人狼物語 三日月国


69 【R18RP】乾いた風の向こうへ

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  鮮度を保てる袋があれば便利そうだな。
  旅が終わればなくなっても困らないだろうし。


[火加減に注意しながらジャムを煮詰める。
 火が強い分、焦げつきを警戒してときどき混ぜながら]


  傷は痛むかい?
  深かったからな、そう簡単には治らないと思う。
  明日も手伝うから、無理はするなよ。


[製菓器具を用意する主に声をかけながら、国を出たら主ではなくなるのかと想像して。

 それは、嬉しいことのような気がした。

 誰かに仕える生き方しか知らないダレンだったが、ハールーンに対しては、対等な立場で生きられるなら、それが一番心地よい気がしていた]

 
  私のくれるものが……魔法?


言われた言葉にはきょとんとして、どんな意味なのだろうと首を傾げた。
 何か与えられているのだろうか。
 与えたつもりはなくて、戸惑いながら、ジャムを煮詰め続けていた。
 完成が近づいて来ているようだ]**



 ……そっか、鮮度を保てる袋と、容量拡張の袋、いいな
 そしたら缶詰も持っていける、けど、容れ物として
 利用するなら瓶詰めの方がいいかも!


[くつくつと煮詰められるジャムを見ながら、並んでキッチンに立っている状況に癒やされている。驚くほどに。

まだ危険な場所にいるのも変わりないし、自分の生まれは生涯変えられないものであって、始まってもいない関係なのかもしれないけれど。

その不思議そうな声に、『便利って意味じゃないよ?!』って笑って返しつつ。]


 ダレンが居てくれると、元気になれるもん
 こうやって隣にいるだけでさ……
 いろんな重い気持ちが軽くなって、身軽でいられる

 
(傍に、いてね。ずっと一緒に生きられますように)


[鍋の様子を見計らって、右手で火を止めた。]


                
.



  コレで朝まで自然に覚まして、
  瓶に詰めれば完成です!
  
  今日は、寝よっか。
  手伝ってくれて、ありがとね


[笑顔を作るのは元々得意だったけれど、すごく自然に笑えるのをダレンの近くにいるといつも感じていた。
『笑う』だけじゃなくて、他の感情もだけれど。
何度もわがままに泣いてた事をちょっと恥ずかしく思い出して。


そしてアンタルから『輸送の目処がたった』と連絡が来るのは、次の朝のことだった。]*
                
.


 

 
  あぁ、確かに……
  瓶詰めのほうが再利用もできるかな。


ただ隣同士でジャムを作っているだけで、そんなに癒しを与えているとは夢にも思わない。
 けれど、こういう一見平凡な時間が主の望むところなのだろうと思うと、それを叶えられていることは嬉しかった。

 火を止める前、言われた言葉には好意が滲み出ていて、それが気恥ずかしくて目を逸らしてしまった。
 少し頬も赤くなっていたかもしれない]


  じゃあ、休もうか。
  寝ている間に傷が開かないよう気をつけてな。


ジャムの火が止められるとそう声をかけて。

 翌朝の連絡には、早さに戸惑うことになった。
 町に出てくる時間はあるだろうか]**

─ 街から戻った後 ─

[街で最後の用事を済ませ、主と共にアンタルの元へ向かう。
 送ってもらう先として目星をつけた国を数カ所伝え、可能な場所をアンタルに選んでもらうことにした。

 どこを選んでもらったとしても、そこにそのまま定住するわけではないが、そのことは言わず伏せておく。
 欺くようだけれど、身の安全のためには仕方のないことである]


  貴殿ならばよい治世を築かれるでしょう。
  この国の繁栄が続くことを祈っています。


[無事に送り届けてもらって別れる間際には、そう言って深く礼をした]**


[アンタルが父から与えられた管理権限は北方だった事を初めて知った。
待ち合わせは緑と砂が混じり合う断崖の近く──まさに別宅と同じような景色の広がる場所だった。
北方の外れから密かに飛び立つ。

この国を遥か上空から見るのは2回目だ。そしてきっとこれで最後なんだろう。寂しく思う気持ちはそのままに。]


(──どうか最後でありますように。)

                
.

