【人】 踊子 リリー[ 男の姿が完全に視界から消えた後。 女はようやく強張っていた体の力を抜き、 長い溜息を吐いた。 ] ……やっちゃったかもなぁ、これ。 まあ、それはそうか……。 [ 緊張で冷え切った指先を温めるように握り締める。 どうにか忘れてくれないものか、と 叶いそうにもない願いが頭の中を過ったが。 とにもかくにも無理な話。 気持ちとは裏腹にきらきらと煌めく髪を靡かせ、 またひとつ溜息を。* ] (174) 2022/11/22(Tue) 19:27:57 |
踊子 リリーは、メモを貼った。 (a40) 2022/11/22(Tue) 19:28:54 |
【人】 踊子 リリー──────わあ……! [ 単なるメモ用紙というわけではなかったらしい。 開いた瞬間に、小さな小鳥たちが囀るように歌う、 そんな癒しを与える──術画のひとつ。 先程の人物は画術師だったらしい。 女の同業者にも一人、著名な画術師のファンがいるが 実物を実際目にしてみれば そうなる気持ちも分かろうというもの。 ] ……きれい。 もしまた会えたら、お礼がしたいな…。 [ 歌う小鳥の声は、女の心を落ち着かせてくれる。 大切にメモ用紙を仕舞えば、 ようやくその場から一歩を踏み出した。 ] (216) 2022/11/22(Tue) 23:04:30 |
【人】 踊子 リリー[ それと同時に思い出す。 ────『綺麗』なお嬢さん、と呼ぶ声。 ] 「リリー。 貴女の髪と瞳は価値があるのよ。 その二つさえあれば、貴女は星になれるわ。」 [ 己の肩を掴む、母の姿が頭を過っては消えていく。 舞うのなら、 ステップを踏む時は、いかに髪を美しく魅せられるか。 瞬きひとつも、双眸の色を映えさせるように。 好きに踊るのではいけない。 ────この二つだけは、欠けてはいけない。 ] (217) 2022/11/22(Tue) 23:04:34 |
【人】 踊子 リリー[ あても無くふらふらと広場を歩いていれば、 やけに熱気を帯びた人々の姿が目に入った。>>203 本番前になにかしている人でもいるのかと 遠目から伺おうとして、──止まる。 ] ………………。 [ いつかの日に、バーで見かけた青年と。>>143 彼と共に靴を鳴らしてステップを踏む、もう一人。 連れ、だろうか? >>204躓いてよろめく姿はお世辞にも上手い訳ではなく 仮面を着けた青年と並べば、技術に差は見える。 ──ただ。 何にも縛られていないような 何もかもが楽しいと表現するような、その笑みが どうしてか、目を惹いて離れなかった。 ] (218) 2022/11/22(Tue) 23:04:40 |
踊子 リリーは、メモを貼った。 (a46) 2022/11/22(Tue) 23:06:08 |
【人】 踊子 リリー[ この、美を何よりも尊ぶラ・コスタでは。 彼が抱えた傷痕は美の舞台から追いやられることも ──或いはそれ以上の冷遇を受けるであろうことも。 男の視線は、衣服や髪、瞳を辿るように動いていく。 女が持たざる者≠ナないことは明白だ。 故に差し向けられた『綺麗な髪と瞳』という言葉を、 にこ、と微笑んで受け止める。 ] 私は大丈夫です。 ……すみません、逆に心配させてしまって。 [ そう。彼の言う通り、怪我をしてしまえば、 …欠けてしまえば美しさは損なわれるもの。 真っ先に気にするのが肌なのか、とは思えども 確かにパーツの一部として考えれば 彼の指摘も正しい、のだろう。 ] (253) 2022/11/23(Wed) 10:48:06 |
【人】 踊子 リリー[ だが。 続けて零された四文字に、女は目を瞬かせ、 ──今日はよく不足の言及をされる日だなと 心の中で溜息を零した。 ] ……貴方から見て 惜しい、と思うのは、……どのような点を? ああ、いえ、不快に思ったわけではないんですが。 [ 本日二度目となれば、流石に聞いてみたくはある。 相手が身構えないように 穏やかな声での前置きをひとつ放ち、首を傾いだ。** ] (254) 2022/11/23(Wed) 10:48:39 |
