人狼物語 三日月国


59 【R18RP】花韮の咲く頃

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[とはいえ、冬の屋外なわけで]


  寒いからほどほどにしとこうな……?

  それとも、場所変えるか。
  どこなんだろうな……、あまり不健全じゃないところって。


[矢川を無理やり離れさせる気こそなかったものの、あまり長い間ここにいられるとも思えず、上原は尋ねた。
 尋ねながらも、矢川の髪は優しく撫で続けていた。

 登下校でストーカー以外の目にもついているだろうと思うと、行き先は選ばなければならないだろう。
 いくら安らぎや身の安全のためとはいえ、矢川に余計な疑いがかかることは避けたいというのが上原の考えだった]**

  えっ、私そんなに落ち込んでた……!?


[確かにしょげてはしまったけれど。
 そんな風にわかりやすかったなんて!
 何だか申し訳ない気持ちと、
 気持ちを汲んでくれて嬉しい気持ちが混ざり合う。
 でもきっと嬉しい気持ちの方が強かった。
 だから抱きついて擦り寄る姿勢のまま
 頭を撫でられる心地よさに目を閉じる。
 このまま、ずっといたくなってしまうけれど。]


  ……逆に不健全なところって。


[風営法により高校生のうちは18になっても
 ラブホテルは使えないと知ったのは何でだったのか。
 まあ私服の穂含高校の面々は誤魔化せそうでもある。
 と言うかたぶん恭介は誤魔化すどころか知らないと思う。
 教える機会も無いわけだけども。
 そこくらいしか不健全な場所が思いつかず
 首を傾げながらもまだ抱きついていた。
 お互いの家。
 ……一律に不健全では無いが、妄想は掻き立てられる、
 かもしれない。]

  無難なのはカラオケ……ですかね?
  漫画喫茶とかだとお話できそうに無いし。
  あーでも、……。


[トイレに行った時にあいつとばったりとか。
 そんな場面を思い起こして眉を寄せる。
 そんな怯えた毎日は懲り懲りなのに。

 お互いの家に、いければ良いのに。
 そう考えてしまって、一度腕の力を抜いた。]


  ちょっと充電できたから大丈夫です!
  ……別に、うちに来てくれても良いんですけど、
  それはちょっと危ない……ですよね?


[でも、念の為にその提案を口にする。
 毎回どこかのお店に寄るよりは
 資金的にも申し訳なくは無いのだけれど
 まだ、アイツが本当に手を切ったのか分からないから。**]

  俺が気にしすぎなのかね……。


[沈んだ顔をされると気になってしまう。
 思えば上原が一昨日矢川に声をかけたのもそれがきっかけだった]


  不健全なところ……、
  ……なんかこう、誤解を招きそうなところというか。


[邪推しようのある場所と言い出すと、どこへ行くのも難しい気はしてしまう。
 そもそも行く気が無くて避けたいという話なのだが。
 ラブのついていない普通のホテルでも、やはり邪推する人はするだろう。

 外で長時間過ごしても平気な季節なら、公園のベンチだとかでのんびりできたのかもしれない]

[話しながら、矢川が腕の力を抜いたのを感じると、上原も腕の力を緩めた。
 彼女が離れるなら引き留めないつもりだった]


  カラオケは気楽そうだが……。
  店内に監視カメラもあるだろうし。
  でも、独りになるの不安か?


[トイレのたびにいちいち同行というのも微妙な話ではある。とはいえ、ついてきてと頼まれたらついていくだろう。
 むしろ矢川が個室に残ったときのほうが問題な可能性もあった。

 家を提案されると、上原は危険性よりも気後れするのだった]


  単純に行きづらいんだよな……。
  蛍の親が同居してると思うと。

  俺の家までは電車代かかるし、
  その辺の店に入るのとあまり変わらない。

  ……ストーカーが1人いるってだけで気が重いな。
  今日はおとなしく家帰ったほうがいいかねえ。


[どこに行こうにも簡単に決められないぐらい自由が薄れている。
 それを実感して、上原は深くため息をついた。
 矢川さえ割り切れるなら、このまま家まで送ってお別れでも良いとは考えていた]**