[ 乗車の際は車窓を覆うカーテンの隙間から白く細く漏れていた朝陽が、今は朱く長く列車の中に差し込む夕陽となっている。

 目的地まではもう僅か、そろそろダンテも起こそうと思っていた頃合いかもしれない。目を覚ますと、当たり前の様に彼が隣に在り、おはよう、と今日2回めのそれを告げるとまた眠る為でなく頤を上げ目を閉じた。

 抱きしめてもよいか、と問われたのが唐突でもあったので、どうして、と小さく笑う。拒否なんてする訳がない。]*

[ ヴィを起こそうとした時、彼もちょうど目を覚ました頃のようだ。何度か自分が席を立つことがあったから、眠りは浅かったのかもしれない。

 おはようと言えば彼は、一度開いた目を再び閉じてみせて、自分は目元と頰に口づけを返す。]

 だって

[ どうしてと小さく笑う彼は拒むことはなく、ボックスシートになっているとはいえ、他の乗客はまだちらほらとはいえそこらにいる。
 だというのに自分は彼のことを思い切り抱きしめた。

 小さく華奢な姿の君は壊してしまいそうだったとかは、恥ずかしすぎて口にはできなかったし。今までこうしたかったのが自分だけというのも恥ずかしいし。
 単にくっついているだけの数秒が続いたかもしれない。*]


 ねえ、キスしてもいい?

[ 波打ち際を歩きながら、唐突にそんなことを尋ねた。
 君が好き、ヴィに触れてもいい、
 その逆も、自分に触れてほしい、甘えてほしい

 いつか問いかけもなく出来るようになれば彼もそうしてくれるんだろうか。**]


[そうして降り立った先は、大陸の中のそう大きくはない国だ。といっても小さくもない。軍事力も経済力もバランスがよく、国民も活発に生活しているように見えた。

故郷のアルシャマーリとは全く違いそうな文化圏。どちらかといえば、あのお嬢様の──ダレンの国に近いのだろう。

兄に提示した輸送先の候補は、アルファルドには無い信仰の国ばかりだった。"何か"を、察されてしまっただろうか。
正しさなんて分からないけれど、自分を偽るようには生きて来なかった。自分は、そんな風には生きられない。それは終わりまで、きっとそうだから。

兄に一つ抱擁と感謝を告げて別れた。]*

                
.

北方の外れの断崖へ着いたとき、ダレンは思わず北西の方角へ視線を向けた。
 祖国のある方角。
 さすがに祖国を視認はできないが、そちらからここまで旅してきて、また旅立つのだと思うと、随分遠くまで行くことになると思いを馳せる。

 それほど主と認めた相手が大切だったろうかと考えてみても、実感はあまり湧かなかった。
 それが当然すぎて感じ取れないのだろうか]

[空の上から見下ろした大地は世界地図と同じ形をしていて、それがとても不思議だった。
 見たこともないうちから地図を作っていた人たちがいる。それが合っている。どうやってそんなことを成し遂げられたのだろう、なんて考えていれば目的地に着いていた。

 まだ見ぬ国だが、建物や自然の雰囲気はどことなく祖国に近い気がする。
 礼を言って別れ、陸に降り立った後は、主を振り返って]


  ──さて、
 

 
  “仕えないで”ほしいんだったな。
  では行こうか、ハールーン?


