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【人】 盗人 アシュレイ[ 突然の事で一体何が起こったのか。 小さな石の破片が、爆発が起きたかのような風圧が 全身を強く叩きつける。 壁際の方に倒れ込んだ俺は、急いで立ち上がり 状況を確認しようと周囲にへと目を走らせる。 砂埃が徐々に薄れて、視界が晴れていく。 目の前に現れたのは巨大なロック・ゴーレム。 そして、地面には 頭を粉砕され、潰れたトマトのように 脳味噌やら肉片やらをぶちまけてる奴。 馬車に轢かれたカエルのように 胴体を潰され内臓がべちょりと飛び出している奴。 辛うじて避けたのか、 呻き声を上げてる奴が転がっていた] (12) 2020/11/28(Sat) 17:56:27 |
【人】 盗人 アシュレイ( やれやれ…… ) [ 元から戦力としてあまり当てにはしていないのだが、 流石にパーティーを組んだ者としては呆れたくもなる。 死んだ男たちを冷たい目で一瞥すれば 突如現れた敵に視線を向け、 腰に下げた短剣へと手を伸ばした。 敵はロック・ゴーレムが一体。 残念ながら術に長けた者はおらず そう易々と撃破する事は出来ないだろう。 それでも、自分たちを罠に嵌めた 何者かの事を考えれば、 逃げ道を用意しているとは思えず。 戦う以外に選択肢はなさそうか] (13) 2020/11/28(Sat) 17:56:38 |
【人】 盗人 アシュレイ[ ゴーレムが動き出し、 転がっている男へと手を伸ばす。 哀れ、生き残った男はゴーレムの手で 一度ぐしゃりと潰されてしまった。 潰れる瞬間、断末魔の叫び声がホールに響く。 その後、潰された男は ボロ雑巾のように壁へと叩きつけられた。 壁には血がこびり付き、地面へと落ちたそれは 胴体のあちこちがおかしな方向へと曲がっており もはや生きてはいないだろう。 自分も間違えば同じような末路を迎える。 気を抜く訳にはいかない。] (14) 2020/11/28(Sat) 17:56:43 |
【人】 盗人 アシュレイ[ 右手に短剣を構え、距離を取りながら 相手の出方を窺う。 何度か攻撃を避けながら様子を見ていれば どうやらこのゴーレム、 動きはそんなに早くなさそうか。 とはいえ、攻撃力は中々のもの。 うっかりその手に捕まってしまえば、 最悪一撃であの世行きだろう。 その上、石で出来ているだけあって 防御力も結構ある。 試しにナイフを投げつけたり 短剣で切り付けたりしたが深く傷付ける事は出来ず、 致命傷を中々与えられそうにない。 ────さて、どうする? 視線をゴーレムに向けたまま考えを巡らす] (15) 2020/11/28(Sat) 17:56:49 |
【人】 盗人 アシュレイ[ 暫しの間の後、小さく呪文を唱える。 すると、短剣が青い光を帯びた。 ゴーレムの攻撃を掻い潜り 青く光る短剣で胴体を切りつけていく。 先ほどよりは深い傷を与えられるものの それでも致命傷とまではいかず。 それでも構わず、距離を取っては隙を見て 何度も何度も胴体を切りつけていく。 次第に傷は全身に広がりあちこちが罅割れていく] (16) 2020/11/28(Sat) 17:56:54 |
【人】 盗人 アシュレイ[ 最後に、短剣を両手で構えて 地面を強く蹴っては弾丸のように真っ直ぐ跳び その勢いのまま、ゴーレムの胴体に短剣を突き立てる。 確かな手ごたえ。 ゴーレムの身体が罅割れて バキバキと音を立てて崩壊していく。 そうして倒れたゴーレムに背を向けて 額に浮き出た汗を拭い取り、ふぅっと一息。 それから顎に手を添えては 周囲に視線を這わせては考えに浸る] (17) 2020/11/28(Sat) 17:57:11 |
【人】 盗人 アシュレイ( 窓はマジックミラー…… 抜け出せそうにないか。となると ) [ 一旦目を閉じ、再び開いて。 周囲の死んだ男たちの荷物から 使えそうな道具を抜き取り。 短剣を右手に握ったまま、 建物の奥へ向かって駆け出すのであった 引き下がれないのであれば進むしかない故に]* (18) 2020/11/28(Sat) 17:57:28 |
【人】 盗人 アシュレイ[ さらに先へと進めば パッと見何の変哲もない廊下。 試しにそっと足を進めてみれば 途中床が急に崩れ、そこから深い闇が顔を出す。 今度は落とし穴付きの廊下らしい。 玄関口のゴーレムといい、人食い箱といい 罠が張り巡らされた館。 明らかに侵入者を意識した罠の数々に 大層な歓迎だなと独りごちては 慎重に足を進めて落とし穴をやり過ごす] (33) 2020/11/29(Sun) 0:13:02 |
【人】 盗人 アシュレイ[ 中庭へと出れば、 外は来た時よりも日が暮れており 館の外にある森は真っ黒に染まって ざわざわと音を立てていた。 空を見上げれば 月が薄っすらと雲の間から顔を覗かせて 冷たく乾いた風がざっと吹いては身体を撫でていく。 ( 柵を乗り越えて行きたいものだが…… 対策してあるのだろうな…… ) 何とはなしに、石ころを拾い 館の周囲に張り巡らされた 石壁の向こうに投げてみる。 すると、石は見えない壁にぶつかり弾き返された。 予想通りである。 脱出する為には奥へ進むしかなさそうだ] (34) 2020/11/29(Sun) 0:13:14 |
