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【人】 クラヴィーア[買い物に外に出て隣を歩く。 お面をつけ続ける奇人の隣を幸せそうに歩く私もさぞ変わった人間に見える事だろう。 それでも、そんな事は一切気にせず音楽の溢れる都市を幸せな気分で歩く。 私たちは今、どんな関係に見えるだろうか。 恋人か、それとも年齢的に夫婦なのか。 そんな事を考えていたら手が重ねられた。>>146 私には見える素顔。その顔は笑っていた。 ……なんか、この人は ずるい。 好いてほしいと頑張っている私より、相手の方がずっとずっと簡単に人の心を掴んでしまうのだから。] ちょっと濡れたくらいで風邪ひくほど弱くはないよ。 [うーん、可愛げが足りないな。 だが実際唐突にサバイバル生活してもなんとかなってたくらいだしなぁ。] (151) 2021/04/02(Fri) 8:50:38 |
【人】 クラヴィーア 何が食べたいです? 雨が降るなら……温まる物がいいですわよね。 [聞いておいてレポートリーはまだまだ豊富とはいえないのだがな。色々相談しながら食材を選んで購入する。 自分の財布からも金銭は出させて貰う。その辺は私も頑固なもので。ただ頼って甘えるのは関係性を思えば違うと思うんだ。 戻る途中、一回私の家の人に遅くなる伝言がしたいと言って家に寄らせてもらった。 因みに私の側にいる使用人は、 私の恋に対して理解が高すぎる。 むしろ泊まって来て大丈夫ですよ、なんて背を無駄に押された。 真っ赤な顔してとりあえずショールの一枚だけ持って家を出た。帰る事になった時にはこれを頭にかけるだけでも違うだろう。 そこからまた再び歩き出す時、今度は私の方から手を繋ぐ。 ……こうやって、ずっと一緒に歩いていけたらいいのに。 最近は期待する言動が多く感じる。 そろそろ、返答を貰えるのだろうか。 それが良いものであったらいい。そう願った。] (152) 2021/04/02(Fri) 8:57:24 |
【人】 クラヴィーアお邪魔致しますわ。 [家に入る時私が言うのはこの言葉。 そうだ、と相手に向かって笑顔で。] おかえり [なんて、な。と笑う。 何かリクエストされていたのならその料理を、なかったのなら煮込み料理になるだろう。それを仕込むべく私は調理場に足を向ける事になるんだ。]** (153) 2021/04/02(Fri) 8:59:30 |
【人】 ハチヤ[ エン君のたまごやきを食べるとエン君が笑うから、おれも嬉しくなっちゃって、 エン君がおれに気付いて笑顔をやめるまで、ぽかぽかした気持ちでいっぱいになるんだ。 そういえば、この話をした錬金術クラスの先輩に「いつでもお嫁に行けるんじゃない?」って言われたことがあったっけ。 おれはもうお嫁さんだからって答えたら、あらあらって言われて話が終わっちゃったけど…… 旦那さんがおれの作ったもの食べて笑ってくれたら、やっぱりおれはぽかぽかした気持ちになってたのかな? 「味・改・良! よりエグみを減らした抗魔力薬ゼリーの完成だ!待ってろ嫁!今俺が──…」って、授業中に教室から飛び出そうとして先生に頭を握られてた先輩もいたから、 おれはお嫁さんにはなれないけど、エン君がお嫁さんになればいいのかなって思ったこともあったんだ。 ] (155) 2021/04/02(Fri) 13:57:16 |
【人】 ハチヤ[だけど。 おれがお嫁さんになったときは大変だったし、 お嫁さんになって鱗が生えたら今度はエン君がかわいそうって言われるのかなって思うとそれはなんだかいやだった。 旦那さんが旦那さんになったとき、おれにいっぱい謝ってたのはこういうことだったんだなあって、ちゃんと考えるようになったおれにはわかっちゃったから。 ぽかぽか気分はぽかぽか気分のままで、この話には蓋をすることにしたんだ。 *] (156) 2021/04/02(Fri) 13:58:46 |
