【人】 倉科 宙[──事の始まりは、夏の終わりまで遡る。 彼女と初温泉旅行を終え、土産菓子を職場で配っていたところ。 仕事終わりにまたしても、「ヤケ酒に付き合え」と例の職場の先輩に捕まって飲みに行くことになってしまった。 どうやら、いつかの俺が騙し討ちで連れてかれた合コンで、狙ってた相手に振られたらしい。 ご愁傷様である。 ちなみに俺は、もう頼まれても泣き落としされても合コンに出るつもりはない。 恋人一筋なんで、と前以上に職場で公言してるのは余談だが。 でも一応、仕事はできるし何かと世話になってる先輩だ。 ちょっとうざい絡み酒程度ならば付き合おうと、同僚数人で開催された慰め会。 野郎だらけなのもあって、酔っぱらいが出来上がっていくうちにだんだん話題が愚痴から脱線し下ネタへと走り出し。夜のオカズから、所謂エログッズの話へ移行していき。 大人しく流されるまま聞き手になっていたら、何故かおすすめラボの通販サイトを教えてもらってしまった。] (44) 2022/11/01(Tue) 21:42:21 |
【人】 倉科 宙[いやこれをどうしろというのか。 でもまあ、正直ちょっと、人並みに興味はある。 見るだけなら無料だし、しげしげと商品を眺めていたら、目に入ってきたモニター募集の文字。 いきなり購入はハードルが高い。 でもお試しできるなら、ちょっと気になるな。 どうせこういうのって結構応募者いそうだし、選ばれるとは限らなそうだし。 運試しってことで申し込んでみるか、なんて。 好奇心から軽い気持ちで、応募ページに入力してしまったのだ。 今ならわかる。 あの時の俺は、かなり酔っていた。] (45) 2022/11/01(Tue) 21:42:32 |
【人】 倉科 宙[げほ、と噎せた。] はぁ!? いや、違うから! マンネリとか思ってないから、 ちゃんと三四子に満足してるからっ! [否定してから、何を言ってるのかと我に返り。 顔が火照り、頭を抱えたくなった。 彼女のマジトーンと神妙な顔が居た堪れない。] (47) 2022/11/01(Tue) 21:43:37 |
【人】 倉科 宙[とりあえず、見下ろしたままでは話しにくいので。 上着と鞄を置いて、俺も床に腰を下ろした。 なんとなく気分的に、正座である。] ……コホン。 あーその、ちょっと前に仕事の人らと飲んでた時、 男だけの集まりだったからか、なんかそういう話になって。 おすすめ通販サイトを教えられて見てたら…… モニター募集があったから試しに申し込んでみたら、 うっかり当たってしまったというか。 [自分で言っててどこまでも言い訳くさくて、眉間に皺を寄せながら。 ひとまず、経緯の説明を。] (48) 2022/11/01(Tue) 21:44:55 |
【人】 倉科 宙まさか本当に届くと思ってなかったし、 断じて、マンネリだとかそういうんじゃなくて。 ちょっと商品説明読んでみたら、 実際はどんなもんか興味湧いたりするだろ? 実物を見てみたいとか、そういうの。 [時折視線が泳ぐ度、視界の端をちらちら過ぎる段ボール箱。 まさかこんなドッサリ結構な寮と種類が送られてくるなんて、俺だって想定外だった。 今更だが、変態だと罵られなかっただけありがたい。 まだ若干気まずくはあるが、元々高校時代に異性として意識してない頃には、気の置けない友人であり。 むしろ俺よりあけすけなのは彼女の方で、割と遠慮なく物が言える間柄だから、一度口にしてしまえば腹が据わるのも早く。] (52) 2022/11/01(Tue) 22:02:42 |
【人】 倉科 宙……ていうかさ。 三四子もちょっとこういうの、 興味あったりしないか? [俺以上に好奇心旺盛な彼女を、ちら、と見やった。*] (53) 2022/11/01(Tue) 22:04:08 |
【人】 倉科 宙[簡潔にまとめられた経緯は、身も蓋もないが。>>65 間違ってないので、何も言い返せない。 ひとまず、マンネリが違うことは信じてもらえたぽいので、よしとしよう。>>64] フツーに言えばって、簡単に言うけどなぁ。 その辺の懸賞当たったみたいに、 アダルトグッズが当たったぞって報告するのか? いやできないだろ。 [いや、三四子ならフツーに言うかもしれない。 あっけらかんと報告する彼女に、むしろ俺が狼狽える図が想像できてしまうのもどうなのか。 でもそれが三四子らしいというか。 実際にこうして、呆れたり引いたりせずに居てくれるからこそ、俺も正直に話すことができるし。 いつもと変わらない様子で笑ってるから。 だんだん俺ばかり気まずく思ってるのも、馬鹿馬鹿しくなって。 少し痺れてきた正座を崩して、大きく息をつき。 笑う彼女につられるまま、俺も小さく吹き出した。] (84) 2022/11/02(Wed) 12:59:02 |
【人】 倉科 宙[小さく息をつけば片手を伸ばし。 わっしゃわっしゃと彼女の頭を撫でた。] じゃあ、その気が変わらなかったら またあとで……、な。 [つい口元が緩みそうになるのを、懸命に誤魔化しながら。 少し名残惜しい気持ちを抑えて、手を離す。 ちょっとそわそわしてしまうのは、見逃してほしい。*] (99) 2022/11/02(Wed) 23:47:25 |
【人】 倉科 宙[ささっと部屋着のトレーナーに着替えたあと。 野菜を切る恋人の横で、バターライスをふわふわの卵で包んだオムライスを作っていく。 ソース代わりに温め直したシチューをかければ、なかなかボリュームのある一皿がテーブルに並んだ。 サラダを添えれば、彩りもよさげな夕飯になった。 仕度する間、ふとした瞬間そわそわしてしまったりもしたけれど。 いつものように、今日あったこととか他愛無いやり取りをしながら、一緒に食事を摂り。 空腹が満たされたあとは、皿洗いは三四子を任せて、俺は風呂掃除を済ませてしまおう。 そうして。] 三四子ー。そっち終わったか? [バスタオルを片手に持ちながら、呼びかける。 気になるのはやっぱり、彼女の気はまだ変わらないままかどうか。**] (112) 2022/11/03(Thu) 1:53:38 |
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