人狼物語 三日月国


246 幾星霜のメモワール

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マーサは、#メインストリート で大勢のひとたちにもみくちゃにされた後、ふらふらと備えてある長椅子に倒れ込んだ。
(a1) 2024/01/31(Wed) 5:31:20

【人】 温室 マーサ

「ひ、ひぃ……つかれたぁ……」

間違えて開けることのないように、外套の襟を強く掻き抱きながらベンチを占領し身を丸める。

不意の風に外套が捲られ、肩にある痣をひけらかしてしまったのが運の尽きだった。
聖女様の御利益を受ける身は、この街の人にとって相当魅力的な御霊媒に見えるらしい。あやかろうと祈りを捧げられり、もっと直接的に触れようとしてきたり、はたまたマーサの治癒術士としての側面を知る人はより強くなった(と一方的に思われている)治癒術の恩恵に与ろうとしてきたり。
何なら、それらを見て何も知らずに寄ってきたのだっていた。

耳目を集めることに不慣れな女は、それらを上手に乗りこなすこともできず、そこらの見世物にも負けず劣らずの集客っぷりを発揮してしまったのだった。

「…………お菓子でも食べて気を、」

外套のポケットに突っ込み、人込みに揉まれる前に買ったクッキーの袋を取り出す。いや、クッキーだったもの、か。
今やそれらは跡形もなく、焼いた小麦粉の粉(バター風味)となっていた。

「…………、」
(6) 2024/01/31(Wed) 5:39:17
マーサは、粉になったクッキーを悲しそうに見つめた後、飲むように傾ける。咽た。 >>6 #メインストリート
(a2) 2024/01/31(Wed) 5:52:02