、もうそれでいいんではないか?
[絆されたというか、諦めたというか]
あ、なに……っ
[体の中に何かが入ってくる。
ぬめりを帯びた彼の指は、体の力が上手に抜けていたのもあってすんなりと入ってくる。
彼が言うなにがよいのかはわからないが、なぜだか指がもどかしくて、もっと奥を暴いてほしくて、無意識に、ふりふり、と腰を振って、奥へ招こうとしてしまう。
仰向けになって胸を反らせば、先端が赤く染まった屹立がふるふると揺れ。
大きく脚を開き、彼の前に淫らで大胆にも彼の指が埋まっている場所を見せつけるようにして、次の刺激を待った*]
[え、いいの(困惑)
天の声が困惑したぞ。婿殿やるぅ。
愛とは何か。検索してみた。結果、【個人の立場や利害にとらわれず、広く身のまわりのものすべての存在価値を認め、最大限に尊重して行きたいと願う、人間本来の暖かな心情。】……なかったことにしよう。難しい事を考えてはいけない。
かんぅの頭は脳筋である。
流されてはいけません。とおかんがいう。
おかんって誰だ]
……婿殿。
一つ覚えておいてくだされ
貴方はとても美しく魅力的な方だ。
[貴方という存在の話である]
貴方を知れば誰もが、好きになる。
[だからこそ、そなたの花嫁は自分であると
覚えておくようにと囁いて、唇は彼の胸粒に歯を立てた。先ほど、彼は此処で甘い声を発した。其れがどれ程の才か彼は知らぬのだ。此処でも感じる程の淫靡な体。その中にと指が入っていく。思ったよりもすんなりと入る其処は熱く、思った以上に淫らであった。これは、と言葉を詰まらせ]
……婿殿。
此処が良いのだな?
男の子だと思っていたがほんに
[奥へ招こうと大胆になる足を軽くはしたないと叩き。
それから反らす箇所を指腹で抓り。
先端を見下ろしては
軽く撫でて]
おなごだな。
[そう、と笑い]
……愛とは好きということ
好きとは、そなたと一緒に居たいという気持ち
…そなたに種を残したい
[これもまた愛である。と
講義のように言葉を続けながら、誘われるままに奥へと進む。指をねちねちと動かし良いところを突けば、彼の反応を確かめ気持ちよさそうなら、二本、三本と指を増やそう。ぱらぱらと媚肉を開くように指は動く。縁を広げて、中を開いていく。
その間にももう一方の手で彼の雄を喜ばすように
扱きあげて、唇は頬に雨を降らす
腰を振る姿を見下ろしては快感を育て]
子をなせずとも愛しいものに
証を残したい。そう思うのが
…聞こえておるか?
まあ、よいが。
婿殿、主はかんぅの夫である。
[好きだからこそ、気持ちよくしたい。
そんな気持ちがあるのだと明かして、淫らな花から指をゆっくりと引き抜こう。もう其処はすでに快感を拾う性器であり、指が離れるのをいやがるように吸い付けば、ふっと笑い声を漏らし、焦らすように一撫でをして、抜いた。]
気持ちよいか ――?
[気持ちいいのが好きというた彼の腹を撫で
足を持ち上げて開けば、自らの身体を股の間に滑り込ませ、花にと雄を宛がった。そうして腰を進ませるその前に]
……少し痛いぞ
[覚悟せよ。そう告げてから
彼の中に凶悪な物で侵入してのけた*]
そうだな、我が重たくなるまで……
試しにそれまで、跨って寝ようか?
