83 【R18】ラブリーナイト・りたーんず!【ペアRP】
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視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
村岡 薊:12票
:1票
処刑対象:村岡 薊、結果:成功
「 っ ── 貴方が先に言ったんじゃないの 」
せっかく真顔で応えたのに、笑うなんて笑うなんて!
しかも苦笑いだなんて最悪よ!
恥ずかしくて火照った頬を両手で隠して、
当然彼の方なんて見れやしなかったわ。
ホント、もう。
私にロマンチックなんて無理だったのよ。
この調子で朝までなんて絶対無理じゃない!
「 家族ではなかった? 」
頬と掌の温度が同じになって手を繋いで、
私の問いかけへの答えに真剣な顔をした。
これは、例え話?それとも ───
彼は焦らなくて良いと言った。
そう、もっと言えば私たちの関係に
名前なんて必要なかったのかもしれない。
街灯りはまだ瞬きを続け、
陽の光は眠りについたまま。
それでも、終わりに向かっているのでしょうけど。
「 私は ────
私も、そう。
あの中で、私だけが家族ではなかった。
ずっと信じていたものは、偽物だった。
いくら高価なものを与えられても纏っても
私はそれに見合う価値にはなれなかったの。 」
眸と眸が重なりあったなら、
逸らすことなく距離を縮めて。
空いていた方の手で、彼の頬を撫でる。
「 0時を迎えたら、二十歳になる。
その瞬間、魔法は解けるの。
今まで私のものだったものは、
全て失くなるの。
そして私は、独りになるのよ ──── 」
もっとも、これまでだってずっと
独りだったのだけれど。 **
───303号室
[朝ご飯を2人で食べながら
最高の夜だったと彼女が言えば
願いは叶ったみたいだねお互い。と微笑むだろう。
立地にしろ場所の雰囲気にしろ
足で赴かないと伝わらないものがあるだろうから
旅行を計画しつつ、土地探しの旅もそこに含めても
良いかもしれない。
沢山探してこれだと言うところがいつか見つかるだろう。]
[姉は姉と感じない。という家族ならではの感情もあるので、理想的な姉というとなーりんの方を頭に浮かべる。
子供の頃から懐いていたのはそんな理由もあったか。
彼女にそんな台詞を返されてしまえば、確かに、と納得してしまってそれ以上抵抗が許されないような気がしてしまう。
ご機嫌取り、だなんてそんな事をしなくても、次は虐める事を決めていたので変わらないのだけど。
そんなことを言うと撫でてもらえないので黙っていた。]
今も素直だと思いますケド?
[嬉しそうにする彼女を訝しそうにしつつ
過去の真実はうやむやのままになった。]
─────────
[彼女にズルいと言われたら
にこにこと笑みを浮かべて、そうだね、と受け流そう。
彼女が平常で居られないぐらい気持ちよくさせられたら本望と言うものだ。
彼女の返事が来たなら、そしたら、とオレの方で行き先を決めてしまおう。
本当のマッサージ店なんか行って身体の凝りをとるのもきっと悪くなさそうだ。]
[呼び方を変えるのは分かりやすい変化な気がする。
彼女の詳しい説明が入れば、なるほどと頭の中でメモしながら
借りてきてものを、しながら見よう、なんて言われれば勿論と答える。そういうのを期待してたのは言わずともバレてしまうか。]
ふふっ……ごめん、ごめん。
[彼女が少し怒った風にするなら
素直に謝るだろう。
とは言っても彼女を責める手を緩めるつもりは無いのだけど。
お風呂場で響く声に気持ちが盛り上がってくるのが分かる。]
身体洗ってくれてありがと。
……ん、…音がよく聞こえるね?
[お風呂場で少し音を拾いやすいのと
水で濡れているからか彼女の口淫の度にやらしい音が出ているのが聞こえる。
彼女の湿った髪の毛を邪魔にならないように手で退けてあげながら、奉仕する姿を見て興奮する。
はぁ、と息を吐いて彼女の舌使いに声を漏らして
ぐっ、と身体に力が入ると彼女の口の中にどぷっ、と精液を零していくだろう。幾らかサラサラになった精子が彼女の口の中に満ちていく。]
───翌朝
[目を覚ました時には彼女が先に起きていただろう。
昨日はあれからも彼女と愛し合って
それからオレが先にダウンしてしまった筈。
いつも筋肉痛にならないような場所が少し痛かったりするけど
気持ちのいい気怠さだ。
彼女におはよう、と頬にキスをしてオレも起きようか。
朝ご飯等を済ませ、もう一度眠りについたりして
13時に近くなれば2人で手を繋ぎながらチェックアウトを済ませる。そのままお昼ご飯を外で済ませれば
彼女の家に行くことになった筈だ。]**
[告げられた理由には首を傾げてしまう。
だってこっちなら赤ちゃんだってできないし、それに
ちゆがお腹壊しても……タイガさんは困んないでしょ。
それとも心配してくれるのかな、
だったらちゆは、そういうのも好きだけど。
子どもみたいに駄々をこねたのはほんの少し。
困らせちゃだめ、それはよく知ってるから
また後で遊んでくれるって彼が言えば
わかったよ、ってちゆは頷いてみせた。
なかったね、優しくなかったことなんか
先生と違ってタイガさんはずっと優しいよ。
欲しがりなちゆのワガママを聞いてくれるのも
知らないところを育ててくれるのも。]
[ちょっと痛いな、少しだけ苦しい。
すんなりと言うこと聞かない、
入り口じゃないそこがイヤイヤするのを感じながら
それを押し殺すように枕へ顔をうずめる。]
ひあっ……
ん、 タイガさっ…、
[耳たぶを擽られてさえずるような声で啼いた。
そうして彼が与えてくれる気持ちよさに意識を向ける。
ちゃんとできる、上手にできるよ、
ちゆは良い子だから――
タイガさんが求めてくれた初めてを、捧げるの。]
[やがていちばん太いところが通り抜けて、びくりと震えて
そのままずぶずぶと奥へ沈む感覚に
背筋を擽られる心地がして小さく唸った。
前の穴と違って、すぐに全部飲み込めちゃう。
お腹の奥に刺さる感じはまだ慣れそうにないけれど
……初めて、奪われちゃった。]
ぅ、ふ……ちゆも、だいすき
…ね、タイガさん、
ちゆは良い子、だよね……?
[肌と肌がぴったり重なったその時、ふいに呟く。
良い子だったら――ずっと離れないでいてくれる?
本当に聞きたいことは隠して、
彼の言葉ひとつ貰えたらそれで良かった。]
[ゆっくりと身体の内側を擦られるのに身を任せて
時おり浅く息をつくたび声が漏れ出た。
踏み入られたばかりのそこは次第に彼を覚え始める。
子宮の裏側に届いて押し上げられる感じ、
ちょっと嫌いじゃないかも、なんて思い始めて
滑りがよくなったその頃、彼が腰を動かす途中、
ほんの少し視線を後ろの方に向けた。]
タイガさっ……、あのね、
痕、つけてほしいなぁ……?
[うっすら汗の浮かぶ顔で辿々しく強請る。
彼のものになってしまいたかったから
きっと忘れられっこないけど、忘れないように
そうだな――キスマークより消えないやつがいい。*]
すぐ直るよ。
それとも、直るの、嫌?
[ぐすぐすと泣き虫な一面を見れたことにまた優越感を抱いて、
見上げてくるその目元を撫でる。
こんな一面があったんだなぁ、なんて新しい発見に触れて、
すり寄ってくる彼を愛おしく思う。
普段は忙しくて病院内で会ってもすれ違うだけだったけれど、
深く交わってみたことで知れた一面。
こんな交流も、ありなのかなと思った。]
[腕を伸ばされると求められるままに抱きしめた。
そのままベッドの中に戻り、抱きしめる姿勢のまま寝転がる。
会ったばかりのころに嗅いだ、汗臭くないいい匂いがした。
彼の匂いだ。
すり、と頬をすり寄せてその温もりを味わう。
そうしているとだんだんと横目に見える彼の耳が赤くなり始めて、
小さく消え入りそうな声が聞こえた。]
ふふ、
可愛かったよ
[行為中の彼の姿を痴態とは一切思っていなくて、
忘れるのが惜しい一夜になった。
思い出して顔が赤くなる様子も、
恥ずかしいことをした相手にまだ抱き着いてくれていることも、
背中をつつ、となぞるとまだ反応してくれるのも、
全てが愛おしい。]
今日、瀬名原くんとマッチングできてよかった。
[普段ならばこの後のお決まりのセリフがあるのだが、
同期で、半ば流されるようにこうなった彼に
言うのは少しだけ躊躇いがあった。
だから飲み込んで。
顔の赤らみが落ち着くまで、とんとんと、背中を撫でていた。]*
[いやじゃない、
ほんとうになおるか、ふあんなの
そう思いながら彼に縋っていた
僕より詳しいからなおし方をしっていて、実際なおしてくれた
そこまではよかった、僕が理性を取り戻すまでは]
か…
可愛くないぃ……
[取り戻せばもう羞恥しかなかった
情けない声をもらして、可愛くないと否定して
あんな姿が佐木くんは可愛いと思うタイプ?
どうかと思います…
多分彼はからかって言ってきている事はないんだろうけれど
僕からしたら、あんな恥ずかしさしかない、ひ、
ひたすらに喘いだんだから…
そんなみっともないことをした顔を見られたくなくて抱き着いていたけれど
もしかして、こっちの方が恥ずかしくない?僕…
そんな僕の背中を彼がなぞってきて、体がまたビクッ!と大げさに跳ねる
思わず赤い顔で睨んでしまう
やっぱり彼はからかって言ってるのかもしれない]
[そんな僕の睨みなんて何ともないというように
彼に良かった、と言われれば何だか何とも言えないような気持ちになる
ここに来て、セックスするならまあしようかなとは思ってはいて
それは女性と仮定してだったから
来たのが男性で、同期で、僕が受け入れる側で
甘やかしてはい終わりは難しくて
最後までしちゃって、恥ずかしいところも全部見られた
刺激を求めてきたけれど、刺激が強すぎた
けど]
………
ん、そ、そっか…
[多分彼のこれは本心で、こうして悪戯はされたけど
落ち着けるようにと背中を撫でてくれているのを思えば
やっぱり僕はちょろいというか、緩いとかいうか、流されるタイプなので]
…な、なら、良かった
[喜んでもらえれば、良かった
なんてもごもごと赤みが残ったまま、なんとか笑みを浮かべて見せる]*
[ぴったり肌をつけ、手に入れた実感に耽っていると
千由里は可愛いことを言う。
俺は腰をゆすゆす揺すりながら
喉を鳴らして嗤う。]
良い子だよ。とっても。
[それはもう、離れ難いくらい。
ふわふわとした腸壁に愛でられながら
俺はうっとりと目を細める。
痛くは、なさそう。
もう口を開くのを覚えて、
甘い声の出し方も取り戻して、本当に良い子。
だいすき。
だから、千由里がほんの少し振り返って
絞り出したお強請りは、叶えてあげたいじゃん。]
こうかな?
[千由里の肩を甘く噛む。
甘えるみたいな、歯型も残らないようなの。
ぴくりと収縮する後孔の感覚が楽しくて
何度も何度も、柔く責める。
でも、こういうのじゃないのかな。
君が本当に満たされるのは。
……それとも、離れてしまったとしても
俺を思い出せるような痛みが、欲しいのかな。]
それとも、こう?
[次はもう少し力を込めて。
薄く肌に刻んだ赤は、
数時間後には癒えてしまうだろう。
それでもその赤は痛々しくて、
刻んではちろちろと舌先で慰める。
肌を甘く噛んだり、後ろから伸ばした手で
やわやわと乳房を揉んだり。
時々、ぎゅう、と乳首を引っ張ってやって
痛みを与えるんだけど。
でも、それでも満たされないなら。]
[互いの体の間に広がる髪を
纏めて片側の肩へかけてあげると、]
ちゆ、俺の事、忘れないでね。
[晒された白いうなじに、がり、と牙を突き立てる。
ぶつりと肌を破って、苦い鉄の味が
俺の口の中を満たす。
口を離せば、そこにはくっきり
肌を破った牙の痕が刻まれてしまってる。
若くて瑞々しい女の子に似合わない、
被捕食者の証。
それを視認したら、満足気に笑って
俺はまたそこへ顔を埋めて、自分がつけた
傷痕を舌でなぞるんだ。
痛む度に雄を悦ばせる締りが、心地いい。
処女なのも忘れて、つい腰を大きく動かして
俺はどんどん千由里に埋没してく。
腰を動かす度にばちゅばちゅと
湿った音を立てて、子種を溜めた袋が
千由里の臀を叩いたか。]
ちゆ、一緒にイこ。
[初めてのアナルセックスで絶頂するなんて
無理な話かもしれないけど、さ。
でも、俺だけ、なんて嫌で。
両手の指で乳首をコロコロ転がしながら
千由里が高みへ登れるように、腰を動かし続けた。]*
どうやらご機嫌を損ねてしまったらしい。
ほんのりと色付く頬。
すぐにそっぽを向かれてしまったけど。
…………。
もう少し見ていたかった、と言うのは。
結局口にはできないまま。
白く滑らかな手が、こちらの頬を伝う。
どくん、と心臓の音が跳ねたけど
すぐさま続く言葉に上書きされた。
どくん。
トトの柔らかい唇が文字を形作る度に。
どくん。どくん。どくん。
耳を押さえたくなるような衝動が胸を打つ。
自身の中からあふれる音が、君に聞こえないか。
見当違いの不安を、笑い話にする余裕もなく。
奇遇という言葉で片付けるには、
まるで誰かの意図を感じるような物事の運び。
もしそうなら、その誰かはたいそう性格が悪い。
…… ようやく、絞り出せたのは。
彼女に向ける、まるでその心に
寄り添うかのような言葉。
だけど響きには、甘さも希望もなく。
ひどく掠れた声を、無理やり空気に溶かせれば
無意識のうちに、繋いだ手の先
込めていた力が、ふっと抜けていく。
「 0時を迎えたら、二十歳になる。
その瞬間、全てが正されて。
俺が大切だと信じ、守っていたもの。
その全てが過ちだったと断じられる。
それが素晴らしいことであると。
信じて疑わない声に祝福されて ─── 」
…… 勝手に、決めないで欲しかった。
明日を信じられない惨めな生活。
確かにこれまでの人生。
苦しいことの方が多かったけれど。
ふっと、息を吐いた唇が歪む。
いびつなそれが、泣いているのか笑っているのか。
自身でもわからないまま。
「 …… 無理なんだ。
だって20年近く、俺はこっちにいたんだから。
今更そちら側に行けるわけがない。
だから君に会ってみたかった。
「そちら」の世界を生きる、誰かの声を聞いて
─── その空気に肌で触れて、 」
「 自分と彼らの違いを知りたいと願った。 」
馬鹿みたいな話だ。
それで、何ができるわけでもないのに。
「 …… トト。
やはり俺達は、
出会うべきではなかったのかな。 」**
────303号室
[ さて、朝はいつかくる。
彼のことを返したくない夜さえも。
夜が明けなければいいのに、と
ふと思ってしまったのは彼女だけだろうか。
彼との立地探しは、2人目を授かる前に、かな。
1人目の子と3人で探す旅も乙なものなはず。
それまでに、彼が順調に昇進してますように、と
至れり尽くせりで家庭を作っていきたい。 ]
[ 血が繋がっている人間というのは
どうしても現実を見せられてしまうせいか
家族以外の人間に憧れが生まれてしまう。
だからこそあんな可愛い子になつかれたのかも。
ご機嫌取りをしてもしなくても、
次回虐められることが確定していると
知っていたなら、その時から暫くむぅっと
拗ねて見せていたことだろう。 ]
そうねぇ…いつも、素直なヨウくんね。
[ 少し拗ねたような彼の様子に、
ごめんごめんと軽く謝っておいた。
可愛いな、とまた思ったことも含めて。 ]
────────
[ あの童貞だったことを小さな声で
彼女に言っていた彼はどこに行ったのか。
意地悪なことが得意になる彼だなんて
全くもって考えてもいなかった。
本格的なマッサージをうけられるお店に
2人で行ったなら、のびのびとしてしまって
帰る頃にはてろんてろんな彼女になりそう。
真似っこは絶対にハマる。
説明をするかどうかは、彼ののめり込み具合次第。
でも、楽しめそうなら嬉しい。 ]
────────
も、っ…!ごめんなんて、おもってないぃ…!
[ 軽い謝罪が聞こえるのに、虐められる。
ぴくっと体が震えながらも、
彼の手が止まらないならまたイってしまうかも。
口淫がうまく行けば、彼の欲がまた口に広がる。
一滴も溢したくなくて、じゅじゅっと根元から
鈴口まで唇の圧を使って吸い上げる。
ごっくんと喉を鳴らして飲み干せば
好きよ、とへらっと笑ってみせよう。 ]
[ そのあとはバスタブの中でいちゃついて、
寝室に戻るときはベッドが綺麗になっていたよう。
彼女は宣言通り、バスローブを裸体に羽織り
腰紐は巻かずに本当に羽織るだけで
彼の元に戻り、むぎゅうっと抱きついて
寝る前のもう一戦といったことだろう。
そして、先に起きてDVDを片付けたのち
おはようと彼を起こして朝ご飯に行った。
楽しい時間はまだまだつづいて、
都内の一等地にあるタワーマンションに
彼を引き連れて行ったおやつの時間あたり。 ]
頬は柔らかで、触れた箇所から
吸い込まれそうなほど滑らか。
自分のものではない肌は不思議。
────── とくん、とくん
こうやって向き合えば、ただの人と人なのに
私たちは何が違って何が同じなのかしら。
0時を迎えたら、二十歳になる。
今日の明日は私の誕生日。
「 …… 私だって ………
今更、散々否定された世界に行けだなんて
無理だったの ………
だから貴方に会って、
「そちら」の世界を生きる、誰かの声を聞いて
─── その空気に肌で触れて、 」
私たちは、おんなじ。
だけどひとつだけ違うことがあるの。
「 ぁっ …… あははっ ………
何なの。何なのよこれ。
可笑しいと思ってたの、最初から。
誰よ、こんなこと仕組んだの。誰なの!?
ねぇ知ってるんでしょ?言いなさいよ!!
こんな手の込んだ ……… 悪い悪戯…… 」
精一杯の笑顔を浮かべても無駄。
手が解けて指先が離れたと同時、
時計の針は真上を向いて重なった。**
[優しく重ねられた唇に、またとろりと
表情がとろけるのが自分でもよくわかる。
水音を立てるのはどちらか、もう、
わからないのだけれど、この唾液の甘さだけは
確かだと思った。 ]
ぁ ふ、 っはぁ ン
[飲みきれなかった唾液が口端から落ちる。
それを舌先で掬って飲み込めば、
同時に重なる手。優しく導くその大きな手に
目を移して、もう一度彼の方を見て。
くた、とベッドに伏せれば、そのまま
肩越し、上目遣いで見上げるように顎を引いた。
誘っているようにしか見えないその姿勢に、
多少の羞恥はあるけれど、それよりも
興奮の材料にしてほしくて。]
あ うン、 っ……は、 はぁ……
[言われた通り、深く息を吐いていけば、
少しずつ力が抜けていくのがわかる。
それに合わせるように圧迫感が
そこを割り開いていくのがわかる。
ん ぐ、ッ は っゔ
[びくびく、と背が震える。
一番太いそこが入り切るまで、
吐くことはできても吸うのがままならなくて
酸欠に似たちかちかが目の前を過ぎる。
名前が柔らかな声で呼ばれる。
終始、見つめていた瞳がぼんやりと焦点を
合わせなくなっていたことに気づいて、
ゆっくりとそちらに視線を上げた。]
はじ、 めさ んッ……ぅ、
[唇が重なるならばそれは至極嬉しそうに。
中を押し広げていく圧迫感と熱に、
平気かと言われたら苦しくて仕方がないけれど
なぜだろう、どうしようもなく愛おしいと
そんな感情の方が勝っていく。
ぼたぼたと生理的な涙をこぼす瞳を
そちらに向けて、微笑んだ。]
き、もちぃ、なら、うれしい、
[苦しい、痛い、だけど、わたしは]
うごい、て、っ
刻みつけてくださ、ぁッ
[すぐにでもあなたのものにして欲しくて。
今すぐめちゃくちゃに打ち付けてくれたって
構わない、とどうしようもない思考に
身を委ねようとしているのは理解している。
だけど、少し乱暴なくらいが、
すこし、意地悪なくらいが、うれしくて。
必要とされていると。興奮してくれているのだと
それを真っ直ぐに感じられるから。]
「 …… ごめん。 」
日の巡りと同時にするりと解けた指。
繋ぎ止めようとするように、ぱっと掴む。
「 ………… ごめん。 」
壊れた人形みたいに。
再度、謝罪の言葉を繰り返して。
「 俺が間違っていた。
約束していたのに。
この部屋にいる間は。
この一夜の間は。
…… 夜が明けるまでは、
俺と君は大切な存在で。
─── 何者でもない。ただのウサギとトトだ。 」
単なる口約束に過ぎないのに。
縋るように、握る指先に力を込めて、
そのまま一番深い色の空を見上げれば。
終わりへのカウントダウンが刻まれる。
…… あの空が白むまでは、
せめてこの手を ───
「 …… 話を、しようか。
俺は金持ちと会って話したかったけど。
今は、君の──トトの話を、聞きたいんだ。 」
そのまま手を引いてベッドに向かえば。
彼女は付いてきてくれただろうか?
