人狼物語 三日月国


225 秀才ガリレオと歳星の姫

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[犠牲者リスト]
とある書物

二日目

本日の生存者:モモイ、エウロパ、ユスティ以上3名

【墓】 エウロパ



   「手伝ってくれたのは事実でしょ?
    私は君の手伝いが無かったら
    今日宿題を終わらせることは
    たぶん出来なかったと思う。
    丁寧に教えてもらっちゃったもん。

            
―――――それに、ね。」


  
(+0) 2023/10/04(Wed) 0:23:49

【墓】 エウロパ


 
   正しくあろうと努力した人は報われるべき。
   その信念に従うのなら、
   一番報われるべきは君だと思う。

   誰より努力して
   誰よりも長く魔法の腕を磨いているんだから。

  
(+1) 2023/10/04(Wed) 0:24:27

【墓】 エウロパ



   寮の部屋に戻ったらルームメイトはもう寝てた。
   私も寝ないとね。
   折角頑張って宿題を終わらせたのに
   寝坊して遅刻したら台無しだもん。

   ……今日はユスティと沢山一緒にいられて
   いっぱい話せて楽しかったし、嬉しかった。

   抱きしめられて、頭をなでられて。
   ユスティにとっては何でもないことかもしれないけど
   私にとってはそうじゃない。
   ドキドキして、……
幸せ
だな、って思って。

  
(+2) 2023/10/04(Wed) 14:22:02

【墓】 エウロパ



   
……やっぱり私はユスティが好きなんだ。

   
 
(+3) 2023/10/04(Wed) 14:22:27

【墓】 エウロパ


   
   この想いを伝えたら
   君に受け取ってもらえるかな。


   少しだけ縮まった気がする距離に甘えて
   私からももう少し、近づきたい。


  
(+4) 2023/10/04(Wed) 14:23:35

【墓】 エウロパ



   一輪のスターチスが手の中で咲く。
   変わらない思いを君へと伝えたいんだ。


            募る想いを抱えたまま
            私は眠りについた。

  
(+5) 2023/10/04(Wed) 14:24:04

【墓】 エウロパ



   翌日、私は珍しく寝坊せず起きた。
   ルームメイトのシトゥラはそんな私を見て
   雪でも降るんじゃない?って揶揄ってきた。 
 

   「えーー、失礼!
    私だって起きられる時あるもん!」
      

   むぅっとしながら言い返したものの、
   珍しいのは認めるんだ、って
   やっぱり笑われちゃった。

 
(+6) 2023/10/04(Wed) 14:24:33

【墓】 エウロパ



   和やかなやりとりをした後、授業に向かう。
   昨日頑張った宿題を提出したら
   先生には驚かれたけど、疑われはしなかった。
   むしろ褒められちゃった。
   
きっとユスティのおかげだね。

   これからもきちんと勉強するように、と
   念は押されたけど。

 
(+7) 2023/10/04(Wed) 14:25:25

【墓】 エウロパ



   ユスティのことを思い出してた私は
   複数の妬むような
   それでいて何かを企むような視線に気づかない。


  
(+8) 2023/10/04(Wed) 14:26:01

【墓】 エウロパ


   
   授業も滞りなく終わり、お昼休みになって。
   お昼ご飯は……
   
どうしよう、ユスティを誘ってみようかな?

   そう思いながら教室を出て、歩いていく。

   確かユスティのクラスは……どっちだっけ。
   きょろきょろしながら歩いていくと
   ユスティの姿を見つけた。
   隣には女の子がいて。
   楽しそうに二人で談笑している。

  
(+9) 2023/10/04(Wed) 14:26:33

【墓】 エウロパ



   ……………友達、なのかな。
   私にすら友達がいるんだから
   ユスティにだって……。

   そうだと思っていたい。
   都合のいい解釈をしたいのに。


  
(+10) 2023/10/04(Wed) 14:27:06

【墓】 エウロパ



   その解釈を否定するかのように
   ユスティと女の子の距離が縮まっていく。
   まるで恋人みたいに。


  
(+11) 2023/10/04(Wed) 14:27:24

【墓】 エウロパ



   見たくない、嫌だと思うのに
   一歩も動けない、目が離せない。
   全部、見てしまった。
   二人がキスするところも、
   女の子が私の視線に気づいて
   意味ありげにこちらを見て嗤ったところも。