やっぱりやめた。は、なしだぞ
[ そうして──と、先を指折り数え ]
我の代わりにお前が火を扱う
その代わり我がお前の分も物を見る
見たものはお前に知らせよう
そうすればな、二人で一つ
夫婦らしいといえるだろう
[ それが好いと、微笑みながら目を閉じた* ]
余が……ふふ、嬉しいのぉ。
そう余に言ってくれたのは、そちが初めてじゃ。
800年も生きてても、余に向かってそんな口をきいたのもそちのみ。
となれば、きっとこの後も、そちのような男は800年は現れない計算になるぞ。
[白竜の華は淫らにほどけ。
ああ、こんなに気持ちいいなんて、狂って耽ってしまいそうだ、と堕落の道に落ちかける。
何がよくて何が悪いかわからないから、ただ躰の求めるままにしていたら、はしたないとかんぅに足をぴしゃりとされてしまった。
抓られて、じぃん、と痛む箇所も、甘い疼きを覚えて。
どう見てもおのこの摩羅でしかないものを見て撫でても、その上で女子だとからかわれたようで、むぅと膨れた]
余はおなごではない。
ないけれど、そちが余に種を残したいというのなら、受け止めてやってもよいぞ。
その種は、実を結ばぬがの。
[ふぃ、と横を向き、素直になれない白竜はそんな物言いをする。
本当は愛されているという実感が欲しくて、かんぅから愛を受けたくて甘えたいだけなのだけれど、言えない。
彼が自分を求めて、それを自分が仕方がないな、と受け止めてやるという関係でないと、なんか負けた気がして嫌なのだ。勝ち負けではないのだけれど。
だって、悔しいではないか。
勝手にやってきて、ぐいぐいと図々しく色々と求めたりしっちゃかめっちゃかに常識もテリトリーもしてくれた相手の方に、自分の方が惚れてる、みたいなのって。
少しでもそんな気配を見せたくない。彼の前ではあくまでも孤高の白竜さま、お婿様でいたいと思うのだ]
あ、だめぇ……っ
[中をいじっていた指が全て抜かれてしまう。
名残惜し気にそれを売血が追いかけるが、全て抜かれてしまうと、喪失にうち震える]
気持ちぃいの……っ
[彼の問いに素直に答え、彼が自分の足を開かせるの任せながらも、内心わくわくしながら今か今かと待っている。
ああ、くる、その予感にぞくぞくする。
先ほど、指だけでもあれだけ感じたのだ。
あんな大きなものが入ってきたらどうなるだろうか。
先端が華の入り口に添えられ、彼の言葉に覚悟を決めて頷いた]
ふぁあああああっ
[中を抉られる快感と、神経に触れるような強い衝撃。
痛みはほとんど感じなかった。受け止めようと体中の力を抜いていたから。生存本能とか防衛本能とか、そういう警戒がまるでなくいられるのは、全ての力のピラミッドの頂点に君臨しているという自信からだろう。
かんぅが与えてくれることに対して全幅の信頼を持って受け止めているだけだ]
あ、おっきいの、きもちいぃ……っ
かんぅ殿ぉ……、こっちもいじいじしてほしい……っ
[あ、ここも、こっちも、とかんぅの胸に咲く花や、赤く尖り切る雄を、手で導こうとするが、かんぅの手が足りない。
強引に彼を抱き寄せれば、胸の粒をかんぅの長い髭がおち、ぞわりとした感触が心地よくて。
それはこちらも気持ちいいかも、と、彼の髭を手に、自身に絡めて扱きあげる、
髭のざりざりする感触と、しょりしょり言う音が面白くて、それの与える心地良さよりそちらに笑ってしまった]
好き……あ、ぅぅん、
かんぅ、愛してる……っ
[約束、と上気した顔で囁きながら、言うともっと好きになるという不思議を感じていた*]
試してみるのは良い心がけだな。
今宵早速試してみるか?
