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ダーレンは、掲示をチラと見て、目を細める。すぐに足を遠ざけたその場には、紫煙とタバコのにおいだけが残った。 (a0) 2024/02/05(Mon) 21:20:53 |
【人】 寡黙 エミール「……………」 お触れを読み、ひとつ息をつく。 痣に光がともれば、更なる祝福を得ることができるのだとか。 ――だとするなら。 彼女たちがここで最高の幸せを得ることができるというのなら。 そこまでを考えると小さく頭を振り踵を返す。 ……今日は子どもたちと遊んでやる約束が男にはあったから。 (0) 2024/02/05(Mon) 21:21:03 |
【墓】 宝石集め カリナ「……私の痣を光らせたのは 誰 ?一体何のつもりでやったの」 教会で人々の祝福の声囲まれながら、女はまるでその光が聖女からの施しでなかったかのように不満の声を言い放った。 困惑する人達を退けてツカツカと街の入口の方へと足を向け、一度だけ振り返る。 「何が祝福よ、もし自分の私腹を肥やそうとしているつもりだけでやったのなら容赦しないわ。 必ず見つけ出してやるから」 (+0) 2024/02/05(Mon) 21:27:21 |
【人】 遊蕩 ディルク掲示前、棒付きのキャンディをまたひとつ口に放り込み指先で弄ぶ。 そこに記された名のひとつ、暫し眺めて背を向ける。 「……声、かけとくんだったな」 きっと今頃、街の人々からの祝福でいっぱいだろうし。 (1) 2024/02/05(Mon) 21:29:53 |
ディルクは、噛み砕いたキャンディがいつも以上に甘く感じた。 (a1) 2024/02/05(Mon) 21:33:11 |
【人】 栄枯 プリシラ「ふふふ、欲張りさんなんだから。 ……沢山お気に入りがいても普通面倒見切れないのにねえ」 聖女様だからできちゃうのかしら。 蔦柄のストールを纏い、白い花飾りを頭に乗せて、 自分の光りもしない痣に意識を向けては薄く笑う。 「祝福の言葉や、お祝いそのものは貰いたいけど…… 幸運はもう十分なほど頂いちゃったからな どうせならお呪いの方がいいわね! その方が魔女にぴったり。ね、」 そうでしょう?と聖女を象ったそれに問いかける。 与えられたものは返すべきで、 押し付けられてもあまり喜べないものだから。 そうして今日もお祭りの喧騒へと歩いていく。 (2) 2024/02/05(Mon) 21:46:10 |
【墓】 仕立て屋 エリー「痣が……」 ガリガリと胸元を搔き毟る。 油断はしていなかった。誰かに触れられてもいない。 ならばこれは魔法か呪いか。 「失せろ。殺すぞ」 いつもの人当たりの良さは消え失せて。 囲み祝福する民衆を押しのけてどこかへ消えていった。 (+1) 2024/02/05(Mon) 22:08:01 |
【人】 薄荷 アンジュ掲示板の前には既に人が集まっている。 光を宿し、授けられた者たちを知る為、あるいは知り合いの様子を見るため。 民衆でごった返す人波をかき分けながら、じっと張り出された掲示板を一読した。 そこに張り出されている名前に目を細める。 「今日は随分と景気が良い……? のでしょうか。 おめでたいことですけど、ありがたみが減らないでしょうか」 (4) 2024/02/05(Mon) 22:44:30 |
【墓】 白昼夢 ファリエ「え……と」 街中で当然のように湧いてくる野次馬たちをほうぼうの体で抜け出す。 「すいません。あの……ありがとうございます」 「でも、できれば私なんかよりも──」 「聖女様を祀ってあげてください。 私じゃなくて彼女のためのお祭りですから」 落ち着いて息を吐けたのは郊外まで逃げてきた頃だった。 (+2) 2024/02/05(Mon) 23:04:00 |
ファリエは、直に確認できないうなじに、知っている気配を感じる。 (c0) 2024/02/05(Mon) 23:06:38 |
ファリエは、泣くことも怒る事も喜ぶこともできずに手を当てて人気のない路地裏で蹲っていた。 (c1) 2024/02/05(Mon) 23:06:50 |
