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【人】 図書館長 アザレア[今日も気まぐれな神は絶好調のようだ。 風邪ひき製造待ったナシの衣装ラインナップに半眼になる。 やめなさい。やめようね。 無言で首を振り、きみの着替えもわたしのお揃いも止めた。 彼女は言われれば絶対を貫こうとする 間違った方向へのガッツがあるのでとても危ない。] またサンタ代理の配達人になりそうだが それで構わないなら夢を配る手伝いはさせて貰うとも。 きみさえ必要としてくれるのなら、来年のみならず それが当たり前になるまで、この先何度でも。 買い出しと配達は出来ても 贈り物のリサーチは出来ない半人前だが 少しくらいはきみの役にたちたいしね。 きみや子供たちの幸せそうな笑顔も拝めるんだ 断る理由なんてないさ 。 [彼女に優先される子供たちに嫉妬して過ごすよりは 彼女と同じ目線で彼女の慈しむものを愛でた方が 余程建設的だと思う、なんて余りにもあんまりな本音を 敢えて口にする必要も無いので呑み込んで。 当たり障りのない言い回しにすげ替えた。 本当は、顔見知りの近所の子供、程度の距離感の 子供たちへの思い入れなんて、薄情だがそんなにない。] (2) 2020/12/31(Thu) 14:47:24 |
【人】 図書館長 アザレア わたしにとっても、きみとゆっくり過ごせる時間は 何ものにも変え難いものだからね。 半分以上は自分のためみたいなものさ。 付き合ってくれてありがとう。 それに……ここならきみも いい意味でなにもできないだろう? こうでもしないとのんびりできないからね きみは働き者すぎだ。 [わたしだって家事が全くできない訳でもない。 使用していない部屋までは完璧には掃除は行き届かなくとも 無駄に広い家でそれなりに人間が生活出来る程度には 1人でこなしてきた訳で。 けれどわたしが気付くよりも圧倒的に 彼女が片付けてしまう方が早い気がする。 多分彼女はなにも『出来なく』なるまで 何かしら仕事を見つけてしまうだろう。 負担ではないと平然とこなすが なにもしないでのんびりする日だって必要だと思うのは 価値観の押し付けなのかもしれないが。 わたしとともに のんびり過ごす時間を必要と思って欲しいので。 手段を選んでは居られない。] (3) 2020/12/31(Thu) 14:47:39 |
【人】 図書館長 アザレア 食事の前に温泉に行こうか? ……、……ん?浴衣は入浴の前?後?なのか? どっちなんだろう…… [温泉は理解しているが。 和風の温泉文化には馴染みがないので謎が多い。 きみは知っている?知っていそうだな。 きみに倣えば問題ないだろうか。 『なにもしない』を強要しても家事に思いを馳せる 彼女をさてどうやって強制的に休ませるかと首を捻る] 好みの味に出会えたら。 それを楽しみにまた来たらいいんじゃないか? きみなら完璧に再現してしまいそうではあるが。 期間と場所を限定した楽しみも また乙なものだろう? これで最後でなく。これを最初に。 ここだけでなく、きみと色々な場所に出掛けたい。 ……と、思うんだが。だめだろうか? [下手に出て。甘えるよう強請れば。 きみが拒めない事くらいは学習済みだ。 そう、きみと二人きりの時間と 二人だけの思い出を得る為ならば 手段なんか選ばないのである。*] (4) 2020/12/31(Thu) 14:50:14 |
【人】 図書館長 アザレアきみに頼って貰えるのは気分がいいな。 きみはなんでもひとりでこなそうとしてしまうから。 もっと頼ってくれ、と、 言えるほど役には立たないかもしれないが わたしにできることなら、なんなりと言ってくれ。 きみに必要としてもらえるのは、うれしい。 [アノラックって余り暖かそうな印象がなかった。 何か違うものと勘違いしているのかもしれない。 いやしかし彼女の教会の訓えは何故だか 屈強な戦士でも育て上げようかという 習わしだった気がするから油断はできない。 なんてわりとどうでもいいことを考えている 思考の残念さは隠したまま ほとんど反射で答えた言葉に無意識に口元が緩む。 自分の紡ぐ言葉への多幸感にへらへらしていて 気付くのが一瞬遅れたが。 大切な人と言われた気がするな。 大切な人、と。] (43) 2021/01/02(Sat) 5:33:07 |