踊子 リリーは、メモを貼った。 (a59) 2022/11/23(Wed) 10:51:24 |
【人】 踊子 リリー…………なるほど? 貴方の仰ることにも、一理ありますね。 ──この街では、心だけ美しければ良いなんて そんな甘い価値観……通用しませんから。 [ 男の語る美≠ヨの意識は、 少なくとも中途半端なものでもないのだろう。 真剣な両の目と、痛ましくも映る火傷痕。 肌の美しさを損なったが故の観点か、 もしくは元来の意識かはともかくとして 女は至って真面目な顔で、その言葉を耳に入れ。 「その見目で」と失笑することはしない。 ……この街を生き、この街で美を魅せる以上 そこから転落した人の姿は未来の自分だ。 ] (263) 2022/11/23(Wed) 15:00:41 |
踊子 リリーは、メモを貼った。 (a62) 2022/11/23(Wed) 15:02:56 |
【人】 踊子 リリー[ 彼がどこか安堵したように息を零すのを見れば>>267 緊張でもさせてしまっただろうか、と小首を傾いだ。 ──けれど、少し考えればそれも当然かもしれない。 持たざる者≠ヘ、この街では最下層の扱いを受け、 ヒエラルキーの下層へ押し込まれるのが現実。 ] ええ、貴方の仰る通りですね。 女神も──人々の思う美≠ノも正解はない。 [ 最善を尽くせるならそうあるべきだ。 同意するように頷けば、 真面目な面持ちの男性から、名刺が差し出される。 ] ――――――……。 [ 星の煌めく瞳で、じい、と彼を見つめながら 紡がれる言葉を邪魔することなく耳に入れ。 ] (289) 2022/11/23(Wed) 19:00:37 |
【人】 踊子 リリー悪い噂、というのは 貴方のその──お顔の傷痕に関する? ……そうであれば、別に、気にしません。 [ 彼の悪い意識≠知らぬのだから、 そこはともかくとして。 腕を動かし、彼の手から名刺を受け取れば 裏面の簡易な地図を確認し、懐へ仕舞う。 ] スカリオーネさん。 私は……踊り子のリリーです。 近いうちに、お店へ行かせていただいても? ……あ。予約とか、必要でしょうか。 [ 微笑んで名前を告げ、 彼の善意を受け入れる旨を、来店希望として口にする。 指摘の通り、踊る為の衣装は露出も多く 整えられるならば整えたいのも本音だからだ。 ] (290) 2022/11/23(Wed) 19:00:41 |
踊子 リリーは、メモを貼った。 (a66) 2022/11/23(Wed) 19:01:46 |
【人】 低速 リリー[ 覚えている。 水面のように、動くだけでさざめくように揺れた 姉の美しかった#ッの青。 ──失われた後の、周囲の冷笑。 知っている。 鈴が転がるよりも綺麗に、軽やかに鳴っていた 母の美しかった$コの音。 ──潰えた後の、…… ] (317) 2022/11/23(Wed) 21:16:01 |
【人】 低速 リリーそれじゃあ、ええと──── ……このあたりの日時なんかは、どうでしょう? [ 折角ならば、フェスの最中に訪いたいものだと 近しい日付を尋ねて。 彼が頷いてくれるならば、その通りに。 全てが終われば、最後に花咲くように笑んで ] ありがとうございました、スカリオーネさん。 良いフェスを。 また後日、お伺いしますね。 [ そう頭を下げ、彼を見送ることとなる。* ] (318) 2022/11/23(Wed) 21:16:04 |
低速 リリーは、メモを貼った。 (a74) 2022/11/23(Wed) 21:18:07 |
(a84) 2022/11/23(Wed) 23:55:31 |
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新