人狼物語 三日月国


77 【ペアRP】花嫁サクリファイス 弐【R18/R18G】

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  フライパンに被せた蓋を開ければ
  もわ、と湯気が立ち上がり、
  美味しそうな匂いを辺りに振りまいた。

  すっかりと出来た移住スペースで調理中。
  焼けたものをお皿に載せると
  クリームを全体に塗り、果物を飾り付けていく。


   「 出来たわ! 」
 
 



  やがて、やり遂げたという達成感に
  思わず歓声をあげれば。
  転ばないように気をつけながら、
  彼の待っている机へと両手で皿を持ち運んでいく。
  
  ただ、待っていてとしか伝えていないから
  なにをしているのかも、なにも
  わからないんじゃないだろうか。
  
  彼はどんな表情をしているだろう。
  私は目を弛ませて柔くほほ笑みかける。
 



  擽ったそうにしながら伝えると
  いつかのように、彼の手を取る。

  触れる体温は冷たい。
  でも、私の心はほかほかと
  温かい気持ちでいっぱい。
 

 

  だからその後の行動は、何気なく。
  彼の手をそのままそっと持ち上げれば、
  甲に顔をちかづけ、唇を寄せる。

  それは誓いの口付けのように淑やかに。

  閉じていた瞳を開けば、
  頬を染めて照れくさそうに笑った。
  

[ 天狗には会ったことがない
 鬼にも、龍にも、大蛇にも
 そも嫁たちの生まれ育った里ですら
 己はこの目で確かめたことはない

 それなりに生きてきたとは自負しているが
 それなお、己の知る景色はあまりに少なすぎる
 
 鼻をかむのすら手伝おうとする冥桜
 幼児に対する様なその仕草に
 わずかな苛立ちを覚えはするものの ]


  鼻ぐらい自分でかめるが
    ────……まぁ、いい

   しかし、強くしすぎてもダメで
     優しくしすぎてもダメとは難しい
       取り外せたら楽だとは思わぬか?


[ 促されるままに鼻をかむ
 右、左、交互につままれ鼻から息をし
 そうして吸い込んだ水を出し終えたなら
 ふぅ、と安堵の息を吐き ]

[ また一つ、知らぬ話に瞬きを

 女子は──と言われれば
 平らな己の胸にぺたりと手を置き確かめて
 次の話には興味深げな視線を脚の間へ向け ]
 

  ふぅん
   知らぬことが沢山で
     少しばかり癪にさわる

    それもまた、
      我が大きくなるまでは
       内緒のままということか


[ 教えろとねだる気にはなれない
 子供ではないと言い募る気にも

 ため息一つ
 せめてもの仕返しに
 邪魔なものを太腿で締め付けつつ
 肩口はおろか口元まで湯に沈み込み ]


  ────ん


[ 顔半分、湯に潜ったまま嫁の言葉にこくり
 湯を飲まぬようあくびを噛み殺した* ]

― 勘違い ―


 な、なんと。本当はかんぅ殿は余を殺すためにやってきておったとは……。


[白竜様がぷるぷると震えながら、本を読んでおられます。
上流に捨てられた本がどうやら滝壺に流れついてきたようだ。
それは大和という国の神話らしい。
ぱらぱらめくっていたら、生贄の女性の代わりに一人の若者が女装し、相手の居住地に乗り込んできたとかなんとか。
色々な神話が混ざっているが、え、デジャブを感じる。
自分たちをベースに二次創作してる?レベルにそっくりで。

というより、古来よりよくあるパターンなのだろう。

魔物に嫁いできた女装男が大きな蛇の化身である男を酔わせて、剣を突きつけるシーンでは、とうとうさめざめと泣きだしてしまった。
読者多しといえども、魔物側に感情移入をして読んでいるのはきっとヤオディだけだろう]

 かんぅ殿も本当は、いつも背負っている青龍偃月刀で余を殺すために……。
 女装をしていたのも、余を油断させて、殺しやすくするため……


[ぼろぼろ泣きながら読み進める。そこ泣くところじゃないし。
ヤオディ、ちゃんとよく嫁。いや読め。
かんぅはあっさりと男と見破られていたのだから、その女装意味ないし。
その後も嫁であることにこだわって女物を着るの大好きなとことかは、綺麗に忘れているらしい。
あの人、絶対、ほんとに嫁に来たがってただけだから]


 ふむふむ、この後は……。


[涙をふきふき読み進めていくと、なんかふいんき(変換できない)が変わっている。
女装をしていた男が、俺の草薙剣をくらえ、と酔った魔物をズコバコと下半身の生身の剣で突き刺して、くんずほぐれつしている。


 わー、すごい、こんなことまで!?

