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人狼物語 三日月国


112 【R18】アルステラのもとに婚姻を

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【人】 狐娘 レイ

―― 婚儀の前 ――

[家族が居ない。
ということは、一人の家にシャオロンは戻るというのだろうか。
レイを慰めるために言ってくれたのだろうが、
なんだかそれは寂しいと思った。

レイの家は中流家庭でも少しだけ裕福と言えるぐらいの家庭だ。
村ではそれなりに発言権もあり、父も兄弟たちも村の守り人として働いている。
レイが結婚を断れば、それなりに村には広まってしまうだろう。だから、断ることも出来なかったのだけれど。

掛ける言葉が見つからずに、視線を落とす。
一途さを褒めてくれるのなら尚更、
「ロン」への思いを認めてくれた、
「シャオロン」の不器用な優しさに触れた気がした。]


 ……あ、りがとう。
 シャオロンだけよ、そんなこと言ってくれるの。
(5) 2021/12/05(Sun) 10:31:26

【人】 狐娘 レイ

[少し離れた位置で、泉に向かうシャオロンの背を見つめる。
捜索は難航しているらしい。
それもそうだろう、10年以上も前の話だ。
泉とはいえ、土は溜まり、水も繰り返し蠢いて底へと沈む。]


 そう、ね。
 腐食していないのなら、きっと綺麗なままだわ。
 また、大事にできる。


[励ます声に小さく微笑む。>>0:310
それでも、ない。という呟きを聞けばひっそりと肩を落とした。一縷の望みを託すように手巾を持った手を合わせて握り込む。

それでも、時間はやってきて。
捜索は一時中断となった。]
(6) 2021/12/05(Sun) 10:32:21

【人】 狐娘 レイ

[首を振る所作に、こちらも首を振る。>>0:311
その心配りが嬉しくて、また泣きそうになった。]


 いいの、探してくれてありがとう。
 その気持ちだけで嬉しい。

 ありがとう、シャオロン。


[お礼を重ねて、ぺこりと頭を下げた。]


 水晶の指輪……?
 シャオロンが用意してくれたの?


[またどこか聞き覚えのあるような単語を耳にして、小首を傾げた。
違うと聞いたばかりなのに、また二人を重ねそうになる。
緩く首を振って、淡い期待を掻き消した。]
(7) 2021/12/05(Sun) 10:32:35

【人】 狐娘 レイ

[「本物のロン」とは、いつか、本当に出会えるのだろうか。
シャオロンが手伝ってくれるというのなら、
ヴィス族にまだ彼が居るのなら、見つかるのかもしれない。

伸ばされた手を取って立ち上がった。
「ロン」もシャオロンなら許してくれるだろう気がして。
きゅ、と繋いだ手に力を込めた。]
(8) 2021/12/05(Sun) 10:33:01

【人】 狐娘 レイ

[広場に戻れば、婚儀に向けて辺りが忙しなくなっていた。
シャオロンとは一度その場で別れ、両親と世話人の元へ戻れば、腫れた眼と崩れた化粧に盛大に驚かれた。
そんな姿を花婿に見られたらどうする、と小言を言われながら化粧を直されて。
もう見せた後だとは言いづらくて、シャオロンと出会ったことは言わなかった。

ぶっきらぼうな優しい人。
少し「ロン」を思わせる雰囲気が、
胸の辺りに温かな色を載せて小さく棲み着く。]


 一途なのを褒められたばかりなのに、……浮気性ね。


[シャオロンが気になるのはきっと、ロンに似ているからだ。
そう自分に言い聞かせて、白粉を叩く世話人に手に瞼を閉じた。**]
(9) 2021/12/05(Sun) 10:33:22

【人】 狐娘 レイ

―― 婚儀の儀 ――

[泣き腫らした顔は、綺麗に直された化粧によって隠された。
婚礼衣装には少し葉の匂いが残る。
花の蜜で汚したことを叱られ、母が慌てて手巾で叩いて払ったが、薄く残ってしまっただろう。

ヴィス族の人たちと対面するように並び座る。
目の前には先程、泉で会ったシャオロンが居た。

先程は付けていなかった目元までを覆う、薄いベールの下。
視線が合えば、はにかむように微笑んだ。

8名、一通りの挨拶が済まされれば、
なみなみと注がれたアルステラの杯を、深く頭を下げて受け取った。]
(10) 2021/12/05(Sun) 10:56:16

【人】 狐娘 レイ

 