  あ、でも気にしてもらえて嬉しいです!
  思えばそれで救われたんですし……。


[あのまま一人で塞ぎ込んだままだったら。
 警察に相談するのも遅れたかもしれない。
 遅れれば遅れるほど、手遅れだったかもしれない。
 だとすれば、きっかけをくれた隆司さんは
 本当に私にとって救いだったのだと思う。

 ……けどまあ、誤解を招きそうな所は
 その覚悟が決まるまで、無しなのかなと思うけど。
 それは、お互いに。]


  まあでも、一人になるのが不安だからって
  いつまでもべったりはいけないですし。
  ただ、やっぱり昨日?も言いましたけど
  何かあった時に声がかき消されてしまいそうで。


[一人になって叫んだ時、どうなるのか。
 それならまだ漫画喫茶の方が
 そもそもが静かな施設な分良いような気もするけど。
 だからちょっと。
 でもそもそも個室で甘えたいから個室をえらぶ、
 その選び方が問題な気もしてきた。
 もちろん、私の問題である。
 個室じゃなきゃ良いじゃない!?]

  ……その、ごめんなさい。


[でも、深いため息には罪悪感が募る。
 たぶん、自分が悪いわけじゃないのだけど。
 だから隆司さんからそっと離れて、
 その代わりに彼の手をそっと握った。
 指先じゃなくて、その手全体を。]


  本当に同居って感じで
  最近は会話らしい会話もないのにね。
  ……うん、今日は、帰る。


[帰りたくないな。
 そんな風に我儘を言えたら、可愛らしいのだろうか。
 小説や漫画で見たシーンがふと脳裏をよぎる。
 でも実際は我儘を言いたくない。
 迷惑をかけたくない。そんな気持ちが強いから。
 だから笑顔で、帰ることを告げる。

 その代わり、繋いだ手は離さないで。]

  春休みになったら。
  隆司さんのお休みの日に、水族館、行きたいです。


[そんな、少し先の約束を持ちかけながら。**]

  救……。


[大袈裟な言葉が出てきた気がして、上原は戸惑ったけれど。
 己が声をかけない間に、ストーカーとの間に何かがあったらと思えば、救ったのかもしれない]


  べったりはまぁ、そうかもしれんが。
  俺も蛍を独りにするのは不安だからな……。


[だから、一緒にいる時間が上原の負担なわけではないのだ。
 それでも「個室で過ごすこと」を主目的に外出先を選ぶのは……確かに少々問題かもしれない]


  明日……朝、何もないといいんだがな。
  帰りは日によるが、会える日もあると思う。


[明日から、登校するときに一緒には行けない。そのときに何かありはしないかと心配になってしまう。
 早く起きれば朝送ってから職場に行くのは、時間だけを考えれば可能そうなのだけれど]

素直に「帰る」と言う矢川に安心しながらも、上原は少しだけ「帰りたくない」と甘えられたときを想像した。
 可愛らしくてたまらなくて、帰したくなくなるだろう。そして、帰さないわけにはいかなくて、とても困ってしまうだろう。
 そんなことを考えながら、上原は手を握り返して苦笑した]


  ……煙草吸わない家だと、来客の匂いが
  残って気づく人がいるから。

  どうしても家には上がりにくい……。
  ごめんな。


[そうなったとき、上原は自分がどう思われるのかも、蛍が何を言われるかも、どうしても不安になってしまっていた。
 彼女が望むように一緒にいられないことが歯痒いとも思っていた]

【人】 上原 隆司

[本屋から出た後、2人は店の裏手で少しだけ話して、その場を去って家に向かうことになった。
 歩き出すときには手を繋いで、いつものように歩調を合わせていた]


  そんな先でいいのか?

  ジャズバーも行ってみたいんだったろ。
  仕事帰りでも付き合うぞ。


[デートの申し出には微笑みながら、矢川が持ち出した約束事について話す。
 店の裏から出てきたとき、ストーカーは周囲にいたのだろうか]**
(99) 2021/03/04(Thu) 18:42:42
  …………、えへ?


