人狼物語 三日月国


196 【身内】迷子の貴方と帰り道の行方

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視点:


ネリリ3票

処刑対象:ネリリ、結果:成功

[犠牲者リスト]
該当者なし

決着:村人の勝利

【人】 子爵令嬢 エルメス

 
[あの後わたくしはすんなりと、家に帰ることが出来ました。
 一晩眠れなかったのか、憔悴した父と、
 泣き腫らした目をした母に迎えられ、
 わたくしはやはり、ここに帰ってこなければ
 ならなかったことを痛感しました。
 そんな人がいてくれる、幸福を噛み締めながら。

 ラサルハグさんのくれた手紙を見せ、>>2:*65
 口裏を合わせた感じで昨日の事を説明しました。
 本当に危険な実験ではなかったのか?と少し疑われましたが、
 そんなことをするような相手だったら、
 わたくしを帰しはしないし、報酬など出さないでしょう。
 その様に弁明すれば、納得してくれました。]
 
(0) 2023/01/19(Thu) 20:07:33

【人】 子爵令嬢 エルメス

 
[今日も帰ってこない様であれば、
 本格的に捜索するつもりだったらしく、
 ぎりぎり大騒ぎになることを避けられたのは、
 幸いと言えましょう。

 家では1日遅れの誕生会と、
 娘の帰宅を喜ぶ宴が催されました。
 結局あちらでは、しっかりと
 パーティを楽しむことは出来ませんでしたね。
 お二人は、どうされているのでしょう……。
 
わたくしはもう、決してそれを知ることは出来ません。]

 
(1) 2023/01/19(Thu) 20:08:15

【人】 子爵令嬢 エルメス

 
 ―
誕生日から100日後


[遂に、婚約者と顔を合わせる時が来ました。
 わたくしはあれから1着ドレスを仕立て、
 それを身に纏っています。
 魔法使いの仕立ててくれたあのドレスと、>>0:115
 デザインは同じです。
 胸には珊瑚の様な宝石の嵌ったブローチが、>>2:*66
 首には14歳の誕生日に、
 フィリップ様から贈られた薔薇の首飾り。
 耳には15歳の誕生日に、
 フィリップ様から贈られた薔薇のイヤリング。
 頭に戴くのは、今年の誕生日に贈られた、
 薔薇のティアラ。>>0:14
 
(2) 2023/01/19(Thu) 20:08:51

【人】 子爵令嬢 エルメス

 
[万全の態勢で迎えた今日ですが、
 それでも緊張はするものです。
 胸のブローチを一撫でします。

 珊瑚には明るいエネルギーを取り入れて、
 持ち主に幸福を授けるという言い伝えがあります。
 わたくしは自ら、幸福になるためにここへ帰ってきました。
 お約束を違えるわけにはいきません。]
 
(3) 2023/01/19(Thu) 20:09:42

【人】 子爵令嬢 エルメス

 
 
  「フィリップ様がお出でになりました」


[家令が来客の旨を告げれば、直ぐにお通しするように言い、
 緊張感の走る中、扉は開きました。]
 
(4) 2023/01/19(Thu) 20:10:12

【人】 子爵令嬢 エルメス

 
 
 
(―――――……!?)

 
 
 
(5) 2023/01/19(Thu) 20:10:33

【人】 子爵令嬢 エルメス

 
[扉の先にいたのは、陽光のような金色の御髪、
 澄んだ空色の瞳、
 貴族らしい煌びやかなお召し物を纏った
ルイ
様でした。
 手には、青い薔薇の花束を携えています。]
 
 
 
  「ご無沙汰しておりました。エルメス嬢。
   贈り物、気に入って下さったようで何よりです」


[思考回路が凍結しているわたくしに花束を渡し、
 彼はわたくしの両親の元へ足を進め、膝をつきました。]


  「こちらの家の事情で、
   ご挨拶がここまで遅れてしまった、
   非礼をどうかお許しくださいませ。
   私がフィリップ・ルイ
   =シャルル・フランシス・ヴァロアで御座います」


             [頭を垂れる彼の姿を見ながら、
              わたくしは必至で考えました。]
 
(6) 2023/01/19(Thu) 20:11:53

【人】 子爵令嬢 エルメス

 
[一体どういうことなのか、わたくしがとんでもない
 
勘違いをしていたことを
決して気取られぬように

 確認すると、どうやら
 こういうことであったようです。]

