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【人】 充溢 バレンタイン「喋る前から………… ご飯を詰め込んで………… しまうと、…………喋らなくて、 ……………………済むんだよな」 口に物が入っているときに喋り出すと、 行儀が悪いと躾けられたこの体に感謝しつつ。 傍から見れば呑気に見えるだろうその行動も、 何かの拍子に髪の隙間から見開かれた瞳が見られれば、 どことなく鬼気迫った印象を与えたりするだろうか。 (3) 2022/05/04(Wed) 21:12:31 |
【人】 充溢 バレンタイン「……………………ああ、」 ごくり、と水気のあるものを喉奥に押しやる音がして。 溢れないように何もかもシャットアウトするには、 食堂で見聞きするすべては少し許容範囲外で。 逃避先を探そうと視線は右往左往するものの、 その行先は視線の先ではなく、頭の中に着く。 ・・ 「そうだな。お茶にしよう」 どことなく暗号じみたそれを呟いて。 「何をするにもまずは落ち着かねえと。 押さえつける蓋が無いとダメなんだ。 薬を飲んで、花をお茶にして、それからだ」 「それから、センセイに話を聞いてみよう」 まるで順路を通っていない思考の道筋は、どこへ向かうのか。 (10) 2022/05/04(Wed) 21:31:25 |
バレンタインは、ずり落ちかけの帽子を直して、きびきびと朝食を済ませた。 (a1) 2022/05/04(Wed) 21:31:50 |
バレンタインは、今日は授業を欠席した。 (a25) 2022/05/06(Fri) 14:06:04 |
バレンタインは、深い、深い眠りに落ちて、きっと良い夢を見る。 (a26) 2022/05/06(Fri) 14:06:45 |
バレンタインは、充溢した不安と、それと同じくらい希望に満ちていた。 (a29) 2022/05/06(Fri) 20:33:09 |
バレンタインは、同じく、夜遅くまで部屋に戻らなかった。心配する人はいない。 (a32) 2022/05/06(Fri) 20:46:26 |
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