【人】 ハチヤ[ 二年目のパーティーは会場の隅っこへ。 出されたものが食べられないおれは、錬金術上級クラスのやつらが集まっているところに向かうんだ。 パーティーなんてそっちのけ、出された料理もそっちのけ、欲望最優先の思い思いの成果物を見せびらかすところなら、作った弁当広げてても問題にならなさそうだ。 質感に拘るに拘った胸部を模したゼラチン菓子を囲んでわいわいやってる数名や、 より副作用のない造血剤ができたから早く彼にあげたいのなんて、顔が緩んじゃってる女の子とそれを囲んできゃあきゃあ言ってる数名を筆頭に、 なんだかここだけまわりの雰囲気から浮いてる気がするけど、このクラスはこれがいつものことだから仕方ない気がしてる。 ] (157) 2021/04/02(Fri) 16:44:46 |
【人】 ハチヤ[ 場所が違うだけの見慣れた様子を眺めながら弁当を突いてたら、新作はあるのかなんて、先生がおれに声をかけてきた。 先生はおれの作ったものを覗き込んでは頭を抱えているけれど、いつも覗き込むくらいにはおれの弁当は興味深いみたい。 なんで、おれは先生に新作があればそれの紹介をするし、そうすると先生はやっぱり頭を抱えるし、 さらにレポートを追加で提出する羽目になったり、いろんな書類を書く羽目になったりする。 まあ、書類の確認を手伝ってくれたエン君いわく、おれの得になってるって話だったから、おれは今回も先生の興味に付き合うんだけどね。 ] (158) 2021/04/02(Fri) 16:45:29 |
【人】 ハチヤ[今回はレポート提出しなくていいって話になったから、おれは先生と別れてそろそろエン君を探しにいこうと会場をぐるっと見回して。 ここから少し離れた場所にいるってことがわかったから、そっちに行こうと弁当をしまっていたとこに──… ふと、嗅ぎ覚えのある匂いがした。 その匂いに覚えがあったから、おれは思わず先生のほうを見たんだけど、どうやら先生はまだその匂いに気づいていないみたいだ] (159) 2021/04/02(Fri) 16:46:12 |
【人】 ハチヤ[ 食えそうなら口に入れることが多いおれは、その果実を口に入れようとして先生に怒られた記憶がきちんとある。 落とされた拳骨とともに聞いたのは 『この話を聞いて尚口に入れるつもりなら、まあ死なない程度の処置はできるから止めんがな。 それの正しい使い方は茹で溢しの後、水を変えて一晩放置、薬効をある程度抜いたら乾燥させて粉末にする。 その上で容量はひとつまみまでだ。 薬効と過剰摂取に必要な処置は──…』 と、とんでもない話だったから。 処理してないその果実の匂いがしちゃってたから、おれはエン君より先にその匂いのもとを探すことにしたんだ。 どこにあるかわからないから、先生にもヤバいものの持ち込みがあるって伝えて、探すのを手伝ってもらうのも忘れない。 *誰かの口に入ったら、パーティーどころじゃなくなっちゃうからね!* ] (160) 2021/04/02(Fri) 16:50:01 |
ハチヤは、メモを貼った。 (a8) 2021/04/02(Fri) 16:53:09 |
アマミは、メモを貼った。 (a9) 2021/04/02(Fri) 17:16:35 |
【人】 クラヴィーア ― 閑話:願い ― [ 紅 い月への願いは 必ず 叶う記憶 を対価に 私は当時願いの対価を知らなかった。>>20 気づいたのは、島から帰った後だった。 親戚が昔よく母とピアノを弾いていたのを覚えてない? と聞いてくれた。その記憶が全くなかった。 それだけじゃない。まだ幸せだった頃の父の記憶も不自然な位思い出せなかった。 自分の力では気づくことも出来なかった。 失うというのはそういう事だ。何もかもを、手放すという事。 私が願ったのは二つ。 怪我を治す事。 もう一度、アマミさんに会いたい。 そのどちらも願った事を後悔してない。 ただで叶う願いなんて怖いだけだ。対価として納得している。 自分で選んだ自分の為の願いだから。 そう思えれる────── ] (161) 2021/04/02(Fri) 19:53:17 |
