人狼物語 三日月国


223 【身内】夢のあと

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視点:


【人】 客人 ジャヤート

[買い出しが終われば、戦利品を片手にもう片方の手を彼女と繋いで、近くで待たせていたハイヤーへと戻る。
そして再び走り出すこと数分。

窓を開ければ潮の香りと、遠くに鳴く海鳥の声。

そうして、やってきたのはクルーザーやプレジャーボートが多く停泊している区画。
その中の一隻のクルーザーの下までやってくると]


どうぞ、フィエ。
今日は天気もいいですし、
私と一緒に船旅にお付き合いいただけますか?


…ああ。此方は養父が日本で購入した船なんです。
養父は映画専門の撮影コーディネーターをしていまして。
操縦も、養父から幾らか手解きを受けました。
尤もハワイで親父に、というわけではありませんでしたが。

ああ、船舶免許はとってありますので、そこはご心配なく。


[本当は、このまま船で彼女を連れ帰りたいところだけれど、それは流石に現実的ではないから。
ひとまず、船に乗り込むとしよう。

――…晴れ渡った空の向こう、水平線が見える。
青と青が交わるその向こうに、今の私にとっての故郷がある]
(27) 2023/09/22(Fri) 21:52:05

【人】 客人 ジャヤート

[この世界に来てから、彼女が生まれ育った世界の広さに驚かされた。
そして、多種多様な人の在り方にも同じように驚かされた。

多くの出会いがあった。
その一つ一つが、今の私にとってかけがえのないもの。
そして、彼女がいなければ手に入れることの叶わなかったもの。]
(28) 2023/09/22(Fri) 22:07:19

【人】 客人 ジャヤート

[生まれてきた最初の夜のことは、今も覚えている。

真っ暗な闇の中、ただひとり其処に生まれ、そして闇の中「魔王」として終わりなく生き続けることを宿命として定められたそのときのこと。

星は、美しかった。
月の光は柔らかく眠る人の子たちを照らしていた。
それから幾千幾億もの夜を超えて、人の子たちは多くの物語を紡ぎ、短くも燃え盛るように美しく眩しい、その命を繋いでいった。


―――…そして、私は。
彼等のことを愛していた。
人の子の在り方に焦がれていた。
そして、いつしか人と同じものになりたいと無意識に思うようになっていた。
それに気づかされたのは、皮肉にも元居た世界を追われてから。
彼女と、出会ってからだったけれども。

長く、長いあいだ焦がれ、そして諦めていた私の生は、まだ始まったばかり]
(29) 2023/09/22(Fri) 22:10:26

【人】 客人 ジャヤート



…フィエ。

昨夜話していた私の誕生日ですが。
昨日、というのは駄目でしょうか?


[老人と孫娘に関しては、特に老人のほうが出逢った日のことをよく覚えていて、毎年取り寄せた大量のケーキを食べようと呼びつけてくる。
養父母も、その日を誕生日として戸籍上登録しているし、二人とも毎年メッセージと花束を贈ってくれる。
その日のことももちろん、誕生日として認識しているけれど]


貴女とこうして再び出逢うことができて。
私は本当の意味で自分の人としての生を歩みだせるのですから。


[だから、昨日こそが私にとって、人間としての本当の一歩を踏み出した日。
貴女と寄り添って生きるという、夢の続きを紡ぎ始めた日]**
(30) 2023/09/22(Fri) 22:12:39

【人】 黒薔薇 フィエ

[どうやら、私のこのドレス姿は彼に気に入ってもらえた>>23らしい。
平静を装っているようだけれど、そのぐらいは見ればわかる。
彼が見てきた女性はきっと私よりずっと華やいで綺麗な人達だったと思うから、少し苦笑もしてしまったけれど、その言葉が本心なのは確かだと思える。]

 …ありがとう。そう思ってくれたら、嬉しいなって。

[だから、彼の言葉にはにかみつつ、素直にお礼の言葉が出た。
指先への口づけを受けて、首飾りと指輪を飾ってもらう。
紺碧と深紅、鮮やかな黄色。すごく華やかになった]

