36 【R18】海の上のひみつ【完全RP】
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視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
[そう言えばゴムを付けてないな、なんて
揺さぶられながら思う。
外に出してくれれば良いけど
きっと遠慮なく中に出すだろう。
けれど既に足を両方抱え上げられ
空中に浮かんだ雪菜は抗いようもない。
そして、別に出されても良いかと思っている。
薬はどうせあるし
何よりそういう気分だ。
名前も知らぬ男と、干渉せず
ただお互いに自分勝手に快楽を求め
結果的に気持ちよければそれは良い結果。
目の前で身体を抱く男は
その点、雪菜の欲を満たすのに足る男らしい。
都合が良い。
雪菜は舌を軽く出して
はしたなく荒い息を繰り返しながら
楽しそうに笑った。]
『〜〜〜〜ひ、ぁ゛、ぁっ……ぁ、ぇっ……』
[抱え上げられた足が
男の背中の方に抜けるように
真っ直ぐにピンと伸びる。
子種を注ぎ込まれ、身体をびく、びくと震わせる。
やはり遠慮なしに中に出された。
根元近くまで雄芯を咥え込み
子宮口近くで吐き出される精液。
孕ませる気か、と小さく笑ってしまうぐらい。
びくん、びくんと跳ねる肉棒が
ゆっくりとその射精を止めていけば
伸び切った足もゆっくり、と下がっていった。]*
ああ、……いい。
[嗤う、口元を歪めて嗤う。
楽しそうに、いい女に出会えたと嗤う。]
まだまだ……愉しもうか。
[まだこれからだと言わんばかりの宣言。
同時に再び動き出す。
グチュグチュと音を鳴らしながら抽送は再開される。
小さい女を抱いたことがないわけではないが、これほどの体格差には覚えがない。
それがまた具合の良さを増強しているのか。
それとも”薄暗い場所”ではないことがまた違った刺激となっているのか。]
お前も、愉しめ。
[名も知らない女。
ただ今年20になると知っているだけ。]*
『は、ぇぁ……?』
[絶頂と射精された事の余韻に浸っていたのに
出したばかりの男が再び動き始める。
うねうねと動く肉襞を
物ともせずに引き抜かれ、突き上げられる。
未だ身体が持ち上げられたままだと言うなら
私になす術もなく、抗う気もなく。
傘の張り出した部分が身体を内部から引っ掻く。
ぞりぞり、という感触と共に
ぶるぶると身体が震え、女の身体は悦んだ。]
『くふふ……早かったけど……
貴方、元気だね……』
[今の体勢のままでは
基本的に私が動くことは出来ない。
片手を男に
もう片方の手を、自分の胸に押し付けて
緩く胸を揉み始める。
けれど、自分が気持ち良くなる分には
まだ動きようがある。
未だ快楽を貪ろうとする姿は満足していないことが男に伝わるか。]*
[抵抗する女を蹂躙するのは嫌いじゃない。
だが、それは性の快楽とはまた別の愉しみ方だ。
穴に突っ込んでしまえばどうやったって快楽を貪ることはできるが、どちらが快感をより得られるかというとやはり女もまた快楽に貪欲であるほうだ。
女が自らの胸に手やった見て愉し気に嗤った。]
はは、は、……ああ、元気だ。
[嗤う、性交の最中に嗤うのは癖のようなもの。
愉しければ嗤い、そうでなければ苛立つ、そうやって感情を昂らせることを我慢しない男の性。
動きを止めると一度引き抜いて、女を降ろすと後ろを向かせる。]
……動きたいんだろ?
[そうして今度は入口に先端を押してたまま動かないで女の出方を待った。]*
『……上に乗らせてくれれば
もっと動けますけど?』
[くふくふ、と笑いながら言うけれど
手摺りを両手でしっかりと掴みながら
ぐっ、と後ろに腰を動かした。
ぐ、ぴゅ、っと汚らしい水音が響き
奥にまで一気に入り込んだ。]
『ふ、ふぅ……ふ……』
[前後に動くだけなら、きっと男が
後ろから突いた方がずっと早いし気持ちがいい。
だから奥に咥え込んだまま
腰の傾きを変えるように、小さな上下の動きも入れる。
少し引き抜いて、それでも充分お腹の中に
入ったまま、今度は円を描くようにして
竿の側面を滑らせるように刺激する。
時折、ごちゅ、っと奥にまで突き込み
限界までの引き抜きも繰り返す。]
『んふっ……はぁ……ひぁっ……』
[奥に入れたまま──この時には男の楔をほぼ呑み込んで──
腰を揺らし、自分から中を広げるように
楔で掻きまわさせる。
腰を反らし、雪菜は自分だけが気持ち良くなる。
男も気持ちいいだろうけど
それは最大では無かったかもしれない。]*
[そうして今度は入口に先端を押してたまま動かないで女の出方を待った。]*
なら”次”はそうするか。
[これでは終わらないと宣う。
手すりに手をかけて女の背を覆うように、できるだけ女の体を自由にしたまま腰を振り打ち付ける。
女が悦楽に浸るなら、同じように男もまた自分が快感を得るために動く。
お互いがお互いの肉を貪りあう。]
は、はは、ははは。
[肉がぶつかる音、接合部から漏れるぐちゅぐちゅという淫靡な響き、男の嗤い声と、女の嬌声。
純粋な肉欲だけのセックスがここにある。
繰り返す交わりに再び訪れる射精感、それは先ほどよりも幾分か遅かったか。
女の絶頂を待ったわけではなかったが、偶然、それは同時だったかもしれない。]*
……来い。
[肉棒を引き抜いてすぐ、女の手を取った。
向かったのは一番近くの客室の前、もちろん密航者である男の部屋ではない。
女の反応がどうであれ男は動じなかっただろう。
ただ、もしも逃げようとしてのなら男の本性、即ち暴力が振るわれることになるかもしれないが。]
『ふぁっ……おく、……きた……っ』
[男の動きも加われば、やはり強く貫かれる。
前後だけの動きなら男が動いた方が早いのだ。
それでも腰を掴まれたりしないのは
お前も動け
という話なのだろう。
男が腰を前に出すのに合わせて
後ろにお尻を突き出して、強く早く奥に届かせることも。]
