【人】 清浦 和人─ 二日目以降 ─ [洋上の旅も悪くはない。 美味い飯、美味い酒、密航者の身分で大手を振って歩き回るわけにもいかなかったが、それなりに楽しんではいた。ただ、最大の誤算はこの船がただのクルージングであり、元の港に戻るということ。 陸に戻ればまた警察の包囲網を潜り抜ける必要が出てくるが、それでも物は考え様。 港を離れ丸一日以上過ぎてなお、この船で自分を探している気配はない。この船の存在自体が隠匿されているのか、それともノーマークなのか。 つまり、少なくとも陸に戻るまでは愉しめるということだった。]* (10) 2020/07/15(Wed) 10:33:03 |
清浦 和人は、メモを貼った。 (a9) 2020/07/15(Wed) 13:30:07 |
【人】 清浦 和人[夜は部屋で過ごした。 本来の客である男には“丁寧に”お願いしたつもりだったが、同意してもらえなかったので夜中のうちに海水浴に行ってもらった。 お陰でそこそこいい部屋が手に入った。やはり寝るならベッドがいい。それと当面必要となる程度のキャッシュ。 “いい男”だった。 夜明けよりも少し早い時間に部屋を出た。 行く宛はなかったが。] (70) 2020/07/16(Thu) 21:10:26 |
【人】 清浦 和人[空と海が明るくなるころには男の姿はシアターにあった。大きなスクリーンに映し出されるのはずっと前に大ヒットした洋画。 密航者の男と金持ちお嬢様との恋の話。 実在した大型客船が氷山に衝突する。 そんな映画をここで流すのだからセレクトした担当者は趣味がいい。 それから太陽が真上に昇ると男は女を組み敷いていた。 そのころになるとこの船がどんな船かを完全に把握していた。 本当に極楽かもしれないと思いつつ、水平線に日が沈むまでセックスに明け暮れた。] (71) 2020/07/16(Thu) 21:11:36 |
【人】 清浦 和人[空に星が瞬くころに、昨夜海水浴に出した男が行方不明だと慌ただしく走るスタッフを目にした。 邪な笑みを浮かべる。 見つかるわけはない。 そいつはとっくに鱶の餌だ。 そして男は悠々と船内を闊歩する。 美味い酒を喉に流し込み、美味い飯を腹に収めて、カジノで金をすった。 そんな風に丸一日を自由に平穏に過ごした。] (72) 2020/07/16(Thu) 21:12:06 |
【人】 清浦 和人─ 二日目の深夜 ─ [寝床を失った男はデッキに備えられたベンチに体を横にして夜空を眺めていた。 静かにに時間が過ぎていく。 大きな船だけあってあまり揺れは感じない。 残された時間は後1日。 せっかく神様のくれた粋な計らいだ。 最後まで楽しませて貰おうと立ち上がるとデッキを後にした。 行く宛なんてない。 いつだって、そんなものはない。 思うがままに足の向くままに。]* (73) 2020/07/16(Thu) 21:14:36 |
【人】 清浦 和人─ 二日目・昼 ─ >>149 [突然声をかけられた。 青いワンピースの小さな女の子。 少なくとも男の目には成人しているようには見えなかったが、その少女に鼻で笑って答える。] 二人に見えるなら眼科に行け。 三人に見えるならカウンセリングを受けてこい。 [カウンセリングなんて何百回受けても無駄と知ってはいるが。] なんだ?迷子か? この船にもお前みたいなガキが乗ってるのか。 [完全に子供扱いしたところで、それなりに集めた情報を思い出す。 『このクルーズ船は 18歳未満の乗船を認めていない、珍しい旅客船。』] …………これで18より上だって? [足を止め、訝しそうに“少女“を見つめた。] (152) 2020/07/17(Fri) 19:40:42 |
清浦 和人は、メモを貼った。 (a60) 2020/07/17(Fri) 20:03:30 |
【人】 清浦 和人[背格好は確かに子供だが、よく見れば少女というにはあどけなさが足りないか。 それに、確かにこの船にいるだけあって”雰囲気”がある。] ハ、……眼科が必要なのはこっちか。 で?自称20のお嬢さんは俺に用があるってわけか。 [どんな用かは聞くまでもない。 この船で女が男に声をかける、もしくはその逆も。 いまいち20以上という実感がないのと、この船の異様さに馴染めているといい難かったが、それでも本当に子供ではないというのなら”ランチ”にはいいかもしれないと思い始めていた。] ……どこで、だ? [男の気配が獣のそれに変わる。 ただ雄というだけとは違う気配、捕食者のそれ。]* (154) 2020/07/17(Fri) 20:32:20 |
【人】 清浦 和人[生憎と矯正が必要ではないのでサングラス以外で眼鏡をかけた経験はない。 だが似合うのなら今度変装をするときは眼鏡をかけてみるのもいいかもしれない。] それなら、……ここでいいな。 [言うが早いか、”女”の小さな体を海側の手すりに追いやる。] 随分と慣れているようだが。 もちろん楽しませてくれるんだよな? [顎に手をかける。 気障な仕草というよりもガッシリと掴むようにして上を向かせる。 女がそのまま見上げればぶつかる視線、覗き込む目は好気に染まっている。]* (156) 2020/07/17(Fri) 21:01:46 |
【人】 清浦 和人[しらふで交わることのほうが少なかったかもしれない。 アルコール、あるいはドラッグの類。 残念ながらいま手元にそれはなかったが。] 気持ちよくできるのか? [挑発的に応じる。 女の顔が股間の前にくればジッパーを下げ、下着をすらしてモノを取り出す。 半勃ちとなったそれはすでに人並みの長さ、これより更に伸びると知れば女はどんな反応をするのか。 ただでさえ小さな女との対比に面白さがこみ上げてきて口の橋が吊り上がる。 ウェイターが酒を持ってきたのならグラスを一気に呷り。 「今のより強いやつを二人分もってこい。] と女の分まで要求した。] (159) 2020/07/17(Fri) 21:23:34 |
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