人狼物語 三日月国


52 【ペアソロRP】<UN>SELFISH【R18G】

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到着:燎原の獅子 ヴィルヘルム

【人】 燎原の獅子 ヴィルヘルム




 「 そうだ。誰一人として忘れはしなかった。
   この二百年、どんな平穏が訪れようと決してな。 」



(63) 2020/11/26(Thu) 16:37:32

【人】 燎原の獅子 ヴィルヘルム

 

[ ────迸る焔は怒りそのもの。

  向けられた切先に宿る其れは留まる事を知らず、
  溢れ出る程に術者の命を削る。
  業火に照らされる王の面持ちは対照的に冷たく、
  這い蹲る黒衣の男を無感動に見据えていた。 ]


               
時を戻そう

           [ Zurück zum Anfang. ]


 
(64) 2020/11/26(Thu) 16:38:45
燎原の獅子 ヴィルヘルムは、メモを貼った。
(a9) 2020/11/26(Thu) 16:47:30

【人】 Revenger ヴィルヘルム



[ いつか約束を交わした日から、
  自分達の行先と野望を語り合う事が増えた。

  一方は奪われたものを取り返す為の復讐を。
  一方は歪んだ秩序を討ち滅ぼす為の征服を。

       誰にも明かせない筈の運命と胸の内を、
       二人だけの秘密へと替えて共有していたからこそ
       心の火は揺らがず其処に在れたのか…… ]



 ( 否。我が魂は畏れも躊躇も知らない。
   “教えられて”すらいなかったのだ。

     とは言え、至極有り触れた出生の彼奴にとっては
     多少の気休めになったのかも知れないが。 )


 
(77) 2020/11/27(Fri) 1:15:29

【人】 Revenger ヴィルヘルム

 

[ “在校生の代表として是非壇上で送辞を”────

  勿論、二つ返事で其れを断った。
  それどころか卒業式には出席すらしなかった。

  同じ学部の生徒も、そうでない由緒正しき出の者達も、
  何処へなりとも勝手に行ってしまえ……と、
  半ばやさぐれた様な心持ちがあったのは間違いない。

  皇帝家の世継ぎと云うだけで色目を使う人間ばかりで、
  ずっと息苦しい想いをして来たのだから尚更に。]


     [ 秘められたもう一つの理由は、
       『あるもの』の準備の為に忙しかったから。
       放課の度に門を出て何処か遠くへ出掛け、
       寮に帰らない日も何度かあった。 ]


 
(78) 2020/11/27(Fri) 1:15:47

【人】 Revenger ヴィルヘルム

 

[ この日が卒業式であるとは知っていたから、
  間に合わせる為にも選りすぐった駿馬を駆った。
  陽が天頂を通り過ぎればなお道を急ぐ。

  僅かな荷物と側近を連れての弾丸遠征は、
  証書を手に校舎に別れを告げる生徒がちらほら現れる頃に
  漸く目的地へと辿り着いた。

  正門の外まで続くレッド・カーペットを踏み鳴らすのは
  名残惜しそうな卒業式の靴音などではなく。

      ────其れが青毛の雄馬の蹄だと知れば、
          誰もが思わず其の背を目で追った。 ]

 
(79) 2020/11/27(Fri) 1:16:02

【人】 Revenger ヴィルヘルム

 

[ 正門前で手綱を引いた側近達の静止の声を振り切って、
  黒馬は花道を嘶きながら逆走して往き……
  花を抱えた少女の周囲を半周して止まった。>>34 ]


         お前に餞別を。


[「何故」や「どうして」を予てから突っ撥ねるように
  頭上から一方的に告げながら。
  跨っていた鞍からひらりと飛び降りれば、
  豪華な刺繍の外套が大きく翻った。

  長旅をするにはまだ肌寒い季節。
  邪魔臭いと言わんばかりに巻いていたケープを放り出し、
  自由になった懐から取り出したのは──── ]

