【人】 厨房担当 マシロ[ 三年前の、冬。 大咲がこの店の門を叩いた時、既に彼はそこにいた。>>262 デザートを作らないことを同僚たちは誰も責めないし 理由を問うことも、変に気遣うこともしてこない。 それは大咲にとって何よりも助かることだった。 別に、大咲は母親を恨んだりしていない。 育てるために働いて、お金もくれて、高校も出られた。 母の日のケーキを捨てるくらい関心は無かっただろうが。 高校の進路希望調査で大咲は、 「大事な人とご飯やケーキが食べたい」と書きたくて 書けない儘、料理人、と書いた記憶がある。 だからあの冬の日の大咲は、懇願めいたものが 隠せていなかったのかもしれない。 ] (279) 2023/03/03(Fri) 22:07:21 |
【人】 厨房担当 マシロ[ 大咲真白はデザートを"作れない"。 けれど三年経って、ここで働いて人と触れ合ううちに 一度だけクッキーを作れるようになった。 ソースアートにも、興味を持てた。 三年。三年経ったのに。 喜んでくれるお客様たちの笑顔も嘘なんかじゃなくて あの日みたいに捨てられることはないと分かっている。 "もう二度と作りたくない"存在から いつか作れたら、と思えるくらいには うさぎの穴で大咲は心を癒してきた。 ] (280) 2023/03/03(Fri) 22:07:30 |
【人】 厨房担当 那岐[時折、同僚たちと会話を交わしながら 緩やかに時間が過ぎていく。 世の中はひな祭りの時期>>2。 バックヤードから持ってきたのは雛あられ。 雛あられはうるち米を膨らませた砂糖で味付けした関東風と、海老やアオサを使っているもち米を使ったしょっぱい関西風のものがあるが、今回は使用するのは関西風だ。 小さな容器にピンクに黄色、白に茶色。 丸いあられを転がしていく。 そしてスライスチーズを4分の1くらいの一口サイズに切り分けて、容器に被せてトースターで軽く焼き上げる。 溶けたスライスチーズがあられを繋ぎ合わせていく。 いわゆるひとくちサイズのあられピザだ。 あられが彩り豊かだから見栄えもそれなりにするだろう。] (281) 2023/03/03(Fri) 22:07:40 |
【人】 厨房担当 那岐[それぞれ一切れずつ、小さな小皿に乗せて突き出し風に。 一口だから、酒のアテにもなるだろう。 これは注文が入った訳では無い。 だが、ひな祭りの気分を楽しむためならば、 きっと店長も許してくれるだろう。 今来店している客の分だけ、サーブして。 余った分は、賄い用の皿に幾つか盛っておく。 こちらはスタッフの小腹を満たすために。 トレイに乗せた小皿は、まずは女性のお祭りだけに。 女性を優先に配っていく。 だから、カクテルを楽しむ男女にまずは二つ。>>213>>273] ひな祭りのサービスです。 よろしければどうぞ。 [そうして、順にテーブルを回っていこうか。*] (284) 2023/03/03(Fri) 22:08:36 |
【人】 厨房担当 マシロ……みすみ、 [ ぴた。 オープンキッチンで作業を進めていた大咲の耳に届いた、 聞き覚えのある三音に思わず顔を上げる。>>246 アレルギーやら宗教やらはどうするのかを問う声より 頭に残ったのは、非凡ではない、その三文字だった。 小学校高学年で自炊を覚えるまでの間 大咲が机の上のお金で食べていたのは大体コンビニご飯。 けれど時々、小学校が早く終わるような日に 紺色暖簾の定食屋へひとりで行っていたことがある。 小さな子どもひとりにも優しい店主だった。 大人になるにつれ、自然と足が遠のいたあの場所。 まさかね、と思いながらも 大咲はカウンターの方へ視線を向け、逡巡し ] (285) 2023/03/03(Fri) 22:08:52 |
【人】 厨房担当 マシロ[ じ、と思わずお客様である彼を見つめてしまった。 一定のリズムで芽キャベツを切っていた包丁の音も いつの間にか止んでいる。 定食屋、やってました? …なんて 店員の立場から突然聞いていいものか。 店主の顔も声もぼんやりとさえ覚えていないのに。 口を開きかけ、閉じ、また開きかけて もし彼に気付かれたら「すみません」と謝って ] ……あ。いらっしゃいませ、こんばんは! 栗花落さん。 [ その流れで来店した常連客に意識は移る。>>272 ゲイザーの呼び名を聞いていたから呼んでみたけれど 実は苗字をいじったあだ名だったらどうしよう。 ] (286) 2023/03/03(Fri) 22:11:44 |