【人】 盗人 アシュレイ[ 噴水に隠されていた隠し階段を見付け 奥へ奥へと足を運んでいく。 地下に続くと思われる階段は どこもかしこも蔦で覆われており 先へ進むには蔦を切らなければ進めなさそうで。 こんな時、魔術師であれば 火の魔法で蔦を焼き尽くして進むのになと 溜息を吐きつつ。 不満そうに片目を眇めては 蔦を短剣で切り払っては一段一段 階段を下りて行った。 どれだけの距離があったのだろう。 蔦を切っては払い、一歩進んでは 再び蔦を切っては払って。 そうしている内に、蔦が生い茂る隙間から 地下室に繋がると思われしき扉が見えた] (35) 2020/11/29(Sun) 0:13:21 |
【人】 盗人 アシュレイ─── 扉の先には ─── [ 頑丈そうな扉をゆっくりと開いていく。 すると、目の前には謎の男が立っていただろうか。 男の姿を目に入れれば、地下室へと足を踏み出し] お前がこの館の主、か。 随分と乱暴な……────っ!? [ まずは脱出方法でも問い質そうと 短剣を男の首へと突き付けようとした。 ───その瞬間。 切り払ってきた、ただの蔦と思わしき蔓が 全身へと絡みついてきたのだった] (36) 2020/11/29(Sun) 0:13:28 |
【人】 盗人 アシュレイな、なに……!? くっ……。 [ 蔦は全身に、腕に、足に、胴体に絡みついて 強い力で締め付けてくる。 思わず、手にしていた短剣を離しそうになるも 寸でのところでそれを避け。 短剣で蔦を切り裂こうとするも、時既に遅く。 まるで蜘蛛の巣にかかった蝶のように 身動きが取れないまま、 抵抗できない姿を男の前に晒すのであった]* (37) 2020/11/29(Sun) 0:13:38 |
【墓】 盗人 アシュレイ[ 男は地に落ちた短剣を広い、 此方へと向き直っては剣の峰で頬を叩く。 軽口めいた口調で告げられるのは 何時ぞや聞いた、魔王と呼ばれる男の噂。 まるで自分の事のように語る言い草に 最初は何を言っているのか理解出来なかった。 ( 魔王だと? こんな男が? …────そんな馬鹿な ) こんな辺境の地に、あの、人々に恐れられる魔王が 存在したなどど、信じられる筈もなく] (+8) 2020/11/29(Sun) 16:55:43 |
【墓】 盗人 アシュレイ[ それだけに止まらず、眼下では蔦が己の陰茎に這い 背面では不浄の穴にまでそれは伸びては蠢いて] は、ぁ゛……ッ、…やめ……ん、ぐぅ…… [ 蠢く蔦から齎されるその感触に 目を閉じ、唇を強く噛んで堪えるものの。 堪えきれない声が唇の隙間から零れ落ち。 自然と下腹部に血が集まり肉茎は大きさを増して。 浅ましくも無意識の内に腰は前後に揺れる。 そのうち、蔦の動きが止まらなければ 鈴口から白く粘ついたものを垂れ流し。 身体をびくびくと小刻みに震わせた後 全身をくたりとさせただろう]* (+12) 2020/11/29(Sun) 17:15:15 |
【墓】 盗人 アシュレイ[ 暫し、深呼吸を繰り返していれば 視界の端で何かが動くのを目に捉える。 この悪夢の元凶たる男。 そいつが足先の方から近付いてくる。 睨みつけるのは今出来る精一杯の抵抗。 怯えた表情を見せないのは己の矜持故。 けれどそんな強がりは長くは続かず すぐに視線は別の場所へと引き寄せられた] (+21) 2020/11/30(Mon) 16:30:46 |
【墓】 盗人 アシュレイ[ 男の手にしている金属、鋸。 鋸は部屋の照明を受け、冷たくギラっと輝く。 それを目にし、認識した瞬間。 目を大きく見開き、恐怖に顔を歪ませて] っ……! や、やめ、ろ……! [ 必死に蔦から身体を自由にしようと藻掻く。 けれども、蔦は頑丈に絡みついており 己の力ではそこから逃れる事など出来もせず] (+22) 2020/11/30(Mon) 16:31:28 |
【墓】 盗人 アシュレイ[ それからどれだけの時が過ぎたのだろう。 闇に沈んだ意識は浮上し 薄っすらと目を開ければそこは知らない天井。 頭は霞がかってぼんやりとする。 自分はどうしてここにいるのだろう。 記憶を辿っていけば、浮かび上がってくるのは 悪夢のような出来事。 思い出すだけで全身にじとりとした脂汗が湧く。 目を閉じ、あれは夢だ、夢なんだと 胸に手を当てては己に言い聞かせるように 内心呟く。 ────と、その時であった。 自分の身体の変化に気が付いたのは] (+24) 2020/11/30(Mon) 16:34:04 |
【墓】 盗人 アシュレイな、なんだ…これは…!? [ 胸のたわわな膨らみ。 それは本来男である自分には存在しない筈のもの。 そして下半身の妙な違和感に 思わず上半身を跳ねるように持ち上げ。 己の下腹部に目を向ければ、 剥き出しになった足の付け根、 本来あるべき筈のものがそこにはなく] (+25) 2020/11/30(Mon) 16:35:21 |
【墓】 盗人 アシュレイな……なんで、いや。 俺は……一体、何を……? [ 手を伸ばしてもそこには何もない。 最初からなにも存在しなかったというように。 すぐに現実を拒絶するように 目を閉じては首を大きく横に振る。 だが、そんな事をしても何も意味はなく。 ただ時間は残酷に過ぎ去っていくだけであった]* (+26) 2020/11/30(Mon) 16:36:16 |
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