 
(80) 2020/11/27(Fri) 1:16:15

【人】 Revenger ヴィルヘルム



 [ 刃渡り九寸にして何処までも精巧。
   黒曜石を鍛え、破邪の印を刻んだ刀身は
   見る者の顔が映り込む程に滑らかで、眩く。

   其れを納める鞘もまたぴたりと填まる様に拵えられ、
   腰に帯びれば如何なる者も騎士の佇まいに思える程。 ]



   [ 悪魔退散のルーンを懐く其れが意味する事を、
     いつか結んだ
「約束」
を、
     貴女はどうしようもなく理解している筈。 ]

 
 
(81) 2020/11/27(Fri) 1:16:44

【人】 Revenger ヴィルヘルム

 

  東方の名高い鍛冶師に打たせた品だ。
  俺の剣を造ったのも同じ刀派故にな、
  云うなれば────……弟分の様なものか。

  図体の割には恐ろしい程よく斬れる。
  持っておけ。

        ……道半ばで斃れられても困るからな。


[ いつもの様な皮肉的な笑みでありながら、
  一抹の憂いが含まれていると思えたのなら……
  其れはきっと気の所為ではないのだろう。 ]

     ( これから歩む事になる未来を知っていれば、
       祝いの言葉など上辺だとしても贈れるものか。

              決して……言えるものか。 )


 
(82) 2020/11/27(Fri) 1:18:05

【人】 Revenger ヴィルヘルム

 

[ 野次馬が囃し立てる様な歓声を上げているのは、
  贈り物に込められたメッセージを知らないから。
  恋人同士だと度々噂される身でありながら、
  相手を明確に異性として意識した事はなかった。
  ……まだ。


  遠くで抗議の声を上げる教師の声も、
  正門前で立ち往生した儘の側近達の嘆きも何処吹く風。
  今この時だけは、如何なる第三者の言葉も耳には入らず。

  幸福だった筈の陽だまりから旅立って往く彼女に
  最期に告げるのはひとつだけ。 ]


    いずれ互いの戦いに幕を引いた後、
    運命の重なる処で“また”逢おう。


[ 彼女からの恩礼の品を一目見た時は、
  その効用について思い当たる事などある筈がなかった。
  病状も養護教諭の献身の甲斐あって、
  いつかは快方へ向かうものだと思っていたから…… ]*

 
(83) 2020/11/27(Fri) 1:21:11

【人】 帝王学部3年 ヴィルヘルム




 ( 何時からだろう。

     少しはまともな“甘え方”を覚えたのと、
     其れを向けるべき相手が彼ではない事を
     薄々感じ取る様になっていったのは。 )



 
(98) 2020/11/27(Fri) 4:15:33

【人】 帝王学部3年 ヴィルヘルム

 

[ 保健室の隠されたドアを超えた先、
  他者の視線も月光も通さない秘密の一室。

  知る人も極僅かなその場所に重なる影が二つ。
  ついて離れてを緩やかに繰り返すシルエットが
  ランプの不安定な灯りの対照方向に浮かんでいる。 ]


  [ 彼等が関係を持ったのは半年以上前のこと。
    復讐鬼が見る悪夢は“渡る”には凄惨過ぎるから、
    こうして肌を重ね、寄り添って眠る事で
    其れを遠くへ追いやろうとしたのが始まり。

    教員と生徒という間柄、学部寮へ招く訳にも行かず
    夜這いを掛けるのはいつも此方から。
    身体の空く夜を予め確かめて、
    逢えなければベッドで無防備に横たわり彼を待つ。 ]


 
(99) 2020/11/27(Fri) 4:16:09

【人】 帝王学部3年 ヴィルヘルム

 

[ 新年度の慌ただしさが鳴りを潜め、
  多少は穏やかな日々が続いていた故にか。
 
  卒業式の日に受け取った手紙の話を
  夢渡りが不意に言葉に零す夜があった。

  差出人がよく知った卒業生であると聞けば、
  内容を訊ねる事は到底憚られた。
  読み終えた途端に燃え尽きたとなれば尚更。>>33 ]