願いが叶えば、未だ慣れないふかふかのシーツに、
背中合わせに腰を掛けて。
と言っても、いざ何を話せばいいか。
少し困るなと苦笑してから。
やがて俺は、ゆっくり語り始める。
俺の生きてきた、
君がいるはずだった
20年間を。
変わる空の色を、惜しみながら。
…… 何をどこまで話したか。
ひょっとして途中で、
互いに眠ってしまったかもしれない。
ただ、一つだけ確かなこと。
「 …… トト。 」
[身体が慣れるまでのしばらく、目を閉じていて
「良い子」って彼が言ったのを心の中で繰り返した。
そう、良い子、あたしは良い子なの。
なんでも言うこと聞くし、ワガママもしない。
それなのにどうして——ちゆの好きな人たちは、
ちゆを一番に選んでくれないんだろうね。
なにか足りないのかな。何が足りないんだろう。]
んっ……ぁ、
[肌を擽るくらいの甘さ、じゃれ合う恋人みたいなの
ぞくりと背筋が震えて咥えた熱を締め付けてしまう。
好きだけど足りない、目が覚めたら消えちゃいそうで。]
は、ぁッ……それ、すき っ
[固い感触が突き立てられた。
ぎりぎりと食い込む痛みが心地よく思えてしまうの、
こんなこと言っちゃったら変かな。
だけどきっと、蕩けた声でばれてしまう。
胸をぎゅうっと虐められるたび、痛いのを感じる度に
きもちいいって身体が反応しちゃうから。]
[でもね。もっと、もっと——
明日も明後日も消えないのが欲しい。
ちゆがタイガさんを忘れないように、
タイガさんがちゆを忘れられないように。]
あ゛っ、んあぁ…… ぅん、わすれない ッ、から
……ちゆのこと、も、
忘れないで、
[鋭い痛みが肌を突き刺して、眉を寄せた。
すぐ側に彼を感じられるのがたまらなく嬉しくて
ちゆだけの印が刻まれたってわかったら、幸せで。
それなのに痛いせいかな、泣きそうになるの。
お腹の中は彼のもので満たされてる。
痕の刻まれたうなじにやさしいキスを受ける。
慣れない感覚、揺さぶられる感じ、苦しいの、
ちょっとだけ気持ちいいのもわかるよ、それなのに
嬉しいのか悲しいのかわからなくなって
裏腹に震える喉は甘い音色を響かせる。]
ふぁ……ッ んん、…きもち、ぃっ、
タイガさ、っん……好き…
[ちぐはぐの感情で、頭の中はぐちゃぐちゃで
何度も突き上げる圧迫感に身悶えながら
なぜだか涙が溢れそうになったのは
どうか、どうか、シーツに染みて消えちゃえばいい。
胸の弱いところを責められたら確かな快感があわさる。
そうして揺さぶられるうちに
なにか堪えきれないものが押し寄せて、]
あぅ、…ちゆ、も……イきそ、ッ…——!
[知らない感覚が膨れ上がって絶頂感へと変わる。
シーツに刻まれた皺が深くなる。顔を埋める。
意識ごと染め上げられてしまいそうな刺激に抗って
びくびくと身体を震わせた。
それから力が抜け落ちて、ベッドに沈み込む。]
[あぁ、お尻でイっちゃった、なんてふにゃふにゃの声で
彼のものを引き抜かれたならころりと仰向けになる。]
……ね、ちゅーして?
[彼の方へ手を伸ばしたら、また甘えてしまうんだ。*]
[腕の中で羞恥に悶えているその姿に、
さらに恥ずかしいことをしたらどうなるんだろう、とか
思ったりする。
背中をなぞれば大きく反応してくれる彼に
ふふ、と笑い、睨んできたその目元にキスをする。]
お風呂入る?
それとも、
もう少しこのままでいようか
[答えがどちらでも、離さないと言うように
ぎゅう、と抱きしめる。
最初、部屋に入ってきたばかりのころとは
完全に立場が逆転してしまった。]
[ならよかったと笑みを浮かべる彼につい嬉しくなってしまって、
こちらも笑みをさらに深くする。]
瀬名原くんがそう思ってくれてよかった。
初めてなのに無理させちゃって、ごめんね?
[思い返せば、彼は男相手は初めてなのだ。
優しくしようとは思ったものの、
あまりにも反応が良かったのでつい盛り上がってしまった。
その点に反省しながら彼を見る。
ごもごもとしている様子が可愛らしい。
彼の気持ちに甘えている、と考えれば、
ここに来た目的は達成されているわけだし
万事解決なのだろう、と思った。]*
[腰を振る珠莉に男は身体の圧を加えて、まだ、と動きを抑えた。
今の姿勢が既に男に従っているようなもので、
男は快楽を得、逃す術を奪いながら囁く唇を塞ぐためのキスをした。
唇の交わりは最初から最後まで心地好い味わいを与えてくれる。
男の片方の手は乳房へと伸びたまま。
柔と柔らかな実りを収穫しながら央の尖りは強めにきゅうと摘まんでやる。
男のもう一方の手は尻肉を撫でた後に腰を周り前から股座へと伸ばした。
恥丘を越えて前から花芯に触れると指の腹で圧し捏ねまわしていく。
心地好さ、快楽を覚えてしまう場所を愛でながら男は腰を引き、
尻肉に腰を打ち付け音を立てさせた。
一度、二度、三度。
その音は軽やかなもので部屋に響いていく。
熱の根源は温かな狭い、痛ましい程に締め付けてくれる蜜道にやや乱暴に軌跡を残した。
その先端が再び奥の口へと押し当てられるが破瓜したばかりの創には痛い刺激であったろうか]
珠莉――少しずつだ。
まずはセックスは気持ち良いことを覚えないとな。
[男はそう囁き返す。
男は腰を引くのではなく押し付けたままに円を描くように動かし始めた。
それもまた刻み付ける行為に違いはない。
男の先端は奥の蜜口に濃厚なキスをしながらその周囲を抉り続けていく。
円であり、三角であり、四角をなし。
腰の動きに合わせて奥に伝わる抉る刺激は変わっていこう。
その頃には珠莉が腰を動かすのも止めることは止めた]
奥に当たっているの、わかるな?
俺の形、覚えていくんだぞ。
[最初は感じ難いと聞く奥に他の快楽に合わせて刺激を続けていく。
打ち付ける動きと比べると激しくはないだろう。
ただ、それは乱暴に、強引に。
珠莉の身体に快楽を芽生えさせていく行為には違いない]
それに、珠莉が感じているほうが。
中も潤って俺も気持ちが良い。
[肩口を唇で食み、首筋に舌を這わせながら男の行為は続く。
やがては粘質の水音が大きくなっていくだろう。
破瓜の痛みが薄らぐ程になるまでは男の動きは奥口を溺れさせるためのもので、
溺れきったそこから熱杭を引き抜いていくのは珠莉から苦悶の声色が消えてからのことだ]
さ――珠莉。
沢山愛しあおう。
[男が再び尻肉に腰を打ち付け始めると、
最初とは異なる何とも淫靡な水音が耳に届いてしまうだろう*]
……ど、どっちでもいい、けど…
お風呂、は……肩貸してください…
[抱き締められながらふと、僕が最初に彼にしていた事だ
逆転したなと思う
いやでもしちゃったのは仕方ない事だよね…?と1人納得させる
お風呂ならこんなに抱き着いたら行けないんじゃ?とは少し思いながら
]
ぇあ……いや、その…う、ん……
……待ってを聞いてほしかったです、少しは
[
「タイムはありって言ったのに
なんて気遣われるのが恥ずかしくて少しすねたような言い方になる
待って待ってといっても止まるどころが
ガンガンいこうぜ!
ばりにこられた、僕がRPGの敵なら死体蹴りだ…
いや彼を甘やかすが目的だったから、彼の甘えるにセックスが入ってる
なら仕方のない事だけど、だけどと思いながら彼をちらりと見る
僕よりちっちゃいくせに…
]*
忘れないよ。
[首筋に歯型を刻んでうっそり笑うと
俺は千由里に約束した。
言葉は、ただの言葉でしかないけれど
それでも彼女にそう言わなくてはならない。
身体を深く繋げて、傷を与えて
それでも届かない気持ちを伝えるには
言葉を重ねていくしかなくて。
千由里の後孔に引き絞られて
俺は促されるように奥へと精を吐いた。
スキンが胤を撒くのを邪魔するのが
鬱陶しくてならなかった。]
[アナルから茎を引き抜くと
千由里が甘えた声を出す。]
……いいよ。
[微笑みをたたえた唇を、彼女の唇と合わせ
舌先で咥内をくすぐって。
その間に使用済みのコンドームを取って
ぽい、と放る。
やがて合わせた唇を顎から鎖骨、
臍から濡れた女唇へと滑らせて
俺を受け入れてくれた処へもキスをする。
雄に蹂躙されて、初めて口付けた時よりも
軽く充血して赤みをました襞を
丁寧に舐めて清めたら、
もう一度そこへと茎を沈めよう。
今度は裸─────中に吐いた胤は
千由里がピルを飲んでいたなら
芽吹かないのだろうけれど。
それでも、愛をありたけ注ぎたくて。]
ちゆ、
[正面から抱き合って、俺は汗を浮かせた顔で
そっと微笑み、もう何度目かのキスをする。
口付けが深くなるごと、埋めた雄も潜っていく。
そしたら、また夜を楽しもうよ。
朝なんて、忘れてしまえ、と。]*
──303号室
もうオレも大人なんだけどなー?
[自分も20歳なんだぞ、と思ったけれど
永遠に彼女よりも歳下なのは変わらないので
そういう風に見られることがあるのはずっとなのかも。]
──────────
……そうかもね?
[敏感な彼女を責め立てるのは
とても楽しいから、直ぐに調子に乗ってしまうのだ。
何度目かになる吐精は彼女の口の中を白く染め上げ
その多くを彼女はこくりと飲み干してくれた。
好きよ、と伝えてくれる彼女に、オレも好きだと返して
良くできました、と彼女の濡れた髪を撫でるだろう。]
[彼女は宣言の通りバスローブを纏いつつ
ちらちらと裸体が見え隠れし、彼女が抱きついてくるものだから
それは勿論もう一戦となっただろう。
大きな窓に押しつけて夜景を背景にして彼女の身体を貪ったか。]
| ー 夢の終わり ー
[千由里と別れてしまえば 俺には家に帰る他道はなくて、 例え振り向いても追い縋っても 一時の夢には戻れない。
そうしてきっと俺はひとりとぼとぼ 家に帰るんだ。 絵美から出迎えの言葉もなく 梨花の泣き声で押しつぶされそうな家に。
重い足を引きずるようにマンションまで辿り着くと 玄関にちょこんと梨花が座っていた。 今しがたまで母ではない女と 一夜を過してきた父を、何にも知らない顔で にっこり笑って出迎えると 梨花は足りない舌で「ぱっぱ」と呼んだ。]
ただいま、梨花。 …………ママは?
[尋ねれば、「ママ、ねんねしてぅ。」と応え 梨花は俺に抱っこをねだる。 どっしりと、重い。 子ども特有の甘酸っぱい匂いを感じながら 奥へと足を進めると、絵美は和室で 洗濯物の山に囲まれたまま横になっていた。] (0) 2021/07/14(Wed) 15:07:50 |
|
絵美、ただいま。
[呼び掛けても返事はない。 網戸から吹き込む風が、絵美の前髪を吹き上げ その疲れに浮腫んだ顔を晒す。
久しぶりに俺と過ごす時間が嬉しいのか 梨花はひっきりなしに俺に話し掛けてきて 俺はその他愛ない話に耳を傾ける。
でも、まるで平らげた馳走に思いを馳せるように 頭の中には千由里の顔がチラついた。 キスのひとつひとつ、汗ばむ肌の味…… それは掛け替えのない、未来を生きるための糧。]
梨花、ママねんねしてるから パパと一緒にプリンセスソフィア観ようよ。
[パパの顔に戻った俺はそんな提案をしながら 梨花とのひとときを過ごすだろう。]
(1) 2021/07/14(Wed) 15:08:19 |
ごめん …… ごめん …………
って、彼の謝罪だけが広い部屋に響く。
分かってる。
悪いのは彼じゃない。私たちじゃない。
それでもどこにぶつければいいか分からない
濁った感情が溢れて、飲み込まれていく。
私は黙ったまま、彼の言葉に頷いた。
それからふかふかなシーツに背を向け合って、
何者でもない2人で話をする。
だけどどうしても、彼の人生は私の人生で
私の人生は彼の人生だったから。
何を話したところで互いの影が見え隠れする。
望んでいた、世界の向こうの話を聞くのが
こんなに苦しいなんて ──── それから
「 言わないで……
おめでとうって、言わないで …… 」
時計の針も線を変えれば、今日は誕生日。
私と彼が生まれた日。
今日という日を待ち望み祝福を歌う人がいる。
今日という日が来ないことを望み震える人がいる。
私たちの誕生日はもう、
私たちだけのものじゃない。
狂った歯車は、巻き戻ることはない。
くるりと後ろを向いて、
背中合わせだった私より少し大きな背中に
しがみ付くようにぎゅっと抱きついた。
しがみ付いたまま、彼を引き寄せるように
重心を右側に傾ける。
ふたりの身体が、柔らかいシーツに沈む。
このままどこまでも沈んでゆければいいのに。
もう一度、ぎゅぅと抱きついて彼の背中に
顔を引っ付ける。
──── 嘘。そんなの、嘘。
本当は …… 私の痛みを、彼の痛みを、
分かち合えるのは私たちしかいなかった。**
| [─────けれど、 夜まで起き上がらない絵美に 「いつまで寝てるの?」って声を掛けて、 絵美の身体が冷たくなっているのに気付くまで 俺は何も知らないでいた。
俺が夜を過ごすうちに、 神様は絵美の生命を天へと昇らせ 代わりに、梨花だけを置いていった。
そうして、逃げることも出来ない「パパ」の名前が 俺の上により一層重く伸し掛ることなんか バカな俺は全然、気付かなかったんだ。] (2) 2021/07/14(Wed) 15:10:42 |
| [絵美が死んでいるのに気付いてからのこと、 実は全然覚えていない。
どうして?なんて問う暇なんかなく 無情にも日々の瑣末事は押し寄せてきたし、 瑣末じゃない諸々も抱えきれないほどあった。
料理も、洗い物も、洗濯も、掃除も 分からないけど、頑張るしかなくて、 でも、全然上手く出来なくて。 上手く作れななかった料理を出したら 「ママのがおいしい。ママのがいい」って そう言われる度、死にたくなった。
ほら、パパじゃダメだって、って 逃げ込めるところなんか、何処にもなくて、 仕事から帰って、家の事やって、泣かれて 寝なくて、梨花が熱出して、仕事も出来なくて そんな日々が続く。
たまにどうにもならない苛立ちが募って 梨花に当たると、ママ、って泣くから 気持ちを内へと殺すようになった。 絵美が生きていた時より ずっとずっと辛い毎日が連綿と続いていた。] (3) 2021/07/14(Wed) 15:11:17 |
| [ふと、思うんだ。
絵美にも「ママ」になる覚悟が あった訳じゃなくって、 どうやっていいか分からない、 このどうしようも無い状況から 「助けて」って俺に手を伸ばしてた だけじゃないかって。
だとしたら、これはきっと罰だ。 一人抜け出し、夢を見ようとしたことへの。
でも、罰なら受け入れなくっちゃ、って そう思うのに、「おいしくない」って 食べてもらえなかった卵焼きをゴミ箱に捨てる時 もう、どうしようもなく涙が止まらなかった。] (4) 2021/07/14(Wed) 15:11:39 |
| [でも、時々、ね。
梨花がご飯食べてくれて 新しい言葉覚えたり、歌を歌ってくれたり 下手くそな似顔絵で「ぱぱだいすき」って 描いてくれたりしてさ……
そんな一瞬のことが、すごく嬉しくて。] (5) 2021/07/14(Wed) 15:14:27 |
| [─────そうして、あっという間に あの夜から半年が過ぎてしまった。
たまたまその夜は梨花がすんなり寝てくれたから 一人静かに夜風に当たりたくて そっと家から抜け出したんだ。 玄関横にある鏡に映った自分の顔は すっかり「おじさん」の顔をしてて、 それを見たせいか、夜の公園から臨む夜景は ぼんやりと滲んで見える。
家の灯りや街灯が色とりどりに点って まるであのアクアリウムを思い出す。 ……覚えているとも、あの日食べた レモンケーキの味とか、交したキスの甘さまで。
でも今の俺を見たら、きっと千由里は こんな窶れたおじさんに「好き」なんて 言ってくれないに違いない。
ベンチの上にぐったりと項垂れると 涙は足元の砂の中へと消えていった。]* (6) 2021/07/14(Wed) 15:14:53 |
[しばらくは消えない証を残して
言葉を交わしたら、それはもう二人だけの誓い。
それでいてやっぱり夜が明けたら
ちゆと彼は離ればなれになるということ。
果てたあとの気だるさはあんまり好きじゃない。
終わりの予感を感じてしまうから、目を背けたくて
甘いあまい口付けを強請ってた。]
……幸せ、だなぁ
[ふっと微笑んで、唇を重ねて、舌を絡めて
タイガさんが再びとろとろの蜜に触れるなら
たちまち吐息混じりの啼き声へと変わる。]
[今度は剥き出しの熱が埋まった。
ほんの薄い隔たりは、
それでもなくなってしまえば心地良くて
一度目よりずっと鮮やかに彼の感触を味わえば
こぼれる囀りもいっそう甘くなる。]
タイガさん……
[向かい合って抱きしめて、けして離そうとはしない。
打ち付けられる肌の乾いた音も、
お互いに擽り合う吐息の温度も、
やがて迸った少し青臭い匂いも、
夜に溺れて時計の針は見えないまま
それでも気づけば遮光カーテンの隙間が明るくなって
夢が終わるその後も、全部――忘れないように。]
[幸せだったな、
大好きだったな、
忘れられそうにないや。
だからごめんね、タイガさん。
光は遮られて薄暗いままの室内、
布団の中で灯るのは彼のスマホ画面。
指、勝手に借りちゃってごめんね。
連絡先をちゆのスマホにメモした。
開いた履歴に彼のブログがあった。
そこには「パパ」の顔したタイガさんがいた。
娘さん、リカちゃんっていうんだね。
かわいいね、幸せそうだね、
……なんだ、ちゃんと大事にしてるじゃん。]
[無音のカメラアプリが薄暗がりで点滅する。
カメラロールにちゃんと収まったのを見れば
一人、しずかに微笑んだ。
大丈夫だよ、困らせないよ、
ちゆは良い子だから――悪いことなんかしないよ。
タイガさんのスマホを元に戻したら
下着だけ身につけて窓際へ向かった。
灯る火種が彼の目に止まったかどうかは知らない。
空気清浄機はちゃんと回ってたはずだけど、]
おはよ、タイガさん。
[笑みを浮かべてみせたあたしは、
ほんのりと煙の匂いを纏っていたかもしれない。]
| [そうして、夜が明ける。夢が終わる。 エスカレーターを下りてフロントを後に、 ホテルを出たら駅まで歩いて 改札を通り抜けてから先に背を向けたのはどちらだったか。
通勤ラッシュを過ぎたホームは静か。 ベンチに腰掛けて手持ち無沙汰にスマホをいじった。 通知の溜まったLINEを開くことはなく 別に面白いわけでもない画像投稿を眺めた。
いつもとそう変わらない日常。 いつもと同じ、退屈な日常。
無意識にパーカーの長袖を掴んでいて ぎゅっと指が食い込んだら、少し痛い。] (7) 2021/07/14(Wed) 17:06:28 |
| [だから良いの、タイガさんの一番じゃなくても 愛してるし、ちゃんと忘れない。 あの日知ったあなたのことも、 ――あれから見つけたあなたのことも。
ブログに映ってた写真。 マンションの場所ならネットで見つけた。 最近、あんまり更新してないね?
ふらっと立ち寄ってしまったのは あの夜からひと月くらい後だっけ。
ちょっと通り過ぎただけ、それだけのこと。 週に一度、数日に一度、――毎日、 ほんのすこし眺めてただけ。
ゴミを捨てに行くタイミング、 リカちゃんを連れて買い物に出かける姿。
夜の公園で明かりのついた部屋を眺めて 電気が消えるのを見たら、 そっと「おやすみ」を告げる。] (8) 2021/07/14(Wed) 17:08:41 |
| [彼はちゃんと「パパ」だった。 ぐずるリカちゃんを抱っこするのも、 ご機嫌なリカちゃんに笑いかけるのも。
あの夜よりもっと、ずっと大人に見えたんだ。 ちゆなんかじゃ届かないような気すらして 愛し合ったのが、なんだか幻みたい。
――ねぇ、ちゆのこと覚えてる?