『ひっ……ひぅっ……んぁ、っ……
もっと、ねぇ……もっとぉ……』
[ガンガンと腰をぶつけられても
雪菜は強請る声を何度も出す。
分かりやすい快感を求めるために
前後する動きをメインにして
その楔に肉壺の襞という襞が絡みつく。
とうに先程出された精液は掻き出され
足の間に白く小さな水たまりを作っていた。
もともと男性器の傘の部分はそうした用途だ。
[がくんと頭を揺らし
下を向いて、はぁ、はぁと息を乱す。
手だけが手摺りを掴み、頭はその下に。
腰だけが男に合わせて、高く掲げられている。
ポタポタ、と中から新しく注がれた
精液が少し溢れていた。]
『……はぁ、……潮風を感じるのはもう終わりですか?』
[手を引かれれば
それを特に拒むことはなく。
部屋の中に入れば、そのままベッドに行くだろうか。
なら私は男に寝そべって、というか。
男は『次は』と言ったはずだ。
ワンピースの下の裾を掴み
肌着と共に持ち上げるようにして服を脱ぐ。
白いブラ一つ身につけた裸になって
玉のような汗を浮かべながら男を見つめた。
大概、淑やかさとは無縁の自分。
こうして貪るように、積極的に求めるのはどう見えるのか。
気になる気もするが、今は置いておこう。]*
| [ >>0男が扉を叩いた辺りで さっ、と雪菜は冷静になる。 鍵を出さなかった時点でここは男の部屋ではない。 届け物の意味も分からない。 だからそれは部屋の主を呼び出そうとする為に スタッフを偽っているのだろう。 そんな強く扉を叩くスタッフなど居ないが。 部屋から男が出て >>0先程まで繋がっていた男が動いた辺りで手が離れただろう。 その時にパッ、と逃げ出す。 部屋の人の末路など見てはられない。 この船には数度乗船している。 セックスなどを目的としているなら 揉め事だって起こらないはずは無い。 一番簡単なのは 廊下にある火災報知器を 思いっきりぶっ叩く事。 そんなことを思って、廊下の角を曲がろうとした時に その視界の先に、『姉の姿が見えた。』] (1) 2020/07/18(Sat) 2:28:21 |
|
『……なん』
[なんで、と思考が働く前に 直ぐに雪菜は立ち止まり 振り返って男がいる方を見た。
騒ぎを大きくして 男をスタッフにどうにかしてもらうことは出来るし 私一人なら逃げ切る自信があった。
けれど姉がいるのはダメだ。 姉と一緒では逃げられないし。
私だけが逃げた時、あの男に 姉が捕まえられるのは……想像しただけで寒気がする。 姉の姿は直ぐに見えなくなったが 近くにいるだろう。
振り返って雪菜の目に入ったのは 怒って手を振り上げた男の姿だろうか?]*
(2) 2020/07/18(Sat) 2:28:41 |
| [絶対に船内のスタッフに通告しよう。 後1日で船は着く、だからと言って こんな人間を野放しにはさせるつもりはない。 少なくとも、姉が共にいるこの船で そんな事は絶対。] 『…………』 [ >>3男の言葉には黙って部屋に入る。 倒れていた男を部屋の外に出したいが まぁ、そんな事を許しはしないか。 シャワールームでもどこかに放り込むだろうか。]* (4) 2020/07/18(Sat) 2:53:21 |
……さ、愉しもうか。
安心しろ、女を殺したことはない。
[さらりと言って、ネクタイを外しシャツを抜いだ。
さっきまでのセックスも、この部屋の主を殴りつけたときも、女を部屋に招き入れたときもその表情は変わらない。
どのどれもがこの男にとって特別なことではなかったから。]
そういえば、名前を聞いてなかったな。
[女の前まで近づくと今更ながら尋ねた。]*
『今まで女の名前を気にしたことがあるの?』
[男が服を脱ぐのに合わせて
私はワンピースを脱いだ。
破かれても困る。
どんな事をされるか分からない時は
とにかく相手の望むように。]
『ユキよ。』
[相手の上に乗って、という気も失せてしまったが
男が望めばそのようにするだろう。
煩わしいものを横に置けたと思ったのに
凄い爆弾が転がり込んできたものだ。]*
気に入った女の名前ぐらいはな。
[銃を机の上に置いてから下もすべて脱ぎ去る。
何も纏わない姿となってユキをベッドへと押し倒した。]
どうした?
”そんな気分”じゃなくなったか?
[別に女に危害を加えようというわけでもない。
さっきまでと何も変わらない。
少なくとも男には何の変化もなかった。]
それなら勝手に”使わせて”もらうぞ。
[ワンピースを脱いでしまえば背丈こそは小さいが女らしさに溢れたいい身体をしている。
その身体を見下ろして、女に唯一残ったブラを外してその頂きにしゃぶり付いた。]*
[銃。
そちらの方に視線をやらないが、その重たいものを
感じさせるゴトリ、とした音が耳に残った。]
『せめて、この部屋の主人に
礼を尽くすべきだったでしょう。』
[言っても無駄だろうが
雪菜は殴られた人間のことを心配した。]
『……ご自由に。』
[残った下着も剥ぎ取られれば
男の唇が胸の頂点を覆う。
悲しいのは、こんな状況であれ
成熟したユキの身体は反応してしまうという事。
はぁ……と
湿った息が漏れる自分に
久しぶりに呆れてしまう。
……大丈夫かな、と
意識を失って男の方に意識を向ける。
そうでなければ、また身体は熱を蓄え始めてしまうから。
言い訳のように使って、ごめんなさい。]*
[愛撫というよりは女の身体を堪能しているに近い。
胸を弄り、舌を這わせ、肌に触れ、その柔らかさを確かめる。
しかし、明らかに気の入っていないユキの様子にはすこし落胆の色を見せて。]
……興冷めだな。
まあ、いいさ。
もう一人の名前も教えろよ。
お前と一緒にいた女の名前を。
[足を開かせて自身の先端を女の入り口に埋め込む。
だが、この女が、ユキがほかの女たちと同じように気の抜けた人形となるなら、次を探すだけ。