【人】 図書館長 アザレア[そんな大切な言葉を当たり前のように聞き流してしまう 自分に驚愕してから 彼女にとって大切な人が自分であることを、 当たり前に受け止めている自分に、ふと、気付いて。 軽い気持ちで口にしたわけではないと理解できるのに きみからの「大切な人」だなんて、得難い敬称を 繰り返し賜る奇跡に改めて感謝もせず、 あらためて浮かかれることもなく それが自分のことであって当然だと思えるだけ 愛されてきたのだと、思い知った気がした。 あたりまえと受け流していいはずがない。 なのにすっかりあたりまえであることが嬉しくて。 複雑なこの感情を、なんという言葉で表せばいいのか 知識と記憶の中から見つけ出すことはできなかった] (44) 2021/01/02(Sat) 5:34:35 |
【人】 図書館長 アザレア 特別な日だけじゃなく、普段から もっと何だって手伝わせてくれ。 きみがひとりで終わらせてしまったほうが早いことでも 些細なことでも、なんだって。 ……そう、思っているんだがそうまで言えば 聞こえはよくとも実際きみにとっては 負担が増えることなるんだろうな。 …なんでもお手伝いをしたがる幼子の気持ちが 今少しだけわかった気がする。 しかしわたしはもう幼子なんて歳でもないしね せいぜいお手伝いを強請らずともきみに必要とせれるよう 役に立つ伴侶を目指して精進するとするよ。 [ただでさえ誰にでも分け隔てなく尽くしてしまうきみの 特等席を我が物顔で独占しておいて ふんぞり返っている訳には行かない。 例えそうでもきみはきっとなんの不満も抱かずに 幸せそうにわたしに尽くすのだろうけれど 差し出し受け取ってもらえることが喜びなのは なにもきみだけじゃないんだ。 なんでもしてやりたいと思っているのはきみだけじゃない わたしにとってもきみは大切な人なんだから。 そう胸を張って伝えられるようになる日はいつになるやら。 その時まで君が隣にいてくれることが どれほどの奇跡か理解しながら 当たり前だと傲慢に思えるだけきみに愛され 甘やかされている自覚はある。] (45) 2021/01/02(Sat) 5:37:20 |
【人】 図書館長 アザレア[何事も誰に対しても尽くしすぎる彼女を見て ……差し出していないと、不安なんだろうか。 そう思ったことがある。 ならばただ喜んで受け止めてやることこそが 彼女の望む形なのかもしれない、と。 けれどそろそろきみにも、 あたりまえの顔をして受け止めたって問題ないくらいに 愛されているのだと自覚させてやりたいものだ。 一ミリたりとも彼女のためでなく ただの自己満足に過ぎないが。 きみといると自分の不甲斐なさと いくつも向き合うことになるのに どうにか克服してやれないものかと 足掻くことも楽しいだなんて きみにであわなかったら、 きっと一生知らないままだった。] (46) 2021/01/02(Sat) 5:38:20 |
【人】 図書館長 アザレア そうとも。きっと上げ膳据え膳というやつだ。 手伝おうとなんてしてはいけないよ。 さみしいのは勿論だが、それ以上にきみの体が心配だった。 頼むからきみはもっときみを大切にしてくれ。 わたしのために。 わたしにとって大切なきみを一番大切に出来るのは ほかならぬきみ自身なのだから。 [きっと「自分なりには」「それなりに」大切にしていると 言いそうだと思えば小言めいた声音になりそうになるのを なんとか抑えて、言い聞かせるように 届かないと知りながら、届かない言葉を重ねておく。 彼女とともに過ごして、理解したことがある。 彼女は別に自分をないがしろにしているのではなく 自分、という項目の優先順が著しく低いだけだ。 他を大切にするあまりすこしだけ無理をして自分を削って これだけ無理できたんだからあともう少しくらい大丈夫と 次第に無茶なくらいに無理を重ねてしまうわけだ。 そんな献身的なところももちろん素敵だとは思うが 何事も限度があるし彼女はそれを無自覚に超えている。 理解できないのならそれはそれで仕方ないとして 彼女のものさしでは「ちょっと」に測定されてしまう無茶は 「やりすぎ」なんだと伝えるために ……取り敢えず、言葉を重ねて洗脳しようかな、と。 効果のほどはきっとイマイチだが根気は大事だ。たぶん。] (47) 2021/01/02(Sat) 5:43:39 |
