人狼物語 三日月国


225 秀才ガリレオと歳星の姫

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視点:


【墓】 ユスティ



   「お礼って…別にボクはそんな…

            まぁ……ありがとう。」


(+27) 2023/10/01(Sun) 8:56:49

【墓】 ユスティ



   その意図を知ってしまえば
   断るのも違うような気がして
   素直にホットサンドを受け取る。

   周りに誤解されるかもしれないが
   どうせ誰もいやしないだろう。

   ホットサンドの暖かな味わいが
   口の中に広がっていく。
   これを食べ終わったら今度こそ寮へと帰ろう。


   食べながら思い出したように指先を振り
   カバンの中に入っていた紙とペンを中に浮かせると
   すらすらと遠隔で文字を書き始める。

   しばらくして書き終えた紙に魔法をかけると
   まるで生きた鳥のようになって空へと飛んでいく。



(+28) 2023/10/01(Sun) 8:57:43

【墓】 ユスティ



   「キミがちゃんと宿題を頑張ったことは
        あの子がちゃんと伝えてくれるよ。」


(+29) 2023/10/01(Sun) 8:59:10

【墓】 ユスティ



   こればっかりは分からないが
   扱いが問題児ということもあって

   他人の宿題を丸写ししたとか
   そういう中傷を受けても不思議じゃない。
   しかし今回に関しては彼女の努力は本物だ。

   努力は笑われずに報われるべき
   彼は己の信条にいつも従っていた。*



(+30) 2023/10/01(Sun) 8:59:48

【人】 教師 モモイ



   エウロパの悲鳴が上がるその頃
   先生のモモイは生徒の名簿を見て眉をひそめた。

   まさか自分のスカウトした少女が
   魔力の制御を困難としていたなどと。

   持って生まれてしまった彼女を
   力を正しく扱えるように導くことが
   私の責任であり役割なのだと
   ずっとそう信じていたのに

   適任がいることを知ってしまったのだ。


(1) 2023/10/01(Sun) 23:51:09

【人】 教師 モモイ



   ユスティとエウロパの推薦は
   学内でも大きな話題となっていた。

   ユスティの磨かれた腕を評し
   彼を推薦すべきだと主張する派閥と

   魔力がある者こそ相応しいと
   エウロパを推薦すべきだと主張する派閥。

   結局のところ学園長や理事達の圧力により
   力を秘めたエウロパの推薦が決まった。


(2) 2023/10/01(Sun) 23:52:51

【人】 教師 モモイ



   彼女にも、彼にも、罪はない。

   だが私はどうだろうか。
   今の私は本人たちの意思と無関係に
   上の指示に従うだけの傀儡人だ。

   いつか向き合わなければならない。

   そんなことを考えているときだ。
   その問題が起きてしまったのは。




(3) 2023/10/01(Sun) 23:54:43

【人】 教師 モモイ



   恐れていたことが起きた。
   エウロパの魔力の暴走とは
   実態を知る者にとってはそれ程に重い。

   モモイは走り出した。
   彼女を守らねばならない、と。

         しかしそこでモモイが見たものは……。


(4) 2023/10/01(Sun) 23:55:15

【人】 教師 モモイ



   「皆さん、ここは私が処理します。
    皆さんはこの事が他生徒の不安を煽らぬように
    各位、クラスの子たちへの配慮をお願いします。」


(5) 2023/10/01(Sun) 23:56:12

【人】 教師 モモイ



   集まっていた教師たちも
   モモイなら大丈夫だろうと
   ぞろぞろとその場を後にする。

   そして教室には三人。
   エウロパとユスティとモモイのみ。
   しかしエウロパまでもがその場を離れてしまった。

   ユスティがエウロパをその場から
   離そうとするのはきっと
   そっとしてあげるべきだと分かっているからだろう。


   言い方がやけに刺々しいのは頂けないけども。



(6) 2023/10/01(Sun) 23:57:31

【墓】 エウロパ



   好きな人に触れることも出来ないなんて。
   寂しくないわけがない。>>+20

   でも、きっと私は誰に対しても
   こんな感情を持っちゃいけないんだ。

   天才なんて望んでなったわけじゃないのに。
   制御出来ないままなら、ずっとこのまま。


  
(+31) 2023/10/02(Mon) 0:38:01

【墓】 エウロパ



   そして。
   君が私から距離を置き続ける限り。
   私が過去の成功を失敗だったと思い続ける限り。
   魔力制御を覚えることはできない。


  
(+32) 2023/10/02(Mon) 0:39:44

【墓】 エウロパ



   勘違いさせてしまったら断る、って聞いて。
   安心してしまったんだ。
   そうだよね、ユスティならそうするよね。

   ……仮に勘違いされたって相手は選ぶよね。
