ゲイザーは、二重人格だ。リーパーという副人格が、夜な夜な知らぬ間に殺人を行っている。 (a7) 2021/10/22(Fri) 15:20:32 |
ゲイザーは、消失した。記憶を喰らう怪物に4年分の人格を喰らわれた。残るかすかな記憶も今は眠り姫。 (a8) 2021/10/22(Fri) 15:21:28 |
【人】 死神 ゲイザー【ソロール】 リーパーはその時、永い廊下を歩いていた。 ゲイザーの真似も捨てた大股な歩きは苛立ちを滲ませる。 右手には包帯。包丁で大けがしたというのが表向きの理由。 「あァ〜〜……クソボケが……。 べつにオレが殺人鬼ってバラしたのは良い! 知ったヤツ全員殺せば良いだけだ、オレにはそれが出来る!」 「だが……」 「何なんだよ。この心の疼きは。 あのゾズマというヤツに会ってから胸が痒い!」 それらすべての心の機微を、 短絡的な少年は『苛つき』として処理して。 再び館をうろつき始めた。 次の殺人の計画について考えながら。 (10) 2021/10/22(Fri) 15:26:10 |
ゾズマは、三日目の夜、部屋に戻ったきり次の夕方まで顔を出すことはなかった。 (a9) 2021/10/22(Fri) 17:01:04 |
ゾズマは、目を覚ましてからずっと寒くて、寒くて、仕方がない。 (a10) 2021/10/22(Fri) 17:01:30 |
ゾズマは、その原因を思いだそうとしても、夢なのか現実なのか、わからなくて、けれど、 (a11) 2021/10/22(Fri) 17:01:50 |
ゾズマは、ひとつだけ確かなことを思いだした。 (a12) 2021/10/22(Fri) 17:02:00 |
掃き溜めの ゾズマは、メモを貼った。 (a13) 2021/10/22(Fri) 17:19:17 |
掃き溜めの ゾズマは、メモを貼った。 (a14) 2021/10/22(Fri) 17:19:49 |
空想 ゾズマは、メモを貼った。 (a15) 2021/10/22(Fri) 17:20:40 |
死神 ゲイザー(匿名)は、メモを貼った。 2021/10/22(Fri) 17:37:41 |
死神 ゲイザー(匿名)は、メモを貼った。 2021/10/22(Fri) 17:37:57 |
【置】 死神 ゲイザー【ソロール】 いつかの中庭で、 ふたりは夢を見た。 ゲイザーは郊外の出身である。 ある時、都会的な少女がひとり越してきた。 彼女は閉鎖的な環境ながらも見事に馴染み、 その洗練された風体から皆の憧れとなった。 ゲイザーも憧れるその一人だった。 彼女を喜ばせたくて、誕生日パーティに手作りのパイを贈った。 ゲイザーはべつに彼女の友達ではなかったけど、 彼女と仲良しのみんなで食べてくれたらうれしいと贈った。 けれどグズでノロマなゲイザーの手作りパイなどダサいので、 翌朝捨てられていた。 ゲイザーは泣くばかりだ。 だから代わりに彼女の頭の中の、 もう一人のお友達が怒っていた。 『ひっく。ぐすん。あたし、かなしい。かなしいよ』 『なんだそいつ! お高く留まりやがって。 オレがブッ殺してやる!』 (L1) 2021/10/22(Fri) 17:39:30 公開: 2021/10/22(Fri) 17:40:00 |
【置】 死神 ゲイザーゲイザーはそれから暫く、パイが焼けなくなった。 ゲイザーはパイを焼くのが好きだったので、ママに相談した。 「かわいそうに。ひどいわね。 でも、叱ってはいいけど怒ってはだめ。 それはきっとあなたの為にならないわ」 「辛いなら、誰もが目を見張るほど おいしいパイを焼けるようになりなさい。 誰もが憧れるほど素敵な、心優しいひとになりなさい」 「あなたは頑張り屋さんだから。 きっといつか、あなたの努力を認めてくれる人がいる」 ゲイザーはそのように生きることにした。 こうして、今のゲイザーは生まれた。 (L2) 2021/10/22(Fri) 17:39:47 公開: 2021/10/22(Fri) 17:40:00 |
【人】 死神 ゲイザー【ソロール】 幼いゲイザーは気弱で、 怒りや恨みを発散する術を持たなかった。 いつもストレスを抱えていた。 リーパーはそんな彼女の、たったひとりのお友達だ。 イマジナリーフレンドの男の子。 彼の役目は彼女のために怒ること。 それから幾ばくかの月日が流れ、ゲイザーは大人になった。 イマジナリーフレンドは不要になり、存在を否定された。 ゲイザーのもうひとりの人格となった リーパーは、役目を暴走させた。 今日もローブを翻し、彼女に隠れて 夜な夜な殺人を繰り返している。 (11) 2021/10/22(Fri) 17:47:26 |
【人】 死神 ゲイザー>>ゾズマ 館の外の理で数えるなら、四つめの夕方ごろ。 「ゾズマあああああああ テメエ出てきやがれ!!!!!!」 中庭、響くのはリーパーの騒々しい声。 「殺さないから! オレとお話ししようぜ! オレ今ナイフ握れないし、刺殺以外は趣味じゃないし。 パイあげるから、なっ!」 (14) 2021/10/22(Fri) 18:00:42 |
浮遊想 テラ(匿名)は、メモを貼った。 2021/10/22(Fri) 18:58:07 |
浮遊想 テラ(匿名)は、メモを貼った。 2021/10/22(Fri) 19:04:34 |
探偵 キエ(匿名)は、メモを貼った。 2021/10/22(Fri) 19:40:02 |
【人】 巫女 ユピテル「だ、誰も起きて来ないわ!?もしかしてこれ、お姉ちゃんが神隠しにあってみんなを視えなくなってるー!?」 勿論そんな訳はありません。 とは言え他の面子もほとんどいないので、神隠しにあった人も、 あってない人もわからない所か、今日行われたかまだ不明です。 「朝ご飯、何か……あ、そこのお兄さん。 今日のおすすめあるかしら〜?」 呼び止めて聞いてみました。フレンチトーストfoodと玉子焼きfoodとねりきりsweetとストロベリーミルクsakeとジョニーウォーカーsakeが今日のおすすめだそうです。 (17) 2021/10/22(Fri) 19:46:42 |
【人】 巫女 ユピテル「あ、じゃあジョニーウォーカーのストレートで。 今日は卵多いのね〜。卵焼き、辛い方で貰えるかしら?」 すかさず速攻ロックですらないウォッカを即頼む時点で、 もう一部の人にはバレバレですが お酒大好き巫女 です。ちなみに度数は大体40度程。とてもウォッカです。 ついでに塩卵焼きだともう完全な酒の肴です。 「あ、でもみんな起きてくるなら甘いの好きな人いるかしら。 じゃあ他のも全部持って来て貰っていい?」 そんな訳でフレンチトーストと練り切りとストロベリーミルク、 そんな甘い甘いものが並びました。 やや人選ミスなのにまだ気づいていません。 (18) 2021/10/22(Fri) 19:53:00 |
トラヴィスは、本当はまだ怖い。けれど、 (t2) 2021/10/22(Fri) 20:29:52 |
トラヴィスは、舞台へと、もう一歩。 (t3) 2021/10/22(Fri) 20:30:03 |
【見】 舞台人 トラヴィスかつ、かつ。 硬い靴底が、床を鳴らす音。 それは広間へ辿り着くと、一際大きく鳴らされた。 「さあさあ皆様、御立合い!」 知る人ぞ知る、とある劇団の街頭即興劇が始まる合図。 「『僕はしがない吟遊詩人。 国々へ詩を朗唱して歩くとはよく言ったもので 夢に縋り、霞を喰い、毎晩酒に浸る……そんな日々さ。』」 よく通る声。 それは広間に留まらず、館内へ響いていく。 強く耳を塞ぐでもしなければ、小耳には挟む事となるだろう。 (@2) 2021/10/22(Fri) 20:32:40 |
【見】 吟遊詩人役 トラヴィス「『昨晩のことはよく覚えていない、 それで良いのさ、 詩人は気ままに生きるものだ』───詩人は己に言い訳を繰り返し、 自堕落な毎日を繰り返していた。」 瓶を掴むかのように、荒く何かを飲んでは投げ捨てる動作。 ありもしない帽子を深く被り、目線を隠す。 持ち合わせていない竪琴に手を伸ばしては、ため息を吐く。 正反対の鴉のような黒髪を掻いて、 道行く物を睨み付け、世に希望を見出していないような眼差し。 男の身なりは それらとは正反対の煌びやかなものだが 立ち振る舞いは、 まさしく廃れた吟遊詩人を幻視させる程であった。 (@3) 2021/10/22(Fri) 20:37:42 |