[なんだか、隆司さんにとても甘やかされてる気がするのは
 気のせいではないかもしれない。
 なんて、一人にするのが不安だと言われると
 ちょっと自惚れてしまう自分がいる。
 けれど明日の話題になれば少し姿勢を正した。]


  うん。何もないと良いけど。
  出かける時と、着いた時と、
  緊急時は連絡して良いですか?
  緊急時以外は未読スルーでも平気なので。


[連絡先として、確かLINEもあった筈。
 それなら隆司さんが見てくれたらわかるし
 スルーならスルーで気が楽かもしれない。
 相手が忙しいのか具合が悪いのか、
 そういうのもこちらも分かるかもしれないし。]

  帰りも。部活終わったり、家帰ったりで
  逐一連絡うるさいかもしれないけど。
  私も部活もあるし、親が夜勤じゃない日は
  あんまり帰り遅いと勘繰られるだろうから……。
  隆司さんがお休みの日はお弁当。
  お仕事の日は連絡して、
  会えそうならそれも連絡、が良いです。


[どうでしょう? と提案しながら。
 けれど家について謝られては
 ぱちりと目を瞬かせてから頬を染める。]

  でも。いつか。……ですね?


[そこまで思いが育ったら。
 お互いにそう思えたら。

 ……そうなると、良いな。]

【人】 矢川 蛍

  だって、よく考えたら水族館って
  基本的に閉館時間早く無かったですか?
  16時とかでしょ? 放課後は厳しいです。
  だからどうせならゆっくり行きたくて。

  ……ジャズバーなら、うん。行きたいです。


[ストーカーはまた背後を追い始めた。
 私はあいつがどうしているかなんて
 気付くことはなかったけれど。

 約束事を一つ一つ重ねていく。
 重ねながら帰路につく。
 それが、ふわふわと浮き足立つような
 多幸感を覚えさせていく。]


  調べたら、19時半入店、20時から演奏で
  結構値段かかるんですよね。
  ドリンクだけならそうでもないんですけど、
  演奏聴きたいと3000円くらい……かな。
  でも、それは私の希望なんでちゃんと払うので!
  だから、うちの親が夜勤の日で、
  隆司さんと一緒に行ける日、かな……。


[いつになるかな、なんて話しかけながらも
 私の家までの距離は近づいていく。**]
(100) 2021/03/04(Thu) 19:39:31
甘やかしている部分があるのは確かだろう。
 上原にとって矢川は年下の女の子。素直に甘えてくる無防備さも相まって、すっかり放っておけない人になっている。

 連絡については上原も頷いた]


  ああ、無事着いたか気になるしな。
  一言ずつでも連絡もらえると安心できそうだ。
  すぐには返信できないかもしれないが……。


[LINEはあるが上原はマメなやりとりはしないほうで、返信が必要と思わなければ放置になりがちだった。
 それでも既読はつくだろうし、たまにスタンプが送られていくかもしれない]


  取材帰りに少しだけ会うとかできるかもな。
  部活終わるのは何時くらいだ?


[帰りが退社時刻と近くて、矢川の帰りが遅くなっても大丈夫そうなら、案外と会える日は多いのかもしれない]

【人】 上原 隆司

>>100水族館の閉館時間は上原の思考からは完全に漏れていたことだった]


  あー、そうだったか。
  俺が有給とってもいいが、
  春休みももうすぐだもんな。


[上原は話しながらそれとなく背後を窺ってみたが、矢川に不安を抱かせないようにと思うとしっかり見回すわけにもいかなかった。
 その範囲では不審者はいないように見えた]


  自分が行きたくて行くものは、
  やっぱ自力で払いたいよな。

  俺は夜の予定はあまり入れないし、
  次の日半休取る手もあるし。
  蛍の都合に合わせられると思う。
  いつがいい?