 
(7) 2023/01/19(Thu) 20:15:18

【人】 子爵令嬢 エルメス

 
[初対面でわたくしを"下民"と言った、>>0:21
 フィリップ・リュカ様。
 彼はヴァロワ家本家の嫡男です。
 対して、ルイ様は従者ではなく、
 ヴァロア家の分家の嫡男。

 本家と分家ではかなり格差があるようで、
 本家の人間にしてみれば、分家の者は嫡男であれど
 従者とそう扱いは変えないそう。
 これは本家の威厳を保つためでもあるので、
 彼個人の性格の難によって発生している事ではありません。

 けれどヴァロアの嫡男は、本家も分家も問わず、
 ファーストネームは"フィリップ"で統一しています。
 お2人と出逢った時に、ルイ様がフィリップ・リュカ様を
 フィリップ様ではなくリュカ様と呼んでいたのは、
 フィリップと呼んでも、
 どのフィリップか分からず紛らわしいから。
 ルイ様のハンカチに
 "Louis"と刺繍されたのも同じ理由です。]
 
(8) 2023/01/19(Thu) 20:16:09

【人】 子爵令嬢 エルメス

 
[わたくし以外の全員がわたくしの婚約者が、
 ルイ様であることを把握していました。
 ヴァロア家から届いた正式な縁談の書状には、
 当たり前ですが、
 名前は略さず全て記載されていましたから。

 ですが予めわたくしとルイ様が
 既知の仲であることを知っていた両親は、
 まさか同じ時にフィリップ・リュカ様とも
 出会っているとは思わず、
 "ヴァロア家の嫡男であるフィリップ様"としか
 言わなかったため、
 そして、イニシャル表記すると全く同じであるがゆえに、
 顔を合わせる瞬間まで、勘違いし続けてしまった。
 ……という、何もかも全て取り越し苦労案件が
 発生してしまったのです。]
 
(9) 2023/01/19(Thu) 20:17:09

【人】 子爵令嬢 エルメス

 
[あの時には言いませんでしたが、>>0:105
 好いた相手と結ばれたからと言って、
 必ず幸せになれるとは限りません。

 ですから相手が初恋の人であり、
 不可解は解消されてもその上で、
 わたくしはルイ様の人となりを知ろうと、
 
きちんと彼を見定めてから、結婚を決めました。]

 
(10) 2023/01/19(Thu) 20:18:04

【人】 子爵令嬢 エルメス

 
お姫様ヒロインを一番幸せに出来るのは、
 魔法使いでも王子様でもありません。

 
自分自身が、一番自分を幸せにすることが出来るのです。]

 
(11) 2023/01/19(Thu) 20:18:47

【人】 子爵令嬢 エルメス

 
 
 
Belle au bois dormant?

       
(Sleeping Beauty?)



        
Non,Les rêves deviennent réalité.

                   
(No.Dreams come true.)

 
 
(12) 2023/01/19(Thu) 20:19:19

【人】 子爵令嬢 エルメス

 
[夢など所詮、幻だと人は言う。
 その通りだと思う反面、
 わたくしはこの様にも思うのです。


    
現実に於いても、夢を叶えることは可能なのだと。

    
夢の中でなくても 夢を見る
           **]
 
(13) 2023/01/19(Thu) 20:19:50

【人】 館の意思 ネリリ


[そうして、結婚式の日
 二人の誓いの後

 二人に桃色の薔薇が降り注ぐことになる。
 それは、体にはあたらず、床に落ちれば消えてしまう
 どこかで見た現象だ。>>0:86

         
 なら、手に取れば勿論。]

 
(14) 2023/01/19(Thu) 20:43:24

【人】 魔法使い ラサルハグ

 − 回想 −

[それは、ずっとずっと昔のお話。
 魔法使いが稀に生まれる世界
 僕は、強い力を持った魔法使いとして生まれた。

 魔法使いは遺伝じゃない。世界の意思とも言われている。
 なぜ、どうして僕だったか。
 それは誰にもわからない。分かりたかったよ。

 魔法使いは人間に味方するよう優しく保護される
 その中でも僕のような強い力の持ち主は歴史初だった。


 処遇はもめたとか、僕が知るはずがない。
 魔法使いたちは真剣に告げる。
 僕の事を脅威と思っても敵と認識されてはいけない

 僕は赤子にして、世界を滅ぼせる存在だった。]