思わずそんなこと聞きたくなって、 何度か電話を掛けようとした。 でも、出来なかった。] (9) 2021/07/14(Wed) 17:09:31 |
| [タイガさんの奥さん、まだ見たことないけど 連れられて歩くリカちゃんが幸せそうで 羨ましくて――ちゆには壊せなかったんだ。*] (10) 2021/07/14(Wed) 17:09:47 |
背中合わせのぬくもりは。
背を這う指、腕へと順々に形を変えて行き。
─── プツン。糸が切れるように。
ふらり傾けば、ぽふと軽い音を響かせ
そのまま重なったまま、シーツの海に沈んでいく。
このまま、堕ちていければいいのに。
無意識のうちに願っていた。
別の世界なんて関係ない。
…… 誰もいない、二人だけの世界へ。
「 そうだね。
俺達は、出会うべきではなかった ─── 」
この一夜が終わってしまえば、
俺達の関係は「被害者」と「加害者」
互いの人生を、奪い、奪われたふたり。
見方を変えたところで、くるりくるり。
その立場が入れ替わるだけ。
結局、交わることはない。
それでも、と薄く開いた唇は、
きちんと微笑んでいられただろうか?
それを知るのは、きっと君だけ。
そのまま、祈るような想いを落とす。
俺と君の世界は決して交わらない。
なのに、この痛みを分かち合えるのは
世界で唯一、君だけで。
脱線した電車。
一番最初から、間違っていたんだから。
目的地に辿り着けるわけがない。
「 ─── トト。 」
…… だからきっと、
最後まで間違えたまま。
真実が白日に照らされる前に、
夜の帳が覆い隠してくれているうちに。
君の名前ではない、君の名前を呼んだ。
じわり、眸が歪む。
視界には霞がかかり
君の顔が上手く見えない。
それがとても恐ろしいことのように感じられて。
その存在を確かめるように、
求めるように。
華奢な体躯を抱きしめて、
君の綺麗な髪を、純白のシーツの上に散らしたら。
────303号室
ふふふ、知ってるわ。
大人なヨウくんはこれから…
たくさん、たくさん…
[ よしよし、と彼を甘やかすことはやめられなさそう。 ]
──────
…んん………もっと、お風呂楽しみましょ?
[ 彼に、髪を撫でられながら
よくできました、と褒められると
もっと褒めて?とねだったかもしれない。
お風呂の中はすごく声が響いて
途中からもう我慢できない、なんてことも。
だけれど、とっても楽しかった。
彼に生を許そうか悩んだけれど
ある種の罰ゲームだからやっぱりダメ、と
求められてもふふっと笑って制したはず。 ]
[ 大きな窓に体を寄せたときは、
流石の彼女でも会社の人が見ていないかと
ヒヤヒヤしたけれど、
気持ちよくなってしまえば、
そんなことは徐々に頭から消えて
彼だけを求めてやまなかったことだろう。
幸せすぎて、途中から記憶が薄い。
持ってきていたゴムが足りたかどうかも。 ]
| ────── ……ふふふっ。 あのねヨウくん。私明日でもいいの。 ヨウくんのこと返したくないから、 ご実家にご挨拶して、そのまま… 結婚したいと思うの。 それまでは私が養うし、 なんならずっと養ってもいいのよ! [ 彼をダイニングテーブルに座らせ 隣に密着するように座り手を握って話し始める。 もしかしたら勢いに彼が押されていたら ごめんね、と少し落ち着いてみて。 もっともっと話したい、と 気持ちは伝わったなら嬉しい。 あ、勿論帰り道にDVDは返していたよう。 ]*
(11) 2021/07/14(Wed) 20:17:38 |
[押さえつけられた腰に眉尻が下がる。
どうして?と聞こうとしたのに、
それよりもはやく唇を塞がれて仕舞えば
何も問うことはできなくて。
尖りを強めに摘まれてしまえば、
びくびく、とまた背がしなる。
その大きな手のひらが肌を滑ったところが
熱を持って、あつくなる。
そのいく先に予測がついて、逃げるように
腰を浮かそうとして、できなくて。
捏ねられた瞬間、びくんっとまた体が跳ね
目の前が明滅するのがわかった。
そのまま止めることなく引き抜かれ、
中を擦られてぱつん、と軽い音が立つ。
肌と肌がぶつかる音。そんな軽い音なのに
起こす刺激はとんでもなく大きくて]
ん゛、ッぁ゛は、 っぅ
[喉が逃げるように反る。
押し広げられ、破られる痛みと、圧迫感。
恐怖にも似た快楽が体全体を包み込む。
だけれど、かかる体重にそこから逃げることは
叶わなくて、それがどうしようもなく───]
は ぃ゛ぃ、ッ ぁ、きもちぃ、
なか、きもちぃ、 ですっ んゔ、
[───興奮して、やまない。
だらしなく緩んだ口元が理性を溶かしていく。
押し付けたまま奥を抉るように動かされれば
己の中が痛いほど締め付けるのがわかった。]
そこ、ッぐりぐりって、ぇっ
ら ぁ、め、 だめな、とこ、
はいっちゃい、そッぁ゛、
[こんな奥の奥まで、感じてしまうなんて、
なんだか恥ずかしくて───だけど、嬉しくて
どうしよう、わたし、変じゃないかな、
まだ、可愛いって、思ってくれるかな、
痛いのに、くるしいのに、こんなにも、
こんなにも、気持ちいいなんて。
ぬちぬちといやらしい音が響く。
その音が大きくなるにつれて、
中が彼のものを受け入れ始めていることが
自分でもわかって。濁った音から、
段々と甘さを帯びたものに変わっていく。
瞬間、その圧迫感が引き抜かれていって、
ぞくぞくと腰から迫り上がるものが───
一抹の寂しさをもたらして。]
な、っで、 ッ抜、ッ
[抗議しようとしたそのとき、
強く打ち付けられたそれに背が一層しなる。]
ぁ゛ッ───!っっ ぁ、 はっ
[愛し合おう、と聞こえて、明滅する目の前。
こくこくと、不乱に数度頷けば]
ひッぐ ッぁっあっ ゃ、
すご、 いの、っおく、っ
おくっいっぱい、 ッとんとんってぇッ
して、ゃ、ッんんんっ
[大きくなっていく音と、揺さぶられる
そのリズムに脳髄ごとぐらぐらする。
気持ちよくて、おかしくなりそうで。
上背を丸めるように起こしながら、
シーツをぎゅ、と強く握った。]*
───303号室
のぼせないように気を付けてね?
[もっと褒めて、という彼女は少し幼く感じる。
彼女が歳上というのは確かにそうだけど、彼女であっても甘えたいと思う気持ちがあるんだろうなぁ、と。ずっと憧れのような存在だった彼女の内面をまたひとつ知る。]
[誰かに見られる、見られない。
あまりそうした事に配慮する余裕も無かっただろう。
見えていたのは彼女だけ、その声や身体、彼女の全部に溺れていたから。
持って来たゴムは全部使い切った事だろう。
そのあとどうしたのか、朝起きた後のオレには記憶が無かった。
やたらとゴミ箱に入った残骸を見て、よく乾涸びなかったなと笑いが込み上げて来たほどだ。]
| ──────────── …………明日。 そうだね、明日オレの家に来てもらおっか。 オレの両親になーりんのこと改めて紹介するよ。 養う養わないは、ちょっと待って。 気持ちは嬉しいけど、それは長続きしないと思う。 でも同棲するならお金とかの問題はあるもんね…… [ >>11彼女の勢いはとても嬉しかった。 それだけ彼女の思いをはっきりと伝えられたのだから。 だから代わりにオレが少し冷静な役になる。 彼女と結婚するにあたって一番現実な道は何か、と。 色々話すことはあるが まずはお互いの両親に話を通してから そこから始まるような気がした。 特にオレがまだ学生だから、オレの両親には。] でも、オレが学生のうちに結婚しよう。 もう10年も待って、また2年も待てないから。 (12) 2021/07/14(Wed) 20:50:35 |
| [そうしてとあるものをバッグから出す。 それは元々用意してあったもの。
彼女にあげた薔薇の花束と同じもの。
────たった一本のバラ。] (13) 2021/07/14(Wed) 20:50:48 |
|
付き合う事になったら渡そうと思ってたんだけど どうせなら、後7本は持ってくるべきだった。
……オレの奥さんになって、奈々。
[これからの計画を話す前に もう一度自分の気持ちを言葉に直す。 あのホテルの出来事が夢では無かった事を示すために。]*
(14) 2021/07/14(Wed) 20:51:09 |
[キスしたら「幸せだなぁ」なんて
可愛いこと言うもんだからさ。
俺はついついくすくす笑って
何度も甘く口付けるんだ。
また熱く湿った肉の間に杭を埋め、
ぬちぬちと奥を突く。
スキンを纏わない素肌に、千由里の膣襞が
ねっとりとまとわりついてきて、
俺は口付けの合間に
感極まったような息を漏らす。]
ちゆり……もっと、
もっと、きみをあいしていたい。
だから、あいして。
[一部の隙間も許さないように
ぴったり肌をつけて、それでも足りなくて
また千由里の中に全部埋めようと腰を穿つ。]
[奥にカチッと嵌るような感覚を伴い
張り出した傘の手前までが奥へと埋まる。
此処に吐いた胤が万一芽吹いて
千由里か俺にそっくりな子どもが出来て……
そうしたらこんどこそ、俺は幸せになれるのか。
そんな莫迦な考えが頭の中をよぎって、消える。
もしそうなら、もうとっくに俺は幸せだよ。
だから、そうじゃないんだ、多分。]
[その後も体位を変えて、
口付けを送りながら千由里の体を貪った。
夜が白むのを否定するように
獣みたいに千由里を喰らう。]
あいしてる。 ……あいしてる。
[乾いた喉で何度も囁き、子種を吐いて
─────そうしてやがて
体力が尽きたら、まるで泥濘に沈むように
ずぶずぶと眠りの底へと落ちていった。]
| [目覚めた俺の鼻腔を紫煙がくすぐる。 視線を向ければ、とっくに目覚めていた 千由里と目が合った。]
……おはよ。
[気怠い体をベッドの上で転がすと 俺は柔く微笑んで、両の腕を彼女へ開く。]
ぎゅーして。
[抱っこをねだるように甘えて。 こっちに飛び込んできてくれたら 思いっ切り抱き締めてキスをしよう。 寝起きだから、ちょっと口が粘つくかな。 でも今キスしたいんだから仕方ない。] (15) 2021/07/14(Wed) 21:10:39 |
| [そうして、気が済むまで チェックアウトまでの時間をベタベタ過ごそう。 シャワーで性の残渣を洗い流すのも惜しいけど 家に帰るなら、と丁寧に汗を流した。 千由里のうなじや肩の痛々しさと比べて 俺の身体には傷一つない。 中に胤を残しているわけでもない。 何食わぬ顔で帰れば、きっと 絵美も俺には何も言わない。はず。
綺麗さっぱりな身体のまま 千由里と駅まで手を繋いで向かったら 最後にひとつ、キスだけしたい。]
ちゆ、本当にありがとう。 ……俺の相手が、君で良かった。
[別れを惜しむように髪を一筋、指に搦めて 俺は眉を下げて微笑む。 本当だよ?嘘じゃない。 それでも家に帰らないといけないってだけで。] (16) 2021/07/14(Wed) 21:18:47 |
[珠莉の手がシーツを強く握るのを見て男はより快楽を感じてしまう場所を求めて腰を打ち付けた。
奥を小突かれるのが好きそうならば一定の周期で雄の先端は奥口の扉を叩き、鍵穴を探るように動くとまた離れて。
背骨を内から押し上げるように膣壁の背筋側を擦りながら奥にまた一つ衝撃を齎した]
奥の方が好き、なのか。
珠莉は、、えっちな子だな。
[幾度か動けば男は一度動きを止めた。
荒い吐息を立てては耳元で囁き、項から背骨が描く美しい線に舌を這わせ唇で咥える。
身体をく、と曲げれるだけそうすると身体を起こした。
お尻だけあげさせ身を委ねさせている姿勢は上から見ても素晴らしいもので、細身の体躯がくねと動く様も好いものであるし、白い肌が汗ばみ紅と色を変えていくのも素晴らしい]
えっち、で勉強熱心で、とても可愛いとも。
愛し合うのは気持ち良いだろ。
俺はとても気持ち良いぞ。
沢山締め付けてくれるし、
後ろからだとお尻の孔まで丸見えでな。
[そこもまた物欲しそうに呼吸と共に動いているのが見て取れる。
男は起こした身体を倒し、身体を重ね合わせると腰の律動を再開した]
っ、ふッ、俺を愛してくれてるのがよくわかるよ。
[男はそう宣うと快楽の波を掻き立てていく。
一度止めたのは潮を引かすようなもので。
焦らす、止めることで落ち着き始めた感覚に大きな波をぶつけてやればどうなろうか]
なぁ、イったことはあるのか?
俺はそろそろ出そうだから――合わせられるか試そうか。
[男の手が珠莉の身体に纏わりついていく。
身体全体で捕らえてしまい、その指先は敏感な色づきや花芯へと向かった。
花芯に向かった指先はその皮を捲りあげる。
その刺激はこれまでとは比較にはならないほどに過敏なものであろうが、蜜に塗れたそこをとつ、とつと指先で軽く触れてやりながら男は熱杭を一定の速さで奥口へと小突きつけていた。
早ければ良いというものではないし禁欲をしていたのだから自分だけ気持ち良さを求める行為はある種自傷とも言えよう。
珠莉が快楽に溺れてしまえる速さを探りつつ、前後不覚となっていく様を確認しながら交わりを続け――]
そろそろ、か?
俺も出そうだ――良いか、イくぞッ。
[男は聞こえているかは兎も角として最後まで声をかけながら、熱杭を奥へと押し込んだ。
その先端を奥口の鍵穴へと触れさせ押し付けると鈴口から噴出した白濁液が叩きつけられていく。
熱が暴走する。
激しく奮えるそれが精を吐き出し珠莉を自分の色へと染めていく。
久方ぶりの吐精は長く勢いがあり、その粘質の強い液は奥口にじわりと絡みついていることだろう。
男は満足そうに吐息を吐き出しながら珠莉の身体を少し強めに抱きしめた*]
────303号室
ふふ、……だぁりん次第、かな?
[ といいつつ、彼が優しかったから
のぼせる前にベッドには戻れた。
お水を飲んで、夜を楽しんで。
彼が、夢中で責めてくれたおかげで
何度も果て狂った。
窓際だけではなく、様々な場所で
彼を求めて周りの部屋に迷惑を
かけてしまったかもしれない。
清掃をする人には大変苦行かもしれないと
彼女は部屋を出る前にこっそりゴミをまとめて
二重に袋の中に入れまとめておいた。
なんといってもゴミ箱に、沢山あったから。 ]
| ────── 大丈夫、…?ヨウくん、学校の後でも 全然私は大丈夫よ? [ 学校に行くことは彼のお仕事。 だから、学校帰りに迎えに行って 彼の家に向かっても全然彼女は苦でない。 彼女を宥めるような、 落ち着いた彼の様子にふわっとした気持ちが。 養うことが現実的ではないことは 何となく分かっていたけれど、 やっぱり社長だったり、お金を稼いでおけばと 少しこう、後悔のようなものが湧いてくる。 ] 、ぁ……よ、くっ……… [ ごそごそと彼が取り出したものに、 彼女は口元を両手で押さえ、どうしようと 目を何度も開いては閉じを繰り返し 恐る恐るそれを受け取って。 ]
(17) 2021/07/14(Wed) 21:25:32 |
| [だから、予想もしてなかった。 電車の中で考えていた絵美への言い訳なんか ひとつも役に立たないこととか、 また暇を見つけてこの企画に参加したいなーなんて 甘っちょろい幻想が砕かれるのとか、 自分が思ってたより子を育てることが重い事すら。
会社の同僚や部下、上司は気遣ってくれるし、 近所に住むお節介なおばちゃんとかも よく声をかけてくれる。 更新しなくなったブログにも気遣うコメントが あったかもしれないけど、そこまで見れない。
正直、怖かった。 絵美を真綿で締めるように殺したのは俺で、 人はそれを知って、後ろ指を指してやしないか。 「あいつは人殺しだ」「ロクでもない男だ」って みんなが知っている気がして。] (18) 2021/07/14(Wed) 21:29:35 |
| [誰でもいい。 ちゃんと俺を見てくれる人が欲しい…… そう願うことすら、自分には許されない。
公園で俯く俺は、どうにもならない自分の心を じっと殺していたんだと思う。
梨花と買い物に行く時も、怖くて 周りをよく見ることも出来なくて。
ただ、都合のいいことを願うことに慣れた俺は 抱きしめてくれる誰かの存在を渇望して。]* (19) 2021/07/14(Wed) 21:34:01 |
| ─────── 早い方が良いじゃ無い? それに学校は午後からだから大丈夫。 [ >>17彼女の言葉にはそのように返す。 本当は今日でも良かったのだが、まだ纏まりきってないから それは性急に過ぎるだろうと。 彼女が本当にこのまま働いていれば 1人を養うこともできるかも知れないけど 家を買ったりなんだりと考えるならやはり現実的ではない。 それは、普通なんだから、気に止む必要はない。] ……オレの気持ちだよ。 [彼女の動揺の具合、自惚れて良いなら 感動してる様をオレはその目で見ながら彼女の返事を待つ。] (20) 2021/07/14(Wed) 22:21:13 |
| ────── ん……なら、明日の朝帰りましょうか。 学校へは送ってあげるから、 きちんとお話しできるようにしましょうね。 [ 何を着たらいいのか。 どんなメイクをしたらいいのか。 彼女の頭の中では色々とこうしようああしようが 浮かんできてしまって、ほわほわとした そんな気分になってきた。 でも、怒られるのかもしれないと 彼の両親に会うまではそわそわが 止まらないような気がする。 ] ヨウくんの、き、もち…… [ 込み上げてくるものはやっぱりあった。 彼が本当に、こんなにまで好きでいてくれた。 それが分かる行為がこんなにも簡単で こんなにもわかりやすくて、 伝わりやすいなんて。 言葉が失われていくなんてことは容易。 ]
(21) 2021/07/14(Wed) 22:59:51 |
[耳にかかる吐息の熱に、ぞくぞくとまた
肌が粟立つのがわかった。
どこもかしこも敏感になって、
どんなふうに触れられても、感じてしまう。
ぐ、とその体重が背中にかかるのがわかる。
押さえつけられて、逃げられなくて、
抽送を繰り返されるたびにあられもない
声が口からこぼれ落ちていく。
一瞬引いた波が、無理やり高められていく。
そのスピードに思考がついていかなくて、
ぼんやりしていたら奥を突かれるから、
何も考えられないでいた。
だから、言われた言葉の理解も遅れて、
気づいたのは、その指が芯に触れた時。
一層びくびくっと跳ねた身体が。
強張って、だけど力が入らなくて、
シーツを握る手だけが強まっていく。]
ぁ゛ッあっあっだめ、っだめっ
そこだめ、 ゃっへん、なる、っ
やだやだ、やだぁ゛っこわ、ぃ、
[駄々をこねる子供みたいにいやいやと
首を横に振るけれど、その手と腰は止まらない。
イったことはある。ひとりでするとき、
軽い絶頂に達して、満足するのが常だった。
だけれど───こんなのは、]
こ、なの っ知らなッぁ゛、ッひ
こわいなんかくる、からッ
しらな、 ぃいっぁ゛ひぅ
[打ち付けられる腰に高められていく。
目の前がちかちかする。その先にある快楽に
身を委ねたら死んでしまうんじゃないかって
そんな不安が襲って、恐ろしくなる。]
ゃ、はじめさ、 はじめさッ、
手握って、 手、ッこわ、ぃ
わたしッわた、しっひぅ、
[首をぶんぶん横に振りながら、
高まっていく感覚に、口から漏れ出る願望。]
だめだめ、 だめ、っだめ、っ
ゃ、っぁっぁっあっあっ!も、ッだッ
[最後まで、言葉にならなくて。
ガクガクととまらなくなった痙攣の後、
一番大きく体がしなれば、そのまま
力が抜けて、腹奥に熱いものを感じる。
じわぁ、と広がっていく感覚に、
口元が緩むのが自分でもわかった。]
ぁ、 は、 ッあつ、ぃ、
[それを落とすと、目の前が白む。
そのまま白い光の向こうに
意識が飛んでいってしまうような心地。]
はじめ、 さ、っ
[そのままがくん、と意識を手放した。]**
[最後の瞬間、未知への恐怖を齎さんと組み敷いていた男は珠莉の手を握っていた。
身体を震わせ達したことを示すようにきつく締め付けてくる蜜孔は意識を手放した後も蠢ていていた。
それを感じながら、その小さな手を覆うように指を絡めて繋ぐ。
男は繋がったままに珠莉の身体を横向きにして後ろからその体を離さぬようにと抱きしめた。
目覚めた時に最初に感じるのは男の肉体であろうか]
珠莉――本当に可愛い子だ。
よく頑張ったね。
[意識を失った肉体は重たいものだ。
その重さを味わいながら男は耳朶にキスをする。
時間の余裕はある。
届かぬものではあろうが男は耳元で褒め言葉を囁きながら、
男は首筋や肩口にキスを重ねて珠莉が目覚めるのを待った]
この一夜が終わってしまえば、
私たちの人生は終わって、
次に始まるのは何なんだろう。
「被害者」と「加害者」
ううん、どちらも被害者でしょう?