トラヴィスは、広間から、廊下へ。廊下から、館の何処へでも。 (t4) 2021/10/22(Fri) 20:38:37 |
【見】 吟遊詩人役 トラヴィス「吐き捨てるような日常の最中、詩人は一人の少女と出会う。 パイを焼く事だけが取り柄の少女だった。 『嗚呼、嗚呼、この子の笑顔こそが僕の人生に射す光だ!』 けれどもそんな幸福も、長くは続かなかった。」 大袈裟で、加筆の多い即興の朗読劇。 脚本は紙切れ一枚きり。 演出は全て、男の頭の中。 舞台上から、観客席の誰もへ声が届くように。 時にすれ違う貴方の手を取って、 時に出くわした貴方の頬を撫でて、 時に貴方の背を追いかけて、その手の甲へキスをして。 (@4) 2021/10/22(Fri) 20:41:23 |
トラヴィスは、館中を自らの舞台へ。 (t5) 2021/10/22(Fri) 20:42:23 |
【見】 吟遊詩人役 トラヴィス「『少女は断末魔だけを僕の耳へと届かせ消えた。 僕は知っている、死神が少女を奪ってしまったと!』」 この即興劇の登場人物は当て書きだ。 詩人と少女。それから、 「『どうか君達にお願いだ、 死神が死者の国へと帰るよう、願ってはくれないだろうか?』……嗚呼、自分でどうにかしろって?」 少女の内に秘められていた死神。 「仕方ないじゃないか、 『だって僕は─── 既に死神に殺されてしまっているのだから。 僕に出来る事は、こうして透明な詩を叫ぶのみ。』」 (@5) 2021/10/22(Fri) 20:44:02 |
トラヴィスは、見えない誰かの想いを繋ぐ、伝達人。 (t6) 2021/10/22(Fri) 20:44:48 |
【見】 吟遊詩人役 トラヴィス……舞台人が語り歩いたのは、そんな純粋な物語だった。 「『少女は苦しんでいた筈だ、今となっては僕には分からない、 けれども、嗚呼─── この詩が聞こえる者達よ! 』」託された想いを、願いを、 舞台人は屋敷中へと届ける。 「『どうか少女を、救ってやってはくれまいか─────………』」 詩人は、少女に潜む死神にに殺された。 詩人は姿を隠された今となっても、少女の声を無視したくないと、救いたいと願い、笑顔を望んでいる。 託されたから、演じている。 汗が流れ落ち、呼吸が荒む。 演じる事は──やっぱり、どうしたって、心から楽しいと思えた。 (@6) 2021/10/22(Fri) 20:47:07 |
トラヴィスは、館内を一周して、広間へ。「有難う御座いました!」 (t7) 2021/10/22(Fri) 20:48:02 |
ユピテルは、突然広間に鳴り響くトラヴィスの声に目を瞠ります。 (a16) 2021/10/22(Fri) 21:04:16 |
【人】 巫女 ユピテル「(……トラヴィス、凄い )」 ユピテルは、トラヴィスが役者な事も、 過去に座長と呼ばれる程の人であった事を知りません。 目の前で突然始まったそれが即興劇と言う特殊で台本がない 高度な芸事であることもすぐに気付かなかったほどです。 内容の、詩人と使用人と死神の事は、 本当はユピテルは死んだ筈の詩人から聞いて知っていました。 でもこの館はそうではありません。 自分以外の多くの人は真実を知りません。 ユピテルにはただ親しい人に言葉で伝えるしかできません。 けれど、 (19) 2021/10/22(Fri) 21:21:16 |
【人】 巫女 ユピテル「……こんな伝え方もあったのね。 ううん。これができるのは、きっと──」 今この館の中では、真の役者であるトラヴィスだけ。 方法を知っていても、彼しか行えない方法。 そして、舞台に上がる事を拒んでいた彼を知っていました。 「──あなたも、抗って、戦ってるのね。トラヴィス」 どんな心境の変化と影響かは、何でもいいのです。 全てに恐れ、停滞を望んでいた彼が、 微かな助言をくれたものの傍観者でいようとしていた彼が、 彼自らの手と演技で、表舞台で時を進める物語を紡ぎました。 その姿が、ユピテルには何よりも眩しく見えました。 この瞬間、館は W彼の舞台W に塗り替わっていました。 (20) 2021/10/22(Fri) 21:22:49 |
ユピテルは、拍手を、 (a17) 2021/10/22(Fri) 21:23:07 |
ユピテルは、この音を鳴らせない人達の分まで、 (a18) 2021/10/22(Fri) 21:23:51 |
ユピテルは、彼の惜しみない勇気と戦いに、惜しみない喝采を拍手で送りました。 (a19) 2021/10/22(Fri) 21:24:46 |
ユピテルは、今まで見た彼の表情の中で、今の彼が最も好きでした。 (a20) 2021/10/22(Fri) 21:28:52 |
ゲイザーは、観劇した。 (a21) 2021/10/22(Fri) 23:31:15 |
【見】 くるみ割り人形 トラヴィス男は、観客から──客演として踏み出した舞台を、 そうして降りた。 詩人に螺子を巻かれただけのくるみ割り人形は 螺子が回り切ったら、煌めく時間はもうおしまい。 広間の、いつもの円卓の一席へ 優雅さの欠片もなく腰を下ろす。 使用人に用意させるのは暖かい紅茶ではなく、ただの水だった。 「………や、長いブランクを抱えているにしては 悪くない演技だったと思うんだけど。 なにぶん脚本家が素人なもので。」 ユピテルの方へと視線を向ければ、 疲労の中、はにかんで手を振った。 「ね、彼の竪琴、 私にも触らせておくれよ。」 言外に、己は詩人と意思疎通を果たしたと知らせながら。 (@7) 2021/10/22(Fri) 23:36:23 |
【人】 浮遊騒 テラ>>舞台人のいる広間 “ “ハハッ、一体全体どう救えって言うんだい!” 宇宙服がパッと現れて、水を差します。 ダミ声は普段よりもどこか大仰。 “死神が死者の国へと帰るよう?” “死神様を殺してやりでもすりゃあいいのかい?” “救いたいって願うだけで何かが変わるだなんて、” “そんな御伽噺みたいなこと 起こるわけがあるもんかねェ!” 役者が舞台から降りているふうでも ソレはお構いなしに騒ぎ立てます。 (21) 2021/10/22(Fri) 23:51:54 |
浮遊想 テラ(匿名)は、メモを貼った。 2021/10/23(Sat) 0:08:53 |
浮遊想 テラ(匿名)は、メモを貼った。 2021/10/23(Sat) 0:09:26 |
【見】 くるみ割り人形 トラヴィス>>21 宇宙服のそれを一瞥。 0番から降りた男は、もう舞台に興味はなかった。 「御伽噺で結構さ。 感想、解釈は自由だからね。 けれども………そうだな、」 ちらり、と何もない場所へ視線を向けて、戻す。 「───詩人に直接聞いてくれないか? ……なんてね。冗談だよ。 主演俳優の解釈で良ければ、話せるけれどね。」 (@8) 2021/10/23(Sat) 0:12:32 |
浮遊想 テラ(匿名)は、メモを貼った。 2021/10/23(Sat) 0:13:10 |
【人】 死神 ゲイザー「おいおいおいおい、ふざけやがって!」 宇宙服の彼が、至極当然の疑問を、 あまのじゃくみたいに口にする中。 当の死神は男子便所の個室で、便器を蹴った。 鮮やかな即興劇は、使用人の、ゲストの目を奪い── そして。リーパーすら、魅入ってしまった。 誰よりも見慣れた脚本の演技に。……あの情熱に! あれはきっと、あの人間にしかできぬ芸当。 芸術を理解せぬリーパーだって理解した。 「聞いてねェッ! 聞いてねェよ、あんな奴がいるなんて!!」 「今ので何人オレが殺人鬼だと知った? それに、ミズガネの野郎」 「誰にも見えないくせにッ! ⇒オレと同じ、ひとりぼっちの癖に!!」 (22) 2021/10/23(Sat) 0:20:53 |
【人】 死神 ゲイザー『嗚呼、嗚呼、この子の笑顔こそが僕の人生に射す光だ!』 『どうか少女を、救ってやってはくれまいか』 ひとりぼっちが、二人出会ったのならば。 きっともう、ひとりぼっちではない。 リーパーは掻きむしりたい程胸が痛い。 なんだかわからないけど目頭が熱い。 リーパーはゲイザーだった。 でももう、リーパーはゲイザーじゃない。 (23) 2021/10/23(Sat) 0:25:02 |