[尤もその体勢はその体勢で大きくなると用向きがあるのだがそれは伝えることはなく小さくほくそ笑む程度に留めていた]
ふむ――お主がそれが良ければそうしよう。
補いあうもまた夫婦。
そして別の用向きであれば――。
[リンの手を取り柔く握る]
共に謳うもまた夫婦の嗜みよ。
予とお主、一つの詩を二人で謳うことで。
詩は自然と深みを持つものだ。
[足して一も夫婦であろうし、一足す一をするのも夫婦であろう。
その何れが善しではないが――]
色々出来た方が好いに違いない。
[であろう、と笑みを見せた**]
…なら800年後再びまみえるのは
このかんぅでもよいか。
[堕落の道に落ちかける彼にとイケナイ事を囁いた。
かんぅなら普通に800年ぐらい生きそう。と言ってはいけない。ちょっと思ったけど流石に人間だからね、うん。はしたなさを咎める手にも甘く疼き、女子であるという言葉に膨れるのも愛らしく。素直になれぬ言葉に、ふっと微笑んだ。
自分は勘違いをしていたやもしれぬと
手は彼の頬を優しく一度撫で]
ありがたい。
…婿殿に、このかんぅを刻もうぞ。
[愛おしさを込めた眼差しで
そう告げた。かんぅなら孕ませそう(ぼそ)婿殿は受け止めようとしてくれている。その気持ちが分かっただけでも嬉しく、堪らない気持ちにさせた。
惚れぬいておる。
この美しい魔物に。
孤高を気取る愛らしい方に。]
[快感に弱い婿殿は
指が去るのも、いやがった。だが、このままでは収まらぬのは自分だけではない。もっと気持ちよいものを与えたいと素直な唇を見つめて、体を寄せた。ドクドクと脈を打つ熱は、彼を愛したがる。早く種を植え付けたいと勢いがよく。
婿殿の中へと一気に嫁入りをした。]
[まさに結婚。]
……っ、婿殿
[思った以上にすんなりと嫁が入る。
全ての頂点に君臨するゆえの警戒心の無さとはしらず、ただ彼の中の居心地のよさに言葉を噛みしめた。気持ちがよすぎて、気を抜けばもっていかれそうだ。と心を固くしようとして、彼に引き寄せられた]
……はしたないっ
[いやらしい婿殿だ。
と思わず、言ってしまった。それ程に彼は淫靡だった。髭を使い、自身を扱きあげようとして笑った彼の唇にちゅっと口づけ。そのまま手で彼の逸物を掴み、扱きあげ出し、腰を揺らした。力の抜けた体内は心地よく、逸物を動かす。
ぐちゅっと音をたて、大きすぎる熱は
先端を押し付けて]
……かんぅも
愛して おる 婿殿
[約束を覚えるいじらしい唇に
再度口づけをして、更に進む。
好きだ、好きという思いが爆発しそうになるほど塊は育つ。そう長くふと太すぎるのだ、かんぅのあれが。最奥を突くというよりも押すように中を雄は暴れる。抱き寄せ、彼が欲しがる場所、熱源をいじりながら、時々、胸粒を虐めて]
婿殿…っ、どれがよい?
[手が足りぬゆえ
一番良い処に力を籠めよう。と気持ちよく善がる彼にそう問い。ぱんっと腰を強く打った。腹の中、淫らな道か。それとも奥か、存在を主張する可愛い雄か。それともときおり虐める胸粒か。どれが一番よいのか。
彼の気持ちいいを沢山与えたいと願い。
訪ねながらも腰をとめず
彼を苛む
視覚的にもいけない事をしている。
大男が華奢な美青年を組み敷いているのだから]
愛しておるぞっ 婿殿
[だが純愛だ。
愛を告げてまた最奥を強く突いた*]
目の前に起こることに意識が向いていて
ドレスの解れなどには目を向ける余裕も無い
けれど、もし注意を払われていたことを知ったなら
その細やかな気配りに感謝の念を浮かべていただろう。
「 ? ……あ、 」
彼の視線が動けば、同じ方向へ私も目を向けた。
映るのは長閑な世界、穏やかに生活する人々。
彼らも神様と契約をしていたりするのだろうか、
そんな事を頭の片隅に思いながら。
立ち話をしている者たちに目を向けた時、
その中に、見知った顔があることに気がついた。
彼の顔へと視線を戻す私の表情は
驚きに満ちたものだったろう。
いつか言っていたことを思い出す
嘘だったかもしれない、そう不敬にも思っていた
あの発言は、真実だったのだ
やはり、彼は優しい人だ。
たとえ、村の人を傷つけたとしても
村と生贄を得る契約をしていたとしても
根底にある心を、信じたい気持ちにさせる。
「 ……聞きたいことがあるわ。 」
掛けられた優しさを、私は受け取らないで
その水のような瞳を見つめれば声をはき出した。
聞きたいことはたくさんある。
知りたいことはたくさん。
その全てに答えてくれるかはわからなくとも