【墓】 白昼夢 ファリエ>>7 エミール 「……こっち」 交わした視線に数度瞬いて頷く。 普段の落ち着いた在り様が嘘のようなか細い声で、路地を抜けた先を指さす。 そこは郊外とはいえ都市部でありながら建物隙間に開けた空き地。元は建物があったのだろうか。辺りには大小の瓦礫が置き去りにされている。 辿り着いて天を仰げば、まるで空だけを切り抜いたような光景が目に映るだろう。 「ここなら滅多に誰も来ません。 いつも落ち着いて考え事がしたい時はここに来るんです」 多少喋れるようにはなったようだが、とても子供の前に立てるような状態ではないのは明白だった。 適当な瓦礫に腰を下ろして暫し黙っていた。 何かを離そうとする様子もなく、ただ喘ぐように呼吸を繰り返しているだけの沈黙。 (+4) 2024/02/06(Tue) 1:04:58 |
【人】 寡黙 エミール>>+4 ファリエ 「……あぁ」 か細い声。 頷いたのを見れば立ち上がり、手を差し出したりしたかもしれない。 そうして案内されるまま二人で歩いてしばらくすると、空き地にたどり着く。 「へぇ……、忘れ去られた場所みたいだな」 ここなら確かに、ゆっくりと落ち着いてものを考えることも可能だろう。 あなたが腰を下ろしたそばに自分も腰を下ろして。 ただ数度、その背を撫でるようにぽんぽんと叩いた。 話す余裕もないならば、まずは呼吸を落ち着けるのが大事だろうから。 しばらくして、ぽつり。 「……怖くなったか、人に囲まれて。 ……幸せになりたいんだろ。……光ったのは嬉しいことではないのか」 呟くように聞いたのは、先日の食事との違いに不安を覚えたからだ。 (9) 2024/02/06(Tue) 1:31:34 |
【人】 番犬 グノウ>>3:8 ダーレン 「……貴殿も、あの男も」 「…………随分と買いかぶってくれるな……」 「………戦場においては、鉄塊に過ぎん」 この胸の内には機構と空洞があるだけで、探って愉しい腸もないというのに。あの男のように、小話の一つでも振れる小器用さが自分にもあれば、飴の貰い手にも困らぬまい。それを阻害するのは、何より胸の内にある虚栄心に外ならないが。 「……あれは……」 「………未だ、俺も計りかねている」 「……だが、我々の運命を左右するモノであるように思う」 「………何か分かれば、貴殿にも共有しよう」 可能な限り、祝祭について調べているのも事実で。そしてそれが若干手詰まりになっていることも事実だ。そもそも。隣で紫煙を吐く青年がそれほど興味を引くものでもないことは予測がつく。その刻印が光るとき、互いに何を覚悟すればいいものか、未だ分からない我々にとっては、それは吐き出す紫煙よりも曖昧なものだ。 ニ、三、言葉を交わして、別れの挨拶すらも曖昧に別れた。また、道が重なるときに、別の形で運命が交わるだろうことを思いながら。 (10) 2024/02/06(Tue) 2:08:50 |
【墓】 白昼夢 ファリエ>>9 エミール 手を差し出されれば、初めて人間を見た野生動物のような手つきでおっかなびっくりあなたの手を取った。 寒空に冷えた手。赤切れもいくらか目立つかさついた手。 黙って柔く繋いだまま二人だけの足跡が、時が止まったような静寂を覚ましながら。 目的地に着くとそっと離れていっただろう。 「…………怖い、なのかな。 ああやって聖女聖女って熱狂する人たちが怖いのはそうなんだけど」 もうあなたに触れられても拒絶されることもなく、されるがまま。 己の記憶と結びつく嫌なものではあった。 ぐるぐると思考が行ったり来たりするうち、別の気がかりに気づいた。 「どうして私なんだろうって。そっちの方が強いかもしれません。 この痣が祝福のあかしだって未だに信じられなくて」 呟いた言葉にたっぷり時間かけて口を開いた。 零れる言葉は曖昧に遠回り。 殆どが独り言で石畳の隙間に浸み込んでも構わない雰囲気だった。 「……罰なんでしょうかね。 自分勝手な愚か者への、おしおき」 (+5) 2024/02/06(Tue) 9:09:39 |