【人】 死神 ゲイザー『辛かっただろう、唯一の友達ゲイザーに忘れられて。 苦しかっただろう、誰にも気付かれなくて。 君は沢山の苦痛と孤独を味わった。 だから、そう⏤⏤⏤⏤報われるべきなのさ!』」 「そうだ。……そうだ! オレは報われるべきなんだッッ!!」 「その為ならば何をしたって許される! 俺が許す!! まずはゾズマだッ!! 次はユピテル。その次にあの役者!! アマノ! テラ!! シトゥラ!! プルー!! 全員殺すッッ!!」 破滅的な動機の元、リーパーは便所を出た。 行く場所もなく彷徨う。ナイフを握りしめて。 ……この利き手の怪我さえなければ! 今すぐ通り魔をして回ったところなのに!! (24) 2021/10/23(Sat) 0:34:18 |
【人】 探偵 キエ「…………… 物は言い様だねェ 」キエはソファで仰向けに寝転がりながら林檎を齧っていた。即興劇に一度意識が向いたが直ぐに興味を無くした。 誰かにとっての喜劇とは誰かにとっての悲劇で――逆もまた然り。事実も空想も視点を変えれば善悪などひっくり返ってしまう。 「同一人物でも判り合えないんだもの。そりゃあ争いが無くならない筈さァ。 誰かが笑う時必ず誰かが泣くというのに、人とは何時何処まで行っても身勝手なものだね。有り難い事だけれど」 林檎をまた一口齧れば劇の内容はもう忘れてしまった。 咀嚼音の中で、キエは玩具箱の奥底に押し込まれ忘れ去られた透明な子供の叫びを聞く。只聞くだけで何も思う事など無かった。 (26) 2021/10/23(Sat) 0:58:54 |
【人】 探偵 キエ>> >>15 >>16??? 座ったまま視線を上げて目を細め、一度瞬きをすると満足気に頷いた。視線が交わっているかなどキエの知った事ではない。 「確かにそうだね。僕もつい先日同じ様な事をしたからよく判るよ。だが君は自身に悪意が在ると思うのだね。其処も僕と違う。 僕らは同じく理から片足はみ出した者同士じゃないかと思うのだけど、君は随分と……そう、枠に入りたがる様に見えてしまって」 声が僅かに上擦った。カップを持つ指は細く白い女のものだ。言葉の途中で性別が変わったらしい。 「僕は其処が僕の趣味を満たしてくれるんじゃないかって今期待してるんだ」 (27) 2021/10/23(Sat) 1:22:11 |
【人】 巫女 ユピテル>>@7 トラヴィス 「あら、ブランクなんて見えなかったわ? “悪くない”、じゃなくて“凄く良かった”! でも、トラヴィスがそう言うなら脚本家がいた場合は 更にどうなっていたのかは気になるわね。 もっと凄いものが見れるって事でしょう?誰かいないかしら」 竪琴を抱えながらそちらに他に座る人がいなさそうち見ると その隣に許可なく座り、先程の即興劇についてそう話します。 「おつかれさま」 言いながら、ようやく持ち歩くようになったハンカチで、 もしトラヴィスが汗をかいているなら拭おうとするでしょう。 「……竪琴?……。う〜ん、貴方なら壊さないと思うけど、 いいのかしら……弾かない?ミズガネ、何か言っていた?」 先程の演劇の内容。唐突な竪琴の話題。 勿論、急にユピテルが持ち歩くから目についた。 その可能性はゼロではありませんが、彼も会話できたが答え。 その方が納得できます。とは言え珍しく少し渋っています。 トラヴィスを信頼していない訳ではありません。 むしろ館の中では上位です。ただ、ミズガネがどれほど この竪琴を大事にしていたか知っているから、迷います。 (29) 2021/10/23(Sat) 1:25:04 |
【見】 くるみ割り人形 トラヴィス>>25 「そうだな………、」 顎を撫でる。腕を卓上で組んで、長い足をゆるりと組み替えた。 「不器用な詩人には、どちらも救うなんて不可能だから 他の全てを捨てて、一番大切な少女を選んだんだろう。 決して死神だけを見捨てた訳じゃない。」 自分だって、きっとそうする。 大切な者達が危険に脅かされた時。 それら以外を捨てる覚悟は─────………覚悟、は、…… かぶりを降った。 脱線している場合では無い。 「死神は……そうだな、一線を超えてしまったからね、 因果応報。救われる可能性は低いんじゃないだろうか。 君達は神にでも願って、死神を隠せばどうだい?」 これは詩人の意思では無い解釈。 以降の舞台に演出は加えないし、その結末は自分の知るところでは無い。 とても無責任な、たった一つの意見であった。 「けれど、この戯曲の結末は、 君達次第で喜劇にも悲劇にも姿を変えるよ。 舞台の上の君達よ、どうぞ悔いのない選択を。」 (@9) 2021/10/23(Sat) 1:27:04 |
【見】 くるみ割り人形 トラヴィス>>29 ユピテル 「そう」 短い言葉。 代わりに表情に、喜色が余す事なく溢れている。 「居ないよ。 私を一番輝かせてくれる脚本家は、もう私の側には。」 普段ならば、発さないであろう言葉。 他人の言葉を吐いた後だからか──それとも、この数日で貴方から受けた眼差しのお陰だろうか。 今だけは、少しばかり素直になれた。 汗を拭って貰えば、 やっと有難うと礼を言う。 「君が持っていると聞いたんだ。 つまりそれは、その竪琴に触れても良い証左だと思わないかい? けれども、そうだね、壊すつもりはないよ。 ……弦を張り替えてやるつもりさ。 それは私にとっても必要な事だから。」 その瞳に、曇りはない。 貴方の信頼に報いることが出来ると、自信を持てる程に。 (@10) 2021/10/23(Sat) 1:39:59 |
【人】 死神 ゲイザー館の協力者は言った。 『此処の主人による意向で消える客が決まる訳だが⏤⏤ ある程度は此方の意思を汲んでくれるらしい。 長くいる使用人曰く複数人に願われた結果消えた者もいたそうだ』 この場所で願いは無為ではない。 それを知るひとは数少ないだろうけれど。 リーパーは、どのような由縁あろうとただの殺人鬼だ。 無為の人々を殺害した、法で裁かれるべき人間である。 その前提の上で。 けれどここに法はない。それを決めるのはあなた達だ。 あなたの思うままに、夜の星に願うと良い。 (30) 2021/10/23(Sat) 1:51:02 |
【人】 浮遊騒 テラ“は〜ん?すべてを裁く神さまの目に入らなくなっちまえば、” “死者の国に送り返されるよりかは死神にとって” “救いになるかもしれないって?” “そんなもの一時しのぎかもしれないねぇ。” “それにすらならないかもしれないねぇ。” “ くっ くっ くっ ” “いいぜぇ、乗ってやろうじゃないか詩人役様よぉ?” “それで死神役が救われなけりゃ、お前は惨めな道化役!!” “もしもなにかがあって、神の御許に死神が隠されて、” “それで救われてしまったなら!!” “それはそれで酷い出来の劇になってしまうもんだねぇ” “ご都合主義の大団円!” ”大衆演劇としちゃあ一流とは言えないだろう。” “勧善懲悪ッ、世間様に求められるのはそんなモノ!” “悪者が悪い目に遭わずして心がすくものかい?” “ あはは、あははは、あっはっは!!!” (31) 2021/10/23(Sat) 2:34:12 |
【見】 くるみ割り人形 トラヴィス>>31 「道化で結構さ。ご都合主義で上等。 芸術と愚鈍は紙一重とも言うさ。 嘲笑の一つくらい、想定内だよ。」 男も、からからと笑った。 二人が笑い合う、それはそれは穏やかな空間だった。 「君がこうして舞台に降り立って、言葉を発した時点で、 『興味を惹く』狙いは、既に果たされたからね。 これで良い、私はとても無責任な主演さ。」 男の目的は、詩人の言葉を多くの人に伝えることであって、 少女や死神を救うなんて事は関係がなく、どうでもいい。 それの更に先──大衆に受ける事などは視野にない。 最も貴方は、それを理解した上で、 ただ引っ掻き回したくて述べたのかもしれないけれど。 それよりも無反応が一番の批判であると、男は考えている。 「また観においで。次があるならね。 君は貴重な感想をくれた観客だから、 その時は、とびきり良い席をご用意させてもらうよ。」 消えるそれを、見送った。 男はどこまでも穏やかに、貴方を見ていただろう。 (@11) 2021/10/23(Sat) 3:00:11 |