行動しなければ、なにも始まらない。
私は自分の「道」を決めるため
一歩前に踏み出そうとする
それは『生贄の女』であることから
脱皮するかのごとく。
初めから『 大蛇 』には犠牲など必要なかった。
『神』などというのは人間が手を取り合うための
舞台装置に過ぎない。
たとえば、戦いを知らぬ幼子が国を守る為に師事し
英雄になったとしよう。
しかしその幼子は初めから英雄になるための
素質を秘めていたはず。
師事などせずとも、英雄になれただろう。
人間もしかり。
『神』に縋り犠牲で平和をものにするのならば。
人間達は神や犠牲などなかろうとも
互いに手を取り平和を手に出来たはずだ。
『神』など初めから要らぬはずだ。
しかし高尚な人間は僅か一握り。
その境地に辿り着けたものでなければ
この光景を真に受け止めることは出来ないだろう。
犠牲は払わなくて良い。
その短絡的な思考は『神』を見縊り
人間は傲慢な獣に成り果てる。
元来あるべき叡智は獣にならぬための盾であり
人であり続けるための剣であったというのに。
長き生命活動の中で見つけた人という存在は
奇しくも『ただの子供』であり『花嫁』であり
『生贄の女』であった。
『 大蛇 』であり『神』であり『怪物』であった
己との間では、役割があまりにも邪魔をする。
『生贄の女』がそのヴェールを脱ぎ去る事は
『ラサルハグ』にとっても幸福な事だろう。
そう告げると
ソフィアを再び姫のごとく抱き上げ
最初で最後、ラサルハグは初めて
ソフィア
村人
を己の住処へ拐うのだ。*
努力をすれば、時をかければ成せることでも
容易に出来ないことだと感じれば
行うことを諦めるか、何かを犠牲に道を作るか。
人間は楽な方へと流れてしまう
諦めずに道を往くのは一握りになるだろう
弱く、簡単には強くなれない。
それが人間というものだ。
「同じことを思っていた」そう言われれば
疑問に裏葉色の目を瞬く。
神様である彼に、私について知りたいことが
あるというのだろうか。
聞いた名前は、いつかにも聞き覚えがあるもの。
思い出す気持ちも含ませながら
舌の上で名前を転がし、声として響かせる。
主、私だけ、様々浮かぶものはあれど。
そろそろやっと、彼にとって
私という存在は特別なのかもしれないと
そう察知することが出来てきていた。
「 ! 」
彼の身体の動く様子を見れば、今度は先程より
驚くことなく、そっとその首に腕を回した
どこに連れていかれるのかはわからずとも
彼ならば大丈夫だろうと、
不安より信じる心がある。
暴れることもせず、静かに、彼の腕の中。
運ばれていればやっと、
気を配って抱えてくれることに気がついた*
己の名を呼ぶソフィアに微笑むラサルハグは
満悦に浸り、ほのかに口角がが綻ぶ。
過去に相見えたことも
花嫁として迎え入れる事も
全ては今この瞬間のための布石なのだとしたら
彼女とは、これからの話をしよう。
静かに腕の中で待つソフィアを連れて、
辿り着くは再び森の中。
大蛇一匹が住まえそうな洞窟の入口は
村人達もその存在を知らぬだろう。
立ち入ることすら許されぬ場所だ。
「やはり、お前には不便だろうか。」
ラサルハグは珍しく思案の表情を見せる。
人間の様式美を知らぬラサルハグには
ソフィアがここで過ごすにはなにもかもが
足りないことを薄々感じていた。
違和感といえばもう一つ。
美しく成長を遂げたソフィアを前にして。
いままで抱いたことのなかった感情に
心が高揚の鐘を響かせる。
ソフィアを前にし続ければ
いずれ自分が何かに飲まれていくような。
しかしそれは嫌悪ではなく、違う感情。
そんな感覚が渦巻いていく。
抱いていたソフィアを降ろした後。
己の隣に居る彼女の方を向くと
自然とその口元に己の手が伸びる。
何故かと問われればラサルハグにも分からない。
ただ己の心身が彼女に触れることを望んでいる。
触れることは叶うだろうか。
叶えば触れた手は頬から耳へと流れていくだろう。
幼き日とは異なる肌の柔らかさは、
経つ時の流れを鮮明に物語るものだ。
そうだな、早速今夜
暑くもない、寒くもない
試すにはよいときだからな
[ ちらり、冥桜の様子を見やれば
なんとなく裏のありそうな笑みが見える
妙な予感を感じつつ
楽しそうならそれでよいと結論づけ ]
補い合い、時には共に謳う
そうだな、補い合うだけより
その方が新たなものがつくれる
[ 確かに、と、こくり頷いて* ]
はしたない婿は、ダメか?