【人】 厨房担当 マシロ今日はオレンジを使ったカクテルとか、 店長が仕入れた活きの良い真鯛なんかもオススメですよ。 なにかご希望はあります? カウンターに座られるの、珍しいですね。 [ 悩む様子には、補助代わりに具体的な具材をオススメし それからいつもテーブル席が多いイメージのお客様が 今日はすっとカウンターへ座ったな、と思って 何となく、尋ねてみる。* ] (287) 2023/03/03(Fri) 22:14:30 |
【人】 店員 チエ――ちょっと記憶を遡り>>255―― お酒の気分、いいことあった? [やなこと、とは聞かないのは、あまり表情が沈んでいる気がしないから。 お酒の気分、お酒の気分。 あんまりその気分に至ったことがないから、いいことだったらいいなと思う。] お酒だと、今日は何が合うのかな。 おいしかったやつ教えてくださいね。 ……あ、ねえ高野さんって魚は好き? イワシ>>235とか。 [仕事の隙間、ちょっとした会話のタイミング。 唐突な質問に疑問が生まれるなら、料理も練習中だと話そう。 魚はまだ捌けもしないしお客様に出せるまでどれほどかかるかわからないが、目標があればやる気にもなるなんてそんな話を挟んだ*] (289) 2023/03/03(Fri) 22:18:50 |
【人】 タカノ 良い大人だからね。 見てくれはともかく、中身の話? うん、中身の話。 華々しい世界にいたからって 中身もそうならよかったんだけどね。 [ はは、と小さく笑う。 とは言え、自分を塵>>369だなんてそっちのほうが 余程、謙虚と思えるが。 ] や、でも、カッコよかったか。良かった。 ……あの彼ね、昔の俺に憧れたんだってさ。 だから良いとこ見せたくて、体絞ってたから そう言ってくれると報われるよ。 [ オフを知っている友人に、裏話を零しているだけ。 これは業界の飲み会じゃない、 ただ、そう言うなれば、 なんでもない日の、過ごし方だろう。 ] (290) 2023/03/03(Fri) 22:19:26 |
【人】 タカノ 役に入り込んだ全身ブランド物の男が 一人だ、とか言うの? それは面白すぎるし、皆びっくりしちゃうでしょう。 そうかねぇ、リスナーのほうが 普段の、なんというか地味な俺を知ってる気がするよ。 時々お便りで来るんだよ。 今日も野菜ジュースで朝食ですか?相変わらずですね とか。 見てんのかよっていう。 ………っていうか、リスナーでもあったの 言ってよ〜。今日は驚くことが多いな。 [ ずっと聴いてる>>270人が身近にいるとは それもあと数人いるとか、思わないでしょう。 しかし、高らかな乾杯の声を聞けば、 どうでもよくなってしまったかもな。 何でもない日、バンザイ。* ] (291) 2023/03/03(Fri) 22:19:43 |
【人】 グルメライター ヤワタ[食レポがくどいのはもう職業病のようなもので、余計な推測よりも一言の「美味しい」の方が料理人ウケは良さそうな気がするが、恐らく今後も美味いものを食べたら喋ってしまうだろう。 食べるのと同じくらい喋ることも好きだ。] お、アプローチは「する」側なんだ? 引き出しは多い方? [ビールは空になった。 ワインにしようか迷って、目の端を通り過ぎたオレンジのうさぎカクテルが気になった。 しかし今日はオレンジではない日なのだ。 注文しなくてもゲイザーは呼び出さないって言っていたし!] 僕もうさぎカクテル欲しいなー。 オレンジじゃないやつで。 [タイミングが悪いだけだよ!ディスりじゃないよ!] (292) 2023/03/03(Fri) 22:21:05 |
【人】 厨房担当 シャミ 二人とも、すごく美味しそうに食べてくれるから、好きだよ [豊富な語彙でたくさん褒めてくれるのは面映く、言葉を選んで操って伝えてくれるのが嬉しいし。ただ美味しいとひとことだけでも心が弾む。 そしてなによりも、手が止まることなく料理が消えていくのがなによりも、胸を熱くするのだ。 この場合の熱とは胸焼けの灼熱感ではないよ。心臓が蕩けそうなの] いいの? じゃあ──ひとくちだけ [容量が貧弱なのに、カラになればすぐ胃酸で痛みだす内臓へ。 傾けられた皿>>277の、春牡蠣の真丈をほんの一欠片、フォークで突いて崩れた分をつまみぐい] ん 我ながら すっごく美味しい [にこー] (293) 2023/03/03(Fri) 22:23:45 |
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