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【人】 きっと教育係 キネレト……へ? [我儘? だったか?? 何が? どこが?? 具体的にどの辺りが??? 尋ね返す音を発した半開きのまま ぽかんと口を開けた間抜けな顔になってしまう。 君の言葉の意味を理解するのに数秒かかった。 ぱちぱち、瞬いて君へと視線を向ければ 君は君で不思議そうに首を捻っている。>>2:102 その様子から察するに、 本気で我儘を言ったつもりでいるらしい。 なるほど。そうか。ふむ。そうか………… ううむと顎を摩って首を捻ってしまったのは、 君の真似をしようとしてやったわけじゃない。 自分でも無意識のうちに 自然と君から移ってしまった癖だ。] ……? ………………??? [尚も暫く考え込んでいたのだけれど、] (7) 2021/01/03(Sun) 19:30:24 |
【人】 きっと教育係 キネレト…………あぁ。 [続いた言葉ですっと腑に落ちた。 君はそういう人だった。 望まれて言われるがままになる僕ではなく、 ありのままの僕を尊重して受け止めてくれようとする人だった。 無理に合わせようとしなくたって 自然と歩調を合わせて寄り添ってくれる。 君はきっと僕以外の人間にも 同じように相手を尊重して接するのだろうけれど、 そういう君だから、僕は好きになったのだった。] …………、ふふ。 [二の句が継げなかった。 自分でも知らなかった自分に気付かされるようで。 子供たちを諭すことはあっても、 自分が言い聞かされるようなことは思えば殆どなかった。 それだけ努めて聞き分けの良い子供で居た記憶はある。 君の言葉が温かくて、心地良くて じっくり嚙み締めるように反芻してから口を開いた。] (8) 2021/01/03(Sun) 19:30:28 |
【人】 きっと教育係 キネレト……本当に、 二人で生きるのって難しくて…………面白いね。 一人で居たらきっと知らないままだったことが どんどん見つかる。 それじゃあ、……お願いしようかな? [おかわりなら自分で、と言いかけて 湯呑みを手に取り君に差し出す。 お茶を煎れて貰える、ただそれだけのことが なんだかこそばゆくて小さく微笑んだ。] 例えば身体に染み付いた習慣であっても、 変えるべきところは変えていきたいと思ってるんだ。 自分にとっても良くない自分なら猶の事ね。 僕はつい手を出したがって、 君に出来ることは何かないかって 無意識に探して実行してしまうけれど…… 君が何も出来ない人だと侮ってるわけでも、 君の気持ちを蔑ろにしたいわけでもない。 でも僕が先んじて片付けようとする度に、 君はきっと無力感に苛まれてしまうんだろう? 君に喜んで欲しくてやっているのに 君を悲しませてしまうようじゃ本末転倒だよ。 (9) 2021/01/03(Sun) 19:30:32 |
【人】 きっと教育係 キネレト今は良くても、そのうちに君に 煩わしく思われてしまいかねない。 僕にとって一番辛いのはそちらだからさ。 [改めて、そう考えると僕のこれは 傲慢で一方的なお節介の押し売りで自己満足な我儘だ。 君のお世話をさせて貰える自分は 君にとっての特別なのだと承認欲求を満たして、 君がそれを望んで喜んでくれるって幻想を見ている。] 君も薄々気付いていると思うけれど……僕は、 突っぱねても構わないっていう選択肢が 自分では思い浮かばない程度に、 周囲に合わせて生きるのに慣れきってしまっててね。 [それが短い人生の中で学んだ、 自分を護れる一番楽な処世術だったから。 合うものも合わないものも人前では全部呑み込んで 顔色を窺って、『正解』を探して、 それでも決められない事柄は全部神様に丸投げしてきた。 けれど君には、僕は自分の意志で納得して ちゃんと希望を伝えられているような気がしているんだ。] (10) 2021/01/03(Sun) 19:30:36 |
