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![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[しかし目を数度瞬いたかと思うと、>>227 つとその顔を上げ賞状を受け取ってくれました。] ……あら、どうしたの。 あなた達でも緊張することあるのね? [震えるような手、揺れ霞むような瞳。>>228 何だか舞台で私に呼びかけた彼と 同一人物には思えないような態度の違いに。 誰にも聞こえぬよう、まずそっと小声で 態と囁くように言葉を告げました。 もし緊張由来であれば、少しはほぐれるかと思って。] (253) 2020/09/30(Wed) 8:48:25 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[そして] あなた達がこの国を、国民を。 そして私達を信用し、 遥々此処へと訪れてくれた。 理由が何にせよ、 あなた達が演奏で示した 「自分達」の実力という問いに 私から返すあなた達への答えがこれよ。 [これまた誰にも聞こえぬよう、 小声でそっと呟きながら。] (254) 2020/09/30(Wed) 8:49:14 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン とにもかくにも、おめでとう。 我が国初の快挙を成し遂げた 若き英雄さん達。 ──────また明日、会いましょう? [最後まで小声のまま、 明日の演奏の約束も楽しみにしていると 6人組へ暗に告げて。 そして次の審査員へ授与を交代するために>>154 その場を譲ろうと、左足を後ろに下げた。]* (255) 2020/09/30(Wed) 8:49:58 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン─表彰式翌日朝・居住区─ [表彰式から一夜明け、 ぐっすり睡眠をとったおかげで 疲れも然程残らず快適な目覚めとなった。] おはようファラリス。 今日は何を食べるの? [いつものように朝食を作ろうと 台所に向かい、ファラリスとともに調理をする日々。 一軒家とはいえ大きさは屋敷と言えるほど大きくもない。 使用人もそういないのだからこれで十分。 フライパンを熱し、バターを入れれば 溶いた卵にチーズを混ぜて チーズ入りのオムレツを焼き上げます。] (266) 2020/09/30(Wed) 11:46:37 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[隣では燕麦の粥が煮える匂い。 今日は牛乳を入れ、そこにアカシアの蜂蜜を加え 甘くして煮るようです。 干した杏に干し葡萄を刻み、 ファラリスが鍋をかき回しながら くつくつと弱火で煮込んでいきます。] ファラリスはそれだけで足りる? [表彰式終わり、審査員控え室に届けられた 無花果のジャムを乗せたクッキーや 椎の実を入れたパンも出しましょうか?と それぞれ提案して。] (267) 2020/09/30(Wed) 11:46:51 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[飲み物は梨を発酵させて作ったペリー酒を加熱し、 酒精を飛ばしたものに炭酸水を加え割ったもの。 季節の恵みに感謝し、食事を終えたところで 届いたのは配達人の声。] (宮廷か、生徒達かしら。) [ファラリスが勝手口の方へと向かい 幾つか手紙を持って来る。 予想通り宮廷と、留学先や 国内を回る生徒達の手紙が大半。 ただ、一つだけ違っていたのは 『グランソ・シュトランド』という 1日目の会場に近い宿から届いた手紙。 >>-264>>1:106>>1:65] (268) 2020/09/30(Wed) 11:47:06 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[この宿から手紙が届く心当たりに思い浮かばず 慎重に手紙を開け、中身を取り出し>>-260 内容を読み解こうと目を見やれば] (嗚呼……あなたね。) [差出人の正体は、直ぐに分かったわ。>>10>>-260 審査員特別賞及び4位入賞の拝受。 私が彼らに指摘したことについて>>-260 見破られたと感じ、 空恐ろしささえ感じたこと。 しかし良い経験でもあったということが そこには書かれていて。 素直に述べられた感想のようにも思え、 若者を見守る老人のように(実際そうなのだけど) 手紙を眺めていた刹那。] (269) 2020/09/30(Wed) 11:47:28 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン (もう褒章決めたの!? まだ3ヶ月の猶予があるのだから ゆっくり決めていいのよ!?) [『国内巡業公演』を選ばせて欲しいという一文に 思わず心の中で突っ込んだら、>>-205>>-261 その続きには尤もと思えるような理由が綴られており、 考えずくの彼ららしいと、>>2:248>>2:258 今度は一転して愉しみを覚えた。 