[主だった人を呼び捨てにして、微笑んで手を差し伸べる。

 さて、ではこの人のことは何と思えばよいのだろう。
 「家族になって」と言われるからには伴侶と思えばよいのだろうか。伴侶とするに申し分のない人かどうか、と考えたことがなかったのだけれど。

 誰かに仕える生き方しかしなかったせいで、対等な関係の相手が傍にいる暮らしは想像が及ばない。
 だが、そのうち慣れていくだろう。
 彼の望みを叶えたいと思う気持ちも、幸せを護りたいという想いも、従者でなくなっても何ら変わってはいないのだから]**


[『仕えないで欲しいんだったな?』と微笑まれたのは不意打ちだった。
つい先日の自分のセリフに赤面する。駄々っ子のようでも愛の告白なんだってことを、この人は分かってるのだろうか。

もう従者ではない彼から、差し伸べられた手を取る。今までとは全く異なる意味合いに思えるけど、その手の優しさは変わらずだった。]



 ……ダレンとなら、どこでも行けるよ。


 ひとまず今は〜美味しいもの食べたい!


[素直な気持ちを口にするのが急に気恥ずかしく思えて、誤魔化すように提案した。

いつまで、どこまで続くかわからない旅だから、資金繰りには慎重に。けれど旅の目的の一つとしては重要なタスクだよ、なんて自分に言い訳しつつ。]*

                
.

【人】 ひとりの娘 アウドラ



   あなたって……いくつなの?


[ ふと見えた笑みは少年のように曇りがなく。
  実際、彼女よりも年上なのか年下なのかも
  さっぱり分からなくて聞いてしまう。

  そう思っていると聞こえる感謝の言葉。
  やっぱり、感謝をされると大小問わず
  口元が綻んでしまった。
  やっと対等になっていく兆しが見えてくる。 ]



(76) 2021/04/27(Tue) 13:55:56

【人】 ひとりの娘 アウドラ



[ ピヤールも食べられるものを選んで
  2……3人で食事を楽しんだ。
  しっかりと食事をすることが
  久しぶりであろう彼がきちんと
  咀嚼できているか心配しながら。  ]


   え、っと…………


[ 砂漠の薔薇の花言葉。
  それを聞けば、手から伝わる熱も相まって
  彼女の頬は赤く染まっていく。
  まるで薔薇のような赤になったかも。

  ピヤールは何かを察したのか
  彼の膝に飛び乗って動きを制限した。
  それを見たら、緊張の糸はほぐれたものの
  少しの間固まっていたことだろう。   ]



(77) 2021/04/27(Tue) 13:57:28

【人】 ひとりの娘 アウドラ




   大河を使って、他の国に行って、
   ……そうだわ!旅をしましょう?
   あなたがどこまで知っているのかも分からないけれど
   色んな思い出を作りたいわ。

           ──────どう?


[ その道中で彼の祖国があったところや
  彼を待っていた人々が住むところに
  出会えるのであれば
  思い出を聞かせてとお願いをしただろう。

  どこまでいけるのかも分からないけれど
  彼とならどこでも楽園に違いない。
  苦楽を共にできる人物だからこそ。  ]



(78) 2021/04/27(Tue) 13:58:32

【人】 ひとりの娘 アウドラ

   *


   とっても、楽しいわ。
   人間ってこんなにも…自由なのね。


[ あれからどれだけの時が経って、どこにいたか。

  泥だらけになることもあったと思うけれど
  彼女は全てがあたらしく、根をあげることはなかった。
  彼の体調も徐々に良くなっていたなら
  彼女の気持ちも更に明るくなったはず。  ]



(79) 2021/04/27(Tue) 13:59:16

【人】 ひとりの娘 アウドラ



   セト?……私、やっぱり好き。

   あなたのことが、とっても好きよ。
   私を選んでくれてありがとう。
   

[ 彼女は事あるごとに伝えた。
  それは彼女にとって大切なことだったから。

  両親のことを気にしていないわけではないけれど
  もう気にしすぎてはいけないと思っている。
  だから、彼との新しい生活を通して
  新しい彼女になっていたなら、
  それでいい……ことにしておこう。    ]**




(80) 2021/04/27(Tue) 13:59:45



    ご苦労様、アーサー。
    そう、国外警備の兵だけでなく
    王宮の警護兵や元老院直属の兵団にも
    話を着けたの。

    
・ ・

    アレの目にもそろそろ留まっちゃうんじゃない?