[彼の手にしごいていたものを奪われてしまって。それと同時に腰を揺らされては喘ぐしかなくて。
唇に口づけされて、それが心地よくて嬉しくて、それに自分からも口づけを返す、気持ちいいのお返し]
全部、全部好きだけど……っ
[中が気持ちいい。
彼と一つになれている感覚と、そして気持ちいいところを押しつぶされている感覚。だから]
かんぅどのぉ……ぎゅうして……ぇっ
[手が足りないなら、いっそ、抱きしめられながら、押しつぶされるようにされながら押し込まれるのがいい。
それだと、全ての箇所に彼を感じるから。
盛り上がるかんぅの肩の筋肉がすごいなぁと感心しながらも、
愛しておる、の言葉にすら感じて、きゅんきゅんと締めてしまう]
かんぅどの……っ
あいしてる、からぁ……っ
[バカの一つ覚えのように、これしか言えなくなってくる。
気持ちよすぎてどうすればいいかわからない。
大きな波のようなものが、後から後からやってきて、それに自分が小舟のように立ち行かなくなっていく]
あああああっ!
[何度ともなく感じた絶頂だけれど、この波が一番大きくて、躰を大きく跳ねさせ、寝台をぐぁん、と揺らしながら身悶える。
絶頂と絶叫が同時に起きて、彼の肉体に潰された雄が、震えて精を漏らした。
そのまま、彼の名を呼びたかったけれど、かすれた声は、もう音を作ることはできずに、ひりつく喉に無理をさせることを諦めた*]
[はしたない婿はダメかと問われ
ダメではない。という言葉は聞こえたかどうか。婿殿からの口づけに心が沸き立つのを感じた。触れる箇所が熱い。何処までも婿殿は此方を落とす。中が一番いいと告げるのは天性か。婿殿は抱かれ上手だ。よくよくかんぅの事を分かっている。彼の快感を更に引き出そうとして、押しつぶされるのを、
ぎゅっとされるのを望む言葉に
頷きて]
あい、分かった。
[覚悟されよ。
そう告げて獰猛な笑みを浮かべ、抱き込む力を強めた。
二人の距離が縮まる。二人の間がなくなっていく。肌に触れる面積が増えるにつれて、美髯が彼の肉体を喘がせ、盛り上がった筋肉で彼を締め付けた。華奢な彼の身体は上から見れば、かんぅの肉体で隠れ、見えぬであろう。
筋肉で彼を閉じ込めて]
……っ、婿殿っ
[愛している。
その言葉に
振る腰が増す、ぱんぱんっと雄で貫く音は響き。彼の中を蹂躙する。喘ぐ声に追いすがるように何度も婿殿、と彼を呼んだ。愛おしい花婿を、何度も呼んで。
唇の中――小さく ヤオディ。と転がした。
其れは身もだえる彼により波にのまれ]
くっ!!!!!
[絶頂と絶叫により、熱を締められ。
彼が達した後、少し遅れて此方の精が溢れ出、彼の中を侵していった。どくどくっと脈打つ熱は先ほど果てたばかりだというのに加減を知らず腹を焼く。掠れた声ととも、体の下で悶える彼を抱きよせて、そのまま額の髪をわければ
口づけを落とし]
だいじないか?
[頬を撫でる。
白い肌に武人の手が触れるたびに
壊しそうだと思った。淀みは出来ていないだろうか。最初の頃の会話を思い出せば体調を案じるのは素直。だが、未だ居心地よく彼の体内には雄が嵌ったままで]
大事ないか?
[気持ちよかったか。
そう尋ねよう。幾つも聞きたいことがあった。祝言を本格的にあげるとしてどのような服がよいか。それからこれからの新婚生活についての具体的な案も考えねばならぬ。
だが、それらは置いて
愛している。と
その意味を重ね合わせようとし
緩やかに抜こうとして]
………
[ぬ、抜けない!!!!