どちらが不幸でどちらが幸福かなんて、
それは住む世界の話なんかじゃなかった。
出会うべきではなかった ────
そんな悲しそうに微笑まないでよ
トト。
偽名を使って良かった。
彼の前では、私でいたくなかった。
気付けば真白のシーツに背中を預けて、
両の手で彼を抱きしめて温もりを確かめる。
彼がトト≠必要としてくれることが、
この上なく嬉しかった。
必要とし、必要とされ、
求めていたものが得られたのなら
私たちはこの先を景色を見つけられるのかしら。
じゃあ
お風呂入ろうか
[温めてくるね、と瀬名原くんを離してベッドを抜け出る。
先程までの温もりが離れて、空調に肌が晒されて寒い。
風呂場に行き、追い炊きのボタンを押してまたベッドへ戻る。]
今追い炊きしてるから
ちょっと待ってね
[布団を捲ってその中に入り、
中にいた瀬名原くんを抱きしめなおす。
やはり温かくて心地よい。
こうして抱きしめ合っているだけでも心地よくて、
離れがたくなってしまう。
でも、離れなければならない時間がもうじき来る。
彼とは一晩だけの付き合い。
そう、区切りをつけなければ。]
あれ、
待ってって言ってた?
[タイムを聞くという当初の約束は忘れていないが、
言われた記憶がなくて首を傾げる。
実際にはめちゃくちゃ言っていたのだが、
気持ちが昂りすぎて気づくことができなかった。
腕の中で拗ねている瀬名原くんが可愛くて、
ごめんねの意を込めてその頬にキスをする。
もし「待って」と言われたことに気づけていても、
待つことはできなかったかもしれない。
それほどまでに、彼の反応が良すぎたから。
彼のせいにしすぎかな?
なんて、心の中で少し反省した。]*
――……、
[「愛して」ってちゆを求めてくれるひと、
今までにいたっけな。
彼の言葉にふとそんなことを考える。
強請ったことなら何度もあった。
形ばかり、答えてくれるひとはいた。
でも、ちゆにそれを求めたのは――彼が初めてで
だからやっぱり特別なひと、
痛いくらいにそれを思い知らされる。]
……あいしてるよ。
[なんだか擽ったいのは触れあう肌のせいではなくて
嬉しかったから、なんだと思う。]
[肌を重ねて甘い声を響かせながら、
やがて張り詰めた先の果てに向かうころ
彼が変な冗談を口にするの。]
ふ、ふふ……
[ちゆはただ笑ってみせた。
そうして実りもしない種を身体の奥に迎えるの。
命が芽吹いて可愛い赤ちゃんが生まれたら、
彼のことを「パパ」なんて呼ぶ日が来たら
ずっと幸せでいられるのかな。
――なんて、叶わない“もしも”の話でしょう?
知ってるよ、ちゃんと分かってる。
それにほら……子どもなんて、好きじゃない。]
[それから何度も、何度も彼を注がれた。
お腹の奥に熱さを感じて満たされた。
愛を囁いて、囁かれる。
喘ぐ声が上擦って掠れるのもお構いなしに
汗の浮いた肌がひたりと触れあう感覚さえ心地良くて
彼の一つひとつを刻みつけた。]
……もうずっと、このままがいいな。
[夜の終わりに囁いた。
彼に届いたかどうかはわからない、
落ちた瞼に口付けて、本当の恋人みたいに身を寄せた。]
| [差し込む光を浴びながら、彼の声に振り向いたとき その無防備な微笑みに自然と目は細まっていたけれど 昨日よりなんだか甘えん坊な姿、 お強請りされるまま腕の中に飛び込みながら おはようのキスをしながら 別のことを考えてしまったんだ。
奥さんの前だったらこんな感じなのかな、とかさ 彼の寂しさは知っていたつもりだけど――それでも 純粋にちゆだけだって思えないのは きっと写真に映ってたあの女の子のせい。
……こんなの面倒くさいって思うよね、だから 彼はなんにも知らないままでいい。] (22) 2021/07/15(Thu) 4:05:05 |
| [シャワーを浴びた。 昨日の痕にボディソープが少し沁みた。 それが嬉しくて、鏡越しに見えないのはもどかしくて 身支度を整えたら、もういつでも外に出られる格好。
昨日はほとんど目につかなかった時計が 今日はやたらと視界に飛び込むの。 チェックアウトの時間が近づいて、名残惜しくて 駅までの道をやけにゆっくり歩いていたけれど それでもやがては辿り着いてしまう。
最後のキスを交わした、その後は どんな顔をしていいかわからなかった。 気づいたらじっと爪先を見つめてた。] (23) 2021/07/15(Thu) 4:05:33 |
|
……うん、ありがと。 ちゆも幸せだったよ。
[“またね”なんて存在しない。 手を振る彼が背を向けて、反対方向に歩き出して 見えなくなったらそれでおしまい。 あたしたちを繋ぐ関係性はどこにもないから。]
(24) 2021/07/15(Thu) 4:05:47 |
| [そうして彼を見守ったところで、 苦しいのが消えるわけでもない。
たとえば何気ない偶然を装って目の前に現れてみたら あの夜の続きが始まるかもなんて、何度か考えた。 そしたら彼は驚くかな、それとも困った顔をするのかな。
だけど思い浮かべる傍らにはあの子がいて 小さなリカちゃんの物心なんて知らないけど ――あの子さえいなければ、なんて思いながら あの子がいたから足を踏み出せなくて。
壊しちゃえっていつかは簡単に考えたのに ちゆを見て、困った顔されるのが怖かった。] (25) 2021/07/15(Thu) 4:06:52 |
| [その夜も遠くから眺めただけ。 暗闇に紛れたらきっとあなたは気づかない、 それでも街灯に照らされたベンチはよく見えた。
あなたは俯いてた。疲れた顔してた。 嫌なことあったのかな、 毎日寄り道したってほんの些細な日常しか知らないけど 好きだよ、大好き。今もずっと愛してる。
たとえ一晩の恋人でも、あの夜は確かに特別で あたしたちは確かに愛を囁きあって ……ねぇ、少しくらいは、また寄り添ってもいいのかな。 そんなこと考えてたら、今までさんざん躊躇った足が 気づいたら前に進んでた。] (26) 2021/07/15(Thu) 4:07:18 |
| ……タイガさん? [声を掛けて彼が気づいてくれたなら、笑った。 まるでさっき通りすがったみたいな顔で 歩み寄って、それから小走りで近づいた。] ひさしぶりだねっ [平然と微笑むの、潤んだ目なんか知らない振りして。 だからどうか、ちゆの演技にも気付かないで。 *] (27) 2021/07/15(Thu) 4:07:54 |
| [握られた手の熱さに。その安心感に。 意識を手放す瞬間、聞こえた褒め言葉に。 幸福感に包まれて、そのま?ま落ちた。
ぼんやりと揺蕩う意識の中、 あたたかなぬくもりが私の体を 包んでいるような気がして───
目が覚めて、ぱちり、ぱちり、瞬きを。 一瞬、ここがどこだか分からなくて、 二秒ほどあけて、気づいた。
夢ではない、その温もりにゆっくりと体を 動かそうとして、その痛みに顔を歪める。 だけれど、そこにいる人を知っているから。 おはようございます、と挨拶をしようとして 声が掠れて、うまく出なかった。
ゆっくりとその腕の中で身を捩り、 包まれたまま、顎先にキスをすれば 挨拶しようとしたのだと気づいて もらえただろうか。]
(28) 2021/07/15(Thu) 6:40:06 |
| [くすくす、笑い声が降ってきてわたしは笑む。 寄せられた唇を追うように閉じかけた瞼を ゆったり開いて見つめ返し、数度啄むような 口づけを交わした。 こく、と唾を飲み込んで、呼吸するその人の胸板を とんとん、と優しく2度叩いた。]
ん………いま、なんじ、ですか?
[自分でも少し驚くくらい枯れた声に、 困ったように眉を下げて、その答えを待つ。]*
(29) 2021/07/15(Thu) 6:40:31 |
| 今更ではあるんだけど もの凄い朝帰りしましたって感じだね。 [ >>21朝になって息子が帰って来たら 隣には女性が居て、更には結婚を前提に付き合うもしくは 結婚します、なんて言うのだから大したサプライズだろう。 賛同されるか反対されるかは分からないけれど、反対されても説得するフェーズに入るだけだ。 オレはあくまでオレの両親だからまだなんとか大丈夫だけど 奈々からしてみたらもっと緊張するだろうな、と 落ち着かない感じが少しある彼女を見てそう思う。] 態度で示して、言葉で示して。 そしたら後はプレゼントになるかなって。 [10年前は伝え方で失敗してしまったから。 今度は抜かりなく、彼女を捕まえて隣に居てもらうために。 その試みはどうやら成功してくれたようだ。] (30) 2021/07/15(Thu) 13:40:30 |
| 大丈夫だよ。 ……むしろそこまで感極まってくれて嬉しい。 [ >>145わかりやすい感情の発露を見て 嬉しいと気持ちが込み上げてくるだろう。 相手に気持ちを受け入れてもらえる事は、とても良いものだ。 それが昔からの初恋の人であれば尚更。] もう10年も経ったからね…大きくもなるさ。 オレのお嫁さん、どうかこの先も末長くよろしくね。 [ >>-145彼女が笑顔を見せてくれたなら その額に軽く口付けを落とす。] (31) 2021/07/15(Thu) 13:40:58 |
い、ってらっしゃい…
[お風呂かあ…べたついてるから助かるけれど
足腰に力が入ってる気がしないから肩を貸してもらうの必須だ…
なんて思いながら彼の後ろ姿を目で追う、
素っ裸でよく歩けるなぁ…
そう思っていれば彼がすぐに帰ってきて「おかえり」
と言えば彼が布団をまくって、そこから入ってくる風が少し寒くて身震いする
熱かったけど、やっぱり空調が効いてると寒いね
と話そうとすれば抱き締めなおされて少しぽかんとする
甘えてるのかな、なんて見れば
元々そういう約束だもんね、と背中を撫で返す]
………言いましたー…
[これからは甘やかしてあげようと思ったけれど
彼の言葉にすねるが続行しそうになる
この、このやろ
と思いながら見ていれば頬にキスをされる
待てが出来ないわんこめ
なんて心の中で彼に文句を言う
じとりとした視線を彼に向けるけれどキスをされてぐっと詰まる
恋人にするみたいにキスでほだそうとしてくる
というか恋人でもキスでほだすのはどうかと思う!
それともそれもイチャイチャに入るのかな…?と思いながら
とりあえず仕返しにと頬や彼の脇腹を指先でつついた]*
| [そうして夢から帰って待ち受けていたのは 終わりの見えない悪夢のような現実で。
罪悪感と無力感とに押し潰されそうになって 日々を生きて……そうして漸く暇を見つけて 夜の公園まで逃げてきてしまった。
根元からぶつりと切り離されて 荒い波間を漂う海藻にでも なってしまったかのような心許無さに 小さく震えていると……]
…………ちゆ、り、さん……
[顔を上げれば、あの時と同じまんまの 千由里が、夜の灯りを背に立っていたか。
ずっとそばにいたなんて、知らない。 きっとあのまま俺を忘れて もっと熱を埋めてくれる誰かを 見つけてしまったのかなって思ってた。 ……いや、そうじゃないなら、 あの日よりも痩せて疲れ果てた顔の俺に 幻滅して、きっと離れていくのだろう、と。] (32) 2021/07/15(Thu) 14:58:52 |
| [「本当に、久しぶりだね」。 そう言おうと開いた唇からは 奇妙なうめき声だけが出た。 もう顔も見られたくなくて、 それでも耐えきれなかった俺は 此方へ歩を進める身体をきつく抱いて まるで子どもみたいに泣いてしまう。 逢いたかった。 会いたくなかった。 助けて欲しい。 助けを乞う資格がない。 どうしよう。 どうしようもない。 でも、 だいすき。 いろんな気持ちがとめどなく溢れて、 千由里の肩口を濡らしていく。] (33) 2021/07/15(Thu) 14:59:45 |
| [冷静さを取り戻すまでしばし肩を借りたら やがて洟を啜って離れていこうとするだろう。]
ごめ……俺、あの後からずっと もうどうしていいか分かんなくて……
[ベンチに腰を下ろすまでに 千由里がそばに居てくれるのなら あれから何が起きたかを話そうか。
帰ったら妻が亡くなっていて、 今は娘とふたりで暮らしていること。 医者からは死因は致死性不整脈と言われ 特に責められたわけじゃないけれど 気付くまで遅くなったのを自分で悔いてること。 娘の梨花の育児からずっと逃げていたせいで 家事も育児も手探りで、 それでも「ママがいい」と毎日のように泣くこと。
全部、千由里には正直に打ち明けようか。] (34) 2021/07/15(Thu) 15:00:10 |
| [言ってどうなるわけじゃない。 あの日見た夢には、もう、戻れないだろうし。 でも、そばに居てくれるのならそれだけで 俺はひとりぼっちじゃないって事実が 何より俺を落ち着けてくれるだろう。
すんすんと鼻を鳴らしながら それでも大人の顔を作ってみせようと 目を擦り、微笑みを作ってみせる。]
…………ダメだね、俺。 何もかもから逃げて、都合悪いところは 人に頼ってばっかりだ。
[そうやって千由里から子どもを奪って 逃げ仰せた男がいるのを、俺は知らない。 前の俺ならきっと、同じことをした。
でも今は、無理だ。そんな酷いこと。] (35) 2021/07/15(Thu) 15:01:27 |
| [嫌われる勇気も、でも独りになる勇気もない俺は 頬にこびり付いた涙の跡を手の甲で拭いつつ この場に適当な話題をひり出そうとする。]
あー……千由里は、あれからどうしていたの? ─────あと、もし知ってたら、 三つ編みのやり方、教えてくれないかな。
[聞いてまた、後悔する。 もうちょい余裕を取り戻せたらって思うのに 全然思ってたのと違うのが出ちゃって。 突っかけてきただけのスニーカーの爪先へ 視線を落としながら、それでもそばにいる存在を この場につなぎとめようと。]* (36) 2021/07/15(Thu) 15:07:47 |
| [行為の後の微睡は格別の時間である。 暫し起きていた男も何時しかうつらうつらとしていた。
腕の中の温もりが動き出すと浅い眠りについていた男は目を覚ました]
おはよう、珠莉――。
[男は身を捩り顎先にキスをしてくれる珠莉を柔と抱きしめると小さく笑いの声を漏らした。 繋がっていたものもいつしか抜け落ちていたろう。 身体を向き合うように抱擁しなおすと正面から見つめたままに唇を重ねあう。
雛鳥が餌を求めるように啄むものだから男はやはり小さく笑い、舌を絡めては唾液をゆるゆると流し込んでいた]
なんだ、もういいのか?
[胸板への合図に唇を離すと少しばかり残念そうにそう伝える] (37) 2021/07/15(Thu) 18:41:37 |
| ん、今は――。
[男は時計へと視線を向ける。 お昼過ぎにこの部屋で出会い、少し話をしてからエッチをし始め、少し寝て――]
20時くらいか、時間はまだまだあるな。
[そう告げると男は再び唇を重ねあった。 其れは触れるだけに留めたものの男は今も尚、珠莉を求めていることは明白であろう。
ただその掠れた声を眉の動きに、男もまた眉根を下げた]
ルームサービスを頼もうか。 食事と飲み物も用意してもらって――。 流石に紅茶はもう渋かろうからな。
[銅製のケトルで淹れられた紅茶を男は結局まだ口にはしていない。 また淹れてもらえる機会があると良いのだがと緩く珠莉の身体を抱き寄せた] (38) 2021/07/15(Thu) 18:46:52 |
| そうすると風呂に入ったほうが良いな。 一緒に入るだろ?
[問いかけながら男は自分のズボンへと脚を伸ばした。 足の指で器用に摘まむと引き寄せポケットから喉飴が入ったケースを取り出した。 そこからひと粒飴を取り出すと自分の舌の上に乗せて、 レモンの味がするそれを口渡しで珠莉の口内へと押し込んだ*] (39) 2021/07/15(Thu) 18:49:26 |
| え、そういえば待って? 今日お泊まりすることちゃんと話した? [ はっとした。 もし彼が昨日のお泊まりだけを 家族に話していて今日のことを話していないなら 彼女はまず持って先に連絡させる。 無断外泊させたなんてことを明日言われたら 彼との交際をダメと言われてしまいそう。 彼が宥めてくれたなら、 彼のことを信頼して彼女の心配は落ち着いていく。 ]
(40) 2021/07/15(Thu) 19:47:12 |
| 昨日の、薔薇5本も… すっごく、よかったのに…… あぁ、もう…すき……… [ 薔薇をどう飾ろうかと、 徐々に彼女の思考はそちらにも動いて。 しっかりと示された彼の気持ち。 それを1日でも長持ちさせたい。 そしたら、彼が一度実家に帰っても 彼女はそれをみて幸せを感じられる。 彼のことを、まだまだ知っていきたい。 おばあさんになっても、 ずっとずっと彼という人を好きでいたい。 ] ねぇヨウ? あなたの初恋、どんな味か… もう一回私に教えてくれる?
(41) 2021/07/15(Thu) 19:48:02 |
もしかしたらただの独り言で。
返事など求められてなかったかもしれないけど。
生まれた瞬間から間違っていたと言うのなら。
…… 行き着く先だって、きっと。
それでも互いを離すことだけはしなかった。
傷を隠すために、別の傷で上書きした。
愚かしくて愛しい一夜の記憶。
─── ずっと夜ならばよかった。
心に負った傷も、涙も、名前も。
全部深い黒が覆い隠してくれるから。
何度も何度も窓に視線を送っては、
そこに広がる闇に安堵して。
このまま朝が来なければ良いのに、と。
心から願った瞬間。
生まれたての太陽が、世界を照らした。
|
─── 友人、恋人、契約者。
俺達は、何かになれたんだろうか? 確かめることはせず、ゆっくりと身体を起こと。
白い太陽を、背負いながら。 ようやく重なった視線を惜しむように 真っ直ぐに君を見つめたあと。 目を細めて微笑んだ。
(42) 2021/07/15(Thu) 20:43:12 |
|
最初から、一夜だけの約束だった。
このホテルを出た後は。 それぞれの別の世界に分かたれて。 君の家族が俺の家族になり。 俺の家族が君の家族になる。
なのに、俺と君は家族にはなれない。
そんな当たり前のことに対して。 心底不思議そうに、首を傾げれば。 (43) 2021/07/15(Thu) 20:43:51 |
[抱きしめたら撫で返してくれて、ふ、と頬を緩める。
頬や脚を摺り寄せて、その肌の温もりを感じた。
人肌の温度が一番気持ちいい。
もう甘える側と甘やかす側がごちゃ混ぜに
なってしまっているけれど、
それも気にせず甘えたい時は甘えて、
甘やかす時はとことん甘やかすことにした。
今は甘えるターン。
腕の中の温かさに、肌に触れる心地よさに、
目を閉じて浸った。]
言ってたんだ、
ごめんごめん
[拗ねたような様子につい笑ってしまう。
頬にキスをして誤魔化して、じとりと睨む目元を見てまた笑う。
からかい甲斐のある人だなぁ、なんて思って、
つんつんとつついてくる手にじゃれた。]
くすぐったいよ
[つついてくるその手をさせるがままにして、
仕返しと言わんばかりに腕や脇腹をくすぐる。
そうしていると、身体の奥から再び熱が湧いてくるが、
それをぐっとこらえて。]
……そろそろお風呂入ろうか
[なんて、顔を逸らして誤魔化しながら、
布団を捲りあげて二人の肌を外気に晒した。]
[先程までの行為で腰をやられているだろう、というのが
見て取れるから、瀬名原くんが立ち上がり歩くまでを
親切に介護する。
肩を貸してやりお風呂場まで連れていくと、
バスチェアに腰掛けさせる。
シャワーからお湯を出し、適切な温度にして
瀬名原くんにかけてやりながら、
時折自分も湯を浴びる。
かけたままの眼鏡が曇るが、温度に慣れるまで我慢。
曇った眼鏡が晴れるころ、瀬名原くんを湯舟に漬けてやた。]
……どうやって入ればいい?