目星はすでについている、船内で見かけたときにこの女と一緒にした同じ顔をした女。姉妹だろうか、であれば向こうの方が”面白い”かもしれない。]
……お前の”次”はあの女だ。
[その宣言と同時にふたたび男の肉棒が女の中を貫いた。]*
[ 大人びた様子の梨花が、子供のような仕草で
ハイヒールを放り投げるのが視覚の片隅で見えた
足の間にするすると上がる膝を抱えるようにひとつ撫で、
そのままワンピースを捲り上げるように己の手を差し入れて
滑らかな背中まで伸ばす。
頬に手を置かれて唇が触れれば、冷たい液体が流れて、
静かに飲み込む。
思わず吐息が漏れる程、身体中に染みた気がした。
二度目は貪るように彼女の後頭部を引き寄せて。
三度目は、ぬるりと舌だけが流れ混んで。
迷うことなく絡めて、背中に添えた手の力を強める。
口腔を弄る生暖かい感触にぞく、と迫り上がる熱。
ジンライムの香りを追うように歯列を這い、口蓋、
歯列の裏もなぞる。
互いの舌が触れ合えば逃がさぬように吸い取り、
彼女の反応を見る余裕もなく、必死にそれだけを求めて。
と、忘れていた呼吸を取り戻せば唾液が糸を引いて落ちる。
ワンピースが汚れるなぁ、と理性の片隅で頭を過れば、
そのまま脱がせてしまおうかと手をかけて]*
─ 見知らぬ男の部屋 ─
『…………』
[もう1人の名前、と言われて
少し虚だった瞳が、男の方を強く射抜いた。
いつ見られたかは関係なく、知られたことが最悪で。]
『、は……んぁ……ぅ……っ……』
[長い屹立は、どれほど気持ちが拒んでも
雪菜の女を貫き、悦ばせてしまう。
上気した頬を晒しながら、上に覆い被さる男を見つめる。]
『次、私が上だったでしょう。』
[手を伸ばし男の頬に触れて
体制を入れ替えて欲しいと願う。
一緒に居た女のことには全く触れず
だからこそ雪菜のその心情を
見抜かれてしまうかもしれないが。]*
[顔を上気させながらも睨み付けるように目を向けるユキに、男はやはり嗤った。]
……そうだったな。
[その表情にこの女の弱みがそこなのだと確信する。
だが、どんな理由であれユキがやる気を出すのならそれでいいと、頬に触れられた手を掴かみ、もう一方の手で体を支えると、組み敷いていたユキを引き起こして対面になる。]
満足させてくれるのか?
“お前が“
[直近でユキの顔を覗き込みながら、安い挑発。
お前でなければ別の女、あの女を相手にすると。
男は相変わらず下卑た嗤い顔のまま体を倒して女の下になった。]*
『足腰が立たなくなるのを
心配した方がいいですよ』
[男の胸板に手を付きながら
雪菜は
強がって
笑って返す。
根元まで咥え込んだ熱塊はよく身体に馴染んできた。
とは言っても大きな圧迫感はあるのだけど
男の方からしても、ぎゅうと締め付けられるキツさから
唸るような柔らかさも感じてきたかもしれない。
立ち膝になり、足の裏でベッドを掴む。
蹲み込んだ格好で、じゅる、ずるっと楔を引き抜き
ばちゅ、っと腰を打ち下ろした。
肉音がついに聞こえ始めたのは
腰とお尻がぶつかったからか。
喉奥から迫り上がってくるものを覚えたが我慢できた。
食事を少なめにとっておいて良かった。
たぱん、たぱんと腰をリズムよく動かす。
速さよりも、竿の根元から穂先近くまでを
全体的に扱くようなストロークの長い動き。
代わりとばかりに2回目に出された精液も
簡単に掻き出されていくだろう。
男のものが長いから、余計に。
[胸の横を腕で挟んで、相手の胸板に手をついているからか
上下運動に、豊かな胸が大きく揺れる事は無かったが
それでもゆさ、ゆさと押さえつけられながらも
小さな揺れを見せるのは雪菜の胸の大きさを表していたか]*
可愛いらしいところもあるじゃないか。
[笑い返すユキの顔に男は満足そうに嗤う。
男の上で男根を咥えながら、弱みは見せまいと強がる女の表情に嗜虐心がくすぐられる。
女の中が変化する。
リズミカルに大きな動き。
刺激が肉棒から腰、背中を通って脳天にまで走り抜ける。
男は自らは動かないまま女に任せる。]
もし、満足できたなら。
あの女には手を出さないと約束しよう。
[”満足”が何を指すのか曖昧なまま、そう男は持ちかけた。]
[目の前で揺れる乳房。
手を伸ばす。
無論、それは愛撫のためではなく、触れたいという男の欲求。
だけどそこになんの違いがあるのか。
小柄な体に豊かに実った胸に触れた手は、ユキの動きに合わせるようにリズムよく揉みしだいていく。]*
『ふっ、ふっ……ぁっ…ぅ、ぅ……
ほんとに……奥まで届きますね……っ』
[ごつ、ごつとした感覚は
穂先が雪菜の子宮口にかする感触か。
痛みを感じるところからは、ズレているのか
奥にまで貫かれているだけで、口を開き
喘ぎ声が漏れたいく。
『約束』なんて一ミリも信じていない。
確かなのは男と居る間は姉に危害が及ばない事。
枯れさせてしまえば、今日ぐらいは
大人しくなるだろうという希望的な思い。]
『ん、ぁ……胸、……
ふっ、ゅ……っ……ん……』
[胸に手を伸ばされれば
顔を横に晒し、新しく加わった刺激に身悶えする。
今の今まで触れたわけでもなく、ただ肉槍で身体を
串刺しにされていただけなのに
その胸のピンク色の頂きはピンと尖りを見せていたか。
水音を立てながら、じゅぶ、っと引き抜き
腰を軽く上げた状態で、身体を一度止める。
男の肉棒を半分ほど咥え込んだぐらいか。
[その位置で雪菜は腰を回すように腰を動かし
それから小刻みに腰を動かし
先端に対して重点的に、速く、何度も往復を繰り返した。]*
[引き抜かれ再び咥え込まれるも半分程度では、刺激が足りないと眉根を顰めたが、続く動きにそれが誤りだと知らされる。
その歳、その身体でどれほどの経験を積んだのか。
亀頭に柔肉が擦り付けられ強い刺激となる。]
いいぞ、これならまたすぐにでもイきそうだ。
[ユキのたわわな胸を弄りながら自身への快感は女に委ねていた。]
そうまでして守りたいのか?