【人】 クラヴィーア[それを考えた時、受け取ったものが……いかに大きなものなのか理解が追い付いた。 『彼女の未来が平穏で明るいものになるように』 それもは期限すらない。月は必ず願いを叶える。 平穏になるよう私の知らない、気づかないところでどれだけ守って貰っているのだろう。 ──────私は、失った物に対して十分だと言えるだけの存在でいれているだろうか。……その自信がない。だから踏み込むのを躊躇している。>>59 私はそれだけのものを受け取って何をするべきなのか考えた。 後悔させないよう恥じない人生を生きる事。 願いに甘えず生きる事。 今の私は願いに相応しい人間であれているか。それを繰り返し考えている。 私は願う。 アマミさんに幸せになってほしい。>>57 それは私にとって一番大事な願い。 そして、出来るのならその幸せを私が与えたい。 その願いは、相手にとっての優しいものであれているだろうか。>>19 ……そうだったらいいな。] (163) 2021/04/02(Fri) 19:56:58 |
【人】 クラヴィーア[ポケットの中にしまい込んだままの一つの白い封筒。 誕生日祝いの夜会の招待状。誰のだって? ……私のだ。 まだ少し先だけどな。 アマミさんは貴族、人が嫌いだと知っている。 それにこんなパーティーに連れていくというのは外堀を埋める行為だ。 だから渡せない。 それはわずかな未練と共にポケットの奥深くに隠しておく。] (164) 2021/04/02(Fri) 19:59:14 |
【人】 クラヴィーア ― 現在 ― [雨が降り出すまでに料理が終わる気はしない。 というか自分の食べる分も食材を調達した時点で 今更だ。 濡れて帰るか、ずっといるか。 ……いたい、と願う願いを上手く抑えれない。 牛のもも肉を香味野菜と煮込む。 これはアクをとる作業が大事なんだよな。 食べやすいよう野菜の切り方も、肉の下ごしらえから丁寧にやるようしている。 隠し味とかは入れない。料理の失敗というのは余計なことをせずレシピ通りにやるに限るからな。 パンは少し水を吹きかけ温めるとしっとり美味しくなる。 レタスをお湯にくぐらせパンにサーモンと挟む。食感は大事だからな。 前菜の野菜もジャガイモはちゃんと油を通しておいたり見目を美しく盛り付けるのも忘れない。 うん、こんなものだろうか。 リクエストがあったのならその食材を使ったものも追加されている。 おやつを食べたからデザートは流石にやめておくかな。 甘いのは食べ過ぎもよくないからな。アマミさんは動く職種じゃないからな。太らせたら責任問題だ。 雨の音が耳に届く。 結局その前に帰る、という選択肢は自ら断った。] (165) 2021/04/02(Fri) 20:05:12 |
【人】 クラヴィーア[なるべく静かに食事を持っていけばアマミさんは何をしていただろうか。お仕事だったのならきりがよくなるのをきちんと待つ。 共に食卓を囲めばまた様子を見てしまう。 手間暇と味は本当に比例するとは限らないからな……。 そうだ、と買い物行った時に偶々教会での知り合いに会って、いつもお世話になっているからって貰ったワインを出す。 私は酒類全般をあまり好んでない。 でも貰い物を開けないのも失礼だろう。 アマミさんにどうぞ、と勧めてみる。遠慮されれば無理に勧めないがな。 ……この状況で酔うのは流石に失礼だ。だが一口くらいなら流石にどうこうならないだろう。 なんて思った時もあった。 ] (166) 2021/04/02(Fri) 20:07:30 |