【人】 図書館長 アザレア[けれどその認識の違いを理解できないなりに 認識が違う、という事実はすこしだけ届いている気がする。 このままゴリ押しすれば洗脳されるのかあるいは やり方を替える必要があるのかは もう少し様子見してもしいだろう。] なるほど、確かにそうか。 着替えて入ってまた着るのは確かに忙しないな。 効率を考えるならば…… ……最初は部屋の露天風呂がいいんじゃないかな。 脱いだ服を部屋に持って戻る手間が省けるだろう? ところで確認なんだが…… (48) 2021/01/02(Sat) 5:45:53 |
【人】 図書館長 アザレア 入浴後にせっかく着替えた浴衣を、 すぐに脱がしたくなってしまった時には どうしたら、いいだろうか? 温泉宿で世話になる作法としては。 家に帰るまでは我慢すべきかな? [すこしだけ、悪い顔をしていたずらな問いを投げかける。 随分と可愛らしいことを言ってくれるから つい、意地悪をしたくなってしまって。 ああ、悪い癖だ。 きみが愛らしく恥じらう顔を見たいだなんて。 どこまで許されるか測る子供みたいな所業だ。 けれど確かにわたしの趣味も悪いがこれに関しては きみだって悪いと思うんだ。 この愉悦をわたしに教え込んだのは 間違いなくきみ以外にいないのだから。] (49) 2021/01/02(Sat) 5:46:30 |
【人】 図書館長 アザレア[立ち上がるのを手伝おうとするその手に唇を寄せて。 くすぶる感情は触れる唇に潜ませて。 顔を上げるときにはもうすっかり普段通りの顔をして見せ 何ごともなかったみたいに振舞う] 現実問題としてはきみがいそがしすぎるんだよな。 逆にその問題さえクリアしたのなら 冬のあいだに温泉宿巡りをすることだって可能なわけだ。 [少し真面目に考えてみようか、などと ぽつりとぼやきながら手伝いの手を借りて立ち上がる。 すっくと問題なく立ち上がった 介護みたいだな。と無意識に言いそうになって なんだか悲しくなったので、やめておいた。*] (50) 2021/01/02(Sat) 5:52:12 |
【人】 図書館長 アザレア ふむ……。 わたしとしては今まさに少し困らせる程度の 我が儘を言ったつもりでいたんだが。 [彼女の返事を聞いて、顎を手で摩りながら首を捻る。 うん、確かに我が儘だったはずだ。 きみにわたしの望むように変わってほしいだなんて。 改めて思い返して一人頷くが…… 彼女の中で我が儘にカウントされた気配はない。なぜ。] なるほど、なかなか難しいな。 きみのいう我が儘というやつは。 まぁ、それはさておき……ひとつだけ覚えておいてくれ。 わたしが『そうして欲しい』と望んだからといって きみは無理に自分を変える必要はないんだ。 今の侭がきみにとって一番心も体も楽に過ごせるのなら 別にわたしの杞憂も我が儘もお節介も ……名称はなんでもいいが それらは全部空回りで構わないんだ。 きみにとってそれが不要なら突っぱねて構わないし むしろ無理に受け入れようとされる方が大問題だ。 きみをわたしの望み通りの何かに変えたい訳じゃないんだ。 ただわたしなりにきみを大事にする方法がわからなくて 模索しているだけだからね。 (102) 2021/01/03(Sun) 4:21:29 |
【人】 図書館長 アザレア 二人で生きるというのはなかなかに難しくて… なんとも面白いものだな。 ……ああ、お茶のおかわりはいるかい? [わたしはなかなかに楽しんでいるんだが。 きみは少しばかり生真面目が過ぎるきらいがある。 だから「面白い」くらいの心構えでいいんだ、と 今伝えたいことはそれだけだった。 互のために悩むことは悪いことではないけれど これは慰労会なんだからそれではいけないし、それ以前に わたしたちは二人寄り添って生きていくことを選んだのだから 一方が疲れてしまうような関係ではいけないとおもう。 しかし「ならどうすればいいか」を見つけ出すのは きっと簡単なことではない。 「きみも、面白いとおもってくれるだろうか?」 「考えすぎて疲れてはいないかい?」 そう言葉で問いかける代わりに小首をかしげてみせた。 言葉にしてしまえばきみに「そんなことない」を 重ねさせるだけになってしまいそうで多くは語らないまま。 そろそろ飲み干しそうなお茶の二杯目を どうしようか尋ねることでこの問答に終止符を打った。] (103) 2021/01/03(Sun) 4:22:24 |