プルーは、いつも通り。 (t8) 2021/10/23(Sat) 3:08:49 |
プルーは、いつも通りだった。 (t9) 2021/10/23(Sat) 3:08:58 |
プルーは、いつも通りではないものを見た。聞いた。 (t10) 2021/10/23(Sat) 3:10:03 |
【人】 巫女 ユピテル>>@10 トラヴィス 返答が短いのをユピテルは一切気にしません。 トラヴィスの表情が全て物語っていましたし、 ただユピテルは感想を伝えたかっただけですから。 「……そう、なの?…………」 けれど続けられた言葉にどうしてと尋ねていいのかわからず。 聞き返したい表情と視線だけが、貴方に投げかけられます。 勿論トラヴィスを引き立ててくれる他の作曲家は多くいても、 トラヴィスの中の脚本家はその人だけと短い言葉で理解して。 だから、問い返して良いのかすら迷っていました。 「そうなんだ。うん、持ってるよ。 それに、弦を替えるだけなら怒らないと思うもの。 きっとさっきの公演を見て、ミズガネも喜んでると思うから、 許してくれると思うわ。トラヴィスにとって必要なら尚更ね。 ……でも、どうして必要なの?それともいつかのお楽しみ?」 その自信に満ちた眼差しを信じて 大切な人の大切な竪琴を手渡しました。 (33) 2021/10/23(Sat) 3:16:25 |
【見】 トレジャーハンター プループルーはいつも通り舞台には上がらない。 彼もそうだと思っていた。 いつも通りを望む彼はどこか、隠者のような雰囲気をしていたから。 でも、そうではなかった。 きっと望めば舞台に戻れるのだ。 今しがた、いつも通りをやめたように。 (@13) 2021/10/23(Sat) 3:51:43 |
【見】 トレジャーハンター プルー停滞をやめた彼はどうするのだろう。 再び足を止めるのか、それとも。 「……」 「ま、アタシは何も変わらないわね」 願い事がまたひとつ浮かんで。 けれどもそれを振り払うように片手を振る。 そうして女はいつも通りに戻っていった。 (@14) 2021/10/23(Sat) 3:58:37 |
【見】 トレジャーハンター プルー―――後、トイレ近くの廊下。 「 なんで殺すリストにアタシも入ってんのよぅ 」聞こえた叫びに八つ当たりぃ〜〜〜と呟きながら、殺人鬼が出てくる前に女はダッシュで逃げた。 (@15) 2021/10/23(Sat) 4:02:26 |
【見】 技術指揮 シトゥラトラヴィスの舞台は"美しかった"。 感想はそれだけ、そして―――。 「誰が――俺を、彼らを殺すって?」 一人見えない眉をひそめて。 ゆらりとナイフを握りしめる"彼"の声を聞いた。 この声は届かない。 己に刃を向けるのであれば 殺し 今は集中が出来ない。 何処だ、何処に行ってしまったんだ。 居なくなるなら、言ってくれよ。 何度も独り言のように繰り返されてその言葉は霧散していく。 「―――――やっぱり、本当に居なくなったのか」 彼女はずっと自分の前に姿を現さなかった。 呼んだのに、いいえ、来て欲しかったのにです。 彼女のために料理を作ると約束をしていたから。 たったそれだけでした。 彼女が消えたことに文句があるわけではありません。 ▼ (@16) 2021/10/23(Sat) 4:15:44 |
【見】 技術指揮 シトゥラ「――俺が殺す前に、手を出されたのは許せないよな。 こうなるからこんな狂った館に死神[ヒトゴロシ]は一人でいいんだ」 新調したナイフを再び懐に収める。 口元に残った血の味をまた思い出して、苦い顔をした。 何度拭っても染みが抜けない。 何度ゆすいでも口の中は鉄の味がする。 そんな幻覚。 「こんなことになるなら、早く殺しておくべきだったな」 誰をとは言わずそのまま足を進めた。 今は誰にも会いたい気分になれないし。 ああ、早く一人になれる場所を探そう。 (@17) 2021/10/23(Sat) 4:20:59 |
ユピテルは、知っています。 (a22) 2021/10/23(Sat) 4:23:54 |
ユピテルは、間接的なものを含めた殺人を、殺人者と言うなら (a23) 2021/10/23(Sat) 4:24:26 |
ユピテルは、この地上の九人の内の五人は『殺人者』だと。 (a24) 2021/10/23(Sat) 4:25:45 |
ユピテルは、── (a25) 2021/10/23(Sat) 4:26:42 |
ユピテルは、────己を含めて、五人なのを知っています。 (a26) 2021/10/23(Sat) 4:27:09 |
ユピテルは、だからこそ、『殺人者』だからと、 (a27) 2021/10/23(Sat) 4:28:32 |
ユピテルは、本当に、彼をそれだけで終えていいのでしょうか? (a28) 2021/10/23(Sat) 4:28:59 |
ユピテルは、──まだ、願い先を決められていません。 (a29) 2021/10/23(Sat) 4:29:42 |
【人】 巫女 ユピテル>>+11 ミズガネ トラヴィスとの会話を終えた後、 目を閉じれば、怨嗟を吐く貴方の声が聞こえました。 その傍に寄ってきて、背中合わせになる椅子に座ります。 「あのね、ミズガネ。 今はまだ、他の人に聞くべき事を聞けていない。 だから答えはまだ変わるかもしれない。願う先だって、 貴方の意思通りリーパーかもしれないけれど、……」 「私、『あの子』の話も聞きたいって思ってる」 「だって、まだW死神の彼Wしか知らないわ、私。 どうしてゲイザーの中に死神がいたのか、何か知ってる? もし理由があって、救えるのなら、救いたいと思っている。」 「あなたは、その判断をする私を許さないかしら」 (34) 2021/10/23(Sat) 4:52:22 |
ユピテルは、呟きます。「愛する貴方を殺した相手なのに」と。 (a30) 2021/10/23(Sat) 4:57:42 |
探偵 キエ(匿名)は、メモを貼った。 2021/10/23(Sat) 6:29:26 |
キエは、背中に叫ばれた言葉を思い出す。 (a31) 2021/10/23(Sat) 6:29:47 |
探偵 キエ(匿名)は、メモを貼った。 2021/10/23(Sat) 6:30:24 |
キエは、キエは気が短くはないが長くもない。粗暴でもないが温和でもない。感情の起伏というものが乏しくもある。 (a32) 2021/10/23(Sat) 6:31:22 |
キエは、しかし自分の在り方を変えようとしてくるならば其の限りではない。 (a33) 2021/10/23(Sat) 6:31:34 |
【人】 巫女 ユピテル>>+14 ミズガネ 「ふふ、困ったわね〜。私、元は死ぬ事は怖くなかったの。 だから何でも言えたわ。だからこそ動いてくれた心だって、 今まで沢山あったのかもしれないわね」 でもそんな事言われたら、死ぬのが少し。 ……少しだけ、怖くなっちゃった。 貴方を苦しめさせたくない。……それでも、 「ね、ミズガネ。貴方は身勝手なんかじゃないわ。 貴方が思う事は当然で間違ってない。嬉しいとすら思う。 それでもW死神の彼Wを知りたいと思う私だからこそ、 きっと貴方は好きになってくれたって思ってる。 このまま、何も知らずあの子を殺したら。私、それこそ、 自分もあの子も。誰も赦せなくなる。きっと耐えられない」 知ってるわ、ミズガネ。これを聞かせれば聞かせる程、 万が一の時の貴方の後悔が膨れ上がるって。 だから、私を好きになってくれてありがとうは言わないわ。 本当はもっと考えてる事もあるけど、心に秘めておくわ。 貴方に選択肢を渡さなくて、渡せなくて、ごめんね。 「でも私、慈悲深くなくて我儘で欲張りだから。 貴方がそこまで言ってくれてるのに諦めない頑固な女なの。 その代わりね、もう安易にW死んでもいいWって言わない。 泣いてくれる人がいると知って、抱えた上で行くわ」 ▼ (35) 2021/10/23(Sat) 6:54:17 |