【人】 きっと教育係 キネレトこう話した後だと 君に合わせて言っているみたいに聴こえてしまいそうだが…… 君の杞憂は的を射ている。 まだ大丈夫、まだいける、って知らぬ間に度を過ぎて 身体を壊して一歩も動けなくなったこともあるし、 何年かに一度は自分でも訳の分からない激情に 呑み込まれて暴発してしまうんだ。 みっともない姿を晒してしまう前に君が止めてくれ。 ただ、自分を大切にする方法さえわかっていないから どうすれば君を大事に出来るのかもわからなくて…… ……君はどんなときに、大事にされていると感じる? [こんな話を誰かにしたのは初めてじゃないだろうか。 煎れて貰ったお茶を啜って喉を潤してから、] 僕は、君が僕を大事にする方法を模索してくれてるって それを知れただけでとても幸せに感じるよ。 (11) 2021/01/03(Sun) 19:31:05 |
【人】 きっと教育係 キネレト……なんて大真面目に また長々と 語ってしまったけれど僕はこういう真面目な話を君とするのは好きだ。 君とのより良い将来について考えるのは むしろ楽しいことだしね。 ああ、もちろん もっとどうでもいいような 明日には忘れてそうな馬鹿馬鹿しい話も いつでもしたいと思ってるよ。君となら。 [君との会話が心地良く感じられるのは、 君が僕と話すことを楽しんでくれていて 僕を理解しようとしてくれているのが 伝わってくるからなんだろう。 知っての通り僕はつい生真面目に受け止めてしまうけれど 君は疲れさせてしまわなかったかな? そうだ。これは反省会じゃなくて慰労会だった。 ゆっくり落としどころを見つけていきたいな。 もうじき年も変わるしね。 「君には敵わないなぁ」 声には出さず微笑み返すことで、話題を一旦切り上げた。]* (12) 2021/01/03(Sun) 19:31:33 |
【人】 きっと教育係 キネレトそうか…… 彼らしか知らない勝手や作法もあるかもしれないね。 却って邪魔をしてしまうかもしれないな。 大人しくしておくことにするよ。 [もてなしのプロに張り合っても勝てる気もしない。 もう冷蔵庫や金庫や非常口の確認とか 夕食朝食の時刻チェックとかしか思い付かない。 そしてそれは別に僕が率先してやらなくとも、 君にだって一瞬で確認出来ることだ。 借りてきた猫のようにしゅんと肩を落とした。 手持ち無沙汰になって、ゆっくりとお茶を啜る。 人に煎れてもらったお茶って こんなに美味しいものだったっけ。 君が煎れてくれたお茶だからかな。 なんだか泣いてしまいそうになって、 外の雪を眺める振りをして誤魔化そうとした。のに。] (13) 2021/01/03(Sun) 19:39:01 |
【人】 きっと教育係 キネレト夢見がちなのは僕も同じさ。 ……今、ひとつ我儘を思い付いた。 10秒で良いから君の胸を貸しておくれ。王子様。 [君は本当に、 本当に感情を言葉にするのが上手い。 君自身の気持ちは勿論、時には 僕自身が言葉に表せないような想いまで 的確に掬い上げてくれてしまう。 返したい言葉が喉奥に張り付いて、 嗚咽になってしまって言葉にならない。 自分でもよくわからないんだが 君とともに過ごすようになってから、 多分僕は随分と泣き虫になってしまった。 なんだか子守りをさせているみたいで申し訳ない。 でも君だって悪いぞ。 君が底抜けに優しいから甘えてしまうんだ僕は。] 僕だって、 ……大好きな君を大切にしたいだけなんだ。 僕が大切な限り治らない病なら、諦めるから 君も諦めてどうか一生患ったままで居てくれ。 (14) 2021/01/03(Sun) 19:39:10 |
【人】 きっと教育係 キネレト[君に畳の端から端まで転がされている気分では居ても、 君を転がせている自信はあまりない。 君は感情を言葉にするのと同じくらいに、 それを澄ました顔で包み隠すのも上手いから。 今脱がせたい場合を訊かれたとしても きっと同じ答えを返していただろうけれど、 君の問いは飽くまでも浴衣姿限定だったから 言及するのはやめておいた。 余分な墓穴を掘ってしまえば いよいよ羞恥心に耐えられなくなりそうで。 浴衣を着た君もさぞかし格好良いんだろうな、と 誤魔化すように少し冷めたお茶を啜りきった。]* (15) 2021/01/03(Sun) 19:39:21 |
