【人】 澤邑[ 夜は足元にいたようだったのに、いつの間にか頭の方に来て毛布の中に入れろと言ってこゆきは朝方まで澤邑の寝床に共にいた。 寝ぼけながら子猫を招いたらしい。>>8 朝ご飯を器に入れてやり、人間も皆で朝食を取る。先に済ませたこゆきはしばらくは皆の周りをうろうろしていたのだが、いつの間にか消えていた。 それから出かけるよと声をかけるまで姿が見えなかったのだが>>8着地のたび鈴の音がしてこちらに近づいてくる。ちょうど奥の部屋に通じる襖を開けたところで、こゆきが顔を覗かせたところだった。] お前たちは、前を行きなさい [ こゆきは孫たちが乱暴なことを知っているから、抱えられたまま降りようとしない。店の前で子供たちにそんな指示を出して二人の後をついていく。 店二件分くらい離れては振り返りとして、一応はこちらを気遣っているようだ。] (15) 2022/04/14(Thu) 0:13:32 |
【人】 澤邑だめだ、お前たちは先に店の前で待ってなさい [ >>24こゆきは孫たちの仕打ちがよほど嫌なことだと刻まれているのか、澤邑の腕から降りようとしない。 背伸びして触れようと孫たちの手が伸びてくるのをいなして。こゆきは触られたところをせっせと毛繕いしているからよほど嫌なのだろう。 孫たちもこゆきが可愛くて仲良くなりたくてしているのだがなにぶん子供と猫は相性が悪いものだ。] 知らんぷりしてる方が、猫は寄ってくるもんだよ [ そんなことを偉そうに孫たちに講釈垂れたかもしれないが、触りたくてたまらない子供たちには不満の残るものだろう。] (32) 2022/04/14(Thu) 22:56:34 |
【人】 澤邑こゆきおいでおいで [ 眠そうなことに気付かず、地面に子猫をおいたらんーと背伸びをして一度身震いするとしゃんとなった。紐の届く範囲でうろちょろしたり、小石を獲物に見立ててじゃれついている。 今日は巾着を下げていて、その中に台所でささみを煮たものをガラスの容器に入れている。 膝を叩いてみたがこゆきは寄ってくるだろうか。来なければそのまま足元で戯れているのを眺めている。*] (33) 2022/04/14(Thu) 22:57:25 |
【人】 澤邑[ 半刻になるかならないかくらいで子供たちが駆け寄ってきた。 紙芝居が終わったのだろう。腹が減ったとか言っているがまだ昼飯には時間があるから、屋台に目移りして小遣いが欲しいのだろう。 家で待っている人たちのお土産も一緒に買ってきなさいと、いくらか渡せば大喜びで飛び出して行った。きっと自分達の欲しいものばかりたくさん買って大人が喜ぶものは何も無いのだろうなぁとは予測がつくのだが、子供時分の頃の楽しみだろう。**] (35) 2022/04/14(Thu) 23:09:16 |
【人】 澤邑ふふ、こゆきは賢いね [ >>46最初のうちは名前を呼ばれていても耳だけ動かして無視していたのに、容器に気づいたら膝の上へひょいと飛び乗った。入れ物の蓋を気にして匂いを嗅いだり、焦らすなよという様に手を伸ばしている。 ちょっと待ってねと、蓋を開けて水煮の肉を繊維に沿って小さく分けてこゆきへと渡す。こゆきが要らないとなるまでそんなことをしていた。そんなに多くは持ち込んでいないからもしかしたら無くなったかもしれない。 その時はもう無いよと、空の容器を子猫に見せただろう。 そうしているうちに、買い物も終えて、両手に袋をいくつかとりんご飴に齧り付いている孫たちが戻ってきた。イカ焼きやらもろこしやらなんだか色々買ってきたようだ。] おもちゃのくじなんかは引かなかったのかい [ 子供たちに問うと、買ってよかったの?なんていじらしいことを言ったから、帰り道にあったら引くといいよと言って、自宅へ戻ることにする。 こゆきといえばやっぱり孫が来たら澤邑の腕の中に避難していただろうか。孫たちにはやっぱり先を行かせて、こゆきとゆっくり跡を追う。*] (49) 2022/04/15(Fri) 5:18:32 |
【人】 澤邑[ >>38狐面の舞手の踊りの意味なんて全く知らないままだ。子供の頃に見た姿のまま、桜の下で思い出がそのまま形になってそこにあったような気がした。 もちろん性別が途中の代替わりで違っていた時期もあるとか、そんなことにも気づいていない。 3日目の今日も舞手はいたのだろうか、孫たちがもしそれを見ていたら自分のように大人になった頃に、同じことを思うのかもしれない。そして、年寄りと猫と一緒に歩いた事を思い出してくれるだろうか。 島が薄紅色に染まる頃の幻みたいな風景が、自分にも子どもたちにも懐かしく美しいものとして刻まれている。**] (50) 2022/04/15(Fri) 5:34:20 |
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