【人】 寡黙 エミール>>+5 ファリエ 「……俺には怯えてるように見えた」 握った手は、体格の違いはあれど。 苦労をしてる仕事人の手だった。 握ってたときは血の気が失せて冷たかった手も、今はいくらか暖かくなっているだろうか。 語りだしたのを見れば背を撫でた手を離して、しばらくその声に耳を傾けた。 「疑問か……。 誰がアンタを選んだのかなんて、俺は知らない。 けど……聖女に護られるにふさわしいと思われたんだろうな……」 光の灯らない自分の痣に手を添えて小さく息をつく。 光るか光らないか、それが自分たちの人生に大きく関わるということ。 たった痣の一つが、それだけが。 それだけは確かな話しのようだから。 「……信じられないのは俺も同じだ。 痣による加護のひとつ……、どちらが良いかなんて……俺には」 どうしても判断することが出来ない。 そういう意味ならよっぽど、自分も罰を受けるべき人間だろうに。 (12) 2024/02/06(Tue) 17:28:35 |
【人】 栄枯 プリシラ>>11 ディルク 「……祝福を貰った子とかの方が…… お祭りで連れ回すには縁起がいいと思うけど?」 困ったように目を細める。 軟派を窘めるために悪戯を言っている、訳ではなく、 自分の中にある考えが纏まらないからこその言葉で。 「ふふ、でも誰かの代わりじゃイヤって言ったのは、 それこそあたしの方だったわね。 あなたの気が変わらないうちに喜んでお受けしましょう。 一人で回るより、誰かと回った方が楽しいもの!」 それでいいのであれば、断る理由もない。 元より物好きなのは共通認識であったために。 寧ろ今のうちに祭りを、という意図も読み取れたから。 (13) 2024/02/06(Tue) 17:56:44 |
【墓】 白昼夢 ファリエ>>12 エミール 「そう見えたのなら、きっとそれも本当なんだと思います。 誰にも会いたくなかったからここまで逃げてきたんですよ、私」 それもあなたに見つかってしまったのだけれど。 幼い頃から他人に触れられることも本当はあまり得意ではなかった。 かと言って我慢している風には見えない。 宥められて落ち着いたのだろう。 祭り前の時と同じで、あなたにはある程度気を許しているから。 「あなたに言っても仕方ないですよね。ごめんなさい。 もしかしたら私が思うほどこの痣も特別なのかもしれませんし。 あーあ。私も街の人達みたいにはしゃげたらなあ」 その訳も分からないたったひとつの痣に翻弄されている事実もまた、心を揺さぶる。 この世界には不思議なことが溢れているのが当たり前で。 冒険者だったら違ったのか。幸せになれたのか。 ……分からない。今は考えたくない。 「相応しいかどうかなんて。はあ……聖女様が全部わかってたら教えて欲しいですよ。 でもエミールはまだなんですよね? 頑張って──って言うのが正解じゃない気もしますけど、気を付けてください」 (+6) 2024/02/06(Tue) 19:49:10 |
【人】 寡黙 エミール>>+6 ファリエ 「それは……悪かったな、見つけてしまって」 けれど見つけて、放っておける状態にないように見えたのだから仕方ない。 自分とて聖人君子ではないから、誰であっても助けたかというと定かではない。 ただ、あそこに蹲っていたのが、それなりに付き合いが長くなったあなただったから声をかけたのだ。 「俺には……痣が光った人たちと、街の人達にはずいぶん温度差があるように見える。 アンタだけじゃなくて……全員だ。 だから……素直に喜べないのは不思議なことじゃない……と、思う」 アンタはどこもおかしくないと。 そううまく言えずに目を伏せる。 何が正解かなんてわからないし、多分、自分は、どちらの結果になっても素直には喜べない。 その理由を少しずつ自覚して、苦い顔をしてしまった。 (14) 2024/02/06(Tue) 20:20:02 |
【人】 栄枯 プリシラ>>15 ディルク 「そうねー。あたしも同感。 一寸先で何が起こるか分からないから、 今日しかできないことをして、その一つ一つを楽しむの!」 こんなに大きなお祭り、お店もまだ全然見きれてないし。 この先どうなるかはさておいて、 今この瞬間を楽しむことは大事に違いないと考えている。 「いっそ、何かの機会を設けて、 人を集めてお店を行脚してみるのもいいかな…… 最後にはどこかの広場でパーティとかしたりして! ……でも今は勿論ディルクさんとに集中するけど。 今日のデートプランとやらはお任せしてもいいかしら? そういう場所選びも人柄が知れる機会だと思うし」 甘いものも掘り出し物も好きだ。 大抵の場所は喜ぶ自信があるので、どことでも。 (16) 2024/02/06(Tue) 22:40:32 |