 ――アルステラのもとに祝福を。


[族長の言葉に応えるように>>3、杯を掲げて口をつける。
お酒を飲むのも、この日が初めてだった。
喉元を通り抜ける熱さが染みた。]
(11) 2021/12/05(Sun) 10:57:21

【人】 狐娘 レイ

[ちら、と正面に視線を向ければ、シャオロンも杯に口をつけていた頃だろうか。
騒ぎ始める周囲につられて、自身も口を開く。]


 あ、あの、シャオロン。
 さっきは、本当にありがとう。

 探しものを、手伝ってくれて……。


[何か、話しかけたいものの思いつくのは先程も告げた謝辞ばかり。
きょろきょろと辺りを見回せば、目につくのは用意された酒に、ずらりと並べられた食事。]


 ……あ、そうだ。
 何か、食べる?

 わたし、取るよ。


[そう言って小皿と菜箸を手にとって、どれがいい?と尋ねた。*]
(12) 2021/12/05(Sun) 10:58:00

【人】 狐娘 レイ

―― 婚儀の前 ――

 あ、ううん。
 そうじゃなくて。

 ロンはヴィス族だから、みんな煙たい顔をしたわ。
 あ、でも応援してくれる友達も居たのよ?

 ジャヤートはヴィス族ってことを知らないから、
 応援してくれていたのかも……。

[両親も兄弟たちも、ロンとは二度と会わないようにと反対されていた。
ヴィス族のことをよく思わない人は他にも居て、だから、ロンのことを口にする機会は少なくなっていったけれど。
ジャヤートだけは否定せずに聞いてくれていた。

思い続けることは悪いことではないと。
そう重ねられて>>20、小さく笑う。]

 
 ロンも、そうだったらいいな。
 好きで居続けることを、許してくれたなら――……、


[これ以上、嬉しいことはない。]
(31) 2021/12/05(Sun) 15:33:39

【人】 狐娘 レイ

[婚礼衣装についた汚れを払い落とす。
捜索を切り上げて広場へと戻ろうとした際に、彼の口から出た提案にまたぱちぱちと目を瞬いた。]

 
 ……――っ、


 ……あ、うんっ。
 お花はお母様が好きなの。

 積んでいけば、きっとお喜びになるわ。


[シャオロンからしたら何気なく口にした事なのだろう。>>21
でも、妙にそのことが引っかかった。
どうして、と喉まで出かかった言葉をぐっと堪えて、微笑みを返して花を積む。

シャオロンに母の話はしたことが無い。
土産なんて言葉が口に出るのはどうしてか、考えてもわからない。
思い当たるのはやはりロンの事で。
二度も確かめて違うと言われているのに、また聞き返すのは流石に躊躇われた。

言葉少なに花を積む。
手元にはいつしか小さな花の束が出来上がっていた。*]
(32) 2021/12/05(Sun) 15:44:29

【人】 狐娘 レイ

[友達の話をした時に少し表情に変化があったように見えたのは、気のせいだろうか。>>36
原因が思い至らず、不思議な気持ちになったが深くは追求せずに押し黙る。
気分を悪くしたのならそれ以上語ることは辞めておいた方が良いだろう。

ロンの話になれば、真摯に言葉を紡ぐシャオロンに苦笑を浮かべる。
途切れた言葉の先には、気づかない。]
 

 子供の頃の話だし、約束だって思ったのも、
 わたしだけかもしれない。
 覚えていてくれていたら嬉しいけれど。
 わたしみたいに反対されていたら、きっと居心地が悪いわ。

 ……思い続けていても、いいのかなぁ。

 シャオロンみたいに、ロンも家族がいないって。
 だから、ロンの家族になりたいの。

 いくら強くても、独りぼっちは寂しいでしょう?


[家族のいるレイには独りで居ることはとても耐えられそうにない。
同じく独りだという、シャオロンなら分かるかと水を向けたけれど、答えはどうだったか。]
(50) 2021/12/05(Sun) 17:51:21

【人】 狐娘 レイ

[手元に出来上がった花は、青や黄色、それに赤に白。
さまざまな色で彩られていた。
花束を渡せば、また泉に行ったのかと少々のお叱りは受けるかもしれない。
それでも、花を見れば表情を和らげてくれるだろう。

中でも白い花はロンの指輪にも、レイの髪にも添えられたもので。
その花を見つめる度に、眼が細くなる。

手巾は有り難くそのまま借り受けることにした。
シャオロンは花に水が大事であることを知っている。>>37

花の扱い方を知らないロンが>>0:58、レイが教えたように成長していれば、彼みたいになっているだろうかと。
少しばかり、そんなことを考えた。]
(51) 2021/12/05(Sun) 17:51:40

