人狼物語 三日月国


94 【身内】青き果実の毒房【R18G】

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【人】 9949 普川 尚久

>>69 素崎
「………………」

 質問内容に、分かりやすく表情を変えた。面倒臭さと呆れの入り混じったものだ。

「……それ、そんなに気になるの?
 榊さんにも同じこと聞かれたけどさぁ…」

 声音にも表情と似た印象を感じるが、会話を嫌がられているわけでないとも思えただろう。

「寝れてるわけないでしょ、こんな明るくて。
 布団被ってるから別に寝れてるけどさ」

 榊に答えたのと同じ答えを返した。普川側からしても、あなたの異能を気にしてないわけではない。これまでの生活や、端末に書かれたデータやらに思考をめぐらしていた。
(70) 2021/09/19(Sun) 0:45:05

【人】 9949 普川 尚久

>>71 素崎
ミラーボールぴかぴかは完全に風評被害である。明かりが消されないだけだよ!!!

「はあ……影なんてどこにでもできるでしょ。
 僕のは暗くなった方が利用範囲増えるから、
 明るくする発想があるのはわかるけど」

「まぁ、僕の方は誰のどんな影でもいいし、
 素崎くんのと違うところはあるんだなぁってことで」

「……で、止めるってなぁに。
 素崎さん、そんなふうに大人たちから言われているの?」

「僕の異能なんて、制御装置で抑えられてしまっている程度の、
 そんなもんさ。気にしんくていいと思うけどな」

「ああ、装置が外れたら、考えなきゃかもだけど……」
(72) 2021/09/19(Sun) 1:07:25


「おや、既に誰かと身体を?想像よりは穏やかですが、想定よりは多くの睦言が存在していたようだ」

「当方、▓▓もまだ一人。しかも狼と言う役の上のものですから、これでは失望させているでしょうか?」

「ですがもう少々お待ち下さい、観客の皆様方。
仕込みは既に済ませてあります。後は幾つ芽吹いてくれるか、退屈はさせないと思いますよ」

舞台の上で仰々しく誰もいないレンズ越しの先にそう告げて、寛美な一礼を済ませてから、
改めて側に来た新たな役者を見上げて微笑む。

「まるで、産まれたてだった頃の──
▓▓と同じような事を言うのですね、貴方も」

真偽はこの男の目に映る事はない。
貴方の言葉のどれが事実か、今回もわからない。けれど前の去り際と違い、今浮かぶ表情は共感と僅かな『じあい』。

証明のように頬に重ねられた手の上に己の手も重ね、その冷たさを味わい、もっと触れてほしいとばかりに力を込めた。



「それを望むなら、一つ確認と参りましょう」

「変わりたいと願うには、
まず『今の己の在り方』を理解しなければならない」


手を離して、貴方が最後に唇を拭った動作を見て目を細め、唇は弧を描く。

彼の言う事の真偽はわからない。
ただ、▓▓は▓▓である以上、これは問える。
気付いているから。

「例え人を愛せても、
ただしい人間とは言えませんよ」


「何故って?
他人を愛せる当方、▓▓が。
ただしい人間ではないからです」



「ああ、それを問う気持ちはわかりますよ。
私もよく行います。貴方もよくご存知でしょう」




「でも貴方きっと、素質が圧倒的に欠けてます」

「沢山『ただしい』を教えて貰いましたよね?
それをなぞりはしている。でもそれだけ。
『理解』は何一つしていない。出来ていない」

くるり、ターンを描く。
何処か犬の回転のように。後ろ手を組みながら無邪気に笑い、あなたの目の前でまた止まる。

「貴方、」
「仲間ですよ。ただしくない、▓▓達の」

「狭い大人達にとって都合の良い『ただしい人』を望む。
まるで進んで操り人形になりに行くようだ」


「それでもなお貴方は──
ただしい人間を望むのですか?」

「まだ変わりたいと願いますか?」

『その先に得られるものなんて大した物ですらない、こんな歪んだ現実で?
わざわざ糸を付けられたいのかな?──本当に、変な人』



【人】 9949 普川 尚久

>>73 素崎
「そぉ……」

 弱点の公開に対して興味なさげな声。何かがあって止められるようなことがあれば、真っ暗を作るようにするかとは考えたが、そんなこともそう起こらないだろう。

「進歩、なぁ…? ……今回のは企画にあわせての、
 誰かさんの意思によるものですから。ないよ、そんなの」

 企画がなければ、しばらくは概ね個室が続いたであろう同士である。
 実は進歩でなく変化なら普川は思い当たるが、普川の中でだけのことなので、やはり企画以外が理由になるとも思わなかった。
(84) 2021/09/19(Sun) 5:59:28