[手を繋いで歩く間、デートの具体的な計画が出来始めて、上原は少しだけ心が弾むのを感じていた。
 誰かと予定を合わせてどこかに出かけるなんて、久しくしていないことだった]**
(101) 2021/03/04(Thu) 20:18:34
  部活が終わって、17時かな。
  コンクールの前とかは遅くなりがちだったり
  朝練とかも入ってくるけど。


[その時はその時でまた考えよう。
 そう思いつつも軽く予定を伝える。
 月火金で部活があるからと
 その曜日は帰りも少し遅くなることも伝えて。
 けれど再びストーカーについての話になると
 やはり苦い思いを禁じ得ない。]


  ……早く終われば良いな。


[絶対に私の心がストーカーに向くことはないのだから。
 歌にもある。嫌いと感じたら手遅れで
 興味ない人と一秒もいられないのだ、女の子は。
 そこに縛られる生活が早く終われば良いのに。
 そして、安心して、隆司さんと、

 ……なんて考えていたから。
 チラッと見たら隆司さんと目があって
 ふわ!? と、顔が真っ赤になったのは
 事故です、事故。]

【人】 矢川 蛍

  えっと、それじゃあ……来週の金曜日?
  私の家に荷物置いてから行きませんか?
  ふふ、楽しみ!


[細かく日程を詰めていきながら
 その楽しみに顔が綻んだ。
 背後にいるストーカーは徐々に距離を開いていく。
 手を繋いで嬉しそうに話しながら歩く私の姿を見て
 諦めてくれたら良いのに。どうなのだろう。
 背後から見られていたことに気づいてない私は
 家まで送ってもらうと両手で隆司さんの手を握りしめた。]


  今日も有難うございました。
  ……また。時間が合ったら。


[でも、その前に。
 隆司さんの手を自分の頬に添えて
 その手のひらの暖かさに目を細めた。

 少し名残惜しいけど。
 そうしてから、やっと言えたの。**]


  隆司さん、またね?
(102) 2021/03/04(Thu) 20:41:29
  17時か……。
  俺は定時上がりで18時だからなあ。
  仕事のある日は難しいかね……。


[部活が遅くなる日なら、無理なく一緒に夕食なんてこともあるのかもしれない。
 それでも基本は上原の休日が中心になるだろうか。

 目が合ったときに矢川が真っ赤になったことに驚いて、つられたように上原もわずかに顔を赤らめた]

【人】 上原 隆司

  ん、来週の金曜だな。定時で上がらないとだな。
  次の日は午前休みとっとくよ。
  そうすれば夜遅くなっても心配いらない。


[土日は取材が入りやすいが、午前になることは少なかった。だから上原は午前だけなら土日も休みやすいのだった。
 日程がはっきりすると楽しいのは上原も同じで、それが表情にも表れていた]
(103) 2021/03/04(Thu) 21:15:26

【人】 上原 隆司

[家までたどり着いて、矢川に手を両手で握り締められて、その行動にとても想いが込められている気がして。

 さすがに鼓動が強まったところで、その手を頬に当てられる。

 上原は思わず矢川の唇に指を触れたくなって、それを耐えながら彼女の頬に手のひらを沿わせていた]


  ああ、またな。
  連絡待ってる。


[矢川の声で我に帰って、そっと手のひらを離れさせた。その手で彼女の頭を軽く撫でて、微笑んで手を振って背を向けた]
(104) 2021/03/04(Thu) 21:15:57

【人】 上原 隆司

[帰り道、上原は辺りを見回した。
 ストーカーが近くに潜んでいやしないかと。
 自分の自宅までついてこられるのはさすがに避けたくて、たびたび後ろを警戒することになった。

 いないならいないで、矢川の身を案じることになるのだが。

 特別なことが起きなければ、次の水曜と木曜にまた登下校に付き合うことになるだろうか。
 それが必要がなければ、次の金曜日までは連絡を取り合いながら各自で過ごすことになるのだろう]**
(105) 2021/03/04(Thu) 21:16:30
  ……だから、休みの日は一緒にいたいです。
  昨日と今日みたいに。


[かたや学生、かたや社会人。
 それぞれの生活を大事にしながら時間を共有したい。
 そう思い始めていたからこそ、そう願う。
 きっとそれでうまくやっていける筈だと。]

