【人】 XII『吊された男』 ユグ[>>23>>45一体誰が、手を貸してくれたか。 先生を運び込んで少し落ち着いたなら、その協力者に今の思いを聞いたろう。 世界の崩壊と箱庭の創造、どちらを選ぶのか。 世界に守りたい人はいるか。 どちらの結論に至ったほうが、意見がまとまりやすいか。 もらえた答えがなんであっても、ユグはいったんすべてを受け止め、聞き入れるつもりでいた。 それがあなたの答えなら、尊重したいと言いながら。 そうして、今まで得た答えたちと照らし合わせながら、思い悩み。] (117) 2022/12/18(Sun) 19:27:05 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ……先生。お目覚めになられたらアリアに診ていただけるように、話をつけておきますね。 少しの間、失礼します。 [眠る師の顔にそう告げて、そばを離れる。 薬草園にいる、と思っていたから、思わぬ不在にやや走り回ることにはなったかもしれないが>>2:126。 それはまた、時として誰かの話を聞くきっかけになったかもしれない。] (119) 2022/12/18(Sun) 19:28:00 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ[そうして、静かに寝息だけが満ちる部屋にまた、戻り。 先生の傍に椅子を引き腰掛けて、寝顔にゆっくりと、語りかける。] ……先生、僕は、もうわからないのです。 (120) 2022/12/18(Sun) 19:28:42 |
【人】 XII『吊された男』 ユグかみさまのおそばにあるために、かみさまの喜ぶ顔を見るために、いつか箱庭に行くのだと思っていたのです。 それは証持ちの魂の望みなのだと思っていました。僕の中の大きな望みでもありました。 皆が穏やかに暮らせる環境を維持し続ければ、その日がやってきたとき、皆喜んで新たな箱庭に行けるのだと。 今朝『世界』がやってきたとき、僕は心底喜んで、すぐにも箱庭へ、と思い回答しました。 皆、そうなると思っていました。 (121) 2022/12/18(Sun) 19:29:14 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ――でも、考えてみればおかしな話なんです。 僕らは前世の箱庭の子ではないから、同じ過ちを繰り返さず、先人に学んで、新しい暮らしを作れると言うくせに。 昔の約束を守って、証持ちなのだから箱庭に行くことが幸福だなんて。 それぞれ違う人だと言いながら。 そんなはずないのに、わからなかった。 僕には、それしかなかったから。 [ただ、いつか幸福な暮らしが待っているのだと信じて、それだけのために生きてきた。 そこに自我などなく、守るべき地上の暮らしなどなく。 『吊るされた男』の魂に刻まれたままに、滅私奉仕の精神だけで、ここにいる。] (122) 2022/12/18(Sun) 19:30:53 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ先生。 僕は……あのひとの代わりであろうと思っていました。 ここにいる証持ちたちを愛し、慈しみ、ときに不和を解消し、整え、守り、救いになりたいと思っていました。 そうして、あのひとを待っていればいずれ――と。 きっと、そのために僕のことを避けているような人も、いたかもしれません。 ゼロなんかは、特に。きっと僕が『吊るされた男』でなかったとしても、僕らは仲を違えていました。 [それは、先程の会話でも強く実感した。 そして、あの会話はある意味大きく、ユグの価値観を変えた。] (123) 2022/12/18(Sun) 19:31:36 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ……でも、ねえ、先生。 僕は、あのひとの愛が届かないから、代わりに皆を愛しているのとは、違ったのです。 僕は―― [ゆっくりと、話しながら。 知らぬ間に自分自身も疲れが溜まっていたのか、うつらうつらと船を漕ぎ。 寝顔に語っていた告白は、いつしかもうひとつの寝息に消える。消えてしまう。] (124) 2022/12/18(Sun) 19:32:08 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ先生。 僕は、この洋館にいる皆が、好きなのです。 その人がたとえ、僕を厭わしく思っていたとしても。 僕の知らない穏やかな世界をくれた皆が、ここの生活が、皆の声が、ときどき小さないざこざがあっても、それぞれ生きて、どこかで笑って。 そんな今の証持ちの皆が、好ましいのです。 (125) 2022/12/18(Sun) 19:33:15 |
【人】 XII『吊された男』 ユグもちろん、いざこざがない方がより素晴らしい、と思いますが。 そうあれるのならば、何よりいいとは思うのですが。 それは抑圧された仮初で、自由ではなく、よって幸福ではなく、疎ましくいずれ綻びるというのならば、もう。 あのひとの言う幸せをなぞらなくともよい、とすら思うのです。 きっとこれは、僕のはじめて得た自我なのでしょう。 (126) 2022/12/18(Sun) 19:34:19 |
【人】 XII『吊された男』 ユグけれど、もう、時間がないのです。 僕らの考えは、ひとつにはまとまらない。 まとめることは出来ないのなら。 僕の大切な証持ちが、いちばん悲しまない答えは、何なのでしょうか―― (127) 2022/12/18(Sun) 19:35:02 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ[寝台の縁、両腕を枕に眠っているユグを起こしたのは、あたたかな手のひらだった>>67。 ゆっくりと意識を浮上させて、はっと目を見開く。] ――! すみません、先生。 お目覚めですか。アリアに話をつけてあります、呼びに―― [早口でまくし立てかけて、まだ手のひらが髪を撫ぜているなら、飲み込む。] (129) 2022/12/18(Sun) 19:36:26 |