 
 [ 託されたメッセージがどうであれ、
   彼女が一体どんな想いで其れを出したのか。
   想像は出来ても、測り知る事は出来ない……が。

   これから戻れない路を往くと知っていて、
   それでも尚伝えずにいられなかった時点で
   其れが大きな感情を含んでいるのは明らかだ。

  ────不思議と苛立ちの様な、胸の痛みの様な。
      経験のない感覚に陥ったのをよく覚えている。 ]


 
(100) 2020/11/27(Fri) 4:17:03

【人】 帝王学部3年 ヴィルヘルム

 

[ 橙色の光に柔らかく照らされた肌に触れ、
  少し伸びた髪を掻き上げながら唇を這わせた。
  妨げになる細身のボトムスは脱ぎ去ってしまったから、
  薄手のシャツだけが秘めた欲を瀬戸際で覆っている。

  生白く伸びる素足は「青年」と呼ぶには僅かに不完全。
  而して「おとな」の身体の上をなぞる指先が奏でる仕草は
  学びの場には到底相応しくないもの。

  成長期を厳しい鍛錬の中で過ごした肉体に
  無駄な組織や器官など何一つないが、
  それでいて華奢に見えるのは年齢由来なのだろう。


      
────“彼女は今どうしているだろうね”
 


  他者の名が挙がるのは、利害の一致からの関係故にか。
  続けたくない話題には口を閉ざして下肢を押し付ける。
  柔らかな素肌同士が擦れ合い、互いに小さな火を灯しても
  気も漫ろと言った様子では赤獅子の機嫌を損ねるだけ。 ]

 
(101) 2020/11/27(Fri) 4:17:54

【人】 帝王学部3年 ヴィルヘルム

 


    ……彼奴の故郷も家柄も委細迄は知らん。
    寧ろお前の方が通じているのではないか?


[ 刺々しい声色で告げながら腰を前後に揺するのは、
  飢えた雛が餌を強請るのに似ている。
  薄く色付いた釁隙で熱を帯びた其の場所をなぞり上げ。

  擡げた鋒を窄まりへ宛てがいながら後ろ手に触れれば、
  視覚効果も相俟ってか、みるみる内に芯が鮮明になる。

 
見下ろしたかんばせに抗議の色が浮かんだように見えて、

  唇が紡ぎかけたのを遮り、乱暴に腰を沈めてしまった。 ]

 
(102) 2020/11/27(Fri) 4:19:01

【人】 帝王学部3年 ヴィルヘルム



[ 既に学園を去った彼女の話題を懐かしむ事が出来ないのは、
  苛立ちを先に覚えるのは、どうしてなのか。
  ────自覚することはない。

  先生は体温を分け合う事による安らぎも、
  相手を穏やかな心地にさせる触れ方も教えてくれたが、
  何処かがずれた儘に思えるのは何故なのか。
  ────問い掛けることもない。


   其れも其のはず、親が子に与える様な無償の愛は
   齎す側の想いが永遠であったとしても、
   受け取る者はいつか旅立っていくものだ。

   名残惜しさはあっても、離れ難いとは思わない。
   彼女の背が遠ざかって行った時覚えた痛みに
   熱に酔った夜が明ける際の侘しさが勝ることもない。


 今は未だ、明確な線引きにまでは至れないとしても。 ]


 
(103) 2020/11/27(Fri) 4:19:53

【人】 帝王学部3年 ヴィルヘルム



 [ 優しく触れて欲しいと頼んだ事もなく、
   心を持って接してくれとせがんだ事もない。
   それなのに。

   医療行為と呼ぶには施されたものが多く、
   混乱に打ち震えた夜もあった程。
   得たものは即物的に限らない他者への触れ方と、
   運命の相手に向ける物とは言えない程度の思い遣り。


      
を排除されて生まれた獅子は無知で、
      故にそれ以上を望むことはしなかった。 ]*


(104) 2020/11/27(Fri) 4:26:46

【人】 幼獅子 ヴィルヘルム




 ( 全ては元より用意された筋書きだったのか、
   或いは「獅子」の理が呼び寄せたのか──── )