【人】 矢川 蛍

[私がふわふわした気持ちで家の中に入って行った頃、
 ストーカーは諦めたのか帰って行った。
 それはともかく、どうしよう。
 ウキウキと手帳にデートの予定を書き込んで
 一人浮かれてしまっていた。
 お金もおろして、ああ、服もどうしよう!
 どんな服が好きか聞いても良いかな?
 それともそこは自分で考えるべきなのか。
 私はストーカーのことも気になってはいたけれど
 家に着いたからかどうにも能天気で
 だからこそ狙われやすかったのかもしれないとは
 気づけないままだった。
 恭介が他に恋人が出来たからとも、
 それまでは笑顔で普通に挨拶していたからとも、
 私がストーキングされた始まりだなんて
 知らないままなのだった。]
(106) 2021/03/04(Thu) 21:44:48

【人】 矢川 蛍

[それからは、比較的平穏な日が続いていた。
 朝は出かける時におはようのスタンプと
 行ってきますのメッセージ。
 学校に無事つきました!のメッセージの次は
 お昼休み、放課後、下校時、帰宅時とが
 だいたい定期的にメッセージを送るタイミングだった。
 あれから、あいつはこちらに近づいてこようとしない。
 登下校中に気配を感じることもなかった。
 ちなみに、水木の登下校の付き添いが要らない?>>105
 そんな事はない! ので、きて欲しい。
 必要性がなくなっていたのだとしても
 せめてお弁当は作りたくて、食べて欲しくて
 朝のどこかで待ち合わせて渡したがるんだ。私は。
 何か食べたいものは? とも、聴きたがるし。

 だって、……一緒にいたいじゃない?]
(107) 2021/03/04(Thu) 21:56:06

【人】 矢川 蛍

  ……会える時は、会いたいです。


[だからどこかで、そんなことをぽつりと呟いた。
 落ち込んでいて、ストーカーから守るために
 繋いでくれた縁だとは思うけど。

 ……もっと。

 そんなことを思う私は、わがままかな?**]
(108) 2021/03/04(Thu) 21:56:23

【人】 上原 隆司

[帰りにストーカーの姿を見かけることはなかった。>>106
 矢川の家の付近に潜んでいないかと心配はしたものの、自宅には帰らなくてはならない。

 それでその日はいつも通りの夕食にする予定で、買い物をしに行って、卵焼きのことを思い出した。>>78
 惣菜のついでに生卵少量パックとしらす干しを買って帰り、母親の卵焼きを思い出して作ってみたところ、食べられるものは無事できたのだが。
 なんとなく、どこかが違う。
 親の味を引き継ぐのは難しいことなのかもしれない。

 そして買ってきたものと、自力で作ったものと、人が作ってくれたもののありがたみの差も実感することになって、上原は矢川に作ってもらったお弁当が早速恋しくなったのだった]
(109) 2021/03/04(Thu) 22:35:34

【人】 上原 隆司

>>107翌日からは、こまめにメッセージが届いた。
 朝出るのが早い分、起床も矢川のほうが早かった。学校に着いたと連絡が来る頃はちょうど出社前で慌ただしい時間。
 それでも電車に乗ってから、安堵を伝える小鳥や小動物のスタンプを送り返していた。

 昼休みは時間が合う分、文章のやりとりになることもあっただろう。
 矢川の下校時や帰宅時は上原は仕事中だったが、無事帰宅できたことがわかれば一言返信していた]
(110) 2021/03/04(Thu) 22:35:56

【人】 上原 隆司

[月曜日。
 下校時のメッセージが届いたときにちょうど社外にいて、「少しだけ会わないか」と返信したことがあった。
 学校から近い場所で待ち合わせられそうだった。

 水曜日まで待てば会えるのだけど、その前に声をかけたのは、数日連続で会っていたあと会えなくなったからだろうか。
 上原が矢川の顔を見たいと思うは、安否を確認したいだけではないのだろう。

 >>108呟きを聞いたのは、そのときだった]


  今みたいな感じでよけりゃ、
  仕事の日でもたまに会えると思う。


[微笑んでそう返して、頭を撫でて別れることになった。
 もしかしたら食べたいものも聞かれただろうか>>107。そのときには自分の母親が作っていた卵焼きの話をしただろう。

 そうして水木は請われるままに登下校に付き合うのだった。頼まれたからというだけでない。上原もそうしたかったから、応じることに苦がなかったのだ]**
(111) 2021/03/04(Thu) 22:37:06
 




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