【人】 きっと教育係 キネレト[ほう。君もそんな顔をするんだなぁ。 貴重な一面を垣間見れた気がしたのは一瞬のことだった。 少し残念だなんて思ってしまって、 僕を揶揄う君の気持ちが少しわかった気がした。] なんでもはできないよ。流石に。 でも君の役に立てて嬉しい。 カウンターに座っているのだって ただ座っているだけではないだろう? 手続きやら取り寄せやら相談やら…… ……なるほど。その発想はなかったな。 人手は年中足りていないが かといって気軽に雇えるほど潤ってもいないから…… [どうやって、と尋ねるより先に寄付の申し出だ。 やっぱり君が神様なんじゃないか?? 思いきりが良いというか、時々こうやって 僕の予想を遥かに超えた発言をしてくることがある。 まさかその上を行く教会ごとどうにかする案が ちらっとでも彼の中にあるとは知らなかったが、] (16) 2021/01/03(Sun) 20:04:45 |
【人】 きっと教育係 キネレト忙しい期間に臨時で雇えるだけでも かなり助かると思うよ。 ありがとう、無理のない範囲で頼む。 [子供たちにとっても、先生役は一人でも多い方が安心だろう。 実現されるかどうかは別として、それだけ 僕と過ごす時間を熱望してくれることは素直に嬉しい。 遠慮するのも野暮だなとお言葉に甘えることにして。] うん、行こう。 折角来たんだからさ。 [君が玩具のあひるちゃんにまで 妬いてくれているとは微塵も気付かない。 厳選したスタメンあひるちゃん6匹を携えて 改めて君の手を取った。 ところで、何か忘れている気がする。 とても大切な何かを。 そう思ったけれどそれが何だか思い出せないままに 露天風呂へと続く回廊を歩み出す。] (17) 2021/01/03(Sun) 20:04:52 |
【人】 きっと教育係 キネレト………… 忘れないでね。 [改めて口にすれば己の大胆さに火が出そうだ。 僕は君に内緒で言ったのに。内緒で言ったのに!! 脈が上がったのも繋いだ手から 容易に伝わってしまいそうで、 露天風呂に入る前からなんだか眩暈がしてきた。 こんな調子でだいじょうぶなんだろうか。 ただ、神様に止められようと君を拒むことはないと 言葉にする代わりに君の手をしっかり握っておく。 ぺたぺたと二人分の足音を並べて進んでゆけば、 湯気に包まれた屋根付きの露天風呂が姿を現す。 隣の君へと視線を上げれば──あ。これは見えないやつだ。 眼鏡ケースを取りに戻る君に一緒に着いていき 若干の歩数を余分に稼ぐことで、 一先ず平静を取り戻せるだけの落ち着きを得た。] 洗うのは入浴の前……かなぁ? 後かな? どうなんだろうねその辺。 でも確かにな、 先だと洗っている最中に凍えてしまいそうだ。 温泉って奥が深いねぇ。 (18) 2021/01/03(Sun) 20:05:42 |
【人】 きっと教育係 キネレト[言いながらヴェールを脱ぎ、上着を脱いで畳む。 胸元を飾る紅い布を引き抜き、 ブラウスの釦をひとつひとつ外して ぱさりと小さな音を立てて肩から落とそ…… ……うとしたところで、 隣から積もる雪をも溶かしてしまいそうな熱い視線を感じた。 ちら、と君の様子を窺えば、明らかに此方を見ている。 折角落ち着けた熱をぶり返してしまいながら、 一旦脱ぐのを止めて君の服の裾をちょんと引いた。 お兄さん、お兄さん。手が止まってますよ。] じゃあ………… 脱がし合いっこするかい? ただ脱がし合うだけで、 続きはお布団までおあずけだよ……? [冗談だ。ちょっと言ってみた(かった)だけだ。 その証拠に、項を不意に撫でられただけで 肩が少し跳ねてしまった。 君の手でネックレスとピアスが外されて漸く 忘れていたものを思い出す。宝石箱だ。 あまりにしっくりと身に馴染みすぎていて 外さねばならないことも忘れかけていた。] (19) 2021/01/03(Sun) 20:06:05 |
【人】 きっと教育係 キネレト[君の眼鏡と一緒にケースに仕舞い込まれる ネックレスとピアスを安心して見守って。 君にありがとうと礼を述べて残りの服を脱ぎ始める。] 靴を脱ぐのに気恥しさを感じたことはなかったなぁ。 普段見せないものだからかな? 破廉恥……? でも外が見えているのに裸になるのは 僕も新鮮な感じだな…… 家や教会のお風呂に比べると凄く心許ないよね。 おもしろい。そうかも。 あまり大きな声で話していると 周りにも響いてしまうかな? [雪が音を吸って、ここだけで声は留まるかもしれないが。 仕事で子供たちをお風呂に入れたりもする手前 あまり気にしない面はあるかもしれない。 尤も、好きな人の前でもそうかと言われれば 必ずしもそうじゃないしなんなら 誰の人気もない外で裸になるより恥ずかしいかもしれない。 それでも順調に最後の一枚を脱ぎ終わって、 6匹のあひるちゃんたちと 薄っぺらい小さなタオルを一枚だけ手に持った。 貧相な身体なのが申し訳ないがこればかりは致し方あるまい。] (20) 2021/01/03(Sun) 20:08:00 |