【人】 巫女 ユピテル>>+15 >>+16 ミズガネ 「無理はしない。私、絶対死なないわ」 「だから、貴方を、貴方の性格を知った上で、 こう言うね。 W私を信じてW って」これだけ言ってもし失敗したら、傍でいっぱい怒ってね? なんて、本当は思ってる事は絶対怒られるだろうから言わないけど。 でも、放っておけないの、ゲイザーを。あの子を。 逆の立場なら、貴方も考えてた可能性は0じゃないって思ってるよ。 本当は抱きしめたくても、視覚がない上では叶わなくて。 貴方の語りかけがないと触れられないから、寂しいけれど。 ふふ、……わがまま通そうとしてる罰かもしれないわね。 (36) 2021/10/23(Sat) 7:03:08 |
【置】 空想 ゾズマとあるお金持ちの家に、病弱の一人娘がいました。 甘やかされて育ちました。でもお家以外ではうまく人と話せない、よく言えばおとなしく、わるく言えば内弁慶でした。 娘には、幼い頃から他には見えない友達がいました。 ふわふわで、あたたかくて、ぬいぐるみのような姿をしていて そう まるでお話ができるテディベアのような! 兄弟もおらず、外でともだちと遊ぶことも あんまりできなかった娘の親友でした。 だけど時がたつにつれて、娘が成長するにつれて ある日それはみえなくなってしまうのでした。 唯一の友達でしたから、とてもとてもさみしかったのです。 ママは言いました。大きくなると見えなくなるものなのだと。 本当の友達ができたときのために助けてくれた存在なのだと その時娘は、納得して、うなずきました。 きっといつかすてきなともだちができますようにと! (L3) 2021/10/23(Sat) 7:09:59 公開: 2021/10/23(Sat) 7:10:00 |
ユピテルは、もうひとつ。あと一人、聞きたい事がある。 (a34) 2021/10/23(Sat) 7:10:04 |
【置】 空想 ゾズマだけど、娘に友達ができることはありませんでした。 病弱でみんなと同じことが多くはできなかったせい? 世間知らずだからでしょうか? 娘が引っ込み思案だったからでしょうか? 怒ると手がつけられなくなるからでしょうか? きっと、些細なことでした。 でも、娘に、子供とってはそうじゃなかったのでしょう。 せっかく、メアリー<テディベア>がたすけてくれたのに! やっぱり、みえなくなったのは、わたしがわるいの? ひとりぼっちに退屈してしまった娘は そのうち、空想を描き始めるようになりました。 自分とはかけ離れた生活をした男の子と出会う空想です。 ちょっと乱暴で、一匹狼で、だけど優しいところもある。 箱入りはちょっぴり悪い男の子に惹かれるものです。 彼はいつも窓の外をみてばかりの自分のところへ 窓から入って来てくれて。お話をしてくれて。 時々親にナイショで外に連れ出してくれます。 ……空想でした。 (L4) 2021/10/23(Sat) 7:11:24 公開: 2021/10/23(Sat) 7:15:00 |
【置】 空想 ゾズマいつしかその空想の話は膨張していきました。 それを家族や周りの人たちに本当のように話すようになります。 あまりにも楽しそうに話すからでしょうか? 娘に甘い家族はみんな笑顔できいてくれました。 だから、娘は現実よりも空想のことばかり話すようになったのです。 けれど、外のひとたちは違いました。 空想の友達を誰にも会わせることなんてできないですから 娘はやがて 嘘吐き と指を差されるようになりました。嘘なんかじゃないのに、本当に存在するのに! どうすればみんなに知ってもらえるでしょうか そうだ、自分がその男の子になればいいんだ! そうすれば、彼を認識してもらえますから! 思いこんでしまえば、矛盾なんてどうってことありません。 本当は男ではなくても。時々<自分>が出てしまうのも。 わざと、粗末な服を着て、剣の練習なんかもして! そのおかげで体だってつよくなったのですから! 娘はその男の子の名前を、ゾズマと名付けたのでした。 (L5) 2021/10/23(Sat) 7:12:09 公開: 2021/10/23(Sat) 7:15:00 |
【人】 空想 ゾズマ毛布に包まり、ずるずると引きずりながら部屋から出てくるもの。 周囲の様子を伺いながらゆっくりと。まるで布お化けにでもなったかのような滑稽な姿だった。 パーティ会場には、これ以上ないほど目立っていた。 「わたしですか?わたしはお化け……ウソです」 「それより、寒、くて。死ぬほど寒くて……! お酒……飲めばあったかくなるかな……」 使用人の運んでいた酒をもらい、盛大にむせる。 「けほ。うえ、まっず……!みんなこんなまずいの飲んでんの……」 「……今日もだれかいなくなったのかな……」 だからといって、どうしていいのか、わからない。 どこからが本当で、どこからが嘘だったっけ。 こんな時でもお腹は空くから、食べ物を口にするしかできない。 ゾズマ今なんだか、貝殻にこもる生き物みたいだった。 (39) 2021/10/23(Sat) 7:40:11 |
キエは、語る。 (a35) 2021/10/23(Sat) 8:18:05 |
【置】 探偵 キエ何処かの刻、中庭で寝転がるキエは猫を見ていた。此の猫が生きているか死んでいるかわからないがそんな事はどうでもいい。猫が近付きキエの指を嗅いだ。 キエは普段人格ごと夢を喰らわない。更に今のキエは其処までの力を 本来ならば 使えない。しかし一挙両得となれば考える。オマケがあるなら受け取る物だってある。 キエは脚本を好まないし用意しない。 しかし 伐採がその山の利益に繋がるなら話は別だ 。キエは契約の内容を後から変える事などしないし其れは詐欺だと考える。 しかし キエはリーパーと契約など交わしていない。 「あれは契約では無いし中身を変えたって何ら問題は無いんだよねェ。 あんなものは只の搾取だよ…まァ自ら差し出したのは彼だし搾取じゃないけどさ。君もそう思うだろ?」 猫の顎を撫でると其れは喉を鳴らす。しかし餌が貰えないと判断したのか中庭を立ち去って行った。結局猫は手触りと温もりを提示したがキエは何も提示していない。 契約とは双方が利益を提供して初めて成り立つ概念だ。 片方しか利益を提供していないのだからあれは始めから契約などではない。 (L6) 2021/10/23(Sat) 8:19:03 公開: 2021/10/23(Sat) 8:20:00 |
キエは、騙る。 (a36) 2021/10/23(Sat) 8:19:19 |
探偵 キエは、メモを貼った。 (a37) 2021/10/23(Sat) 8:39:31 |
【見】 くるみ割り人形 トラヴィス>>33 ユピテル 貴方の視線に問われれば 口元へ人差し指を当てて「秘密」と告げた。 そうして竪琴を受け取って 少しだけ躊躇ったのちに、 貴方の頭へ手を伸ばし、撫でました。 「有難う。 さっきの舞台の公演料なんだ。 彼の竪琴の音色がね。 42弦、余す所なく錆びているから こうする他ないだろう?」 貴方にとっても大切であろう竪琴。 まるでそれの様子を以前から知っていたような口振り。 しかと手中に収めれば、びょんとそれを鳴らしてみた。 男には、竪琴から綺麗な音を奏でる事は出来ない。調律の知識が少しあるだけだった。 音を整えようと、席を立つ。 それ以上は何も言わない。 男は、この宴の終わりが近い事を、何度も見聞きして知っているから。 恐らく最後くらいは、此方から。 「……またね」 (@18) 2021/10/23(Sat) 8:40:18 |
トラヴィスは、キエを一瞥して………、 (t11) 2021/10/23(Sat) 8:44:49 |
トラヴィスは、何も言わなかった。 (t12) 2021/10/23(Sat) 8:44:56 |
【人】 巫女 ユピテル>>41 キエ 「あら。W何かをするWっていい事でも悪いことでも、 どちらでも取れるじゃない? 私、別にキエに尋ねに来ただけで糾弾しに来てないよ」 実際、別に貴方への強い敵愾心等は見えていません。 ただ何かをするなら貴方とユピテルは考えていましたから。 それは貴方への好意の差などではなく、各々と話した結果、 何かしらのそれが可能な力の持ち主が貴方だけだったから。 「W差し出されたから、受け取ったW?」 あの日、少女の悲鳴が、聞こえたと聞きました。 多重人格で最も邪魔になるのは、何?それは、 「キエ、貴方が差し出されたものは、ゲイザー?」 「貴方、それをW受け取っただけWと言うなら、 まだW返すW事だって出来るんじゃないの?」 (44) 2021/10/23(Sat) 12:29:13 |
