人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

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視点:


【人】 門を潜り ダヴィード

「はっ、は、……」

息を吸って、吐く。
それだけのことがどうしてこんなに苦しいのか。
端末に届けられた知らせを何度読んでも、意味が理解できなかった。
いや、理解はできた。納得が何もできなかった。
喉の奥から苦い味がして、いやな汗がどっと噴き出る。

「……なんで…………?」

息を吸っているのにずっと酸素が足りない。
アレ。俺の敬愛する人。これには何か理由があって、考えがあって、俺になんかは話せないことで。

そうじゃなかったら?


ちかちかと端末は繰り返し通知を発している。
警察にも逮捕者が出たようだ、と。
奇しくも知り合いと同じ名前だったそれをなぞろうとして、ぼたぼたと涙が零れ落ちた。

落ち着かないといけない。何もなかった顔をするのが一番だ。
結局、その日の昼過ぎまで男はアジトへ顔を出さなかった。
(3) 2023/09/17(Sun) 23:17:41