【人】 きっと教育係 キネレト[さむい。脱衣所でもう寒い。 君だって寒いだろう。お互い素っ裸だし。 僕らは可及的速やかに湯船に浸かるべきだ。 さ、行こう! そう視線で促して 扉を開く君を見守っていると、 ……あれ? 出ないの?? 高速で閉じられた扉と彼に小首を傾げた。 うん? なんだい? なんだか信じられないものを見るような目をしているね?? 思わず躊躇うほど外は寒いんだろうか。いやそうか。 結構な量の雪積もってるもんな。 ゆきだるまもかまくらも余裕で作れそうなくらいの。 ヒートショック、なんて単語が薄っすら頭を過ぎって ぶんぶん首を振った。 折角の夫婦水入らずの旅行で君に万が一の事があろうものなら 僕は泣くどころじゃ済まない。] 寒かったかい……? じゃあ、……お先に…………? [譲られた場所へ踏み出して扉を開きさあ一歩、 表に出た瞬間思わず『 さっむ!!! 』と本音が飛び出した。59秒だけ君が一緒に出て来てくれるのを扉を抑えて待ち、 耐え兼ねて風呂桶を引っ掴んで湯船に駆け寄ると 汲んだお湯を自分に掛けて──……] (21) 2021/01/03(Sun) 20:08:23 |
【人】 きっと教育係 キネレトあっつ…………!! [え、熱い。熱いよ?? お湯めちゃめちゃ熱いよ? 家の比じゃないよ?? 即飛び込みたかったのにこれじゃ飛び込めない。 先に放り込んだあひるちゃんたちも 心なしか既に茹だって見えるよ??? 一気に行ったらしぬ。 慣れている人なら平気なんだろうなこれ。 結果、恥を忍んでおそるおそるつま先から少しずつ 身体を慣らすように湯船に身を沈めていくことになった。] (22) 2021/01/03(Sun) 20:09:23 |
【人】 きっと教育係 キネレト[けれどなんとか胸元までお湯に沈める頃には、] ほぁ……………… [熱いと冷たいのコラボレーションはなるほど新鮮で 驚くほど気持ちいいと感じられるようになっていた。 なんだこれ。癖になりそう。 6匹のあひるちゃんたちと戯れながら おいでおいで、と君に向かって手を振った。] (23) 2021/01/03(Sun) 20:09:55 |
【人】 きっと教育係 キネレト[きっと放っておけば明日の朝まで 一晩中続けようとしてしまっただろう真面目な会話は、 彼の機転のおかげで漸くひと段落した。 勧められた二つ目の茶菓子と君の煎れてくれたお茶とともに 君がくれた言葉たちを味わい尽くして、 心躍る宿題の提案に二つ返事で微笑んだ。 結論を急がず待とうとしてくれるところにも、 僕は随分と救われているように思う。 こうして『また今度』が積み重なってゆくのも楽しい。 現在進行形で僕は君に大事にされていると感じるけれど、 君がどんな時に大事にされていると感じると思うかは 今すぐには答えられなさそうだった。 誰にも見せたくなくて隠し続けるうちに 誰かに気付かれることさえなくなった弱い面を見せても、 君は嫌がらない。憐れむでも変に同情するでもない。 思えば一年前のあの日もこんな風に 遠慮して辞退しようとした僕を強く抱きしめてくれて、 気付いたときには自分でも驚くくらいに 心が君に全部持ってかれていた。 ひょっとすると君はきまぐれなノリで、 そうしてくれただけだったのかもしれない。 それでも確かに僕にとっては救いだった。 君に抱きしめられると僕は ここに居ても良いのだと、もっと言ってしまえば 生きていても良いのだと認めて貰えているような気がする。] (98) 2021/01/05(Tue) 22:04:05 |