[触れ合いたいから一緒に入りたいが、
向きをどうしようかな、なんて悩んで、
直接聞いたほうが早いとそう尋ねた。]*
| [気付いた彼が顔を上げる。 よそよそしくちゆの名前を呼んで。
それにぱちりと目を丸くして、 うっすらと壁みたいなものを感じては 嫌だな、と人知れず思う。
やっぱり忘れちゃってたの? 心に掛かったのは見えないもやもや。 不意に彼がちゆの身体を抱きしめたら 埋まる距離感といっしょに取り払われるけれど。
――あの夜とは違う、彼がいた。
震える身体はどうしようもなく弱々しくて 手を添えた背中はいくらか小さく感じる。] (44) 2021/07/15(Thu) 21:08:46 |
| [どうして泣いていたのかなんて知らない。 喧嘩でもしたの?怒られちゃった? あれから変わりなく「リカちゃんパパ」をしてたんだから あたしたちの関係は、奥さんに知られてはいないんでしょう? それなのに何があったのか――ちゆは、知らなかった。]
……大丈夫、ちゆがいるよ。
[何が大丈夫かなんて知らない。 それでも、ちゆは側にいたんだよ。 今だってあなたの側にいるの、だから。
あやすように背を撫でる。 男の人の泣く姿を見るのは、初めてだった。 だけど知らないタイガさんの顔、また一つ知れたって ちょっぴり嬉しくなったことは内緒。] (45) 2021/07/15(Thu) 21:08:58 |
| [彼が落ち着くのを見ればベンチの隣に腰掛ける。 そうして語られた事実を知る。 ちゆの知らなかったこと、 いつもリカちゃんと二人だった理由。 奥さんの姿を一度も見たことがなかった理由。] 辛かった、ね [いつかの別れ際みたく視線は足の先に向けたまま 深刻な声で同情を口にした。 ――それもまた、半分くらいは演技だった。 なんだ、もうとっくに壊れてたんだ。 ] (46) 2021/07/15(Thu) 21:09:21 |
| [仲良くやってるんだと思ってた。
ちゆじゃない女の人のところへ戻って ちゆの知らない時間を過ごしてるんだと思ってた。
どうせ一番にはなれないんだ、って だから壊せなくて、諦めてたんだよ。
でも、奥さんがもういないんだったら あなたの最愛がこの世界にいないんだとしたら 今度こそちゆを選んでくれるのかなぁ、なんて 自分勝手な酷い考えは あなたが知ったら幻滅しちゃうのかな。] (47) 2021/07/15(Thu) 21:09:58 |
|
……なんにもできないけど、 話だったらちゆが聞くよ。
[頬に手をやるタイガさんを、 出会いがけのソファでそうしたみたいに覗き込む。 微笑んだのは優しさで、明るい声色は思いやり。 ――本当だよ?だってちゆ、「良い子」だもん。]
えへへ、普通にしてたよ。 タイガさんのことずっと考えてたかな。
[はにかんで笑ってみせる。別に、嘘はついてない。 タイガさんのこと、ずっと見てただけ。]
(48) 2021/07/15(Thu) 21:10:17 |
| [だけど三つ編みのやり方を聞かれたら つり上げた唇の端がふっと落ちてしまう。]
できるけど、なんで?
[覗き込む顔を正面に戻して尋ねた。 目的なんか聞かなくたってわかるけど。
そっか、結局「リカちゃんパパ」のままなんだ。 ……そうだよね、そりゃそうだ “普通”はお父さんかお母さんと一緒だもんね。] (49) 2021/07/15(Thu) 21:10:48 |
| [今度こそ彼を手に入れられると思った。 今度こそちゆのことだけ見てくれると思った。 今度こそ愛し続けてくれると思ったのに 今度はあの、小さな子どもがいるなんて。
なんでかな、もどかしいの。 愛しても愛しても愛しても愛しても いつまで経っても報われないの。
ちゆだって「良い子」にしてるのに、 欲しがっても掴んだ手からすり抜けてしまう。
それなのに、] (50) 2021/07/15(Thu) 21:11:21 |
|
……娘さん、いくつなの? タイガさんの子どもなら、 きっと可愛いんだろうなぁ。
[タイガさんの注いだ種で 知らない女の人のお腹から生まれたあの子が ひどく羨ましくて、恨めしくて。]
ねぇ、ちゆも会ってみたいなぁ。
[――――狡いよ、リカちゃんは。*]
(51) 2021/07/15(Thu) 21:11:41 |
[腕の中で心地よさそうにしても駄目です
と攻撃していればつついていた手をとられた。
指をつまんだり絡めたりされて、じゃれつかれてもうなんて思って油断して
その手を止めれば今度は彼にくすぐられる]
んっふふ、ふふ、ひゃ、や、めてっふふ…
[くすくすと笑ってなんて身をよじって逃げたりする
子どもみたいにしてくるけれど甘えたいという願望はそれに近いから
今は子どもを相手にしている気分になった]
[彼に肩を貸してもらえてお風呂まで連れていってもらえればまた逆転する
彼がお湯をかけたり流してくれたりなんかして心地よくて
細い眼を気持ちよさそうにさらに細める
もうしてもらうがままにされよう
とそのまま浴槽まで入れてもらえれば広いお風呂だなあ
そう思いながら凭れれば彼の言葉に見上げる
………視界に入る…
]
どう…どう…?
………どうしたの?
[そうやって入ればいいと聞かれてぽかんとする
隣に入れば、と思ったけどそれは流石に狭い…
ならサイズ的には僕が彼を後ろから抱っこすれば?
いやでも男女的な役割したなら彼が後ろなのかな…?
悩めば僕が少し足をたたむかもだけどそっちのが慣れてるんだろうか?
と思って彼にそう説明して入ってもらう]
狭いね〜
[やっぱり2人、それも男の大人が入るとなるとそう零す
この体勢にしてから向かいあうのもよかったかなあ、なんて思った
彼にもたれかかってお湯と彼の体温で熱くて
あんまり入りすぎるとのぼせそうだなあとぼんやりと思いながら
水音と、彼の息と、鼓動が伝わる]
そういえば……このあと、どうするの…?
[お風呂入ってはい終わりでいいのかな…?
力が入るまではゆっくりしていたいけど、と思いながら振り返って彼を見つめて]*
|
[甘い抱擁。伝わる体温で、同じだけ熱を持つ 体が触れ合うのが、心地よくて。 啄むような口づけの合間、差し込まれた舌が ゆるく唾液をこぼすから、飲み込んだ。
とんとん、と二回合図。 軽いキスだったはずなのに、少しだけ 息が上がりそうになって、深く吐いた。 それから、尋ねた時間。 20時だと返ってきたから少し安心した。 完全に寝落ちてそのまま何時間も 待たせていたわけではなかったらしい。
ほ、と息を吐いたらまた掬い取られる。 触れ合った唇が微かに音を立てて。
「よかった」と紡ごうとして、 また出なくて、眉を下げる。 彼の表情も同じように曇るから、 なんだかおかしくて、伸ばした指先で、 その眉間をつん、とつついた。]
(52) 2021/07/15(Thu) 22:50:08 |
|
はい、そうしましょう
わたし、お腹すいちゃいました。
[と微笑みかけながらいうと、初めの約束が 果たされるようだとわかって。 ふわ、と花開くように笑んで 肯定を数度の頷きで返す。
すると彼が何やらごそごそと足を伸ばすのが みえたから首を傾げてしばし、待つ。 今度は何かを口に放り込むから。]
───それ、 っ……ン、
[何ですか、と聞こうとした唇が 塞がれて、甘酸っぱいものがころん、と 口内におちると、じゅわ、と唾液が ひろがるのがわかった。]
(53) 2021/07/15(Thu) 22:50:28 |
|
ん、 ぁ、飴?
[ころん、と口の中でころがして、 こくんと唾を飲み込むと、甘くて酸っぱくて レモンの味が。───昔、本で読んだ、 ファーストキスの味を思い出した。 きゅ、と心根が掴まれる心地がする。]
……ふふ、おいし
[そう微笑みかけながら、両手を広げて、 彼の首元に回して引き寄せる。 そのまま数度口づけを重ねれば]
おふろ、連れてってくれますか?
[とおねだりを。]*
(54) 2021/07/15(Thu) 22:50:50 |
─── ずっと夜ならばよかった。
温度も、香りも、味も、音も。
全て私のものにして閉じ込めてしまいたかった。
光なんて要らない。最初から要らなかった。
誰かの影だったのよ。私たちはお互いに。
影は暗闇の中でだけ自由なのよ。
光がさして、影が生まれる。
心残りなのは、あの家に彼が帰ること。
昨日まで私の家だったあの場所で、
彼が苦しさに飲み込まれてしまわないか。
そう思っても、私には何もできないの ────
最後にひとつ、お土産よって
彼の胸のリボンをするりと解いて奪い取った。
思い出すことくらいの自由は、
許されるでしょう ──── ? **
| [初めての口づけの味。 それは十の年齢差があっても変わらないものであったようだ。
男は珠莉が浮かべた表情に頬をやわらげた。 喜んでくれているのがとても分かるもので、 一つ共通項を積み重ねたことにも嬉しさを覚えていた]
気に入ってくれたなら嬉しいよ。 ご飯は先に頼んでおこうか。
[口づけを重ねながらそうした会話を積み重ねることでキスすることが普通の間柄のように思えてくる。 心の距離は実際の距離とも言われることもあり今のこの距離感は最も近しいものと言えるだろう。
おねだりを聞くと男は頷いて見せ。 受話器を取りルームサービスをコールして少し後の時間にと指定を入れた。 お風呂からあがる頃には届くだろう遅めの夕ご飯は珠莉の好むものと男はサンドウィッチをはじめとした軽食を中心としたものとした]
さて、と――珠莉。 お風呂に行こうか……ところで。
[男は身体を起こして自然と珠莉の横に移動した。 背と膝裏へと手を差し入れると横抱きのままお姫様抱っこをしてベッドの端まで移動してから立ち上がる] (55) 2021/07/16(Fri) 0:29:12 |
| こうして運んでもらうのも、初めてか?
[どこまでが初めてなのだろうか。 それは未だに分からないが男はそう尋ねながらお風呂場へと珠莉を連れていく。
辿り着いたお風呂場はそれだけで並みの部屋一部屋分程度はあった。 というより男の自室より広いかもしれない。 壁際はガラス張りになっており外を一望できるようになっていた。 恐らく外からは見え難いようになっているだろうが少しばかり落ち着かない。 そこに露天風呂とでもいうように浴槽がありそこまた広かった] (56) 2021/07/16(Fri) 0:29:27 |
| 円形の風呂なんて初めてみたぞ。 ジャグジーか、これ。
[浴槽の近くにはいくつかのボタンがあり、押すと泡の出るものもあるようである。
一先ずはと男はシャワーを弱めに出し始めた。 そのシャワーですら専用のもので天井に取り付けられている輪状の目から出てくるようである。 いよいよわからんと男は首を傾げると風呂の床に腰掛けた。
組んだ脚の合間に珠莉の尻を置いて座らせて、 横抱きのままにぱらぱらと霧雨のように降る温かな湯を浴びる]
これはあれだな。 滝とかミストとかそういう。 マイナスイオンがあるとかいうやつだ。
[あるかは知らないが男は考えることを止めた。 豪奢すぎて理解度が追い付かないでいる。
男は手を伸ばしボディソープを手に取ると手の中で泡立て始めた] (57) 2021/07/16(Fri) 0:29:36 |
| 珠莉はどこから洗うとか決めてるのか? 特になければ――。
[男の手はその耳元へと伸び、耳の裏側に指を這うよう伸ばしているのは明白であった。 隅々までと身体を洗ってしまおうと思うが男の手が集中する場所なぞ言わずもながであろう**] (58) 2021/07/16(Fri) 0:29:43 |
…………
[くすくすと笑って身を捩る姿は煩悩に刺さるものがあり、
じっと見つめてしまってはすぐに視線を逸らした。
初めてなんだから、これ以上の負担を強いてはいけないと
わかっているのだが、
彼のことを見ていると欲が際限なく湧いてくるのだ。
だから、その欲を振り切るように布団から抜け出た。
彼は初めてだから、ノンケだからと
今日だけで何度もセーブしてきた。
もし初めてじゃなければ、
もし彼もゲイであれば。
そんな口元までこみ上げた願いを飲み込んだ。]
[風呂場で瀬名原くんを洗い終え、浴槽に入れながら
自身もどう入ろうか考える。
できるならば彼を抱きかかえたいが、
彼の方が体格はいいし彼がそれを承諾するか微妙であった。
大人しく体育座りで横横に座るしかないかなぁ、
この広さの浴槽ならいけるかなどとかんがえていると、
その時飛んできた彼からの提案。]
え、
いいの?
[なんて驚いてしまった。
その座り方が一番却下されそうな座り方だと
思っていたからだ。
だが、瀬名原くんから提案してくれたとなれば、
喜んで頷く。]
[背後から瀬名原くんを抱きしめて、
温かい湯舟に浸かる。
猫っ毛が頬に当たってこそばゆいが、
嫌じゃない心地だ。]
ふふ、
狭いね
[笑ってそう返しながらぎゅっと抱き寄せる。
根本的に抱きしめるのが好きだから、
この姿勢は楽でいい。
もたれかかってくる重さもちょうどいい。
心地よくて寝てしまいそうだ。]
このあとー?
うーん、
[彼の猫っ毛に頬を預け、
夢見心地で返事をする。]
瀬名原くんとの時間、楽しかったな。
またこうして会ってくれると嬉しいかも。
[なんて、普段ならセーブして
言わないような言葉まで出てきてしまう。
不誠実とも捉えかねない発言に気づかないのは、
湯舟と彼の温度があまりにも心地よかったからだ。]*
| [「ちゆ」ってあの夜みたいに呼んで 柔らかい髪を梳いてあげたら もっと喜んでくれたのかな。 でも、ごめん。もう、そんな資格はない。
抱いた体はどくどくと脈打ってて、 確かな生命の匂いがした。 それがまた、胸がぎゅうっと 締め付けられるような心地になって また新しい涙が頬を伝っていく。
辛かった。 でもそれを泣くのが、自分で許せなくて。 家も、絵美も壊して、梨花からママを奪って、 それでどの面下げて泣くの?って。
千由里の肩を濡らしても 振り払われなかったのをいいことに 今しばらくだけ、自分の心を解き放った。] (59) 2021/07/16(Fri) 11:24:03 |
| [そうして話を聞いてもらえれば 少しずつ落ち着きを取り戻していく。 「話聞くだけ」って千由里は言うけれど 聞いてくれるだけの魔法はすごい。 ずっと俺のこと考えてくれてた、って 今この状況になってそれほど嬉しい言葉はなくて つい、また嗚咽を漏らしてしまう。]
保育園行ってみたら、同い年くらいの 女の子達、結構凝った髪型しててね。 「パパだから出来ない」って、 思われたくないし、言いたくもないんだ。
[三つ編みを習いたい理由を打ち明ける時は やっぱりちょっと恥ずかしくて 照れ笑いで誤魔化した。 千由里が笑顔の奥に秘めた気持ちにまだ俺は届かない。 隣にいる体温が、嬉しくて、つい ベンチの上でそっと指を絡める。]
もうすぐ3歳。 もう、ずっとずっとしゃべってるし、 それ以上にずっと歌う子なんだ。
[絵美が遺していった、俺の子ども。 今一番、守らねばならない存在。] (60) 2021/07/16(Fri) 11:25:06 |
|
会ってみる? やんなっちゃうくらい俺に似てるよ。
[くすくす笑って、それからふとあの夜を思い出す。 「ママになってよ」なんて 責任を取る気もないのに吐き出した自分に 今更、心底腹が立つ。
怖いけど、千由里の方を向いたら どんな顔してただろう。 瑣末事に溢れかえった脳みそで それでも千由里への気持ちを整理して……]
………………正直、ね。 いろんな事があって、考える余裕も無かったけど この夜景を見て、ちゆ、のこと、思い出してた。 あの時デートしたアクアリウムみたい、って。
[少しずつ、吐き出していく。]
(61) 2021/07/16(Fri) 11:29:03 |
|
全部人に押し付けて、逃げて そのくせ「愛してる」なんてよく言えたなって 今となっては恥ずかしいけど…… でも、ちゆが幸せでいてくれたら、って その気持ちは嘘じゃない。 ずっと俺の事覚えてくれたのも、嬉しい。
…………だから、もし良かったら、さ。 またこうして、会って欲しいと思うんだ。
[あれだけキスして、獣みたいにセックスしたくせに 今は手を繋ぐのが関の山。 だけど、震える手で千由里の手を握って 心の奥の寂しい部分を、晒け出す。]
(62) 2021/07/16(Fri) 11:29:26 |
────ある日のお話
ぁっ、だめ、ごしゅじん、さ、ぁっ〜〜!!
[ 夜の自宅。新婚夫婦になった後かなる前だったか。
この日の彼女は帰ってくる彼の為にと
家事をきちんとこなしてその帰宅を待っていた。
夕食も彼が好きなものを用意していたし、
寝室も綺麗にして、一緒に眠れるように
準備は万端だと思っていた。
服装だって、少し透けやすいメイド服を着て
出迎えの準備だって出来ていたというのに。
メイドの彼女は今、その寝室で
主人によってお仕置きをされているのだった。
首には首輪、両手は背面で手錠をかけられ、
透けそうな硬い頂は両方ともローターで挟まれ
テープで固定されており、
下の口には太めのおもちゃを入れられ
下着で固定の上電源を入れられていた。
そして、突き出された胸の谷間にあいた穴へ
その主人はローションをたらして
スキンをつけていない生の状態の熱を
打ち付けるように腰を動かしていて。 ]
お、しごと、できてなく、てっ!
ひぁ、っ…〜〜!ご、めんなっぁぁ!
[ 彼女がお仕置きを受けることになった理由。
それはとても単純で、
お風呂の準備ができていなかった。
ただそれだけ。
それだけなんだけれど、
口実としては十分なことだったのだ。
彼女の太ももには、正の字が書き加えられ
既に何個書かれていたことだろう。
仕事がこなせていないメイドは、
ご主人様によるお仕置きが必要なのである。 ]*
[「え、いいの?」
と聞かれてやっぱりちょっとこの姿勢は変わっているんだな、と自覚した
でももうしちゃったしね〜…
彼が抱き寄せるものだからならばと凭れかかる
水の中って重さをそんなに感じないからいいよね
癖のある毛を彼に擦り寄せたままこの後どうするか聞いた
そうしたら彼から帰ってきた言葉を飲み込む]
[ またこうして会ってくれると嬉しい
…こうしてって事は……]
…セフレ?
[こうしてって事は今日のマッチングみたいにという事だから
僕とまたこうして会ってセックスしたり甘えたいという事だよね…?
会ってその日に同期からセフレになってほしいなんて言われるとは
誰も思わないよね〜…
なんてのんびりと思う]
う、うーん…セフレかぁ……
[今までそんな関係になったことはなくて
それも今日初めて体験した女性側を、同期とこれからもすると考える
止まってくれないのは困ったものだけど
別に痛い苦しいだけじゃなかったし、元々は少し刺激が欲しくて参加したし
それに僕はお願いされたら弱い
うーん、うーん、と凄く悩む
まあ、でも、彼なら悪い人じゃないのは知ってるし……]
………うーん……いい、よ…?
[戸惑いながらも、まあ、いっかなと]*
| [一番じゃなくてもいいやって、一度は確かに思ったの。 だってちゆには届かないと思ったから 彼には奥さんがいて、リカちゃんがいて、 そこに入り込む隙間を見つけられなかったから。
――――だけど今は違う。 目の前に彼がいて、彼の愛する奥さんはもういない。 タイガさんをちゆだけのものにして ちゆがタイガさんだけのものになって、 二人で「普通の」幸せな恋をするのに 邪魔なのは小さなあの子だけ。
期待しちゃうの、タイガさんのせいだよ。 そうやってちゆの目の前で泣いて 他の人に見せられないような弱いところを晒すから。
手が届くような気がして、欲しがってしまうんだ。] (63) 2021/07/16(Fri) 15:24:23 |
|
ふぅん、そうなんだ。
[タイガさんがリカちゃんの話を始めたら 鼻歌を歌うように暢気な声で相づちを打った。
今が夜で良かった。外が暗くて良かった。 目だけは笑えない、可愛くない笑みを浮かべてしまうのも 本当はそんな話をすこしも楽しいと思えない本心も 全部暗がりが隠してくれるから。]
おしゃべり好きなんだ、可愛いね 一人でお世話するのは大変だろうけど……
[遠くの景色を見つめたままで返事した。 顔を見ない割に、絡めた指だけはぎゅっと握って。]
(64) 2021/07/16(Fri) 15:24:35 |
| [ごめんね、ちゆはやっぱり子どもが好きじゃないみたい。 彼が笑うのを聞けばつられて笑って、 「タイガさんの子どもだもんね」なんて零して。 知ってるよ。 目のかたちも鼻筋も、 笑い方もよく似てるって。 それであなたに似てないところは 奥さんの面影を残しているんでしょう? 彼がちゆの方を向けば、笑ってみせる。 あの日より静かな笑みを浮かべてみせる。] 覚えてくれてたんだね、嬉しい。 連絡先も交換してなかったから、 もう忘れちゃって会えないと思ってた…… [ちゆはこっそり知ってたんだけどね。 さっさと掛けちゃえば良かったな、電話。] (65) 2021/07/16(Fri) 15:26:19 |
| [そうして彼が一つ、また一つ語り出す。 後悔だとか嘆きだとか、それと少しの愛だとか。 繋いだ手はちゆより冷たくて震えてた。 それでも熱は溶け合って、同じ温度に染まる。 あの夜みたいに寂しさを分け合って――だけど、 彼が知らない本心を伝えるつもりはなかった。 「愛」の形なんて知らない。 リカちゃんがどんなに大切かなんて知りたくない。 あの子がどんなに可愛くて 無邪気でかけがえのない存在だとしても ちゆにとってはタイガさんと誰かの子どもで いらない存在でしかないの。 ひどい?ひどいよね、分かってるよ。 でも、だって、だってさ、] (66) 2021/07/16(Fri) 15:26:39 |
──────結婚した少し後の話
何がダメなの?
仕事の出来ないダメなメイドには当然の罰でしょう?