 写真…か。いいよ、ちょっと恥ずかしいけど… 
 でも、撮ってくれたら嬉しい。

[両親と友人たちというのは、さっき車の中で話していた人達の事だろうか。]
(31) 2023/09/22(Fri) 22:15:07

【人】 黒薔薇 フィエ

 そう言えば、さっき言ってたものね。
 ご両親とお友達に連絡したんでしょう?
 私のこと…… ちょっと恐縮してしまうけれど、
 会ってみたいな。あなたがこの世界で絆を結んだ人達の事。
 それで、私の両親たちにも逢ってくれたら、とても嬉しい。

 私がお世話になった人達や友達とは、
 もう会うのは大分難しくなっちゃったけど…
 それでも、もし逢えるなら、いつか。

[あのお店の人達にも、縁があるならどこかで再び会う機会があったりするのだろうか。
そんな事を考えつつ、スマホを向けられたら、ちょっと緊張しつつも、少し歯を見せてせいいっぱいの笑顔をぱっと輝かせて笑う。後で見せてもらおう。] 
(32) 2023/09/22(Fri) 22:16:34

【人】 黒薔薇 フィエ

 私の好きな色のドレス…ですか?

[ふと聞かれたから、真面目に考えてみて、口を開く。]

 そうだなあ… 純白のドレスにはやっぱり憧れも
 あるし、ウェディングドレスと言えばやっぱり
 白って感じだけれど…
 薄めのビリジアンとかコーラルピンクとか…
 好き、かな。

 デザインはこういうの、いい感じだって思うかな。
 スカートのラインが広くて、あんまり背も
 低く見えない気がするし…
 胸元が開いてるのはちょっと恥ずかしい気もするけど…
 
[でもスタイルを見せられると思えばそれもありなのかな。
きっとこういうお店の人達はプロだから、しっかり見立ててくれると思う。]
(33) 2023/09/22(Fri) 22:46:55

【人】 黒薔薇 フィエ

 ウェディングドレス、かあ…
 うん。…良かったら、ウェディングドレスも、喜んで。

[改まって言われるとちょっと恥ずかしいけれど、言っている彼自身もなんだか恥ずかしそうなのでくすっと笑う。
せっかくだから、遠慮せずに選ばせてもらった。

終わる頃にはいい時間で、お昼を済ませて向かったのは港の方。ショッピングモールは少し足を伸ばして休みの日に来ることもある場所だけれど、なかなか個人的に買うには重たいものもあったりしたから、これ幸いと目移りしつつ楽しませてもらった。

アルコールの事は元々学生の頃は詳しくはなかったけれど、
バイトしていたお店にはそういうものに詳しい人も多かったし、私も今なら多少は話もできる。
珍しい輸入品や調味料など、互いに手を繋いだまま色々見て、せっかくだからと買ったりもして。
すっかり満喫してハイヤーへと乗り込み、向かった先が、どうやら彼の目当ての場所だった。]
(34) 2023/09/22(Fri) 22:51:05

【人】 黒薔薇 フィエ

 クルーザーまで… え、すごい……。
 養父って、あ、ジャヤートのお父さんの… 
 良くは知らないけど、映画のコーディネーターって
 段取りとかよくないとできないんでしょう?
 すごい、ね……

[今さらに、隣にいるのは本当にすごい人なんだな、と思う。
いや、昔だって魔王だったという事だから、それはもちろんすごいんだけれど、私と会った時はすでにその肩書は昔のものだった…はずだから。

ううん、でも気後れすることはない、と思う。
彼は私を一人の人として愛してくれたわけで…
私にとっても、彼の肩書に惹かれたわけではない。
ただ、純粋に私を好きだと言ってくれて、私に逢う事を人生の一番の目的にしてくれた。そのまっすぐなひたむきさに心を打たれずにはいられなかった。そういうこと。]

 えっと、じゃあお邪魔します。
 ……わ。 ………すごいね…

[クルーザに乗り込めば、さすがに声が漏れる。
青い空と青い海が広がる先の水平線が、切り取られたようにくっきりと。]

 ほんとに……すごい。
 あなたは…私を本当に違う世界に
 連れてってくれる人、なのかもしれない。

[思わずそんな感想を漏らした。]
(35) 2023/09/22(Fri) 23:01:31

【人】 黒薔薇 フィエ

 うん?どうしたの、ジャヤート。
 …うん、昨日話してた誕生日ね。 

 昨日?