【人】 図書館長 アザレア 彼ら彼女らはもてなすのが仕事なのだから 手伝いを申し出ては困らせてしまうのではないかな? ここにいる間くらいはプロの仕事に任せようじゃないか。 [おおっと手伝うつもりでいたのか。 そんなことだろうと思った。 サボるのが苦手なきみを休ませるために連れ出したのに きみときたら息をするくらいの自然さで 何かしら仕事を見つけ出そうとする。 だからそれらしい言葉で言いくるめておく。 真実は知らない。手伝いを申し出れば喜ぶのかもしれない。 知らないけれどやってくれるのだろうから任せよう。 それがいい。] ああ、謝らないでくれ。 きみはいつだって生き生きしているし どんなに忙しくても愚痴ひとつこぼさず 笑顔を絶やさないひとだから 弱音を吐くところなんてこれっぽっちも想像がつかなくて だからクリスマスの手伝いを申し出て、 ちょっとだけ余裕のない顔で喜んでくれた時に …少しだけ、味をしめてしまったのかもしれない。 そんな姿、見せてくれるのは わたしだけなんじゃないだろうかと 自惚れてみたら、もっと見たくなってしまっただけなんだ。 (104) 2021/01/03(Sun) 4:23:55 |
【人】 図書館長 アザレア[終わらせたつもりで掘り返してしまったが。 改めて言葉にするとやはりこれは我が儘だと思う。 きみをわたしなりにたいせつにしたい、という 求められてもいない善意の押し付けであり 我が儘以外の何者でもない。 判り易いと思うんだが…… なぜこれが彼女には我が儘とカウントされないのか。 きみ、善意に弱いものなぁとすぐに頭の中で答えが出て 一人で納得しておいた。] 『わたしを必要とするくらい困っているきみ』 なんてものはもしかしたら わたしに都合のいい幻想なのかもしれない わたしは割と夢見がちだし。 例えきみがどれほど働き者で丈夫で疲れ知らずであっても、 きみの王子になりたいわたしにとっては、 いつだってきみが助けの手を必要としてる か弱いお姫様に見えてしまうからね。 ああまた言ってるな、くらいに思ってくれていいよ。 多分これはきみが大切な人である限り治らないから 一生患ったままになるだろう。諦めてくれ。 大好きなきみを大切にしたいだけで、 鬱陶しくとも害はない筈だ。 ……たぶんね。 (105) 2021/01/03(Sun) 4:25:30 |
【人】 図書館長 アザレア[少しばかりの子供じみた悪戯心で彼女の羞恥を煽って。 なのにむしろ手のひらで転がされているのは わたしの方なのではないかと疑うくらいに 望み通りかそれ以上の反応をもらって。 温泉に浸かる前からちょっとのぼせそうな心地になる。 ちなみに今脱がせたい場合は? 揶揄でもなんでもなく喉から出そうになった問いを 飲み干そうと湯呑を手にとったが 二杯目をまだ淹れていなくて空だった。 ゆっくりさせるために温泉に連れてきて 温泉に浸かるより早く疲れさせるわけにはいかない。 流石に、流石に。 流すお茶がなくてもごくんと飲み込んでおいた。] (106) 2021/01/03(Sun) 4:27:31 |
【人】 図書館長 アザレア[いつでも気を取り直して普段の顔を 取り繕える面の皮の分厚さはわたしの強みだと思う。 思考を放棄しているともいうので善し悪しはさておき。 うん、もう大丈夫そうだ。 すっかりしびれも痛みも感じない足に 感動しながら見下ろして指先を動かしてみたりする。] すごいな、本当に大丈夫になった。 きみはなんでもできるなぁ。 わたしのところはわたしより役に立つ職員が何人もいるし たまに、暇なら座っていてくれと言われて カウンターに座っているくらいしかしていないよ。 ……、……ああそうか、簡単な話だな。 きみのところにも人手を増やせばいいのか。 相場は分からないが…… ひと一人雇う程度の寄付金は惜しまない。 任せてくれ。 そういう甲斐性だけは運良く無駄に恵まれている。 (107) 2021/01/03(Sun) 4:33:54 |