【人】 きっと教育係 キネレト[図書館の業務については、 一利用者として知る以上の知識は僕にはない。 だから君が普段どんな仕事をしているのか 興味はあるが、凄くあるが、未だに部分的にしか知らない。 僕の所属している教会の主な収入源は献金だ。 他に結婚式や葬儀の謝礼金や、 僕も携わっている教育関連の収入なんかも入る。 時代背景と法律は自分でもよくわからないし もし訊かれたら僕よりも運営が焦りそうだが お察しの通り捨て身を良しとする環境ではあるので いろんな意味で言わぬが花と、 尋ねられても曖昧にしか返せないだろう。 寄付をしようとしてくれる その気持ちだけで大変有難いものだ。 経理の仕事は僕はしていないから、 彼が教会に既に相当な額を寄付してくれている 支援者の一人であることも未だ知らない。 ただ、もし何かの拍子に知ることがあれば 感謝を通り越して怯えてしまいそうな気はする。 僕と君の仲をあまりよくは思っていないらしい神様が 君から必要以上に巻き上げようとしないとも限らないだろう?] (99) 2021/01/05(Tue) 22:04:11 |
【人】 きっと教育係 キネレト[自分に色気が皆無なのも、自分が一番良く知っている。 君をその気にさせられるようなスキルも持たない。 ただ服を脱ぐだけでも 半年前なら体感一週間は掛かっていたし、 君の些細な言動ひとつひとつに対して そこらじゅうに人知れず転がった後を残してしまう。 たまになけなしの勇気を振り絞って誘おうとすれば 大抵ちょっと笑えるくらいに超次元的な邪魔が入ってくる。 君の隣を我が物顔で陣取りながら不甲斐ないとか そのうちに君に飽きられてしまうのではないかとか 申し訳なさと若干の淋しさを覚えながら、 大事にしたいから、という君の言葉を信じることで 自分の心を落ち着かせてきた。 悲しいかな、人間そうすぐには変われないし のんびりまったり過ごす時間も僕は好きではあるんだ。 君の心は読めないから、君がどうかはわからないけれど 君もそうだと良いなと願いながら今日も手を繋ぐ。 忘れ物を取りに戻る君の後を追ったら笑われてしまった。 別に脱衣所に一人取り残されるのが淋しいと思った訳じゃない。 本当だぞ。] そっか。内風呂なら冷えずに済むね。 温まるのが最優先なお風呂を 外に作るだなんてほんとに面白いよね。 (100) 2021/01/05(Tue) 22:04:27 |
【人】 きっと教育係 キネレトああ、でも、本場のサウナなんかは 氷点下の中で氷を割って湖に飛び込むのだっけ…… ……へ? それは、ええと………… ありがとう? [変わらず凹凸の少ない貧相な身体に 見蕩れさせられるような要素は自分では微塵も感じられない。 のだが、多少は魅力を感じさせられているのだろうか。 だとしたら嬉しいね。存分に見蕩れておいてもらおうか。 そんな風に思えるくらいに僕も随分 自惚れ 成長したと思う。しかしながら恥じらいがなくなったわけではないので 服を剥ぎ取るスピードは格段に落ちた。 そんな中で脱がし合ってみるかと冗談で告げた提案に 君は予想外に真面目な顔で考え込み始めた。 あれ? これは本気にしたやつか? どっちだ?? そんな君をじっと食い入るように見つめて 手に汗握りつつ見守りながら、 僕の手も暫し完全にフリーズしてしまった。 君が本気にするなら断る理由は何もない。 そうか、決めたか。脱がせるか。脱がすか。 よし受けて立とう、今夜のご注文はどっちだ……! ……固唾を飲んで答えを待ち構えて 心拍数が最高潮になった辺りで、君は口を開いた。] (101) 2021/01/05(Tue) 22:04:39 |
【人】 きっと教育係 キネレト……ふふ、そうだね。 家でのお楽しみに取っておこう。 お湯とお料理はゆっくり楽しみたいし、 入る前から逆上せてしまっては 折角のお湯を楽しみそびれてしまいそうだしね。 [命拾いした、ような。 少し残念な、ような。 どうにも掌の上で転がされているな。策士だなぁ君。 最初は確かに冗談のつもりだった筈なのに 勝手に僕一人が期待していたみたいで 余計に恥ずかしくなってしまった。 夏の頃よりは肌の色も多少白く戻ったはずの肌が、 羞恥心に耐えかねてじんわり紅く染まり出す。 視線を足元に彷徨わせていると君の靴下が剥がれる。 自分より一回り大きなつま先に無意識に心臓が跳ねた。 なるほど? こういうことか? 温泉であってもきちんと元の形に伸ばされる靴下たちに、 なんだか微笑ましい気持ちになった。] (102) 2021/01/05(Tue) 22:04:57 |