  
(+12) 2023/10/04(Wed) 14:28:12

【墓】 エウロパ



   もしかしたらもっと仲良くなれるかも、なんて。
   ただの思い上がりだったんだ。

   ユスティは優しいんだもん。
   きっと君にとっては何でもなかったのに
   私が勝手に舞い上がって思い違いをして。

   勘違いされちゃうよ、なんて言って
   勘違いしてたの、私の方だったんだ。


  
(+13) 2023/10/04(Wed) 14:28:55

【墓】 エウロパ



   ユスティには好きな人がいたんだね
   おめでとう、って言えたら、いいのに。


   言えない。言えない自分が嫌だ。
   大好きな人の傍に居る女の子に嫉妬してしまう。


  
(+14) 2023/10/04(Wed) 14:29:40

【墓】 エウロパ




     
世界が黒く染まっていく。



  
(+15) 2023/10/04(Wed) 14:30:11

【墓】 エウロパ



   Wよかったね。

       その調子で、これからも頑張るといいよ。W


  
(+16) 2023/10/04(Wed) 14:31:54

【墓】 エウロパ




   あぁ、そう、だったね。
   私、嫌われてたんだったね……

   よぎる記憶はあの頃の物。
   拒絶されてしまった日の、悲しい記憶。



   ごめんね、君は近づかないようにしてたんだろうに
   私はそれを無視して何度も近づいて。


  
(+17) 2023/10/04(Wed) 14:32:42

【墓】 エウロパ




   
―――――もう、近づかないから。



  
(+18) 2023/10/04(Wed) 14:33:16

【墓】 エウロパ



   
胸が痛い。
頭が痛い。

   溢れる涙を止められないままに
   私はふらつきながらも走り出して。
   学校の敷地の外にある森へと行ってしまう。

   
   ひとりになった私は
   力が抜けたようにその場に座り込む。


   だめだ、これでは前と同じことをしてしまう。
   ぼんやりとそう思いながらも
   昂った感情を抑えることなんて出来なくて
   周りの景色に雪がちらつき始める。

   抑えなきゃ、あの時みたいに深呼吸して……。


  
(+19) 2023/10/04(Wed) 14:41:54

【墓】 エウロパ



   …………どうして、
   君は何も教えてくれなかったんだろう。
   恋人がいるなら、そう言ってくれてたら。



   落ち着けるはずがなかった。
   心の中を示すかのように風が吹き荒れて
   着けていた青い花の髪飾りが遠くへ飛ばされる。


  
(+20) 2023/10/04(Wed) 14:43:30

【墓】 エウロパ



   
抑えなきゃ、という思いより

   もうどうでもいいかも、なんて
   自棄になる気持ちが勝って
   風も雪も勢いを増していく。


   立っていられないほどの風に
   吹き飛ばされて、思いっきり頭を打って
   血と魔力が混ざって流れ出てしまう。


   意識が朦朧としてきても、
   まだ、魔力の流れを抑えられず。


 
(+21) 2023/10/04(Wed) 14:44:49

【墓】 エウロパ



   こんな状況になっても考えているのは
   自分の身の安全なんかじゃなくて。


   
「ユスティ、私は君のことが―――。」*


  
(+22) 2023/10/04(Wed) 14:45:47

【墓】 ユスティ



   自分の言ってることが滑稽なことは
   自分でも良くわかっている。

   力を持つことが罪では無いのなら
   なぜ自分はここまでエウロパに嫉妬し
   彼女に冷たく当たっているのか。


   力を正しく扱わないという糾弾ならまだしも
   持つ力そのものへ向けている悪いのは自分なのだ。

   みっとなく劣等感を剥き出しにして
   守りたいはずの子を突き放して
   ユスティもまた、人間としての器はもろかった。



(+23) 2023/10/04(Wed) 18:47:06

【墓】 ユスティ



   寮に戻るとユスティは一人腕を抑える。

   流れた魔力が外に出ようと血管を巡り
   その流れは痛みとなって襲いかかる。

   ルームメイトがいると勉強に集中できないと
   無理を言って一人部屋にしてもらったおかげで
   この無茶がバレることは無いはずだ。

   人知れず時間をかけて、修復していけばいい。



(+24) 2023/10/04(Wed) 18:48:26

【墓】 ユスティ




   彼女には決して悟られるな。


         この心は決して知られてはならない。



(+25) 2023/10/04(Wed) 18:49:10

【墓】 ユスティ



   ただ人知れず守れ。

      それが隣に立つ資格がない者の
      せめてもの心遣いというものだ。


(+26) 2023/10/04(Wed) 18:49:39