【人】 図書館長 アザレア[なんならきみのところの教会ごと諸々の権利を どうにかしたっていいんだが流石にそこまでは やり過ぎだろうとまだ手を出していないが。 きみとの時間がいまより長く手に入ったとしても それできみのやり甲斐ときみの居場所を奪うことになっては 本末転倒だからさじ加減が難しい。] わたしももちろん手伝うが。 例えば忙しい時だけでも臨時で人を雇うのも 悪くはないと思うよ。追々検討しよう。 今はまずは、温泉だな。 [手渡されるままふたり分の手荷物を受け取って 繋ごうとした手が空ぶった。かなしい。 なにかまだ必要なものが……ああ、替えの下着だろうか? そう納得したのに彼女の手にあったのは どうにも納得できないものたちだった。 だがわりと控えめな数だな、とか思ってしまうくらいには 慣れもあるので無理やり納得した。浮かべるの好きだものな。 きみにそうまで好かれるものに妬きたくなる気持ちはあれど きみの好きなものを許容できるくらいの甲斐性もまぁ 少しくらいは、育まれていないわけでもない] (108) 2021/01/03(Sun) 4:36:58 |
【人】 図書館長 アザレア[きみが神の導きを捻じ曲げることなどないと思っているし きっと神に問うだろうなと思っていたから おやたまには気の利いたことも言うじゃないかと感心する。 そうともこんな時くらいは悪戯心は控えめでいい。 よくわかっているじゃないか、なんて。] ……なるほど?覚えておこう。 [きみはわたしが求めれば拒まないなんて知っていたし。 例えば神が止めようとも、わたしが無視して押し切れば 受け入れてくれるだなんて、しっていたけれど。 わたしは知らないのだから事実がどうあれ拒めるのに 今日も拒まないんだと言わせたかっただけのことだ。 そんなくだらないことに満たされてしまうあたりが へたれたる所以だなんて自分を抉る思考は右から左に流した。 都合の悪いことを記憶力の悪さに託つけて 忘れた振りをするのは得意中の得意だ。 回廊のような広縁を渡った先に屋根付きの露天風呂が見えた。 いや見えているとはいわないかもしれない。主に、湯気で。 なるほどこれは眼鏡が曇るやつだ。 メガネケースを取りに戻って軽く一往復。] (109) 2021/01/03(Sun) 4:38:04 |
【人】 図書館長 アザレア 体を洗うのは入浴の前? だとすると風邪をひいてしまいそうだな。 かけ湯だけで浸かるのが正解な気がするロケーションだね。 [ひとの着替えをまじまじと眺めるものではない。 けれど眺めても許されるんだろうと思えば どうしても見たくなるものだ。 自分も服を脱ぎながら…… 一枚ずつ剥ぎ取られてゆく彼女の衣服を見送る 雪とは違う音が肩から落ちるのを見送って…… ふと、完全に自分の手が止まっていたことを思い出した] 食事と、布団の用意が済んだあと、までお預け……か。 うーん……今こそ脱がせたい気分だな。 なるほど。 わたしは制限を設けられると燃える性質なのかもしれない。 [伸ばした手が、晒された項をすこしだけ撫でてから ネックレスとピアスを外すのだけ手伝った。 変色してしまうかもしれないからね。 眼鏡だけならその辺りに置いておいたってよかったが わざわざ眼鏡ケースを取ってきたのは これを思い出したからだ。 一緒に入れておけば心配性のきみも 失くす心配をしなくていいだろう。] (110) 2021/01/03(Sun) 4:40:17 |
【人】 図書館長 アザレアなんというかこう……自宅以外で靴を脱ぐのも割と 破廉恥というか、気恥ずかしさを覚えたりするんだが。 部屋の入口で靴を脱いで、 今は外が見えているのに裸になって…… ……なかなか、……うん、 頭では理解していたんだがなんとも…… 刺激的な体験だな。ちょっとおもしろい。 [きみはその辺大らかというか 気にしなそうだなぁと考えながら隣を見る。 今度は邪な気持ちはなくきみも支度が終わったかの確認に。 外へと続く扉を開けば遮られていた冷気が 素肌に一気につき刺さった気がした。 文字通り、ちくちくと刺さった気がするくらいに。 え?これ本当にこのまま外出るの?正気? 思わず扉を閉め直して彼女の顔を訝しげに伺う。 いや、ここまできて入らない選択肢はない、ないけれど。 ここで思い切るのは多分きみのほうが上手だと思う。 寒さに耐える踏ん切りがつかなくて、 どうぞと場所を譲ってみる。 扉を開けてお先にどうぞなんて 普段当たり前にやっていることが 今はどうにもできそうになかった。] (111) 2021/01/03(Sun) 4:42:28 |
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