のぞみは　かなう

　　のぞめば　のぞみが　ちかづいてくる

　　　　

　　よく分かってんじゃねーの。
　　別に貧乳だからダメって訳でもないんだよ。
　　連続してたから飽きたってだけ。

[しかし胸が大きい方が好きなのは違いない。
そして彼女の考える基準は概ね合ってる。
身体の相性が良くなければ早めにリリースだ。
ツラが良ければ飾ってることも出来るが
見てるだけと言うのは飽きるもの。
それなら絵画でも飾った方が良いだろう]


　　琉瑠の胸は良い枕だからな。
　　幾らでベッドに添えられるんだ？
　　今度休日に俺の家に来いよ。
　　……いや？今度の休日はダメか？

　　それなら再来週までには
　　適当な仕事でっち上げて、出張に行こうぜ。

[休日にと言ったが
その日は確か家に彼女が来る日だったのでダメだ。
ならば仕事をでっち上げて、出張先で琉瑠の胸枕を堪能すれば良いのだ。]

　
　　「ふぅん……。こんなにいい男に飽きられるなんて、
　　　元カノちゃんたち残念ですねぇ。

　　　出張ですかぁ？多分組めるので、
　　　また明日以降に調整しまぁす。
　　　琉瑠の胸枕でおねんねしたい常盤さんかわいー。
　　　因みに、このマシュマロ胸枕は非売品でーす」

　　いい男である。地位もある。資産もある。>>1
　　ルックスも良い。そして性にも盛んである。
　　これをいい男と言わずしてどうすると言うレベル。
　　そんな彼をキープできなかった元カノたちは、
　　努力が足りなかったのか、合わなかったのか。
　　いずれにせよ今カノも含めて、まだまだ。

　　胸枕を堪能する出張は国内にするか国外にするか。
　　国外は前々から会食に誘われていた会社が
　　何社かあるので、そこに声をかけてみて
　　良い反応があったところに行ってもいいし、
　　国内なら工場視察と支社視察を兼ねたらいい。
　　くすくす笑って、非売品の胸枕をむにむにと押し付け。

──────


　「後でゆっくり温泉巡りしましょうね」


　　結局国外は時間が合わずに組めなかった。
　　なので、国内にある工場視察と支社視察をすることに。
　　彼にそれを報告すると、仕事が本当にあることに
　　驚いていたかもしれないけれど、
　　きちんとお仕事はしてもらう。

　　その代わり、1週間全部出張にしたうち、
　　視察をするのは1日3時間程度。
　　つまり残りの時間は自由時間ということまで、
　　その後彼に説明したら満足してもらえた、かな？