ずいぶんと大事にしているんだな。
[自分から動かないせいか男の口は饒舌になる。
興味がわいてくる、奔放そうなユキが見せた射貫くような瞳。
暴力を目の当たりにしてもなお、そんな目を向けてくる。
そうさせる存在のことに興味が向けられる。]*
『他の女の話を、しないでください』
[男が掛けてくる声には
雪菜は一貫して言葉を多く紡がない。
興味を持たれてしまうと困るから。
──同時に寡黙に振る舞うのも吹雪に興味を向けられてしまう
そんなどうしようもない状況。]
『手を、少し貸してください……』
[胸に伸ばされる手に、雪菜はそう願う。
両手を伸ばしてもらえれば
それをこちらも掴む事で、尻餅をつくように
後ろに体重を掛けていく。
じゅぐ……り……。
男の陰毛のかさりとした感触を感じる。
ぴたり、と奥まで繋がることができた。
前屈みから
背筋を伸ばした状態で。
蹲み込んでいた足の姿勢を変えて
膝をベッドにつき正座のような格好に。
伸ばされた手を握ることで
バランスを取りながら、お尻を緩く上げて、落とす。
[先程とは違い今度は奥に繋がったまま
ベッドの柔らかな反動も使いながら
跳ねるようにして腰を動かす。
ぱつ、ぱちゅ、ぱちゅ、と水を含んだ音が鳴る。
解放された胸はその身を大きく揺らすだろう。
生憎と手を繋いでいれば、それを触る事は出来ないが。
内部に収めたまま
軽く引いて、直ぐに落とす。
ぎしぎし、という音も鳴らないのは
このベッドの品質の高さを裏付けるか。]
『ぁ…、ぁっ……ぁ、んっ……ぁっ、ぁ……』
[腰を振る速さは速く、速くなっていく。
雪菜は目を少し伏せた状態で凪いだ表情のように
見えるが、その唇が小さくつり上がる。
この男は最低だ。
犯罪者としか思えないし、事実そうなのだろう。
姉を狙おうとする、下衆な男。
だけどセックスは気持ちが良い。
男の長いものも癖になってきた。
[繋がったまま、腰を前後に揺らしたりもする。
くにゅ、くにゅとスライドさせるようにして
お腹の中を掻きまわさせる。]
『…………きもち……』
[怒りや、男への恨み。恐れもある。
同時にどうしようもなく疼く女が
この男から快楽を引き出そうと揺らめく。]*
[“あの女”のことを聞こうとすれば、ユキは頑なに話を逸らそうとする、何よりその都度セックスに意識を向けさせようとしてくる。
それこそがユキにとって重要な存在という証左。
だが、構わなかった。
未だ見ぬ女を犯すことよりも、今のこのユキとの交わりの快楽が勝る。
言われるがままに手を伸ばす。
変わる体勢、これ以上はないほどに飲み込まれた逸物。体格差のせいで狭くキツい隧道に快感は否が応でも昂まっていく。]
[冷淡な顔に漏れる喘ぎ声。
速まる動きに、その表情とは裏腹に女の情欲にも火が灯り始めているのがわかる。
澄まし顔を歪ませたい。
小賢しいユキのその顔を。
昏い欲望。
女の不意をついて腰をズンと突き上げる。
それまで動くことはなかった男が、ユキの前後のスライドに上下の動きを加えていく。]
……ふ、はは、……ははは
[セックスはいい。
理性を溶かし、欲に塗れて本能で交わる。
突き上げる動きは激しくユキを責め立てた。]*
『ひ、ゅっ……!?』
[男はまだ動かないと思っていた。
雪菜に動かせていれば快感は得られるし
もどかしさを感じさせるほど
自分は下手ではないと思ってる。
不意を突かれた雪菜は
目を見開いて、喉を開いて空気を漏らす。
ビリビリとした刺激に
身体が弓なりに反り返る。]
『、あっ、あっ……やっ……あん、っ……んっ』
[声がより大きく、雪菜は鳴かされる。
男性の力を使った突き上げは
奥底を強く穿っていく。
顎を上げて、天井を向いて
身体の中がきゅう、きゅうと締める。
へその辺りの筋肉が、凹み、痙攣する。
唐突に訪れ、女をイかせた腰使いは
より激しく、休憩などと言う言葉と無縁に
貪り続けていく。
[男が動く事で、雪菜が腰を浮かすと
殆ど楔が引き抜かれ
打ち下ろすと、ばちん!っと気持ちのいい音が鳴る。
本能のままに雪菜は男を味わう。
聞こえた笑い声に、くふ、と小さく笑った。
下を向いて、腰を振る男を見ると]
『……早く、ナカ、に……』
[その熱を強請る。]*
[男と女の笑い声が部屋に木霊する。
貪欲に悦楽を求める二人。
『ナカに』
その言葉に男はニヤリと嗤って、一層力強く突き上げると最奥に鈴口を押しつけて、精を解き放った。
ドクリドクリ。
狭い膣を肉棒がピッチリと塞ぎ行き場をなくした大量の精が向かう先は───]
[それからも二人の狂宴は続く。
男が女を求めたからか、それとも女が男を留めるためか。
それでも終わりの刻は来る。
男の精が尽き果てたとき、すでに太陽は水平線にその半分を沈めている。
その間、倒れた部屋の主人は身動き一つしなかった。]
ハァ……ハァ…………ふぅ
[息を整えて、ユキから離れベッドから降りた。
水差しに直接口をつけて喉に流し込む。
端から溢れた水が顎を首を、胸を伝っていく。
窓から差し込む橙色の光が男を照らしていた。]
確かに、良かったぞ。
[口の端を歪めたままユキへと声を掛ける。
随分と長い間、そして何度もユキと交わった。
女の中に幾度も吐き出し、精で満たし、それだけでなくユキの肌を汚した。]
……約束だ。
あの女には手を出さない。
[まるでそれが褒美だとでと言うかのように。
だけど、小さく「向こうが望間ない限りはな」と呟きは耳に届いたか。]
[そうだ、といま思い出したかのように。
精と汗にまみれたユキの側によって囁く。]
不思議なことなんだが。
なぜか俺と生でやった女は孕むんだよ。
あとからピルを飲んだとしてもな。
[それは、ただの偶然かもしれない。
薬の効用を考えれば男の側の何かしらで効かないなんてことはあり得ないが。
だが、結果として今まではそうだった。]
……元気な子だといいな。
[嗤う。
その事実に大抵の女は絶望をその目に宿す。
ユキはどうだったか。
その表情が変わる瞬間を見逃すまいと男はジッと見つめていた。]*
『望むわけないでしょ……』
[男の呟きにはこちらも小さく呟く。
軽口でしかないだろうから、それで終わりにして
私はゆっくりとベッドから身体を起こす。
ごぷっ、と花弁の間から白濁液が
ベッドに溢れて染みを作る。
べたべたなのは身体もだ。
遠慮なしに胸や顔を汚された。]
『?』
[疲れ切った身体で座っていると
男が囁いてくる。
私はそれを、けらけらと笑ってしまった。]
『驚いたんですけど。
貴方って中に出した女の人の
その後って気になるんですか?