【人】 クラヴィーア……あふ……。 [泥酔はしてない。 決してしてない。 だが頬はわずかに染まっている。今日はそういえば掃除とか体力使う事していたな……。なんて思い返す。 ……そっか。わりと疲れていたのか。 料理も気合いを大分いれてしまっていたし。椅子に深く座り直す。この場で寝るのは失礼だとわかっている。ああわかっているさ。好きな人を目の前に寝かかってるとかどんなだ自分……。 何を話しかけられても生返事しか出来ない。耳にろくにはいってこない。 うつらうつらして閉じていく瞼を止める事は出来なかった……。 起きたら謝ろう。全力で。 お酒はとりあえず、次からはやめよう。 絶対に。 ]** (167) 2021/04/02(Fri) 20:09:32 |
クラヴィーアは、メモを貼った。 (a10) 2021/04/02(Fri) 20:15:44 |
天のお告げ(村建て人)は、メモを貼った。 2021/04/02(Fri) 20:50:25 |
クラヴィーアは、メモを貼った。 (a11) 2021/04/02(Fri) 21:20:16 |
【人】 エン[ いつだったか、結構前だった気がする。ハチヤが料理に使いたいからコカトリスの卵が手に入らないかな、と言い出した。俺は普通の卵でいいと思うのだけど、料理をするのはハチヤである。けどそんなルートは知らない、だから知ってる人に聞いたのだ。簡単な事情と一緒に手紙に書いて。 けどたぶん、聞いた相手を間違えた。すぐさまどういうことかという手紙が届き、また返事を書き。結果その相手、アルフィーさんからコカトリスの卵、バジリスクの卵、ダチョウの卵の食べ比べセットが届いて俺は頭を抱えた。毒や石化するといけないからってアルフィーさん特性万能薬までついてた。そこまでしてこの卵を食べる意味が分からない、けどアルフィーさんからハチヤへってことだから、俺はそのままハチヤに渡した。 この後度々アルフィーさんからハチヤに食材???が届く。大量の蛇かと思ったらゴルゴンだったり。殴ったのか。殴り殺したのか、アルフィーさん。あなた魔法治療師ですよね?毎回丁寧に万能薬までついてくる。この人はこれで教科書に名前が載るほど優秀なので、授業で名前が出てくるたびにどんな人?と聞かれてどういっていいのか悩む。 心配になって清次郎さんに手紙で聞いてみたら、アンジュにいいとこ見せちゃうぞー!って連れ出してはフレヤさんに大目玉くらっているらしい。何をやってるんだ…まぁ、楽しそうで何よりである。 そんなわけでクルスの家でハチヤの名前は知れているし、家長であるアルフィーさんはハチヤに興味を持っている。だからアルフィーさんに、今度の長期休みに帰る時にはハチヤを連れて帰ってもいいかと聞いてみたところ……思った以上の熱意で、いいよ!!という返事がきた。寮の部屋にハチヤ一人置いていくのも気になることだし。なので最近ハチヤにどう切り出そうかとそんなことばかりを考えているのだが、未だに誘えていない。幸い長期休暇はまだ先だ、それまでに誘えるといいな、とは思っている**] (168) 2021/04/02(Fri) 21:56:00 |
【人】 エン[パーティ会場。 ハチヤはまっすぐドアから会場の隅っこに向かったから、しばらくはそこに混じることにした。そもそもパーティは苦手だ、人が多いのも嫌いだしうるさいし話しかけてくるやつはいるし。なんとか会話をしてみると、たいていすぐにクルスの話になり、クルスの誰かに会いたいとかいう話になる。そうでなければ孤児から大富豪に養子に入ったという妬みと嫌味だったり、ろくな目にはあわない。 ハチヤの所属する錬金術上級クラスはなんというか。趣味人の集まり?とでもいうのか、知らない俺が混じっていてもあまり気にしない。そしてワイワイ楽しそうによく分からないものを作っては見せ合っている──一言で言ってしまうと変人の集まりだと思う。 ハチヤの後ろからこっそりその様子を眺め、ひそかに気になってた治療薬の味を改良すると言ってハンバーグ味やドリア味をつけている先輩の成果をこっそり見せてもらったり。いや近づいていると思うけどその味をつける意味が分からない。 ハチヤの後ろに隠れつつ、興味のあるものをひと通り見せてもらったら適当に距離を取る。居心地は悪くないが、俺は部外者なので邪魔をしすぎるのも気が引けた……のだが] (169) 2021/04/02(Fri) 21:57:31 |