 [そう、
  緩く笑って愉しそうにされるだけ。
  甘い香りは鼻腔を擽り、低い声は鼓膜を撫でる。
  眼には魔性を宿らせ相手を射貫く様に、…

        ―― すっかりと慣れてしまえば、
               単に居心地の好く。]

 




    ええ、あの方も勘が良いでしょうから。
    …ですがその時には
          ・

    既に手を打っておりますので。


 [御心配なさらずに、と此方もいつもの様に
  第■皇子…、…  

     ――『
第二皇子
』に向け微笑んでみせた。]

 

[ 何故と問うたのもおかしなことかもしれないが、返ってきたのも答えにならない随分甘えたような響きであったので、やっぱり小さく笑いを漏らしてしまった。]

 可愛い。

[ 言葉尻も消えないうち、今までにないほどの強さで彼が自分を抱き締めた。いや以前にも一度あった。先が途切れるのを怖れるように、彼が自分を腕の中に囲ったことが。]

 海に来れたね。

[ あの日に願った約束が、今こうして叶っている。次の約束はまだ結んでいないが、叶うものだと願うのは、楽天的に過ぎるだろうか。]

 君だよ。

[ まるで意外そうに見えて笑うので、ひとの気も知らずに、と口を尖らせた。] 

 唐突だね。

[ 列車の中であったり、今であったり。もう聴いたりはしないといいながら、同じことを問うているのだと多分彼は気付いていない。それとも、もう好意を尋ねる必要がないからこそ、やっと触れ得る事を問えるのだろうか。

 小さく笑って答えなかったのは、多少の意地悪だ。]

[ あの時可愛いなんて言われて驚いたのだった何とも反応し難いのだなと思ってしまって、ヴィが自分の言葉にあまり反応しない理由がわかったような気もする。

 そして今も、ダンテに何事もなくてよかったと安堵する様に自分が驚けばヴィは人の気も知らないでと拗ねたような仕草をする。
 この薄暗い場所でもかろうじて自分にも見えてよかった。]

 そうだよね

[ 自分が彼を心配するのと同じく彼もそうしてくれたんだろう。なぜだか自分ばかりが捧げるような気がしていたが、きっと鏡のようなものだ。
 彼が返してくれる色々を自分は気づけずにいることがたくさんある。]

 だめ?

[ ヴィの返事は得られないままで、焦れたようにそれだけを返した。彼は笑うままだったろうか。
 多分シュンとした犬みたいに一瞬振る舞い、その後は、手を取り目的通りに、食べ物を買いに行く。

 彼は僕が好き、僕は君が好き。
 ただそれがわかっていれば満たされるような気持ちがするのに、彼に触れたい触れて欲しいと思うのはなぜなんだろう。]




 [その地を踵で、ザリ、と。踏みしめる。]


.

 『しかし、錬金術ってのは、恐ろしいな。
 無機物から生命を作るのが禁呪、だってのに、
 "無機物といえるものを土に変える"のは、
 簡単だってンだから、人道も理もクソもねえ

 一体何人"運んだ"っけなあ。団長さんよ』


 さぁな。
 少なくとも昨晩十程増えた気がするが、
 良くは覚えてない。

 …目の前と足元ばかり見ていて、
 星が、見えなかったからものでな。


 はて、止める必要がどこに存在する?

 見届けさせておくれよ。歯車の軋む様を。

 かの王の時と同じように、お前の未来を、

.

[出国間際に買ったスカーフをピンで留め 、食料は魔法の布袋へ
 今は剣の鞘飾りになっている組紐は、いつか別の用途に使われることがあるのだろうか]


  おいで、ハールーン。
  私の大切な人。


[旅の伴侶に微笑みかける。
 彼への想いは形にするのが難しいけれど、この上なく大切な人だということだけはずっと変わらない。これからもきっと。

 これから先も、彼は逃れ得ぬ出自のせいで苦しむことがあるのかもしれない。
 追手と出遭うことも無いとは言い切れない。
 けれど護り抜こう、彼の身の安全と幸せを。新しい生き方を2度くれた人なのだから]**

 




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