[新婚夫婦になって少しした後の話。
彼女とは付き合いが長くなり、また夜の営みについても数え切れないほど重ねてきた頃。
家に帰ってきたオレを迎えてくれたのはエッチなメイドこと最愛の妻である奈々で、彼女は家事をほぼ完璧にこなして出迎えてくれた。
正直涙が出るほど嬉しいし、家事をしてくれた彼女には感謝しかない。明日はオレが家事をしよう、とそんな金曜日の夜。
パーフェクトだったメイドはしかし湯船を沸かし忘れていた。
むしろ仕事が残っていてオレは直ぐにお風呂やるよ、なんて言おうとしたけれど、それよりももっと違う方が面白いな、と
彼女のエロ系のメイド姿を見て思う。
彼女のミスを挙げて、御主人がお仕置きをする
そんなシチュエーションである。]
風呂も満足に沸かせないのに
胸だけは立派なメイドだな。
夜伽しか取り柄がないのか?奈々。
[彼女の両肩を掴んで、セックスするように
彼女の大きな胸の間に空いている服の穴に熱塊を入れる。
メイド服の胸の部分がキツいのか、ぱつぱつになっている為
しっかりとした圧力が加わってとても気持ちがいい。
ローションで十分な潤滑剤もあって腰の動きが速くなる。]
本当に反省しているの?
何回もイッてる姿じゃ、説得力がないぞ。
これじゃあ罰にならないな…。
[彼女の太腿に書かれた正の字は彼女がイッた回数。
既に2つ目の正の字が書かれ始めていた。
奥まで入れた後に、彼女の大きな胸の中に
どぷん、と射精して白く染め上げる。
精液が胸下に溢れてメイド服にシミを作っていた。
射精し終えればゆっくり引き抜くと、ローションと混ざって白濁液の残りがつつ、と糸を引いていた。
そのままベッドにオレは座ると、彼女の首輪についたリードを引っ張り足の間に跪かせる。]
また汚れたぞ、早く綺麗にしないか。
[彼女の目の前に、ドロドロになったモノを見せつけて
掃除をしろという。
彼女は手を後ろで縛られているから、使えるものは限られているだろうけど。]*
──────新婚ほやほや
ばつ、こんなじゃ、っ…ァ……
ゆ、るしてくら、さぁ…んぁ!
[ ほぼ毎日肌を重ねていたけれど、
やっぱりこういう特殊なものは更に燃える。
いつもの彼なら、お風呂の用意ができていなくても
優しく大丈夫、といってくれるところだが
その日の服装が彼をそうはさせてくれなかった。
もっていたおもちゃを総動員されそうな勢いで
持続して快感が襲ってくるので、
彼女は体を震わせて達していたのだが
それはご褒美のようにもみえ、
彼が油性ペンを持ってくると1回、2回と
明らかに彼女が達したのがわかるたびに
一本一本正の字が書かれていくのだった。
バストの部分は、無理やり入れ込んだに等しく
下腹部の圧と同じくらいか少しだけ緩いくらい。
そのおかげで、彼の腰の動きは子宮まで
犯すような動きに近かった。 ]
は、んせ、っして、まぁぁっんん!
ごしゅ、じんさま、っ……〜〜!
[ 合間合間に書き足されていく棒の数は
彼女からは見えないけれど、
書かれている間にもまた達したので
また増やされているよう。
打ち付ける動きに、すでに彼女の目尻は
さがりきったただの雌のようで、
胸の中に吐き出されたことが感じ取れると
びくっと体を震わせて、また達していく。
犬のようにリードを引っ張られると、
目の前に白濁に汚れた楔が現れた。 ]
ふ、ぁっぃ……!!
[ 主人からのGOがでると歯を立てないように、
口だけで綺麗にしなければいけないのだが
ちぅっと先端に吸い付き一気に喉奥まで
咥えこむと、腰を揺らして小さな喘ぎを漏らす。
口の中の唾液をうまく飲み込めずに、
徐々に彼女の口端から彼の脚にむかって
ぽた、っと落ち、主人の体を汚し始めるのだが。
彼女の蕾は、あの後きちんと彼の手で開発済みで
おもちゃを咥えこむことも苦ではなくなっていた。
お仕置きならば、そこも入れられてしまいそう。
全部の穴がふさがれるなんて、
本当はドMな彼女にはご褒美になってしまうから
主人の判断はどうなるかわからないけれど。
彼女は、顔を懸命に動かしながら、
どうしたらいいのかちらりと主人の様子を
伺いつつ、また1本、1本と正の字が書かれて
しまいそうな感じがした。 ]*
────新婚さんいらっしゃい
許してください?
それを決めるのはオレなんだから
口を挟んじゃいけないよ?
[彼女の腿にラクガキを加えるときに
彼女がそんなことを言ってきたので、ぱちぃん!、と
お尻を平手で叩いてあげた。
彼女のサプライズ衣装はいつも刺激的。
女教師の格好、と言って見せられたものも凄かった。
決まってその日のプレイ内容はコスプレに即したものになりがちだ。
開発し切った彼女のお尻と秘部の両方にバイブを入れた後に
ショーツを上から履かせることで固定させる。
今ではすっかりぐしょぐしょになってしまったが。
元々彼女は感じやすいけれど、こうして凝った事をすると
より感じやすくなる気がする。
彼女の双丘をオナホのように使って悦に浸る。
膣とはまた違う感覚と
彼女の蕩けた顔を見下ろす視界がまた堪らない。]
そんなに気持ちいいか?物みたいに扱われて。
発情期の雌にしか見えないな。
[彼女の顔を見ながら言葉をぶつけていく。
動画でも撮ってあげれば良かったな、と頭の中で思って
今度する時は用意しておこうと。]
はは、美味しいか?
よく咥えてるが、遅いな?
[奉仕してくれる彼女の頭を掴むと
上下に動かして彼女の口淫を更に加速させる。
何度か喉奥を小突く感触もあっただろう。
口の端から零れ落ちる涎の量も増えたか。
彼女を使って自らのものを再び固く仕上げれば
彼女の口を解放する。
苦しかっただろうが、それもお仕置きだろう。]
今のは良かったぞ。
……上に乗って腰を振ってみろ。
[こちらはベッドに座ったまま、彼女のショーツの中で
固定されたままのお尻に入っていたおもちゃを外すと
対面座位のような形で彼女が動かという。
手を使えないから上半身のバランスが悪いだらうから
首輪のリードを引っ張ってやってバランスを取る。]*
──────神原奈々、28歳です
んく、っッ…!ァアンッ♡
[ 一本増えるときに、おもちゃを咥えている
お尻に主人のお仕置きが1回入り、
彼女は喘いでしまった。
痛いはずなのに、其れさえも気持ち良くて。
どうして達した回数を書き加えられているのか。
彼女の真っ白になりかけの頭では
到底考えることなどできなくなっていた。
せっかくのプレイなら、と
凝ったものを着て彼の帰りを待つことだってある。
教師のときも、また学生の彼が責めたてて
彼女は彼という人におぼれていった。
まさか、お仕置きとして2本も刺されるとは
彼女も思っていなかったけれど、
ぐりぐりと責めたてられれば、容易に達して。
ローターが頂をずっと攻め続けていることも
彼女の腰が勝手に動く一因ではあった。 ]
ふぁひぃ、んっ!
[ 主人の問いかけには弱弱しくもYESと答え
遅い、と主人が自ら動くならば
のど奥まで先端が届いてえづきそうなことも
ちらりとあったかもしれない。
涙目でされるがままになっていると
蕾の奥が振動から解放されて
びくっと改めて達してしまったのだが。 ]
ご、しゅじんさまぁ……
あぁっん♡すっごく、かたぁ、んんっ!
[ 上から乗れと言われると、
体をさらに近づけて支えられ
ひくひくと、次を求めて蠢く蕾を開かせていく。
膣の中に入れていくように、
深く腰を下ろせば膣、乳首の振動も感じながら
よだれをたらしたままの口をあけ
ベッドのスプリングに任せるように
腰を上げ下げし始めるのだった。 ]
ご、しゅじん、さまぁらめ、っ
だ、めですよぉ、っ♡♡
もっと、奥までおか、してぇっ〜〜!!
[ 主人を気持ちよくさせることが
メイドとしての使命だというのに、
彼女はただの雌として腰を振り
それを求めていくのだった。 ]*
| [至近距離でゆらゆら見つめながら、 また交わしたキスははじめての味。 柔らかな微笑みを向けてくれるから、 それが嬉しくて首をすこし傾けて、 もう一度重ねて、ちゅ、と音を立てた。
からん、と口の中で鳴った飴玉は甘くて、 だけど少し喉に絡む。 じわ、と口内をうるおす唾液を飲み込んで、 その問いかけににっこり笑って頷く。 忘れてしまいそうになる、この関係が 今日、このとき限りであることを。 男性にこんなふうに甘やかされることは、 今までなくて。はじめての心地は、なんだか 中毒性すらあるように感じた。]
(67) 2021/07/16(Fri) 19:47:39 |
| [彼が、ルームサービスをコールしているその間 一人、ベッドの上でその姿を見つめる。 ずっとくっついていたから、なんだか 一人でいることが、違和感で。すこし、寂しくて。 はやく帰ってこないかなって思いながら 体を包む薄い布の中で、ころころしていた。
何が食べたい?と聞かれても、すぐには 思い浮かばなくて、とりあえず、スムージーが 飲みたいとお願いしただろう。 あとは、彼が注文したサンドイッチに、 わたしも、と同調して。
やっとこちらに向いた視線に至極嬉しそうに 微笑みかけて、頷く。 すると、その腕が背中と膝裏に周り、 ふわりと持ち上げられるから、 首に腕を回して、引き寄せて頬にキスをひとつ。]
んー……お父様に小さい頃、 運んでもらったことはあるけれど……
こんなふうにしてもらうのは、はじめて。
[と答えてもう一つ、今度は唇に、キスを。 彼が歩むたびに少し揺れる体。 そのリズムが心地よくて、自然と口元は綻んだ。] (68) 2021/07/16(Fri) 19:48:05 |
| [たどり着いた浴室は、自宅にあるものと 似た作りになっていて、ふむ、と頷く。 ガラス張りの壁の向こうは、夜景がよく見えた。 けれど、彼の感想はどうやら違ったようで。 困っている様子の彼を見ながら、 楽しそうに笑っただろう。 ぱらぱら降ってくる温かな霧雨。 少し上を向いて、汗をかいていた額を流す。]
ふふ、そうかも。 なんか……体に良さそう……?
[くすくす笑いながらそんな返事をして、 心地よさに目を細めた。 清潔感のある花の香りが鼻腔をくすぐる。 彼の問いかけに、「んー」と間延びした 思考時間のあと ]
とくには、ないです
[と答えると、その指が耳裏をなぞる。 急な刺激にゾクゾク、としたものが 駆け巡ってびくん、と体が震える。]
(69) 2021/07/16(Fri) 19:48:22 |
|
くすぐ、ったい
[閉じかけていた目蓋を開いて 見つめれば、目は合っただろうか。 合ったならば、じぃ、と見つめよう。 彼の手のひらが体を滑って 洗ってくれるから、その度に微かに震えながら その瞳の奥を、覗き込むように。 前面が洗えたのがわかれば体を捻り、 首に腕を回して軽くその胸板に擦る。 ぬる、とした石鹸で滑った素肌同士 胸の蕾がひっかかって、その刺激に また主張を始めるのが自分でもわかった。]
……はじめさ、ん
[体を滑っていた指が敏感な箇所に触れるなら、 びくん、っとまた跳ねて、同時に、 見つめた瞳がとろりととろける。
舌を差し出すようにして近づけば、 それを吸ってキスしてくれないか、と。]*
(70) 2021/07/16(Fri) 19:48:43 |
| [膝上の珠莉はこの浴室を見ても動じてはいなかった。 男の反応を見て笑う姿に少しばかり唇をへの字にして見せたが別段腹を立てていたわけでもない。 改めて感じるのは住む世界の違いというものだ。 如何ほどにこの場で親しくなったとしても外に出てしまえば大学の講師と教え子という関係に戻ってしまう。
見つめてくる視線はそれを見通すかのようで男は小さく笑みを浮かべて見せた。 覗き込まれると弱ってしまう。 齢を重ねれば自然と減ってくる真っすぐに見つめるという行為を自然と行えるのは羨ましくもあった]
詮無い事か。
[男は小さく愚痴ると指先で珠莉の身体を愛でていった。 細かな泡を身に纏わせ肌の上を指先でなぞりすべらせていた。 掌で、指先で。 触れる度に震える身体は男を求めてくれているようであり、 狂おしい程に愛おしさを覚えてしまう。
身体の前を洗い終わってもそれは乳房以外だけである。 首筋に回る腕に、背に回している手を引き寄せると華奢な身体を抱き寄せた] (71) 2021/07/16(Fri) 20:54:11 |
| 珠莉――愛してあげるのは。 まだ続いているからな。
["まだ"終わっていないと言として。 男は蕩ける瞳を見つめながら差し出された舌に己の舌を絡めた。 唇が触れ合う前の舌だけのキスは留めるものがない唾液を滴らせていった。 濃厚に舌を絡め合うと漸くと唇を重ねあい、貪るようにその柔らかさを堪能していく。
男の手もまた漸くと乳房に触れる。 下乳のラインに手を這わせて弾ませるようにしながら汗をかきそうな場所を撫でていく。 そうして胸板に感じたひっかかりへと指をかけると二本の指で交互に爪弾いていった]
そう――教えることは山程あるんだ。 教え終わるまでは、まだ、な。
["まだ"と"まだ"。 時間の違いを掛け違えていきながら男は股間の盛り上がった熱を柔らかな尻肉に押し付けた] (72) 2021/07/16(Fri) 20:54:19 |
珠莉も、俺にもっと教わりたいだろ?
[男は優しく囁きかけると。
言葉とは裏腹に指で尖りを摘まみ、きゅう、と挟んだ*]
| [話を聞いてくれるのが嬉しくて ついつい梨花のことばっかり話してしまって きっと俺が千由里の様子に気がつくのは ちらりと見た彼女の表情が 思っていたより静かなのに気付く頃。]
忘れたり、しないよ。
[なんだろ、女の子と会話してて 他の女の子の話しちゃった時みたいな ぞわっとした感覚。
でもちょっと、可愛いって思ってしまう。 張り合わなくていいんだよ。] (73) 2021/07/16(Fri) 21:01:48 |
| [問いかけには、じっと黙って言葉を探す。]
俺にとってのちゆはね─────
[もちろん「一夜限りの相手」ではない。 もちろん「ママ」でもない。 「お嫁さん」なんて、望んでいいの? いろんな言葉に当てはめようにも 上手く当てはまる言葉が浮かばなかった。]
今一番、幸せでいて欲しい人、かな。
[近しい言葉が、それだった。] (74) 2021/07/16(Fri) 21:04:03 |
|
もしあの日、ちゆと一緒に駆け落ちして 家から逃げ出しちゃったとしても、 俺はまた結局ちゆからも逃げたと思う。 子どもができても殺させて、 そんでごちゃごちゃ言わなさそうな子を探す。 それがどんなに酷いことかも知らないで。
[握った手は、まだそこに居てくれたかな。 顔を上げたら、幻滅の顔があったりしないか。 また視線をスニーカーに落として 自分の心を吐き出していく。]
(75) 2021/07/16(Fri) 21:04:27 |
─────お嫁さんが可愛いです
[お尻を叩かれて悦びの声を上げる彼女は
いやらしい、と言われても否定のしようが無いだろう。
彼女が達した回数だけその桃尻を叩いてやろうと思ってたけど
これではループしてしまうな、と思う。
基本的にオレが彼女を責め立てる側に回りがちなのは
気のせいではないだろう。
彼女の変態性を見せてくれるようになったのは
信頼のような、甘えのようなものだと思っていてオレは嬉しい。
じっくりと開発した彼女ならばと
二つの孔を同時に塞いでみたけれどこれは成功だった。
彼女の余裕を奪い、快楽に溺れさせることができた。
おもちゃが入ってる姿をいつか写真に収めたいところだ。]
随分具合が良いじゃないか。
お仕置きだというのに、この淫乱女。
[彼女のお尻はずぶずぶと雄芯を飲み込んでいく。
入り口はきつく、中は温かい。
膣の感触とは違う気持ち良さが股間に伝わってくる。
ベッドがギシギシと音を立てながら
彼女は器用に屈伸運動を続けていく。
豊満な胸が服に包まれて窮屈そうだったから
穴の空いた胸元に手を入れて、ぶち、っと破いてやると
締め付けから開放された胸が暴れるように揺れ始めたか。]
はは、ダメなのか、犯して欲しいのか
どっちなんだ、この駄目メイドめ!
[奥にと言うなら
彼女を抱き抱えてくるりと位置を変えて
奈々をベッドに仰向けに押し倒す。
手が下敷きになってしまうが、柔らかいベッドが痛みを感じさせないだろう。
彼女の両足首を掴んで、V字のように広げてやる。
あられもない姿にさせてから、打ちつけるように腰を動かし始めただろう。彼女が先程したように、ベッドのスプリングを使って斜め上から斜め下に突いていく。]*
|
…… 少し考えたのは、俺の家族だった人のこと。
「そんなこと考えてなかったのよ、どうしよう?」
ほわんとした笑顔で搾取する。 そんな悪意は、俺が偽物だったからで。 君が晒されることがないといい。 心からの願いを浮かべて。
(76) 2021/07/16(Fri) 23:52:38 |
| 微笑みを重ねて、別れの言葉を重ねて。 さらに未練を断ち切るように。 再度念を押そうとした言葉は、 ふわりと香る甘い匂い。 胸元を飾るリボンと共に 流れるように美しい、洗練された所作に奪われた。 (77) 2021/07/16(Fri) 23:53:36 |
|
***
(78) 2021/07/16(Fri) 23:56:07 |
|
そのあと、俺は両親と出会い。 そのあと、俺は両親と別れた。
「 品のない子ね。 やはり育ちが卑しいとああなのかしら? 」
「 あれなら、あの偽物の方がまだ ─── 」
俺の前では穏やかに微笑んでいたけれど。 陰でそんな話をしているのを聞いてしまえば、 嫌でも気づく。
(79) 2021/07/16(Fri) 23:56:40 |
| そうか、俺には家族なんていなかったんだ 気付いた瞬間、目の前が開けた。 迷いはなかった。 そのまま、あの大きくて息苦しい家を出た。 名前はどちらでもよかったけれど 下手に変えて詮索されるのも煩わしい。 なので、一番最初にもらった。 俺は俺の嫌いな、 俺の好きな女の子の 名前で生きていて。 元々大学は奨学金で通っていた。 再びキャンパスに戻ることも可能だっただろう。 生活費もバイトして稼いでいた。 家族を養う必要がない分、余裕ができたくらい。 そうか、俺には家族なんていらなかったんだ 気付いてしまった、幸せで不幸なこと。 (80) 2021/07/16(Fri) 23:57:14 |
|
…………
誰にも煩わされない幸せな日々。 誰にも煩わされない不幸せな日々。
世界は次第に、色を失い。 今が夜なのか朝なのかもわからない。
(81) 2021/07/16(Fri) 23:57:30 |
|
そんな日をどれだけ過ごしただろうか。 アスファルトの地面を渡る風が、 短く切り揃えた髪をさぁっと通り抜けた。
一瞬、反射的に目を閉じて、 パッと風の吹く方に目を遣ると、 どこかで見たリボンが、ひらりと宙を舞っていた。
(82) 2021/07/16(Fri) 23:58:06 |
|
1つのリボンへと伸ばされた2つの右手
俺の方が僅かに早く、それを掴んだ。
(83) 2021/07/16(Fri) 23:58:16 |
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「 これ、─── 」
リボンを掴もうとしていた手に、 俺の手に収まったリボンを掴ませる。
それから相手の顔に、大きく目を見開いて。 思わず、その名を口にしようとして、噤む。
(84) 2021/07/16(Fri) 23:58:25 |
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三月ウサギとトト。 終わってしまった物語。 誰にもなれない、どこにもいけないひとりとひとり。 どこにもいない彼らは、ここにもいない。 …… だから、驚愕に彩られた瞳を、柔く細めた後。 上げた口角と共に「 君 」に向ける言葉は、きっと。
(85) 2021/07/16(Fri) 23:58:34 |
|
[触れてくれない乳房に、もっと触れて欲しくて。 じれったくて、彼の身体で塗りこめるように 体を動かしては、首に腕を回した。
まだ、と続けられた言葉にふにゃ、と 頬を緩めてじっと見つめたまま。]
はい
[と一言返事をして、舌を差し出した。 ちろ、と先端が交わった後、 ぬるりと滑って絡まった。 だらしなく開いたままの唇から、 つつ、と唾液が垂れるのがわかった。]
(86) 2021/07/17(Sat) 1:07:54 |
んぁ、 ふ、 ン、
[ちいさくくぐもった声を鼻先から漏らし、
そのままくちくちと微かな水音を立てれば
だんだんと目元が潤み、とろけていく。
じゅ、と吸った舌先。そのまま飲み込んで、
焦れたように唇を重ねれば、
ちゅ、ちゅ、と音を立てて啄んで、深くして。]
はぁ、 ふ、
[乳房に触れた手のひらが柔く揉み始める。
じいん、と溜まる熱が───]
ひぅッ ぁ、っ
[ぴんっと弾かれた先端に腰が丸まる。]
ぁ、ふッン、きもちぃ、
[きゅんきゅんと膣口が先程知ったばかりの
快楽を求めて疼く。
熱が触れて、降り注ぐ霧雨とは違う、
粘度のある液体が互いの間に伝って。]
ぁ、はっ……はい、いっぱい、
もっとたくさん、おしえてください
[と腰を一度持ち上げて、彼の腰を跨ぐように
座り直し、ゆっくりと落としていく。
喉を反らせて入口に数度キスさせれば、
そのまま体重を落とそうと。
見つめながら寄せて、触れるくちびる。]
───あと、つけて、っ
[すこし上擦った声で、証をねだった。]*
[自分が不誠実なことを言ったことに気が付いたのは、
瀬名原くんからその単語が飛び出たころだった。]
ん……
うん?!