【人】 エン……いらないって言ってるだろ。 [やっぱり離れなければよかった。ほとんど顔も知らない女生徒が皿を押し付けてくる、やけに甘ったるいにおいのするプチケーキなんて食べる訳がない。断っても断ってもちっとも諦める気配もなくぐいぐいくる、このタイプは特に苦手だ。 この親睦会は学園からの料理も並ぶけれど、生徒が持ち寄りの料理も並んでいる。料理だけではなく一芸だったり研究レポートだったりと皆思い思いに提出するのだけれど、彼女が手にしているケーキは彼女のお手製というからますます食べる気がなくなる。エン君のために作ったから一つだけでも、というけどちっとも嬉しくない。ガチで迷惑そうな顔をしてる自覚があるけどちっとも気付かないのはわざとなのだろうか?一口サイズのケーキをフォークにさして、はいあーんとか。いい加減にしてほしい。 俺はそのクッソ迷惑な態度にうんざりしていたから、そのにおいが『何』のにおいであるか、を考えてなんていなかったのだ*] (170) 2021/04/02(Fri) 22:00:30 |
【人】 ハチヤ[ 先生と手分けして会場を巡ってみたけれど、香水料理に他にもいろいろ会場にはいろんな匂いがありすぎて、すんなりと目的のものは見つけられなかったんだ。 ぱたぱた動き回ってるおれ達に、先輩たちもなにかおかしいって思ったんじゃないかな? 先生に声をかけてから、一人がどこかに走る姿が横目に見えた。 たぶん、保健室のW先生を引っ張り出しに行ったんだと思う。 錬金術クラスも上級になると、魔法薬トラブルの解決や対処に駆り出されてるんだ。 だから、きっと、今回も、阻止さえできればパーティーは続行できるんじゃないかな。 去年経験したおれ達はともかく、一年生には初めてのパーティーだから、中止になるのはちょっと嫌だ。 ] (171) 2021/04/02(Fri) 22:51:32 |
【人】 ハチヤ[ そんなことを考えていたはずなのに、 エン君に差し出されたプチケーキを見たら、そこに目的のものがあったってわかったら>>170 そんな予定は吹っ飛んじゃって。 ] あーん [ エン君に向けられてたフォークを彼女の手ごと掴んで、プチケーキを口の中に収めたんだ。 どうやって作ったのか、なにがはいってるかわからない。 けど、そのまま食べちゃダメなものが入ってることは確かなそれを口の中に放り込んで。 今のおれはよっぽどひどい顔をしてるだろうけど、そんなことより、これをエン君が食べないようにしなきゃって思ったから。 口の中のものを、ごくりと、飲み込んだ。 頑張った、一個は飲み込めたから、皿の上のも口の中に詰め込まなきゃ──… ] (172) 2021/04/02(Fri) 22:53:06 |
【人】 ハチヤ[ そう、皿を奪ったところで。 『あー!! ハチヤが女子からあーんされてる!! おま!お前だけは裏切らないって思ってたのに!!ずるい!!!』 なんて声がかかって、おれとエン君と知らない彼女は、錬金術クラスのみんなに囲まれた。 。 昨年に拘りのプリンを正式に提供した前科持ちでもある、声を上げた先輩を筆頭とした集団におれとエン君は囲まれて。 知らない彼女は、また別の先輩達に囲まれて。 聞こえる声、発される声とは裏腹に、誰一人笑っていない状態だったけど、 傍目から見れば甘いやりとりをしてた男女を冷やかすみたいに見せかけて、おれとエン君、それから知らない彼女は会場から出ることができたんだ。 ] (173) 2021/04/02(Fri) 22:54:22 |