何より彼ら自身が地方を巡ってくれるのであれば こちらとしても願ったり叶ったりよ。] (271) 2020/09/30(Wed) 11:47:58 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン ……えっ……えっ? そう、だったの? [何だかよく分からないけど、私の行動が 結果輝かしき才能を此処に連れて来れたのであれば 当時の私と第三王子殿下お手柄だわ、と 心のうちで褒めて。>>-262 彼が書いた通り、もしかしたら。 1つでも欠けたら成り立たない要因が 重なりに重なって引き起こした 一つの運命……奇跡だったのかもと 運命という言葉に、不思議としっくりくるかのような そんな心地を覚えたのでした。>>-262] (274) 2020/09/30(Wed) 11:48:57 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[最後にはまるで私の今までの行動と これからに対する小さな声援のようにも思え、>>-263 無意識に顔が綻んでいたことには気付きません。] (ええ、任せて頂戴な。) [第三王子殿下の手助けも、>>-263 才能の拾い上げも…… 行けるところまで行ってみせる。 殿下が我が国と新たな才能達に必要なのは 私も全くの同感だもの。] (275) 2020/09/30(Wed) 11:49:31 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン アレキシ・イングヴァル・ベルイマン…… その名前、覚えたわ。 [一見すれば誰のことなのか分からない名前。 けれど追伸を見れば正体は確定したも同然。>>-264 奇しくも吐いた一言が彼と同じようになってしまったけど 午後に向けて私の闘志に火をつけるには十分過ぎた。>>10 私もまた書斎に向かい、真っ先にペンを取り 彼らに……彼に向けた手紙を綴る。] (276) 2020/09/30(Wed) 11:49:50 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン (277) 2020/09/30(Wed) 11:52:53 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン─表彰式翌日・舞台付き屋外庭園(午後)─ [予定通り開催された、1日目の舞台。 この舞台付き屋外庭園に私は 3番目の奏者として演奏をする。>>1:1>>1:2 場所は屋外なので華やいだ印象の曲は必須、 しかし宮廷にも程近いので 昨日のような楽曲はさすがに不向きでしょう。 ( と言いつつ昨日はホールで演奏してしまったのですけど )午前のうちに微調整を済ませ、天候と風向きを考慮し 当初予定した曲を変更しながら 脳内で構成を組み立てていきました。] (278) 2020/09/30(Wed) 12:37:37 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン (279) 2020/09/30(Wed) 12:38:07 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[私の登場は3番目、この演奏最後の出演者。 歌劇の終幕のような華やか且つ人々が体を揺らし リズムに乗れるような曲を。 まるで歌劇歌手が最後の大団円を 高らかに歌い上げるように。 しかし、最後の箇所にいつもとは違う 合言葉のような掛け合わせの箇所を取り入れて。] (280) 2020/09/30(Wed) 12:38:26 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[次には打って変わって変調を加え 不穏な要素を入れた旋律を。 これもまた、彼らの影響。>>2:231 まるで暗い森に迷い込み、 暮れゆく日に不安を抱えながら 延々と彷徨い混んでいるかのように。 周囲の観客が何やら不安げに そわそわする様子を肌で感じる。 心にふと過ぎる思いを別の伴奏で加え、 突如────不安定なまま、止めた。] (281) 2020/09/30(Wed) 12:38:53 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[1拍置いて、次にゆったり奏でるのは ある意味宮廷楽士らしい優しい奏で。 これは本日の天候を見て考えた即興曲。 遥々この地を訪れた彼らへの労い。 その才能に出会えた喜びと、 あの手紙を読んでこそ感じた ────彼との約束。>>-263 あの、運命のようなものを感じた。>>-262 その言葉を噛み締めていくかのように。 やがて最後の音を優しく弾き終えれば……] (282) 2020/09/30(Wed) 12:39:22 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[最後に響くは音色の推移と階調。 スタッカートによる迫り来る音を入れ、 大胆でありつつも宮廷音楽としても 十分に入れられる範囲を模索した1つの試作曲。 この国はどうだったかしら? この国の音楽は、人々は──── 私の音楽は、あなたたちにどう影響したかしら? ────気を付けてお帰りなさい。 また会いましょう、敬愛なる好敵手のあなた方よ。 あなた方の地でもどうぞお元気で。] (283) 2020/09/30(Wed) 12:40:11 |