 
(133) 2020/11/27(Fri) 17:06:07

【人】 幼獅子 ヴィルヘルム



[ その書を開いたのは七つか八つの頃。
  未来を切り拓く鍵として王宮で育てられ、
  生活の殆どを鍛錬と勉学に費やして来た。

  既に死の恐怖からは“切り離されて”いた世継ぎが
  地下書庫に眠る莫大な量の書物に触れたがるのは
  至極当然の道理で。

  堆く積まれた韋編と犇めき合う書架の中から
  其れを導き出してしまったのは必然だったのだろう。 ]


(135) 2020/11/27(Fri) 17:07:42

【人】 幼獅子 ヴィルヘルム




[ 分厚い書物を開く際、繊細な頁の末方が
  幼い指先を掠めて赤い雫を創った。
  古びた紙面に落ちた血の一滴は染みになったが、
  丸く縁取られた痕は瞬く間に消える。 ]



 [  揺らめく視界は黒い焔に依るものだと知れば、
   薄暗い書庫はいつの間にか火輪に囲われていた。
  
     己の鼓動だけが激しく時を刻む。
   隔絶されたビジョンに浮かぶのは誰かの影。
    頁から染み出す様に立ち昇った煙は
       忽ち異形へと形を変える。

   そうして獅子は不確かな牙を剥き出して問うた。 ]




  「 貴様は仇を討ち滅ぼす力を欲する覇王か、
      戦で遊びたいだけの愚者か?    」



 
(136) 2020/11/27(Fri) 17:08:10

【人】 幼獅子 ヴィルヘルム



  一、悪魔は術者に膨大な魔力を与える。

  一、使命を果たすその日まで死の運命を回避する。

  一、目的を終えた暁には術者の肉体を悪魔に譲り渡す。

  一、王に相応しくない振る舞いがあればそれを戒め、
    背いた場合には心臓の
を以て契約を破棄する。




 [ 現状の情勢では諸侯が抱える兵力に到底叶わないと
   幼ながらに理解していた皇子は力に手を伸ばした。

   切り拓いた未来のその先など、元より見る心算は無く。
   己が王として在るべきなのは革命の間だけだと、
   躊躇も後ろめたさもなく密かに誓を結んだ。

       頷き、その牙を受け容れた時
               
“ 誓い ”

       彼の左胸には赤黒いシギルが刻まれた。 ]



 
(138) 2020/11/27(Fri) 17:09:36

【人】 幼獅子 ヴィルヘルム





       「 贈り物は気に入って頂けましたかな? 」
      [ 嗄れた声が何処かで囁いた様な気もする。 ]



 
(139) 2020/11/27(Fri) 17:09:55

【人】 幼獅子 ヴィルヘルム



[ ──── “一つ付け加えるのを忘れた”

   あらゆる教育を注ぎ込まれたその子供は、
   あろう事か悪魔に「民の安寧」を誓わせた。
   中身の挿げ替わった皇帝の肉体が老いて滅びるまで。 ]

       ( 生まれ落ちた事に意味を求めるならば、
         今此処に“在る”事こそがそうだ。
         我が身は応酬と栄光の象徴であり、
         武力を損った弱き王に冠は「不要」。 )



 [ 決断でなければ選択でもなく、
   彼にとっては“貰えるものを貰っただけ”。
   其れがどの様な痛みを齎そうとも甘んじて受ける。

   戦争には必ず人手が要る。
   独りだけの闘いで無いのなら責任が伴う。
   故にこそ、路は元より「唯一つ」であると。 ]


 
(140) 2020/11/27(Fri) 17:10:28

【人】 幼獅子 ヴィルヘルム



[ 悪魔はそうして玉座を約束され、
  皇子は使命を果たす事だけに尽力した。

  休息の一切を取り払った幼少期は
  常人には耐え難く、試練に満ちている。
  それに耐えるのではなく、「通り過ぎ」続けた彼が
  学徒として諸国情勢を探る為の社交性を叩き込まれるのは
  もう少し先の話。


         自我が少しずつ発達する中で、
    この生き様を「苦しい」とすら感じなくなったのは
       定められたレールを息切れせずとも
       悠々と走れる身体になったからなのか。

    嗚呼、其れでも空虚すぎる彼の心は何時だって…… ]


 
(141) 2020/11/27(Fri) 17:10:55

【人】 幼獅子 ヴィルヘルム




      
充たされぬ。総てを取り戻す迄は。

     
Mehr. Bis alles erledigt ist.