【人】 巫女 ユピテル>>@18 トラヴィス 「あら、秘密ならしょうがないわ。楽しみに……わ、っ」 まさかトラヴィスがそんな事をするとは想像していません。 つい驚きの声が上がってしまいます。 「もう。お姉ちゃんより、 もっと撫でるべき子がいっぱいいるでしょう?」 言葉と裏腹に、嬉しそうに少し照れて俯いて。 WやっぱりトラヴィスはずるいわWと、 一度口を尖らせてから、ふっと緩めて微笑みます。 「……うん。もし弦が直ったら、……ううん。何でもない」 もし竪琴が直っても、これが音を奏でるか。 唯一それがわかるのは、持ち主の彼のみ。 いつか、その日は来るでしょうか。 本当に単なる勘ですが、案外そう遠くはないと信じています。 そしてW貴方からW告げられた言葉に瞬き。 彼が自分からそれを伝えられるとは、 最初の日を思い返すと想像もできなかったでしょう。 彼が言っていたW最後Wが明日とも知りません。 「……ええ、Wまた明日W!」 だから、いつも通りに屈託なく。いつも通りに明るく。 大切な人に、大切な人の竪琴を託して、見送りました。 (45) 2021/10/23(Sat) 12:56:09 |
【人】 空想 ゾズマ>>43 ゲイザー 「焦げてる……」 少女の姿でチンピラ仕草するチグハグなやつからもらったパイを、なんとも言えない視線で見つめる。食えるだろうか? ひとまず話をしたいというのなら、応じようと、ベンチに座る。 みょうに縮こまっていて、顔が近づくと気まずそうな顔で俯いた。 その質問は、昨日までのゾズマが聞いたならどうしただろう。 もう思いこむことをやめてしまった今の自分にはわからない。 「普段強がってるやつがホントは弱虫だった。 で、終わるかと思ったけど……聞いてくれるんだ」 そして、顔を上げて、あなたを見返した。 前に泣き叫ぶゾズマを見て、自分たち──リーパーとゲイザー──みたいだと言っていたあなたを。 → (48) 2021/10/23(Sat) 14:32:54 |
【人】 空想 ゾズマ>>43 ゲイザー 「何って。オレのダチだよ」 "わたし"が思うゾズマはそう言ってくれる存在だ。 "わたし"が作り出しただけの"わたし"が忘れ去ったら、いなくなるだけの。そんな、存在だけれど。 「アイツは、小さい頃から空想して遊ぶのが好きだったんだ。ダチができなくてボッチだったからな」 気の強いゾズマを演じたまま、ぽつぽつと語り始めた。 「ガキの頃、本当に自分にしか見えないダチがいたことがあって、でもお別れをしたから、ひとりになったから」 「だから、そのうち自分で新しく作りだした。そして、そいつも本当にいるって勘違いしはじめた。現実と空想の区別もつかなくなったバカだよ」 「嘘吐き呼ばわりされたけど、まあ当然だよな」 「でも、どうしてもそれが気に入らなくって」 「そのうち自分さえも消してまで、そいつになろうと思ったんだ」 「それがオレ。ただの、空想の中の人間」 → (49) 2021/10/23(Sat) 14:54:46 |
キエは、「人間はハッピーエンドが好きだろう?」 (a38) 2021/10/23(Sat) 15:03:29 |
【人】 巫女 ユピテル>>46 キエ 「そうねぇ。頷くかもしれないわね〜」 本当は、そこまで献身が強い女ではない。 ただ、そう見られてるならそれでいい。 W都合がいいWから。……だって、常に悩んでる人よりも、 『全く悩まなさそうな女』の『貴重な悩み』の方が、 あなた、興味持つでしょ?キエ。 何より、一番聞きたい事は、本当はもう聞けた。 まだゲイザーをW返せるWと言える程度に、 彼女はまだ存在しているということを。 「キエは善意で損は絶対嫌って言うわよね〜。 それは勿論理解してるわよ、お姉ちゃんも。なのでお話」 だからここからは、単純に私達が失敗して、 キエに交渉する以外の打つ手がなくなった時の保険と、 (51) 2021/10/23(Sat) 15:04:47 |
キエは、怠惰だ。手間などかけたくないし完成を待つのが其の限度である。 (a39) 2021/10/23(Sat) 15:05:33 |
キエは、しかし口を開けているだけで食事ができるなら、有り難いと思う程度の損得勘定を持つ。 (a40) 2021/10/23(Sat) 15:05:48 |
キエは、だから片道切符の行き先を変えた。 (a41) 2021/10/23(Sat) 15:06:02 |
キエは、「僕へ辿り着く前に彼が消えちゃうかもしれないけれど」 (a42) 2021/10/23(Sat) 15:08:13 |
キエは、「誰かに横取りされるかもしれないけれど」 (a43) 2021/10/23(Sat) 15:08:26 |
キエは、「まァ其の時は仕方がないね」 (a44) 2021/10/23(Sat) 15:08:37 |
キエは、怠惰だ。自ら追う程何かを求めない。代わりは幾らでも在るのだから。 (a45) 2021/10/23(Sat) 15:09:06 |
【人】 浮遊想 テラ「 夢、夢、夢。ふふ、夢はいいなぁ。 夜に眠れるみぃんなが見るの 」音が発されたような気がします。 気がしただけかもしれません。 「 言葉ってさァ、不便だと思うよ? どういう理由でありこそすれ、 真相や真意とは違うふうに受け取られることもままあって 」「 それでも──は、言葉のそんなところもいとしいなぁ。 ──に向けて、与えようとしてくれたものだろう? 」ナニカ があなたに近寄ります。ゆっくり。 ナニカ があなたの頬に触れます。やさしく。 ゾッとするような冷たい、温度のない手でした。手だと思いました。 「 ほうらキエちゃん、──を覗けるものなら覗いてみなよ。 眠らないと覗けない? それじゃあ、ご要望に添えないなぁ 」指先だと思えるものが、心持ち細くなった あなたの顎を軽く押し上げます。 ナニカ の口は 三日月の弧 。「 ひとりの夜って長いんだぜ? 知ってる? 」ナニカ は、そういえば、夢なんてものを 見た記憶がありませんでした。 (54) 2021/10/23(Sat) 15:12:26 |
【人】 死神 ゲイザー>>50 ゾズマ スターゲイジーパイは食べられる。 1ピースが二つ分、カトラリー付き。 あからさまに怪しいけど、毒や薬の類は入っていない。 リーパーは調理が下手だけれど、手土産に焼いてきた。 それを証明するように、 リーパーは粗暴な仕草でパイの片割れを口にする。 足を組んで、あなたの話を聞いた。 「……同じだ。けど、近くて遠い」 自分はほんものの片割れ。 あなたは、かつての友達をなぞるほんもの。 「オレも、そうだ。 ゲイザーの頭の中のダチだった。 でも、……棄てられて」 「ムカつくんだよ、アイツ! ギャハハ! 死んだけど。 これ以上アイツの言いなりになるのはゴメンだ」 ⇒ (55) 2021/10/23(Sat) 15:57:34 |
【人】 悪食 キエ>>51 >>52 ユピテル 「君って案外世間知らずじゃないよねェ。契約前に内容の開示を求めてきたの此処では君が初めてだよ。そして予め言っておくんだが以前伝えた通り君は“基準を満たしていない”から君の持ち物では対価にならない」 現時点でキエはユピテルをそう思っている。キエは賢者と取引をしない。彼らは キエの望む品を持ち得ないからだ 。そしてキエの好む人種というものは傍目に見ても非常に判り易い。 さらにキエは地中の奥深くに眠る謎を掘り起こす程飢えてもいない。 「 愁傷 、苦悩 、寂寥 、憎悪 、絶望 ………此の辺り?僕ァ食が細いから“後一滴で溢れる程に濃い感情”しか食べないよ」 キエは『悩み多き者』が『必死に隠そうと足掻く』『毎秒付き纏う希死念慮』の方が好みだ。 (56) 2021/10/23(Sat) 15:58:02 |
ゲイザーは、夢を見ている。 (a46) 2021/10/23(Sat) 16:00:21 |
ゲイザーは、キエに反抗している。 (a47) 2021/10/23(Sat) 16:24:12 |
ゲイザーは、大人になって、怒りを覚えた。誰かが教えてくれたから。彼の存在はムダじゃない。 (a48) 2021/10/23(Sat) 16:24:50 |