ヤって捨ててそうな人だから、つい。』
[そうして、私は見つめてくる男に
にこり、と笑う。]
『そんなオカルトも
今日でおしまいですね。』
[元々生でやってる時点で
そんな危険は今までも通って来た。
それで絶望すると言うなら
あまりにも私は間抜けだろう。
──もしも、初めから無理やりに。
私自身も快楽を得ないままに、レイプされたら
また、話は違ったかもしれないが。]
・・・・
『気持ちよかったわ、お父さん。』
[ベッドから降りて、気絶している男の下に
よろよろと向かう。
冷たいタオルを当てて、腫れ上がった所にそっと当たる。]*
[“望ませる方法ならいくらでもある“
そうとは告げず。
ただ『お父さん』の呼び方には大いに笑った。]
面白い女だ。
これで終わりにするのは勿体ないぐらいにはな。
[それでも終わりは終わり。
本当にこの女も子を孕んだかどうかは次に捕まったときにわかることだろう。
愉快そうに笑ったまま一人部屋の浴室へと消える。
間も無くしてシャワーの音がユキの耳にも届くことだろう。]*
| [気絶した男を介抱したまま そうすればシャワーの音が聞こえる。
雪菜は脱いだワンピースを上から被る。 ブラは着ける時間も惜しくてそのまま。
そうしてとあるものを探す 男が手に持っていた銃。
とはいえ浴室内に持ち込んでいれば どうしようもない。湿気で壊れてしまえ、と思うぐらい。
見つかるなら、その重たいものを持ち そしてガチャ、と扉を開けて外に出るだろう。
足の合間から溢れた精液が 腿を、つぅ、と流れ落ちた。]*
(8) 2020/07/18(Sat) 13:34:00 |
| ─ 吹雪のその後・とあるバー ─
[海の上での出来事から3ヶ月後。 吹雪は行きつけだったバーに足を運んでいた。
夜の22時。 夜ではあるけれど、真夜中にはまだ早い。 街がその姿を一変させ キャッチーの声がそこかしこで聴こえてくる。
木製のドアを開けると 部屋の中は照明が程よい暗さを演出し 静かな店内にジャズの音が聞こえる。
迷うことのない足取りで、カウンターにまで付くと 適当なお酒を頼む。
目の前にはきっと、会いに来た男がいたと思う。 その人と話すこともなく 30分ほど、お酒を飲み、軽くつまみを食べる。
1人連れの女性客。 最近はそうでもないかもしれないが、やはり 珍しく見えたのか
バーにいた他の男が話しかけてくるけれど 申し訳なさそうにしてそれを全て断った。] (10) 2020/07/19(Sun) 17:01:11 |
| [1時間経たず 顔を真っ赤にした女性が出来上がる。 話さないから飲むペースが早かったのだ。
バーテンダーからすれば あと一、二杯飲むと潰れそうな具合で そろそろ諫めようとした時。]
……ワインクーラーを。
[吹雪からの注文。
そしてそれをバーテンダーが渋々出すと
吹雪は、それをバーテンダー……天野の方に突き返す。]
………………。
[手を前に伸ばしたまま。 1分程か 空気に耐えかねて、吹雪が咳を立ち上がるだろう。
そのまま何もなければ、会計を終えて 店を去ろうとするが。]*
(11) 2020/07/19(Sun) 17:01:41 |
| ─ 雪菜のその後・1年後 ─
[銃に関してはその日のうちにスタッフに渡し 金庫に保管し、戻った後に警察に届けた。
あの男を直ぐに捕獲する事なく 港で警察に待っていてもらい、そこで逮捕することとした。
さて、一瞬見かけた時に 脱出ボードが船にはあった筈だが。 …………この話はお終い。
結局私に新しい生命が宿る事はなかった。 1年後も私はいつも通りに…… いえ、変化はあった]
『…………』
[潮風を髪に受けて、ばさはざと揺れる。]
『貴方は屑でしたけど』
『…………気持ちよかった』
[楽しそうに笑い、それから 雪菜は船内に戻る。 (12) 2020/07/19(Sun) 17:29:08 |
| [制服をきっちりと着こなし お客様への対応を笑顔でこなす。]
『サンライズ・クイーンにようこそ』
『夢のようなひと時を、お客様』
[にこりと笑顔を振り撒きながら 雪菜は仕事に没頭する。
それは、お客様からの指名も含み。
時に、同僚とサボる事も忘れずに。
小さな女は、この船の中で一番飢えていたかもしれない。]*
(13) 2020/07/19(Sun) 17:29:26 |
| ─ 雪菜のその後・半年後 ─
[6度目のサンライズクイーン乗船時。
『8番のメニューを』 と頼み、顔馴染みになりつつあった御子柴を呼び付けると ベッドの上に座り バスローブ姿で、オレンジジュースを飲みながら 御子柴に相談をしていた。]
『この船で働きたいんです。
どうやったら入れるの? 仕事の募集要項とかではなくて 裏口の事です。 紹介とかないんですか?』
[雪菜は男に話しかけて なんとかこの船で働こうとしていた。]* (14) 2020/07/19(Sun) 17:32:03 |
| ─ 近い未来・御子柴と ─ 『子羊じゃないです。狼です。』 [ >>15>>16愛玩動物ではありません、と 少し強気に言ってみる。 クルーならチケットも要らないはず なんて言う不純な動機でこの船のクルーに なろうと言うのだ。 社会経験の無さからの子供っぽさは抜けていない。 雪菜は、ベッドの自分の横を ぽんぽん、と手で叩きながら、その話を続ける。] 『チップが手元に来るんですね。 ちょっと海外みたい。』 [彼を横に呼んで 押し倒そうと──話はできるだろうし──していたのだが バックヤードを案内してくれるなら バスローブのままでそこについて行ったか。 見学する人間の態度ではないが まだお客様なのだ。 クルーの寝室を見ると、狭いですね…… と素直な感想をするも 寝るだけなら支障はないと判断するか。]* (17) 2020/07/19(Sun) 18:29:12 |