【人】 9949 普川 尚久

>>75 市川
「………………」

 嫌そうな顔をして見やって、どうぞとも何とも言わなかった。拒否権をご利用できなさそうとは思っている。座られた後にどうぞと言うのもなんとなくはばかられた。

 食事に手出しまでしてこなければいいなと考えながら、そのまま食べ進めるだろう。ちらちらとあなたのことは気にしている。
(85) 2021/09/19(Sun) 6:07:18

どこか別の生き物のように、澱みなく動く少年の唇。
流麗に紡がれる言葉を浴び続ける。

素質が欠けている、そう告げられた瞬間。眉間に皺が寄った。
無邪気に笑う彼、向かい合い沈黙する男。
今この瞬間も数多の視線に晒されている。
観察している。値踏みしている。

塀の外、清くただしい人間どもが。




「なりたいよ」


冷たいレンズの前、答えはその一言だけだった。

「ただしくあれば、このくだらない舞台から降りられるんだろう?」

【人】 9949 普川 尚久

>>87 市川
は?


 吃驚半分威嚇半分。

「…………なぁに。僕は別に、なん……市川さんみたいに、
 話したかったとか…思ってない、けど…?」

 一先ず自身の意思を表明しておいた。僕は何とも思ってなくて、あなたの片想いですよ。

「他の人とも…話したかったら、寄るくらいはできるし。
 ……話したい気分にならんだけで。
 僕からなんかあったら、大体食べた後でいいかな……」

 そわそわと落ち着かない様子だが、食べるペースは早くなりも遅くなりもしない。
(89) 2021/09/19(Sun) 13:46:21
鍵をかけた某所に貴戸と普川がいる映像が流れている……。

【人】 9949 普川 尚久

>>90 市川

「そうなんよ。いくないからペットにならないです」

 塩。

「というかペットって何……?
 ここだけでの話…? 出てからも…?」

「どれにしろ、いやよ。ご主人様とかほしくない」
(91) 2021/09/19(Sun) 15:51:46

【人】 9949 普川 尚久

>>93 素崎

 何…?と言たげな顔をしたが、追究はしなかった。ちなみにヤられました。

「協力って言うか……やれって言われたことやらない方が、
 もっとやりたくないことやれって強制されるでしょ」

「そっちの方がいやよ、僕。素崎さんはそうじゃないん?」
(99) 2021/09/19(Sun) 17:15:52

【人】 9949 普川 尚久

>>103 素崎
「そぉ……まぁ、そうな。終わりの日が決まったら、
 早めに言ってほしいくらいには自由だし」

 夏休みみたい、浮かんだ思考はすぐ掻き消した。思い出したくないことの方がすぐに浮かぶ。少し顔をしかめた。

「もらえるものをもらっておきたいのは、お揃いだな。
 
……次のハメ撮りがお互いじゃなかったら、何かする?


 わざとらしく顔を背けて、努めて平静を装い、言った。
(111) 2021/09/19(Sun) 19:12:51

【人】 9949 普川 尚久

>>110 市川

「……許可してくれる人見つけるの大変だと思うけど」

 はあ、ため息ひとつ。

「他に好みの良い人が見つかるといいですね、同意が得られなくて望むものが期待できない僕のことはもう相手にしないで余所様にアプローチ掛けてた方が建設的なんと違うかな。僕に来ても労力に対して結果が見合わなくてがっかりするよ」


 素直に早く興味をなくさないかなと思っているし、あなたをずっと警戒しているように見える。シャーー。
(113) 2021/09/19(Sun) 19:27:00

【人】 9949 普川 尚久

>>118 市川

外でもそうですけど・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 言わないで流せるかなと思ったが、結局流せなかった。