ゲイザーは、謝らなくちゃいけない。みんなに。……リーパーに! (a49) 2021/10/23(Sat) 16:27:37 |
【人】 悪食 キエ>> ??? >>53 >>54 「 其れを早く言ってくれ!! 」とっくに忘れていた筈の歓喜がとうとう弾けた。 性を食い物にする事を辞めた時に諦めた筈のご馳走が、 食べられる筈が無いと思っていた初物が、今、今、目の前に在る! 「嗚呼勿論だとも! 眠らなくたって、眠れなくたって、此処でなら! 僕は君に素敵な夢を………夜の長さなんて忘れる程の夢を見せてあげる!!」 キエは感情の変化に乏しい。しかし其れは本来の在り方から外れてしまったが故の本能と気質の不和から来るものだ。 されどたった今初めてキエは本能と気質が合致するご馳走を見つけた。 勢い良く立ち上がると其の儘 ??? へ抱き着いた。椅子の倒れる音がしたし温度は感じないがそんな事はどうでもいい。…キエが何かを欲し手を伸ばすなど此れが初めてであった。 「さァ、目を閉じて。大丈夫だよ、夢は恐ろしいものではないから。きっと君も気に入るよ。全身全霊をかけて僕が誘ってあげる。怖くない。対価なんて求めない。だから安心して?」 胎の底が怒りではなく喜びで煮えている。其の熱気に触れるかどうかはナニカ次第。 普段の難解な言い回しは何処にも無い。獲物を眼前にした捕食者が無防備に ??? へ腕を回していた。 (58) 2021/10/23(Sat) 16:43:18 |
キエは、初めて吐き気を催した。 (a50) 2021/10/23(Sat) 17:35:32 |
キエは、嘘吐きであるし数え切れない程の嘘を吐いてきた。 (a51) 2021/10/23(Sat) 17:38:50 |
キエは、しかし幾つか真実も言っている。 (a52) 2021/10/23(Sat) 17:39:37 |
キエは、昔から食が細い。其れは本当だった。 (a53) 2021/10/23(Sat) 17:40:04 |
【人】 巫女 ユピテル「それはそれとして…… 聞かれたの初めて!?私が!? ちょっとみんな何やってるのよ〜!!お姉ちゃん、こんな怪しい取引しちゃダメとは言わないけど、ちゃんと前提くらい聞いてからしなさい!」 お姉ちゃんは該当者全員に聞こえるくらい大声で怒りました。 (61) 2021/10/23(Sat) 18:00:48 |
プルーは、与太時空で契約内容の確認ぐらいしなさいよバカァ!!とトラヴィスの首根っこを掴んでぶんぶんした。 (t13) 2021/10/23(Sat) 18:18:44 |
【見】 くるみ割り人形 トラヴィス4日目、その日の夜。 出番を終えた客演の男は、広間の隅で竪琴を抱えていた。 使用人を呼び付けて、弦やら何やらも用意して。 言葉の通りにメンテナンスをしてやるつもりだ。 待宵館の夜は近い。 それをひとり、肌で感じながら。 抱え上げて、品定めするように琴を見やる。 ……成る程、なかなか悪くない楽器だ。 紅茶でも、と使用人を探して辺りを見渡し、 ちょうど貴方と視線が合った。 「……やあ、プルー。 使用人が見当たらなくてね、 悪いのだけど、紅茶を頼めないか?」 (@19) 2021/10/23(Sat) 18:34:00 |
【見】 トレジャーハンター プルー>>@19 トラヴィス 「ふふん。アタシに声を掛けるとはお目が高いじゃない。 いいわ。それ弄りながらちょっと待ってなさい!」 にっと笑った女はいつも通りだ。 賑やかに騒がしく調理場へ姿を消し、暫くしてポットとカップを持って戻ってきた。 手際よく紅茶をふたり分淹れて、貴方の正面に座る。 「楽器のメンテもできるの?」 角砂糖をふたつ投げ入れ、くるくると混ぜながら尋ねた。 (@20) 2021/10/23(Sat) 19:00:26 |
【人】 浮遊想 テラナニカ は、抱き着かれてそのまま。 あなたを抱き返して浮いています。 「 抱き着くならやっぱり女の子の方がいいよなぁ 」燃えるようだなんて、そんなものはただのあなたの錯覚で。 ナニカ が与えているのは寒さ冷たさ。 分子が振動する熱量を奪って、 音も眠るような絶対零度へ連れる概念。 それもまた、此処で、今だから起きていること。 「 目をつむりましたよ、できそう? 」ナニカ は、 目を閉じました 。あなたは ナニカ に夢を見せられません。 「 君の発言通りの結果に辿り着けそう? 」ナニカ は、あなたの思い通りになりません。 ナニカ は、 あなたに期待をしていません。 「 ど う か な ? 」あなたのその期待は、 空振りに終わることが決まっています。 ナニカ に対して、あなたは捕食者ではありませんでした。 この夢では、どうもそうらしいですね 。 (65) 2021/10/23(Sat) 19:04:11 |
シトゥラは、契約内容ねえ。へえ。そう。っていう気持ち。 (t14) 2021/10/23(Sat) 19:10:22 |
【見】 くるみ割り人形 トラヴィス>>@20 プルー 少しだけ不安そうに見送ったが、それは取り越し苦労になった。 「うん、嗜む程度には。惚れなおしたかい?」 正面に腰を下ろす貴方を見る事はない。 真剣な視線は、琴だけに向けられている。 ──ぱちん。 既に張られた弦を切り、小さな紙袋から新しいものを取り出す。 手に取った弦の先を小さく結んで、 胴側からピンに引っ掛け通す。 上部を指先でちまちま触って、引く。 それの繰り返しだ。 これが錆びていても、そうでなくても。 男はこれを42度繰り返すつもりだ。 「……あまりこの辺りの物には触れないようにね。 混ざってしまうから。」 切る、通す、引く。 「丁度、話し相手が欲しかったんだ。 どうだい、プルー。この数日は楽しかったかい?」 (@21) 2021/10/23(Sat) 19:28:49 |
ゲイザーは、胎の中で夢を見ていた。頭の中にお友達がいた頃の夢。生きづらいけれど幸福で、安寧のあった日々。 (a54) 2021/10/23(Sat) 19:51:37 |
【人】 悪食 キエ>> ??? >>64 >>65 女の柔らかい肩が、腕が、胸が、腹が、腿が、冷えていく。錯覚はまだ止まない。 「……此れでも口説いてるんだけど?可愛い子猫ちゃんが誘ってると言うのに冷たいねェ。 君さえ決めてくれればきっとできるのに…残念だ、とても」 真っ白な指先で頬 があるかもしれない 場所を撫でると抱き締める力を強めた。実際にできるかどうかなど知らないしそうであれば良いと願っているだけだ。熱で潤む瞳を歪ませ口から冷たい吐息を漏らす。キエは寒くても死ぬ事が無いからこそ何の危機感も持たず其の儘笑っている。 「嗚呼、夢を見ないMr.ホワイト。僕は君が夢を見ないからこそ此の想いを思い出した。ずるいなァ、口惜しいなァ…目の前に在るのに食べられないなんて。 きっと人は此れを夢物語のようだと言うのかな 」キエは此の想いもいつか飽きて忘れてしまう。夢を見ない ??? の事は覚えていても、感情の起伏が少ないからきっと此の歓喜を忘れてしまう。??? が期待していないからこそ此の想いは直ぐ冷える。音の眠るような静けさの中、目を閉じて目蓋越しに何かを見たと思う。 「もう少しこうしていても? 多分僕、君から離れたら冷たいのを失くしちゃう気がするから」 自分の理を持つキエは誰かに支配された事など無かったから其の時間を強請る。 そんな時間を過ごすのか、それとも直ぐに身体を離してしまうのかは ??? 次第だ。 (66) 2021/10/23(Sat) 19:55:11 |
【見】 トレジャーハンター プルー>>@21 >>@22 袖裏のお茶会 「こーゆーの、昔から触ってて慣れてんのよ。驚いた? 心配しなくても邪魔はしないわ」 アタシはいつでも惚れ直してるわよと返して、竪琴の上を忙しく動き回る指先を眺めていた。 「ここ数日?久しぶりに賑やかで、慌ただしかったわ。 ……使用人手伝いに駆り出されるとは思ってなかったけど、あれはあれで楽しかったからヨシって事で!」 プルーにとっては、ここ数日もいつも通りの範囲内だ。 ……周囲は、そうではなかったようだけれど。 「トラヴィスは、楽しかった?」 差し出されたスコーンにありがと、シトゥラと返し……珍しく此方にもたれかかってきた頭をぽんぽんと優しく撫でて。 女はそう尋ねた。 (@23) 2021/10/23(Sat) 20:09:03 |