 縛って目隠ししたり、あれやこれや、知らない道具を使って魔物を責めている。

 確かに、ヤオディもかんぅから色々なことは教わってはいるが、かんぅは基本、ヤオディに激甘なので、痛いようなプレイはしないから。
 感じすぎて死んじゃう、というのはあっても、せいぜいぴしゃん、とお尻を叩かれるくらい]


 か、かんぅ殿ももしかして、余にこういうことしたいのか……。 



[真っ赤になって一人で慌てている。
こんな激しいことはされてはいないが、嫁となってきた者に、魔物が肉剣に倒されたのも同じ。
あはんでうふんな本を、河原とかに捨てて次の若者の糧にするのはどの時代、どの世界でも同じこと。
よりによってマニアックな一冊が滝壺に流れ着いてしまったようだ。

その本でも結局、魔物は英雄の剣「に」屈服し、もう悪いことはしませんでした、めでたしめでたし*]

[よもや婿殿が多趣味(あぶのーまる)であったとは。
かんぅが其れを見つけたのは二人の愛の巣の寝具の下である。ふんふんと筋肉掃除をかんぅをしていたところ、ついうっかり見てしまったのである。其の本の題名は、俺の草薙剣であった。

なぜよりにもよってその本を…

これが、他の本ならば
婿殿をかんぅが殺すはずがないと誤解を解いて
美しく幸せな接吻(きす)をするはずだったのに。なぜかよりにもよって、くんずほぐれつをしているほうを見てしまったのか。其れをかんぅは熟読した]



 …ほう、ほう?目隠しとな


[ああ、読み進めているよ。
婿殿早く来て、止めて]


 道具 む?滝壺 か


[滝壺?!滝壺で何をするの。
蛸壺とかじゃないかな。まってとても危険。危険が来る。河原とかに捨てたあはんでうふんな本から飛躍していく。この男自体が、危険すぎて河原に捨てられかねない。

そんな危険(R18)な妄想を逞しくし
すくっと立ち上がれば]


 婿殿!!!婿殿!!!!


[かんぅと夜の合戦をしようぞと
駆け出した。性交(あぶのーまる)。
婿殿の明日はどっちだ。真っ赤になっていた可愛い婿殿はどうなっちゃうのか。でも、期待しちゃっているところあるから、きっとうまくいくでしょう。たぶん。


婿殿が叫ぶ結果になるのは目に見えているが
それも愛ゆえに。頑張れ、婿殿。
俺たちの戦い(せっくす)はまだ始まったばかりだ。*]

【人】      千








──二〇██年六月 ██県██市█町 歴史資料館
            
          
            
或る夜間巡視警備員の独白
(102) 2021/07/02(Fri) 23:05:44

【人】      千



 温暖化による異常気象で、六月から蒸し暑い日々が続いていた。
 すっかり初夏といっていい有り様であるのに、
 梅雨は忘れることなくやって来るのだから、うんざりする。

 今日も夕方まで降り続いていた雨の名残か、 
 高い湿度が生暖かい嫌な空気を屋内に漂わせていた。

 着込んだ制服が温度に釣り合っておらず、額に汗が滲むのが分かる。
 暦上は夏本番は未だ遠い現状、とっくに閉館時間を迎えた夜
 冷房の使用が許されるのは休憩室だけだ。

 節電という掲げられた名目はあるものの、
 実のところ、雇われの厳しさを感じるばかり。
 少しばかり人付き合いが不得意な身には有り難い仕事であったが、
 特にこの季節はあまり快いとは言えなかった。
(103) 2021/07/02(Fri) 23:05:58

【人】      千



 どこぞの酔狂な金持ちの寄付によって、
 ここ数年の内に建て替えられたというこの建物は

 規模と需要に反した、真新しく清潔な内装が目を引く
 まさしく金の無駄遣いであると、
 望んで働いているわけではない一般庶民には思えてならないが

 無駄に大きな窓から差し込む月の光に関しては、
 巡回中いつも有り難く感じていた。

 夜の資料館は不気味に思えてならない。

 今の時代を生きる存在は自分一人きり、
 犇めく過去が黙して暗がりからこちらを見ている。
 そこには独特の居心地の悪さがあった。

 中にはきな臭く鬱蒼としたものも収められていて、
 そんなものを置いているからいつでも客足が少ないのではと
 思えてならないが、当然口を出せる立場でもない。
(104) 2021/07/02(Fri) 23:06:11