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![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[こうして全ての演奏を終え、 カーテシーをして舞台を降りたのでした。 昨日のように口々に声を掛ける観客の方々、 6人組の姿を確認すれば会釈して 「私の演奏はどうでした?」と言いたげに その眼差しを真っ直ぐに向けて。]** (285) 2020/09/30(Wed) 12:40:57 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン─表彰式─ [頭を下げるエヴィに、裏方はしっかりと頷き>>286 子供達ににこやかに笑いかけました。 (途中「えらいひとってだぁれー?」>>286の声と 吹き出してしまった彼女を見遣った裏方が 『今、あちらにいらっしゃる宮廷楽長様。 とあなた達のお姉さんの才能を、 一番素晴らしいとお認めになったお方です。』 苦笑しつつも丁寧に教え、その後も質問があれば これまた一つ一つ丁寧に答えてくれたことでしょう。)] (315) 2020/09/30(Wed) 19:12:23 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[宮廷楽長は、傷だらけの顔を見ても>>287 眉毛一つ動かしませんでした。 宮廷楽士となった様々な経緯に出会ってきた方です。] (え、あの子の傷……) [平台で演奏した時は恐らく距離のせいで 看破出来なかった顔の傷。>>190 むしろ内心動揺したのは私の方でした。 一部からも「あの傷、痛そうだわ……」「大丈夫か……?」と 気遣わしげな声が聞こえてきます。 他の審査員達も心なしか心配そうな様子で見つめています。] (316) 2020/09/30(Wed) 19:12:39 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[宮廷楽長様が胸章を授与し>>287>>288 彼女の頭上に掲げたティアラ。>>289 それが頭上へと飾られた瞬間、 ひときわ大きくなる拍手。 裏方も子供達の面倒を見ながらも 惜しみない拍手を送ります。] (嗚呼、いいのよ。幾らでも泣いて……。 おめでとう。この国はあなたを見つけ、 そして選んだ。) [一筋伝い落ちた雫を見て、>>289 笑みを絶やさず私は彼女を慈しみながら見つめます。] (317) 2020/09/30(Wed) 19:13:01 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[こうして係の裏方が彼女を誘導しようと 近づいた時のことでした。>>290] 『周囲への感謝の気持を持てるのは良いことだな。 ……これは君が実力で勝ち取った結果だ。 存分に誇ると良い。』 [彼女の言葉を聞き、学長は満足したように笑うと>>290 私達や王族の方々に彼女が体を向けました。 その視線は逸らされることなく、 まるで射抜くようにも見えました。] (318) 2020/09/30(Wed) 19:13:14 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[ですが、次の言葉を耳にした瞬間。>>291] (──────!?) [周囲がどういうことだ?と言いたげに 少しばかりどよめきます。>>291] (あなたに歌を教えた人間は、 あなたに傷を与えた人間なの……!?) [彼女の才能を開かせた者が同時に、 彼女を傷付けた者だというような物言いに 学長はおろか、審査員達の顔色も一気に変わります。 >>291>>292] (何ということ、私は。私達は。) (319) 2020/09/30(Wed) 19:13:41 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[でも、彼女は自分なりの結論らしき言葉を告げると 一層深く頭を下げました。>>292] 『……あなた達のお姉さんは、 ご立派な方ですね。』 [裏方が無意識に子供達へ呟きます。] 『────君の強さと勇気も 追加で賞賛されるべきだな。』 [楽長の言葉に、私含め審査員全員が一斉に頷きます。] (320) 2020/09/30(Wed) 19:14:00 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン (この歌は…………) [ふと、彼女の歌声が小さくとも 確かにホールへと響き渡りました。>>293 1日目の歌声を知る者、知らぬ者もその歌声に魅了され ため息をつく声が聞こえてきます。 咎めるものは、誰もいませんでした。 楽長は歌う姿をじっと見つめておりましたが、 やがて一つ頷くと] (321) 2020/09/30(Wed) 19:14:20 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン 『俺にその人物へどうこうする権限は無いが、 俺個人として心に留めておこう。 君の訴えが此処に控える方々へ 届くことを願う。』 [楽長はそう口にして、元いた場所に戻ろうとする あなたを見送ったことでしょう。] (323) 2020/09/30(Wed) 19:14:35 |
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