【人】 狐娘 レイ

―― 婚儀の儀 ――


 うん、わたしも一緒に探すね。
 今度は泉に入っても大丈夫なような服にしなくちゃ。


[ぎゅっと拳を作って、笑う。
吐き出した息は今し方飲んだばかりのお酒で熱を持っていた。
儀式用のお酒を少し舐めただけなのに、どこかぽうっとしてしまう。
あまりお酒は強い方ではないのかもしれない。

シャオロンは「つなぎ」の旦那様だと言ったが、
婚儀の儀の中であることと、
レイ自身がシャオロンに心を砕いたこともあって、態度は柔らかなものになる。
「ロン」が見つかるまでは、シャオロンの「妻」として振舞うつもりだった。
レイを気遣って、共にロンを探してくれるとまで言ってくれた彼のことを、どうしても嫌いにはなれなかった。]


 肉団子と、野菜のあんかけね。
 男の人は肉団子好きよね。


[ふふ、と笑って菜箸で小皿に取り繕う。]
(52) 2021/12/05(Sun) 17:52:19

【人】 狐娘 レイ

[今日は世話人や母たちがこぞって作ってくれた料理だが、レイも花嫁修行のつもりで家事は一通り教わってきた。
シオンのように縫い物を生業とする程、手先が器用な方ではないが、中でも料理は楽しく出来たほうだ。
これからは、レイの作った料理をシャオロンに食べてもらうことになるだろう。
旦那様の好きなものは、把握しておきたい。

テーブルに並ぶ料理は、ヴィス族もリル族も似たようなものであったが、森と海で暮らす分、使われる食材は少し違うようだった。]

 
 リルは海が近いからやっぱり魚料理が多いけれど、
 男の人にお肉は好まれるわ。
 シャオロンは好き嫌いは少ない方なのね。
 良かった、それならご飯も作り甲斐がありそう。

 わたしは、きのこを使った料理が好きよ。
 お出汁がよく出るから。


[取り分けた小皿をシャオロンに差し出して、自身の分もいくつか手に取っていく。
好んで食べるのは香辛料の効いたものより、味の薄いものを選んでいる。

杯に口を付けたとき、お酒の味が変わっているような気がしたが、気にせずにくぴりと喉に流し込んだ。*]
(53) 2021/12/05(Sun) 17:53:25

【人】 狐娘 レイ

[義務。
それで産まれてきた子供はたしかに悲しいだろう。
今回の婚儀では、そんな夫婦もいるかも知れない。
シャオロンだってそうして連れられてきた一人だ。
レイだって、望んできた訳ではない。

でも、シャオロンとはこんな機会がなければ出会えなかっただろう。
そう思うと少しだけ悲しくなった。]


 そう……、だね。
 うん、その方がきっと幸せだね。


[その通りのはずなのに、応える声は少し弱々しいものになってしまった。
へたれた獣耳がぺたりと頭につく。
どうして気分が落ち込んだのかは自身でも分からずに。

やさしいと言われて>>60、小さく首を振る。
「ロン」を見つけたらシャオロンを捨て置くつもりの女に。

いつしかヴィスの村に帰るつもりのシャオロンの声は、
どこか寂しそうで、胸が締め付けられるように痛んだ。]
(81) 2021/12/05(Sun) 21:08:55

【人】 狐娘 レイ

―― 婚儀の儀 ――

 でも、そうしたら夏までシャオロンを待たせてしまうわ。
 あなただって早く村へ……、


[……とまで言ったところではっと口元を抑えた。
いけない。
まだ婚儀の儀が始まったばかりで村へ帰る話などしていたら、目くじらを立てられるだろう。
大げさに咳払いをして誤魔化しておく。

代わりに一口、野菜炒めを口に含めばリルでは食べたことのないような味がした。
見た目は一緒でも、やはり味付けは少し違うのかもしれない。]


 ふふ、そうね。
 これからここで暮らすのなら、
 一緒に暮らすみんなとも仲良くしなくちゃ。

 ジャヤートもコンも、いい人よ。
 シャオロンもきっと仲良くなれると思う。


[ジャヤートはコンよりヴィスへの偏見が強いが、実際に接してみればきっと彼の考えも変わるだろう。
二人共、婚儀の儀に姿を見せた頃には、番になる人であろう人たちと言葉を交わしているところを見かけた。
コンは元より偏見が少ないほうだし、口数も少ないほうだ。
シャオロンとも気が合うかもしれない。]
(82) 2021/12/05(Sun) 21:09:42