| ─ 近い未来・御子柴と ─ [ >>18自然と口付けまで軽くこなすのは 手慣れたスタッフならではだろうか。 御子柴以外のスタッフも味見をしたことがあるけど 全員、こんな感じなのだろうか。 ……違う気がする。 まぁ、お腹の辺りを指先で摩ったりする 私も大概だろうか。] 『ちゃんと、って言いますか 表の仕事が本業でしょうに。 御子柴さんの仕事への態度が なんとなく窺い知れます。』 [ >>18クルーズ船の客が30人と少ないからだろうか スタッフが多少欠けても 普通の業務がこなせている理由は。 それともある程度は マルチタスクが出来るスタッフに ならないといけないのか。 そう言ったところは、後々 御子柴から詳しく聞けるだろう。] (20) 2020/07/19(Sun) 19:51:16 |
| 『悪いことではないと思いますが…… ん、もしかして違う意味もありました?』 [御子柴が意味深に囁くので 気になって聞いてみる。] 『初めまして。 御子柴さんのようにならない様に気を付けますね。 私は雪菜と言います。 今日はA205に居ますから、お時間があれば いらしてくださいね。』 [ >>19慌てて去りゆくスタッフを見れば 先程の懸念はある程度当たってるようで。 やはり色んな所をヘルプで行くことになるのだろう。 サボった人間がいれば尚更。 目線を合わせられれば。] 『勿論やります。やらせて頂きたいです。 ……いろいろ助けてくださるでしょう せーんぱい?』 [楽しそうに微笑みながら、答えるだろう]* (21) 2020/07/19(Sun) 19:51:28 |
| ─ 近い未来・御子柴と ─ 『そのメニューを積極的に お客様に教えているようにも見えましたけどね。』 [ >>22それとも、私が上玉だから?と 首を傾げたけど。 そういえば初めの時は風邪を引いていたので 上玉というか、風邪を引いた子供というか……。 何故教えてくれたんだろうと、ちょっと気になる。 思ったよりも気軽に客に教えているんだろうか。] 『クルー同士で、するんですね。 今の私と、貴方みたいな』 [ >>23意図を読み解くと 敢えて口にしなかった部分を言葉にして 揶揄うように、指を相手の胸に触れさせた。] 『え、じゃあ……みこしー先輩にしておきます? はぁい、嬉しいです、先輩。』 [ >>23 いずれなんと呼ぶかは置いておいて 初めは先輩、先輩と呼んでいただろう。 その後は、御子柴くん、だろうか。] (24) 2020/07/19(Sun) 20:23:18 |
| [上司は理解のある人で初対面から 当たりを引けたかなって思える人柄で。
ただ、結果的に彼には多く迷惑をかけることになる。 それはサボり癖のある御子柴に 雪菜が事あるごとについていくから。
迷惑を掛けているのは自覚しているから 船を降りたあと、お客様から貰ったチップで 上司にご飯を奢るようにしている。
勿論それだけでなくても良いのだけど そこは、どうだったか。 意外としっかりしていた人かも。 奢るのも、なんだかんだ断られるなら 例えばネクタイ、例えばシガーケース。 例えば上質なペンや、白手袋等々 小物をプレゼントする事が増えたか。]*
(25) 2020/07/19(Sun) 20:23:28 |
| ─ 近い未来・御子柴 ─ 『まぁ機会さえあれば次も絶対来ましたけど…… 4回目でシちゃった訳ですが 教えて後悔したなって思いました?』 [ >>26御子柴にそんなことを聞く。 自信満々な顔は、絶対そんなことはないと 自負している顔だった。 気にいる、気に入らないが身体のことを指しているなら、と。] 『わざわざ隠したから、つい。 あいた。』 [額を、ツンとされれば わざとらしく大袈裟なリアクションと声を。] 『あ、申し訳ありません 連絡も無しに居なくなってしまい。 性の悪いお客様に絡まれ…… んっ ……ましてぇ。』 [ >>27上司に謝罪の連絡を入れながらも 合間に挟まった小さな声は 後ろから男が突き上げたから。 相手はお客様か……きっと同じサボり魔さんで……。 (28) 2020/07/19(Sun) 20:58:58 |
| [それとは違う短い休憩の時間に そういえば上司の誕生日が近いので サプライズしません?などなど ご機嫌を取ることに手を抜くことは無かっただろう。
無茶を見逃してもらえる事に 胡座をかくことはなかったのだ。 それが、一番サボれるから。]*
(29) 2020/07/19(Sun) 20:59:11 |
| ─ 近い未来 ─ 『あら、そんなに会いたそうにしていましたっけ?』 [ >>30とボケた顔をしている。 追っかけにまでなった覚えはない、なんて軽口を。] 『……っ、はぁ……』 [楔を引き抜かれて、こちらも服を整える。 どうしても抜けられない仕事は勿論あるし そんな時にまで、サボりを優先はしない。 そこまですると 優しい上司でもいつか首を切るだろうから。] 『ふぅ。……はい、はい。 また後で、です』 [その日は運悪く、雪菜の指名もあったりして 夜中まで会えなかっただろう。 恋人では無いです。 誰かに聞かれた時に 雪菜は真顔で言うし、それが照れ隠しでも無いことは 直ぐに分かるだろう。] (32) 2020/07/19(Sun) 23:46:54 |
| [それでもサボることは多いし その時側にいるのが御子柴なのは 否定はしないけれど。
適度なサボり。 適度なお小遣い。 雪菜にとっては最高の職場で。
少なくとも10年程は務めるだろう。]
『…………いらっしゃい』
[夜中に訪ねてきた男を見て 狭い個室に雪菜は御子柴を迎え入れたか。 それはそれは、楽しそうな笑みを浮かべて。]*
(33) 2020/07/19(Sun) 23:47:06 |
| ─ 吹雪 ・3ヶ月先の未来 ─ [ >>37天野さんが「ぅ…」って言いたげな顔をしてた。 わたしはそれを見ると、少し俯いてしまう。 やっぱり迷惑だっただろうか。 結局クルーズ船では あの夜以来顔を合わせず終いだったし。 重かっただろうか、とか。 あの時の指の傷は もう綺麗に治ったと思うけど。 まだ少し痛む気がするだろうか、とか。 わたしの中では もっと普通に話すつもりだったが 迷路に迷い込んだみたいに 言葉はわたしの喉奥から出て来れなかった。 だから行動で示すしか無かった。 いつの日か教えてもらったカクテル言葉を わたしはまだ覚えていたから。 >>39初めは分かっていないようだった天野も 直ぐに意図に気付いたみたい。 意図に気付いて、どう、応えるだろう。 わたしの胸がドキドキと破裂しそうなのは きっと酔いが原因ではないと思う。 (42) 2020/07/20(Mon) 22:48:31 |