ち、違う違う!
そんなんじゃなくて……
[後ろから瀬名原くんの顔を覗き込みながら
慌てて否定する。
まさかそう取られるとは思っていなくて、
でも冷静になって考えてみたら
そう受け取られるような言葉を発していて、
瀬名原くんがそう言った言葉にも
自分が言った言葉にも驚いた。]
あーでもそっか、
俺、今そういうこと言ったのか……
でもそうじゃなくてね、
なんというか……
……え?
[弁明の言葉をつらつら並べながら、
返ってきた言葉にまた驚く。]
……いいの?
[不誠実な提案をしたと認識しながら
それでも承諾されるとは思っていなくて、
湯舟の湯気でまた曇りつつある眼鏡の下で
目を瞬かせた。
彼が承諾に至った経緯とかはわからないけれど、
普通セフレ契約だなんて軽々しく承諾するものなのだろうか。
セフレというものがいない俺には知る由もない。
しかし、それではいよろしくお願いしますとなるほど
その関係に焦がれているわけでもない。]
じゃなくて!
あー、そうだな、
ええと……
[暫しの熟考の末、俺が出した答えは、]
こ、
恋人になってくれませんか
[もう少し、誠実な言葉だった。]*
──────旦那様のお名前は?
[ 彼のスパンキングは愛を感じるからか
彼女がもっともっととせがむ行為のひとつ。
正の字の分だけ叩かれるなら
彼女はそれだけで何度も達してしまうだろう。
ドMというか、被虐性を加速させたのは
筆おろし後からのまぐわいだろうに。
彼に、彼女が沢山感じる方法を教えたら
彼女のドMに歯止めが効かなくなっていた。
写真を撮られていなければ
どんなにあられもない姿でもいいが、
撮られてしまえば、彼の求めることを
全部するようになるのだ。 ]
は、ふっ…ごめ、なさひ、んっ〜〜!!
[ 気持ち良くなってもらうためなのか
彼女自身が気持ち良くなるためなのか
腰の動きは一段と激しさを増し、
服をやぶられてしまえば、
ローターのせいで重力に負けている
たぷんたぷんの果実が露わになり、
腰の動きに合わせて上下に揺れて行った。
ローターを外してほしいと、
懇願したけれど、主人は外してくれたか。 ]
おか、してくらさ、ぁ〜〜〜!!
や、ごしゅ、じ、っ…!!
[ 仰向けに寝かされたので、
彼女はいまだに蜜をよだれのように垂らす
その場所を犯されると思ったけれど、
足首をぐっと持っていかれ、
あられもない姿を晒し、
先程まで主人を咥えていた蕾の奥が
犯されていくのだった。 ]
や、はじか、っ…!
ゔぅ、〜!!ら、めぇっ♡
[ 自分で腰を動かしていた時よりも
奥まで届いているせいか、
彼女は恥ずかしいと呟きながらも
腰をそらせて、また達して。
お仕置きがまだ続くならごめんなさいと
舌足らずのように呟いていく。 ]*
珠莉は本当に可愛いな。
[互いの間に滴る露に気づかぬわけがない。
破瓜したばかりだというのに覚えてしまった快楽に溺れゆく姿は男の望むものであった。
男は膝立ちとなった珠莉の尻へとそれぞれの手を触れる。
蜜口と鈴口のキスの合間に位置を調整すると視線を珠莉へと向けた]
痕が欲しいなんてな。
それはな。俺の方がつけたいものなんだぞ?
[男は柔らかく笑みを浮かべる]
先ずは、一つ。
[男は触れあう唇から首筋へと唇の位置をずらした。
唇で白く細い首筋に触れると強めに吸い付き紅の華を咲かせる。
男の唇の形をしたそれはさて、支配の証だったか。
男は浮かんだ痕に満足そうに笑みを浮かべる。
その次に痕を残すは胸元だった。
性的な色合いが強い場所は今日のように開けた服を着ていればそこまで愛されていると知れ渡ろう。
今のところの最後の一つは心臓の上に。
上目遣いに珠莉の瞳を見つめながら男は柔らかな谷間の間に痕を残し心を射止めんとする]
[三つの痕が正中線状に並ぶと男は頭を挙げた。
目の前に映るは珠莉の眼。
どこもかしこも柔らかで触れるだけで心地良い肉体の中。
今はその唇が一際艶やかに見えていた。
男は唇を重ね合うとゆると舌を絡めていく。
絡めながら腰を落とすように手で伝えた。
男の手もまた尻肉を掴み腰が落ちていくように導いて、
熱口が蜜孔に埋まり始めると何とも言えない心地に実に柔らかな熱い吐息を漏らしていた]
気持ち、いいぞ。
この奥にも、痕をつけておこうな。
[ある程度埋まり尻と腰が触れ合う程に密着すると男の手は尻から脚へと伸びた。
床のタイルを踏み踏ん張る脚を片足ずつ払い男の腰に捲きつくように、抱き着いた姿勢となるようにしてしまう。
男女の繋がりが互いの熱の中心となればそれはより深く繋がるもので、左右の脚の支えを喪失させると男は胸板を乳房に押し付けた。
下から上へと足と腰の力で小突きあげ始めると。
男は珠莉の身体を抱きしめ身体を擦り合わせていった]
ほら、珠莉も腰を動かして。
一番気持ちがいいところを俺に教えてくれ。
[パンと尻を、音が鳴るくらいに叩く。
痛みを感じぬ程度の力だ。
痛みよりも尻肉が揺さぶられることが分かる程度であったろうが、
何度か続けるとそこにも男の手がかかった証が現れよう]
痕は消えゆくものだからな。
一週間もすれば消えてしまうだろうな。
[そう呟く言葉は寂し気なもので、男は珠莉の唇を求めては今覚える快楽を甘受していく**]
────神原ヨウと申します
外すわけ無いだろう。
これはお仕置きといったはずだぞ?
[彼女がローターを外してと懇願してきたら
ぐりぐりとローターを指で押し付けながらダメだと答える。
先端の重りで振り子のように揺れる彼女の胸を見ているのは
気分が良いから外す選択肢は無いのだ。]
お前にも恥ずかしい気持ちがあるんだな?
良い眺めだぞ。
[舌足らずにごめんなさいと言う彼女を何度も突いていく。
後孔を突き刺すたびに、膣が締まるのか前に入っているバイブが浮き上がろうとする。だらだらと涎をこぼす蜜壺を見て
ずる、とアナルから熱芯を引き抜くと
バイブを引き抜いて、彼女の花弁に肉竿を沿わせる。]
そんなに前に欲しいのか?
主人の子を孕む可能性があるのは
優秀なメイドとは言えないなぁ…。
奈々は優秀なメイドになりたいだろう?
ちゃんと要らないです、って我慢出来るよな。
[彼女を焦らすように割れ目を擦るように
何度か剛直をスライドさせてやる。
彼女の懇願が無ければ、その熱を中に入れることは無いのだが…]*
ん?
あれ、違ったの…?
[彼の言い方とか、今日の出会い方から
てっきりそういうお誘いかと思った
凄く慌てて、否定してきたかと思えば
僕の返した言葉に「いいの?」なんて期待したような声をあげる
とっちなんだろう…?
人生でセフレがいたことがないからどういうものか分からないけれど
こういう接触の後にはこういうお誘いがあるんだと思っていた]
[彼が暫く黙るから、僕もつられて黙る
彼が何度か言葉が詰まりながら、何かを言おうとするから
じっと見つめて待つ、何を言うのかな…?]
………
こ、恋人!?
[彼の口から出た言葉に驚いて、思わず大声をあげる
お風呂だから響いてしまった
え、僕を恋人に…?せ、セフレよりびっくりした…]
……ぼ、僕をです、か…?
[思わず敬語になる
僕を…お、男の人と付き合った事ないんだけど…
え、ふ、普通の恋人みたいにする感じ…?
か…]
体の関係からってあり…なの……?
[ドラマとか小説ではよく見るけど、なんて思いながら
フリーだし、別にそんな、嫌悪感はないから…
彼を恋人とか、そういう対象では見たことないから
告白とか彼と恋人に、という実感はないけれど……
嫌な気はしないし…
]
……よ…………ろしく、お願いします…?
[これも経験?とか刺激?
なんて思うのは失礼だけれど、そう自分に言ってきっかけが少しほしかった]*
リボンに残った温もりが消えないよう
風に触れないように両手で包み込んだ。
|
***
(87) 2021/07/17(Sat) 13:36:54 |
|
そのあと、私は両親と出会い。 そのあと、私は両親と別れた。
「 ごめんね、そんなに余裕ないのよ。 」
突然増えた家族、兄妹。
立場を弁えていたつもりだったから、 何も望んでいなかった。 望んでいないつもりだったのに ────
ズレは続いていく。軋んで、歪んで。 腫れ物に触るように同じ空気だけ吸っても、 微妙な距離は縮まることはなくて。 (88) 2021/07/17(Sat) 13:37:22 |
| 私には家族なんていなかった。 血の繋がりも、過ごした時間も、 両方揃っていたらどうだったかとか、 考えるのも無駄なのでやめることにした。
両親は私を通して別の誰かを見ていた。 私のことを名前で呼ぶことは一度もなかった。
貴方がどれだけ愛されていたのか、 報せることもできないの。
(89) 2021/07/17(Sat) 13:37:45 |
|
幼い頃から。 世界はすべて、私のものだった。
(90) 2021/07/17(Sat) 13:38:02 |
| 家を出る決意をしたのはすぐだった。 元々、そうするつもりだった。 少しだけ、何かを期待して一緒に過ごしただけ
オモチャの線路を走った私は、 脱線してから回る車輪を眺めて、 途中下車を決めた。 唯一の私のもの、一瞬の重なりの記憶を持つ 質の良いリボンを髪に結んで。 (91) 2021/07/17(Sat) 13:38:51 |
|
***
(92) 2021/07/17(Sat) 13:38:58 |
| そんな日をどれだけ過ごしただろう。 全てと引き換えに自由を手に入れて、 質素で、だけど穏やかな日々を送ったわ。 独りには最初から慣れていたもの。
木々を揺らす風が波打って 長く伸びた柔らかな髪をさぁっと通り抜けた。 風が私のリボンを攫ったから、 頬へと引っ付いた解けた髪をかきあげて 空を仰いだ。 (93) 2021/07/17(Sat) 13:39:09 |
|
伸ばした手の先に、もうひとつの右手が
僅かに早く、それを掴んだ。 (94) 2021/07/17(Sat) 13:39:17 |
| 「 あっ ─── 」 リボンを掴もうとしていた手が宙を舞って 収まった先を見つめて、口を噤んだ。 終わった物語。 誰にもなれない私たちの線はきっと、 もう一度 ────
上がった口角を見つめて、同じ顔で答える。 (95) 2021/07/17(Sat) 13:39:40 |
[瀬名原くんがまさか承諾するとは思わなくて、
かなりびっくりしたもののなんとか誤解を解くことができた。
はず。]
違うよ……
さすがの俺でもセフレを求めてはいないから
[求めているのは、と一度言葉を区切って、
改めて瀬名原くんを抱きしめ直す。
湯から伝わる温度の他に、
肌と肌、直接触れ合う場所からの温度に、
これは現実なのだと感じて。]
……恋人が欲しいなって、
そう思ってました。
[改めて言うとなんだか恥ずかしくて、
顔が赤くなったのはのぼせたせいではないのだと思う。
どんな反応をしているのだろう、
その表情を見ることは叶わず、ただ言葉を待つのみ。
正直良い反応は期待していなくて、
今までの関係を保つことができれば
上出来だと思っていた。
だから、その返答にはさっき以上に驚いた。]
え、いいの?!
[先程浴室内に響いた瀬名原くんの声より
大きくなってしまったかもしれない。
彼がどのような動機であれ、
承諾されるとは思っていなかったからだ。
そうなると安堵よりも心配の方が湧いてくるもので。]
瀬名原くんちゃんと考えてから答えてる?
さっきから流されてない?
[また後ろから瀬名原くんの顔を覗き込もうとしながら、
眉を下げて心配そうにする。
返事をそのまま受け取れるほど、
お気楽な性格ではないのだ。]
[それでも、
もう少し流されてくれないかな。
なんて思う悪い自分がいることを、自覚しつつ。]
| ― それから ― [ ホテルで起きた、夢みたいな、奇跡みたい出来事から また少しの月日が経った 俺と兄貴の関係は、かなり変わったと思うけど、 俺は相変わらず、素直ではないし、可愛くもないし メッセージへの返信も大抵既読スルー まぁ、10回に1回とか、5回に1回とか、3回に1回は 返事をしていることもあるから、少しは変わったけど 外に一緒に出掛けても、兄を邪険に扱う弟のまま 両親の前では、変わらない兄弟関係を取り繕っていた さすがに両親に気付かれるのは、まずいしな それから、大きく変わったこと――] (96) 2021/07/17(Sat) 13:52:53 |
| なぁ、兄貴…… [ たまに、言いかける 結婚くらい、してもいい。とか 孫を、見せてやれよ。とか でも、その度に、 その言葉は、唾液と共に飲み込まれる それは、兄貴も、兄貴の相手も傷つけることだし 何より、俺が一番―― 嫌だったから、 ] (97) 2021/07/17(Sat) 13:53:07 |
| [ だから、言いかけて止める いつか、兄貴から終わりを告げられるまでは、 幸せな夢を見ていようと、笑うんだ ―――― 相変わらずの傲慢さで*] (98) 2021/07/17(Sat) 13:53:11 |
[抱き締めてくる彼の体が熱くて
これがお風呂でなければ彼が照れいるとか、緊張しているとか分かったのかな
けどこうして、同性に裸で抱き着かれても嫌な気はしていないし…
それが彼だからか、関係ないのかは比較はできないから分からないけれど
いいよって言った時の嬉しそうな声を聞けば
何だか…まあ、良かったかなって思う
けどすぐに心配されるような声をかけられる
…子どもかな?僕]
ちゃ、ちゃんと考えてる…つ、もり、だけど……
…そんなに考えなしに見える?僕…
[まあ、よく言われてしまう言葉だから見えるんだろう
実際に流されている部分は今までも、今も少しあるし
だとしても子どもを心配するようなことを聞かれればむっとした変な表情になる]
[男の人と付き合った事はないけれど
彼は少なくとも、人を害して喜ぶ人じゃないし
流されてると思ってるならこのまま流してしまおう
なんて悪いことを考えることもなくて
彼の顔をちらりと振り向いてみれば
心配しながらも、少し期待してるように見える…のはメガネについた水滴のせいかな]
[彼の優しさは(身をもっていろいろ込みで)知ったから
男同士だからなのもあるからだろうし、僕に偏見がなくとも他の人からはあるし
そういうのとか色々ありきで言ってくれてるんだろうけど
彼と友達以上で接した事はないけれど
楽しそうというか、幸せそうというか…]
……佐木くんとなら、後悔するような事ないかなって
…これも、流されてるって思う?
[そう困ったような、照れたような笑みを浮かべる]*
[体温が伝わってしまうほど、
鼓動が伝わってしまうほどの距離。
そのまま思考すら伝わってしまったら
困ってしまうから、
どうか伝わらないでくれと願った。
そのくらい今、脳内は煩悩に塗れていて、
人様に見せられないような様相になっている。
身体の相性はいいし、
甘やかしてくれるし、
職場が同じだから仕事の忙しさについての理解もある。
条件としては完璧である。
ノンケである、という事を除けば。
だから俺の恋人になってくれないかな、なんて
都合のいい妄想を思考の底で無意識に繰り広げていた。
それが形にならないように、ひっそりと。]
[それが現実になってしまいそうで、
俺はだいぶ混乱していた。
言い出したのは俺の方だが、
まさか叶うとは思わなかった。
そもそも考えたら、
瀬名原くん相手にこの状況まで持っていけたことが
奇跡に近いのだろうけれど。]
考えてくれているのならばいいんだけど……
[奇跡に近いから未だに疑ってしまう。
今、腕の中にある体温は紛れもなく現実なのだけど、
湯船から上がったら湯と同化してしまいそうな、
そんな不安が薄らと付き纏う。]
[だから、いなくなってしまわないように
強く、強く抱きしめる。]
……考えてくれているのならば、
よかった。
[嬉しさと共に、安堵の声を吐いた。]
[横目に覗き込むと、彼は笑みを浮かべていて、
その表情と言葉につられて笑みを浮かべる。]
……ううん、
ありがとう
[ようやく抱きしめていた腕を離すと、
癖っ毛に埋もれた彼の耳にキスをした。
今、唇にできないことがもどかしいほど、
心の中は嬉しさと安堵で溢れていた。
焦る事は無いと言い聞かせる。
恋人になって、時を重ねていけば
彼とできることは増えていく。
今はまだ手探りでも、
増やしていけばお互いの距離感を分かり合える。]
こちらこそ、
よろしくお願い、します。
[ゆっくりと、ゆっくりと教え合って
ゆっくりと覚えていけば
愛おしいと感じたこの感情を
素直に受け入れることができるのかもしれない。
なんて。]*
────さて旦那さん、奥さんのどこに惚れました?
へ、ぅっも、むりぃ……〜〜!!
[ お仕置きは途切れることなく、
寧ろその懇願で刺激が強められた。
主人の熱を咥えていた蕾がきぅっと
締まったかもしれないが、
止まることなく腸壁に熱は伝わり続ける。 ]
奈々の、このじょ、たぃ…!
ごしゅじんさま、おしゅきぃ?
[ いい眺め、と言われれば
彼女はへらっと口元がゆがんだ笑みを見せ
腰の動きに合わせて本能に任せた喘ぎが
口からこぼれていく。
蜜壺を塞ぐように入れられていたおもちゃが
取り除かれてしまうと、残念そうに
眉間に一瞬しわがより、眉尻が下がるが
一気にその下の熱が体内から抜けていくと
ください、と小さくつぶやいた。 ]
な、なはダメなメイドだから、
ご主人様の、子種がほしいで、すぅ…
だから、奈々のおまんこに
いっぱいご主人様の精液、注いでほしぃぃ
[ やっと挿れられると思ったのに、
優秀なメイドはねだらないといわれ、
彼女は首を横に振って嫌がった。
両手が自由ではないので、
どうすることもできないが、
最後まで残っているローターのせいもあり
彼女は勝手にひとりまた、主人を見ながら
達していき、はやく、ほしい、と
何度も懇願するのだった。 ]*
| [「幸せ」と聞いて、噛みしめる。 そうしてタイガさんの聞かせてくれた本心も。]
……そっか。
[彼がくれると言ったのは「一番」。 だけどちゆが欲しいと願うのは、求めてしまうのは 彼の手、言葉、愛情、時間――… 彼の隣で笑うこと。彼の側にいること。 タイガさんの人生の、唯一の大切でいたいって どうしようもない自分勝手だ。
「パパ」の顔したタイガさんの隣で笑えるのかな。 辛いときだけなんて、ちゆは、足りないよ。] (99) 2021/07/17(Sat) 18:14:37 |
|
一夜限りの約束。
果たし、途切れてしまった縁の糸は。 ひとひらのリボンを結ぶように、 キュッ絡み合い、繋がって。
あの「はじめまして」から。 幾度となく、世界は朝と夜を繰り返した。
(100) 2021/07/17(Sat) 18:34:31 |
一応、ちゃんと…考えてるんだからね?
[そう笑みを浮かべたまま大人しく抱きしめられる
強く抱きしめて離したくないと言ってるみたいなのに
言葉はいいのか?なんて聞くからちぐはぐだなあと1人くすくす声を漏らす
抱き締めていた腕を解かれて、どこにもいかないと理解してもらったかな?
なんて思って振りむこうとすれば耳にキスをされて肩が跳ねる
悪戯好きめ
頬だの耳だのにするから彼はキスが好きなんだろうな、1つ知ったよ]
…うん
よろしくね、佐木くん
………文太くん?