【人】      千



 一人分の靴音だけが、反響し静かな空間に響く
 丁度この先にあるコーナーが、きな臭い展示物のある場所だった。

 不気味であっても、怖いと感じているわけじゃない。

 自分は既に親に結婚を急かされる年齢の男で、
 真夜中に展示物が動き出し警備員を巻き込み騒動を起こすのは
 映画やゲームの話でしかないのだから。


 何も起きやしない。いつもと変わらず時間が過ぎ、帰宅する。


 その筈なのに────

 あるわけがない風の流れを、温い空気の中確かに感じた。
(105) 2021/07/02(Fri) 23:06:25
「なあ、今でも覚えているのかい?」

「……当然だ。
 この名の一つ一つ、決して忘れられやしない」

【人】      千


「いーや、怪しくはあるだろうこの状況
 でも俺達はただ、里帰りしているだけだぜ。
                 だが、ああ……あんた」
(112) 2021/07/02(Fri) 23:10:03

【人】      千




 歪む笑みを浮かべる口から、牙が覗いた。
(113) 2021/07/02(Fri) 23:11:18

【人】 異形 千



「視えるんだなァ?可哀想になァ?
        はは……、────
ひひひひっ!
(114) 2021/07/02(Fri) 23:11:37

【人】      千




 不気味な笑いを耳にしながら、意識が遠のいていく。
(115) 2021/07/02(Fri) 23:12:02

【人】      千

 

 




 
(116) 2021/07/02(Fri) 23:12:48

【人】      千



 どうやら気絶していたらしい。

 すっかり静けさを取り戻している空間。
 不審者も恐ろしい異形も、何処にもいない。

 ふらつきながら窓に近づき、外を見下ろしても

 その先、資料館の傍らで咲き誇る純白の梔子が見えて、
 芳しい香りが風に乗り届くばかりだった。

 湿度の高い夜、あれはよく香るから────
(117) 2021/07/02(Fri) 23:13:10

【人】 吸血鬼 千




 まるで、本当に────
(118) 2021/07/02(Fri) 23:14:26
  お主の発想は面白いな。
  もしかするとそうした生き物もな。
  この世界のどこかには居るやもしれぬ。


[鼻をかんだ後、指先は湯につけ擦り流しておく。
後は湯の流れに従い勝手に廃されていくだろう]


  ただ、、そうさな。
  予はこのような目であるから遠くへは行けぬ。
  人から話を聞いたり、村の周囲の景色しか知らぬ。
  知らぬ景色は数多もあり。
  星の数程にもこの世界は予にとっては見知らぬものだ。


[次は溺れぬようにと鼻だけは出るような高さへとリンの位置を調整する]


  ほれ、またそう戯れる。
  そうされると予は心地好いものよ。


[それへの刺激は心地が好い。
ただ幼き身に欲情するかと言えば――]

  ま、世の中そちらのが良いという者もいようが。
  予としては胸も尻もそれなりに欲しいものだ。
  内緒というわけではないぞ?
  例えば今お主が挟んでおるモノだがな。
  それはお主の身体の――そうさな。
  股座の孔に突っ込んで使うものだ。


[挟み込んでいるなら理解できようが単純に身体の大きさが合っていないのだ。
緋扇がそうしたところも教えてくれていると助かったのだがそれはしていなかったらしい。
男の身で女子に身体のことを教えようとすればどうしても行為が混ざる]


  今の身ではそこに予のものは入るまい。
  出来ぬことを教えるは良いが。
  教えても試みることができぬのだ。
  それなら先に詩や音を教えた方が良いだろう?


[百――と途中を端折りそこだけを口にする]

  さ、上がるとしようか。
  夜は同じ床で眠りにつくまで子守詩を謳ってやろう。
  その前には香油であるかな。
  五色の家に咲く椿から取った香油があるはずだ。
  あれで香りをつけてやろう。


[自然の浴槽からあがると脱衣所へと向かう。
拭き布でリンの身体につく水滴をとん、とんと優しく拭ってやるが男は自分の身体は割と雑に拭いていた。
髪の毛もしっかりと水分を取れば頭に乾いている布を巻いてやり、それから香油を肌に馴染ませるように塗ってやろう]


  予たちは遥か西の方よりこの地へ参ったらしい。
  彼の地は神々が集う地らしく、蘇芳や緋扇。
  他にも永く眠った者たちは自然そこへ旅立つのやもしれぬ。
  いつか――。


[香油を塗り終われば寝間着を着させて寝室へ向かうとしよう。
共に同じ床に入り身を寄せて――]

 




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