| [ジャズの音が遥か遠くに聴こえて 胸の鼓動が奏でる音楽が頭の中によく響く。
耐えられずに立ち上がると わたしの手が、掴まれる。]
…………。
[そちらをまじまじと見る。 半分泣きそうだった。
それでも逃げずに座れたのは 彼が手を掴んでいてくれたから。]
……もう潰れちゃうよ。
[眉を下げながら言う。 けれど後一杯なら、なんとか。
そうして差し出されたのは 彼の奢りの、黄色のカクテル。
その意味をするところを聞けば。 わたしは俯いて。] (43) 2020/07/20(Mon) 22:48:59 |
| …………。
[天野の、カクテルを差し出した手に 自分の手を重ねる。]
……ワインクーラーの意味は……
わたしを射止めて、です。
[そうして顔を上げれば わたしの瞳は潤んで、今にも泣き出しそう。 店内の薄暗い照明では、分からないだろうか。
でも彼とは顔を突き合わせて この距離なら。きっと。]
(44) 2020/07/20(Mon) 22:49:51 |
| ─ 近い未来 ─ >>34 『…………』 [男の言葉には黙り込んだ。 実際、風邪をひいていたとは言え 誘いに乗って来なかった男に興味が湧いたから 次の乗船では他の客と遊ぶ前に 御子柴を呼び出したか。 ちょっとしたリベンジマッチみたいな 感じだったけれど。] 『御子柴くんよりも貴方のことが知りたいです。 真面目そうで、頼りになる カッコいい……センパイ。』 [働き始めは、割と御子柴のことを出汁にして 他のクルーを釣り上げていた。 実際彼は顔が広かった(スタッフが少ないのもあるが)ので 話のネタにすれば大抵は乗ってきただろうから。 助かってます、なんて 御子柴にご飯を奢ったこともあったかも知らない。] (45) 2020/07/20(Mon) 23:05:30 |
| [だって 『無理じゃね?』なんて言う人ですもんね? 出汁に使うぐらいで良いんです]
(46) 2020/07/20(Mon) 23:14:22 |
| ─ 遠い将来 ─
[30代になり、髪を伸ばしていた雪菜は 未だ柔らかなその肢体を男にもたれかけ 長い髪をシーツのように男にかけていた。]
『色気が増したなら むしろ今こそ稼ぎ時だと思いますけど。
…………』
[雪菜はするすると身体を下におろしていく。 男の胸板、腹、そして下腹に至り。
薄闇の中、ちゅ……、ちゅむ。と 軽いリップ音を響かせ 御子柴に熱を蓄えさせる。]
『子どもが出来たら、やめます。』
[雪菜は、子供が出来にくい体質だった。 それこそが、過去、あの男のオカルトを否定した 理由の一つなのだろう。
けれど、御子柴とは避妊具をしっかりとつけていて。
ただ、今この時は 屹立したものを、そのまま身体の奥に ゆっくりと沈めていった。] (47) 2020/07/20(Mon) 23:14:30 |
|
『誰の子でも、良いです』
『…………くふ。』
[雪菜は身体を起こして その腰を揺らし、ピロートークに入って 身体を休めていた御子柴の上で再び乱れていく。]*
(48) 2020/07/20(Mon) 23:14:56 |
| ─ 近い未来 ─ 『女性クルーに嫌われたい訳じゃないです。 むしろ仲良くしたいぐらい。 でも男の人に聞いてますけど 誰も今クルー同士で付き合ってる人は 居ないって言ってますし?』 [ >>49雪菜としては気にしてはいるが 気にし過ぎても居なかった。 正式に付き合っているとかでない限り 雪菜は遠慮しなかった。 例えその男の人を、憎からず思ってる女性クルーが 居たとしても。 だから恨みは買っただろう。 そういうのは、御子柴がたまにケアしてくれて ありがたく思ってた。] (52) 2020/07/20(Mon) 23:39:02 |
| ─ 遠い将来 ─ 『じゃあどういう話なんですか?』 [ >>50身体を起こし、手を髪の下に入れると 長い髪に空気を含ませるようにして ばさっ、と後ろに流す。] 『……中には出させなかった筈だけど。』 [暗に付けていなかったことを 知っていたことを示しながら。] 『……。 もうそんな言われ方する歳じゃないですよ』 [身体を屈めて 男の上に自分の身体を押し付けると 体格差からキスは出来ない代わりに その首元に口付けをした。 腰の動きは早く、搾り取るように。 避妊具をつけないままに、男の吐精を促した。] 『……俺の子がいい、の間違いじゃないですか?』 [中に出され、息を切らしながら 男の上にしなだれかかりながら雪菜は小さく言った。]* (53) 2020/07/20(Mon) 23:39:21 |
| ─ 遠い将来 ─ 『一生遊んで暮らせる程ではないですよ。』 [ >>55御子柴はあんまり 私の姿や振る舞いにドキマギしたことがない気がする。 一時期ムキになったりもしたけれど 途中でそういうものか、なんてストンと受け入れてしまった。] 『したり顔で言うことでもないでしょう。』 [それを言えば、ゴムありでも 可能性が無いわけではない。 どれどけ身体を重ねてきたか 数えるのがバカらしくなるくらい。] 『私がいい子な訳ないでしょう』 [ >>55耳元で囁かれた言葉に返しながら そのまま目を閉じて、微睡の中。 雪菜に子供が出来たと分かるのは その1ヶ月後の事だったか。 相手が誰か、などと。探す必要もない。 (56) 2020/07/21(Tue) 0:08:16 |
|
[雪菜は、この1年。 客や、クルーと寝たことが無かった。]*
(57) 2020/07/21(Tue) 0:08:31 |