「いや、そのまま出てやらかして市川さんが出戻りするのは
 いいんけどさ……やらかす相手が僕だったら、困る……」

 そう遠くなく出院する気でいるような発言だ。実際、また違反行為をしなければ、年が明けて落ち着いた頃には普川はここを出ている予定だった。

「僕は市川さんのペットになることに
 今後一生未来永劫金輪際合意しないから、本当残念ね。
 
僕は全然残念じゃないけど・・・・・・・・・・・・・・・
(126) 2021/09/19(Sun) 22:18:45

【人】 9949 普川 尚久

>>121 素崎

「・・・・・・・・・・・
はい。。。


 聞こえる声量だったかはわからないが、一先ず頷いてはいたので合意は伝わったはずだ。しばらくの間、何とも言えない沈黙が流れていただろう。どうなるでしょうね。
(127) 2021/09/19(Sun) 22:39:00


 の少し後、普川から軽いキスをした。それから、二人ともシャツだけの格好に。迷彩が机の上に並べたゴムやローションを確認している。遠足の前日の、荷物の確認くらいに和やかな雰囲気だ。

 部屋に一人でいる時に、南波が部屋に訪れた。少しやり取りすれば、すぐに共同スペースから離れた空き部屋に移動する。適当な、ベッドのある部屋だ。

 ベッドに座ってしばらくの間は、腰に抱きついてくる南波の頭を雑に撫でていた。



 背後に回った南波に手錠を掛けられた。驚いている内に目隠しまでされた。めちゃくちゃキレてる。でもすぐに不安と焦燥の色が濃くなっていた。

普川 尚久は、どこかで自分の名前を呼ばれた気がしたが、気のせいだと思った。
(a58) 2021/09/20(Mon) 12:21:09


「そうですか」

端的な返答。視線の先。
画面の向こう、何人の『ただしい人』が、自分達の

「才能が無くとも努力を忘れない。
解らなくとも聞いて目指し続ける」

こんな陳腐なパフォーマンスに慰められているのか。

「実にいい。ナイスな判断。
『ただしい』皆さんもきっと喜ばれますね!」

貴方の答えがそれならば。
真偽を問わず、この『小さな世界』ではそう在るのなら。

「では、お手伝いしましょう。
当方、▓▓は『ただしい人』ではありませんが、
それを望む『お人形』の助けとなりましょう」

糸の付け方はご存知ですか、人形さん。
操られるコツは簡単ですよ。どうせ何をしても楽しむ事。




「それこそが、我が使命。
生まれた意味。我が悲願。存在する理由。」


【 ▓▓▓▓ の 庇護者】は、

「貴方を、少しでも幸せにしたいんです。」


例え、レンズの向こうが、目の前の貴方が、
幸せなどという曖昧なオブラートに包んだ
狂言回しと捉えようとも。

【 ▓▓▓▓ の 庇護者】は、ただただ、本気で、
混じり気のない純粋な好意と善意と決意を述べている。

例え、誰にも気付かれなくとも。
それしか知らないのだから。




向けられる好意、善意、決意。
全てまとめて一緒くた、他人という箱に投げ込む。
吟味もせず、かといって信ずる心も持たず、
ただただ無関心ばかりを由として。

「『幸せに』、か」
黒塚彰人
            
人でなしの幸福は、そこには無い。
そうと知りながら、幸せを願う少年へと手を伸ばす。
(この姿は、さぞや愚かしく映ることだろう。)

「どう、助けてくれるんだ?」

指を絡める。冷たい金属の感触は、そこにあったろうか。
差し伸べるは、縋るは果たしてどちらだったのか。



「靖史」

少年の耳元、囁くように名を呼んだ。



ここらで一度暗転、コマーシャル。

ただしいクソども 
            
視聴者の皆さん、続きをどうぞ楽しみに。
またのご視聴、どうぞよろしく。


【人】 9949 普川 尚久

 ふらと食堂に足を運べば、形を崩しつつあるケーキと貴戸とがそこに存在した。ああして置かれているし、また誰か作ったんだなぁ。

「僕この分もらうな」

 ひとり分より少し多め程度をもらって、(飲み物を淹れるのが面倒な気分だったので)牛乳と一緒にいただいた。おいしかったです。ありがとう闇谷。

 なお貴戸のことは別に止めなかった。食べ切る気に見えたので。
(141) 2021/09/20(Mon) 19:57:39
普川 尚久は、貴戸さんは甘いものが好きなんだなと思った。思っただけでした。
(a67) 2021/09/20(Mon) 20:20:50

