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【墓】 木峰 海斗[ 膝が痛い、とか、腕が痛い、とか そんなことよりも、後ろを犯されるのが、 痛くて、苦しくて―――― 堪らなく、気持ちがイイ 無理矢理、地べたに押さえつけられて 獣のように交わって、内臓を抉られるように キツい窄みを押し広げられて、 苦しそうな吐息に、感じいった声が混ざるのは、 性急に求められるのが、この上なく嬉しいから] ぁ、……ッ、い、――ッ [ 滑りをよくするために、足された潤滑油の 体温より低い温度が霞めるだけでも、 びくり、と肩を揺らして悩ましげな声をあげてしまう 口を閉じてしまいたいのに、この体勢では 片手で押さえることくらいしかできなくて、 荒々しさに、やはり両手をつかないと 身体を支えられなくて、 抑え切れない、あられもない声をあげてしまう それに―――― ] (+124) 2021/07/17(Sat) 10:48:15 |
【墓】 木峰 海斗[ 後ろから伸びてきた手が、 口を閉じさせないようするかのように、 指を口の中にねじ込んできて、舌を挟まれ撫で引かれ 上顎の裏を擽られて、口まで犯されて ぞく、と咥内から広がる快感に思考が蕩けていく 口を犯す指を、咥えて、しゃぶって、 指から逃げるように、舌を動かせば、意図せず舐めて あぁ、好き……もっと、欲しい 火照る体の奥底から、湧き上がる情欲に 思考を支配されていく もっと、触って欲しい もっと、触りたい 腕を伸ばせば、ふいに、動きが止まって] ん、……?、あに、き……? [ 身体を捻って、蕩けた瞳で、横目に見上げれば、 切なそうに、不思議そうに首を傾げる すると、御免と言う言葉とともに、口付けられて 痛くないかと、問う言葉に、何度か瞳を瞬かせて] (+125) 2021/07/17(Sat) 10:48:17 |
【墓】 木峰 海斗い、た……く、ねーから [ 痛いくないは、完全に嘘だが それ以上に、気持ちがいい それを口にするのは、まだ羞恥が勝ってしまうから] (+126) 2021/07/17(Sat) 10:48:20 |
【墓】 木峰 海斗[ 小さく声をあげながら、 身体を引っ張られて膝が浮く 重力に逆らうように、結合された場所は繋がったまま 腰を抱えられると、より深くを抉らて、 甘く掠れた吐息が漏れてしまった バランスを崩しそうになって、 支えられるままに、バスタブの縁に手を突いて 待ちきれないというように、腰が勝手に揺れた 態度はいつも、俺の方が不遜で、 俺の望みをかなえてくれるのは、いつも兄貴なのに まるで、従属させられているみたいな、 背後から動きを奪われて、首筋に噛みつかれて 勝手に所有印を残されて、逆らいようがない感覚 普段なら、こんな感覚にさせられること 許しはしないのに―― 今は、受け入れてしまう] (+127) 2021/07/17(Sat) 10:48:24 |
【墓】 木峰 海斗ふっ、……んんッ、あ、イイッ、そこ…… [ 無意識に、笑みを浮かべていたのは、 唇に指が触れていたら、気付いたかもしれないが すぐに、その笑みは、甘い嬌声に変わっていく もうはち切れそうな前のものを握られて、 悲鳴染みた、一際大きな声をあげ、 イってしまいそうになるのを、耐える為、 より一層、眉間に皺を寄せた] (+128) 2021/07/17(Sat) 10:48:26 |
【墓】 木峰 海斗[ 耳の裏も、首筋も、うなじにも、 舌が生き物のように這う感覚が、気持ちがいい 乱暴に、余裕がないように、腰を揺すられて こちらの状態なんてお構いなしに、与えられる快感が 堪らない、耐えられない、おかしくなりそうだ 途中から、もう何を自分で言っているか どんな声を発しているかも、理解が追い付かなくなる 目の奥が、チカチカと白く塗りつぶされていく] お、ッ、れも……すき、あにき、が―― 好き 、[ あいしてる。 求められて、満たされて、 前後不覚になるくらい、蕩けさせられて、 狂おしいほど、愛しくて、おかしくなって 生理的、ではない涙が、頬を伝う] (+129) 2021/07/17(Sat) 10:48:29 |
【墓】 木峰 海斗[ 言葉だけじゃ足りない 足りないものを補うように、自ら腰を揺らして もっと奥、もっと深くと、求めた 最奥を何度も突かれて、強すぎる快感に いやいやとするように、何度も頭を振るくせに もっと、と腰を押し付けて、 まるで、淫乱になったみたいで、恥ずかしいのに 求める気持ちの方が強くて―― 何度目かに、奥のしこりに打ち付けられた瞬間 バスルームに響き渡る、熱で掠れ濁った嬌声をあげ 水や光や、体液が散ったタイルの上に、 多少薄くなった白濁を解き放っていた すべて出し切れば、膝ががくがくと言い出して もう力が入らなくて、ぐったりと、 身体を前に傾かせていった そのまま倒れれば、バスタブの縁に縋るように もたれ掛った―― かもしれない*] (+130) 2021/07/17(Sat) 10:48:34 |
