【人】 京職 一葉「────ッ、もう私では到底お相手になりませぬな……っ」 キン、と弾かれた刀が後方へ弾け飛んでいく。 両腕が未だ痺れているのは、彼の今の膂力を示すには充分すぎる程のもので。 「立派な若獅子に成られて、私は嬉しうございますよ」 出会った時は子猫のようでしたのにと笑えば、昔の事をと拗ねた風な顔になるだろうか。 家族を失い百継様の養子となった少年は、百継様の傍ら、共に百鬼夜行に対抗すべく爪と牙を研ぎ始めた。それが決まった道筋であったかのように。 師と呼ばれる程の行いではないが、当時の彼に護身術や刀の扱いの基礎を教えた事もある。 前当主を始め、相当の人々が妖共の餌食となった惨事で閑散としていた屋敷の中、訪れる度に手合わせにと乞われ続けた時期もあった。 私の胸ほどにしか無かった背丈は、今は並び立つ──若干見上げねばならない感覚があるのは気の所為だ、気の所為──程。 「────精悍になられましたな」 僭越ながら、百継様の背を守るのは私でありたいという思いを抱いている事は否定しない。 だが百継様の御前、かかる火の粉を払うのはきっとこの男であるのだろう。 一葉は少しも変わってない風に見えると、褒め言葉か慰めかは判らない言葉には、あとは老いる一方でございますよと軽口で返したのだった。* [友情(+)取得] (24) Valkyrie 2021/04/21(Wed) 7:29:54 |
京職 一葉は、メモを貼った。 (a10) Valkyrie 2021/04/21(Wed) 7:30:38 |
一葉は、(3)(3)(4)(5)(1)(4)6d6 (a11) Valkyrie 2021/04/21(Wed) 7:46:26 |
一葉は、むむ…… 5+(5)(6)(1)(3)(3)5d6 (a12) Valkyrie 2021/04/21(Wed) 7:46:48 |
一葉は、5+6+(6)(2)(6)(6)4d6 (a13) Valkyrie 2021/04/21(Wed) 7:47:00 |
一葉は、5+6+6+6+6 にてパスでございまする (a14) Valkyrie 2021/04/21(Wed) 7:47:35 |
一葉は、斯様な処で過剰な運を使ってはいけませぬのだ…… (a16) Valkyrie 2021/04/21(Wed) 7:48:12 |
京職 一葉は、メモを貼った。 (a23) Valkyrie 2021/04/21(Wed) 7:56:58 |
【人】 京職 一葉>>27 徽子様 返し 「人が多いと、その気に引き寄せられる妖も多うございますゆえ」 百鬼夜行に怯え、神仏に頼る気持ちも解らぬではないが、その混雑で妖を引き寄せてしまっては本末転倒。 個人的にはあまり気乗りのしない界隈だが、警邏先に入れねばならない場所でもあった。 独特な香の匂い。朗々と流れる僧侶達の声。 片袖で顔の下半分を覆いつつ、こちらへと門外に誘う私に、徽子様は少し不思議そうな顔で見上げて来られた。 「強い香りは、あまり得手ではございません」 そう。もうほどなくして10年になろうという知己だと言うのに、私たちは互いの事をこれほどまでに知り得ない。 私は徽子様の事を何も知らない。 徽子様もまた、私の事を。 私の心を。 (29) Valkyrie 2021/04/21(Wed) 9:28:40 |
【人】 京職 一葉「──────"おそろしい"?」 己でも思っていた以上に冷たい声音になり、自分で自分に驚いた。 「徽子様は、百継殿の御力をお疑いか?」 「おそろしいなど、思う筈もござらん」 「百継様はきっと長き平安をもたらして下さるのだから」 私よりも余程に近く、百継様の傍らに侍り続ける、この女。 他の者には決して見せぬ顔を、向けるのだ。 百継様は、この女に。 ────嗚呼。これは、嫉妬、だ。 [嫉妬(-)取得] [パス] (30) Valkyrie 2021/04/21(Wed) 9:30:15 |
京職 一葉は、メモを貼った。 (a25) Valkyrie 2021/04/21(Wed) 9:41:56 |
【人】 京職 一葉>>4 サービスシーン ■状況:野良あやかしに遭遇 ■解決:調物で解決 ■アイテム:牛車 * * * ぴちゃ、ぴちゃ、 ────────くちゅっ、 それは、腐臭を放つ小動物の死骸に齧り付いていた、小さな黒い塊。 尋常ならざる災厄である百鬼夜行は、文字通りに"地獄の釜の蓋が開く"ようなもの。 常には決して現れない強大かつ危険な妖が数多あらわれる。 が、このような小者の妖は釜の蓋が開かずとも、平常時にこうして時折見ることがあった。 鬼一一門の加護が薄れる郊外においては、尚の事。 「お前は知らぬのだよな。腐肉より美味なるものが山とあることを」 人を襲うほどの力はない妖怪と見て取り、青草を踏んで近付いて行く。 それはほんの気紛れだった。 手元には、数刻前に購入したばかりの餅菓子の包み。 「"団子"と言う。────旨いぞ」 言葉は届いたのかどうか。 だがボロ雑巾で象った兎のような態の妖は、一粒取り出し落としてやった小さな団子に齧り付いていた。 (34) Valkyrie 2021/04/21(Wed) 10:11:18 |
【人】 京職 一葉「────?……あれ、は」 軋む轅と足音、鈴の音に、近くの街道に目を遣れば、牛車の影。 牛車を引いているのは牛ではなく、数人の見目麗しい半裸の男衆だ。 それはこの都に居を構える豪商奥方の無粋な習慣。 己の──ではないな。夫君の、だ──権力を誇示したいものか、悪趣味としか言い様のない美意識ゆえか。 奥方の斯様な趣味もさることながら、かの家の商売自体、飢饉の際に米野菜を売り渋るなどの行いが鼻につき、私は全く奴らを気に入ってはいなかった。 「団子が気に入ったのなら、あの牛車に付いて行けば良い」 足元の妖に語りかける。 豪勢な食卓から多少の食べ物をくすねるなど、仔兎程度の小さき妖怪ならば造作も無い事だろう。 家に憑けば貧乏神になるやもしれぬ? それは私の知った事では無いな。 「私は……妖怪を全て滅ぼしたいわけではないのだ」 人は人の世界に。妖は妖の。 今日のこの行いは、それを些か逸脱していたやもしれぬけれど。* (35) Valkyrie 2021/04/21(Wed) 10:12:15 |
京職 一葉は、メモを貼った。 (a33) Valkyrie 2021/04/21(Wed) 11:42:54 |
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