( 臟の軋む痛み“だけならば”然したる問題でなかった。 )*


 
(142) 2020/11/27(Fri) 17:12:50

【人】 熱望の胤裔 ヴィルヘルム



 ( 俺が産まれたのは昏い
月の夜で、
   母は由緒正しき家系の長女だったそうだ。

   何れ程神聖な血統であっても、
   肉親を死に至らしめて誕生したこの己を
   怪物の様に恐れるのも無理はない。

     初めての邂逅の際に向けられた冷たい眼を
     致し方無き事と割り切った其の瞬間、
     心は軽くなった心地がした。 )

     [ ……意味の無い、自己暗示でしかないとは未だ知らず。 ]


 
(177) 2020/11/28(Sat) 0:45:30

【人】 熱望の胤裔 ヴィルヘルム



 [ どんな人間であっても情緒は存在する。
   其れを歪める痛みや苦しみを受け取らないのは、
   生じた傷に“見ない振り”を続けているのに過ぎない。

   継母に愛を拒否されたその日から、
   彼は自身の深層的な欲求と向き合う事を止めた。

   愛されたいという子供の願いさえ放り捨て、
   唯強いだけの皇帝を創る為の舞台に登ったのだった。 ]*


 
(178) 2020/11/28(Sat) 0:46:01

【人】 Revenger ヴィルヘルム



[ 思春期の自我の芽生え。
  視野の広がりと共に分別が付く程に、
  他者の境遇を客観視出来る様に変わっていく。

  あの学園に通ったのは無論学びの為でもあったが
  その主旨は外交上の都合によるものが大きかった。

 
剣術を以て、今は遠き民の心に革命を問い掛け
 
 
交流を以て、他国の細やかな情勢を探る。
]


( 戦とまるで縁のない国に身を置く者を見て、
  何も想わない方が愚鈍の極みというものだ。

    憧れがささやかな内に距離を置いた。
    彼等を遠い世界の住人だと思う事にした。
    
  小国ではあれど皇族であるという理由のみで
  色目を使ってくるような貴族連中は山程居たから、
  彼等を一絡げにして蔑むには丁度良かった……

            ──── それなのに。 )


 
(179) 2020/11/28(Sat) 3:33:18

【人】 Revenger ヴィルヘルム




( お前は権威というものを馬の糞程度に罵って見せたが、
  俺の肩書きを本気で貶める様な事は言わなかった。

  かと言って媚びた視線や歯剥を向けることもなく、
  叱咤するとすれば大抵が俺個人の人格についてだった。 


     目紛しい人間模様と
     秘めようともしない欲求の奔流に揉まれる日々を
    「息苦しい」とお前に表現した時から、
     視界はやけに鮮明になった。 )


 [ 苦悩に盲目過ぎたココロが僅かに緩まり、
   彼女に話した内容こそが蓋をし続けた本心であると
   自覚するには、凝り固まった時間が重たすぎる。 ]


 
(180) 2020/11/28(Sat) 3:33:36

【人】 Revenger ヴィルヘルム



 [ 強固な暗示を掛けられてきた期間に
   並ぶ程度の時間を共に過ごせていたのなら、
   彼の奥底に置き去られた無自覚な痛みはいつか解け、
   弱音の吐き方を学べたのかも知れないが。 ]



    今しがた帰還した処だったのだ。
    道中で落盤に帰路を塞がれてしまってな。
    だが既の所で間に合って何よりだ。


[ どれだけ引き伸ばしても、三年以上にはならない時間。
  残り僅かな時計の砂が落ちれば、
  運命は二人をそれぞれの闘いへと駆り立てるから。

     漸く絞り出された短い台詞の隙間を埋める様に
     他愛のない言葉を横たえた。>>128 ]

 
(181) 2020/11/28(Sat) 3:33:57