【人】 狐娘 レイ

 
 うん、いいよ。
 炊き込みご飯もお吸い物も美味しいわ。
 
 川が近いから川魚もきっと捕れるし、
 森では食べれなかった生のお魚を食べることだってできるよ。


[元より家を守るために花嫁修業を重ねてきた身。
家事を任されるなら喜んでかって出た。

リル族で暮らしていた頃も母の家事の手伝いをすることが多く、仕事と名の就いた仕事は任されたことがない。
代わりに外に出て働くことになるシャオロンの手伝いが出来るなら嬉しいことだ。]
(83) 2021/12/05(Sun) 21:10:13

【人】 狐娘 レイ

[シャオロンのことは名前や年齢などは聞いていたが、生業などの詳しい話までは聞いてはいなかった。
首を振ればシャオロンが直々に教えてくれる。
身体を使う仕事が主だった彼の仕事は聞いているだけでも大変そうだし、魔物や獣を狩る仕事となれば危険も伴う。

聞いている内に眉尻が下がり、心配げな表情を浮かべた。]

 
 危ない仕事をしているのね?
 集落を整えるのなら、しばらくは大丈夫そうだけれど。

 シャオロンが関わった建物が、
 わたしたちの村になっていくのなら素敵ね。


[ふわりと笑って応えれば、今度は家事のことを考えてくれていたらしい。
優しい青年だと思う。]
(84) 2021/12/05(Sun) 21:10:45

【人】 狐娘 レイ

  
 うん、わかった。
 でも、……できるだけ待っていてもいい?

 二人しか居ない家だもの。
 せっかくなら待っていたいわ。


[一人で食べる食事より二人で食べるほうがきっと美味しい。
シャオロンが一人で暮らしてきたというのなら、灯りが着いている家に帰ってきて欲しくて、そう望んだ。]


 ……そういえば。
 わたしたちが住む家、まだ見てないの。
 シャオロンはもう見てきた?


[料理を食べる手を進めながら、ふと思いつた話題を口にした。*]
(85) 2021/12/05(Sun) 21:11:06

【人】 狐娘 レイ

[萎れた獣耳は婚儀の前には消え失せた。
今は人の耳に戻り、ふさふさした尾も無くなっている。

あからさまな咳払いにシャオロンも気づいてくれたのか>>106、それ以上話題は膨らむことはなく移り変わっていく。]


 これからは増えるわ。
 一緒に暮らしていくんだもの。

 シャオロンが色んな人と話してくれれば嬉しい。
 ヴィスとリルが仲良くなれば、
 わたしたちの子供たちもきっと住みやすくなるもの。


[と、まで言ってまた言葉が切れる。
いつか「ロン」と入れ替わるかもしれないシャオロンに、子供の話はきっと気まずいだろう。]

 って……、えっと、
 子供の話は、今はいっか。


[話題を探れば探るほど、シャオロンとの未来が「ロン」と混ざりあっていく。
つられるようにして口をつけたお酒は、まるでお水みたいに味がしなかった。]
(115) 2021/12/05(Sun) 22:45:59

【人】 狐娘 レイ

[話題が切り替わればほっとしたように口を開く。]
 

 うん、食べられるよ。
 お醤油を付けたり、お塩を付けたりして食べるの。
 
 お肉は……火を通さなきゃだめね。
 たまに生で食べられるものもあるけれど、
 よっぽど新鮮なものじゃないと。


[シャオロンは魚料理とは本当に無縁らしい。>>107
驚くさまにくすくすと笑いながら説明を続ける。

二人で暮らし始めたら早速魚料理を用意することにしよう。
赤い瞳を輝かせる彼を早く見てみたくて、心が弾んだ。]
(116) 2021/12/05(Sun) 22:46:38

【人】 狐娘 レイ

[危険な仕事と聞けば心配が先に立つ。
それはレイにとってはとても自然なことだった。
心配する様を向ければ、意外そうにシャオロンが問う。>>108


 もちろん、心配よ?

