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【人】 会社員 ツグアキ[ そう言う場合には、変に恐縮すると ますます面倒くさくなる。 純粋な笑みでこう答えるのが一番だ、と 学んでいた。 ] 古森さん、は? 得意ではないのですか? とは言えこの学部に来ていて 勉強が苦手ということもないのでしょうけど。 [ くす、と笑んで少しだけ首を傾けて 頭をぽりぽりとかいた。 ] (106) 2022/06/09(Thu) 10:20:42 |
【人】 会社員 ツグアキ……なにか、俺に あなたのちからになれることが ?[ 使い古して角が擦れて汚れた参考書に手を置いて。 あくまで人好きのする表情で、 学習のことだけを指し示す口ぶりで。 ] (107) 2022/06/09(Thu) 10:22:00 |
【人】 会社員 ツグアキ[ 本来当たり前に得られるはずの『幸福』を 擬似的に容易に受け入れることに対して 微かな違和感を感じたのはいつだったのか。 それともそもそも人生など不平等だと 残された脳細胞の微細な理性一片は 記憶していたのだろうか。 もしくは俺だって人並みに 美人には弱かった、ってことなのだろうか。 そうだな、だからあの時。 付け足したのかな。余計な一言。 ] (108) 2022/06/09(Thu) 10:25:17 |
【人】 女子大生 マユミ[ 小児科のエマ先生。>>91 低めの身長の所為か、実年齢よりも少し若く見え、 子供にしてみれば親しみやすい、 いい先生なのだろうと。 見かけただけで、碌に話したこともないけれど、 そんな印象は持っていた。 私としては "早希" も"恵真" も、お洒落な名前……としか思わなかったけれど、 確かにありふれた印象は無いから、 当人たちには苦労もあるのかもしれない。 私たち双子の名前は響きに合わせて 漢字を当てただけで、 "亜"に悪意が込められていた訳ではない。 けれど、言葉の意味を知ってしまえば、>>25 勝手に因果を感じてしまうのも無理からぬこと。 ] (110) 2022/06/09(Thu) 18:33:22 |
【人】 女子大生 マユミ[ 年の近い妹さんは優秀で、それこそ性別が違えば、 跡取り枠の争奪戦になったりしたのかしら? 医療ドラマを見ていて思っただけだけれど、 家族経営の小さな病院であったとしても、 "病院の跡取り"というステータスはかなり強い筈。 それこそ、医師としての技量や、 男としての器なんてどうにでもなるくらいの手札。 ……なんて好奇心はあったけれど、 それこそ、こんな低俗な話はしないのが鉄則な内容ね。 私以上に真結実が気にしていたけれど、 これはあくまで姉妹間の内緒話。 叔父様の話も妹はしっかり秘密を守っていたわ。>>90 ] (111) 2022/06/09(Thu) 18:34:14 |
【人】 女子大生 マユミ[ 姉妹が似ていなくて得をしたのは初めてだった。 真結実が好む明るい色の服で身を隠し、 真結実が好むブランドのコスメで顔を塗り潰して、 真結実の言動をなぞるだけで、 名ばかりの下位互換は、 "テセウスの船" の体裁を保てた。 ] (112) 2022/06/09(Thu) 18:35:09 |
【人】 女子大生 マユミ[ ―――と思っているのは私だけだったみたい。 パンドラの匣が口を開け牙を剥くのは、 悲劇が喜劇に落ちるのは、必然。 ] (113) 2022/06/09(Thu) 18:35:55 |
【人】 女子大生 マユミ[ 私という"真結実"が初めて対面した早希先生。>>96 先生は目を瞑ることを選んだ。 瞼が真実を覆ってくれたから、 私には不都合は見えない。 ] 二人暮らしをしていたマンションが 火事で大変なことになって……。 幸いこの程度で済んだから、 搬送された病院から退院してきたとこ。 [ 火傷と火災の話はしたけれど、 "船越亜結実"の死は、聞かれなければ言わなかった。 この頃は私も動揺していたし、 言わなくてもどこかで知る機会が あるかもしれないと思っていた。 自分から話すと、ぼろが出てしまいそうだったしね。 ]* (114) 2022/06/09(Thu) 18:37:29 |