なんと、青龍偃月刀がすっぽり入って抜けなくなってしまった*]
もう少しすれば夜も暑くなる。
そうすれば試すには不向きとなるからな。
予もそれには同意だ。
では共に風呂に入り、共に眠るとしよう。
人の理では眠りは大切な儀式だからな。
ちなみに大切な儀式はあと三つある。
一つは食事で、後一つは大きくなったら教えてやろう。
[よし、よしと頭を撫でてやりながらまずは食事の後に夜を想う曲と、永く眠る者へ手向ける詩を教えていくとしよう]
お主と予の物語は今日始まったばかりなのだ。
目を閉じていても予の音が聞こえる。
頭の中では予の詩が綴られる。
そうすればお主は完全に予の虜よ。
[くつくつと楽しそうに笑いながら、さて、縁側にたどり着けば陽が沈みそうな黄昏時であったろうか*]
| ── 裏の森 ── [掃除で日々鍛えられた体。 慣れぬ足場に苦戦することはあっても 息が上がることはない。 ただ、焦りから来る疲労は 空っぽの籠を担ぐ肩に重く伸し掛かっていた。 それでも、探す目を手を足を緩めずに 一刻半で尽きる蝋燭の 三本目が残りわずかになった頃] ────!! [漸く見つけた手がかりに息を飲む。] (114) 2021/06/24(Thu) 23:51:01 |
| [慌てて地面に手を伸ばし、提灯にかざせば ぷちぷちとした細かな実が 集まった一房だった。
小鳥が美味しいところだけ啄んで捨てたのか 天敵でも現れて急いで逃げたのか 食べかけのもの。
匂いを嗅ぎ 指で潰して汁を舐めてみれば 淡い酸味と甘さが口の中に広がっていく。
(これなら…!)
ミクマリ様が 好んで召し上がられているものと比べれば 食べでがあるとは言い難いけれど…
甘さを足して煮詰めて まんじゅうや寒天などに添えたりすれば おそらく満足していただけるはず。
それには量が必要だと 見上げる梢は、確認できぬほど高かった。] (115) 2021/06/24(Thu) 23:51:07 |
| [逸る気持ちで荷を下ろし 背負い籠だけになると 二拾尺、いや三拾尺はありそうな樹を登り出す。
途中、何度も足を滑らせて ひやりとしつつも どうにかこうにか辿り着けば 鈴なりの豊かな実りが待っていた。
(ああ、よかった…!!)
空が薄っすらと染まり始める中 熟している房だけを選び 手早くもいで籠に入れていく。
山盛りとは言えないまでも それなりの量を確保して降りる頃には 空だけでなく 指先も赤く染まっていた。] (116) 2021/06/24(Thu) 23:51:13 |
| [荷は増えたはずなのに軽く感じる籠と共に するすると降りて 暗い地表が近づいて来た、その時。 ──── ガッ 何が起きたのか分からぬまま 衝撃に転がった。 ぱきり、と ひしゃげた籠が悲鳴をあげるから ミクマリ様への土産を気にして 即座に身を起こそうとする、すぐ傍で 獰猛な獣の、低い唸り声が響く。]* (117) 2021/06/24(Thu) 23:51:20 |
[ 眠りは儀式
その言葉に、ふむりと頷く
聞けば、他に大切な儀式は後三つとのこと
眠りと足せば全部で四つということか
一つは食事、もう一つは──と瞳で問えば
それは大きくなってかららしく ]
冥桜よ、それだと二つしかないぞ
眠りと、食事と、大きくなってから
──では、最後の一つはなんだ?
[ まさか言い間違えか?と
首を傾げ唇を尖らし問いかける
縁側へのさほど長くない道
子供のようにあやされながら歩んでいき ]
我とお前の物語は今日から
それは認めるが、な
その言い方では虜というか
我が傀儡のようではないか
そも、虜になるのはお前では?