[ちょっと意外な答えだったので、一瞬小首をかしげる。
でも、すぐに理解した。
彼が私に逢うために生まれてきてくれたこと。
それを思えば、むしろその答えは当然だったかもしれない]

 それは…私も同じかもしれない。

 私の時間も、なんだか長い間止まっていて、
 同じところで足踏みしていたような、
 そんな気がしてたから。
 色々と奇妙な縁だったのかもしれないけれど、
 あなたとこうして巡りあえて…
 私の時間も、また動き出してるみたいな、
 そんな気がする。
(36) 2023/09/22(Fri) 23:09:40

【人】 黒薔薇 フィエ

 Unbelievable sights ˌ
 Indescribable feeling ˌ
 Soaring, tumbling, freewheeling
 Through an endless diamond sky……♪

[ふとそんなメロディが唇から漏れたのは、昔見た映画のせいだろう]

 ……あ、ううん。あなたは… 
 アラジンみたいだなっていう意味。
 見たことある…かな?

 うん、それならやっぱりお誕生会をしましょう。
 あなたがこの世界に生まれてきてくれた事…
 そんな素敵なこと、お祝いしなくちゃ、ね。

[そう言って彼…ジャヤートの顔を見つめ、顔を上げて私から唇をかわそう。] 

 あなたは私にまだ見たことのない景色を見せてくれて…
 代わりに私はあなたに、人として生きる喜びを
 いっぱい教えてあげられたら…
 そうしているうちに、私達は世界の果てまででも、
 一緒に行けるかなって。
 そんな気がしたの。
 
 だから… これからもよろしくね。
 ジャヤート… 私も、あなたの事、愛してます**
(37) 2023/09/22(Fri) 23:16:38

【人】 黒薔薇 フィエ

 これから私達はどうなるんだろう。

 先の事はまだわからない。
 でも、きっと私はほどなく今いる住まいを離れて、
 彼と共にアメリカに渡る。
 その前に両親には会って伝えておかないといけないけれど…
 二人とも、住む国には拘らない人だからきっと大丈夫。

 ジャヤートの養父という人とその家族に会って…
 それから友達にも逢おう。
 私の料理の腕をぜひ見てもらいたい。

 そうして…二人少し落ち着いた頃には式を挙げて、
 あのレモンイエローのドレスもどこかできっと着て…
 彼の仕事を傍で見守り支えもしながら、
 あるいは先に家族が増えたりするのかもしれないけれど…
(38) 2023/09/22(Fri) 23:38:02

【人】 黒薔薇 フィエ

 落ち着いた頃には、私も自分の持ち続けている
 夢を叶えられたらいい。
 あのお店の名前は確か、次に何が起こるのか
 来客を楽しみにさせたい、
 そんな思いでつけられたものだったはず。
 それなら、私もそれに倣おう。

 ――「Lord and Black Hare」。

 きっとそのお店にはそんな名前がついていて、
 訪れるお客様の数は少なくても一人一人に、
 心行くまで日常の喧騒を忘れた素敵な一時を
 過ごしてもらえる場所で…

 そうなれたら素敵だなって思う。
(39) 2023/09/22(Fri) 23:39:41

【人】 黒薔薇 フィエ

 ……ううん、なんでもない。
 これからの事、考えてたの。
 
 ね、この船、今からどこに行くのかな。
 ……ううん、どこでもいい。

 好きなところに連れて行って?


[彼に聞かれたら、私は笑ってそう答えたはず。

ここですらまだ道の途中。
私たちの人生は冒険で、これからもずっと続いていく。
だけど、これで私の話はひとまずおしまい。

とても長い時間がかかってしまったけれど、
私たちの道はこうしてつながって、

私は、私の隣にいるこの人と一緒に、
ずっと二人の道を歩いていく**]
(40) 2023/09/22(Fri) 23:44:33