[顔をじっと見つめてなんちゃって、と笑ってみせる
何だか名前で呼ぶだけなのに妙な反応しちゃったかななんて思えば
お風呂あがろうね〜
と、ここに来たばっかりの反応を返してみせる
(危なくなったらこの流れにしよう)なんて思いながら
名前を呼ぶだけで変に熱くなるなんて
子どもみたいだなと、ぱたぱたと自分の手で顔を扇げば
熱くて赤い顔で彼の腕をひいた
……裸を見るのはまだ恥ずかしいけどね]*
|
夜のしじまも、明ける朝靄も共に生きたいと。 願う俺の顔は、情けないことに若干強張っていた。 心を張り詰めて、僅かに震える手には、 ひとつのリングが輝いてる。
それは、沈む夜と昇る朝を必死に駆け抜けて。 時刻は刻む針が、真上を向いて重なる時。 日付は ………
(101) 2021/07/17(Sat) 18:36:48 |
| すぅと息を、吸って吐いて。 全身を覆っていた緊張を解し。 穏やかな陽だまりのような微笑で贈る。 …… かつて首を横に振られた祝福。 >>D29 今度は君に届いたのか。 (102) 2021/07/17(Sat) 18:37:14 |
─── それはきっと、
これからはじまる物語次第。**
────色々ありますが、えっちなところです
あぁ、悪くない…
お前にしてはなかなか綺麗だぞ。
[彼女を辱めるような体勢だけど
その顔に浮かぶ笑みや、蕩けた声を出す彼女は
オレの気持ちを気分良くくすぐってくれる。
彼女の表情はとても分かりやすく
先ほどまで善がっていたのに、身体に入っていた
おもちゃを取り除くと眉を下げて残念そうにする。
欲しがりな彼女の答えは…]
…やっぱり奈々は駄目なメイドだな。
……だから側に置く甲斐があると言うものだ。
望みのものを咥えさせてやる。
[彼女のいやらしいお強請りを聞けば
待機させていた楔を一気に彼女の蜜壺に入れる。
何度も達しているのかびくびくと揺めき、吸い付いてくる
名器といって過言ではない気持ちよさを感じる。
蕩け切った秘所は抜き差しするたびに
雫が漏れ出していき、あっという間に白く泡立ち始めるだろう。
彼女を責めた立てていたオレも限界がやってきて…]
くっ……さぁ、…出してやるぞ……
望み通り、孕むが良い……っ……奈々……!
[背中を逸らして腰を前に突き出すと
彼女の奥底で溜め込んだ精液をどぷん、とぶちまける。
2回目であっても量は十分で彼女の中を満たしていくだろう。
実際に子供が出来てしまってもおかしくはないが
そろそろ彼女と子供を作りたいと話も出ていたから問題はない
吐き出し後も暫くは奥まで差し込んだまま
ぐり、ぐりと染み込ませるように奥を擦った後
漸く射精した後の肉竿を引き抜くだろう。
ベッドに仰向けになっている彼女の頭のところまで行くと
彼女の唇にどろどろになった肉棒を当てて掃除させる。]
……あぁ、気持ちよかった。
お前は主人を喜ばせる良い身体だけは持ってるな。
[そんな歪な主従関係。
という名のコスプレだったけれど
彼女は満足してくれただろうか。
いつも無茶をさせてないか心配はしている。
この後に落ち着けば、お風呂にでも入る?と言うだろう。
落ち着かなければ、また続けることに。
そんな毎日がいつまでも続いていくことだろう。]**
────まぁ、仲がいいんですねぇ!
きれい?もっと、きれいって…!
いって、ほし、ひぃぁ……〜〜!!♡
[ 欲しがりなメイドはそういって
ぬるりと蜜壺をかき混ぜていたおもちゃを
吐き出しそうになりながら達し、
ダメなメイドと言われると、そうです、と
首を縦に振り同意を示す。
彼女の思考はもう1ミリたりとも
働こうとしていなかった。 ]
ずっと、そばにおいて?
ひ、ぐぁっ…!!おっき、ぃん…!
すき、ですごし、ゆじんさ、っ〜〜!♡♡
[ ぬち、と音を立てたと思えばすぐに奥まで届いた
その熱が勝手に前後に動いていやらしい音を立てる。
彼女の視界からは見えなかったけれど
感覚として、繋がっているその部分は
体液と空気の混ざりによって
泡泡といやらしく立ち込めて行った気がした。
暫くして、主人の限界の声が聞こえると
奥に届いた精液の温もり。
彼女は体を硬くしてぴく、ぴくっと、
中を蠢かせて全部搾り取ろうとしたことだろう。
密着してなかなか離れないその熱に
すき、すき、とうわごとのように呟き
汚れ切った楔が口に当てられると
彼女は嬉しそうに舐めとってごくりと飲み込む。 ]
ごしゅじんさま、っ……
奈々の、お尻たたいてくださ、い…
[ 気持ちよかった、と言われ
彼女はとても嬉しかったけれど
もう少しだけ、と彼にお願いをして
折角なのだからと、
正の字の分の倍の数だけ叩いてもらったかも。
その中でもう一回中にだされても
幸せそうに笑って、愛してる、と
呟きながら、お風呂にいこうなんて誘って。 ]
───はい、
はじめさんのものに、してください
[ととろりととろけた視線を向けて、
その柔らかな微笑みに、同じように笑みを返す。
首筋に触れた唇が強く肌を吸う。
びく、と震えた体が、その証に悦ぶ。
嬉しくて、口元が綻ぶのがわかった。
彼の後頭部に指を差し入れ、優しく撫でる。
次いで胸元に落ち、心臓の上に落ちる。
触れられて、残されたものから、
熱が灯されたみたいに燻って、熱い。
白い肌の上、正中線上に残された支配の痕に、
その熱が燃えるように体温を上げていく。
ゆっくりとそこから顔を上げると、
彼の視線と交わって、ゆらゆら揺れる。
ふわりと微笑みを浮かべると近づいてきた
顔に自然と瞼が落ちていった。]
───ん、
[絡まる舌の甘さに、夢中になってキスをして、
ゆるゆる動かした腰を促されるように
少しずつ落としていく。
くちくちと音を立てて慣らして、
段々と体に沈んでいく勃ち上がったそれに]
ッぁ、 は、ぅ、
アっはいって、くる、っぅン、
[砕けそうになってしまう膝になんとか
力をこめながら、じっと見つめたまま、
だらしない顔を彼に見せて。
混じる吐息は湿気にじっとりと濡れて
喉に張り付くよう。]
[そのまま穿たれていく禊。
傘が中のひだを擦っていく。
すると足が浮かされて、彼の体に巻きつかされる。
ぐり、と胸板で刺激された蕾に、
びくびくと腰が震えてそれを締め付けた。
一点だけで支えられる体重に、みるみるうち、
体が沈んでいく。圧迫感が体を拓く。]
あ゛、ぁっひ ッは
だめ、なとこ、はいっちゃ、ぅ、ッ
[ぶんぶんと首を振りながらも、
奥を突くその先端を絞るように刺激する中。
けれど、彼の腰つきは待ってはくれなくて、]
───ァッ!!! ぅ ひ、
[そのままずん、と抉られれば、
息が詰まって、同時に軽く絶頂を迎え、
がくん、と体から力が抜ける。
けれど自身の体重がかかって変わらず
否、一層奥を深く突かれる。
目の前がちかちかして、だけど、
もっと欲しくなって─── ]
ぁ、 っふ、は、
ぅぁ、ッ……おく、もっと、
も、っといっぱい、突いて
[そうおねだりしたそのとき、パンっと
音が響いて、軽やかな痛みが尻に走る。
ビリビリ、電流が流れたように
身体を駆け巡る快楽に息がつまる。]
ふ、ぁ、 いっしゅう、かん、
[言われた言葉の色をうまく察することも
できぬまま、甘い口づけに酔って、
それごと飲み込んでしまう。]
[ひとまわり、ふたまわり、した思考が
漸く理解すれば選ぼうとした言葉に、
一度留めて、音にならないまま、
肌と肌のぶつかる音に消える。
けれど、その口づけの合間、生理的な涙が
ぼろぼろ溢れるままに見つめ返せば ]
[沢山、愛しあおう。
男の熱情は留まるを良しとしない。
抱きしめてくれる手の力が男の欲を更に掻き立る。
腕で脇や背を支えながら尻肉を両手で掴んでは、
下半身の動きで熱棒を手繰り奥に潜む子部屋を刺激していく]
珠莉、愛して、いるぞ。
[今は、と珠莉は口にしたが男は今も、と心中に抱いていた。
股座と腰が打ち合えば重厚な音がし、
時折尻を叩けば軽やかな音が浴室内に響いていく。
奥を、奥をと強請られるが男の欲情は当に行き止まりを掻き乱し続けていた。
その証に珠莉の中は蜜に満ち溢れ滴るものが二人の間に拡がり動く度に何とも卑猥な水音が耳に届く音に加えられている]
ダメなとこ、なかなか、入らないな?
この中も俺のものにしたいのに。
そうだな――。
[男は動きを一度止める]
愛した分だけ、受け止めてくれるね?
[尻に触れていた手で下腹を柔と撫でる。
確認の言葉ではあるが同時に珠莉に認識させるための言葉を告げ男は一層身体を密着させると唇を重ね合ったままに愛を伝えるべく動きを再開した。
シャワーの音などいつしか聞こえなくなろう。
互いの呼吸の音が次第に大きく聞こえ始め、
男の熱棒が暴発間際の膨張を初めていく]
珠莉はとても可愛い。
外の何万$と評される夜景よりも尚。
今の蕩けた表情は、俺だけのものにしたい。
[そう男は耳元に唇を寄せ]
| ── 翌朝 ───
[ 背中で寝返りを打つ気配に、瞼を上げた。 ぎしぎしと軋む身体を動かして、 後ろからそっと抱きしめる。 ]
……おはよ。
[ 明るい日が差しているのに、どこか気怠げで 寂しげな室内。 子供のころのように、丸く体を擦り寄せる海斗は すっかり牙を仕舞って猫のよう。 ]
まだ、時間あるから、 ……寝な。
[ 背を、髪を、優しく撫でた。 醒めなくていいなんて、言えなかった。 ] (103) 2021/07/17(Sat) 22:02:24 |
| [ この恋心を自覚した時から、所謂 普通の幸せとは縁遠いことになるとわかっていた。 両親のことを思えばそれなりに胸が詰まるけれど。
それ以上に、まだ二十歳そこそこの 海斗の未来を奪うことの意味を 考えずにはいられない。
いつだって、ただしいことは、めにはみえない。
だから、言葉を、温もりを、 俺は縋るように求めてしまうのだと思う。 ]
(104) 2021/07/17(Sat) 22:03:16 |
| [ はらへった、と言う海斗にぶは、と笑って、 ]
マジかよ…… 俺は無理だ……食えねーわ。
[と頭を大袈裟に抱えながら、可愛らしい おねだりに応えようか。
昨夜のダメージなどどこ吹く風か、 次々胃に消えていく食べ物に笑って、 幸せを感じるくらい、
今は許されてもいいよな。 ]
(105) 2021/07/17(Sat) 22:04:13 |
| ── それから ──
[ 海斗はどうだかわからないが、俺はあの日から ずいぶん変わったと思う。
夜遊びは封印したし、帰りは早くなったし。
ちゅー♡と唇を突き出すうさぎのスタンプの 登場頻度は増えたし、 たまーに返信が返ってくることがあったり。 ] (106) 2021/07/17(Sat) 22:04:59 |
|
なに、海斗、 おれのことがすきだって?
[ 多分、お前の言いたいことはわかってる。 俺ら、きょーだいだから。
だから、俺はその唇を塞ぐ。 ダメな兄貴だって、笑って、
いつか、お前が、 俺を嫌いになってくれる日が来ればいい、なんて
こころの片隅で願ってるってバレたら、 きっと俺は殺されるんだろうな。 ]**
(107) 2021/07/17(Sat) 22:08:28 |
[囁かれるあ 愛の言葉に体がまた、震える。
卑猥な水音でどうしようもないほど
体が震えて、脳髄が揺さぶられて───]
ぁっあ゛ッぁッひ、ッきもち、ぃ
ゃ、ンッも、はぁっ…はじめさ、
はじめ、さんんんッ
[口から漏れ出る嬌声に混ぜて、名前を何度も呼ぶ。
ふと、彼の動きが止まれば、息を吐いて、
抱きしめていた腕をほどき、見つめては]
な、 っでッ……もっと、
もっと、…ったりない、のにっ
[と不安気に問いかけ、自分でかるく腰を
くねらせ、奥を抉ってくれるよう動かす。
けれど、あまりうまくいかなくて。
すると、優しく問いかけられるから。]
ぁ……ぅ、はい、
受け止めます、 っくださ、
ください、おくに、いっぱいくださいっ
[そう強請った瞬間から、突き上げは
激しくなり、また一層嬌声も大きくなる。
みるみるうちに頭がぼんやりしてきて
何も聞こえなくなって、自分が今どんな
声を出しているのかさえも曖昧で。
ただ、聞こえる声の甘さに、数度頷いて]
はいっはいっ、 ぁっぅッ
ぜんぶ、っぜんぶ、はじめさ、のッ
ッアっひ、 はじめさんッの、ですぅ…ッ
[そう紡いでは強く抱きしめた。]
| [次に目が覚めたのは、あなたの腕の中 だっただろうか。 少しスッキリした体だけれど、 どうしようもないほどだるくて。 重い瞼をゆっくり上げて、首をかしげた。]
ん ……はじめさ、…ん、 ……わたし、 また……
[そう尋ねて眉尻を下げれば、 そのまま彼に抱きついた。]
………強く、抱きしめて、ください
[そうお願いをして、胸板に頬を擦り寄せる。]
(108) 2021/07/17(Sat) 22:38:14 |
|
……おなか、すいたけど、 くっついてたくて、それに、ねむくて ……抱きしめて朝まで、眠って?
[終わりが見えるまではどうか、 わたしの未来からは目を逸らして。 わからないの。どうしてこんな気持ちに なってしまうのか。お父様は正しいはずなのに。
だからね、もう少し、目を背けさせて。]
───………
[決まりきった結論を享受する前に もうすこしだけ、この気持ちを。]*
(109) 2021/07/17(Sat) 22:38:30 |
| [――出会いは突然だった。 それが偶然か運命かは知らないけれど、 恋に落ちるには一瞬で、愛してしまえば消せはしなくて。
「お嫁さん」じゃない、「彼女」と呼んでいいのかどうか 一つだけ確かなのは「恋人」とかいう肩書きだったか、 そんな曖昧なものを背負って彼に会い続けた。
彼の家を訪れることは滅多になかった。 あの夜に宣言してしまった通り、 彼と血を分かつ小さな少女が受け入れ難かったから。
でも、それでもね 何度か遭遇する機会はあったかもしれない。 そんな折に彼はあたしをなんと呼んだか、 何でも良かった。幼い少女に物心が付く頃は 少しは大人になれていたと思うから。] (110) 2021/07/17(Sat) 22:53:38 |
| [「ちゆりおばさん」なんて迷わず口にしたものだから 名前を覚えられた最初にはむっとしてしまったけれど 無垢で無邪気な子どもは躊躇いもなく笑う。 彼によく似た目元で、彼と同じ笑い方で。 あたしの胸の内なんて知らずに、笑ってみせるものだから。 お菓子を買った。女の子向けの玩具を買った。 タイガさんが悩んでいたのなら、 七五三や卒園式の衣装選びに付いていった。 「ママ」という呼び名だけは否定して 彼女が好きかと聞かれたら―― 「わからない」、と答えただろうけど いつかの感覚すら麻痺してしまったのか。 彼女の成長の様を見守るのはいつしか 彼女が自立したその先への期待ばかりでもなくて。 ] (111) 2021/07/17(Sat) 22:55:57 |
| [「普通の恋」がしたいと言った。 彼と過ごしたその時が普通だったかどうかは知らない。 ただ、ただあたしは彼を愛していて タイガさんの隣に居られることが幸せだった。
けれど一つだけ未練があるとすれば 空っぽの左手が目につく時がある。 形ばかりでもそこに証が欲しいと願うのは 困った欲張りさんになるかしら。
でも――――、] (112) 2021/07/17(Sat) 22:57:01 |
ねぇ、タイガさん。
……お揃いの指輪、付けてみたいなぁ。
[「良い子」じゃなくてもいいと言ったのは彼だから、と
いつかの言葉に託けて強請った――ある日のこと。**]
| *** ─── いつかのはなし ───
[ 相変わらず仲の良い両親は不在。 件の先輩に頼まれた仕事をやりかけて、 リビングのソファでタブレットを操作していた。
空気に混ざる匂いにはすぐ気付く。 バレないようににやりと唇を歪ませていれば、 視界を遮るのは愛しい弟。
俺の腿に跨って、首に回されて絡める腕に、 かたんと音を立てて仕事を強制終了する。 ]
……いくら親がいないからって、 リビングのソファで盛るのはお兄ちゃん ちょっと、
背徳感でぞくぞくしちゃうんだけど。
[ 耳を食んでくる唇の温もりにぞくりとしながら くすくす笑ってするりと衣服の下へ手を滑らせる。] (113) 2021/07/17(Sat) 23:25:05 |
| [ いつもの合図が鼓膜を揺する。 ] 家族の共有スペースで、 いつからこんな淫乱になったの 俺のかわいい弟は。 [ その時は、気ままな王子様は どのようなご気分でいらしたのか。 多少態度のデカくなった忠実なしもべは、 耳朶を食んで返し、硬い歯を当てて、 背の窪みに爪を立てて下半身へ滑らせて。 ] ─── 抱いてくれんの? なら、さ…… (114) 2021/07/17(Sat) 23:26:15 |
| 結腸、掘らしてやろーか。
[ くるりと体を入れ替えて、海斗の上に俺が跨って。 あの高級なホテルで踏みとどまった、 腸の行き止まりのその奥を、海斗に抉らせる そんなことも、あった。 ……ひとつ経験談として言うならば、 少なくとも布製のソファの上でやるもんじゃない。 ソファが新しい革張りのものにかわっていて、 何も知らずに帰宅した両親が喜んだ話は、 そうだな、またいずれ。 ]** (115) 2021/07/17(Sat) 23:27:37 |
| [目覚めた珠莉を男は優しく抱きしめた]
風呂から上がったら、ベッドへ行こう。 メインは使えないだろうからサブの方な。
[努めて柔らかくそう伝えるとシャワーを止めた。
繋がりを離して浴室に入ったのと同じように横抱きに抱き上げる。 脱衣所でタオルで拭いて、着替えるのも面倒だし今日はこのままで――。
そこで男は思考を一度切るために首を横に振った]
珠莉――。
[眠たそうにしている君を抱きしめて――] (116) 2021/07/17(Sat) 23:41:16 |
|
リボンが結んだ線と線
誰にも内緒で固く、強く結んで、 もう二度と解けて飛んでいかないように、 願いながら季節は巡っていったの。
(117) 2021/07/17(Sat) 23:53:47 |
|
あの日、言うことのなかった 「おやすみ」と「おはよう」。
たった四文字を口にできることが こんなにも満たされることなのって、 私は今まで知らなかった。 (118) 2021/07/17(Sat) 23:53:53 |
| The Lapis 全ては、あの場所 から始まった。 貴方と出会い、貴方と過ごす日々が、 私にとっての人生だって。 過言に聞こえるかもしれないけれど、 全然過言じゃないの。 そしてこれから2人を繋ぐのは、 リボンではなくて、新しい約束のリング。 いいえ、心はきっと、 もっと前からずっとずっと、繋がっていたのだけど、
(119) 2021/07/17(Sat) 23:55:41 |
……うん、
光輝くん。
[名前を呼ぶだけでなんだかくすぐったい感覚は久しぶりで、
つい頬が緩んでしまう。
光輝くんにつられる形で浴槽からあがれば、
最後にシャワーでさっと流して風呂から出る。
彼はまだ恥ずかしい気持ちが残っているみたいで、
それがこちらにも伝わって恥ずかしい気持ちが伝染した。
さっきまで散々裸を見たのにね。
なんて吹き出すように笑った。]
[お互いに服を着て、
残った時間はゆっくりと客室で過ごす。
普段仕事以外では何やっているのかを話したりとか、
デリバリーを頼んで好きなものを食べたりとか、
そんな、友達と過ごすような時間。
それもこれも、お互い歩み合うために必要なステップだった。
少しずつ、少しずつ理解していこう。
ちょっとずつ分かったならば、次の謎を埋めていこう。
特に彼にとっては、それが大事なステップだろうから。]
[俺は選択によって、彼は好奇心によって
始まった関係だけれど、
その溝は小さな努力の積み重ねで埋まっていく。
その小さな努力を、人は時にコミュニケーションと呼んだり、
はたまた恋人同士の逢瀬と呼んだりするけれど、
当人たちにとっては必要なやり取りなのだ。
そのやり取りを重ねていくうちに溝は小さくなり、
そうしてフラットにゆるっと付き合えていければ。
俺はそう思います。
以上!]*
| [きっとわたしの瞳は揺れていた。 知らぬ初恋が胸をときめかせる感覚に、 とく、とく、と心臓の音がする。
何も知らない生娘だから? 始めてくれた男性だから?
ええ、そうかもしれない。 ただ、この熱を話すことが寂しいと思うのは きっとそう、間違いなく、わたしの意思で。 乱された心に、うまく返事ができないまま、 わたしはその胸に顔を埋めて眠ったのだ。]
(120) 2021/07/17(Sat) 23:58:06 |
| [ねえ、先生。 何もかも、不自由なく暮らしてきたわたしなのに、 どうしていまこんなにも こんなにも、不自由を、─── この身のままならなさを呪っているのだろう。
───答えは出せない。わたしには。 まだ、なにも、わからない、触れられない、 ただ、芽生えたこの気持ちだけは、 わたしにとって大切なものだから
───だから。]
(121) 2021/07/17(Sat) 23:58:20 |
| [わたしはなにも返事ができないまま きっとあなたに笑顔で別れを告げるでしょう。
でもね、忘れてないの。だからきっと───]
星条先生
[大学で会ったら、そう声をかけて。]
………はじめさん
[そう、耳打ちをして。]
………
[もう少し、まって。 もうすこしだけ、誰かのものにはならないで。 わたし─── わたしね]
(122) 2021/07/17(Sat) 23:58:50 |
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
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