[ 楽しそうな笑いに胡散臭げな視線を注ぐ
そうこうするうち、縁側につけば
冷えた空気に巣へ向かう烏の声が混じる頃
ひやりと冷たい縁側に、そのままぺたりと腰下ろし ]
ながくここにはいるが
縁側で食べるのは、初だ
[ 干し鰻を米に乗せ一口
お味見と変わらぬ味に口元を綻ばせ* ]
[額に口づけられるのも、名前も呼ばれるのも、ただただ嬉しくて]
ああ、だいじょうぶ……
[しわがれ声で囁くようにしか返事ができないのが情けない。
とりあえず休もうとするが、かんぅが目の前で変な顔をしている]
どうされた?
………ふぁっ
[体の中で大きく芯を持つものが、蠢くものだから、覚えたばかりの敏感な箇所に当たってしまう]
あ……あ、かんぅどの……っ
も、いぃからぁ……♡
[これ以上されたら、余は死んでしまう。こんな気持ちいいことばかりされて、どろどろになってしまったら……]
余をかんぅ殿のことしか、考えられなくさせる気か?
[この野蛮人め、と頬を染めた涙目で嫁を睨む。
まさか彼の青龍偃月刀が抜けなくなっているとは気づかず勘違いをし、自分から抜こうと試み始めたが。
すっぽり入って抜けなくなっている一因は、かんぅのナニがまだ固さと大きさを保っているのもそうだが、ヤオディがかんぅをまだ離したくないと咥えこんでいるのでお相子である]
あ、あんっ ♡
お、おおきすぎ……っ
[彼の前で力の入らない足を開き、腰を左右上下に動かす。
かんぅの前で力を失った屹立がぷらぷらと、動きに合わせて揺れていく。
本人は抜こうと必死だが、傍目にはそれはまるで、青龍偃月刀を使って自慰をしているようにも見えたか**]
── 幕間 ──
千、そういえばこれは……?
持病があるのか、何故言ってくれなかった
[ 部屋の中、荷を再確認し花が無いか探す最中。
示したのは薬らしき小さなもの。
置き去った日も疑問に思ったが、問えるような状況ではなかった。 ]
ああ、これは腹の中を綺麗にする薬
こっちは潤滑剤だなァ
入って早々布団に連れて行かれた時は、
一瞬使うことになるかと思ったけど
紅鉄様にはそんな趣味無さそうだったから
未だ開けてもいねぇ
[厚い紙に包まれたものと小瓶を順番に見せ、軽い調子で説明する。
語らなかったこちら側の勘違い、思い出し懐かしく目を細める。]
ま、手を出したくなったら言ってくれよ
きちんと準備しないと、あんたのほうまで痛くなるらしいからな
その為の教育は受けてるから心配するな
な……
[ あまりの内容を、他愛も無いとばかりに軽く語られ絶句する。
教育、とは。 ]
千、まさかお前は村で……?
誰だ。あの時にいた内の一人か?
[ 自分が選んだせいで、なのか。今まで思いもしなかった。
両肩を掴む鬼の表情には余裕がない。
ただでさえ迫害されていた花嫁がそんな目に合っていたらと思うと
気が気でなかった。 ]
ひひッ、あの村に俺に興奮する人間がいると思うかい?
花嫁になる為に口頭で教えられただけだよォ
女達も同じじゃねぇかな
随分長く続いた制度なんだろう
人間側も色々考えていて、当然さ
[気に入られる為に、少しでも長く生きるように。
想像出来る理由については鬼の心を想い、口にせず。]
紅鉄様は驚く時だけは顔に出るなァ
なあ、嫌だったのかい?
俺が奴等に手を付けられてたらと思うと、居ても立っても居られない?
[喉を鳴らして笑うばかり。
愉快そうに振る舞いながら、密やかに問われた鬼の様子を見ていた。]
…………そう、か
[ 掴む手の力が、安堵により抜ける。
それでも、何てことを教えたのかとため息が落ちるが
自分たちのせいで生まれた伝統は、咎められない。 ]
当たり前だ
お前が傷つけられるのは、嫌だとも
[ 躊躇い無く返す答え、鬼の想いに嘘はない。
背けた顔の理由は別の部分にある。
そうして再び探し物に戻ったのなら、
その落ち着かない心地も、収まってゆく。 ]**
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