 危ないことはしてほしくないけれど、
 お仕事だっていうのなら、仕方のないことだと思う。
 

[驚いたのだろうか。
顔半分が手で覆われて見えなくなってしまっては様子も伺えずに首を傾げた。
それでも、気をつけると言ってくれたことに目を細める。]

 
 うん、わたしもシャオロンみたいな
 力仕事はお手伝いできないけれど、
 村のお仕事なら手伝えることもあるかもしれないから、
 一緒に頑張ろうね。


[話していれば、まるで本当にこれからずっと生活を送っていくようで擽ったい。
だって、早く帰るような約束までしてくれるのだから。>>109
(117) 2021/12/05(Sun) 22:47:57

【人】 狐娘 レイ

[「ロン」のことを考えれば、この生活は長く続けば続くほど辛くなるだろう。
約束は嬉しいのに、どこか胸が痛む。
独りを慮ってのことのはずだったのに、レイ自身が寂しがっていることを見透かされた気がして、その優しさに、またきゅうと胸が切なさを訴えた。]


 うん、……約束ね。


[なのに、約束を交わしてしまう。
一つ、一つ、シャオロンを知る度に胸が痛む。
いつかの別れを思って。

考えを振り払うように首を振って、笑みを向ける。]


 お風呂が大きいの? 素敵ね。
 私もお風呂は好きよ。

 ねえ、まだなら今から見に行ってみない?
  

[もちろん食事を終えてからの話だが。
族長からは自由にしてもいいと言われたし、
人前ではまたボロを出してしまいそうな気がして誘いをかけた。*]
(118) 2021/12/05(Sun) 22:49:57

【人】 狐娘 レイ

[シャオロンの居ない村。
レイが「ロン」を望む限りその日は訪れるだろう。
シャオロンが共に「ロン」を探してくれるのだから。

レイが「ロン」を望まなければシャオロンとは暮らせるだろうが、そもそもシャオロンだって望んだ結婚ではないのを知ってしまった。
いつかはシャオロンが村に戻れるように考えなければ。

でも、今だけは。少しばかり。
一緒に居られることを考えていたかった。]


 ふふっ、楽しみにしていてね。
 わたしも一緒に、お手伝いするから。


[昨日までは家の手伝いだけしていたが、これから二人で暮らすことになるのだったら、レイも働くことを考えたほうがいいのかもしれない。
家で一人じっと帰りを待つより、シャオロンの助けにもなるし、気分も紛れるだろう。
シオンに縫い物の仕事でも教わろうかと彼女に視線を向ければ、シオンの旦那様らしき人(女性かと思っていた)と口づけを交わしていてぎょっとした。>>120
大人びた彼女が、あんな大胆な行動に出るところを見るのは初めてのことだった。]
(145) 2021/12/06(Mon) 0:48:55

【人】 狐娘 レイ

[心配されることに慣れていないと、シャオロンは言う。>>125
独りで暮らしていたとは、そういうこと。
小さく呟く、嬉しいという彼の声に微笑む。

レイが自然に誰かと一緒に居ることを覚えたように。
シャオロンにも「独り」ではなく、誰かと共に居られることを覚えて欲しい。

帰りが遅ければ心配する人が居ることを、
家族と食べる食事が温かいということを。]


 これからわたしが教えてあげるわ。
 わたしがシャオロンの家族になってあげる。
 

[それがたとえたった少しの短かな期間でも。]
(146) 2021/12/06(Mon) 0:49:18

【人】 狐娘 レイ


 分かった。
 その時はわたしも一緒に食べないから。
 
 そうしたら、帰ってきてくれるでしょう?


[また一つ、新しい約束を交わして二人して笑い合う。
無茶な約束と言えど、優しいシャオロンのことだ。
レイも関われば何が何でも帰ってきてくれるだろう。
そう分かるぐらいには、彼のことを知り始めている。

新居への誘いには快く賛同してくれた。>>126
家族への挨拶に、シャオロンの手を引いて連れて行く。

両親は婚儀の儀に参加したものの、ヴィス族と一緒に居ることが少し居心地が悪いのか、レイの後ろに隠れるようにして端の方で身を寄せていた。]

 
 お父様、お母様。
 シャオロンを連れてきたわ。

 ……わたしの、えっと……「だんなさま」。
 

[仮初とは言えずに頬に朱を散らして紹介する。

両親たちもシャオロンの顔を見るのも初めてなのだろう。
ぎこちないながらも微笑みを浮かべて、シャオロンに挨拶を交わす。
彼が挨拶をしたいと望んだと伝えれば、両親の顔もいくらか和み、娘をよろしく頼みます。と二人を送り出した。**]
(147) 2021/12/06(Mon) 0:50:39
 




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