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【人】 二年生 鳳 凛『凛もきっと、勇気を出して頑張ったんだろ。』 [幼馴染に言われたことに頷くことが出来なかった。 本当にこのままでいいのだろうかと思う。 拒まれるにしても、最後まで自分の気持ちと向き合って、落川と向き合って、決着をつけるべきではないのか。 明確に拒まれることが耐えられないから、逃げているだけではないのか。 これ以上、育ててはいけない想いだと美術室に行くことは無くなっても、凛は結局、時折落川と過ごした日々を思い出している。 買って貰ったオルゴールは捨てられず、どちらかと言えば大切にして、離れていても結局、気持ちが枯れる気配はない。] (318) 2021/07/30(Fri) 17:07:40 |
【人】 二年生 鳳 凛[三年生になったある日、凛は公園で一人暮らしの老婆と出会う。 彼女は凛が作っていた端切れの帽子に興味を持ち、話しかけてきた。 病気で、髪にダメージを受けたと言う彼女の生活には帽子は欠かせないという。 だが、なかなか被っていて楽なものがないということで、凛の端切れで作った柔らかい帽子に関心を示したのだった。 凛は彼女と共に柔らかい被り心地の帽子を作るようになり、彼女の所属する患者会に寄付したりしているうちに凛の帽子を正式に販売してはどうかという話が持ち上がった。 言われるままにネットにショップサイトを立ち上げたところ、売れ行きは上々。 販売金額に関しては、凛が決めると無料、や利益のほぼ出ない金額となりそうだったが、患者会のみなさんの意見を聞くことにより適正金額に収まっていた。 また、凛のお金は手元に残さないという性分は自身にのみ適用されるため、お店のお金が全額寄付されるということはなく、どうせ寄付するならと投資を進められたところ、思い切った手法が功を奏し、図らずも利益が倍増していたりしていた。] (320) 2021/07/30(Fri) 17:13:53 |
【人】 二年生 鳳 凛借金をして進学することにも魅力を感じましたが……… 私の作るものを待っていてくださる人が居ますので。 [凛は担任に進学も就職もしないことを告げた。] (321) 2021/07/30(Fri) 17:14:00 |
【人】 二年生 鳳 凛─ 卒業式 ─ [この日、花一高の生徒では無くなった凛は落川を探して美術室を訪れた。 個人的に美術室を訪れるのは随分久しぶりだったが、扉を開けるといくつもの記憶が頭に溢れ出す。 それは、懐かしくて暖かくて、大切で、かけがえのなかった時間だった。 離れていても、色褪せることのなかった思い出。 そこには、あの向日葵の扇風機はまだあっただろうか。] ………かなり久しぶりな感じがしますね。 少しだけ、お時間宜しいでしょうか? [落川を見つけたなら、凛はそう尋ねた。] (322) 2021/07/30(Fri) 17:15:34 |
【人】 二年生 鳳 凛………私は、卒業しても、先生と会いたいです。 “先生”以外の先生のことが知りたい。 気持ち、ちゃんと言わないと私はずっと、ここから動けないから。 [夢に向かう道は一本じゃないという。 これじゃなかったと間違いを繰り返しながらも、諦めなければいつか必ず辿り着ける。 辿り着いた時に初めて、自分の来るべき道に気付いて、今までのこと全部が無駄ではなかったと、辿り着くために必要だったのだとわかるという。 凛は今、叶わない夢を口にしているのかもしれない。 だが、例えそうでも、後悔を残さないためにも最後まで向き合うことが凛には必要だった。 落川の返事はどうであったか。 それがどんなものであっても凛はきっと、これまでで一番の笑顔をみせて彼にこう言ったことだろう。] (324) 2021/07/30(Fri) 17:24:28 |
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