   どんな子を選ぶのかは……

          その先は考えたく、ない。


  
(+33) 2023/10/02(Mon) 0:45:53

【墓】 エウロパ



   言われなければわからない。
   君に好きだって言えるほど
   私は自分に自信も持てない。

   曖昧に塗りつぶしたはずの過去は
   今もなお影を落とし続けている。


   それはそうと食欲には抗えない。
   だって、お腹空いたし……。
   ブラックホールとは失礼な!>>+25
   ちゃんと上限はあるもん。

   
……人より食べるほうなのは否定しないけど。


  
(+34) 2023/10/02(Mon) 0:47:19

【墓】 エウロパ



   友達はほとんどいないし
   先生には多分あまりよく思われてない。
   同級生には基本関わりあいになりたくないと
   そう思われている私だけれど。

   購買にいる店員さんは優しい。
   私の境遇を知ってか知らずか。
   時々これもどうぞ、ってサービスしてくれる。
   その言葉に甘えて、よく買い食いしてるんだ。


   
むしろ人望なんてない方なんだけどな。

   嫉妬されてるとも知らずに
   無邪気に差し出したホットサンドの意図は
   ちゃんと伝わったのか、受け取ってもらえて。

   
受け取るまで私は引かないけどね?


  
(+35) 2023/10/02(Mon) 0:48:14

【墓】 エウロパ



   「コロッケも貰っちゃったし、
    宿題はユスティのおかげでばっちりだし!
    
    ここのホットサンド美味しいんだよー!」


   にこにこしながらユスティが食べるのを見つつ
   自分も一口二口と食べて。
   あっという間になくなった。

  
(+36) 2023/10/02(Mon) 0:49:23

【墓】 エウロパ



   ユスティが食べ終わるのを見ていよう、
   そんなつもりでいたら。
   宙に浮く紙とペン。
   何を書いてるのかな、って首をかしげていれば
   答えをすぐに教えてくれた。

  
(+37) 2023/10/02(Mon) 0:49:42

【墓】 エウロパ




   
「……優しいね、あの頃から、ずっと。」



  
(+38) 2023/10/02(Mon) 0:50:34

【墓】 エウロパ



   ユスティの想像は起こりうることだと思う。
   普段の私は、宿題も遅延提出が多い問題児。
   誰かの宿題を写させてもらった、程度なら
   まだいいけれど、盗んで写したんじゃないかとか。
   それくらい言われても不思議じゃないと思ってる。

   私の努力かと言われると
   かなり手伝ってもらったから
   ちょっと自信はないんだけど。


   ズルを疑われないように、という
   ユスティの優しさが嬉しかったんだ。

  
(+39) 2023/10/02(Mon) 0:51:10

【墓】 エウロパ



   君が食べ終わるのを見届けたら。
   そうだね、今度こそ寮に戻ろっか。**

  
(+40) 2023/10/02(Mon) 0:51:24

【墓】 ユスティ



   エウロパは抜けているところもあるが
   実際そこまで馬鹿なわけではない。

   だからこそ不思議だ。
   何故彼女は一向に制御する術を覚えられないのか。

   それは魔法を扱えないのと同じ
   心の問題を疑うべきなのかもしれない。>>+32


(+41) 2023/10/03(Tue) 1:03:26

【墓】 ユスティ



   いつか聞いてみてもいいかもしれない。
   なにか魔法を扱うことに抵抗があるのか

   それともなにか心残りがあるのか。
   やや踏み込んだことかもしれないけれど
   エウロパのために必要かもしれないから。



(+42) 2023/10/03(Tue) 1:03:54

【墓】 ユスティ



   だがそれを聞けたとしても
   心を都合よく動かすのが至難だからこそ

      魔法とは面白可笑しい代物なのだ。



(+43) 2023/10/03(Tue) 1:04:24

【墓】 ユスティ



   「別にボクは優しくしたつもりは無い。>>+37
    宿題だってキミがやっただけのこと。>>+36

      ボクがキミに向けた優しさなんて
      コロッケくらいだろう?大したことじゃない。」


(+44) 2023/10/03(Tue) 1:05:01

【墓】 ユスティ



   飛んでいく鳥を眺めながら
   ユスティはエウロパに答える。

   意図して彼女に優しくするなど
   とうの昔に過去の氷花として砕け散った。


   エウロパにとっては今も優しさに見えるのだろうか
   自分の信条に従っただけで自分の為でしかないが
   解釈の違いを正すことに意味などない事は知っている。


    「ただボクは正しくあろうと
     努力した人は報われるべきだと思う。

               それだけのことだ。」


   ユスティはホットサンドを食べる傍ら
   汚すまいホットサンドを持っていなかった手を
   エウロパへと伸ばすと、優しく頭を撫でた。


(+45) 2023/10/03(Tue) 1:06:50