【人】 きっと教育係 キネレトおや、そうだったんだ。初耳だな。 土足で生活する文化圏の人達にとっては 裸足は恥ずかしいものとして映るのか…… 普段他人に見せないものだからかな、おもしろいね。 幼い頃に染み付いた習慣って なかなか消えないものだよねぇ。 大人になってから身に付けた事柄より余程。 [なんとなく、彼が自分から話したがるのでなければ 過去について尋ねるのは躊躇われていた。 興味がないわけでは勿論ないし 寧ろ聴かせて貰えるなら何時間でも聴きたいが、 思い出したくない記憶もあるのかもしれないと思うと 自分からは訊けなかった。 だから、断片的にでも過去の話を聴くことの叶った喜びに 返す声は自然と弾んだ。 僕はと言えば──靴と靴下がまず貴重品だった。 裸足で過ごすのが幼い頃は普通だったから、 当然裸足を恥ずかしいと感じる文化は根付いていない。 ただ、まじまじと見つめられたら確かに恥ずかしくは感じそうだ。 決して綺麗な足とは言えないものだから。] (103) 2021/01/05(Tue) 22:05:08 |
【人】 きっと教育係 キネレト[然しながら胸元を恥ずかしいと感じる文化は根付いているので 君のお言葉に甘えてあひるちゃんを3匹預け、 残りのあひるちゃんたちで胸元を隠しながら 扉を全開にして突き刺すような外気に身を晒した。 残りのどうすることも出来ない部分は湯けむりが なんかうまいこと隠してくれると信じて。 色気もへったくれもない そこら中に響き渡る大声を上げてしまったことを 後悔するも後の祭り。君が笑ってくれたから良しとしようか。 ところで……君は平気なのか熱いお湯。 今度はこちらが信じられないものを見る目で 君を見つめる番だった。] だい、大丈、夫………… 熱いお湯は貴重だって、頭ではわかってるんだが ぬるいお湯に慣れてしまってるんだよな…… 長く浸かっていても逆上せにくいし。 [そうか。先に手で温度を確かめれば良かったのか。 君に倣って指先をお湯に浸して温度を確かめてから かたつむりに負けない遅さで湯船に沈んでいく。 丁寧な掛け湯の大切さを思い知った瞬間である。 なぁ、君の方が温泉慣れしてないか? 気のせいか? そういや眼鏡なしでちゃんと見えてるのかい??] (104) 2021/01/05(Tue) 22:05:13 |
【人】 きっと教育係 キネレトなんだよぉ! 何がおもしろいんだよ!! [抗議の声を上げてみるものの 客観相当面白いであろうことは自分でもわかる。 僕だって君みたくもっとスマートかつエレガントに 入浴を成し遂げてみせたかった。 故に、隣に入って来てくれた君ではなく 敢えてあひるちゃんと戯れる方に夢中になったのは、 照れ隠しでもあったのだ。 恥ずかしくて君の顔が正面から見れなかったから。 水面を揺らしてあひるちゃんを一列に泳がせ、 しんしんと降り続ける雪と白銀の小さな庭園を眺めて スノードームの底ってこんな気分かな、なんて 特に深い意味はなくぼんやり思ったときだった。 君が徐に隣から前へと移動していく。 やっぱり君も熱いんじゃないか、 そう勘違いしたのは一瞬のことだった。 波に翻弄されてくるくる回るあひるちゃんを(1)1d6匹 助けるように引き寄せて胸元に抱きしめながら…… 正面へ回って来た君に漸く目を合わせて、] (105) 2021/01/05(Tue) 22:05:18 |
【人】 きっと教育係 キネレトへ? 隊長? 僕のこと? 足? 勿論構わないが……何故だい? [言われるがままつま先を伸ばして素直に足を乗せた。 とろっとしていて濁っている温泉の湯質のせいで 足元はあまり良く見えず、 君のどの辺に乗っているのかもよくわからない。 膝とか太腿とか、その辺だろうか。 楽しそうに口ずさまれる鼻歌を聴いていると なんだか僕も釣られて歌ってみたくなってきて、 君の歌声に合わせて一緒に口ずさんでみる。 相変わらず良い声だなぁ、君。 歌詞は一部しかわからないからほとんど鼻歌になった。が。 足元のこそばゆさに小さく身を捩った。] (106) 2021/01/05(Tue) 22:05:27 |
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