 
(15) 2023/01/19(Thu) 20:44:40

【人】 魔法使い ラサルハグ

 
[そんな化け物をうんだ家は無事じゃなかった。
 母は体が耐えれず死亡し、父は手に余ると
 僕を早々に国に差し出してみないふりをした。

 僕には、赤子の時 帰る家がなかったんだ。


 
(16) 2023/01/19(Thu) 20:44:47

【人】 魔法使い ラサルハグ

 
[色々な魔法使いや人間に見守られながら
 人間に害をなさない、道徳を持った人間に
 皆は必死に僕をそう育てた。

 ……あの時はそうだね。幸せだったよ。
 様々な魔法使いが僕をみてくれたし
 国の人も優しくしてくれたし
 時に叱ってくれる人もいた。

 だから僕は色々頑張った。
 世界の為に。起こりうる災害は未然に防ぎ
 水を綺麗に浄化して、それを永続出来るようしたり
 世界の発展に貢献した。]

 
(17) 2023/01/19(Thu) 20:44:58

【人】 魔法使い ラサルハグ

 
[気付けば僕は、皆のように年をとっていなかった。
 魔法使いは人より少し長命の場合もあると言われていた。
 だから最初は気にしてなかった。

 魔法使いの中でも桁違いの力を持っていた僕は
 誰よりもずっとずっと長い寿命をもっていたんだ。
 多分魔力が原因だろうけど、理由ははっきりはしない。

 幼子が成人して、子をもって、老いていく。
 それを二回り見た時流石に異常性は誰しも認識する。
 人が僕を、恐れるようなりだした。]

 
(18) 2023/01/19(Thu) 20:46:03

【人】 魔法使い ラサルハグ

 
[僕は、国の王に願った。
 これ以上不老の存在がいると皆混乱する。
 人の皆が僕を恐れる前に、離れたい。


 人間を……嫌いになりたくない
 と

 その願いはかなった。
 僕は表向き死んだことになり、一つの区域を貰った。
 そこで生きることになった。]

 
(19) 2023/01/19(Thu) 20:46:13


【人】 侯爵夫人 エルメス

 
[エピロンス子爵家より、ヴァロア侯爵家に嫁いだエルメス。
 彼女が侯爵夫人となってから、数年後の事でした。
 遂に子を身籠り、彼女は母になりました。

 生まれたのはなんと、男女の双子。
 侯爵の持つ空色の瞳と、夫人の持つ黒髪を受け継いだ兄は、
 フィリップ・ラサルハグ=シャルル・フランシス・ヴァロア。
 侯爵の持つ金髪と、夫人の持つ紫色の瞳を受け継いだ妹は、
 ネリリ・リュミエール=シャルル・フランシス・ヴァロア。

 名を付けたのは侯爵夫人の方。
 なんでも
今度こそ
溢れんばかりの愛情と幸福、
 そして光の降り注ぐ
薔薇色の人生を歩めますように。

 その様な願いを込めて、つけられた名前であるそうです。]
 
(20) 2023/01/19(Thu) 23:43:16

【人】 侯爵夫人 エルメス

 
[2人の子供が生まれてすぐ、
 侯爵夫人は愛する我が子に贈り物をしました。
 嘗て、夫人が高名な
魔法使いから受け継いだという、
 魔法で作られた美しい石をはめ込んだ>>2:*66
 王冠とティアラ。

 兄には魔法で作られた
 桃色の薔薇を加工した、ブローチ。>>0:93
 妹には魔法で作られた
 白いコブシの花を加工した、ブローチ。>>14
 
(21) 2023/01/19(Thu) 23:45:13

【人】 侯爵夫人 エルメス

 
[彼女の
一生の宝物
は、
 無事新たな命が引き継ぐこととなりました。
 いつか彼女の命の灯火が消える時が来ても、
 物語の痕跡は、世界に残り続けるでしょう。

                    Fin.
*
*

 
(22) 2023/01/19(Thu) 23:46:05
(n2) 2023/01/20(Fri) 20:59:12