| ─ 遠い将来 ─ 『そうなるなら、私は上司についていきます』 [ >>58もう私は30代。 お年玉やお小遣いをせびる年ではない。 いえ、貰えるなら貰いますけれど。 御子柴の普段の姿にも きっとベッドの上の姿でも 雪菜はときめくことは無いだろう。 沢山の男を見てきて 中には雪菜がカッコいいと思う男性も 確かにいたと思う。 なら御子柴は? 分からないけれど。 きっと気付いたら隣にいる男だ。 隣に、行っている男だ。] 『結局、身体ですね』 [くふくふ、と笑って雪菜は眠る。 私が辞めるのはまだしも 御子柴が辞めると言えば、私も目を丸くした。 (59) 2020/07/21(Tue) 0:44:40 |
|
[言ってくださいよ、と言えばどう答えたか。 言ったら何か言われそうだから、と のらりくらりと躱されそうだ。
そうして2人で仕事をやめれば じゃあどうします?と話をして じゃあ暮らしてみます?と話をして じゃあ籍でもいれます?と話をして
じゃあ結婚式は?と言葉に出したら 2人してニヒルに笑いながら それはなしで。なんて声を揃えたか。
だって恋人では無いんですもの。 まして夫婦だなんて、飛び級過ぎる]*
(60) 2020/07/21(Tue) 0:45:03 |
| ─ 吹雪の未来 ─ [ >>63>>-131天野さんの反応は 少し分かりづらい。 本当に嬉しいんだろうか、なんて事も少し思ってしまう。 >>64苦笑いをしたのも 何か悪い反応が返ってくるんじゃ無いかと ビクビクしてたぐらい。] 本当にびっくりしてる……? [笑っている彼に 不安そうな瞳を向けていた。 それでも逃げ出さないのは 天野さんが送ってくれたカクテル。 オリンピックというらしいそれが、私達の間にあるから。 彼がどんな反応をして 私が勘違いしそうになっても 綺麗なオレンジ色が、彼の思いを教えてくれるから。] ……なぁに。 [あの船で、と言いかけた言葉の続きを聞きたかったけれど 彼はやめてしまった。 代わりに手を取られて 酔いで火照った顔がさらに熱くなる。 (66) 2020/07/21(Tue) 19:05:59 |
| [天野さんが私と別れた後何をしていたのか 気にならないと言えば嘘になる。 私は殆ど自分の部屋に居たから。 でも彼が話そうとしてくれるまでは 私からは聞かない……というか聞けない。 彼が何をしていたか。 もしかしたら、妹と……そんな事があれば わたしはどうしていいか分からない。 でも。 そうならない気も、する。 なんでだろう。まだ分からない。] …………。 [ >>65お仕事中なのに大丈夫なの、とか そんな気持ちはあるけれど。 ぎゅぅ、と手を握ると 嬉しそうな笑みを溢してしまう。] (67) 2020/07/21(Tue) 19:06:25 |
|
……うれしい。
[手を握ったままお店を出て。
その時に、ふ、と彼の身体に寄りかかり 上を向いた。
何かを待つように、目を閉じて。]*
(68) 2020/07/21(Tue) 19:06:42 |
| ─ 雪菜・遠い将来 ─ 『おね……姉さんには ちゃんと報告するに決まってます』 [ >>6210年経った今でも姉の吹雪にべったりだった。 もしかしたら、その横に違う誰かがいたかも知れないが それでも家族という立場を使い 隣は渡しません、と大立ち回り……ならぬ小回りしていたか。] 『じゃあ、これ、鍵です』 [そう言って2人で借りたアパートの鍵を渡す。 家を買うのは、まだ踏み切らない。 というよりも、2人揃ってあまり定住しない イメージもあり。] 『今日のご飯は御子柴さん……』 [そうして、ふと、気付く。 御子柴さん、ではどちらなのかわからない。 いえ、私たちは分かるけれど。] (69) 2020/07/21(Tue) 21:22:43 |
| 『…………詠斗……。』
[その名前を呼んで甘い雰囲気が ……流れるなら、きっとずっと昔に恋人になっていた。
詠斗、と呼んで雪菜は笑う。 何故なら。]
『やっぱり、8番メニューなんて 駄洒落を効かせ過ぎましたね?』
[くふくふ、と 船での思い出を話すのだ]*
(70) 2020/07/21(Tue) 21:22:53 |
| ─ 遠い未来 ─ 『…………』 [ >>72都合が悪くなると黙る癖は相変わらず。 もう30代だというのに。 20代まで消えなかった癖は、そうそう治らないようで。 結局2人の時は お姉、お姉と呼んでいたけれど それが、2人でも姉さん、と言うようになったのは もうしばらく先のこと。] 『ありがとう。 そういうのは、助かります』 [御子柴のその提案には 素直に微笑みながら、頷いた。 歳を取るごとにそうした素直さが 増えていく。 それを落ち着いた、と言ってもいいけれど。 私は、それを信頼してるから、と言い換えたい。] 『だってぇ……おかしいんですもの。』 『私にとっては無理じゃ無かったですけど。 まぁ、そうですか。 また近々上司さんには会いたいですね』 (74) 2020/07/21(Tue) 22:38:50 |
| [そうして彼が部屋に誘導してくれて でも、私は振り返ると 両手をただ伸ばし、彼の方に向けた。
10年の中で2人の間に出来上がった キスをするので、屈んで下さい、という雪菜の合図。
彼が屈めばそっと、口づけをして。]
(75) 2020/07/21(Tue) 22:39:18 |
| [そんなことを囁いて私は笑う。
それは遠い未来の話。 けれど、まだまだ先の長いお話でした。]** (76) 2020/07/21(Tue) 22:39:42 |
| ─ 吹雪の 幸せな 未来 ─ わ。 [ >>77唇に触れた柔らかさに 多幸感を覚えていれば、私の身体が持ち上げられた。 少しだけ、びっくりしたけれど 下から聞こえてきた言葉に、破顔する。] ……うん。 わたしも、天野さんが、 すき。 [口づけを送られれば それに返すように、彼の身体を抱きしめた。] ……ぇ? ─────ぁ。 [ >>78天野さんに言われた言葉が 初めはよく分からなかった。 けれど、二、三拍置いて吹雪はその意味を理解すると 今日一番に真っ赤な顔になってしまう。] (79) 2020/07/21(Tue) 23:15:07 |
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