【人】 女子大生 マユミ[ そんな風に変わりなく過ごしている内に、 私の成りすましも少しは精度を上げたかしら? "ユミちゃん"と"先生"のやり取りは恙なく。 >>97>>98 ] あ、助かる! いずれまたミニスカートだって穿きたいもんね。 オバサンになっちゃう前に、治さなきゃ。 薬に耐性が付いちゃって、 効かなくなっちゃうんだっけ? その上さらに頭痛が激しくなるとか? こわー。肝に銘じときます。 [ ミニスカートなど殆ど穿いたことのない私だから、 治ったら本当に穿くのかどうかは微妙な所。 別に真結実だって、 ミニスカートばかり好んでいた訳でもないし。 ] (115) 2022/06/09(Thu) 18:39:50 |
【人】 女子大生 マユミ[ でもきっと、そういう訳にもいかないのだろうな とは思っている。 夏場にピンヒールのサンダルを履き、 素足を惜しげもなく晒す。 その姿は、キャンパス内でかなり目を引いていた。 惹きつけた目の中には特別な目が一対。 同大学の法学部所属、広末慶人。 ハイスペックイケメンと大学内ではお馴染みの 船越真結実の彼氏。 彼がそういうファッション好むという事は、 真結実の幸福体験を覗き見て知っていた。 ]** (116) 2022/06/09(Thu) 18:41:37 |
女子大生 マユミは、メモを貼った。 (a7) 2022/06/09(Thu) 18:51:07 |
【人】 内科医 カナ[優秀さの象徴とも言えるこの学部で 勉強が出来るという事実はまさに誉。 この大学、この学部の中で レッドカーペットを大手で歩ける そんな力を持っているはずなのに。 そこじゃない何かをひたすらに渇望する 追い込まれたような印象が消えなくて。] (119) 2022/06/10(Fri) 8:45:59 |
【人】 内科医 カナ[『エデン』 皆一度は使ったことがあるし 私だって使ったことがある。 けれど途端に襲う空虚な心が アナフィラキシーを起こしてしまって 私には受け入れられそうになかった。] [優秀であるという誰かの実体験を つまみ食いして、盗んだって。 私が優秀じゃない事実は 決して覆らないものなのだから。] (121) 2022/06/10(Fri) 8:51:25 |
【人】 会社員 ツグアキそうだよねぇ、こんな人数がいると 思ってなかった。 皆、─── [ 恵まれてるんだなぁ、その言葉は飲み込んだ。 自分より、きっと能力で劣る学友たちが たくさん、こんなにたくさんここには居て。 安いとは言いづらい学費、生活するための費用 それらが足枷にさえならない人たちが。 渇望。 生まれもっての幸福に対する酷い飢渇は 闇を、嫉妬を産む。 (126) 2022/06/10(Fri) 22:26:40 |
【人】 会社員 ツグアキグラスに半分、水が入っている。 それを、もう半分しかないと感じるか まだ半分もあると感じるか。 それと似ている気がする。 ─── いいね、 古森さんは幸せそうだ 。 (132) 2022/06/10(Fri) 22:33:51 |
【人】 会社員 ツグアキ[ とん、とん、と論文の束を机の天板で整える。] ようやく書き上げたんです。 在学中に完成するとは思っていませんでしたが。 これから提出に行きます。 ああ失礼しました、お声がけくださった ご用件をお伺いしていませんでしたね。 ナンパしてくださったのなら大変嬉しいですが、 ……お急ぎでなければコーヒーでも?** (133) 2022/06/10(Fri) 22:35:29 |
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