キエは、ゲイザーと共に目的地へ至った。 (a55) 2021/10/23(Sat) 20:12:14 |
キエは、直ぐに其処へゲイザーを落とすとさっさと帰ってしまう。 (a56) 2021/10/23(Sat) 20:12:47 |
キエは、ゲイザーが持ち込んだ魔力で2人を会わせた。 (a57) 2021/10/23(Sat) 20:14:32 |
キエは、ゲイザーが持ち込んだ魔力で崩れた自分を少し直した。 (a58) 2021/10/23(Sat) 20:14:56 |
キエは、残った魔力を身体の外に流した。こんな異物が在っては“キエ”ではなくなるから。 (a59) 2021/10/23(Sat) 20:16:20 |
ゲイザーは、虎視眈々と息をひそめている。その時が来るまで。 (a60) 2021/10/23(Sat) 20:18:41 |
【見】 くるみ割り人形 トラヴィス>>@22 >>@23 舞台袖 「へえ、驚いたよ。 プルーと言えば私の部屋を荒らす天才だからね───と、」 寄ってくる緑色。いつも通りの光景。 ささやかな反抗を感じつつ、 スコーンへありがとうと礼を述べる。 「私が彼の機嫌を損ねてしまったんだ。」 彼女へそう苦笑混じりに説明した。 琴から少しだけ手を離して、自らの衣服の首元を緩める。 ……その喉元には切り傷があった。 これが、機嫌を損ねた結果。 「……そう、そう。 楽しかったのなら何よりだ。 やっぱり、たまには宴も悪くないね。」 貴方が楽しかったと笑えるなら、 それは男にとっても喜ばしいことだ。 続く問いに、男は───── → (@24) 2021/10/23(Sat) 20:26:41 |
トラヴィスは、咳払いをひとつ。 (t15) 2021/10/23(Sat) 20:26:52 |
【見】 舞台人 トラヴィス「楽しかったよ。 久しぶりに、生きた心地がしたから。」 演じることが何よりも好きな男は、 屈託のない、素直な笑顔を見せた。 → (@25) 2021/10/23(Sat) 20:27:24 |
【見】 くるみ割り人形 トラヴィス「けれど、 そんな時間ももうおしまい。 演者達には秘密で、月を待とう。 二人と過ごす時間だって、 同じくらいに大切で、楽しいと思っているよ。」 紅茶を一口。 それからスコーンへ手を伸ばして、どの色を纏わせるか思案。 貴方達へ、オススメはどれか、と視線を向けた。 (@26) 2021/10/23(Sat) 20:30:48 |
【人】 巫女 ユピテル>>+23 >>+24 ミズガネ 「────」 「…… W『自分がこうしたい』と思ったことW ?」言われた言葉が、何度も繰り返されます。 何度も、何度も。 ずっと言われたかった言葉。 最愛の存在はいつも『いいよ』と言います。 でもユピテルはそれは凄く嫌でした。 最愛でない人は巫女の使命を果たすのを望みます。 ユピテルは、いつしか『自分がこうしたい』を 誰にも言えなくなりました。 誰にも言わなくなりました。 だって、黙って従順なフリをしていれば。最期のその日、したくない事を避けられる。 使命を放棄し、全てを止められる。 気付けば大地の巫女の心は冷えて、氷の巫女になりました。 ──でも、 それですら本当の『自分がしたいこと』ではありませんでした。 ▼ (68) 2021/10/23(Sat) 20:33:41 |
【人】 巫女 ユピテル>>+23 >>+24 ミズガネ 「──ふふ」 W俺Wはどんな選択をしても、Wお前Wを応援しているから 「まるで、私の神様の様な事を言うのね。ミズガネ」 Wお前がW道を選んで進むことを、自分のことのように嬉しく思えるのだから 「……ありがとう。もう、寒くないわ。 抱き締めてくれたのがわかるの。きっと何度でも触れられる。 館に来て、皆とお話して、貴方と触れ合って。 『自分がこうしたい』と思ったことを無意識に貫いてた。 それが今に繋がっているなら、迷わないわ」 改めて考えます。 今の、本当の『自分がこうしたい』と思ったことは── 「 」 だから負い目なく日々を受け入れられるように、 「貴方が信じてくれるなら、私、どれほどでも頑張れるわ」 もう間違えない。こんな私に、熱と勇気をくれたから、」 「WいってきますW」 人に、赦しは与えました。館では本心の赦しを沢山。 人に、赦しを貰えたのは、初めてでした。 (70) 2021/10/23(Sat) 20:36:09 |
【人】 空想 ゾズマ>>55 ゲイザー あなたが食べるのをじっと見つめて。 真似をするように、フォークを操りパイを一口。 少しずつ丁寧に食べながら、話を聞く。 「……同じ?」 あっけにとられたように動きをとめて 「そっか、そうだったんだ。わたし以外に、はじめて会った…… きみはもともとゲイザーの頭の中の存在で…… え、なんだか、すごいね……会えてうれしい……! 」少女はゾズマの仮面をかぶることも、前に殺されそうになったことも忘れ、なぜか目を輝かせ始めた。 けれど、すぐに"死んだ"という言葉を思いだしてしまったのか、謝りながらおとなしくなった。 「ゲイザーが死んだ……って……ど、どうして? きみが殺したの?棄てられたことに、怒ってるの?」 (72) 2021/10/23(Sat) 20:51:19 |
【見】 トレジャーハンター プルー>>@24 袖裏 「ふふん。これでもアタシ、昔はいいとこのお嬢さんってやつだったのよ。使用人の真似事が好きな問題児だったけどね」 問題児だという自覚は、あった。 ここまでへそ曲げるのも珍しい、とスコーンに真っ赤なジャムを付けて口に運び……首の傷を見た。 唇の横に赤を付けたまま、顔を顰める。 「……なにそれ。誰にやられたのよ。 この前までそんなのなかったわよね?」 殺人鬼か、それとも。或いは? ……答えをはぐらかすのなら、女はそれ以上言及しない。 いつも通りはそうして保たれてきた。 「トラヴィスが楽しかったのなら、文句無いけどさ。 シトゥラに心配かけるのは程々にしなさいよね」 (@27) 2021/10/23(Sat) 20:54:56 |
【人】 浮遊想 テラ「 冷たいって思う? やさしくしてはいるつもりなんだけどなぁ。 まぁつもりっていつでも“つもり”ですからね。 」ナニカ は、異形だなんてこともなく、 案外普通に、人間の形をしています。 握手の手から窺えた通りに、 男性の特徴を持っていると思いました。 だから、あなたは ナニカの頬を撫でられました。 ナニカ も、触らせる気があったので。 ナニカ にその気がなければ、 相手から触れることは出来ません。 「 ズルいねぇ──ってば。口惜しいかぁ。 ごめんね? オアズケみたいなことしちゃって 」「 罪滅ぼしでもないけれど、 そのもう少しは構いませんよ子猫ちゃん 」自身の存在をしっかりと確立させているあなたは、 その通り、離れてしまえばこの冷たさをなくしてしまうでしょう。 あなたは“孤高”で、 孤独 ではない。「 これは夢、夢、夢。 最初から、そこになんてなかったのさ 。 」あなたの意識が 寒さ に刈り取られてしまうその時まで、この冷たい抱擁は、戯れは、続けられていたのでした。 (73) 2021/10/23(Sat) 20:56:08 |
トラヴィスは、シトゥラへ視線を向けた。 (t16) 2021/10/23(Sat) 20:58:03 |
テラは、浮いている。 (a61) 2021/10/23(Sat) 20:59:53 |
【見】 トレジャーハンター プルー「……終わりって言うけど、あの『舞台』は悪くなかったわ。 ううん。最高だったって言うべき? また気が向いたらやってよ。 アタシ、今度は最前列取っとくから」 口の横の赤を指で拭って、女は笑う。 「あら。もうアタシの願い、叶っちゃいそう? 約束忘れてないわよね。トラヴィスの目利き、期待してるから。 おつまみはシトゥラ、頼んだわ!」 勝手に話を進めた。 赤いのと黄色いのがオススメだと伝えて、まだ明るい外を眺める。 もう間もなく、宵が来る。 (@29) 2021/10/23(Sat) 21:00:01 |
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