【回想】

女のなく声がする。

あれは何歳のころだっただろうか。まだ中学生にも上がっていない頃だったと思う。
父にも祖父にも「兄と接してはならない」と言い含められていた。
けれど生まれてからずっとまともに言葉を交わしたことのない兄弟で、そんな彼が呼びつけたとあっては興味が湧かない筈がなかった。

離れに向かい、歳の離れた兄のいる部屋へ。
襖を開けた瞬間嗅いだことのないような臭いが鼻を刺し、たまらず外へと顔を向けた。

一糸纏わぬ男と女が絡み合っている。
女はおかしな声でひっきりなしにないていた。獣のようだと思った。
女に覆い被さっていた兄は自分がやって来たことに気付くと、口元を笑みの形に歪めながら手招きしてきた。

足がすくむ。体が動かない。
あの二人は何をしているのだろう?
頭の中でぐるぐると言葉を巡らせているうちに、色々なもので濡れた兄が己の手を掴んで部屋へと引き摺り込んできた。

大きな手が体を這い回る。理解が追いつかない自分の足首を、未知の恐怖が掴んで離さない。
たまらず周りを見る。先程まで獣のようにないていた女が寝そべりながら頬杖をついて心底冷たい目でこちらを見ていた。

声を荒げてはならない。
そう教わってきたこともかなぐり捨てて、必死に叫んだ。

今思えば様々な言いつけを破った日だと思った。
それでも、離れの襖を開けるまで胸が高鳴っていたことは事実だ。

父や祖父の言いつけに従うのではなく、自分の意思で行動したのだから。

【回想】

兄の強姦は未遂に終わった。
屋敷から姿を消した自分を心配して探しにきたハウスキーパーがやって来たからだ。

兄は更に厳重に幽閉されることとなった。
己は殊更厳しく躾けられるようになった。

不出来で恥さらしの兄のこともあり、父と自分は何かあれば親族から言い募られる。揚げ足を取り当主である父を引き摺り下ろし、己の息子を跡継ぎにしたいであろう親族はいつも自分たちを舐めるように注視していた。

貴戸家の、そして会社を継ぐ者として完璧な人間を求められた。
常に堂々と振る舞うこと。人を上手く使うこと。文武両道は勿論のこと人の上に立ち常に導く者であれ。失態は許されない。隙を見せてはならない。
眠る時さえも気が休まらなかった。むしろ、眠る時が一番恐ろしかった。自分の意識の外にある時間。眠りに落ちて制御が出来ない己が何をしでかすか分からない。万が一の可能性さえも生み出してはならないのだ。夜が来るのが怖かった。

【回想】

時が流れて高校生になった。

己は恵まれた家に生まれた。生まれいづる先を自由に選択することなど誰にもできやしない。
それならば、恵まれた環境にいる自分は恵まれない人間の分まで相応の責と矜持を持って生きなければならない。そう結論づけて貴戸家の人間として生き続けた。親族も未だ父や自分を堕とすことに成功していない。

血が紡ぐ完璧な筋書きを辿っていたのに、それが崩れたのはとある夏の日だった。原因は貴戸家最大の汚点とさえも言われた実の兄。

どうやって連れ込んだのか知らないが、昔兄と交わった女が再び離れにやって来ていた。
父も祖父も不在の日を狙っていたのだろう。普段よりも厳かな雰囲気が和らいだ屋敷で過ごしていると、遠くで兄の怒鳴り声が聞こえた。

「何があっても離れに近づいてはならない」。

何よりもきつく言われていたことだった。

それでも、足を運んだのはいったい何故だったのだろう。

昔のような好奇心からだろうか。

それとも。

"俺"が呼吸できない世界に耐えかねて、逃げ出したかったからだろうか。

【回想】

大きな屋敷同様、古い歴史を持つ離れ。
職人の手によって丁寧に作り上げられた調度品。

貴戸家の資産が、人だったものをぶちまけられて価値を汚されている。
清潔ない草の匂いはむせかえるような血の臭いによってかき消されていた。赤色が家紋の入った畳を侵食している。

女の残骸が浮かぶ血の海の中で、兄は呆けたように佇んでいた。

ああ、なんて愚かな兄だろう。
もうこの人は貴戸家にはいられない。
家を追い出されるのならまだ良い。最悪、"不慮の事故で死んでしまうかもしれない"。

冷め切った頭で淡々と未来を予測した。
予測した……その次の瞬間には。

血の海に、足を踏み入れていた。

 




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