【墓】 木峰 海斗[ 倒れかけた身体を支えられて、 そっと、優しくバスタブにもたれ掛らせてもらう イったばかり、で。ふわふわとする思考の中 中のものを引き抜かれると、やはり声は漏れてしまう 切なげで、悩ましい声は、叫びすぎて掠れていた 大丈夫か、と問われれば、 たぶん、大丈夫じゃねーよって、億劫そうに答えて また、汚れてしまった身体を 洗い流す手を、邪魔することはしなかった 柔らかなバスタオルに包まれて、 抱き上げられる時は、さすがに慌てたけれど もう、抵抗する気力もなかったから、 抱えられるまま、身を任せて、頬寄せて、目を閉じる 俺は、次男だから、耐えられなかったんだ] (+137) 2021/07/17(Sat) 13:52:40 |
【墓】 木峰 海斗― 翌朝 ― [ 朝起きた時にも、兄貴は隣にいただろうか 眠っていれば、隣で眠る寝顔をまじまじと見つめて 身体の痛みや、充足感、疲労感に これは、夢ではないと再確認をしていた 終ぞ、言う気がなかった好きという言葉も、 ついに、伝えてしまったことを思い出して、 顔が熱くなるのを感じて、寝返りを打つふりをして 兄貴とは反対側に顔を向ける ドキドキとして、呼吸が早くなって、 すごいことをしてしまったと、嬉しい気持ちと、 すこしだけ、後ろめたい気持ちなる] (+138) 2021/07/17(Sat) 13:52:46 |
【墓】 木峰 海斗[ 男同士はまだ、いい だけど、兄弟でこんなことをするなんて、 倫理的に考えて、ありえない 大きく道からそれてしまった、そらさせてしまった 自分でも言っていたけど、兄貴はモテる 女からも、男からも、 普通の恋をして、普通の結婚して、普通に親になる それがきっと、多くの親が望んでいることで 明るく笑う両親の顔が浮かんで、きゅっと瞳を閉じた 朝、目が覚めたら、忘れようと思っていた 朝、目が覚めたら、消そうと思っていた そんな最初の気持ちは、もうなくて もう逃がしたくない、逃げられない] (+139) 2021/07/17(Sat) 13:52:49 |
【墓】 木峰 海斗[ 兄貴が起きた気配がしたか、声をかけられれば そちらを向いて、無言で身を寄せて ―― まだ、眠い、なんて言って 甘 えた寝ぼけているうちに、俺の反骨心が起き上がる前に 今は素直に、甘える これはあくまで、俺が俺の心を満たすための行為で 兄貴を喜ばせようとか、好きの気持ちを返そうとか その為ではないから、一応分かって欲しい そんなこんなで、朝目覚めた後も 身体はだるいから、そのまま二度寝を決め込んで 昼前にもう一度、目を覚めせば、強烈な空腹感に] はら、へった…… [ 色気のないことを言って、 ルームサービスを頼むように、"おねだり"しただろう] (+140) 2021/07/17(Sat) 13:52:51 |
【人】 木峰 海斗― それから ― [ ホテルで起きた、夢みたいな、奇跡みたい出来事から また少しの月日が経った 俺と兄貴の関係は、かなり変わったと思うけど、 俺は相変わらず、素直ではないし、可愛くもないし メッセージへの返信も大抵既読スルー まぁ、10回に1回とか、5回に1回とか、3回に1回は 返事をしていることもあるから、少しは変わったけど 外に一緒に出掛けても、兄を邪険に扱う弟のまま 両親の前では、変わらない兄弟関係を取り繕っていた さすがに両親に気付かれるのは、まずいしな それから、大きく変わったこと――] (96) 2021/07/17(Sat) 13:52:53 |
【人】 木峰 海斗なぁ、兄貴…… [ たまに、言いかける 結婚くらい、してもいい。とか 孫を、見せてやれよ。とか でも、その度に、 その言葉は、唾液と共に飲み込まれる それは、兄貴も、兄貴の相手も傷つけることだし ]何より、俺が一番―― 嫌だったから、 (97) 2021/07/17(Sat) 13:53:07 |
【人】 木峰 海斗[ だから、言いかけて止める いつか、兄貴から終わりを告げられるまでは、 幸せな夢を見ていようと、笑うんだ ―――― 相変わらずの傲慢さで*] (98) 2021/07/17(Sat) 13:53:11 |
【墓】 木峰 海斗― いつかの話 ― [ あれから、何度か重ねた罪の味 その日も、そうだった 両親が相変わらず、出張で二人して不在の日 リビングだったか、ソファに座る兄貴に 後ろから近づいて、テレビでも見てるなら その視線を遮って前に立てば、 膝を開いて跨って、首に腕を回して抱きしめれば 耳を軽く食みながら、いつもの合図を口にした] (+141) 2021/07/17(Sat) 17:02:59 |
【墓】 木峰 海斗[ 相変わらず、可愛いおねだりはできない でも、あの日から経験は重ねてきたおかげか 素直に望みを口にすることは、多くなったと思う 兄貴が望んでくれるなら、対面座位なるものだって たぶん、許してしまう程度には、兄貴に甘くもなった 逆のことは、既にされていたっけ? 俺が兄貴に跨がれて、体重をかけて、 奥の奥の、さらに奥を犯したこと まぁ、その話はまた次の機会にしようか そんな感じで、俺は手を替え、品を変え 罪深い蜜の味を、貪るように味わっていた――*] (+142) 2021/07/17(Sat) 17:03:04 |
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