【人】 ハチヤ[ 会場から出たおれは先生から拳骨を受けた。 仕方ないけどやっぱ痛い。 『今のとこは弁当に救われてるみたいだが、これからが酷くなる』 って言われたから、もう今日は寮で大人しくよう。 先生がエン君にメモを渡してたみたいだけど、胃の中が熱くって気持ち悪くなってきたおれには、それがなんなのか確認する元気なんてなかったんだ。 *部屋に戻ったらすぐベッドに倒れこんだんじゃないかな* ] (174) 2021/04/02(Fri) 22:55:57 |
【人】 文月 美鶴 ― ― [ 何度も愛されているのに その愛を確信できてないなんて言ったら 貴方はどう思うんだろう。 確かに受け取っているはずなのに。 それなのに――――。 ] (175) 2021/04/02(Fri) 22:58:03 |
【人】 文月 美鶴[ 罪悪感を拭いたかった。 貴方に深く考えてほしくなかった。 結局のところそれはその場しのぎに過ぎない。 悪いことに悪いことを重ねて、 疚しさが拭えるわけ、ない。 だから――。 ] ……て、ごめんなさい…… [ こんなに愛してもらってるのに、 私、だめだな、貴方にふさわしくないかも なんて思ったら苦しくなってきて ずるい言動へ謝罪を無意識に口にして、 私は意識を手放した。 ]* (176) 2021/04/02(Fri) 22:59:41 |
【人】 エン[何か問題でも起きたのか、周りが騒がしい気がする。そりゃパーティだから賑やかではあるのだが、こう、落ち着きがないような。妙に真剣な顔で周りを見回しながら走ってる、あれは錬金術クラスの連中じゃないだろうか、たしか見かけた顔な気がする] ……。 [ということは、ハチヤも駆り出されているのだろうか。なら手伝うかな、などと最早目の前の女生徒をいないものと見なして立ち去ろうとしていたのだ。もちろん空中のプチケーキはそのままで。ちっともケーキを口にしようとしない俺に彼女は作り笑いを引きつらせ、手を俺の口の方へと動かそうと──した、その軌道が無理やりに変えられた] (177) 2021/04/02(Fri) 23:33:02 |
【人】 エン えっ。え、ハチヤ [ハチヤが目の前の女の手を掴んで、フォークの先のプチケーキを自分の口に押し込むのが見えた。 こいつは誰が作ったのか分からない、どんな過程で作られたのかが分からない料理を食べられない。だから寮の食堂も使えなくて、自炊を余儀なくされている。そんなやつが。驚いて動けないでいると、ハチヤが女生徒の手に持った皿を奪うのが見えた。その顔色がどんどん悪くなっていくのに気付いて、とっさに体を支える] お前、 [その言葉はハチヤと女生徒、どちらに向けたものだったのか自分でもよく分からない。ハチヤがなんで気付いたのかは知らないが、コイツが俺に何かを盛ろうとした、のだろう。そしてその場合、混ぜられたのはろくでもないもの] (178) 2021/04/02(Fri) 23:34:37 |
【人】 エン[ 『あー!! ハチヤが女子からあーんされてる!! おま!お前だけは裏切らないって思ってたのに!!ずるい!!!』 そんな能天気な声が響いてイラっとした。おまけに取り囲まれて、さっさとハチヤを休ませてやりたい俺は最高に怒鳴りつけてやりたい気分だったのだけど、声が能天気なくせに早くあっちいけとハンドサインしてくるやつらの顔は真剣だった。だからハチヤの体を支えて、こっそりと会場を後にする。俺たちが出てきた後も引き続き会場のなかは賑やかで、取り囲んだあいつらが気を利かせてくれたんだと分かる。錬金術上級クラス、連携取れすぎじゃね? 会場を出てすぐのところにいた先生からメモを受け取り、盛られたろくでもないものの実情を知る。ほんとうにろくでもなかった。 とりあえずハチヤを部屋に運んでやらないといけない。こいつ意識あるのだろうか。どっちにしても立ち上がれそうにもないし、俺は落ちこぼれとはいえクリムゾン。人一人運ぶくらい、簡単なことだ** ] (179) 2021/04/02(Fri) 23:36:18 |
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