【人】 XII『吊された男』 ユグいえ、時間は、よいのです。 考える時間は、たくさん得られました。 先生こそ、お加減は大丈夫ですか。 [刻限の日に。 なってしまった。答えを出さないといけない。 今頃世界は、もっと滅びに近づいているのかもしれない。 時間のなさにやや表情を曇らせるも、ゆるく振り払い。] (130) 2022/12/18(Sun) 19:37:14 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ……はい。先生のお話も、聞かせて下さい。 献立の話でも、構いませんが。 よろしければ、今のお気持ちを聞けたら、もっと。 [いろいろな人の話を聞きもしたけれど、まだ足りているとは言いづらく。 何よりも皆の顔を見たいと思っていたのもあり。 先生が謝罪の旅、ないしその他証持ちと話をしたり茶を傾けたりと時間を過ごそうとするならば、まるでいつかの痩せこけた子がずっとそうしていた日のように、ぴったりと傍を離れずに、ついて回ろうとするだろう**] (131) 2022/12/18(Sun) 19:37:29 |
XII『吊された男』 ユグは、メモを貼った。 (a33) 2022/12/18(Sun) 19:43:45 |
XII『吊された男』 ユグは、メモを貼った。 (a34) 2022/12/18(Sun) 19:44:11 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ――昨晩:アリアと―― はい。 先程、目の前で意識を失われて。 今は、眠っています。 [アリアの姿を薬草園に見つけて、ほっと安堵の息を吐く。 探していた理由を伝えれば、彼女は少し驚いたようだったが、眠っていると言うのには安堵したようだった>>148。] (235) 2022/12/19(Mon) 1:39:40 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ……そう、ですね。 アリアの言うことは、わかります。 僕も随分、そう思うようになってきました。 僕には、世界に思い出は、ありませんが。 それがある人もいる。世界が大事な人もいる。 それを無視しては、いけないと思います。 [もらった答え>>150を受け止め、自分の中に落とし込み。 ありがとうございます、と告げると、明日また会うことを約束して薬草園を離れる。 実際は呼ぶのではなく、直接先生を共連れてだったかもしれないが>>216*] (236) 2022/12/19(Mon) 1:40:15 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ――先生の隣で―― ちゃんと、行ってくださいね。 見てますからね。 [>>216それを理由としなくとも、離れようとはしなかったが。 自分でも、どうしてこんなに弱っているのかわからない。 昨日、何もかもを吐露してしまったからか。 誰かに聞いてほしかった、誰かの声が聞きたかった、それがあなたならなおよかった。 本人からはもう手を離れたと思われているようだが、未だに"先生"を頼りたがる心がこんなにもあったのだと自分でも少し驚く。] (237) 2022/12/19(Mon) 1:40:40 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ……真面目に言ってください。 [>>220自分のことを指して『愛し子』と言われるのはどこかこそばゆくて、そんな風に一蹴してしまった。 けれど、照れくさいだけで、嬉しさはあり。 表情から面映ゆい心地は読み取れてしまったかもしれない。] (238) 2022/12/19(Mon) 1:40:57 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ先生は、かみさまをお慕いされてはいないのですね。 [>>221それも、然りだろうと今なら思う。 どうして、とは思わない。いま、これだけの証持ちたちを悩ませて、人々の命を奪おうとして。 『愛している』と言われても、困惑するのはわかるから。 理不尽に奪われる命。 未だに続いているらしい崩壊に思いを馳せる。] (239) 2022/12/19(Mon) 1:41:15 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ[>>226再び、今の、"ユグ"の、答えを問われるなら。 少し緊張したようにまごつき、一度息を呑んでから。] ――僕は、 夢物語、と笑われるかもしれないですが。 ここを更地にして、あたらしくやり直すのではなく。 今の状態から変えていける、変えていきたいと、思います。思うように、なりました。 [そう、答える。] (241) 2022/12/19(Mon) 1:41:46 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ幸せな世界、を作るのに、今がそうでないから壊してしまう、新たな真っ白な世界ならうまくやれる、ではなく。 今ある世界を残し。この世界で、皆と過ごし、ながら。 人々の意識を変えていけないかと、思います。 ヒナギクみたいに、外に出ている人も、います。 それだけでなく、世界に強い悪感情がない人も、いますし。 それこそ先生の言うように、理不尽に命を奪う必要は、ない。 僕らが幸せに暮らすのに、今の世界は必要、だと思うように、なりました。 [その計画も立っていない。 何も、勝算なんてないのだけれど。 それでも世界を壊して作る幸せは、きっと虚構だから。] (242) 2022/12/19(Mon) 1:42:04 |
XII『吊された男』 ユグは、メモを貼った。 (a59) 2022/12/19(Mon) 1:54:00 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ[ユグは、あの日の『吊るされた男』ではない。 だから、迷っても、何も見えなくても。 もう、自暴自棄で命を絶つことは、ないだろう。 ここまで生きてきた。今更、惑わない。 ユグは、あの日の『吊るされた男』ではなく。 ユグは、昨日の盲目的な子供でもなく。 ひとつひとつ、変わっていっているから。 また少し違う未来を見つけたいと思っている。 そんな思いを込めて、あなたの手を取ったのだ>>243。] (372) 2022/12/19(Mon) 19:31:15 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ……それでも、世界が滅びるとなったら。 きっと悲しむ人がいるでしょうね。 [意見は様々、あったように思うが。 おおよそ、強く滅ぼしたいという意見は聞いていないから、ゼロに言ったような結果>>2:164になる気がしている。 それでも、過半数であったかは数えていないから―― 先生の傍、手を引きながら、少しだけ表情を曇らせた*] (373) 2022/12/19(Mon) 19:31:25 |
(a82) 2022/12/19(Mon) 20:01:28 |
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